WO2003026361A1

WO2003026361A1 - Dispositif de decharge a barriere dielectrique

Info

Publication number: WO2003026361A1
Application number: PCT/JP2002/009081
Authority: WO
Inventors: Tadatomo Ohnoda
Original assignee: Shin-Etsu Engineering Co., Ltd.
Priority date: 2001-09-14
Filing date: 2002-09-06
Publication date: 2003-03-27
Also published as: JP2005196969A; TW569282B

Description

明細書誘電体バリア放電装置技術分野

本発明は、例えば液晶ディスプレイなどのガラス基板やシリコン半導体ゥエーハなどの表面に付着した有機化合物の汚れを除去するためのドライ洗浄装置や、オゾンガスとの光化学反応により半導体製造工程においてシリコンゥヱーハ上の不要になったフォトレジストを剥離除去するためのアツシング（ashing:灰化）装置などに使用される誘電体バリア放電エキシマ U V (紫外線）ランプの放電装置に関する。

詳しくは、誘電体バリァ放電によりエキシマ分子を生成する放電用ガスが充填された放電空間を挟んで一対の電極が配置された誘電体バリア放電工キシマ U Vランプと、この誘電体バリァ放電工キシマ U Vランプの両電極の間に高周波電圧を印加するための給電装置とからなる誘電体バリァ放電装置に関する。背景技術

この種の誘電体バリア放電ランプは、放電用ガスが充填される放電プラズマの空間を挟んで一対の電極の間に誘電体が存在し、この誘電体を媒体とする一対の電極は、コンデンサの働きをすることによって電流が流れることになる。

これら一対の電極の間に高周波電圧を印加しても、放電が開始される前の状態では、放電路の抵抗が無限大でコンデンサのままであるが、このコンデンサもある条件下で放電開始エネルギーを加えると、誘電体バリアを通じて非常に容易に放電が始まり、この誘電体バリアに充填された放電用ガスを励起して、そのガス特有の波長の光エネルギーを放射する。

この誘電体バリア放電ランプは、その放電中においても静電容量の特性を持ったまま放電が持続されるものの、その静電容量は、放電を開始する前に比べて誘電率が高まるために増大するが、放電中は大きく変化しない性質を持っている。

しかし乍ら、このような従来の誘電体バリァ放電ランプ用放電装置では、周波数を変更せずに放電開始領域のままで同じ高電圧を供給し続けるため、発光効率が十分でなく、所期の光量を得るには相当の発熱が伴うという問題がある。

そこで、本願の発明者は実験によって、誘電体バリア放電ランプを含む共振回路は、図 2示す如く、放電開始前の誘電体バリア放電ランプの静電容量をとし、ィンダク夕ンスを L。とした場合の共振周波数: において、両電極の間に高電圧を印加しても放電の開始が難しく、それを越えて所定の周波数領域に達した状態で電圧を印加すると、極めて容易に放電が開始されることを発見した。

更に、放電が開始されると、放電開始前の静電容量からそれより大きな静電容量 C₂に変化するため、放電開始前の共振周 ¾数 f iからそれより低い共振周波数 f ₂に移ることも分かった。

従って、本発明のうち請求項 1記載の発明は、発光効率が高い誘電体バリァ放電装置を提供することを目的としたものである。

請求項 2記載の発明は、請求項 1に記載の発明の目的に加えて、放電開始が容易な発振周波数領域を簡単な作業で容易に検出することを目的としたものである。発明の開示

前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項 1記載の発明は、給 02 09081

3 電装置が、誘電体バリア放電エキシマ U Vランプを含む共振回路と、この共振回路を該ランプの放電開始前に予め設定された放電開始が容易な発振周波数領域にする発振手段と、この放電開始が容易な発振周波数領域で起動させるためのトリガー手段と、放電開始後に上記共振回路の共振周波数を検出する検出手段と、この検出手段で検出した放電開始後の安定した放電持続のための共振周波数に印加電圧を変更する変更手段とを設けたことを特徴とするものである。

ここで、上記エキシマ U Vランプの励起源として用いられる誘電体バリャ放電には、別名ォゾナイザ放電あるいは無声放電（silent discharge) と、高周波電界の印加方法として容量結合方式による高周波放電があると言われている。

このような構成から生じる請求項 1記載の発明の作用は、放電開始前の状態で、発振手段により放電開始が容易な発振周波数領域に設定しておき、トリガ一手段からの起動によってランプの放電が開始され、その後、検出手段によって、放電後における共振回路の共振周波数を検出し、変更手段によつて両電極への電圧出力を放電開始後の安定した放電領域の共振周波数に印加電圧を変更する。

請求項 2記載の発明は、請求項 1記載の発明の構成に、前記前記発振周波数領域が、予め測定したランプ放電前の共振回路の静電容量による共振周波数より高い周波数領域である構成を加えたことを特徴とする。

このように追加した構成から生じる請求項 2記載の発明の作用は、放電開始が容易な発振周波数領域を簡単に検出可能となる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施例を示す誘電体バリア放電装置の回路図である。図 2は、両電極間の電圧と共振周波数との関係を示す説明図である。発明を実施するための最良な形態

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

この実施例は、図 1に示す如く、誘電体バリア放電エキシマ U Vランプ A が、中空円筒状に形成した石英ガラス製の放電容器 A 3の内側に沿って内部電極 A 1を配置すると共に外側に沿って外部電極 A 2を配置し、この放電容器 A 3内の放電空間に放電用ガス A 4としてキセノンガスを封入することにより、 1 7 2 n mのエキシマ V U V (真空紫外線）が放射状に照射される二重円筒型構造である場合を示すものである。

これら両電極 A 1 , A 2の間に高周波電圧を印加するための給電装置 Bは

、誘電体バリア放電エキシマ U Vランプ Aを含む共振回路 1と、この共振回路 1を該エキシマ U Vランプ Aの放電開始前に予め設定された放電開始が容易な発振周波数領域 f _tにする発振手段 2と、この放電開始が容易な発振周波数領域 f _tで起動させるためのトリガ一手段 3と、放電開始後に上記共振回路 1の共振周波数を検出する検出手段 4と、この検出手段 4で検出した放電開始後の安定した放電持続のための共振周波数に印加電圧を変更する変更手段 5とを設ける。

本実施例の場合には、上記エキシマ U Vランプ Aが放電する前の状態で共振回路 1の静電容量による共振周波数: ^を予め測定して求める。

上記発振手段 2は、放電開始前の状態で、上記共振周波数より高い放電開始が容易な発振周波数領域 f _tを発振する発振回路であり、その出力端が加算回路 6を介してパワーアンプ 7に接続され、このパワーアンプ 7で増幅された後に上記共振回路 1を介して両電極 A 1 , A 2に出力される。上記トリガー手段 2は、上記発振手段 2による放電開始が容易な発振周波数領域 f _tで放電開始信号を出力するトリガ一回路であり、その出力端が加算回路 6に接続され、トリガー回路からの出力に基づきパワーアンプ 6及び共振回路 1を介して発振周波数領域: f _tの電圧が両電極 A 1， A 2に出力される。

上記検出手段 4は、検出回路からなり、その入力側のコイルと、上記パヮ —アンプ 1 bの出力端に接続されたコイルと、共振回路 1のィンダク夕ンスコイルとでコンデンサを構成し、これを共振回路 1のインダク夕ンス L。とすると共に、該エキシマ U Vランプ Aが放電開始された後、例えば 1秒後に共振回路 1の共振点を検出して、それを前記発振手段 2の発振回路へフィ一ドバックさせる。

更に、前記発振手段 2の発振回路は、上記検出手段 4で検出した共振回路 1の共振点がフィードバックされると、上記共振周波数: ^より低い共振周波数: f ₂に切り換えて発振し、これに基づき両電極 A 1 , A 2への電圧出力を放電開始後の安定した放電持続のための共振周波数 f ₂に印加電圧を変更させる変更手段 5でもある。

また、上記給電装置 Bの回路中には、必要に応じてアッテネーター 8を接続してそれを通る信号が適量となるように減衰しても良い。

次に、斯かる誘電体バリア放電装置の作動について説明する。

先ず、発振手段 2の発振回路によって、予め測定した共振周波数より高い放電開始が容易な発振周波数領域: f _tに設定しておく。

この状態で、トリガ一手段 3のトリガ一回路によって、放電開始信号が両電極 A l , A 2に出力され、それにより、該エキシマ U Vランプ Aの放電が極めて容易に開始される。

この放電が開始された後、例えば 1秒後に検出手段 4によって、上記共振回路 1の共振点を検出し、上記共振周波数より低い共振周波数 f ₂が、変更手段 5でもある発振手段 2の発振回路へフィードバックされ、最良な共振周波数 f ₂になるように発振回路を制御する。

その結果、両電極 A l , A 2への電圧出力を放電開始後の安定した放電領域の共振周波数: f ₂に印加電圧を変更する。

その一例を述べれば、予め測定した共振周波数が例えば 2.08MHzで、それより約 0.2MHz高い約 2. 10MHzを中心とした発振周波数領域： _tにおいて、エキシマ U Vランプ Aを放電させた場合、エキシマ U Vランプ Aが放電開始した後も周波数を変更せず、そのままで放射照度が 25mW/cm²のエキシマ V U Vを照射するため約 600W の電力を両電極 A 1 , A 2に入力しなければならず、その反射電力は約 400W であった。

これに対し、エキシマ U Vランプ Aが放電開始した後に、上記発振周波数領域: f _t (約 2. 10MHzを中心とした領域）より低い共振周波数: f ₂として例えば 1.80MHzに変更した場合には、放射照度が 25mW/cm²のエキシマ V U Vを照射するため約 200W の電力を両電極 A l， A 2に入力しなければならず、その反射電力は約 70W となった。

これらの差は、電気エネルギーをエキシマ V U Vの光エネルギーに変換する効率の差である。

その結果、入力電力に対する発光効率が向上し、それにより所期の光量を得ても発熱が抑えられる。

また、前記エキシマ U Vランプ Aの励起源として用いられる誘電体バリヤ放電には、別名ォゾナイザ放電あるいは無声放電（si lent discharge) と、高周波電界の印加方法として容量結合方式による高周波放電があると言われているが、どちらの放電方式でも本発明は使用できる。

尚、前示実施例では、誘電体バリア放電エキシマ U Vランプ Aが、中空円筒状の放電容器 A 3の内側に沿って内部電極 A 1を配置すると共に外側に沿って外部電極 A 2を配置し、この放電容器 A 3内に放電用ガス A 4としてキセノンガスを封入した二重円筒型構造である場合を示したが、これに限定されず、放電容器 A 3の形状及び両電極 A 1 , A 2の配置位置や放電用ガス A 4が異なるものでも良い。産業上の利用可能性

以上説明したように、本発明のうち請求項 1記載の発明は、発振手段により放電開始が容易な発振周波数領域に設定しておき、トリガ一手段からの起動によってランプの放電が開始され、その後、検出手段によって、放電後における共振回路の共振周波数を検出し、変更手段によって両電極への電圧出力を放電開始後の安定した放電領域の共振周波数に印加電圧を変更するので、発光効率が高い誘電体バリァ放電装置を提供できる。

従って、所期の光量を得るのに発熱が抑えられ、その分だけ省エネルギーとなって電源を小型化できる。

請求項 2の発明は、請求項 1の発明の効果に加えて、ランプが放電する前の状態で共振回路の静電容量による共振周波数を予め測定して求めたので、放電開始が容易な発振周波数領域を簡単に検出できる。

Claims

請求の範囲

1. 誘電体バリア放電によりエキシマ分子を生成する放電用ガス（A4) が充填された放電空間を挟んで一対の電極（Al, A2) が配置された誘電体バリア放電エキシマ UVランプ（A) と、この誘電体バリア放電エキシマ UVランプ（A)の両電極（A 1 , A 2) の間に高周波電圧を印加するための給電装置（B) とからなる誘電体バリア放電装置において、

前記給電装置（B) が、誘電体バリア放電エキシマ UVランプ（A) を含む共振回路（1) と、この共振回路（1) を該ランプ（A) の放電開始前に予め設定された放電開始が容易な発振周波数領域（f_t) にする発振手段（ 2) と、この放電開始が容易な発振周波数領域（f_t) で起動させるためのトリガー手段（ 3 ) と、放電開始後に上記共振回路（ 1 ) の共振周波数（ f ₂) を検出する検出手段（4) と、この検出手段（4) で検出した放電開始後の安定した放電持続のための共振周波数（f₂) に印加電圧を変更する変更手段（5) とを設けたことを特徴とする誘電体バリア放電装置。

2. 前記発振周波数領域（f_t) が、予め測定したランプ放電前の共振回路（1) の静電容量（C による共振周波数（fj より高い周波数領域である請求項 1記載の誘電体バリア放電装置。