WO2006011657A1

WO2006011657A1 - インクジェット用ブラックインク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及びインクジェット記録装置

Info

Publication number: WO2006011657A1
Application number: PCT/JP2005/014241
Authority: WO
Inventors: Kumiko Mafune; Hideki Takayama; Daiji Okamura
Original assignee: Canon Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-07-29
Filing date: 2005-07-28
Publication date: 2006-02-02
Also published as: JP2006063332A; US20060119684A1; US7198664B2

Abstract

本発明の目的は、銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録媒体に印字した際に高堅牢性と高画質を両立でき、特に中間調での光学濃度、色調に優れ、耐ガス性にも優れるインクジェット用ブラックインクを提供することにある。本発明は、染料及び黒色顔料を含有するインクジェット用ブラックインクにおいて、前記染料が、下記一般式（Ｉ）で表される化合物又はその塩、及び、下記一般式（ＩＩ）で表される化合物又はその塩、からなる群から選ばれる少なくとも１種であることを特徴とするインクジェット用ブラックインクを提供する。

Description

インクジェット用ブラックインク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリツジ、記録ュニット、及ぴィンクジヱット記録装置

技術分野 .

本発明はインク、特に記録信号に応じてオリフィスから吐出させて記録媒体明

に記録を行う、インクジエツト記録に好適に使用できるィンクジヱット用ブラックインク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、書

記録ュニット、及びィンクジェット記録装置に関する。

背景技術

インクジェット記録方式は、カラー画像を容易に形成できる手段として、とりわけオフィスや個人使用において広く用いられるようになっている。近年では、インクジェット記録画像の高画質ィヒが進み、銀塩写真に匹敵するほどの高画質な記録画像の実現が可能となっており、そのため、求められる性能としても色調再現性が優れていること、光学濃度が高く、色調が鮮明な画像を与えるといった記録画像に対する品位性能、更に画像の長期保存性が挙げられるようになった。長期保存性とは即ち、太陽光や各種照明光などによる変腿色を起こさないこと（耐光性）や、大気中に微量に含まれる酸化性ガス（オゾン、

N O _x、 S O _x等）に対して変腿色を起こさないこと（耐ガス性）といった画像堅牢性である。

又、近年、インクジェット用の記録媒体として、銀塩写真に匹敵、或いはそれを凌ぐ画質を得るためにアルミナやシリカのような多孔体をィンク受容材料に使用した記録媒体が使用されている。特にアルミナ水和物を用いた記録媒体は、アルミナ水和物が正電荷を持っているため、インク中で負電荷を有する色材の定着が良く、発色の良い画像が得られ、特にフルカラー画像における画質及び光沢の点で従来の記録媒体に比べ好ましいなどの長所を有している。上述の堅牢性に関しては、耐ガス性の点で、上記記録媒体において著しく変褪色を示す場合があり、改良が望まれている。

又、ブラックインクに関しては、画像性能、堅牢性の点において特に以下のことが望まれている。

まず、画像性能に関しては、光学濃度を高く、色調をニュートラルに近くすることが望まれ、様々な提案が行われている。例えば、特定の二種類の染料を使用したインクによる技術が示されている（例えば、特開 2000— 2905 52号公報参照)。又、高分子物質を含有する処理剤を記録媒体に付与した後、色材を含有するインクを記録媒体に付着させることで色材が凝集し、結果として、 OD (光学濃度）を向上させる技術が開示されている (例えば、特開 20 00— 3 18300号公報参照）。又、高光学濃度を発現する染料として、新規なジスァゾ、卜リスァゾの染料を用いたインクが開示されている（例えば、特開 2002— 275380号公報及ぴ特開 2003— 292808号公報参照)。

次に、堅牢性に関しては、色調及びオゾンガスに対する耐変色性を改良する提案がある（例えば、特許 02919615号公報及ぴ特公平 8— 26263 号公報参照)。しかし。銀塩写真に匹敵するほどの高画質な記録画像を得ることができる近年のインクジェット記録方式においては、耐ガス性のより一層の改善が必要である。中でも、 .堅牢性はインク付与量の多い画像よりも、ややまばらな画像、即ち中間調においてより悪ィ匕する傾向にあり、記録物中で堅牢性の悪化が目立つ。従って、インク付与量の低い部分においても、堅牢性を良好に保つことが非常に重要である。

従来から、一般に堅牢性に関しては染料よりも顔料の方が優れることが知られており、顔料を使用したインクの提案はこれまで多くなされている。顔料ィンクを用いた場合、普通紙や、インク受容層に膨潤,系の樹脂を備えた、いわゆる膨潤タイプの記録媒体に印字した場合の堅牢性は良い。し力し、先に述べたような、インク受容層に多孔体を備えた、いわゆる吸収タイプの記録媒体に印字した場合、インク中の顔料の粒径に比較して、多孔体の空隙が小さいため、顔料が記録媒体の内部に浸透せず、記録媒体上で凝集してしまうため、金属光沢（ブロンズ）が生じ、光学濃度が低下する場合がある。

顔料を用いたインクに関しては更に、顔料と染料とを組み合わせて用いることが提案されている（例えば、特公平 7— 6 8 4 8 0 公報、特公平 7— 6 8 4 8 1号公報、特公平 7— 6'8 4 8 2号公報、特開平 1 1—2 4 0 1 4 5号公報および特開平 1 1— 2 8 6 1 2 6号公報参照）。し力し、これらの提案は、普通紙や、コート層として樹脂層を有する記録媒体に関して上記課題の改善を図ったものである。発明の開示

これまでに述べてきたように、従来、染料と顔料を組み合わせて用い、 'どのような記録媒体に対しても、堅牢性と光学濃度の両立を達成する技術開示はな力 ^: "つた。

本発明者らは、上記した目的に鑑み検討を重ね、その過程において、各種染料及び顔料の評価を行った。その結果、高堅牢性と高画質を両立する染料及ぴ顔料の組み合わせを見出し、本発明を為すに至った。

従って、本発明の目的は、銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録媒体に印字した際に高堅牢性と高画質を両立できるインクジエツト用ブラックインクを提供することにある。

又、本発明の別の目的は、記録媒体に印字した際、（特には支持体上にインクを受容するためのカチオン性電荷を有する多孔体を備えた記録媒体に印字した際）、特に中間調での光学濃度、色調に優れ、耐ガズ性にも優れるインクジェット用ブラックインクを提供することにある。

又、本発明の別の,目的は、インク受容層に多孔体を備えた、いわゆる吸収タイブの記録媒体に印字した際、金属光沢（ブロンズ）の発生を抑制することができるィンクジェット用ブラックインクを提供することにある。

更に、本発明の別の目的は、前記インクジェット用ブラックインクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を提供することにある。

上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明のインクジェット用ブラックインクは、染料及ぴ黒色顔料を含有するインクジエツト用ブラックインクにおいて、前記染料が、下記一般式（I ) で表される化合物又はその塩、及び、下記一般式（I I ) で表される化合物又はその塩、からなる群から選ばれる少なくとも 1種であることを特徴とする。 '

一般式（ I ) '

(一般式（I ) 中、及ぴ R ₂はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；アミノ基；カルボキシル基；スルホン酸基；炭素数 1〜4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基であり、 R ₃及び R ₄はそれぞれ独立に水素原子；炭素数 1〜4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基；ヒドロキシル基；ヒド口キシル基若しくは炭素数 1〜4のアルコキシ基で置換されても良い炭素数 1〜4のアルキル基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくはカルボキシル基で置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；アルキル基若しくはァシル基によって置換されているアミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

一般式（I I )

(一般式（I I ) 中、 R ₂、 R ₃、 R ₄はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；ァミノ.基；カルボキシル基；スルホン酸基；炭素数：！〜 4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくはカルボキシル基で置換 _されているアルコキシ基；カルボキシル基又はスルホン酸基で更に置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；フエニル基、アルキル基、又はァシル基によって置換されているァミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット用ブラックインクは、上記構成のインクジェット用ブラックインクにおいて、前記黒色顔料が、自己分散型カーボンブラックであることを特徴とする。

又、本発明の別の実施態様にかかるインクジエツ.ト用ブラックインクは、上記構成のィンクジェット用ブラックインクにおいて、染料の含有量及び顔料の含有量：の質量比率が、（染料の含有量/顔料の含有量） > 5であることを特徴とする。

又、本発明の別の実施態'様にかかるインクセットは、複数のインクからなる. インクセッ卜において、ブラックインクとして上記構成のインクジエツト用ブラックインクを含むことを特徴とする。

又、本発明の別の実施態様にかかるインク.ジェット記録方法は、インクをィンクジヱット方法で吐出して記録媒体に記録を行う工程を有するィンクジェット記録方法において、前記インクが、上記構成のインクジェット用ブラックインクであることを特徴とする。

又、本発明の別の実施態様にかかるィ /クカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記インクが、上記構成のィンクジェット用ブラックインクであることを特徴とする。

又、本発明の別の実施態様にかかる記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録へッドとを備えた記録ュニットにおいて、前記インクが、上記構成のインクジェット用ブラックインクであることを特徴とする。

· 又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録へッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、上記構成のインクジェット用ブラックインクであることを特徴とする。 - 又、 '本発明の別の実施態様にかかるインクジェット用ブラックインクは、少なくとも 1種の染料と、少なくとも 1種の黒色顔料とを含有するインクジエツト用ブラックインクにおいて、前記染料が分子中にァゾ基を 4以上有し、且つ、前記ァゾ基に対してオルト位に有するスルホン酸基の数の合計が 4以上であることを特徴とする。

本発明によれば、銀塩写真に匹敵する画質が得られ、記録媒体に印字した際に高堅牢性と高画質を両立できるインクジェット用ブラックィンクを提供することができる。

又、本発明の別の実施態様によれば、記録媒体に印字した際、（特には支持体上にィンクを受容するためのカチオン性電荷を有する多孔体を備えた記録媒体に印字した際）、特に中間調での光学濃度、色調に優れ、耐ガス性にも優れるィンクジ工ット用ブラックインクを提供することができる。又、本発明の.別の実施態様によれば、インク受容層に多孔体を備えた、いわゆる吸収タイプの記録媒体に印字した際、金属光沢（ブロンズ）の発生を抑制することができるィンクジェット用ブラックィンクを提供することができる。更に、本発明の別の実施態様によれば、前記インクジェット用ブラックインクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ュニット及びィンクジヱット記録装置を提供することができる。図面の簡単な説明

図 1は記録装置の斜視図である。

図 2は記録装置の機構部の斜視図である。

図 3は記録装置の断面図である。

図 4はへッドカートリッジにインクタンクを装着する状態を示す斜視図である。

図 5はへッドカートリッジの分解斜視図である。

図 6はへッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。

尚、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、.便宜上、「塩を含有する」と表現する。

くインク >

以下、本発明にかかるインクジット用ブラックインク（以下、単にインクと呼ぶこともある）を構成する成分等について詳細に述べる。

(色材）

本発明のインクに用いられる色材は、下記一般式 '（I ) で表される化合物又はその塩、及び、下記一般式（I I ) で表される化合物又はその塩、からなる群から選ばれる少なくとも 1種の染料、及ぴ少なくとも 1種の黒色顔料である。

〔染料〕

本発明のインクに用いられる染料は、下記一般式 ( I ) で表される化合物又はその塩、並びに、一般式（I I ) で表される'化合物又はその塩、からなる群から選ばれる少なくとも 1種である。

一般式（I )

(一般式（I ) 中、及ぴ1 ₂はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；アミノ基；カルボキシル基.；スルホン酸基；炭素数 1〜4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基であり、 R ₃及び R ₄はそれぞれ独立に水素原子；炭素数 1〜 4のアルキル基；炭素数 1〜 4のアルコキシ基；ヒドロキシル基；ヒド口キシル基若しくは炭素数 1〜 4のアルコキシ基で置換されても良い炭素数 1〜4のアルキル基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくは力ルポキシル基で置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；アルキル基若しくはァシル基によって置換されているアミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

一般式（I I )

(—般式（I I ) 中、尺ぃ R ₂、，R ₃、 R ₄はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；ァミノ基；カルボキシル基；スルホン酸基；炭素数 1〜 4のァノレキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくはカルボキシル基で置換されているアルコキシ基；カルボキシル基又はスルホン酸基で更に置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；フ;: 二ル基、アルキル基、又はァシル基によって置換されているァミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

以下に、一般式（I ) で表される化合物又はその塩の具体例として例示化合物 1〜 3、'又、一般式（I I ) で表される化合物又はその塩の具体例として例示化合物 4〜 6を示す。勿論、、本発明で使用する染料は、これらに限られるものではない。又、染料は同時に 2種類以上を用いてもよい。

本発明のィンクにおける、一般式（ I )で表される化合物又はその塩、又は、 —般式（I I) で表される化合物又はその塩、の含有量の合計は、インク全質量に対して 1. 0質量％以上 15. 0質量％以下が好ましく、特には 3. 0質量％以上 10. 0質量％以下が好ましい。含有量め合計が 1. 0質量％を下回る場合、支持体上にカチオン性電荷を有する多孔体を備えた記録媒体に印字する場合の発色性が不十分となることがあり、含有量の合計が 15. 0質量％を上回る場合、固着回復性（インクが録ヘッドにおいて固着した場合に、吸引等の回復動作で回復する性能）が得られない等の良好なィンクジェット特生が得られないことがあるためである。

又、本発明のインクにおける、一般式（I)で表される化合物又はその塩（一般式（I) とする）の含有量、及び一般式（I I) で表される化合物又はその塩（一般式（I I) とする）の含有量、の質量比率が、（一般式（I) の含有量：一般式（I I) の含有量）力 1 ： 9〜9 ： 1であることが好ましい。上記範囲とすることで、特に'優れた色調が得られるインクとなるためである。〔染料の検証方法〕

本発明において用いられる染料の検証には、高速液体クロマトグラブィー

(HPLC) を用いた下記（1) 〜（3) の検証方法が適用できる。

(1) ピークの保持時間

(2) (1) のピークにおける最大吸収波長

(3) (1) のピークにおけるマススペクトルの M/Z (p o s i、 n e g a) 高速液体クロマトグラフィーの分析条件は以下に示す通りである。純水で糸勺 1 000倍に希釈したインク溶液に対して、下記の条件で高速液体クロマトグラフィ一での分析を行い、ピークの保持時間（r e t e n t i o n t i me), 及び、ピークの最大吸収波長を測定する。

•カラム： S y mm e t r y C 1 8 2. 1 mm X 1 50 mm

•カラム温度： 40 °C '

• PDA： 2 10 nn！〜 700 nm

'移動相及ぴグラジェント条件：表 1

又、マススペクトルの分析条件は以下に示す通りである。得られたピークに対して、下記の条件でマススぺクトルを測定し、最も強く検出された MZZを p o s i、 n e g aそれぞれに対して測定する。

·イオン化法 ·

• ES I キヤビラリ電圧 3. 5 kV

脱溶媒ガス 300°C

ィ.オン源温度 1 20°C ■ '検出器 p o s i 40V 200-1 500 amu/0. 9 s e c n e g a 40V 200- 1 500 a mu/0. 9 s e c 例示化合物 1及び例示化合物 4における、保持時間、最大吸収波長、 M Z (p o s i)、 M/Z (n e g a) の値を表 2に示す。表 2に示された値に該当する場合、本発明において用いるィ匕合物に該当すると判断できる。表 2

〔黒色顔料〕

本発明にかかるインクは、上述の染料と共に、黒色顔料を用いることが必須である。前記黒色顔料は、' 自己分散型カーボンブラックであることが好ましい。自己分散型カーボンブラックの具体例には、少なくとも 1つの親水性基が力一ボンブラック表面に直接、若しくは他の原子団を介して結合しているカーボンブラックが挙げられる。特に、イオン性を有する自己分散型カーボンブラックが好ましい。親水性基をカーボンブラック表面に導入した結果、従来のインクのように、カーボンブラックを分散させるための分散剤が不要となる。

ァ-オン性に帯電したカーボンブラックは、カーボンブラック表面に一 CO OM、一 S0₃M、 — P0₃HM、一 P0₃M₂等の親水性基を結合したものが挙げられる。（式中、 Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニゥム又は有機アンモニゥムである。）中でも特に、カーボンブラック表面に一COOM、一 S0₃ Mを結合してァニオン性に帯電せしめたカーボンブラックは、インクにおける分散性が良好であるため、特に好ましい。

上記親水性基において Mで表されるもののうち、アルカリ金属の具体例は、 L i、 Na、 K、 Rb及ぴ C s等が挙げられる。又、有機アンモ-ゥムの具体例は、メチルアンモニゥム、ジメチルアンモニゥム、トリメチルアンモニゥム、ェチルアンモニゥム、ジェチルアンモニゥム、トリェチルアンモニゥム、メタノールアンモニゥム、ジメタノールアンモニゥム、トリメタノールアンモニゥム等が挙げられる。

ァニオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックの製造方法は、例えばカーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げられ、この方法によってカーボンブラック表面に一 C O O N a基を化学結合させることができる。 - 又、上記の親水性基は、カーボンブラック表面に直接結合させてもよい。或いは他の原子団をカーボンブラック表面と前記親水性基との間に介在させ、前記親水性基をカーボンブラック表面に間接的に結合させても良い。他の原子団の具体例は、炭素原子数 1〜1 2の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフエ二レン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。フエ二レン基及ぴナフチレン基の置換基は、例えば炭素数 1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。又、他の原子団と親水性基の組み合わせの具体例は、 —C ₂ H ₄— C O OM、一 P h— S 0 ₃M、 — P h— C O OM等（但し、 P hはフエ二レン基であり、 Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニゥム女は有機アンモニゥムである。）が挙げられる。

本発明のインクにおける、黒色顔料の含有量は、インク全質量に対して 0 . 1質量％以上 5質量％以下が好ましく、特には 0 . 2質量％以上 2質量％以下が好ましい。含有量が 0 . 1質量％を下回る場合、所望の光学濃度が得られないことがあり、含有量が 5質量％を上回る場合、支持体上にカチオン性電荷を有する多孔体を備えた記録媒体に印字ずる際の光沢性が不十分となることがあるためである。

又、本発明のインクにおいては、染料の含有量、及び、顔料の含有量、の質量比率が、（染料の含有量 Z顔料の含有量）〉5、であることが好ましい。質量比率が 5以下の場合、金属光沢が生じ、画像濃度を低下させることがある。又特に、 2 0≥ (染料の含有量/顔料の含有量）〉5であることが好ましい。質量比率が 2 0を上回る場合、画像濃度及び堅牢性に対する効果が十分に得られないことがある。 .

〔本発明の効果が得られる理由〕

本発明者らは、上記の染料及び顔料を共に用いることで高堅牢性と高画質を両立できる理由を、以下のように推測している。

一般式（I ) で表される化合物又はその塩、又は、一般式（I I ) で表される化合物又はその塩は、従来の染料と比較して、堅牢性が特に優れた染料であり、又、同一のインク組成で比較した場合、インク受容層が多孔質の微粒子で形成された記録媒体への浸透性が比較的低い。その結果、インク中の黒色顔料の含有量を減らしたとしても、堅牢性を高く保つことが可能であると考えられる。

又、一般式 ( I ) で表される化合物又はその塩、.又は、一般式（I I ) で表される化合物又はその塩は、その分子構造中にァゾ基を 4個以上有するため、従来多く使用されているジスァゾ、トリスァゾ染料と比較して分子サイズが大きい。普通紙等、顔料が浸透しやすい記録媒体では、染料の分子サイズが大きいことにより、染料の間に顔料をトラップしやすくなり、記録媒体表層部付近に顔料を分布させることができるため、画像濃度が効果的に向上すると考えられる。一方、光沢紙等、顔料が浸透しにくく、記録媒体表面上で凝集しやすい記録媒体では、染料と顔料を併用することにより顔料の凝集を緩和すると考えられる。しかし、本発明に用いる染料は先に述べたように、染料の記録媒体への浸透が抑えられているため、記録媒体中に深く浸透する染料と比較して、記録媒体表面上における顔料の凝集をより効果的に緩和する働きを有すると考えられる。

〔その他の色材〕

本発明においては、上記染料及び顔料の他に、調色用の色材として上記以外の染料を用いても構わない。

又、フルカラー画像等を形成するために、本発明のインクとは別の色調を有するインクを併用しても構わない。例えば、シアンインク、マゼンタインク、イェローインク等である。又、これらのインクと同一色調を有する淡インクを組み合わせて用いることもできる。これらの別の色調を有するインク、又は淡インクの色材は、公知の染料であっても、新規に合成された色材であっても用いることができる。

以下に、調色用染料、及ぴ本発明のブラックインクと共に使用する他のィンクに用いる染料の具体例を色調別に示す。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。 .

[マゼンタ色材]

C. I. ダイレクトレッド： 2、 4、 9、 1 1、 20、 23、 24、 31、 3 9、 46、 62、 75、 79、 80、 83、 89、 95、 197、 201、 2 18、 220、 224、 225、 226、 227、 228、 229、 230等 C. I . アシッドレッド： 6、 8、 9、 13、 14、 18、 26、 27、 32、 35、 42、 51、 52、 80、 83、 87、 89、 92、 106、 1 14、 1 15、 133、 134、 145、 158、 198、 249、 265、 289 等

C. I . フードレッド： 87、 92、 94等

C. I. ダイレクトバイオレット： 107等

[シアン色材]

C. I . ダイレクトブルー： 1、 15、 22、 25、 41、 76、 77、 80、 86、 90、 98、 106、 108、 1 20、 158、 163、 168、 19 9、 226、 307、等

C. I . ァシッドブルー： 1、 7、 9、 15、 22、 23、 25、 29、 40、 43、 59、 62、 74、 78、 80、 90、 100、 102、 104、 1 1 2、 1 1 7、 1 27、 1 38、 1 58、 1 6 1、 203、 204、 22 1、 2

44.等

■ [イェロー色材]

C. I . ダイレクトイェロー： 8、 1 1、 1 2、 2 7、 28、 33、 3 9、 4 4、 50、 58、 8 5、 86、 87、 88、 89、 98、 1 00、 1 1 0、 1 3 2、 1 73等

C. I . アシッドイェロー： 1、 3、 7、 1 1、 1 7、 23、 25、 29、 3 6、 3 8、 40、 42、 44、 76、 98、 9 9等

[ブラック色材]

C. I . ダイレクトブラック： 1 7、 1 9、 22、 3 1、 3 2、 5 1、 6 2、 7 1、 74、 1 1 2、 1 1 3、 1 54、 1 68、 1 9 5等

C. I . アシッドブラック： 2、 48、 5 1、 52、 1 1 0、 1 1 5、 1 5 6 等

C. I . フードブラック： 1、 2等

(水性媒体）

本発明のインクは、水を主体とする水性媒体に、上述の色材を溶解或いは分散させて調製する。この水性媒体は、水単独、或いは水と水溶性有機溶剤を含むものが利用できる。前記水溶性有機溶剤は、脂肪族一価アルコール、多価ァルコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒等、一般にインクジェット用インクの溶剤として用いられているものであれば、問題な.く使用することができる。又、これらの水溶性有機溶剤は単独でも複数を組み合わせて用いることもできる。又、水は脱イオン水（イオン交換水）を使用することが好ましい。

これらの水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して 5質量％〜 90 質量％であることが好ましく、更には 1 0質量％〜50質量％であることがより好ましい。含有量がこの範囲より少ない場合、インクジェット用インクとして用いる場合に、吐出性等の信頼性が悪化する可能性があり、含有量がこの範囲より多い場合、インクの粘度が上昇することにより、インク供給不良が発生する可能性があるためである。又、染料溶解性、又は顔料の分散性が良好であり、インクの吐出安定性が得られる粘度を有し、且つ、ノズル先端における目詰まりを生じさせないために、水の含有量は、インク全質量に対して、 3 0質量％〜 9 5質量％が好ましい。

(その他の添加剤）

更に、本発明においては必要に応じて、尿素又はエチレン尿素等の含窒素化合物、界面活性剤、 p H調整剤、防鑌剤、防腐剤、防力ビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤及び水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。

<記録媒体 >

本発明のインクを用いて画像を形成する際に用いる記録媒体は、インクを付与して記録を行う記録媒体であれば何れのものでも使用することができる。中でも、インク受容層が、カチオン性の電荷を有する多孔質の微粒子で形成された記録媒体が好ましい。更には、平均粒子径が 1 μ ιη以下である微粒子を主体として、インク受容層を形成した記録媒体が好ましい。

前記微粒子の具体例は、シリ力微粒子や酸ィヒアルミニゥム微粒子等が挙げられる。シリカ微粒子として好ましいものは、コロイダルシリ力に代表されるシリカ微粒子である。コロイダルシリカ自体は市場より入手可能であるが、特には、例えば特許第 2 8 0 3 1 3 4号、同 2 8 8 1 8 4 7号公報に掲載されたものが好ましい。酸化アルミ微粒子として好ましいものは、アルミナ水和物微粒子等である。このようなアルミナ系顔料の一つとして下記式により表されるァルミナ水和物を挙げることができる。

A 1 ₂0₃__n (O H) _{2 n} · mH ₂〇

(上記式中、 nは 1 、 2又は 3の整数の何れかを表し、 mは 0へ 1 0、好ましくは 0〜 5の値を表す。但し、 mと nは同時には 0にはならない。 mH ₂0は、多くの場合 mH ₂ O結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相をも表すものである為、 mは整数又は整数でない値を取る'こともでぎる。又この種の材料を加熱すると mは 0の値に達することがありうる。）

アルミナ水和物は、米国特許第 4， 2 4 2 , 2 7 1号、米国特許第 4， 2 0 2， 8 7 0号に記載のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミン酸ナトリゥムの加水分解、又、特公昭 5 7— 4 4 6 0 5号公報に記載のアルミン酸ナトリゥム等の水溶液に硫酸ナトリウム、塩ィ匕アルミニウム等の水溶液を加えて中和を行う方法など、公知の方法で製造することができる。

上述のアルミナ水和物を用いた記録媒体は、前述したような写真画質を実現するために必要とされる光沢、透明性、及びインク中の色材の定着性等が優れているために好ましい。

バインダ一の具体例は、水溶性高分子ゃラテツクス等が挙げられる。例えば、ポリビュルアルコール又はその変性体、澱粉又はその変性体、ゼラチン又はその変性体、アラビアゴム、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシェチルセノレ口"ス、ヒドロキシプロピノレメチノレセノレロースなどのセノレロース誘導体、 S ■B Rラテックス、 N B Rラテックス、メチルメタクリレートーブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビュル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体等が使用される。これらから選択した 1種、あるいは必要に応じて 2種以上を組み合わせて用いることができる。

微粒子とバインダーの混合比は、質量比で、 1 ： 1〜1 0 0 ： 1であることが好ましレ、。酸ィ匕アルミニウム微粒子又はシリカ微粒子のインク受容層中の好ましい含有量は、 5 0質量％以上、より好ましくは 7 0'質量％以上、更に好ましくは、 8 0質量％以上であり、 9 9質量％以下であることが最も好適である。インク受容層の塗工量は、乾燥固形分換算で 1 0 g /m ²以上であることが好ましく、 1 0〜6 0 g /m²が最も好適である。

記録媒体は上記したインク受容層を支持するための支持体を有することが好ましい。支持体は、インク受容層が、上記多孔質の微粒子で形成することが可能であって、且つインクジエツトプリンタ等の搬送機構によって搬送可能な剛度を,与えるものであれば、特に制限はなく、何れのものでも使用できる。例えば、支持体とインク受容層の間に硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鈴等の無機顔料等をバインダーと共に塗工して形成した多孔質層を有するものや、支持体にレジンコート紙を用いても良い。

インク受容層には、その他の添加剤を使用することもでき、例えば、必要に応じて分散剤、增粘剤、 p H調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸ィヒ防止剤などを挙げることができる。

<インクセット>

本発明のインクは、他のインクと組み合わせてインクセットとした場合においても好ましく使用する'ことができる。本発明におけるインクセットほ、本発明のィンクを、シアンインク、マゼンタインク、イェローインク、ブラックィンク等の他のインクと共に用いる状態のことである。尚、インクセットとして組み合わせることのできる他のインクについての限定は特にない。又、本発明におけるインクセットとは、インクタンクが複数一体になつているィンクタンク自体は無論のこと、単独のインクタンクを複数組み合わせて使用する場合も含み、更に、前記インクタンク及び記録ヘッドを一体としたものも含まれる。くインクジェット記録方法 >

本発明にかかるィンクは、ィンクをィンクジヱット方法で吐出する工程を有するインクジェット記録方法に用いることが特に好適である。インクジェット記録方法は、インクに力学的エネルギーを作用させてィンクを吐出させる記録方法、及びィンクに熱エネルギーを作用させてィンクを吐出させる記録方法等がある。特に、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を好ましく用いることができる。

<インクカートリッジ〉

本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたイングカートリッジが挙げられる。 ·

く記録ュニット〉

本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な'記録ュニットは、これらのインクを収容するインク収容部と、記録へッドとを備えた記録ュ-ットが挙げられる。特に、前記記録ヘッドが、記録信号に対応した熱エネルギーをィンクに作用させ、前記エネルギーによりインク液滴を発生させる記録ュニットが挙げられる。

くインクジェット記録装置 >

本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録装置は、これらのインクが収容されるインク収容部を有する記録へッドの室内のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを与え、前記エネルギーによりィンク液滴を発生させる装置が挙げられる。

以下に、インクジヱット記録装置の機構部の概略構成を説明する。記録装置本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部及びこれらを保護し、意匠性を持たす外装部から構成されている。以下、これらの概略を説明していく。

図 1は、記録装置の斜視図である。又、図 2及び図 3は、記録装置本体の内部機搆を説明するための図であり、図 2は右上部からの斜視図、図 3は記録装置本体の側断面図をそれぞれ示したものである。

記録装置において給紙を行う際には、まず給紙トレイ M 2 0 6 0を含む給紙部において記録媒体の所定枚数のみが給紙ローラ M 2 0 8 0と分離ローラ M 2 0 4 1から構成されるエップ部に送られる。送られた記録媒体はエップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダ M 3 0 0 0及びペーパーガイドフラッパー M 3 0 3 0に案内されて、搬送ローラ M 3 0 6 0とピンチローラ M 3 0 7 0とのローラ対に送られる。搬送ローラ M 3 0 6 0とピンチローラ M 3 0 7 0とからなる口ーラ対は、モータ E 0 0 0 2の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテン M 3 0 4 0上を搬送される。

キヤリッジ部では記録媒体に画像を形成する場合、記録へッド H 1 0 0 1 (図 4 ) を目的の画像形成位置に配置させ、電気基板 E 0 0 1 4からの信号に従って、記録媒体に対しインク.を吐出する。記録へッド H I 0 0 1についての詳細な構成は後述するが、記録へッド H 1 0 0 1により記録を行いながらキヤリッジ M 4 0 0 0が列方向に走査する記録主走査と、搬送ローラ M 3 0 6 ( こより記録媒体が行方向に搬送される副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成していく構成となっている。

最後に画像を形成された記録媒体は、排紙部で第 1の排紙ローラ M 3 1 1 0 と拍車 M 3 1 2 0とのエップに挟まれ、搬送されて排紙トレイ M 3 1 6 0に排出される。

尚、タリ一二ング部において、画像記録前後の記録へッド H 1 0 0 1をタリ一二ングする目的のために、キャップ M .5 0 1 0を記録へッド H I 0 0 1のィンク吐出口に密着させた状態で、ポンプ M 5 0 0 0を作用させると、記録へッド H I Ό 0 1から不要なインク等が吸引されるようになっている。又、キヤップ M 5 0 1 0を開けた状態で、キャップ M 5 0 1 0に残っているインクを吸引することにより、残インクによる固着及ぴその後の弊害が起こらないように配慮されている.。

(記録へッド構成）へッドカートリッジ H 1000の構成について説明する。へッドカートリツジ H 1000は、記録へッド H 1001と、インクタンク H1900を搭載する手段、及びインクタンク HI 900から記録へッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジ M 4000に対して着脱可能に搭載される。図 4は、へッドカートリツジ H 1000に対し、インクタンク H1900を装着する様子を示した図である。記録装置は、イェロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シァン、及ぴグリーンインクによつて画像を形成し、従ってインクタンク HI 900も 7色分が独立に用意されている。上記において、少なくとも一種のインクに、本発明にかかるインクを用いる。そして、図に示すように、それぞれがヘッドカートリッジ HI 000に対して着脱自在となっている。尚、インクタンク HI 900の着脱は、キヤリッジ M4000にへッドカートリッジ H 1000が搭載された状態で行えるようになっている。. 図 5は、へッドカートリッジ HI 000の分解斜視図を示したものである。図において、ヘッドカートリッジ H 1000は、第 1の記録素子基板 HI 10 0及び第 2の記録素子基板 H 1 101、第 1のプレート HI 200、第 2のプレート H 1400、電気配線基板 H 1300、タンクホルダー H 1500、流路形成部材 HI 600、フィルター HI 700、シールゴム H 1800などから構成されている。

第 1の記録素子基板 H 1 100及び第 2の記録素子基板 H 1 101は S i 基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子（ノズノレ）がフォトリソ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給する A 1等の電気配線は、成膜技術により形成されており、個々の記録素子に対応した複数のインク流路も又、フォトリソグラフィ技術により形成されている。更に、複数のィンク流路にィンクを供給するためのィンク供給口が裏面に開口するように形成されている。

図 6は、第 1の記録素子基板 H 1 100及び第 2の記録素子基板 H 1 101 の構成を説明するための正面拡大図である。 H2000〜H2600は、それぞれ異なるィンク色に対応する記録素子の列（以下ノズル列ともいう）であり、第 1の記録素子基板 HI 100には、イェローインクの供給されるノズル列 H

2000、マゼンタインクの供給されるノズル列 H2100、及ぴシアンインクの供給されるノズル列 H 2200の 3色分のノズル列が構成されている。第

2の記録素子基板 HI 101には、淡シアンインクの供給されるノズル列 H 2

300、ブラックインクの供給されるノズル列 H2400、オレンジインクの供給されるノズル列 H 2500、及ぴ淡マゼンタインクの供給されるノズル列 H 2600の 4色分のノズル列が構成されている。

各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に 1200 d p i (d o t/i n c h ; 参考値）の間隔で並ぶ 768個のノズルによって構成され、約 2ピコリットルのインク滴を吐出させる。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ 100 平方 μπι²に設定されている。又、第 1の記録素子基板 Η 1 100及ぴ第 2の記録素子基板 HI 101は第 1のプレート HI 200に接着固定されており、ここには、第 1の記録素子基板 H 1 100及び第 2の記録素子基板 H 1101 にインクを供給するためのインク供給口 HI 201が形成されている。

更に、第 1のプレート HI 200には、開口部を有する第 2のプレート HI

400が接着固定されており、この第 2のプレート HI 400は、電気配線基板 H1 300と第 1の記録素子基板 H 1 100及ぴ第 2の記録素子基板 H 1 101とが電気的に接続されるように、電気配線基板 HI 300を保持している。

電気配線基板 H 1300は、第 1の記録素子基板 H 1 100及び第 2の記録素子基板 HI 101に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加するもめであり、第 1の記録素子基板 HI 100及び第 2の記録素子基板 H 1101に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子 HI 301とを有している。外部信号入力端子 HI 301は、タンクホルダー HI 500の背面側に位置決め固定されている。

一方、インクタンク H1900を保持するタンクホルダー H 1500には、流路形成部材 H 1600が例えば超音波溶着により固定され、インクタンク H 1 900から第 1のプレート H 1200に通じるインク流路 HI 501を形成している。

インクタンク H 1 900と係合するインク流路 H 1 501のインクタンク側端部には、フィルター HI 700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになつている。又、インクタンク HI 900との係合部にはシールゴム HI 800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。

更に、前述のようにタンクホルダー HI 500; 流路形成部材 HI 600、フィルター H 1 700及びシールゴム H 1800から構成されるタンクホルダ一部と、第 1の記録素子基板 H 1 100及び第 2の記録素子基板 H 1 101、第 1のプレート HI 200、電気配線基板 HI 300及び第 2のプレート HI 400,から構成される記録へッド部 H 1001とを、接着等で結合することにより、へッドカートリッジ H 1000が構成されている。

尚、ここでは記録ヘッドの一形態として、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体（記録素子）を用いて記録を行うバブルジヱット（登録商標）方式の記録ヘッドについて一例を挙げて述べた。

この代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第 4, 723, 12 9号明細書、同第 4, 740， 796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニユアス型の何れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体（インク）が保持されているシートや液流路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱ェネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸縢を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体（インク）内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体（インク）を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆 ft信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長 '収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体（ィンク）の吐出が達成でき、より好ましい。

又、第二の力学的エネルギーを利用したィンクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズノレに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジヱット記録へッドを挙げることができる。

又、インクジェット記録装置は、上述のようにヘッドとインクタンクとが別体となったものに限らず、それらが分離不能に一体になつたものを用いるものでもよい。又、インクタンクはヘッドに対し分離可能又は分離不能に一体ィ匕されてキャリッジに搭載されるもののほ力 \ 装置の固定部位に設けられて、インク供給部材、例えばチューブを介して記録へッドにインクを供給する形態のものでもよい。更に、記録ヘッドに対し好ましい負圧を作用させるための構成をインクタンクに設ける場合には、インクタンクのィンク収納部に吸収体を配置した形態、あるいは可撓性のィンク収容袋とこれに対しその内容積を拡張する方向の付勢力を作用するばね部とを有した形態などを採用することができる。又、記装置は、上述のようにシリアル記録方式を採るもののほか、記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって記録素子を整列させてなるラインプリンタの形態をとるものであってもよい。実施例

,以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、特に指定の無い限り、実施例、比較例のインク成分は「質量部」を意味する。

く色材の調製〉

(例示化合物 1の調製）

下記式（Α) の化合物を、'炭酸チトリウムを添加した水に加えて溶解し、更に塩酸、亜硝酸ナトリゥムを添加し、ジァゾ化を行った。このジァゾ混濁液に、 6—フエニルァミノ一 1—ヒドロキシナフタレン一 3ースルホン酸水溶液を添加し、炭酸ナトリウムの存在下で溶解し、溶液 (Α) を得た。次に、 2—ァミノスルホン酸を、水酸化ナトリゥムの存在下で溶解し、塩酸、亜硝酸ナトリゥムを添加して、ジァゾ化を行った。次に、 6—ァミノ一 1—ヒドロキシナフタレン一 3—スルホン酸を、水酸化ナトリウムの存在下で溶解し、無水酢酸を添加し、ァセチル化を行った。ここに上記ジァゾ混濁液を炭酸ナトリウムの存在下で滴下して、カップリング反応を行い、反応液（Α) を得た。この反応液 (Α) に、水酸化ナトリウム、次いで塩ィ匕ナトリウムを添カ卩して塩析を行い、させ、化合物を得た。この化合物を水酸ィ匕ナトリウムの存在下で、水に溶解させ、塩酸、亜硝酸ナトリウムを添カ卩し、ジァゾ化を行った。このジァゾ混濁液に、炭酸ナトリウムの存在下で、溶液 (Α) を滴下し、カップリング反応を完結させ、反応液を得た。この反応液を塩化ナトリウムで塩析した後、濾過を行うことにより化合物 (Α) を得た。 Ν, Ν—ジメチルホルムアミドに、 2—二トロー 4一クレゾール、トルエン、水酸化カリウムを添加し、トルエンとの共沸により水を留去し、プロパンスルトンを滴下した後、水酸化ナトリウムを添加し、これを濃縮後、オートクレープにて、パラジウムカーボンを添加し、水素ガスを封入し溶液を得た。これを、塩酸、亜硝酸ナトリウム添加することでジァゾ化を行い、上記反応液 (A) を滴下し、水酸化ナトリウムの存在下で力ップリング反応を完結させ、反応液を得た。この反応液を塩酸、亜硝酸ナトリゥム添加によりジァゾ化を行い、このジァゾ混濁液を上記化合物（A) を溶解した水溶液に添加し、カツプリング反応を完結させた。これを塩化ナトリゥムにより塩祈した後、濾過、洗浄を行うことにより、例示化合物 1 (ナトリウム塩）を得た。

式（A)

(例示化合物 4の調製）

下記式（B ) の化合物を、水酸化ナトリウムを添加した水に加えて溶解し、更に亜硝酸ナトリウム水溶液を添カ卩し、ジァゾ化を行った。このジァゾ混濁液を、 6—ァミノ一 1ーヒドロキシナフタレン _ 3、 5—ジスルホン酸のアル力リ水溶液に滴下してカツプリング反応を行い、塩化ナトリゥムで塩祈した後、. 濾過、洗浄を行った。次いで、前記化合物を、水酸ィヒナトリウムを添加した水に加えて溶解し、塩酸、亜硝酸ナトリウムを添加してジァゾ化を行った。この' ジァゾ混濁液に、 8—アミノー 1—ヒドロキシナフタレン一 3 , 6—ジスゾレホン酸を添加し、炭酸ナトリゥムを添加して、終夜攪拌し反応液 Aを得た。次に、 1一アミノー 2—ベンゼンスルホン酸を、水酸化ナトリゥムを添加した水に加えて溶解し、更に亜硝酸ナトリウム水溶液を添加し、ジァゾ化を行った。この 'ジァゾ混濁液を、 6—ァミノ一 1ーヒドロキシナフタレン一 3—スルホン酸のアル力リ水溶液に滴下してカツプリング反応を行い、塩ィ匕ナトリゥムで塩祈した後、濾過、洗浄を行った。次いで、前記化合物を、水酸ィヒナトリウムを添カロした水に加えて溶解し、塩酸、亜硝酸ナトリゥムを添加してジァゾ化を行った。このジァゾ混濁液を上記反応液（B ) に添カ卩してカップリング反応を行い、塩化ナトリウムで塩析した後、濾過、洗浄を行うことにより、例示化合物 4 (ナトリゥム塩）を得た。

式（B ) '

(顔料分散液 Aの調製）

5 . 3 gの水に 5 gの濃塩酸を溶かした溶液に、 5 に冷却した状態でァントラニル酸 1 . 5 8 gを加えた。次に、この溶液が入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に 1 0 以下に保った状態とし、これに 5 °Cの水 8 . 7 gに亜硝酸ナトリウム 1 . 7 8 _gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に 1 5分間撹拌後、比表面積が 2 2 0m²Zgで、 D B P吸油量が 1 0 5mL/l 00 gであるカーボンブラッグ 7 g'を撹拌下でカ卩えた。その後、更に 1 5分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙（商品名：標準用濾紙 N 0. 2 ；アドパンテック製）でろ過した後、粒子を十分に水洗し、 1 1 0°Cのオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラック Aを調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラック Aに水を加えて顔料濃度が 1 0質量％となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、自己分散型カーボンブラック Aが水中に分散された状態の顔料分散液 Aを得た。

(顔料分散液 Bの調製）

比表面積が 24 0m²/gで DB P吸油量が 6 5 m 1 / 1 0 0 gのカーボンブラック 1 0 g、 p—ァミノ安息香酸 1. 2 g、水 7 2 gをよく混合した後、これに硝酸 1. 6 2 gを滴下して 7 0°Cで撹拌した。数分'後、これに水 5 gに亜硝酸ナトリウム 1. 0 7 gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に 1時間撹拌した。得られたスラリーをろ紙（商品名：標準用濾紙 N o. 2 ；アドバンテック製）でろ過した後、粒子を十分に水洗し、 9 0°Cのオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラック Β·を調製した。更に、上記で得られた自己分散型カーボンブラック Bに水を加えて顔料濃度が 1 0質量％となるように分散させ、分散液を調製した。上記の方法により、自己分散型カーボンブラック Bが水中に分散された状態の顔料分散液 Bを得た。

<インクの調製 >

一般式（I ) で表される化合物又はその塩として例示化合物 1、一般式（I I ) で表される化合物又はその塩として例示化合物 4、顔料分散液 A及び Bを用いて、表 3及び 4に示した各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ 0. 20 μ mのフィルタ一にて加圧濾過を行い、実施例 1〜 9及び比較例 1〜 6のインクを調製した。表 3

(*1〉アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物（界面活性剤)

川研ファインケミカル製表 4

(*1 )アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物（界面活性則)

川研ファインケミカル製ぐ評価 >

上記で得られた実施例 1〜 9及び比較例 1〜 6のインクを、記録信号に応じた熱ネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録へッドを有するインクジエツト記録装置であるカラーインクジヱットプリンタにそれぞれ搭載し、下記の評価項目について評価.を行った。 ( 1 ) 反射濃度

コピー用紙（商品名：オフィスプランナー；キャノン製）及び光沢紙（商品名： PR— 1 0 1 ；キヤノン製）に、インク付与量 1 0%〜1 00%の階調パツチを印字した。得られた印字物を 24時間自然乾燥させた後、分光光度計（商品名： S p e c t r o l i n o ； G r e t a g Ma c b e t h製）で、インク付与量が 5 0%の画像レ、ーフトーン）における反射濃度（OD) の値を測定した。

(2) 色調（彩度）

コピー用紙（商品名：オフィスプランナー；キャノン製）及び光沢紙（商品名： PR— 1 0 1 ；キャノン製）に、インク付与量 1 0%〜1 00%の階調パツチを印字した。得られた印字物を 24時間自然乾燥させた後、分光光度計（商品名： S p e c t r o l i n o ； G r e t a g Ma c b e t h製）で、インク付与量が 50%の画像（ハーフトーン）における L*、 a *、 b *の値を測定し、彩度 C*を算出した。算出方法は以下のとおりである。尚、ブラックインクとしての色調は、彩度 C*の値が小さいほど好ましい。

C*= {(L*) ²+ (a *) ²+ (b *) ²} ^1/2

(3) 耐ガス性（OD残存率）

コピー用紙（商品名：オフィスプランナー；キャノン製）及び光沢紙（商品名： PR— 1 0 1 ；キャノン製）に、インク付与量 1 0%〜1 0 0%の階調パツチを印字した。得られた印字物を 24時間自然乾燥させた後、オゾンフエ一ドメ一ターに、槽内温度 40°C、相対湿度 5 5%、 3 p pmのオゾン雰囲気の条件で、印字物を 2時間放置した。耐ガス性試験前後の印字物のインク付与量が 5 0%の画像（ハーフトーン）における光学濃度（OD値）から、下記式（1 ) を用いて OD残存率を算出した。

率耐ガス性試験後の光学濃度 (OZ>値）

" Ifガス性試の光季濃度【OZ>ifi]

表 5及び表 6に評価結果を示す。又、ィンク付与量が 1 00 %の画像において、金属光沢の有無を目視で確認した結果を表 7に示す。表 5

(«2)染科の含有量/顔料の含有量

化 1 :例示化合物 1

化 2: 示化合物 4 表 6

(*2)染料の含有量/顔料の含有量

化 1：例示化合物 1

化 2:例示化合物 4

化 3: C丄イレクトフ"ラック 195

化 4:0.1.タイレクトブンク 168 表 7

I 実施例比較例 misc. I 6 9 4 6 染料 lb2 ib2 化 3 its 比率 (*2) I 5.7 5.0 13.3 5.0

OD(max)(*4) PFM01 2.09 2.07 2.16 2.10 金属光沢 1なし若干ありなしあり

(*2)染料の含有量/顔料の含有量

(*3)付与量 100%の画像における OD

( 〉付与量0〜100%の画像で最も高!》 1 OD

化 2:01j示化合物 4

ib3 :0.1. イレクトブラック 195 この出願は 2004年 7月 29日に出願された日本国特出願第 2004- 221833号と、 2005年 7月 26日に出願された日本国特許出願第 20 05-216231号からの優先権を主張するものであり、その内容を引用してこの出願の一部とするものである。

Claims

『求の範囲

1 . 染料及ぴ黒色顔料を含有するインクジエツト用ブラックインクにおいて、前記染料が、下記一般式（I )で表される化合物又はそ塩、及び、下記一般式（I I ) で表される化合物又はその塩、カらなる群から選ばれる少なくとも 1種であることを特徴とするインクジエツト用ブラックインク。

一般式（ I )

(一般式（I ) 中、及ぴ R ₂はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；アミノ基；カルボキシル基；スルホン酸基；炭素数 1〜4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基であり、 R ₃及ぴ1 ₄はそれぞれ独立に水素原子；炭素数 1〜4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基；ヒドロキシル基；ヒド口キシル基若しくは炭素数 1〜4のアルコキシ基で置換されても良い炭素数 1〜4のアルキル基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくはカルボキシル基で置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；アルキル基若しくはアシノレ基によって置換されているアミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

一般式（I I )

(一般式（I I ) 中、 Rい R ₂、 R ₃、 R ₄はそれぞれ独立に水素原子；ヒドロキシル基；ァミノ基；カルボキシル基；スルホン酸基；炭素数 1〜 4のアルキル基；炭素数 1〜4のアルコキシ基；ヒドロキシル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基、スルホン酸基若しくはカルボキシル基で置換されているアルコキシ基；カルボキシル基又はスルホン酸基で更に置換されてもよい炭素数 1〜4のアルコキシ基；フエニル基、アルキル基、又はァシル基によって置換されているァミノ基であり、 nは 0又は 1である。）

2 . 前記黒色顔料が、自己分散型カーボンブラックである請求項 1 に記載のインクジエツト用ブラックインク。

3 . 染料の含有量及び顔料の含有量、の質量比率が、（染料の含有量ノ顔料の含有量） > 5である請求項 1又は 2に記載のィンクジヱット用ブラックインク。

4 . 複数のインクからなるインクセットにおいて、ブラックインクとして請求項 1〜 3の何れか 1項に記載のィンクジエツト用ブラックインクを含むことを特徴とするインクセット。

5 . インクをインクジェット方法で吐出して記録媒体に記録を行う工程を有するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項 1〜3 の何れか 1項に記載のインクジエツト用ブラックインクであることを特徴とするインクジヱット記録方法。

6 . 前記記録媒体が、支持体にカチオン性電荷を有する多孔体を含有する請求項 5に記載のィンクジエツト記録方法。

7 . インクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジにおいて、前記ィンク力請求項 1〜 3の何れか 15に記載のィンクジェット用ブラックインクであることを特徴とするイン方ートリッジ。

8 . インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インク力請求項 1〜3の何れか 1項に記載のィンクジェット用ブラックインクであることを特徴とする記録ユニット。

9 . インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、請求項 1〜3の何れか 1項に記載のインクジエツト用ブラックインクであることを特徴とするインクジヱット記録装置。

1 0 . 少なくとも 1種の染料と、少なくとも 1種の黑色顔料とを含有するインクジエツト用ブラックインクにおいて、前記染料が分子中にァゾ基を 4以上有し、且つ、前記ァゾ基に対してオルト位に有するスルホン酸基の数の合計が 4以上である.ことを特徴とするインクジエツト用ブラックインク。

1 1 . 前記黒色顔料が、自己分散型カーボンブラックである請求項 1 0に記載のインクジエツト用ブラックインク。