更新日:2017年12月27日
花園方面に来たら和菓子はやっぱり松一か栄寿堂。と言う事で正月に向けて和菓子の買い溜めも兼ねての松一さんへの訪問です。 支店の稲葉店にはよく行ってたのですが本店は初めて。稲葉店とは違いあたりに人通りがまったくない静かな場所にあり、先代がのんびり営んでる感じで店内は穏やかな空気が流れています。洗練された和菓子屋らしいレイアウトを持つ稲葉店とは全く逆のベクトルで、子供からお年寄りまで気軽に訪れ気軽に買える昔ながらのお店といった風情。 【河内甚兵衛】(140円) 松一さんを代表する銘菓です。東大阪の英雄・中 甚兵衛さんが云々かんぬん、それはともかく松一さん自慢の逸品だけに人気も上々のようです。 内容的には薄皮饅頭の一つで、とにかく形を壊さないレベルで限界まで皮を薄くするのに研究・改良を繰り返して完成したそれは餡子が生地ギリギリまでせり出してくる部分もあるくらい薄くしてます。時として餡子が顔を覗かせる部分もありますが、基本、薄皮一枚の場所にて餡子が存在感を主張する、その卓越した技術に価値を感じます。 それだけ餡子がギッシリながらも甘さも上品でくどさはなく何より粒の存在感が際立つ。粒あんの小豆がここまで立った薄皮饅頭はなかなかお目にかかれません。 1個140円は満足度が高く、お土産としての箱買いにも適してます。 【河内扇】(215円) 甚兵衛と並ぶ郷土銘菓の一つで、栗を丸ごと使った饅頭です。中心にある栗を白餡で包み桃山生地で仕上げたそれは上品ながらも非常に懐かしい味わい。この桃山生地は大抵の人ならどこかで食べた記憶があるハズなのでノスタルジックな気分に浸れるでしょう。 【トライくん】(140円) ラグビーの街・東大阪を喧伝し、聖地花園のお膝元に店を置く松一さんならではの名物菓子で、ラグビー場の芝生を見立てた抹茶餡を包んだ饅頭ですが手亡豆を使った餡はクセが少なく抹茶の味わいを邪魔する事がありません。また手亡豆の特性上、全体的に甘さが控えめなので抹茶の風味を楽しむ饅頭と言えるでしょう。 【はなぞの】(140円) 見た目は普通のこしあん饅頭ですが、餡子は皮を剥いてから煮る「皮剥きあん」を使っており煮てから皮を剥くこしあんとは違った風味があります。さっぱりとしてて口溶け良く、繊細な饅頭の皮との親和性が高く、食べていると時間がゆっくり進む感覚になれます。 【生ちょこ餅】(160円) 生チョコを餅で包んだシンプルで可愛らしいお菓子。チョコを餅で包んだことで味わいの持続性を向上。口溶けの良いチョコの味わいを餅へと受け渡す事でチョコが溶け切った後でもチョコの風味を長く楽しめます。 以上です。派手さもなければ奇抜さもない昔ながらの和菓子ですが、あれもこれもと手広く展開する事なく松一さんの得意とするジャンルのみを研鑽し続けた和菓子の数々は種類が少ないながらも珠玉の味。しっとりとした生地、上品な餡、丁寧に仕上げられた季節の具材、和菓子ならではの風流さも得られます。お値段も手頃で買いやすくお茶請けにお土産にと何かと便利に使えます。ごちそうさまでした。 #和菓子 #甚兵衛
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