+

WO2018147045A1 - センサモジュールおよびその制御方法 - Google Patents

センサモジュールおよびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2018147045A1
WO2018147045A1 PCT/JP2018/001542 JP2018001542W WO2018147045A1 WO 2018147045 A1 WO2018147045 A1 WO 2018147045A1 JP 2018001542 W JP2018001542 W JP 2018001542W WO 2018147045 A1 WO2018147045 A1 WO 2018147045A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
unit
light
mode
temperature
sensor module
Prior art date
Application number
PCT/JP2018/001542
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
添田 薫
良 下北
Original Assignee
アルプス電気株式会社
ジーニアルライト株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルプス電気株式会社, ジーニアルライト株式会社 filed Critical アルプス電気株式会社
Publication of WO2018147045A1 publication Critical patent/WO2018147045A1/ja

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording for evaluating the cardiovascular system, e.g. pulse, heart rate, blood pressure or blood flow

Definitions

  • a device that irradiates a subject with light and measures living body related information
  • the temperature of the site may increase. If there is a continuous temperature rise at the same site, heat transfer of the heat generating part becomes difficult, and a problem of thermal stress applied to the subject may occur.
  • an alert may be output when the measured temperature exceeds a preset alert temperature. Accordingly, it is possible to notify that the temperature of the subject has exceeded the alert temperature during measurement, and to take action.
  • FIG. 1A and 1B are perspective views illustrating a sensor module according to this embodiment.
  • FIG. 1A shows a perspective view seen from the side opposite to the light emitting / receiving surface
  • FIG. 1B shows a perspective view seen from the light receiving / emitting surface.
  • FIG. 2 is a block diagram illustrating the configuration of the sensor module according to this embodiment.
  • control unit 30 executes a stop process that stops in a state where the sensor module 1 cannot be restored by itself (a state in which the sensor module 1 cannot be restored) when the temperature measured by the temperature measurement unit 20 is equal to or higher than a predetermined value, that is, a shutdown.
  • the shutdown state includes at least one of a state where power supply other than standby power is stopped and a state where execution of software related to measurement is stopped.
  • the heat generation is lower in the shutdown state than in the state operating in the second mode.
  • the light emitting unit 11 includes a drive circuit 11b that drives the first light emitting element 11a1 and the second light emitting element 11a2.
  • the light receiving unit 12 includes an amplification circuit 12b that amplifies a light reception signal output from the light receiving element 12a. These circuits may be formed into chips.
  • the light receiving element 12a receives light passing through the subject S and outputs a signal corresponding to the received light.
  • the signal output from the light receiving element 12 a is amplified by the amplifier circuit 12 b and input to the control unit 30.
  • the control unit 30 performs analog-to-digital conversion on the input signal and obtains signal outputs for each wavelength (760 nm and 850 nm).
  • Calculation formulas and tables indicating the relationship between the signal output values and the values of the biological information are stored in advance in the memory 32 or the like.
  • the calculation unit 31 performs calculation for estimating each biological related information according to the signal output value by referring to a calculation formula or a table.
  • Time zone until start (because it is a time zone in which processing other than AD conversion can be performed, also referred to as “processable time zone”)
  • a signal corresponding to near-infrared light of the first center wavelength ⁇ 1 is sent.
  • a moving average process to be averaged is executed.
  • the calculation unit 31 starts AD conversion of the signal corresponding to the near-infrared light of the next first center wavelength ⁇ 1 after the AD conversion of the signal corresponding to the near-infrared light of the second center wavelength ⁇ 2 is completed.
  • a moving averaging process for averaging signals corresponding to near-infrared light having the second center wavelength ⁇ 2 is executed.

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

本発明の一態様に係るセンサモジュール(1)は、基板(100)に設けられ、被検体に向けて所定波長の光を放出する発光部(11)、および被検体を経由した前記光を受ける受光部(12)を有する受発光部(15)と、被検体の温度を測定する温度測定部(20)と、基板(100)に設けられ、受光部(12)から出力された信号に基づき生体関連情報を推定する演算部を有する制御部(30)と、を備える。このセンサモジュール(1)において、制御部(30)は、温度測定部(20)によって測定された温度が所定値未満のとき、受発光部(15)および演算部を第1モードで動作させ、温度が所定値以上のとき、受発光部(15)および演算部の少なくともいずれかの動作を第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作させる、または自己復帰不能な状態で停止する停止処理を実行するよう制御する。

Description

センサモジュールおよびその制御方法
 本発明は、センサモジュールおよびその制御方法に関し、特に人体(皮膚)に密着させて血液内の物質に関する情報の計測を行うセンサモジュールおよびその制御方法に関する。
 血圧等の生体関連情報を計測する装置として、光を利用して計測を行う装置が開示されている。例えば、特許文献1には、使用者の手首に装着されて、手首の血管を流れる血液から脈拍及び血中酸素濃度を取得する手首装着型パルスオキシメータが開示されている。この装置は、第1波長の赤外光を射出する第1発光素子及び第1波長よりも波長の長い第2波長の赤外光を射出する第2発光素子を有する発光部と、発光部から射出されて手首を通過した赤外光を検出する受光素子を有する受光部と、受光部により得られる光強度信号から脈拍及び血中酸素濃度を算出する演算部とを備えている。
 また、特許文献2には、光源からの光照射により生体を刺激する生体刺激装置が開示される。この装置は、生体と接触する照射面の温度を検知する温度センサーと、温度センサーからの検知出力を受けて光源の輝度を可変制御する輝度制御装置と、を備えている。
特開2016-002167号公報 特開2016-073342号公報
 被検体に光を照射して生体関連情報を計測する装置において、装置から同じ部位に連続して光を放出することで、その部位の温度上昇を招くことがある。同一部位で継続した温度上昇があると発熱部の熱移動が困難となり、被検体に与える熱ストレスの問題が生じ得る。
 本発明は、被検体に与える熱ストレスを抑制することができるセンサモジュールおよびその制御方法を提供することを目的とする。
 本発明の一態様に係るセンサモジュールは、基板に設けられ、被検体に向けて所定波長の光を放出する発光部、および被検体を経由した前記光を受ける受光部を有する受発光部と、被検体の温度を測定する温度測定部と、基板に設けられ、受光部から出力された信号に基づき生体関連情報を推定する演算部を有する制御部と、を備える。このセンサモジュールにおいて、制御部は、温度測定部によって測定された温度が所定値未満のとき、受発光部および演算部を第1モードで動作させ、温度が所定値以上のとき、受発光部および演算部の少なくともいずれかの動作を第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作させる、または自己復帰不能な状態で停止する停止処理を実行するよう制御する。
 このような構成によれば、被検体の温度が所定値以上になった場合、第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作するよう切り替わるか、自らでは測定可能な状態に復帰できない自己復帰不能な状態で停止するため、計測に伴う被検体の温度上昇を抑制することができる。
 上記センサモジュールにおいて、制御部は、第2モードとして、受光部での光の検出周波数を第1モードよりも低下させること、発光部での光の発光周波数を第1モードよりも低下させること、演算部のクロック周波数を第1モードよりも低下させること、演算部で生体関連情報を推定する間隔を第1モードよりも長くすること、の少なくとも1つを行うようにしてもよい。これにより、第1モードから第2モードに切り替えた際に、発熱の原因となる動作の変更によって低発熱化を図ることができる。
 上記センサモジュールにおいて、制御部は、第1モードおよび第2モードのいずれにおいても受発光部および前算部を動作させて生体関連情報の推定を行ってもよい。これにより、いずれのモードであっても動作している際には生体関連情報の推定を行うことができる。
 上記センサモジュールにおいて、制御部は、第2モードとして、演算部および受発光部のうち少なくとも演算部を休止させる休止処理を実行してもよい。これにより、第2モードに切り替わった際には演算部や受発光部といった発熱の多い部分の動作が休止して、効果的な低発熱化を図ることができる。
 前記制御部が前記休止処理を実行中は、前記温度測定部も動作を休止してもよい。この場合には、休止処理を実行中に起動している機器をさらに少なくすることができるため、より効率的な低発熱化を図ることができる。
 上記センサモジュールにおいて、受発光部は基板の一方面に設けられ、制御部および温度測定部は基板の他方面に設けられていてもよい。これにより、受発光部が設けられた基板の一方面側を被検体側とした場合、発熱体である制御部を被検体から遠ざけることができる。また、温度測定部が基板の他方面側に設けられていることで、基板を介して被検体の温度を検出することができる。
 上記センサモジュールにおいて、前記基板の一方面または側面に、前記温度測定部とは異なる他の温度測定部が設けられていてもよい。温度測定部と他の温度測定部のそれぞれによる温度測定値を比較することで、被検体の温度をより精度よく測定することができる。
 上記センサモジュールにおいて、基板の一方面に設けられた熱伝導部材をさらに備えていてもよい。これにより、熱伝導部材を被検体に接触させることで、被検体の温度を効率良く熱伝導部材から温度測定部に伝えて、精度の高い温度測定を行うことができる。
 本発明の一態様に係るセンサモジュールの制御方法は、受発光部の発光部から被検体に向けて所定波長の光を放出し、被検体を経由した光を受発光部の受光部で受け、受光部から出力された信号に基づき生体関連情報を演算部で推定するセンサモジュールの制御方法である。この制御方法では、被検体の温度を測定する温度測定工程と、測定された温度が所定値未満のとき、受発光部および演算部を第1モードで動作させ、温度が所定値以上のとき、受発光部および演算部の少なくともいずれかを第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作させる、または自己復帰不能な状態で停止する停止処理を実行するよう制御する動作選択工程と、を備えている。
 このような構成により、被検体の温度が所定値以上になった場合、第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作するよう切り替えるか、自己復帰不能な状態で停止するため、計測に伴う被検体の温度上昇を抑制することができる。
 上記センサモジュールの制御方法において、動作選択工程では、第2モードとして、受光部での光の検出周波数を第1モードよりも低下させること、発光部での光の発光周波数を第1モードよりも低下させること、演算部のクロック周波数を第1モードよりも低下させること、演算部で生体関連情報を推定する間隔を第1モードよりも長くすること、の少なくとも1つを行うようにしてもよい。これにより、第1モードから第2モードに切り替えた際に、発熱の原因となる動作の変更によって低発熱化を図ることができる。
 上記センサモジュールの制御方法において、測定した温度が予め設定されたアラート温度を超えた場合、アラートを出力するようにしてもよい。これにより、計測中に被検体の温度がアラート温度を超えたことを報知して、対処を促すことができる。
 上記センサモジュールの制御方法において、生体関連情報の推定開始からの動作時間を計測し、動作時間が予め定めた閾値を超えた場合、発光部からの光の放出を停止するよう制御してもよい。これにより、動作時間が予め定めた閾値を超えた場合、発光部からの光の放出が自動的に停止して、一定時間を超えた光の照射による被検体の温度上昇を抑制することができる。
 前記動作選択工程では、前記第2モードとして、前記演算部および前記受発光部のうち少なくとも前記演算部を休止させる休止処理を実行してもよい。これにより、被検体の温度上昇をより効率的に抑制することができる。
 本発明によれば、被検体に与える熱ストレスを抑制することができるセンサモジュールおよびその制御方法を提供することが可能になる。
(a)および(b)は、本実施形態に係るセンサモジュールを例示する斜視図である。 本実施形態に係るセンサモジュールの構成を例示するブロック図である。 熱伝導部材の例を示す模式図である。 センサモジュールを被検体に装着した状態を示す模式断面図である。 本実施形態に係るセンサモジュールの制御方法を例示するフローチャートである。 本実施形態に係るセンサモジュールの制御方法を例示するフローチャートである。 センサモジュールの動作の一例を表すタイミングチャートである。
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。また、「上下」を示す記載は各部材間の相対的な位置関係を説明するために便宜的に用いているものであり、絶対的な位置関係を示すものではない。
(センサモジュールの構成)
 図1(a)および(b)は、本実施形態に係るセンサモジュールを例示する斜視図である。
 図1(a)には受発光面とは反対側からみた斜視図が示され、図1(b)には受発光面からみた斜視図が示される。
 図2は、本実施形態に係るセンサモジュールの構成を例示するブロック図である。
 本実施形態に係るセンサモジュール1は、例えば人体の皮膚に密着させて血液内の物質に関する情報の計測を行う装置である。図1に示すように、センサモジュール1は、基板100に設けられた受発光部15と、被検体の温度を測定する温度測定部20と、基板100に設けられた制御部30とを備える。
 受発光部15は基板100の一方面側に設けられる。基板100の一方面側は受発光面10aであり、計測の際には被検体側(例えば、被検体と接触する面)となる。受発光部15は、被検体に向けて所定波長の光を放出する発光部11と、被検体を経由した光を受ける受光部12とを有する。本実施形態では、受発光面10aに、一対の発光部11と、一対の発光部11の間に配置される受光部12とが配置されている。
 基板100の一方面側において、受発光部15を取り囲むようにメタルプレート110が設けられていてもよい。メタルプレート110は、被検体と接して被検体からの温度を基板100の他方面側へ伝える熱伝導部材として機能する。また、受発光部15の上にPET(polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)シートなどのカバー120が設けられていてもよい。カバー120は、受発光部15で送受する光の波長(例えば、近赤外光)に対して十分な透過性を有する合成樹脂シートで構成されている。
 温度測定部20は、基板100の他方面側に設けられる。温度測定部20が被検体と接触しない場合、温度測定部20は被検体の温度を間接的に測定する。この場合、被検体と接する面(例えば、メタルプレート110)から温度測定部20の接する面までの熱伝導率を考慮して、被検体の温度を推定してもよい。
 なお、温度測定部20は、基板100の一方面側に設けられていても、基板100の内部に埋め込まれていてもよい。また、基板100の他方面側に設けた温度測定部20のほか、基板100の一方面側や側面に温度測定部20とは異なる他の温度測定部(図示せず)を設けてもよい。温度測定部20と他の温度測定部のそれぞれによる温度測定値を比較することで、被検体Sの温度をより精度よく測定することができる。
 制御部30は、基板100の他方面側に設けられる。制御部30は、受光部12から出力された信号に基づき生体関連情報を推定する演算部31(図2参照)を有する。基板100の他方面側にはコネクタ80が設けられていてもよい。コネクタ80は、センサモジュール1と外部との信号の入出力や、センサモジュール1と電源との接続のために用いられる。
 本実施形態に係るセンサモジュール1において、制御部30は、温度測定部20によって測定された温度が所定値未満のとき第1モードでの動作を選択し、測定された温度が所定値以上のとき第2モードでの動作を選択する。ここで、第1モードおよび第2モードといった各モードは、受発光部15および演算部31のそれぞれの動作態様である。第2モードは、第1モードよりも受発光部15および演算部31の少なくともいずれかの動作が第1モードでの動作時よりも低発熱となるモードである。
 このような制御によって、被検体の温度が所定値以上になった場合には第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードでの動作に切り替わるため、計測に伴う被検体の温度上昇を抑制することができる。例えば、センサモジュール1によって連続的に計測を行う場合、被検体の温度が所定値以上に上昇しないように制限をかけて、被検体に与える熱ストレスを抑制することができる。
 第2モードでは、演算部31および受発光部15のうち少なくとも演算部31を休止(スリープ)させる休止処理を実行してもよい。これにより、第2モードに切り替わった際には演算部31や受発光部15といった発熱の多い部分の動作が休止して、効果的な低発熱化を図ることができる。この休止処理を実行している間において、温度測定部20による温度測定を実行してもよいし、実行しなくてもよい。温度測定を実行する場合には、演算部31は、測定された温度に基づいて、休止処理を終了するか否かを判断することができる。具体例として、所定の温度以下に至ったことを条件として休止処理を終了することが挙げられる。温度測定を実行しない場合には、温度測定部20も休止させることができるため、被検体に与える熱ストレスをより効率的に抑制することができる。なお、休止処理を実行中に温度測定部20による温度測定を実行しない場合には、例えば、温度測定を休止してから所定時間が経過したことを条件として温度測定部20による温度測定を再開して、さらに休止処理の実行を維持するか否かを判断するようにしてもよい。
 また、制御部30は、温度測定部20によって測定された温度が所定値以上のとき、センサモジュール1が自らでは復帰できない状態(自己復帰不能な状態)で停止する停止処理、すなわちシャットダウンを実行するよう制御してもよい。シャットダウンの状態とは、待機電力以外の電力供給が停止されている状態、計測に関するソフトウェアの実行が停止されている状態の少なくともいずれかを含む。いずれにおいても、シャットダウンしている状態では第2モードで動作している状態よりも低発熱となる。このようなシャットダウンを行うことによって、センサモジュール1が発熱する可能性が特に低減されるため、被検体に与える熱ストレスをより安定的に抑制することができる。なお、シャットダウンした後は、センサモジュール1の電源を再投入(再起動)することで機能を復帰させることができる。
(センサモジュールのブロック構成)
 図2に示すように、センサモジュール1は、一対の発光部11と、一対の発光部11の間に設けられた受光部12と、制御部30と、温度測定部20と、入出力インタフェース部14とを備える。
 発光部11は、発光波長が806nm以上855nm以下の第1近赤外光を含む光を発光する第1発光素子11a1を含む。また、発光部11は、発光波長が755nm以上765nm以下、好ましくは758nm以上762nm以下の第2近赤外光を含む光を発光する第2発光素子11a2を含んでいてもよい。第1発光素子11a1および第2発光素子11a2は、発光ダイオード素子やレーザ素子である。なお、本実施形態では発光部11から第1近赤外光および第2近赤外光を放出するよう構成されるが、少なくとも第1近赤外光を放出するよう構成されていればよい。
 受光部12は、発光部11から放出され被検体の血管を流れる血液を経由した第1近赤外光を受けて電気信号に変換する受光素子12aを有する。受光素子12aは、例えばフォトダイオードである。本実施形態では、受光素子12aは第1近赤外光のほか、第2近赤外光も受光して、その受光量に応じた電気信号を出力する感度を有する。
 発光部11と受光部12とは一体となって受発光部15を構成している。センサモジュール1は、受発光部15(発光部11および受光部12)、制御部30、温度測定部20および入出力インタフェース部14をパッケージ化したものであってもよい。
 発光部11は、第1発光素子11a1および第2発光素子11a2をそれぞれ駆動するドライブ回路11bを有する。また、受光部12は、受光素子12aが出力する受光信号を増幅する増幅回路12bを有する。これらの回路はチップ化されていてもよい。
 制御部30は、マイクロコンピュータで構成されている。制御部30は、発光部11のドライブ回路11bにタイミング信号を送信して、第1発光素子11a1および第2発光素子11a2から近赤外光を発するように制御することができる。また、制御部30は、演算部31、メモリ32およびタイマー33を有する。
 制御部30は、内蔵のアナログ-デジタル変換回路を用いて、受光部12の増幅回路12bから出力された増幅後の受光信号を処理可能なデジタル形式の信号情報に変換する。演算部31は、この変換された信号情報に基づいて、被検体の血管内を通る血液に関する情報を推定する。
 メモリ32は、推定した生体関連情報など、各種のデータを記憶する。タイマー33は、センサモジュール1の動作時間、すなわち生体関連情報の推定開始からの動作時間を計測する。入出力インタフェース部14は、センサモジュール1の外部との情報の入出力を行う。入出力インタフェース部14には、コネクタ80や、外部機器(表示装置、記憶装置、ネットワーク)との通信を行う通信手段(無線通信、有線通信)などが含まれる。
 このような構成を備えたセンサモジュール1において、例えば、第1近赤外光を用いた計測では、被検体の血管内を通る血液のヘマトクリット(Hct)、血流の拍動、血流量、流速などを得ることができる。また、第1近赤外光および第2近赤外光の両方を用いた計測では、血中ヘモグロビン変化(Hb変化量)、血中酸素比率変化(酸素度)などを得ることができる。
 ここで、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビンの吸光度は波長805nmにおいて等しく、波長805nmよりも長波長では酸素化ヘモグロビンの吸光度が脱酸素化ヘモグロビンの吸光度よりも大きく、波長805nmよりも短波長では酸素化ヘモグロビンの吸光度が脱酸素化ヘモグロビンの吸光度よりも小さくなる。したがって、波長806nm以上855nm以下の第1近赤外光を含む光、好ましくは第1近赤外光の波長域に発光ピークを有する光を用いることで、酸素化ヘモグロビンを優先的に測定することができる。
 そして、ヘモグロビンの量からヘマトクリット(Hct)を計測できることになる。本実施形態に係るセンサモジュール1を用いた計測では、ヘマトクリット(Hct)を±1%以下の精度で計測することができる。また、センサモジュール1では10ミリ秒程度のサンプリングレートで計測できるため、血液に関する情報を連続的に得ることができる。
 また、波長805nmよりも短波長の光を含む光により測定を行うと、脱酸素化ヘモグロビンを優先的に測定することができる。そのような光として、波長755nm以上765nm以下(好ましくは758nm以上762nm以下)の第2近赤外光を含む光が例示され、第2近赤外光の波長域に発光ピークを有する光が好ましい光として例示される。そして、第1近赤外光を含む光による測定結果および第2近赤外光を含む光による測定結果から、血中酸素比率変化(酸素度)またはこれに関連する情報を導き出すことが可能である。
 例えば、第1近赤外光を用いた計測では、被検体の血管内を通る血液のヘマトクリット(Hct)、血流の拍動、血流量、流速などを得ることができる。また、第1近赤外光および第2近赤外光の両方を用いた計測では、血中ヘモグロビン変化(Hb変化量)、血中酸素比率変化(酸素度)などを得ることができる。
(熱伝導部材)
 図3は、熱伝導部材の例を示す模式図である。
 図3(a)には受発光面とは反対側からみた斜視図が示され、図3(b)には断面図が示される。
 本実施形態に係るセンサモジュール1は、図3(a)および(b)に示す熱伝導部材50を備えていてもよい。熱伝導部材50は被検体と接触して、被検体の熱を基板100側へ効率良く伝達する部材である。
 熱伝導部材50は、熱伝導層510とヒートガイド520とを有する。ヒートガイド520は、銅やアルミニウムなどの熱伝導率の良好な金属(熱抵抗の比較的低い金属)で構成される。ヒートガイド520は、基板100の平面視外形よりも広く張り出したフランジ部521を有していてもよい。これにより、ヒートガイド520を被検体に確実に接触させることができる。ヒートガイド520は、基板100の一方面側に熱伝導層510を介して接続される。
 ヒートガイド520は、発光部11の光の放出経路に設けられた放出用開口55と、受光部12による光の受光経路に設けられた受光用開口56とを有する。発光部11から放出された光は放出用開口55を介して被検体に照射され、被検体を経由した光は受光用開口56を介して受光部12に到達する。
 図4は、センサモジュールを被検体に装着した状態を示す模式断面図である。
 センサモジュール1によって生体関連情報の推定を行うには、受発光面10a側を被検体Sに向けるようにしてセンサモジュール1を被検体Sに装着する。図4に示すように、ヒートガイド520が設けられているセンサモジュール1では、ヒートガイド520の表面が被検体Sと接触するように装着する。
 そして、センサモジュール1を被検体Sに装着した状態で、発光部11から光を所定の間隔で放出する。発光部11から放出された光は被検体Sに照射される。被検体Sに照射され、被検体Sを経由した光は受光部12で受けることで、受光量に応じた電気信号に変換される。この電気信号を演算部31で処理することで、被検体Sの生体関連情報を推定することができる。また、この計測において温度測定部20は温度の測定を行っている。制御部30は、温度測定部20によって測定した温度に基づいて、受発光部15や演算部31の動作を制御して、被検体Sに与える熱ストレスを抑制する。
(制御方法)
 図5および図6は、本実施形態に係るセンサモジュールの制御方法を例示するフローチャートである。
 なお、以下の説明では、先に説明したセンサモジュール1の制御方法を例とする。
 先ず、センサモジュール1を被検体Sに装着する(図4参照)。装着の状態を確認した後、計測を開始する。計測開始により、図5および図6に示すフローチャートに沿った制御を行う。図5に示す制御方法は第1モードでの動作であり、図6に示す制御方法は第2モードでの動作である。制御部30は、温度測定部20での温度の測定結果に基づいて、第1モードでの動作および第2モードでの動作ならびに停止処理の実行のいずれかを選択する制御を行う。
 先ず、ステップS101に示すように、制御部30は、動作モードとして第1モードを選択する。第1モードは通常動作モードである。第1モードの選択によって、受発光部15および演算部31は予め設定された通常の能力(処理速度、処理タイミング、クロック周波数など)で動作する。また、計測開始にあわせてタイマー33による時間計測を開始する。
 次に、ステップS102に示すように、演算部31によって生体関連情報の推定を行う。生体関連情報の推定は、具体的には、次のように行われる。制御部30からの制御信号を受けて、ドライブ回路11bは、第1中心波長λ1が760nmの近赤外光を発する第1発光素子11a1と、第2中心波長λ2が850nmの近赤外光を発する第2発光素子11a2と、を所定のタイミングで被検体Sに向けて交互発光させる。言い換えれば、制御部30は、ドライブ回路11bに対してタイミング信号を送信し、第1中心波長λ1が760nmの近赤外光と、第2中心波長λ2が850nmの近赤外光と、を第1発光素子11a1および第2発光素子11a2から順次間欠的に発光させる。
 そして、受光素子12aは、被検体Sを経由した光を受けて、受けた光に応じた信号を出力する。受光素子12aから出力された信号は、増幅回路12bで増幅されて制御部30に入力される。制御部30は、入力された信号をアナログ-デジタル変換し、波長毎(760nmと850nm)の信号出力をそれぞれ求める。これら信号出力値と生体関連情報の値との関係を示す計算式やテーブルがメモリ32等に予め格納されている。演算部31は、計算式やテーブルを参照することで信号出力値に応じた各生体関連情報を推定する演算を行う。
 次に、ステップS103に示すように、推定した生体関連情報の配信および確認を制御部30によって行う。情報の配信は、入出力インタフェース部14を介して行われる。これにより、図示しない表示部に推定結果を表示したり、ネットワークを介して外部の機器へ情報を送信したりする。
 次に、ステップS104に示すように、温度測定部20によって温度の測定を行う。温度測定部20は測定した温度の情報(温度情報)を制御部30に送る。次に、ステップS105に示すように、制御部30は、温度測定部20から送られた温度情報に基づき、温度が停止温度を超えたか否かの判断を行う。予め設定された停止温度を超えている場合には、ステップS111へ進み、センサモジュール1の動作を停止する停止処理(シャットダウン)を実行する。停止処理が実行されると、センサモジュール1が自らでは復帰できない状態(自己復帰不能な状態)で停止する。したがって、停止処理を実行することにより、センサモジュールが発熱する可能性を特に低減させることができる。
 停止温度を超えていない場合にはステップS106へ進み、温度が閾値以上か否かの判断を行う。温度が閾値以上の場合には、後述する図6に示すフローチャートの処理へ移行する。温度が閾値以上でなかった場合には、ステップS107へ進む。
 ステップS107では、アラートが必要か否かの判断を行う。ここでは、例えばタイマー33によって計測した時間が予め定められた閾値(連続計測の上限時間)以上であるか否かの判断を行う。ステップS107で閾値以上となりアラートが必要と判断した場合には、ステップS108に示すアラートの出力を行う。アラートとしては、ブザーやランプなどによる報知が挙げられる。アラートが出力されることで、連続計測時間が長くなった(例えば、上限時間を超えた)ことなどを知らせて、計測に対して何らかの対処を促すことができる。
 アラートの出力後、ステップS109に示す処理では、動作停止するか否かの判断を行う。アラートを出力だけでは不十分な状態になっていればステップS111へ進み、センサモジュール1の動作を停止する。動作を停止しない場合にはステップS102へ戻る。
 一方、ステップS107でアラートの必要がないと判断した場合には、ステップS110に示すように、終了指示があるか否かの判断を行う。終了指示があればステップS111へ進み、センサモジュール1の動作を停止する。終了指示がなければステップS102へ戻る。ステップS102へ戻った後は、以降の処理(第1モードでの計測動作)を繰り返す。
 第1モードによる計測を行っている間、温度測定部20は温度の測定を継続している。そして、ステップS106において、測定された温度が閾値以上になったと判断した場合、図6に示すフローチャートの処理へ移行する。
 図6のステップS201に示す処理では、制御部30は、動作モードとして第2モードを選択する。第2モードは、第1モードよりも低発熱で動作するモードである。すなわち、第2モードは、第1モードよりも受発光部15および演算部31の少なくともいずれかの動作を第1モードでの動作時よりも低発熱となる動作モードである。以降、第2モードによる動作条件で計測を行うことになる。
 すなわち、ステップS202に示す演算部31による生体関連情報の推定、ステップS203に示す推定した生体関連情報の配信および確認、およびステップS204に示す温度測定部20での温度の測定を行う。
 温度測定部20は測定した温度の情報(温度情報)を制御部30に送る。次に、ステップS205に示すように、制御部30は、温度測定部20から送られた温度情報に基づき、温度が閾値未満か否かの判断を行う。ここでの閾値は図5のステップS105に示す処理で用いた閾値と同じである。
 温度が閾値未満でない場合には、ステップS206に示すように、アラートが必要か否かの判断を行う。ここでは、例えばタイマー33によって計測した時間が予め定められた閾値(連続計測の上限時間)以上であるか否かの判断を行う。また、温度がステップS205(ステップS106)で適用した閾値よりも高い閾値(アラート温度)以上であるか否かの判断を行ってもよい。
 ステップS206でアラートが必要と判断した場合には、ステップS207に示すアラートの出力を行う。アラートとしては、ブザーやランプなどによる報知が挙げられる。これにより、連続計測時間が長くなった(例えば、上限時間を超えた)ことや、計測中に被検体の温度がアラート温度を超えたことなど知らせて、計測に対する何らかの対処を促すことができる。
 アラートの出力後、ステップS208に示す処理では、動作停止するか否かの判断を行う。アラートを出力だけでは不十分な状態になっていればセンサモジュール1の動作を停止する。動作停止しない場合にはステップS202へ戻る。
 一方、ステップS206でアラートの必要がないと判断した場合には、ステップS209に示すように、終了指示があるか否かの判断を行う。終了指示があれば図5のステップS111へ進み、センサモジュール1の動作を停止する。終了指示がなければステップS202へ戻る。ステップS202へ戻った後は、以降の処理(第2モードでの計測動作)を繰り返す。
 第2モードによる計測を行っている間、温度測定部20は温度の測定を継続している。そして、ステップS205において、測定された温度が閾値未満であると判断した場合、図5に示すフローチャートの処理へ移行する。すなわち、第2モードで動作すべき温度よりも下がったことから、図5に示すステップS101へ戻り、第1モードを選択して、以降は第1モードでの計測動作に戻る。
 このような制御方法によれば、通常は第1モードでの計測動作を行い、この動作の中で被検体Sの温度が所定値以上になった場合、低発熱の第2モードで動作するよう切り替えることができる。これにより、計測に伴う被検体Sの温度上昇を抑制して、被検体Sに対する熱ストレスを緩和することができる。
(動作モードの一例)
 図7は、センサモジュールの動作の一例を表すタイミングチャートである。
 図7(a)は、制御部30が発光部11に対して送信するタイミング信号(発光信号)のレベルを表している。図7(b)は、受光部12が出力した増幅後の受光信号のレベルを表している。図7(c)は、制御部30が実行する処理のタイミングを表している。
 先ず、図7(a)に表したように、制御部30は、第1中心波長λ1の近赤外光および第2中心波長λ2の近赤外光を間欠的かつ交互に発光させる。言い換えれば、制御部30は、第1中心波長λ1の近赤外光と、第2中心波長λ2の近赤外光と、を第1発光素子11a1および第2発光素子11a2から順次間欠的に発光させる。
 そして、図7(b)に表したように、受光部12は、被検体Sを経由した第1中心波長λ1の近赤外光と、被検体Sを経由した第2中心波長λ2の近赤外光と、に応じた受光信号を出力する。つまり、制御部30は、第1中心波長λ1の近赤外光の発光信号と、第2中心波長λ2の近赤外光の発光信号と、に対応するタイミングで、第1中心波長λ1の反射光と、第2中心波長λ2の反射光と、に応じた信号を受信する。
 この例では、第1中心波長λ1の近赤外光の発光時間帯T5の長さと、第2中心波長λ2の近赤外光の発光時間帯T7の長さとは等しい。また、一連の発光において隣り合う2つの発光時間帯である発光時間帯T5と発光時間帯T7との間に位置する非発光時間帯である第1非発光時間帯T6の長さと、隣り合う2つの一連の発光のうち先の一連の発光における最後の発光時間帯である発光時間帯T7と隣り合う2つの一連の発光のうち後の一連の発光における最初の発光時間帯である次の発光時間帯T5との間に位置する非発光時間帯である第2非発光時間帯T8の長さとは等しい。つまり、第1中心波長λ1の近赤外光の発光周期(T5+T6+T7+T8)は、第2中心波長λ2の近赤外光の発光周期(T7+T8+T5+T6)に同じである。第1中心波長λ1の近赤外光および第2中心波長λ2の近赤外光のそれぞれの発光周期(T5+T6+T7+T8)は、例えば約2ミリ秒(ms)程度である。この発光周期がすなわちセンサモジュール1の測定サイクルとなる。
 図7(c)に表したように、第1中心波長λ1の近赤外光に応じた信号のアナログ-デジタル変換(AD変換)の処理に要する時間帯T51の長さと、第2中心波長λ2の近赤外光に応じた信号のAD変換の処理に要する時間帯T71の長さとは等しい。また、時間帯T51と時間帯T71との間においてAD変換の処理が停止された時間帯T61の長さと、時間帯T71と時間帯T51との間においてAD変換の処理が停止された時間帯T81の長さとは等しい。つまり、第1中心波長λ1の近赤外光に応じた信号のAD変換周期(T51+T61+T71+T81)は、第2中心波長λ2の近赤外光に応じた信号のAD変換周期(T71+T81+T51+T61)に同じである。
 そして、演算部31は、第1発光素子11a1および第2発光素子11a2のそれぞれが発した光を受光素子12aが受けるたびに、受光部12から出力された複数の信号を互いに異なる中心波長ごとに平均化する移動平均化処理を実行する。具体的には、演算部31は、第1中心波長λ1の近赤外光に応じた信号のAD変換が終了してから第2中心波長λ2の近赤外光に応じた信号のAD変換を開始するまでの時間帯(AD変換以外の処理を実施可能な時間帯であるから、「処理可能時間帯」ともいう。)T61において、第1中心波長λ1の近赤外光に応じた信号を平均化する移動平均化処理を実行する。また、演算部31は、第2中心波長λ2の近赤外光に応じた信号のAD変換が終了してから次の第1中心波長λ1の近赤外光に応じた信号のAD変換を開始するまでの時間帯(処理可能時間帯)T81において、第2中心波長λ2の近赤外光に応じた信号を平均化する移動平均化処理を実行する。
 続いて、演算部31は、第1中心波長λ1の近赤外光についての移動平均化処理により生成された信号と、第2中心波長λ2の近赤外光についての移動平均化処理により生成された信号と、の両方を得た段階で、生体関連情報の推定する処理(推定処理)を実行する。つまり、制御部は、発光部11から発光された全ての中心波長の近赤外光についての移動平均化処理により生成された信号を得た段階で、第2非発光時間帯T8に対応して設定される処理可能時間帯T81において、演算部31により推定処理を実行する。このように、第1非発光時間帯T6に対応して設定される処理可能時間帯T61では移動平均化処理のみが行われるのに対し、第2非発光時間帯T8に対応して設定される処理可能時間帯T81では移動平均化処理と推定処理とが行われる。
 このようなタイミングチャートで動作するセンサモジュール1において、制御部30は、第2モードを選択した場合の動作として、次の動作のうち少なくとも1つを行う。
(1)受光部12での光の検出周波数を第1モードよりも低下させる。
(2)発光部11での光の発光周波数を第1モードよりも低下させる。
(3)演算部31のクロック周波数を第1モードよりも低下させる。
(4)演算部31で生体関連情報を推定する間隔を第1モードよりも長くする。
 上記(1)では、図7(b)に示す受光部12での受光タイミングのピッチ(周波数)が長くなったり、受光タイミングの間引きが行われたりする。
 上記(2)では、図7(a)に示す発光部11での発光タイミングのピッチ(周波数)が長くなったり、受光タイミングの間引きが行われたりする。
 上記(3)では、図7(c)に示すAD変換の処理次回や移動平均化の処理時間が長くなる。
 上記(4)では、図7(c)に示す生体関連情報の一の算出タイミングと、次の算出タイミングとの間隔が長くなる。
 いずれにおいても、通常のモード(第1モード)よりも第2モードのほうが低発熱化されるため、被検体Sに与える熱ストレスを抑制することができる。上記(1)~(4)の動作では、第2モードであっても生体関連情報の推定は行われている。これにより、発熱を抑制しつつ、生体関連情報を得ることも可能となる。
 また、第2モードでは、演算部31および受発光部15のうち少なくとも演算部31を休止(スリープ)させるようにしてもよい。これにより、第2モードに切り替わった際には演算部31や受発光部15といった発熱の多い部分の動作が休止して、効果的な低発熱化を図ることができる。
 なお、上記の例では、温度測定部20で測定した温度に基づき選択する動作モードとして第1モードおよび第2モードの2つを例としたが、モード切り替えの温度の閾値を2つ以上設定して、3つ以上の動作モードの切り替えを行うようにしてもよい。具体例として、第1モード、第1モードよりも測定間隔を長くして低発熱な状態で生体情報の推定を行うモード、および休止処理を実行するモードの3つのモードの切り替えを行うことが挙げられる。また、モード切り替えの温度の閾値と、動作モードの内容(制御内容)との組み合わせを複数用意してメモリ32等に記憶しておき、使用者が適宜選択できるようにしてもよい。また、モード切り替えの温度の閾値と、連続動作の上限時間との組み合わせを複数用意してメモリ32等に記憶しておき、使用者が適宜選択できるようにしてもよい。さらにまた、モード切り替えの温度の閾値と、動作モードの内容(制御内容)と、連続動作の上限時間との組み合わせを複数用意してメモリ32等に記憶しておき、使用者が適宜選択できるようにしてもよい。
(具体的な動作の例)
 ここで、具体的な動作の例を説明する。
 先ず、温度の閾値として、41℃、42℃、43℃、43.5℃を設定しておく。また、連続動作の上限時間として、4時間、8時間を設定しておく。
 例えば、1歳未満の乳児に本実施形態のセンサモジュール1を使用する場合、停止温度41℃を設定しておく。そして、温度測定部20で測定した温度が停止温度である41℃を超えた場合(ステップS105でYes)、センサモジュール1の動作を停止する制御を行う。
 また、1歳未満の乳児以外にセンサモジュール1を使用する場合、モード切り替えの温度閾値42℃と連続動作時間の上限8時間との組み合わせと、アラート温度43℃と連続動作時間の上限4時間との組み合わせと、停止温度43.5℃を設定しておく。
 この設定でセンサモジュール1を動作させた場合、温度測定部20で測定した温度が42℃未満では(ステップS106でNo)、第1モードで計測動作する。第1モードでの動作が連続動作時間の上限8時間を超えた場合(ステップS107でYes)、アラートを出力し(ステップS108)、センサモジュール1の動作を停止する(ステップS111)。
 また、動作中に温度測定部20で測定した温度が42℃以上になった場合(ステップS106でYes)、第2モードに切り替えて計測動作を行う(ステップS201)。第2モードで計測中に温度がアラート温度43℃を超えた場合(ステップS206でYes)、アラートを出力する(ステップS207)。また、43℃を超えて連続動作時間の上限4時間を超えた場合(ステップS208でYes)、センサモジュール1の動作を停止する(ステップS111)。
 また、動作中に停止温度43.5℃を超えた場合(ステップS105でYes、ステップS208でYes)、センサモジュール1の動作を停止する(ステップS111)。
 以上説明したように、本実施形態によれば、被検体Sに与える熱ストレスを抑制することができるセンサモジュール1およびその制御方法を提供することが可能になる。
 なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
 また、上記のセンサモジュール1では、制御部30が発光部11に制御信号を出力して発光部11の動作を制御したが、これに限定されない。制御部30とは異なる別の部分が発光部11の動作を制御し、制御部30は受光部12から出力される信号が入力されたことを契機として、推定処理や他の処理(移動平均化処理など)を行ってもよい。
 また、温度測定部20は必ずしもセンサモジュール1と一体でなくてもよい。例えば、センサモジュール1とは別体で温度測定部20を設けておき、センサモジュール1の装着位置に制限されずに被検体Sの適宜の部位の温度を測定できるようにしてもよい。
 また、上記の説明では第1モードから第2モードあるいは停止処理への切り替えのみを示したが、制御部30は、第2モードから第1モードへと切り替えを行ってもよい。この切り替えは、温度測定部20により測定された温度に基づいて行われてもよいし、第1モードから第2モードへと切り替えた時間からの経過時間に基づいて行われてもよい。
1…センサモジュール
10a…受発光面
11…発光部
11a1…第1発光素子
11a2…第2発光素子
11b…ドライブ回路
12…受光部
12a…受光素子
12b…増幅回路
14…入出力インタフェース部
15…受発光部
20…温度測定部
30…制御部
31…演算部
32…メモリ
33…タイマー
50…熱伝導部材
55…放出用開口
56…受光用開口
80…コネクタ
100…基板
110…メタルプレート
120…カバー
510…熱伝導層
520…ヒートガイド
521…フランジ部
S…被検体

Claims (13)

  1.  基板に設けられ、被検体に向けて所定波長の光を放出する発光部、および前記被検体を経由した前記光を受ける受光部を有する受発光部と、
     前記被検体の温度を測定する温度測定部と、
     前記基板に設けられ、前記受光部から出力された信号に基づき生体関連情報を推定する演算部を有する制御部と、
     を備え、
     前記制御部は、
      前記温度測定部によって測定された温度が所定値未満のとき、前記受発光部および前記演算部を第1モードで動作させ、
      前記温度が前記所定値以上のとき、前記受発光部および前記演算部の少なくともいずれかの動作を前記第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作させる、または自己復帰不能な状態で停止する停止処理を実行するよう制御することを特徴とするセンサモジュール。
  2.  前記制御部は、前記第2モードとして、
      前記受光部での前記光の検出周波数を前記第1モードよりも低下させること、
      前記発光部での前記光の発光周波数を前記第1モードよりも低下させること、
      前記演算部のクロック周波数を前記第1モードよりも低下させること、
      前記演算部で前記生体関連情報を推定する間隔を前記第1モードよりも長くすること、
     の少なくとも1つを行う、請求項1記載のセンサモジュール。
  3.  前記制御部は、前記第1モードおよび前記第2モードのいずれにおいても前記受発光部および前記演算部を動作させて前記生体関連情報の推定を行う、請求項1または2に記載のセンサモジュール。
  4.  前記制御部は、前記第2モードとして、前記演算部および前記受発光部のうち少なくとも前記演算部を休止させる休止処理を実行する、請求項1~3のいずれか1つに記載のセンサモジュール。
  5.  前記制御部が前記休止処理を実行中は、前記温度測定部も動作を休止する、請求項4記載のセンサモジュール。
  6.  前記受発光部は前記基板の一方面に設けられ、
     前記制御部および前記温度測定部は前記基板の他方面に設けられた、請求項1~5のいずれか1つに記載のセンサモジュール。
  7.  前記基板の一方面または側面に、前記温度測定部とは異なる他の温度測定部が設けられた、請求項5記載のセンサモジュール。
  8.  前記基板の一方面に設けられた熱伝導部材をさらに備えた、請求項6または7に記載のセンサモジュール。
  9.  受発光部の発光部から被検体に向けて所定波長の光を放出し、前記被検体を経由した前記光を前記受発光部の受光部で受け、前記受光部から出力された信号に基づき生体関連情報を演算部で推定するセンサモジュールの制御方法であって、
     前記被検体の温度を測定する温度測定工程と、
     測定された前記温度が所定値未満のとき、前記受発光部および前記演算部を第1モードで動作させ、前記温度が前記所定値以上のとき、前記受発光部および前記演算部の少なくともいずれかを前記第1モードでの動作時よりも低発熱となる第2モードで動作させる、または自己復帰不能な状態で停止する停止処理を実行するよう制御する動作選択工程と、を備えたことを特徴とするセンサモジュールの制御方法。
  10.  前記動作選択工程では、前記第2モードとして、前記受光部での前記光の検出周波数を前記第1モードよりも低下させること、前記発光部での前記光の発光周波数を前記第1モードよりも低下させること、前記演算部のクロック周波数を前記第1モードよりも低下させること、前記演算部で前記生体関連情報を推定する間隔を前記第1モードよりも長くすること、の少なくとも1つを行う、請求項9記載のセンサモジュールの制御方法。
  11.  測定した前記温度が予め設定されたアラート温度を超えた場合、アラートを出力する、請求項9または10記載のセンサモジュールの制御方法。
  12.  前記生体関連情報の推定開始からの動作時間を計測し、前記動作時間が予め定めた閾値を超えた場合、前記発光部からの前記光の放出を停止する、請求項9~11のいずれか1つに記載のセンサモジュールの制御方法。
  13.  前記動作選択工程では、前記第2モードとして、前記演算部および前記受発光部のうち少なくとも前記演算部を休止させる休止処理を実行する、請求項9~12のいずれか1つに記載のセンサモジュールの制御方法。
PCT/JP2018/001542 2017-02-07 2018-01-19 センサモジュールおよびその制御方法 WO2018147045A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017020167A JP2020054409A (ja) 2017-02-07 2017-02-07 センサモジュールおよびその制御方法
JP2017-020167 2017-02-07

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2018147045A1 true WO2018147045A1 (ja) 2018-08-16

Family

ID=63107319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2018/001542 WO2018147045A1 (ja) 2017-02-07 2018-01-19 センサモジュールおよびその制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020054409A (ja)
WO (1) WO2018147045A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0388507U (ja) * 1989-12-28 1991-09-10
JP2007313299A (ja) * 2006-04-28 2007-12-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 生体情報検出センサ装置
US20140343371A1 (en) * 2013-05-14 2014-11-20 Ii Thomas Skerik Sowers Wearable sensor device for health monitoring and methods of use
JP2016055155A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 京セラ株式会社 音響機器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0388507U (ja) * 1989-12-28 1991-09-10
JP2007313299A (ja) * 2006-04-28 2007-12-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 生体情報検出センサ装置
US20140343371A1 (en) * 2013-05-14 2014-11-20 Ii Thomas Skerik Sowers Wearable sensor device for health monitoring and methods of use
JP2016055155A (ja) * 2014-09-08 2016-04-21 京セラ株式会社 音響機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020054409A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101225849B1 (ko) 2개의 파장을 갖는 광파를 이용하는 맥박 측정 방법 및 장치
CA2995809C (en) Device for non-invasive measurement of blood sugar levels
US9681812B2 (en) Optical device for measuring a heart rate of a user
US10925526B2 (en) Heating oximeter
US11510624B2 (en) Wireless vital sign monitoring
JP6431697B2 (ja) 手首装着型パルスオキシメータ
JP2020515300A (ja) ウェアラブルデバイスによりもたらされる紅斑の検出
KR101978552B1 (ko) 생체신호 측정 장치
WO2018147045A1 (ja) センサモジュールおよびその制御方法
US11096592B2 (en) Sensor module and biological information display system
US20170340217A1 (en) Physiological detection device
US9888871B2 (en) Methods and systems for determining a venous signal using a physiological monitor
JP7667026B2 (ja) パルスオキシメータ、パルスオキシメトリシステム、処理装置、およびパルスオキシメトリ方法
JP2019063308A (ja) 生体関連情報計測装置
WO2021166615A1 (ja) 生体信号測定装置、方法およびプログラム
JP5527277B2 (ja) 信号処理装置、信号処理方法および生体情報測定装置
WO2018180376A1 (ja) 生体情報測定装置
JP2019042004A (ja) 光学測定装置及び光学測定プログラム
JP6640342B2 (ja) 生体情報測定装置
KR20210021041A (ko) 검출 장치, 프로그램 및 검출 시스템
WO2018163784A1 (ja) 測定装置、測定方法及びプログラム
WO2018186108A1 (ja) 生体関連情報測定装置
JP2016002166A (ja) 生体情報表示装置
KR20160006434A (ko) 연속혈압 측정 전자기기 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 18751139

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 18751139

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP

点击 这是indexloc提供的php浏览器服务,不要输入任何密码和下载