明 細 書
接続態様制御装置、接続態様制御方法及び接続態様制御用プログラム 技術分野
[0001] 本発明は、ネットワーク制御装置及び接続態様制御装置、ネットワーク制御方法及 び接続態様制御方法並びにネットワーク制御用プログラム及び接続態様制御用プロ グラムの技術分野に属し、より詳細には、配信元から配信される配信情報を、その下 位に複数の階層を構成しつつ接続されている中継装置において段階的に中継しつ つ配信するネットワークシステム内における配信態様を制御するネットワーク制御装 置及び接続態様制御装置、ネットワーク制御方法及び接続態様制御方法並びにネ ットワーク制御用プログラム及び接続態様制御用プログラムの技術分野に属する。 背景技術
[0002] 近年、家庭用のインターネット回線の高速化に伴い、配信元となる一の配信装置を 頂点として各家庭等内にあるパーソナルコンピュータ等を複数個ツリー状に接続して ネットワークを構成し、そのネットワークを介して上記配信装置から音楽や映画等のレヽ わゆるコンテンツを配信情報として配信するネットワークシステムが一般化しつつある
。なお、当該ネットワークを、その接続態様の観点から見たものを「トポロジ」と称する。 また、このようなネットワークにおいて、当該ネットワークを構成する上記配信装置及 び各パーソナルコンピュータの夫々は、一般に「ノード」と称される。
[0003] 上述したネットワークシステムに関する従来の技術を開示する文献としては、例えば 以下に示す特許文献 1がある。
特許文献 1 :特開 2003— 169089
[0004] なお、上記特許文献 1に代表される従来のネットワークシステムに含まれている各ノ ードでは、上位にあるノードから伝送されてきたコンテンツを一時的にバッファメモリに 蓄積した後に当該各ノードにおける再生処理等に供させる構成とされている。これは 、当該ネットワークシステム内の配信経路を構成する上記インターネット回線における 伝送速度の変動の影響を吸収するためであり、上記バッファメモリとしては、例えばい わゆるリングバッファメモリ等の FIFO (First In First Out)形式のメモリが用いられる。
[0005] 一方、上記したネットワークシステムにおいては、それを構成する各ノードが上述し たように家庭内にあるパーソナルコンピュータ等であるため、コンテンツの配信中であ るか否かを問わず、その配信経路上にあるいずれかのノードにおいてその電源スイツ チがオフとされる場合があり得る。そしてその場合は、その電源スィッチがオフとされ たノードに接続されていた下位のノードに対しては、上記コンテンツの中継機能が停 止することになる。
[0006] ここで、上記ネットワークシステムにおいて、コンテンツの配信中にその配信経路上 にあるいずれかのノードにおける中継機能が停止した場合には、その中継機能が停 止したノードを除く他のノードを含んだトポロジの再構築 (すなわち、中継機能が停止 したノードに直接接続されていた下位のノードに対する上記配信装置力 の配信経 路の再構築並びに配信の再開)が実行される。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] し力、しながら、上述した従来のネットワークシステムにおけるトポロジの再構築にお いては、配信装置からの最短経路の探索及びその探索結果を用いた接続切換等の 処理が必要となるため、結果として下位にあるノードに対するコンテンツの配信が一 時的に中断される。そして、その配信が中断した場合、下位にあるノードにおいては バッファメモリ内に蓄積されてレ、たコンテンツの再生処理(換言すれば、当該バッファ メモリ内に蓄積されているコンテンツとしてのデータの消費)は継続されているものの 当該バッファメモリに対する新たなコンテンツの補充が為されないこととなるため、当 該バッファメモリにおける蓄積量が徐々に減少し、場合によっては、その下位にあるノ ードにおけるコンテンツの再生処理が中断してしまうという問題点があった。
[0008] そして、この再生処理の中断は、結果として、ネットワークシステムに含まれるいず れかのノードにぉレ、てその中継機能が停止した場合におけるネットワークシステム自 体の信頼性の低下に繋がることとなる。
[0009] そこで、本発明は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、ネットヮ ークシステムに含まれるいずれかのノードにおいてその中継機能が停止した場合で も、その下位にあるノードにおける処理に影響を与えることが少なぐネットワークシス
テム自体の信頼性を向上させつつ確実にコンテンツを配信することが可能となるよう に当該ネットワークシステム内における配信態様を制御するネットワーク制御装置及 びネットワーク制御方法並びに当該配信態様の制御のために用いられるネットワーク 制御用プログラムを提供することにある。
課題を解決するための手段
[0010] 上記の課題を解決するために、請求項 1に記載の発明は、配信情報の配信元であ る配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつ接続された複数の中 継装置と、を含み、当該配信装置から各前記中継装置に対して前記配信情報が配 信されるネットワークシステムに含まれるいずれかの当該中継装置を制御するネットヮ ーク制御装置において、制御対象の前記中継装置である対象中継装置に対して前 記配信情報の配信において上流にあるいずれかの前記中継装置における前記配信 情報の中継機能が停止したか否力を検出する CPU等の検出手段と、前記中継機能 が停止したことが検出されたとき、前記対象中継装置内に蓄積済みの前記配信情報 が当該対象中継装置において実行される処理に用いられることで消費される際の単 位時間当たりの消費量である単位時間消費量を、当該中継機能が停止する前の当 該単位時間消費量より少なくするように制御する CPU等の消費量制御手段と、を備 る。
[0011] よって、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置における中継機能が停止 したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情報の単位時間当たりの消 費量がその停止前より少なくなるように制御するので、配信情報の配信が中断する一 方で配信情報がその中断前と同様の速度で消費されることに起因する下流中継装 置における処理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネットワークシステム自体に負 担を掛けることなく防止することができる。
[0012] 上記の課題を解決するために、請求項 2に記載の発明は、請求項 1に記載のネット ワーク制御装置において、前記配信情報は画像情報であり、前記消費量制御手段 は、前記対象中継装置内において前記画像情報を一時的に蓄積するバッファ手段 における当該画像情報の蓄積量が、前記処理に当該画像情報が用いられることによ り低減する速度を、前記中継機能の停止前の当該低減する速度よりも遅くすることに
より前記単位時間消費量を少なくするように構成される。
[0013] よって、請求項 1に記載の発明の作用に加えて、配信情報が画像情報であって、バ ッファ手段における画像情報の蓄積量が低減する速度を中継機能停止前の当該低 減する速度よりも遅くすることにより単位時間消費量を少なくするので、複雑な速度制 御処理を行うことなく簡易な構成で単位時間消費量を低減することができる。
[0014] 上記の課題を解決するために、請求項 3に記載の発明は、請求項 2に記載のネット ワーク制御装置において、前記画像情報は複数の静止画像からなる動画像情報で あり、前記消費量制御手段は、前記バッファ手段から同一の前記静止画像を複数回 に渡って繰り返し出力させることにより前記蓄積量が低減する速度を遅くするように構 成される。
[0015] よって、請求項 2に記載の発明の作用に加えて、動画像情報を構成する静止画像 にっき、同一の静止画像を複数回に渡って繰り返し出力させることにより蓄積量が低 減する速度を遅くするので、簡易な処理で且つ確実に単位時間消費量を低減するこ とができる。
[0016] 上記の課題を解決するために、請求項 4に記載の発明は、請求項 1に記載のネット ワーク制御装置において、前記配信情報は符号化された画像情報であり、前記消費 量制御手段は、前記対象中継装置内における前記処理における前記画像情報の復 号速度を、前記中継機能の停止前の当該復号速度よりも遅くすることにより前記単位 時間消費量を低減するように構成される。
[0017] よって、請求項 1に記載の発明の作用に加えて、対象中継装置内の処理における 画像情報の復号速度を、中継機能の停止前の当該復号速度よりも遅くすることにより 単位時間消費量を低減するので、簡易な処理で且つ確実に単位時間消費量を低減 すること力 Sできる。
[0018] 上記の課題を解決するために、請求項 5に記載の発明は、請求項 1に記載のネット ワーク制御装置において、前記配信情報は複数の静止画像からなる動画像情報で あり、前記消費量制御手段は、前記静止画像の表示時間を、前記中継機能の停止 前の当該表示時間よりも長くすることにより前記単位時間消費量を低減するように構 成される。
[0019] よって、請求項 1に記載の発明の作用に加えて、動画像情報を構成する静止画像 にっき、当該静止画像の表示時間を、中継機能の停止前の当該表示時間よりも長く することにより単位時間消費量を低減するので、簡易な処理で且つ確実に単位時間 消費量を低減することができる。
[0020] 上記の課題を解決するために、請求項 6に記載の発明は、請求項 1から 5のいずれ か一項に記載のネットワーク制御装置において、前記配信情報は連続する複数の単 位配信情報からなり、且つ当該配信情報内において予め設定された位置にある前記 単位配信情報が前記処理に供される配信情報の情報量が零である空単位配信情報 とされており、更に、前記対象中継装置に対する前記配信が再開された後、前記対 象中継装置における前記単位時間消費量を、前記中継機能が停止する前の当該単 位時間消費量と同一の当該単位時間消費量に復帰させる CPU等の復帰手段と、当 該対象中継装置における前記単位時間消費量の復帰後において、前記中継機能 が停止した前記中継装置に対して当該中継機能の停止前に前記配信において下 流にあった前記中継装置を除く他の全ての前記中継装置に対してのみ、前記空単 位配信情報を配信する CPU等の配信制御手段と、を更に備える。
[0021] よって、請求項 1から 5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、中継機能の 停止前に中継機能が停止した中継装置の下流にあった中継装置を除く他の全ての 中継装置に対してのみ、中継機能復帰後に空単位配信情報を配信するので、上記 の中継装置における再生時間軸が徐々に上記の他の中継装置における再生時間 軸に追いついていくことになり、結果として、中継機能が停止した中継装置の下流に あった中継装置において単位時間消費量を低減したことに起因して、当該中継装置 と、上記他の全ての中継装置と、の間に発生している再生時間軸上の再生位置のず れを解消することができる。
[0022] 上記の課題を解決するために、請求項 7に記載の発明は、配信情報の配信元であ る配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつ接続された複数の中 継装置と、を含み、当該配信装置から各前記中継装置に対して前記配信情報が配 信されるネットワークシステムに含まれるいずれかの当該中継装置を制御する制御方 法において、制御対象の前記中継装置である対象中継装置に対して前記配信情報
の配信において上流にあるいずれかの前記中継装置における前記配信情報の中継 機能が停止したか否かを検出する検出工程と、前記中継機能が停止したことが検出 されたとき、前記対象中継装置内に蓄積済みの前記配信情報が当該対象中継装置 において実行される処理に用いられることで消費される際の単位時間当たりの消費 量である単位時間消費量を、当該中継機能が停止する前の当該単位時間消費量よ り少なくするように制御する消費量制御工程と、を含む。
[0023] よって、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置における中継機能が停止 したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情報の単位時間当たりの消 費量がその停止前より少なくなるように制御するので、配信情報の配信が中断する一 方で配信情報がその中断前と同様の速度で消費されることに起因する下流中継装 置における処理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネットワークシステム自体に負 担を掛けることなく防止することができる。
[0024] 上記の課題を解決するために、請求項 8に記載の発明は、配信情報の配信元であ る配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつ接続された複数の中 継装置と、を含み、当該配信装置から各前記中継装置に対して前記配信情報が配 信されるネットワークシステムに含まれるいずれかの当該中継装置を制御するネットヮ ーク制御装置に含まれるコンピュータを、制御対象の前記中継装置である対象中継 装置に対して前記配信情報の配信において上流にあるいずれかの前記中継装置に おける前記配信情報の中継機能が停止したか否かを検出する検出手段、及び、前 記中継機能が停止したことが検出されたとき、前記対象中継装置内に蓄積済みの前 記配信情報が当該対象中継装置において実行される処理に用いられることで消費さ れる際の単位時間当たりの消費量である単位時間消費量を、当該中継機能が停止 する前の当該単位時間消費量より少なくするように制御する消費量制御手段、として 機能させる。
[0025] よって、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置における中継機能が停止 したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情報の単位時間当たりの消 費量がその停止前より少なくするようにコンピュータが機能するので、配信情報の配 信が中断する一方で配信情報がその中断前と同様の速度で消費されることに起因
する下流中継装置における処理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネットワークシ ステム自体に負担を掛けることなく防止することができる。
[0026] 上記の課題を解決するために、請求項 9に記載の発明は、配信情報の配信元であ るノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー構 造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信さ れるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記中継装置間の接続態様を 制御する接続態様制御装置におレ、て、レ、ずれかの前記中継装置における中継機能 が停止したとき、当該中継機能が停止した前記中継装置以外の他の前記中継装置 であって、前記配信情報の中継が可能な他の中継装置を検索する CPU等の検索手 段と、前記検索された他の中継装置に対して、前記配信情報の配信を受けるべき前 記中継装置を接続する CPU等の接続手段と、前記接続された他の中継装置を介し て前記配信情報の配信を継続させる配信継続手段であって、当該他の中継装置を 介した前記配信情報の配信速度を、前記中継機能の停止前よりも速くして前記配信 を継続させる CPU等の配信継続手段と、を備える。
[0027] よって、いずれかの中継装置における中継機能が停止したとき、配信情報の中継 が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中継装置を介して配信情報 の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機能の停止前よりも速くして 配信を継続させるので、当該中継機能が停止した中継装置に対して下位の階層に 属している中継装置における配信情報の処理を継続させることができる。
[0028] 上記の課題を解決するために、請求項 10に記載の発明は、請求項 9に記載の接 続形態制御装置において、前記配信継続手段は、前記接続された他の中継装置を 介した前記配信情報の配信速度を、前記配信装置及び各前記中継装置間を接続 するネットワークにおレ、て規定されてレ、る配信速度の最大値を上限とした速度まで逐 次上げつつ前記配信を継続させるように構成される。
[0029] よって、接続された他の中継装置を介した配信情報の配信速度を、当該配信速度 の最大値を上限とした速度まで逐次上げつつ配信を継続させるので、下位の階層に 属する中継装置においてより迅速に必要な配信情報を取得することができる。
[0030] 上記の課題を解決するために、請求項 11に記載の発明は、請求項 9又は 10に記
載の接続形態制御装置において、前記配信継続手段は、配信された配信情報の、 当該配信先である前記中継装置における記憶量が予め設定された所定量となるま で、前記中継機能の停止前よりも速くして前記配信を継続させるように構成される。
[0031] よって、配信された配信情報の、当該配信先である中継装置における記憶量が予 め設定された所定量となるまで、中継機能の停止前よりも速くして配信を継続させる ので、当該中継機能が停止した中継装置に対して下位の階層に属している中継装 置における配信情報の処理を確実に継続させることができる。
[0032] 上記の課題を解決するために、請求項 12に記載の発明は、配信情報の配信元で あるノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー 構造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信 されるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記複数の中継装置間の接 続態様を制御する接続態様制御装置におレ、て、一の前記中継装置に対して複数の 他の前記中継装置を接続することにより、当該一の中継装置に対して前記配信情報 が配信される経路を複数形成する CPU等の接続手段と、一の前記経路である主経 路を介して前記一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を、当該一の中継装 置に対して下位の前記階層に属している他の前記中継装置に配信し且つ当該一の 中継装置における外部出力処理に供させ、一の前記経路である主経路又は他の前 記経路である副経路を介して当該一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を、 当該一の中継装置に対して下位の前記階層に属している更に他の前記中継装置に 配信する CPU等の配信制御手段と、を備える。
[0033] よって、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続するように夫々主経路と副 経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当該一の中継装置における外 部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装置への配信に用レ、、また、 一の経路である主経路又は副経路を介して配信される配信情報は下位の階層に属 している更に他の中継装置への配信に用いるので、各中継装置における経路を多 重化することで、レ、ずれかの中継装置における中継機能の停止に備えて冗長性を高 めることができ、下位の階層に属している中継装置における当該外部出力処理の停 止を防止することができる。
[0034] 上記の課題を解決するために、請求項 13に記載の発明は、請求項 12に記載の接 続態様制御装置において、前記一の中継装置に対して前記主経路上において上位 の前記階層に属している前記中継装置における中継機能が停止したとき、前記副経 路を介して当該一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を当該一の中継装置 における前記外部出力処理に供させるように切り換える CPU等の切換手段を更に備 る。
[0035] よって、一の中継装置に対して主経路上において上位の階層に属している中継装 置における中継機能が停止したとき、副経路を介して配信されてくる配信情報を外部 出力処理に供させるように切り換えるので、当該一の中継装置における外部出力処 理が中断することがない。
[0036] 上記の課題を解決するために、請求項 14に記載の発明は、請求項 13に記載の接 続態様制御装置において、前記副経路を介して前記一の中継装置に配信されてく る前記配信情報が、当該一の中継装置における前記外部出力処理に供させられる ように前記切換手段により切り換えられたとき、前記配信装置又は当該一の中継装 置に対して上位の前記階層に属している新たな前記中継装置のいずれか一方を検 索する検索手段を更に備え、前記接続手段は、前記検索手段が検索した前記一方 を当該一の中継装置に接続して新たな前記経路を形成するように構成される。
[0037] よって、副経路を介して配信されてくる配信情報が外部出力処理に供させられるよ うに切り換えられたとき、配信装置又は当該一の中継装置に対して上位の階層に属 している新たな中継装置のいずれか一方を検索し、検索された配信装置又は中継 装置を一の中継装置に接続して新たな経路を形成するので、冗長性を確保'維持す ること力 Sできる。
[0038] 上記の課題を解決するために、請求項 15に記載の発明は、請求項 12に記載の接 続態様制御装置において、前記一の中継装置に対して前記副経路上において上位 の前記階層に属している前記中継装置における中継機能が停止したとき、前記配信 装置又は当該一の中継装置に対して上位の前記階層に属している新たな前記中継 装置のいずれか一方を検索する検索手段を更に備え、前記接続手段は、前記検索 手段が検索した前記一方を当該一の中継装置に接続して新たな前記副経路を形成
するように構成される。
[0039] よって、一の中継装置に対して副経路上において上位の階層に属している中継装 置における中継機能が停止したとき、配信装置又は当該一の中継装置に対して上 位の階層に属している新たな中継装置のいずれか一方を検索し、当該検索された配 信装置又は中継装置を一の中継装置に接続して新たな副経路を形成するので、そ れまでの副経路上にあった中継装置における中継機能が停止しても、新たな副経路 を形成して冗長性を確保'維持することができる。
[0040] 上記の課題を解決するために、請求項 16に記載の発明は、請求項 14又は 15のい ずれか一項に記載の接続態様制御装置において、前記検索手段は、前記一の中継 装置が属している前記階層内にある他の前記中継装置が、新たな前記主経路内に 含まれるように前記一方を検索するように構成される。
[0041] よって、一の中継装置が属している階層内にある他の中継装置が、新たな主経路 内に含まれるように配信装置又は中継装置を検索するので、同じ階層内にある中継 装置を介して配信情報の供給を受けることができる。
[0042] 上記の課題を解決するために、請求項 17に記載の発明は、請求項 9から 16のい ずれか一項に記載の接続態様制御装置において、前記接続手段は、相互に異なる 前記階層にある前記中継装置を夫々前記一の中継装置に接続することにより複数の 前記経路を形成するように構成される。
[0043] よって、相互に異なる階層にある中継装置を夫々一の中継装置に接続することによ り当該一の中継装置に対する複数の経路を形成するので、階層毎に中継機能停止 等の障害の発生可能性等が異なる場合でも、確実に十分な冗長性を確保することが できる。
[0044] 上記の課題を解決するために、請求項 18に記載の発明は、配信情報の配信元で あるノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー 構造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信 されるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記中継装置間の接続態様 を制御する接続態様制御方法にぉレ、て、レ、ずれかの前記中継装置における中継機 能が停止したとき、当該中継機能が停止した前記中継装置以外の他の前記中継装
置であって、前記配信情報の中継が可能な他の前記中継装置を検索する検索工程 と、前記検索された他の中継装置に対して、前記配信情報の配信を受けるべき前記 中継装置を接続する接続工程と、前記接続された他の中継装置を介して前記配信 情報の配信を継続させる配信接続工程であって、当該他の中継装置を介した前記 配信情報の配信速度を、前記中継機能の停止前よりも速くして前記配信を継続させ る配信継続工程と、を含む。
[0045] よって、いずれかの中継装置における中継機能が停止したとき、配信情報の中継 が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中継装置を介して配信情報 の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機能の停止前よりも速くして 配信を継続させるので、当該中継機能が停止した中継装置に対して下位の階層に 属している中継装置における配信情報の処理を継続させることができる。
[0046] 上記の課題を解決するために、請求項 19に記載の発明は、配信情報の配信元で あるノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー 構造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信 されるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記複数の中継装置間の接 続態様を制御する接続態様制御方法において、一の前記中継装置に対して複数の 他の前記中継装置を接続することにより、当該一の中継装置に対して前記配信情報 が配信される経路を複数形成する接続工程と、一の前記経路である主経路を介して 前記一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を、当該一の中継装置に対して 下位の前記階層に属している他の前記中継装置に配信し且つ当該一の中継装置に おける外部出力処理に供させ、一の前記経路である主経路又は又は他の前記経路 である副経路を介して当該一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を、当該一 の中継装置に対して下位の前記階層に属している更に他の前記中継装置に配信す る配信制御工程と、を含む。
[0047] よって、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続するように夫々主経路と副 経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当該一の中継装置における外 部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装置への配信に用レ、、また、 一の経路である主経路又は副経路を介して配信される配信情報は下位の階層に属
している更に他の中継装置への配信に用いるので、各中継装置における経路を多 重化することで、 V、ずれかの中継装置における中継機能の停止に備えて冗長性を高 めることができ、下位の階層に属している中継装置における当該外部出力処理の停 止を防止することができる。
[0048] 上記の課題を解決するために、請求項 20に記載の発明は、配信情報の配信元で あるノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー 構造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信 されるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記中継装置間の接続態様 を制御する接続態様制御装置に含まれるコンピュータを、レ、ずれかの前記中継装置 における中継機能が停止したとき、当該中継機能が停止した前記中継装置以外の 他の前記中継装置であって、前記配信情報の中継が可能な他の前記中継装置を検 索する検索手段、前記検索された他の中継装置に対して、前記配信情報の配信を 受けるべき前記中継装置を接続する接続手段、及び、前記接続された他の中継装 置を介して前記配信情報の配信を継続させる配信継続手段であって、当該他の中 継装置を介した前記配信情報の配信速度を、前記中継機能の停止前よりも速くして 前記配信を継続させる配信継続手段、として機能させる。
[0049] よって、いずれかの中継装置における中継機能が停止したとき、配信情報の中継 が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中継装置を介して配信情報 の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機能の停止前よりも速くして 配信を継続させるようにコンピュータが機能するので、当該中継機能が停止した中継 装置に対して下位の階層に属している中継装置における配信情報の処理を継続さ せること力 Sできる。
[0050] 上記の課題を解決するために、請求項 21に記載の発明は、配信情報の配信元で あるノード等の配信装置と、当該配信装置に対して複数の階層を形成しつつツリー 構造として接続された複数のノード等の中継装置と、を含んで前記配信情報が配信 されるネットワークシステムにおける前記配信装置及び前記複数の中継装置間の接 続態様を制御する接続態様制御装置に含まれるコンピュータを、一の前記中継装置 に対して複数の他の前記中継装置を接続することにより、当該一の中継装置に対し
て前記配信情報が配信される経路を複数形成する接続手段、及び、一の前記経路 である主経路を介して前記一の中継装置に配信されてくる前記配信情報を、当該一 の中継装置に対して下位の前記階層に属している他の前記中継装置に配信し且つ 当該一の中継装置における外部出力処理に供させ、一の前記経路である主経路又 は他の前記経路である副経路を介して当該一の中継装置に配信されてくる前記配 信情報を、当該一の中継装置に対して下位の前記階層に属している更に他の前記 中継装置に配信する配信制御手段、として機能させる。
[0051] よって、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続するように夫々主経路と副 経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当該一の中継装置における外 部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装置への配信に用レ、、一の経 路である主経路又は副経路を介して配信される配信情報は下位の階層に属している 更に他の中継装置への配信に用いるようにコンピュータが機能するので、各中継装 置における経路を多重化することで、いずれかの中継装置における中継機能の停止 に備えて冗長性を高めることができ、下位の階層に属している中継装置における当 該外部出力処理の停止を防止することができる。
発明の効果
[0052] 請求項 1に記載の発明によれば、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置 における中継機能が停止したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情 報の単位時間当たりの消費量がその停止前より少なくなるように制御するので、配信 情報の配信が中断する一方で配信情報がその中断前と同様の速度で消費されるこ とに起因する下流中継装置における処理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネット ワークシステム自体に負担を掛けることなく防止することができる。
[0053] 従って、ネットワークシステムに含まれるレ、ずれかの中継装置にぉレ、てその中継機 能が停止した場合でも、その下流中継装置における処理に大きな影響を与えること なく停止した中継機能を復帰させることができるので、当該ネットワークシステム自体 の信頼性を向上させつつ確実に配信情報を配信することができる。
[0054] 請求項 2に記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明の効果に加えて、配信情 報が画像情報であって、バッファ手段における画像情報の蓄積量が低減する速度を
中継機能停止前の当該低減する速度よりも遅くすることにより単位時間消費量を少な くするので、複雑な速度制御処理を行うことなく簡易な構成で単位時間消費量を低 減すること力できる。
[0055] 請求項 3に記載の発明によれば、請求項 2に記載の発明の効果に加えて、動画像 情報を構成する静止画像につき、同一の静止画像を複数回に渡って繰り返し出力さ せることにより蓄積量が低減する速度を遅くするので、簡易な処理で且つ確実に単 位時間消費量を低減することができる。
[0056] 請求項 4に記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明の効果に加えて、対象中 継装置内の処理における画像情報の復号速度を、中継機能の停止前の当該復号 速度よりも遅くすることにより単位時間消費量を低減するので、簡易な処理で且つ確 実に単位時間消費量を低減することができる。
[0057] 請求項 5に記載の発明によれば、請求項 1に記載の発明の効果に加えて、動画像 情報を構成する静止画像につき、当該静止画像の表示時間を、中継機能の停止前 の当該表示時間よりも長くすることにより単位時間消費量を低減するので、簡易な処 理で且つ確実に単位時間消費量を低減することができる。
[0058] 請求項 6に記載の発明によれば、請求項 1から 6のいずれか一項に記載の発明の 効果に加えて、中継機能の停止前に中継機能が停止した中継装置の下流にあった 中継装置を除く他の全ての中継装置に対してのみ、中継機能復帰後に空単位配信 情報を配信するので、上記の中継装置における再生時間軸が徐々に上記の他の中 継装置における再生時間軸に追いついていくことになり、結果として、中継機能が停 止した中継装置の下流にあった中継装置において単位時間消費量を低減したこと に起因して、当該中継装置と、上記他の全ての中継装置と、の間に発生している再 生時間軸上の再生位置のずれを解消することができる。
[0059] 請求項 7に記載の発明によれば、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置 における中継機能が停止したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情 報の単位時間当たりの消費量がその停止前より少なくなるように制御するので、配信 情報の配信が中断する一方で配信情報がその中断前と同様の速度で消費されるこ とに起因する下流中継装置における処理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネット
ワークシステム自体に負担を掛けることなく防止することができる。
[0060] 従って、ネットワークシステムに含まれるレ、ずれかの中継装置にぉレ、てその中継機 能が停止した場合でも、その下流中継装置における処理に大きな影響を与えること なく停止した中継機能を復帰させることができるので、当該ネットワークシステム自体 の信頼性を向上させつつ確実に配信情報を配信することができる。
[0061] 請求項 8に記載の発明によれば、ネットワークシステム内で上流側にある中継装置 における中継機能が停止したとき、その下流にある中継装置内に蓄積済みの配信情 報の単位時間当たりの消費量がその停止前より少なくするようにコンピュータが機能 するので、配信情報の配信が中断する一方で配信情報がその中断前と同様の速度 で消費されることに起因する下流中継装置における処理中断又は極端な処理遅延 の発生を、ネットワークシステム自体に負担を掛けることなく防止することができる。
[0062] 従って、ネットワークシステムに含まれるレ、ずれかの中継装置にぉレ、てその中継機 能が停止した場合でも、その下流中継装置における処理に大きな影響を与えること なく停止した中継機能を復帰させることができるので、当該ネットワークシステム自体 の信頼性を向上させつつ確実に配信情報を配信することができる。
[0063] 請求項 9記載の発明によれば、レ、ずれかの中継装置における中継機能が停止した とき、配信情報の中継が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中継装 置を介して配信情報の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機能の 停止前よりも速くして配信を継続させるので、当該中継機能が停止した中継装置に 対して下位の階層に属している中継装置における配信情報の処理を継続させること ができる。
[0064] 従って、中継機能が停止した中継装置の下位に接続されていた他の中継装置であ つても、その機能停止の影響を排除して配信情報を用いた再生等の処理を継続する こと力 Sできる。
[0065] 請求項 10に記載の発明によれば、請求項 9記載の発明の効果に加えて、接続され た他の中継装置を介した配信情報の配信速度を、当該配信速度の最大値を上限と した速度まで逐次上げつつ配信を継続させるので、下位の階層に属する中継装置 においてより迅速に必要な配信情報を取得することができる。
[0066] 請求項 11に記載の発明によれば、請求項 9又は 10に記載の発明の効果に加えて 、配信された配信情報の、当該配信先である中継装置における記憶量が予め設定さ れた所定量となるまで、中継機能の停止前よりも速くして配信を継続させるので、当 該中継機能が停止した中継装置に対して下位の階層に属している中継装置におけ る配信情報の処理を確実に継続させることができる。 請求項 4に記載の発明によれ ば、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続するように夫々主経路と副経路を 形成し、主経路を介して配信される配信情報は当該一の中継装置における外部出 力処理並びに下位の階層に属している他の中継装置への配信に用レ、、また、一の 経路である主経路又は副経路を介して配信される配信情報は下位の階層に属して レ、る更に他の中継装置への配信に用いるので、各中継装置における経路を多重化 することで、レ、ずれかの中継装置における中継機能の停止に備えて冗長性を高める こと力 Sでき、下位の階層に属している中継装置における当該外部出力処理の停止を 防止することができる。
[0067] 請求項 12に記載の発明によれば、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続 するように夫々主経路と副経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当 該一の中継装置における外部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装 置への配信に用い、また、一の経路である主経路又は副経路を介して配信される配 信情報は下位の階層に属してレ、る更に他の中継装置への配信に用いるので、各中 継装置における経路を多重化することで、いずれかの中継装置における中継機能の 停止に備えて冗長性を高めることができ、下位の階層に属している中継装置におけ る当該外部出力処理の停止を防止することができる。
[0068] 請求項 13に記載の発明によれば、請求項 12に記載の発明の効果に加えて、一の 中継装置に対して主経路上において上位の階層に属している中継装置における中 継機能が停止したとき、副経路を介して配信されてくる配信情報を外部出力処理に 供させるように切り換えるので、当該一の中継装置における外部出力処理が中断す ることがない。
[0069] 請求項 14に記載の発明によれば、請求項 13に記載の発明の効果に加えて、副経 路を介して配信されてくる配信情報が外部出力処理に供させられるように切り換えら
れたとき、配信装置又は当該一の中継装置に対して上位の階層に属している新たな 中継装置のいずれか一方を検索し、検索された配信装置又は中継装置を一の中継 装置に接続して新たな経路を形成するので、冗長性を確保 ·維持することができる。
[0070] 請求項 15に記載の発明によれば、請求項 12に記載の発明の効果に加えて、一の 中継装置に対して副経路上において上位の階層に属している中継装置における中 継機能が停止したとき、配信装置又は当該一の中継装置に対して上位の階層に属 している新たな中継装置のいずれか一方を検索し、当該検索された配信装置又は 中継装置を一の中継装置に接続して新たな副経路を形成するので、それまでの副 経路上にあった中継装置における中継機能が停止しても、新たな副経路を形成して 冗長性を確保'維持することができる。
[0071] 請求項 16に記載の発明によれば、請求項 14又は 15のいずれか一項に記載の発 明の効果に加えて、一の中継装置が属している階層内にある他の中継装置が、新た な主経路内に含まれるように配信装置又は中継装置を検索するので、同じ階層内に ある中継装置を介して配信情報の供給を受けることができる。
[0072] 請求項 17に記載の発明によれば、請求項 9から 16のいずれか一項に記載の発明 の効果に加えて、相互に異なる階層にある中継装置を夫々一の中継装置に接続す ることにより当該一の中継装置に対する複数の経路を形成するので、階層毎に中継 機能停止等の障害の発生可能性等が異なる場合でも、確実に十分な冗長性を確保 すること力 Sできる。
[0073] 請求項 18に記載の発明によれば、レ、ずれかの中継装置における中継機能が停止 したとき、配信情報の中継が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中 継装置を介して配信情報の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機 能の停止前よりも速くして配信を継続させるので、当該中継機能が停止した中継装 置に対して下位の階層に属している中継装置における配信情報の処理を継続させる こと力 Sできる。
[0074] 従って、中継機能が停止した中継装置の下位に接続されていた他の中継装置であ つても、その機能停止の影響を排除して配信情報を用いた再生等の処理を継続する こと力 Sできる。
[0075] 請求項 19に記載の発明によれば、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続 するように夫々主経路と副経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当 該一の中継装置における外部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装 置への配信に用レ、、一の経路である主経路又は副経路を介して配信される配信情 報は下位の階層に属してレ、る更に他の中継装置への配信に用いるので、各中継装 置における経路を多重化することで、いずれかの中継装置における中継機能の停止 に備えて冗長性を高めることができ、下位の階層に属している中継装置における当 該外部出力処理の停止を防止することができる。
[0076] 請求項 20に記載の発明によれば、レ、ずれかの中継装置における中継機能が停止 したとき、配信情報の中継が可能な他の中継装置を検索し、当該検索された他の中 継装置を介して配信情報の配信を継続させる際に、配信情報の配信速度を中継機 能の停止前よりも速くして配信を継続させるようにコンピュータが機能するので、当該 中継機能が停止した中継装置に対して下位の階層に属している中継装置における 配信情報の処理を継続させることができる。
[0077] 従って、中継機能が停止した中継装置の下位に接続されていた他の中継装置であ つても、その機能停止の影響を排除して配信情報を用いた再生等の処理を継続する こと力 Sできる。
[0078] 請求項 21に記載の発明によれば、一の中継装置に対して複数の中継装置を接続 するように夫々主経路と副経路を形成し、主経路を介して配信される配信情報は当 該一の中継装置における外部出力処理並びに下位の階層に属している他の中継装 置への配信に用レ、、一の経路である主経路又は副経路を介して配信される配信情 報は下位の階層に属してレ、る更に他の中継装置への配信に用いるようにコンビユー タが機能するので、各中継装置における経路を多重化することで、いずれかの中継 装置における中継機能の停止に備えて冗長性を高めることができ、下位の階層に属 している中継装置における当該外部出力処理の停止を防止することができる。
図面の簡単な説明
[0079] [図 1]第 1施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示すブロック図であり、 (a) はその物理的な接続態様を示すブロック図であり、 (b)はトポロジとしてその接続態様
を示すブロック図である。
園 2]第 1実施形態に係るネットワークシステムに含まれる各ノードの構成を示す図で あり、(a)はそのブロック図であり、(b)は記憶部 3内に記憶される情報の内容を示す 図である。
園 3]第 1実施形態に係るノードにおける処理の全体を示すフローチャートである。 園 4]第 1実施形態に係るノードにおける処理の細部を夫々示すフローチャート(I)で あり、(a)は上位ノード接続処理を示すフローチャートであり、(b)はデータ受信処理 を示すフローチャートであり、 (c)は下位ノード接続処理を示すフローチャートであり、
(d)は脱退メッセージ応答処理を示すフローチャートであり、 (e)はノード脱退処理を 示すフローチャートである。
園 5]第 1実施形態に係るノードにおける処理の細部を夫々示すフローチャート(Π)で あり、(a)はデータ送信処理を示すフローチャートであり、 (b)はデータ再生処理を示 すフローチャートである。
園 6]第 1実施形態に係るノードにおけるデータ表示処理を示すフローチャートである 園 7]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおけるパケット配信の状態を例示す る図(I)であり、 (a)はその詳細を例示する図(i)であり、(b)はその詳細を例示する図 (ii)であり、(c)はその詳細を例示する図(iii)である。
園 8]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおけるパケット配信の状態を例示す る図(II)であり、(a)はその詳細を例示する図(iv)であり、(b)はその詳細を例示する 図 (V)であり、(c)はその詳細を例示する図 (vi)である。
園 9]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおけるパケット配信の状態を例示す る図(III)であり、(a)はその詳細を例示する図(vii)であり、(b)はその詳細を例示する 図(viii)であり、 (c)はその詳細を例示する図(ix)である。
園 10]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおいてノードの脱退が発生した場 合のパケット配信の状態を例示する図であり、 (a)はその詳細を例示する図(i)であり 、 (b)はその詳細を例示する図(ii)である。
園 11]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおいてノード脱退後の再接続が完
了した場合のパケット配信の状態を例示する図であり、(a)はその詳細を例示する図 (i)であり、 (b)はその詳細を例示する図(ii)であり、(c)はその詳細を例示する図(iii) である。
園 12]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおいてノード脱退 ·再接続後に再 生遅延が回復する際のパケット配信の状態を例示する図であり、(a)はその詳細を例 示する図(i)であり、(b)はその詳細を例示する図(ii)であり、 (c)はその詳細を例示 する図(m)である。
園 13]第 1実施形態に係るネットワークシステムにおいてノード脱退 ·再接続後に再 生遅延が回復する際の一ノードにおけるデータの授受を例示する図であり、(a)はノ ード脱退前の状態を例示する図であり、 (b)はノード脱退後の状態を例示する図であ り、(c)は再生遅延回復の状態を例示する図である。
[図 14]第 1実施形態の変形形態に係るノードにおけるデータ表示処理を示すフロー チャートであり、 (a)は第 1の変形形態に係るノードにおけるデータ表示処理を示すフ ローチャートであり、 (b)は第 2の変形形態に係るノードにおけるデータ表示処理を示 すフローチャートである。
園 15]第 2実施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示すブロック図である。 園 16]第 2実施形態に係るネットワークシステムに含まれている一のノードの全体構 成を示すブロック図である。
園 17]第 2実施形態に係るノードの細部構成を示す図であり、 (a)はトポロジテーブル の内容を例示する図であり、 (b)はバッファメモリの動作を説明する図である。
園 18]第 2実施形態に係るネットワークシステムにおける通常の配信動作を示すフロ 一チャートである。
園 19]一部のノードにおける中継機能が停止した後の第 2実施形態に係るネットヮー クシステムの概要構成を示すブロック図である。
園 20]—部のノードにおける中継機能停止時の下位ノードにおける動作を示すフロ 一チャートであり、(a)、(b)及び(c)は、夫々バッファメモリの動作を説明する図であ る。
園 21]—部のノードにおける中継機能停止時における下位ノードの動作を示す図で
ある。
[図 22]第 2実施形態の変形形態に係るネットワークシステムにおける動作を示す図で あり、(a)は当該動作を示すフローチャートであり、(b)は当該動作に対応するバッフ ァメモリの動作を説明する図である。
園 23]第 3実施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示すブロック図である。 園 24]—部のノードにおける中継機能が停止した後の第 3実施形態に係るネットヮー クシステムの概要構成を示すブロック図である。
園 25]第 3実施形態に係るネットワークシステムにおける通常の配信動作を示すフロ 一チャートである。
園 26]—部のノードにおける中継機能停止時の下位ノードにおける動作を示すフロ 一チャートである。
符号の説明
1、 100 CPU
2 接続認証部
3
4 入力部
5 出力部
6 メッセージ送受信部
7 データ送受信部
8、 109 バス
10 第 1上位ノード情報記憶領域
11 第 2上位ノード情報記憶領域
12 送信データ番号情報記憶領域
14 受信データ番号情報記憶領域
15 再生速度情報記憶領域
16 規定値記憶領域
17 リングバッファ領域
102 デコーダ
103 テーブルメモリ
104 ノくッファメモリ
105 ブロードバンドインターフェース
106 タイマ
107 スピーカ
108 CRT
NS ネットワークシステム
S サーバ
N、 N、 N、 N、 N、 N、 N、 N、 N、 N、 N 、 N 、 N 、N 、N 、 0_ 1、 1 _
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
1、 1— 2、 1— 3、 2— 1、 2— 2、 3— 1、 3— 2、 3— 3、 3— 4、 4— 1、 4— 2、 4— 3 ノ ード
NT ネットワーク
L、 L' 回線
LM、 LM' 主回線
LS、LS ' 副回線
NT、 NT2 ネットワークシステム
発明を実施するための最良の形態
[0081] m i m
次に、本発明を実施するための第 1実施形態について、図 1乃至図 13を用いて説 明する。なお、以下に説明する第 1実施形態は、配信情報としてのコンテンツの配信 元である配信装置たるノードとしてのサーバと、当該サーバに対して複数の階層を形 成しつつツリー構造として接続されたユーザ端末としての複数のノードと、を含んでコ ンテンッが配信されるネットワークシステムにおける当該コンテンツの配信態様を制御 するネットワーク制御処理に対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
[0082] また、図 1は第 1実施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示す図であり、 図 2は当該ネットワークシステムに含まれる各ノードの細部構成を示すブロック図であ り、図 3乃至図 6は当該各ノードにおいて実行される本発明に係る配信処理を夫々示 すフローチャートであり、図 7乃至図 13は当該配信処理を具体的に例示する図であ
る。
[0083] 第 1実施形態のネットワークシステムを物理的な接続態様として見た場合、図 1 (a) に示すように、当該ネットワークシステム NSは、有線回線又は無線回線である回線 L を夫々介して、上記サーバ Sと、ユーザ端末である複数のノード Nと、力 インターネッ ト回線等のネットワーク NTを介して相互に情報の授受が可能に接続されてレ、る。そ して、図 1 (a)に示すネットワークシステム NSを、サーバ Sを頂点としたトポロジとして みた場合には、図 1 (b)に示すように、サーバ Sに対して回線 Lを介して例えば二つの ノード Nが接続されており、更に各ノード Nに対して二つのノード Nが接続されている 。このようにサーバ Sを頂点として各ノード Nがツリー状に接続されたトポロジにより、 必要なコンテンツが、サーバ Sからそのコンテンツを所望したノード Nまで階層を追つ て酉己信されることになる。
[0084] 次に、上述したネットワークシステム NSに含まれる各ノード Nの具体的な構成につ いて、図 2を用いて説明する。
[0085] 図 2 (a)に示すように、第 1実施形態に係るノード Nは、検出手段、消費量制御手段 、復帰手段及び配信制御手段としての CPU1と、接続認証部 2と、ハードディスク又 は半導体メモリ等からなる記憶部 3と、マウス又はキーボード等よりなる入力部 4と、画 像表示用のディスプレイ及び音声出力用のスピーカ並びに画像及び音声復号用の デコーダ等よりなる出力部 5と、メッセージ送受信部 6と、データ送受信部 7と、により 構成され、 CPU1、接続認証部 2、記憶部 3、入力部 4、出力部 5、メッセージ送受信 部 6及びデータ送受信部 7は、相互にバス 8を介して情報の授受が可能となるように 接続されている。
[0086] 次に、概要動作を説明する。
先ず、メッセージ送受信部 6は、機能的には、上位の階層にあるノード N (又はサー バ S)に回線 Lを介して接続されて当該上位の階層にあるノード N等との間におけるメ ッセージの授受を行う部分と、下位の階層にあるノード Nに回線 Lを介して接続され て当該下位の階層にあるノード Nとの間におけるメッセージの授受を行う部分と、に 分割されている。ここで、メッセージとは、ネットワークシステム NSにおいて必要なコン テンッの配信する際に必要な種々の制御情報等を示すものであり、当該メッセージ
が授受されることにより実際のコンテンツが配信される環境が形成されることになる。
[0087] 一方、データ送受信部 7は、機能的には、上記メッセージ送受信部 6と同様に、上 位の階層にあるノード N等に回線 Lを介して接続されて当該上位の階層にあるノード N等との間におけるデータの授受を行う部分と、下位の階層にあるノード Nに回線 L を介して接続されて当該下位の階層にあるノード Nとの間におけるデータの授受を行 う部分と、に分割されている。ここで、データとは、ネットワークシステム NSにおいて配 信されるコンテンツ自体を構成する音声又は画像を含むパケット形式のデータを言 レ、、上記メッセージの授受より形成された環境の下で、コンテンツとしてサーバ Sから 各ノード Nに配信されるものである。
[0088] ここで、このパケット形式のデータにつき、一纏まりのコンテンツ(例えば映画一本分 のコンテンツ又は楽曲一曲分のコンテンツ等)内においてはそれを構成するデータの パケットには、そのコンテンツの先頭から連続するパケット番号が付与されているもの とする。また、当該パケットとして伝送されるデータは、パケットよりも更に小さい単位 であるパックに分割されており、そのパックに対しても、一のコンテンツ内でその先頭 力 連続するパック番号が付与されているものとする。
[0089] 次に、接続認証部 2は、例えばネットワークシステム NSが有料のコンテンツを配信 するネットワークシステムであった場合に、 CPU1の制御の下、そのコンテンツの配信 が許可されているノード Nであるか否か等のいわゆる認証処理を、当該ノード Nがそ のネットワークシステム NSに加入した場合又は他のノード Nが新たに接続された場 合等においてサーバ Sとの認証情報の授受により実行する。
[0090] 更に、記憶部 3は、後述する各情報を書き換え可能に一時的又は不揮発的に記憶 し、必要に応じて CPU1に出力する。
[0091] 一方、入力部 4は、それが含まれているノード Nにおいて再生すべきコンテンツの指 定等の操作がその使用者により実行されると、当該実行された操作に対応する操作 信号を生成して CPU1へ出力する。そして、当該操作信号を受信した CPU1がノー ド Nを構成する他の構成部材を制御することにより、当該所望されるコンテンツの配 信及び再生処理が実行されることになる。
[0092] このとき、当該再生処理は、 CPU1の制御の下で出力部 5を用いて実行されることと
なる。
[0093] 次に、上記記憶部 3の細部構成について、具体的に図 2 (b)を用いて説明する。な お、図 2 (b)は、夫々に記憶される情報の種類毎に領域分割された記憶部 3を示すも のである。
[0094] 図 2 (b)に示すように、記憶部 3は、図 1 (b)に示すトポロジ上において当該記憶部 3 が含まれているノード Nに対して直近上位に接続されているノード Nを示す上位ノー ド情報が記憶される第 1上位ノード情報記憶領域 10と、当該トポロジ上において当該 上位ノード Nに対して更に直近上位に接続されている他のノード Nを示す上位ノード の上位ノード情報が記憶される第 2上位ノード情報記憶領域 11と、当該トポロジ上に おいて記憶部 3が含まれているノード Nに対して直近下位に接続されている一又は 複数のノード Nを夫々示す下位ノード情報がその下位ノードの数だけ記憶される下 位ノード情報記憶領域 12と、当該下位ノードに対して送信済みのデータを含むパッ クの番号を示す送信データ番号情報が記憶される送信データ番号情報記憶領域 13 と、記憶部 3が含まれているノード N自体において受信済みのデータを含むパックの 番号を示す受信データ番号情報が記憶される受信データ番号情報記憶領域 14と、 当該受信したデータに対応する画像又は音声等の、出力部 5における再生速度を示 す再生速度情報が記憶される再生速度情報記憶領域 15と、後述するリングバッファ 領域について予め設定されている最小限蓄積データ量等の規定値が記憶される規 定値記憶領域 16と、実際にコンテンツとして配信されてきたデータが一時的に蓄積 されるリングバッファ領域 17と、により構成されている。
[0095] ここで、第 1上位ノード情報記憶領域 10、第 2上位ノード情報記憶領域 11及び下 位ノード情報記憶領域 12に夫々記憶されているノード情報としては、具体的には夫 々のノード Nを示す IP (Internet Protocol)グローバルアドレス等が含まれてレ、る。
[0096] また、リングバッファ領域 17は、配信されてきたコンテンツに対応するデータを FIF O形式で一時的に蓄積するリングバッファメモリ形式の記憶領域であり、上述したコン テンッデータとしてのパケット(及びパック)を順次記憶すると共に、原則としてその記 憶順に出力して出力部 5における再生処理に供させるものである。
[0097] 次に、第 1実施形態に係るネットワークシステム NSに対して新たなノード Nが新規
に加入した後、コンテンツに対応するデータの配信を受けて当該コンテンツを再生す る処理と、その再生中においてそのノード Nに接続されている他のノード Nにおいて、 例えばそのノード Nがネットワークシステム NSから脱退した等の原因により当該他の ノード Nへのデータの中継機能が停止した場合の処理と、について、各ノード Nにお ける処理として図 3乃至図 6に示すフローチャートを用いて具体的に説明する。
[0098] 既存のネットワークシステム NS内のいずれかのノード Nに対する直近下位の位置 に新たなノード Nを加入させる場合、当該加入するノード N (以下、図 3に示すフロー チャートに沿ってネットワークシステム NSに新たに加入してデータの受信処理並び に再生処理を実行するノード Nを、ネットワークシステム NSに既に加入済みの他のノ ードと区別するために「加入ノード N」と示す)においては、最初に当該上位のノード N (又はそのネットワークシステム NSにおける最上位のサーバ S)に対して加入ノード Nを接続するための処理を行う(ステップ Sl、 S2)。そして、当該接続のための要求 が当該上位のノード Nにおレ、て拒否された場合 (ステップ S2; NO)、その時に既存の ネットワークシステム NSに対して加入ノード Nは加入できないことになるので、当該加 入ノード Nにおける処理は終了することとなる。
[0099] 一方、ステップ S1の判定において、上位のノード N (又はサーバ S)から加入が許可 されて必要な接続処理が当該上位のノード N (又はサーバ S)との間で実行された後 は(ステップ S2 ; YES)、次に、現在加入しているネットワークシステム NS力 脱退す る旨の操作が加入ノード N内の入力部 4において実行されたか否かが確認される(ス テツプ S3)。
[0100] そして、加入中のネットワークシステム NSから脱退するときは(ステップ S3 ;脱退)、 そのための脱退処理をその脱退する加入ノード Nにおいて実行し (ステップ S4)、当 該加入ノード Nとしての処理を終了する。
[0101] 一方、ネットワークシステム NSからの脱退処理を行わず引き続きデータの受信処理 等を実行する場合は (ステップ S3;継続)、上位のノード Nから必要なデータを受信す る処理を行い (ステップ S5)、出力部 5を用いてその受信したデータを再生 ·出力する (ステップ S9)。そして、加入ノード Nに接続されている他のノード Nと当該加入ノード Nとの接続を切断するための脱退メッセージ応答処理を当該接続されている他のノ
ード Nとの間で必要に応じて実行し (ステップ S8)、再度上記ステップ S3に戻って加 入ノード Nとしてのデータの受信処理及び再生処理を継続して実行する。
[0102] このとき、加入ノード Nにおいては、上記データ再生処理(ステップ S9)と並行して、 当該加入ノード Nに対して直近下位の階層に他のノード Nを接続する処理 (ステップ S6)及びその接続した下位のノード Nに対するデータの送信(中継)処理 (ステップ S 7)を、夫々実行している。
[0103] 次に、図 3に示す各ステップのうち、ステップ S1及び S4乃至 S9の夫々の処理につ いて、順次詳述する。
[0104] 先ず、図 4 (a)に示すフローチャートを用いて、上記ステップ S1の処理について詳 細に説明する。
[0105] 図 4 (a)に示すように、当該ステップ S1の処理においては、先ず直近上位となる他 のノード Nに対して加入ノード Nがその直近下位のノード Nとして加入することを要求 する旨を、回線 Lを介して送信し (ステップ S10)、その要求に対する上位ノード Nから の返信を待機し (ステップ S11)、更にその返信があつたときにその内容を確認する( ステップ S 12)。
[0106] そして、当該返信内容に応じて、加入ノード Nがネットワークシステム NSに加入する ことが認められたときは (ステップ S12 ;可)、当該直近上位となるノード Nに対応する I pアドレス等を含む上記上位ノード情報を加入ノード Nの記憶部 3内の第 1上位ノード 情報記憶領域 10に記憶させると共に、更に当該上位となるノード Nに対して更に直 近上位となっている他のノード Nに対応する IPアドレス等を含む上記上位ノードの上 位ノード情報を加入ノード Nの記憶部 3内の第 2上位ノード情報記憶領域 11に記憶 させ(ステップ S 13)、図 3に示すステップ S 2に移行する。
[0107] 一方、上記ステップ S 12の判定において、加入ノード Nがネットワークシステム NS に加入することが認められないときは(ステップ S12 ;不可)、加入ノード Nとしての機 能が発揮できないことになるが、この場合も図 3に示すステップ S2に移行した後(ステ ップ S2 ; NO)、加入ノード Nにおける処理を終了する。
[0108] 次に、図 4 (b)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S5のデータ受信 処理について詳細に説明する。
[0109] 図 4 (b)に示すように、当該ステップ S5の処理においては、先ず、その時に接続さ れている直近上位のノード Nに対して、回線 Lを介して加入ノード Nにおいて所望す るデータを要求する旨のメッセージを送信し (ステップ S 15)、それに対する当該上位 のノード Nからの送信許可応答の有無を確認する (ステップ S 16)。
[0110] そして、当該送信許可応答があつたときは (ステップ S16 ;有)、当該応答の内容に 貝 IJつて加入ノード Nにおいて所望するデータが含まれているパケットを受信し (ステツ プ S17)、図 3に示すステップ S6及び S9に移行する。一方、ステップ S16の判定にお いて、送信許可応答が上位のノード Nから得られな力、つたときは (ステップ S16 ;無)、 当該上位のノード Nと加入ノード Nとの間の回線 L上に何らかの障害が発生している 可能性があるため、当該障害を排除してデータの授受を可能とすべぐ先に説明した ステップ S1の処理(図 4 (a)参照)を行って再度上記ステップ S 15の処理に戻り、再接 続された上位のノード Nからのデータの受信を行う(ステップ S15乃至 S17)。
[0111] 次に、図 4 (c)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S6の下位ノード 接続処理について詳細に説明する。
[0112] 図 4 (c)に示すように、当該ステップ S6の処理においては、先ず、加入ノード Nに対 して直近下位に接続されているノード Nからの接続要求メッセージが当該加入ノード Nに対して送信されてきたか否かを確認し (ステップ S20)、当該接続要求メッセージ が送信されていないときは (ステップ S20;無)、そのまま図 3に示すステップ S7に移 行し、当該接続要求メッセージが送信されてきたときは (ステップ S20 ;有)、次に、そ の接続要求メッセージを送信してきた下位のノード Nと加入ノード Nとの間で(又は当 該下位のノード Nと加入ノード Nを介したサーバ Sとの間で)当該下位のノード Nがネ ットワークシステム NSに加入する資格を有するノード Nであるか否かを判断する認証 処理を、例えば当該下位のノード N及び加入ノード N夫々に含まれている接続認証 部 2により実行する(ステップ S21、 S22)。
[0113] そして、当該認証処理により下位のノード Nをネットワークシステム NSに加入させる ことが認められなレ、場合は (ステップ S22;否)、その旨を接続不許可メッセージとして 当該下位のノード Nに送信し (ステップ S25)、図 3に示すステップ S7に移行する。
[0114] 一方、ステップ S22の判定において、当該認証処理により下位のノード Nをネットヮ
ークシステム NSに加入させることが認められる場合は(ステップ S22;可)、その旨を 接続許可メッセージとして当該下位のノード Nに送信し (ステップ S23)、更に当該直 近下位となるノード Nに対応する IPアドレス等を含む上記下位ノード情報を加入ノー ド Nの記憶部 3内の下位ノード情報記憶領域 12に記憶させ (ステップ S24)、図 3に 示すステップ S 7に移行する。
[0115] 次に、図 5 (a)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S7のデータ送信 処理について詳細に説明する。
[0116] 図 5 (a)に示すように、当該ステップ S7の処理においては、先ず、加入ノード Nに対 して直近下位に接続されているノード Nから、その下位ノード Nにおいて再生するた めのデータの送信要求がメッセージとして送信されてきたか否かを確認し (ステップ S 35)、その旨のメッセージが加入ノード Nにおいて受信されないときは(ステップ S35; 無)そのまま図 3に示すステップ S8に移行する。
[0117] 一方、ステップ S35の判定において、その旨のメッセージが送信されてきているとき は(ステップ S35 ;有)、次に、そのメッセージに対応してカ卩入ノード Nから送信すべき 順番に相当するパケットが、後ほど詳述する空パケット (パケットとしてのヘッダ情報等 のみが含まれており、コンテンツを構成する実体的な画像情報等が含まれていない パケットを言う。)であるか否かを確認し (ステップ S36)、空パケットでない場合は(ス テツプ S36 ; NO)、その空パケットでないパケットをコンテンツのデータとして下位のノ ード Nに回線 Lを介して送信し (ステップ S38)、図 3に示すステップ S8に移行する。
[0118] 他方、ステップ S36の判定において、送信すべき順番に相当するパケットが空パケ ットであったときは(ステップ S36 ; YES)、図 5 (a)に示すステップ S7の処理が開始さ れる直前に加入ノード Nが受信したパックのパック番号と、下位のノード Nに送信す べき実体データ(すなわち、画像データ又は音声データ等の実体データであり、空パ ケット内にはこの実体データが含まれていなレ、)を構成するパックの番号、を比較し、 その番号同士が連番になっていない場合 (すなわち空パケットが受信された場合)に 、空パケットの直前のパック番号と空パケットの直後のパック番号と結びつけることで 当該直前のパック番号の後に直後のパック番号を配置し (ステップ S37)、その配置 後のパック番号を有するパックで構成されているコンテンツとしてのデータを、下位の
ノード Nに送信し (ステップ S38)、図 3に示すステップ S8に移行する。
[0119] 次に、図 4 (d)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S8の脱退メッセ ージ応答処理について詳細に説明する。
[0120] 図 4 (d)に示すように、当該ステップ S8の処理においては、先ず、加入ノード Nに現 在接続されている他のいずれかのノード N (具体的には、直近上位に接続されている 上位ノード N又は直近下位に接続されてレ、る下位ノード Nのレ、ずれか一方)から、そ のノード Nがネットワークシステム NS力、ら脱退する旨のメッセージを加入ノード Nが受 信したか否かを確認し (ステップ S26)、当該メッセージを受け取つていない場合は( ステップ S26 ; NO)そのまま図 3に示すステップ S3に戻り、一方、脱退を要求する旨 のメッセージを受信しているときは(ステップ S26 ; YES)そのメッセージが直近上位の ノード Nから送信されてきたものである力 \或いは直近下位のノード Nから送信されて きたものであるかを確認する(ステップ S27)。
[0121] そして、その脱退要求メッセージが直近上位のノード Nから送信されてきたものであ るときは (ステップ S27;上位)、加入ノード Nの記憶部 3内の第 2上位ノード情報記憶 領域 11に記憶されてレ、る上位ノード Nの直近上位にあるノードを示すノード情報に 基づき、その上位ノード N (すなわち、脱退要求メッセージを送信したノード N)の直近 上位に接続されているノード Nとの間で上記ステップ S1として説明した上位ノード接 続処理を実行してトポロジを回復し (ステップ S1)、図 3に示すステップ S3に戻る。
[0122] これに対して、その脱退要求メッセージが直近下位のノード Nから送信されてきたも のであるときは(ステップ S27 ;下位)、加入ノード Nの記憶部 3内の下位ノード情報記 憶領域 12に記憶されている当該下位ノード Nを示すノード情報を当該下位ノード情 報記憶領域 12から削除して (ステップ S 28)、図 3に示すステップ S3に戻る。
[0123] 次に、図 4 (e)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S4のノード脱退 処理(加入ノード N自体の、ネットワークシステム NSからの脱退処理)について詳細 に説明する。
[0124] 図 4 (e)に示すように、当該ステップ S4の処理においては、先ず、加入ノード Nに対 して直近上位に接続されてレ、る上位ノード Nに対して上述した(図 4 (d)参照)脱退要 求メッセージを送信し (ステップ S30)、次に、加入ノード Nに対して直近下位に接続
されている下位ノード Nに対して同様に上述した脱退要求メッセージを送信し (ステツ プ S31)、夫々のメッセージの送信後に自らのネットワークシステム NSからの脱退処 理を実行する。
[0125] 最後に、図 5 (b)に示すフローチャートを用いて、図 3に示すステップ S9のデータ再 生処理について詳細に説明する。
[0126] 図 5 (b)に示すように、当該ステップ S9の処理においては、先ず、加入ノード Nにお ける再生中フラグ (すなわち、出力部 5を用いた再生処理を実行中であるか否力、を示 す再生フラグ)の内容を確認し (ステップ S40)、再生中フラグが「オフ」である(すなわ ち、現在出力部 5におレ、ては再生処理を実行してレ、なレ、)ときは (ステップ S40; OFF )、次に、リングバッファ領域 17内に予め設定されている蓄積量の規定値である規定 値 t以上のデータが既に蓄積されてレ、るか否力、を確認する(ステップ S45)。
[0127] そして、リングバッファ領域 17内に規定値 t以上の情報量のデータが蓄積されてい なレ、ときは (ステップ S45; NO)、その状態でデータの再生処理を実行する(すなわち 、リングバッファ領域 17内のデータを消費する)と当該リングバッファ領域 17がいわゆ るアンダーラン状態となって再生画像又は再生音楽等が途切れてしまう可能性があ るとして、データを更に蓄積すベぐ図 3に示すステップ S8を経てステップ S3に戻る。
[0128] 一方、ステップ S45の判定にぉレ、て、規定値 t以上のデータが既に蓄積済みである ときは(ステップ S45; YES)、今まで「オフ」であった上記再生フラグを「オン」とした後 (ステップ S46)、従来技術と同様にその蓄積されたデータの再生処理 (例えば画像 情報である場合はその表示処理)を実行して (ステップ S47)、図 3に示すステップ S8 の処理に移行する。
[0129] 他方、上記ステップ S40の判定において、再生中フラグ力 「オン」である(すなわち、 現在出力部 5におレ、て再生処理を実行してレ、る)ときは (ステップ S40; ON)、次に、 上記したステップ S45の判定と同様に現在リングバッファ領域 17内に規定値 t以上の 情報量のデータが蓄積されているか否力 ^確認し (ステップ S41)、規定値 t以上の情 報量のデータが蓄積済みであるときは (ステップ S41; YES)、上記ステップ S47と同 様に画像データの表示速度等の再生態様を、従来技術と同様の通常の態様として 設定し (ステップ S42)、その設定内容に基づいて再生処理を実行して (ステップ S44
)、図 3に示すステップ S8の処理に移行する。
[0130] これに対し、上記ステップ S41の判定において、規定値 t以上の情報量のデータが 蓄積されていないときは (ステップ S41 ; NO)、データの再生態様をその蓄積量に応 じた内容に変更した上で (ステップ S43)、その設定内容に基づいて再生処理を実行 して(ステップ S44)、図 3に示すステップ S8の処理に移行する。
[0131] このとき、上記ステップ S43における再生態様の設定変更では、規定値 t以上の情 報量のデータが蓄積されていない場合、ステップ S44としての再生処理におけるデ ータの消費量 (すなわち、リングバッファ領域 17に蓄積されているデータが消費され る単位時間当たりの量)を低減してリングバッファ領域 17の蓄積量が低減される速度 を遅くするように再生態様が設定される。より具体的には、例えば、リングバッファ領 域 17からのデータ読出しにおける単位時間当たりの読出し量を通常よりも最大で 4 /5程度に低減するように設定する。より具体的には、例えば五つのパックを読み出 す毎に一回等の周期をもって同一のパックを二回読み出す等の読み出し量の制御 方法が考えられる。この場合には、上位のノード Nにおける中継機能の停止がないと きは上記周期をゼロとし、リングバッファ領域 17における蓄積量が少なくなるほど周 期を短くするように制御すればよい。
[0132] なお、上述したリングバッファ領域 17からのデータ読出しにおける単位時間当たり の読出し量を低減する度合いについては、要するに使用者がその視覚上認識し得 ない程度の低減度であればよぐ上述した 4/5なる数値は、その限度において変更 可能である。
[0133] 次に、図 6に示すフローチャートを用いて、図 5 (b)に示すステップ S44のデータ表 示処理について具体的に説明する。なお、以下に説明するデータ表示処理は、上記 ステップ S43の処理において、リングバッファ領域 17からの読出速度を低減するよう に設定変更された場合を前提としてレ、る。
[0134] 図 6に示すように、当該ステップ S44の処理においては、先ず、上記ステップ S43の 処理において設定された単位時間当たりの読出し量 (読出速度)によりリングバッファ 領域 17から画像情報としてのデータを読出し (ステップ S50)、その読み出したデー タを出力部 5において復号して (ステップ S51)、図示しないディスプレイ等に表示す
る (ステップ S52)。また、音声情報の場合でも、画像情報の場合と同様に設定された 読出速度でリングバッファ領域 17からデータを読出し (ステップ S50)、それを復号し て図示しないスピーカ等から放音させる(ステップ S51、 S52)。
[0135] 次に、上述してきた一連のネットワーク制御処理に付き、コンテンツとしてのデータ を構成するパケットの流れを含めて、図 7乃至図 13に例示しつつより具体的に説明 する。
[0136] なお、図 7乃至図 12においては、サーバ Sを頂上とするトポロジとして、当該サーバ Sから見て下位の第一階層目に二つのノード N及び Nが接続されており、当該ノー
1 2
ド N及び Nの夫々について二つずつのノード N乃至 Nが直近下位に接続されて
1 2 3 6
おり、更に当該ノード N乃至 Nの夫々について二つずつのノード N乃至 N が直近
3 6 7 14 下位に接続されているものとする。この構成を有するトポロジで示される接続態様を 有するネットワークシステム NSにおいて、サーバ Sに予め蓄積されているコンテンツと しての画像データをパケットィヒした上でそのパケット毎に下位の各ノード N乃至 N
1 14 に配信すると共に、当該各ノード N乃至 N のうちのノード Nがネットワークシステム
1 14 4
NSから途中で脱退した場合の処理について説明する。
[0137] 更に、サーバ S及び各ノード N乃至 Nは、夫々にリングバッファ領域 17を有してお
1 6
り、その中に順次上記データとしてのパケット Pを蓄積しつつ夫々の下位にある他のノ ード N (これらも夫々にリングバッファ領域 17を有している)に対する中継処理をも実 行するものとする(図 3ステップ S7及び S9参照)。また、図 7乃至図 13においては、 一つのパケット Pを一つの口で表示するものとし、当該口内の番号は夫々にパケット 番号を示すものとする。
[0138] 更にまた、図 7乃至図 12においては、各ノード N乃至 N 夫々におけるリングバッ
1 14
ファ領域 17を横一列で表現しているが、パケットの入出力処理上は、当該各リングバ ッファ領域 17の左端と右端が接続されてリング状とされている。そして、一つのバケツ トが再生処理に供され且つ直近下位のノード Nに配信される度にそのときにリングバ ッファ領域 17に記憶されているパケットのうち最も古いパケットが直近上位のノード N 力、ら配信されて来る新しレ、パケットと入れ替わることで、上述した FIFO形式のバッフ ァメモリが実現されている。
[0139] また、図 7乃至図 13におけるサーバ S内のリングバッファ領域 17に表示されている 下向き中抜き矢印は、その矢印が指し示す位置に口の左端が位置しているパケット がサーバ Sから送信されるタイミングを示すものである。また、図 8乃至図 13における 各ノード N内のリングバッファ領域 17に表示されている上向き黒矢印は、各パケット においてその矢印が指し示す位置に格納されている画像データがその時点で表示 されていることを示すものである。更に、サーバ S及び各ノード Nにおけるリングバッフ ァ領域 17のパケットの表示(口)において当該口の内部が「―」と表示されているもの は、その表示がされているパケットに相当するリングバッファ領域 17の部分には何ら データが格納されてレ、なレ、ことを示すものである。
[0140] ここで、図 7乃至図 13に示す例において、各ノード Nについての上記規定値 t (すな わち、リングバッファ領域 17における蓄積量として不十分と判断される下限値 t)の値 はパケット三つ分であるとする。
[0141] 先ず、パケットの配信前においては、図 7 (a)に示すように、サーバ S内にはこれか ら配信されるパケットがそのリングバッファ領域 17内に配信されるべき順番で格納さ れており、この各パケットが番号順に下位に接続されている各ノード N乃至 N に配
1 14 信されていくことになる。すなわち、図 7 (a)に示すようにパケット Pがサーバ Sから出
0
力されるべきタイミングが到来すると、サーバ Sとノード N及び Nとを接続している回
1 2
線 L上に当該パケット P (パケット番号は「0」)が送出される。その後、当該送出された
0
パケット Pは、図 7 (b)及び(c)に示すように、時間の経過に沿って、順位下位の階層
0
にあるノード Nにより中継されつつ且つ当該各ノード N内のリングバッファ領域 17内 に格納される。
[0142] そして、当該パケット Pがネットワークシステム NSにおいて末端に接続されているノ
0
ード N乃至 N まで配信されると、次に、図 8 (a)に示すようにパケット Pの次に配信
7 14 0
されるべきパケット Pについて、そのサーバ Sからの送出が開始される。
[0143] 以上のことが繰り返されることで、例えば図 8 (b)に示すようにネットワークシステム N Sの末端に接続されているノード N乃至 N にパケット三つ分の画像データが蓄積さ
7 14
れると、各ノード N乃至 N における画像の再生処理が、パケット P内の画像データ
1 14 0
力 開始される。
[0144] そして、図 8 (c)に示すように、各ノード N乃至 N におけるパケット Pを用いたーパ
1 14 0
ケット分の再生処理が完了すると、次のパケット Pを用いた再生処理が各ノード N乃
1 1 至 N において開始されると共に、サーバ Sから四つ目のパケット Pの配信が行われ
14 4
る。
[0145] 以上の処理が繰り返されることで画像データとしてのパケットが順次配信され、それ 力 SFIFO形式でリングバッファ領域 17に格納(及び消去)されつつ再生される。なお、 第 1実施形態の各ノード N乃至 N においては、図 9 (a)に示すように、現在再生さ
1 14
れているパケットの一つ前のパケットまでを残し、それ以前に格納されたパケットは順 次新しいパケットに更新されるものとする。
[0146] そして、図 9 (b)及び(c)に示すように、サーバ Sにおいて配信すべきパケットを全て 配信し終わった後は、順次、各ノード N乃至 N 内のリングバッファ領域 17が空にな
1 14
つてネットワークシステム NS内の全ての配信処理が完了する。
[0147] 次に、上記ネットワークシステム NS内のノード N 、例えばその電源がオフとされ
4
たこと等に起因してその中継機能を停止させ、当該ネットワークシステム NS自体から 脱退した場合の処理について、図 10乃至図 13を用いて説明する。
[0148] 図 10 (a)に例示するように、各ノード N乃至 N において、例えばパケット Pに含ま
1 14 1 れている画像データの再生処理が完了し、同時にパケット Pのサーバ Sからの送出
5
が行われているとき、上述したような理由でノード Nがネットワークシステム NSから脱
4
退したとする(図 4 (d)参照)。すると、その脱退以降は、当然のことながら下位のノー ド N及び N に対するパケット Pの配信は滞ることになる。そしてこの場合、図 10 (b)
9 10 5
に示すように、ノード N を現在の上位ノード Nであるノード Nに再接続する処理と、
10 1
その再接続されたノード N にノード Nを再接続する処理と、が実行される(図 4 (d)
10 9
ステップ S1参照)と共に、その再接続後のノード Nから、ノード N及び N に対して
1 9 10 一つ前の配信タイミングで配信されな力、つたパケット Pの再配信が行われる。この結
5
果、当該ノード N及び N 夫々に含まれているリングバッファ領域 17においては、他
9 10
のノード N乃至 N並びに N 乃至 N に比べて書き換えタイミングがパケット一つ分
1 8 11 14
だけ遅れ、結果として、図 10 (b)に示すように再生処理前のパケットが二つ(パケット P及びパケット P )だけになつてしまレ、、いわゆるデータ遅延が発生する(図 5 (b)ス
3 4
テツプ S41 ; NO参照)。なお、これ以降は、全てのパケットの配信が完了するまで、ノ ード N及び N においては、再生されるパケットが、他のノード N乃至 N並びに N
9 10 1 8 11 乃至 N に比べて一パケット分だけ遅くなる状態が継続されることになる。
14
[0149] そこで、本第 1実施形態においては、図 11 (a)及び (b)に上向き斜線矢印にて示す ように、データ遅延が発生しているノード N及び N については、そのデータ遅延が
9 10
発生したタイミング以降、リングバッファ領域 17からの読出速度を他のノード N乃至 N並びに N 乃至 N よりも遅くし(図 5 (b)ステップ S41 ; NO及び図 6ステップ S50
8 11 14
参照)、最終的に図 11 (c)に示すように再生処理前のパケットの数を上記規定値の 通り三つ(図 11 (c)の場合はパケット P乃至 P )までに回復させる。
4 6
[0150] ところで、例えば図 11 (c)又は図 12 (a)におけるノード N内のリングバッファ領域 1
9
7の状態とノード N内のリングバッファ領域 17の状態とを比較すると明らかなように、
8
夫々のリングバッファ領域 17内において未再生のパケット数は三つに復帰している 力 夫々のノード Nにおいて再生されているパケットは、ノード Nにおいてはパケット
8
Pであるにも拘らず、ノード Nにおいてはパケット Pとなっており、直近上位のノード
5 9 4
Nがネットワークシステム NS力も脱退したことに起因して、その下位にあったノード N
4
及び N におレ、ては一連のパケット Pの時間軸上の再生タイミングで比較した場合に
9 10
いわゆる再生遅延(すなわち、各ノード N間における同一のコンテンツに対する再生 タイミングのずれ)が発生している。よってこの場合、例えばノード Nの使用者とノード
9
Nの使用者とがいわゆるネットワークゲームを行っている場合等においては、両者に
8
再生遅延が発生することがそれらのノード Nの正常な使用状態を阻害することになる
[0151] そこで、第 1実施形態のネットワーク制御処理では、上位のノード Nがネットワークシ ステム NSから脱退したことに起因して上記再生遅延が発生しているノード Nを除き、 ネットワークシステム NSに属する他の全てのノード Nに対してサーバ S力、ら上述した 空パケットを配信し、これによりネットワークシステム NSに含まれている全てのノード N におけるコンテンツの再生タイミングを同期させるようにする。
[0152] すなわち、第 1実施形態では、図 12 (a)に示すように、サーバ S内のリングバッファ 領域 17に蓄積されている配信前のコンテンツにおいては、将来的な再生遅延の発
生を見越したタイミング又は間隔により、空パケット P が他のパケットの間に挿入され
00
ている。
[0153] そして、図 12 (a)及び(b)に示すように、例えばノード N及び N において上記再
9 10
生遅延が発生した場合、上記空パケットを当該ノード N及び N 以外の他のすべて
9 10
のノード N乃至 N及び N 乃至 N に配信する(図 5 (a)参照)。これにより、図 12 (c
1 8 11 14
)に示すように、ネットワークシステム NSに含まれている全てのノード N乃至 N にお
1 14 いて配信されてくるパケットの再生タイミングが同一となり各ノード N乃至 N 相互間
1 14 における上記再生遅延が解消されることになる。
[0154] 次に、上述した一連のネットワーク制御処理の実行に伴う、ノード N及び N に対し
9 10 て直近上位及び直近下位に夫々接続されているノード Nとの間におけるパケットの授 受態様の時間的な変化について、具体的に図 13 (a)乃至(c)を用いて説明する。な お、図 13は、横軸をコンテンツの配信開始時刻を左端とした当該配信における時刻 とし、縦軸を配信されてくるパケット内のパック番号 (従って、縦軸の下端がパケット P
0 内のパック番号「0」のパックとなる)としたときの、ノード N又は N に対して直近上位
9 10
及び直近下位に夫々接続されている他のノード Nとの間におけるパケットの授受の状 態を示すものである。
[0155] 先ず、図 7乃至図 12において夫々の直近上位に接続されているノード Nの中継機
4 能が正常に動作している場合、ノード N又は N においては、直近上位のノード N
9 10 4 力 パケットの配信を受けつつ、これをそのまま直近下位のノードに中継する動作を 繰り返している。なお、これまで説明してきた図 7乃至図 12においては、ノード N又
9 は N には直近下位のノード Nは接続されていないが、ネットワークシステム NSに含
10
まれている各ノード Nの機能をより一般的に説明するため、図 13においてはノード N
9 又は N にも直近下位に他のノード Nが接続されているものとして説明する。
10
[0156] この中継機能と並行して、ノード N又は N では、ノード Nから配信されてきたパケ
9 10 4
ット Pをその配信順にリングバッファ領域 17内に蓄積しており(図 8及び図 9参照)、パ ケット Pが三つ蓄積されたタイミングで出力部 5による当該パケット P内に格納されてい たデータの復号及び表示等(当該データが画像データである場合の表示処理及び 当該データが音声データである場合の音声出力処理を含む。以下、同様)の処理を
実行する。図 13 (a)に示す例では、図 7乃至図 12において例示した最初のパケット P がサーバ Sからノード Nを介して配信されてノード N又は N のリングバッファ領域 1
0 4 9 10
7に蓄積された時刻が横軸の左端であり、その左端の時刻から、後続するパケット P 及び Pが同様に配信されて来てリングバッファ領域 17に蓄積され、その後パケット P
2 0 に格納されていたデータの復号並びに表示等が開始される時刻までの時間が図 13 (a)に示す時間 Tであることになる。このとき、リングバッファ領域 17における蓄積量(
0
第 1実施形態の場合パケット三つ分のパック量)は、図 13 (a)及び (b)中、符号「M」 で示される量となる。
[0157] また、各パケット P内のデータの復号及び表示等の処理が終了すると、そのパケット Pが記録されていたリングバッファ領域 17の部分には、その後に配信されて来る後続 のパケット Pが上書きされることになる。図 12 (a)に示す例では、パケット P内のデー
0 タに対する復号及び表示等の処理が開始されてからそのパケット Pが記憶されてい
0
たリングバッファ領域 17の部分に、後続して来たパケット P内のデータが記憶(上書
4
き記憶)されるまでに時間 Tが必要であることになる。
1
[0158] 次に、図 10を用いて先に示したように、ノード N及び N に対して直近上位にあつ
9 10
たノード Nがネットワークシステム NSから脱退してその中継機能が停止した場合、そ
4
の停止後図 10 (b)に示したトポロジの再構築が完了してパケット Pの配信が再開され るまでの間は、当該ノード N及び N に対しては何らパケット Pの配信が為されない。
9 10
従って、この無配信期間では、時間は経過するが上位のノード Nからのパケット Pの 配信がないため、ノード N及び N においては、図 13 (b)に示すように上位のノード
9 10
力 のパケット pの配信状態及び下位のノードへのパケット pの中継状態を示すグラフ には、その無配信期間だけ平坦な部分が含まれることになる。この結果、リングバッフ ァ領域 17における蓄積量は減少してレ、くことになる。なお、その無配信期間の前後 におけるグラフの傾き(すなわちパケット Pの配信速度及び中継速度)は同一である。
[0159] 次に、上記の無配信期間があった場合、第 1実施形態では、リングバッファ領域 17 力 のデータの読出速度を遅くして当該リングバッファ領域 17におけるアンダーフロ 一の発生を防止する(図 5 (b)ステップ S43及び S44参照)。従って、上記無配信期 間が発生したタイミングから、図 13 (b)に太い実線で示すように、データの復号及び
表示等の速度が低下することになる。そして、リングバッファ領域 17における蓄積量 がパケット三つ分以上になったとき、当該復号及び表示等の速度は、図 13 (b)に示 すように元通りの速度に復帰する。このとき、リングバッファ領域 17における蓄積量と しては、配信当初は図 13 (a)に示す場合と同様に「M」であり、これが上記無配信期 間の発生により一旦は当該「M」より少なくなる力 リングバッファ領域 17からのデータ の読出速度が遅くなるため、その遅くなつている時間 T3経過後は元の蓄積量「M」に 復帰していることになる。
[0160] なお、図 13 (b)において、上記無配信期間においては、リングバッファ領域 17にお ける上書き処理もその期間だけは滞ることになる。
[0161] ここで、図 12に示すように、ノード Nが脱落した後には、他のノード N乃至 N並び
4 1 8 に N 乃至 N に対して、ノード N及び N において上記再生遅延が発生している。
11 14 9 10
そこで、第 1実施形態では図 12に示すようにパケット P をコンテンツに予め混入させ
00
、これを上記他のノード N乃至 N並びに N 乃至 N にのみ配信する。
1 8 11 14
[0162] 従って、これをノード N及び N の立場で見た場合、図 13 (c)に示すように、他のノ
9 10
ード N乃至 N並びに N 乃至 N に対して空パケット P が配信されたタイミング(図
1 8 11 14 00
13 (c)におレ、て「空白データ」と示す)におレ、ては、図 5 (a)ステップ S37におレ、て説 明したように当該空パケット P を飛ばしてコンテンツが配信されることから、当該ノー
00
ド N及び N においては元のサーバ S内に格納されていた連続したコンテンツ全体
9 10
で見た場合のパック番号の連続性が途切れ、結果として図 13 (c)に示すように空パ ケット P の配信タイミングでパック番号がその空パケット P に相当する量のパック番
00 00
号分 (図 13 (c)中、符号「PK」で示す)だけ飛んで増大して配信されると共に、これと 同じ態様で下位のノード Νに中継されることになる。また、これに応じて、データとして 復号及び表示等の処理に供されるパックの番号も、同様にパック番号が飛んで増大 した状態で変化することとなる。
[0163] 以上説明したように、第 1実施形態に係るネットワーク制御処理によれば、ネットヮー クシステム NS内で上位側にあるノード Νにおける中継機能が停止したとき、その下位 にあるノード Ν内に蓄積済みのコンテンツデータの消費速度がその停止前より少なく なるように制御するので、コンテンツデータの配信が中断する一方でコンテンツデー
タがその中断前と同様の速度で消費されることに起因する下位のノード Nにおける処 理中断又は極端な処理遅延の発生を、ネットワークシステム NS自体に負担を掛ける ことなく防止することができる。
[0164] 従って、ネットワークシステム NSに含まれるいずれかのノード Nにおいてその中継 機能が停止した場合でも、その下位のノード Nにおける処理に大きな影響を与えるこ となく停止した中継機能を復帰させることができるので、当該ネットワークシステム NS 自体の信頼性を向上させつつ確実にコンテンツデータを配信することができる。
[0165] また、コンテンツデータが画像データであって、リングバッファ領域 17における画像 データの蓄積量が低減する速度を中継機能停止前の当該低減する速度よりも遅くす ることによりコンテンツデータの消費速度を少なくするので、複雑な速度制御処理を 行うことなく簡易な構成で消費速度を低減することができる。
[0166] 更に、動画像データを構成する静止画像につき、同一の静止画像を複数回に渡つ て繰り返し出力させることによりリングバッファ領域 17内の蓄積量が低減する速度を 遅くするので、簡易な処理で且つ確実に消費速度を低減することができる。
[0167] 更にまた、中継機能が停止したことが検出されたとき、消費速度を、当該中継機能 が停止する前の当該消費速度に比して最大で 4/5とするように制御するので、ノー ド Nにおける処理に大きな影響を与えることなく消費速度を低減することができる。な お、当該消費速度を低減する量としては、上記した 4/5程度とするだけでなぐ最終 的には一般の視聴者(ノード Nの使用者)が知覚できない程度の読出速度の低減量 であればよい。
[0168] また、中継機能の停止前に中継機能が停止したノード Nの下位にあったノード Nを 除く他の全てのノード Nに対してのみ、中継機能復帰後に空パケット P を配信する
00
ので、上記の他のノード Nにおける再生時間軸が徐々に遅れていくことになり、結果 として、中継機能が停止したノード Nの下位にあったノード Nにおレ、て単位時間消費 量を低減したことに起因して、当該ノード Nと、上記他の全てのノード Nと、の間に発 生している再生時間軸上の再生位置のずれを解消することができる。
[0169] in) i m m
次に、第 1実施形態の変形形態について、図 14を用いて説明する。
[0170] 上述した第 1実施形態では、リングバッファ領域 17に蓄積されているデータの消費 速度を低減する方法として当該リングバッファ領域 17自体からのデータの読出速度 を低減する手法を用いたが、これ以外に、当該消費速度を低減する方法としては以 下の二つの方法が可能である。
[0171] すなわち、第 1の変形形態としては、リングバッファ領域 17自体からの読出速度で はなぐそこから読み出されたデータの出力部 5における復号速度を低減してもよい。 より具体的には、図 5 (b)ステップ S43の処理において、当該出力部 5におけるデー タの復号速度を通常よりも最大で 4Z5程度に低減するように設定するのである。す なわち、例えば動画像データを構成する静止画像データにつき、その復号の際のフ レームレートを、上位のノード Nにおける中継機能の停止がないときは毎秒 30フレー ムとし、リングバッファ領域 17における蓄積量が少なくなると毎秒 29フレームとすれば よい。そして、リングバッファ領域 17における蓄積量が少なくなるほど当該フレームレ ートを低く変更すればよい。
[0172] また、上記ステップ S43の処理において上述したようにフレームレートを変更した場 合には、それに続いて実行されるステップ S44の処理としては、図 14 (a)に示すよう に、先ず、通常の読出速度によりリングバッファ領域 17から画像情報としてのデータ を読出し (ステップ S53)、その読み出したデータを、上記ステップ S43において設定 されているフレームレートを用いて出力部 5において復号して(ステップ S54)、図示し ないディスプレイ等に表示する(ステップ S52)。また、音声情報の場合でも、画像情 報の場合と同様の読出速度でリングバッファ領域 17からデータを読出し (ステップ S5 3)、それを設定されたフレームレートで復号して図示しなレ、スピーカ等から放音させ る(ステップ S54、 S52)。
[0173] 以上説明したように、第 1の変形形態によれば、ノード N内の処理におけるデータの 復号速度を、中継機能の停止前の当該復号速度よりも遅くすることによりリングバッフ ァ領域 17におけるデータの消費速度を低減するので、簡易な処理で且つ確実にそ の消費速度を低減することができる。
[0174] 次に、第 2の変形形態としては、コンテンツのデータが動画像データである場合で あって、リングバッファ領域 17自体からの読出速度及び出力部 5における復号速度
ではなぐその復号されたデータの出力部 5における表示速度を低減してもよい。より 具体的には、図 5 (b)ステップ S43の処理において、当該出力部 5における復号され た動画像データを構成する各静止画像データの表示時間を通常よりも最大で一枚 の静止画像に対応する静止画像データ当たり 5/4程度に長くするように設定するの である。すなわち、例えば当該静止画像データにつき、一枚の静止画像に対応する 静止画像データによる表示時間(すなわち、静止画像一枚当たりの表示時間)を、上 位のノード Nにおける中継機能の停止がないときは 1/30秒とし、リングバッファ領域 17における蓄積量が少なくなると 1/29秒とすればよい。そして、リングバッファ領域 17における蓄積量が少なくなるほど当該表示時間を長く変更すればよい。
[0175] また、上記ステップ S43の処理において上述したように表示時間を変更した場合に は、それに続いて実行されるステップ S44の処理としては、図 14 (b)に示すように、先 ず、通常の読出速度によりリングバッファ領域 17から画像情報としてのデータを読出 し (ステップ S53)、その読み出したデータを通常のフレームレートを用いて出力部 5 において復号して(ステップ S55)、その後、ステップ S43において設定されている静 止画像一枚当たりの表示時間をもって図示しないディスプレイ等に表示する(ステツ プ S56)。
[0176] 以上説明したように、第 2の変形形態によれば、動画像データを構成する静止画像 データにつき、対応する静止画像の表示時間を、中継機能の停止前の当該表示時 間よりも長くすることによりリングバッファ領域 17における消費速度を低減するので、 簡易な処理で且つ確実に当該消費速度を低減することができる。
[0177] また、図 3乃至図 6及び図 14のフローチャートに対応するプログラムを、フレキシブ ルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット 等を介して取得して記録しておき、これらを汎用のコンピュータで読み出して実行す ることにより、当該コンピュータを各第 1実施形態に係る CPU1として機能させることも 可能である。
[0178] m
(A)龍織
始めに、本発明に係る第 2実施形態について、図 15乃至図 22を用いて説明する。
[0179] なお、図 15は第 2実施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示すブロック 図であり、図 16は当該ネットワークシステムに含まれている一のノードの全体構成を 示すブロック図であり、図 17は当該ノードの細部構成を示す図であり、図 18は当該 ネットワークシステムにおける通常の配信動作を示すフローチャートであり、図 19は 一部のノードにおける中継機能が停止した後のネットワークシステムの概要構成を示 すブロック図であり、図 20は当該中継機能停止時の下位ノードにおける動作を示す フローチャートであり、図 21は当該中継機能停止時における下位ノードの動作を示 す図であり、図 22は第 2実施形態の変形形態に係るネットワークシステムにおける動 作を示す図である。
[0180] 図 15に示すように、第 2実施形態に係るネットワークシステム NTは、配信装置とし てのノード 0_ 1を頂点としたツリー構造により形成されており、第一階層を構成するノ ードとしてノード 1— 1、 1—2及び 1—3を含んでおり、第二階層を構成するノードとし てノード 2—1及び 2— 2を含んでおり、第三階層を構成するノードとしてノード 3— 1、 3— 2、 3— 3及び 3— 4を含んでおり、更に第四階層を構成するノードとしてノード 4 1、 4 2及び 4— 3を含んでいる。そして、各ノードは、ノード 0—1を頂点として夫々 有線回線又は無線回線である回線 Lにより相互通信が可能に接続されている。ここ で、各ノードの具体例につき、最上位にあるノード 0—1は、例えばコンテンツの配信 元となるサーバに相当するものであり、当該ノード 0— 1以外の他の全てのノードは、 例えば各家庭に備えられたパーソナルコンピュータ等により構成されているものであ る。また、ノードは家庭内にあるセットトップボックス(Set Top Box)やルータであっても よい。
[0181] そして、図 15に示すネットワークシステム NTにおいては、ノード 0—1を配信元とし て各ノードの使用者により所望されてレ、るコンテンツが、回線 L上をそのノードの上位 にある階層に含まれている他のノードを経由して配信される。このとき、当該コンテン ッは、言うまでもなくデジタルィ匕された状態で配信されるのであり、いわゆるパケットを 単位として配信されるものである。更に、当該各パケットには、その再生やバッファメ モリ 104 (図 16参照)等への格納の順番を示す通番のパケット番号が付されて配信さ れる。
[0182] 次に、各ノードの具体的な構成について、図 16及び図 17を用いて説明する。なお 、以下の説明では、図 15に示すネットワークシステム NTにおけるノード 3— 2につい て、その細部構成を示すが、他のノードについても、それらの細部構成はノード 3— 2 と全く同様である。
[0183] 図 16に示すように、ノード 3— 2は、検索手段、接続手段、配信継続手段、配信制 御手段及び切換手段といての CPU100と、デコーダ 102と、テープノレメモリ 103と、 バッファメモリ 104と、ブロードバンドインターフェース 105と、タイマ 106と、スピーカ 1 07と、表示手段としての CRT (Cathode Ray Tube) 108と、により構成されており、 CP U100、デコーダ、 102、テープノレメモリ 103、 ノ ッファメモリ 104、ブロードノ ンドインタ 一フェース 105及びタイマ 106は、相互にバス 109を介して接続されている。
[0184] 次に、動作を説明する。
先ず、ブロードバンドインターフェース 105は、上記回線 Lに直接接続されているも のであり、ノード 3— 2の場合は、図 15に示すようにその上位階層にあるノード 2—1に 含まれているブロードバンドインターフェース 105を回線 Lを介して接続されており、 また、同様にその下位階層にあるノード 4—1乃至 4— 3の夫々に含まれているブロー ドバンドインターフェース 105とも回線 Lを介して接続されている。そして、各ノード間 で、コンテンツの授受やそのために必要な制御情報の授受がパケット単位で可能と なっている。
[0185] 次に、不揮発性のメモリであるテーブルメモリ 103内には、図 17 (a)に例示するよう なトポロジテーブル Tが記憶されている。このとき、当該トポロジテーブル Tは、それが 記憶されているテーブルメモリ 103が含まれているノードのネットワークシステム NT内 の位置に応じて、その上位階層又は下位階層にある他の各ノード自体を識別するた めのノード番号及びネットワークシステム NTにおける IP (internet protocol)アドレス が、階層を表すレベル情報と共に含まれている。図 17 (a)に例示されたトポロジテー ブル Tは、ノード 3_ 2に対応するものであるため、その内容としては、図 15に示すよ うに当該ノード 3— 2から見て二つ上位の階層(レベル「2」)にあるノード 1—1を示す レベル情報と、当該ノード 1 _ 1のノード番号と、ノード 1 _ 1を示す IPアドレス(例えば 、「100. 100. 10. 10」)と、力 S含まれてレヽる。
[0186] また、同様に、ノード 3— 2から見て一つ上位の階層(レベル「1」)にあるノード 2—1 を示すレベル情報、当該ノード 2— 1のノード番号及びノード 2— 1を示す IPアドレス( 例えば、「100. 100. 10. 21」)と、ノード 3— 2から見て一つ下位の階層(レベル「一 1」)にあるノード 4—1を示すレベル情報、当該ノード 4—1のノード番号及びノード 4 _ 1を示す IPアドレス(例えば、「100. 100. 10. 30」)と、同じく一つ下位の階層(レ ベル一 1) )にあるノード 4— 2を示すレベル情報、当該ノード 4— 2のノード番号及びノ ード 4— 2を示す IPアドレス(例えば、「100. 100. 10. 31」)と、ノード 3— 2から見て 一つ下位の階層(レベル「 _ 1」)にあるノード 4 - 3を示すレベル情報、当該ノード 4 _ 3のノード番号及びノード 4— 3を示す IPアドレス(例えば、「100. 100. 10. 32」) と、が含まれている。
[0187] 図 16に戻って、次に、揮発性のメモリであるバッファメモリ 104は、いわゆる FiF〇(F irst In First Out)形式のリングバッファメモリ力 構成されており、配信されてきたコン テンッに対応するデータを、配信された順に予め設定されている記録容量だけ蓄積 し、それを CPU100の制御の下、蓄積した順に読み出し、バス 109を介してデコーダ 102へ出力する。
[0188] ここで、ネットワークシステム NTが通常状態である場合のバッファメモリ 104の動作 について、図 17 (b)を用いて説明する。
[0189] 上述したように、当該バッファメモリ 104はリング状に構成されており、例えば図 17 ( b)上半分に概念的に示すように時計回りにコンテンツのデータがブロードバンドイン ターフェース 105を介して入力され、同様に図 17 (b)下半分に概念的に示すように 時計回りにデコーダ 102に対してそのデータが出力されていく。図 17 (b)に示す例 では、ハッチング表示された部分のデータが実際にコンテンツのデータが蓄積されて レ、る部分であり、このデータが図 17 (b)下半分に矢印で示すようにデコーダ 102に対 して出力されるのと並行して、新たなデータがブロードバンドインターフェース 105力、 ら入力され、それが図 17 (b)中上半分に矢印で示すように蓄積されるのである。そし て、通常状態においては、単位時間当たりのバッファメモリ 104に対するデータの入 力量と出力量とは同一であり、バッファメモリ 104内の蓄積量はほぼ一定(より具体的 には、バッファメモリ 104の半分の蓄積量)を維持している。
[0190] これに対して、ネットワークシステム NT内のトポロジが変更された場合等において 上記データとしてのパケットの到着時刻が変動した場合には、このバッファメモリ 104 によりその変動を吸収することができる。また、デコーダ 102自体がある一定量のデ ータを纏めてデコードしょうとする場合、或いは何らかの原因によるトポロジが切断さ れた場合に、バッファメモリ 104が空になってデコーダ 102における再生処理が中断 しなレ、ように、常に一定量のデータを蓄えるように当該バッファメモリ 104が機能して いる。
[0191] 次に、図 16に戻って、タイマ 106は後述するようにネットワークシステム NT内のい ずれかのノードにおける中継機能が停止したことを検出するための計時を行うもので ある。
[0192] 更に、デコーダ 102はバス 109を介してバッファメモリ 104から出力されてくるコンテ ンッのデータを復号し、当該データのうちの画像については CRT108に出力して表 示し、当該データのうち音についてはスピーカ 107を介して放音する。
[0193] 次に、ネットワークシステム NTに対して新たなノードが接続され、その新たなノード を含んでコンテンツの配信が通常状態として開始され実行される動作を、纏めて図 1
8を用いて説明する。なお、図 18は、ネットワークシステム NT内のノード 2—1に対し て新たにノード 3—1が接続され、図 15に示すネットワークシステム NTとなってコンテ ンッの配信が当該ノード 3— 1に対して実行される場合の例を示すフローチャートで ある。また、以下に説明する実施形態では、バッファメモリ 104の記憶容量の合計が 6 4キロバイトであり、これが上記パケット 16個分のデータ量に相当するものとする。
[0194] ノード 3—1がノード 2—1に物理的に接続されることでネットワークシステム NTに新 加入した場合、先ず、ノード 3—1の CPU100は、当該ノード 3—1内にバッファメモリ 104 (以下、各図において、バッファメモリ 104自体を、適宜「リングバッファ」と示す) を設定すると共にデコーダ 102における再生速度を示す速度パラメータ(以下、各図 において当該速度パラメータを「速度 Reg」と示す)を、通常の再生速度である一倍に 設定し、更にデータの供給元を示すノードの IPアドレスを直近上位にあるノード 2—1 に設定する(このノード 2—1の IPアドレスは、ノード 3—1がノード 2—1に接続された 時点で当該ノード 3—1に取得されるものである)。そして、バッファメモリ 104内にお
レ、てデータを格納するアドレスを計算すベぐノード 2—1から配信されてくるデータを 受け取つたバイト数を計数する入力カウンタ(16ビット)と、デコーダ 102で再をしたデ 一タ量を表す出力カウンタ(16ビット)を、夫々「0」として初期化する(ステップ S101)
[0195] ここで、バッファメモリ 104に入力されたデータの格納アドレスは「バッファメモリ 104 の先頭アドレス +入力カウンタの値」となり、またデコーダ 102へのデータ読出しにお ける読
出しアドレスは「バッファメモリ 104の先頭アドレス +出力カウンタの値」となることにな る。
[0196] 必要な初期化処理が完了すると、次に、ノード 3— 1内の CPU100は、テーブルメ モリ 3内のトポロジテーブル Tを参照して、データノード 2—1に対してコンテンツデー タの転送開始を要求するスタートメッセッセージを送信する (ステップ S102)。
[0197] 次に、当該スタートメッセージを受け取った(ステップ S 115)ノード 2—1内の CPU1 は、そのときに受け取ったメッセージがスタートメッセージであるか否かを確認し (ステ ップ S 116)、現在受け取つたのは当該スタートメッセージであるので(ステップ S 116 ; Y)、当該ノード 2— 1が現在再生しているデータのパケット番号を、スタートパケット番 号として再度ノード 3— 1に返信する(ステップ S 117)。
[0198] これにより、ノード 3—1が当該スタートパケット番号をノード 2—1から取得すると、こ れをバッファメモリ 104上の対応するパケット番号の領域に格納し (ステップ S 103)、 今度は実際のコンテンツのデータを要求するデータ要求メッセージをノード 2— 1に 送信する(ステップ S104)。ここで、当該データ要求メッセージ内には、ノード 3— 1に 送信されるべきデータのパケット番号を示す情報と、その配信速度の倍率 (ノード 2— 1におけるパラメータ「速度 Reg」の内容)が含まれてレ、る。
[0199] そして、当該データ要求メッセージを受け取ったノード 2—1は(ステップ S115)、再 度、受け取ったメッセージがスタートメッセージであるか否かを確認し(ステップ S116 )、現在受け取つたのはデータ要求メッセージであるので(ステップ S116 ; N)、次に、 受け取ったメッセージがトポロジテーブル Tを要求する旨のメッセージか否かを確認 する(ステップ S 118)。
[0200] ここで、当該ステップ SI 18における確認動作(並びにそれが「Y」であった場合のノ ード 2 - 1からのトポロジテーブル Τの送信処理 (ステップ SI 19) )は、後述するように ネットワークシステム NT内のいずれかのノードにおける中継機能が停止したときに、 その中継機能が停止したノードの下位の階層に接続されていた他のノードが新たに ネットワークシステム NTとしてのトポロジを取得することに備えて実行されるものであり 、現在のノード 3—1とノード 2—1との間の処理においては意味を成さない処理であ る(よって、ノード 2—1からのトポロジテーブル Tの送信処理(ステップ S 119)も、当然 ながら実行されない)。
[0201] ステップ S118の判定において、現在受け取つたのはデータ要求メッセージであつ てトポロジテーブル要求メッセージではないので(ステップ S118 ; N)、次に、受け取 つたメッセージがデータ要求メッセージであるか否かを確認し(ステップ S 120)、現在 受け取つたのはそのデータ要求メッセージであるので(ステップ S120 ;Y)、そのデー タ要求メッセージにおレ、て指定されてレ、る再生速度の倍率(現在は一倍)で、ーパケ ット分のデータをノード 3—1に(回線 Lを介して)送信する(ステップ S121)。なお、上 記ステップ S120の判定において、そのときにノード 3—1から受け取ったメッセージが 、上記スタートメッセージ、トポロジテーブル要求メッセージ又はデータ要求メッセ一 ジのレ、ずれでもないときは(ステップ S 120; N)、予め設定されてレ、るエラーメッセ一 ジをノード 3— 1に返信する(ステップ S 122)。
[0202] これらと並行して、ノード 3— 1においては、上記データ要求メッセージを出力したと 同時にノード 3—1内のタイマ 106における計時を開始し、その計時が「0」になるとタ イマ割込み命令が発生する設定されている(ステップ S105)。そして、当該タイマ 10 6の計時において所定の時間が経過するまで待機し (ステップ S106)、当該所定の 時間内にノード 2_ 1からのデータが到着しないと(ステップ S106 ; N)上記タイマ割 込み命令が実行に移され、ノード 2 _ 1に対して再度上述した接続処理を行う。
[0203] 一方、当該所定の時間内にノード 2—1からのデータが到着すると(ステップ S106 ;
Y)、その到着したデータの正しく送信されてきたものか否かを確認し (ステップ S107 )、正しく送信されてきたものであれば (ステップ S107 ;Y)、タイマ割り込み命令の実 行を禁止し (ステップ S108)、更に受信したデータのうち一パケット分をバッファメモリ
104内に格納する。これに伴って、上記入力カウンタの値とバッファメモリ 104内に格 納済みのパケットの番号とを一パケット分だけ更新し、更に速度パラメータを現在の 加速度分(上記ステップ S 101の初期化処理において設定済みである)だけ増分させ る(ステップ S 109)。
[0204] そして、バッファメモリ 104内に蓄積されているデコーダ 102へ出力していないデー タの量が八パケット(すなわち、バッファメモリ 104の半分の記憶量)になったか否かを 確認し (ステップ S110)、八パケット未満であるときは(ステップ S110 ;Y)更に次のパ ケットを受信すべく上記ステップ S104に戻って上述してきた処理を繰り返し、一方、 バッファメモリ 104内に蓄積されたデータ量が八パケット分となったときは (ステップ S1 10 ; N)、速度パラメータ及びその加速度を初期に戻して (ステップ S111)、デコーダ 102に対するデータの出力を開始し (ステップ S112)、更にその後のデータを続けて ノード 2_ 1から受信すべく上記ステップ S104の処理に戻る。
[0205] 上述したステップ S104乃至 S110の処理が繰り返されることで、バッファメモリ 104 内に八パケット分のデータが蓄積されるまでは、ノード 2—1からの配信速度がそのと きの加速度(初期値 0· 2倍)の値ずつ増加し、データの受信がエラーとなる (ステップ S107 ;Y)までバッファメモリ 104が高速に充填される。一方、データの受信において エラーが発生したときは (ステップ S107 ;Y)、それ以後の配信速度を、そのときの加 速度の 0. 5倍だけ減速して (ステップ S 113)データ伝送を確実なものにした上で以 後の配信を継続する。
[0206] なお、上記ステップ S112の処理において、バッファメモリ 104内に八パケット分の データが蓄積されたことでデコーダ 102に対してそのデータが出力されると、デコー ダ 102は、そのときのバッファメモリ 104における出力カウンタの値に基づいて当該バ ッファメモリ 104から出力されてきたデータのアドレスを取得し (ステップ S125)、その データを一パケット分だけ復号 ·再生し (ステップ S 126)、更にバッファメモリ 104にお ける出力カウンタの値を一パケット分だけインクリメントすること(ステップ S127)を、八 パケット分だけ繰り返してデータの再生処理を行う。
[0207] このようにノード 2—1からのデータの配信及びノード 3—1における再生処理が実 行されることで、バッファメモリ 104内のデータ量を一定に保ちながらノード 3—1にお
ける当該データの再生処理が実行されることとなる。
[0208] 次に、図 15に示すネットワークシステム NTにおいて、例えば電源スィッチがオフと される等の理由により、ノード 2—1におけるコンテンツの中継機能が呈した場合の処 理について、具体的に図 19乃至図 21を用いて説明する。
[0209] すなわち、第 2実施形態に係るネットワークシステム NTにおいては、上記した理由 でノード 2—1における中継機能が停止した場合には、図 19に示すように、元のノー ド 2 _ 1に接続されていたノード 3 _ 1及び 3 _ 2が自動的にトポロジの再構成動作を 実行し、当該ノード 2—1に対して一つ上位の階層内にあるノード 1—1に対して回線 Vを夫々介して自らを接続し、コンテンツの配信を継続する。
[0210] 先ず、図 19に示すようにノード 2—1における中継機能が停止した場合のノード 3_ 1及び 3_ 2における全体動作を説明する。
[0211] 図 19に示すようにノード 2—1における中継機能が停止すると、その下位の階層に あるノード 3— 1及び 3— 2内の CPU100 (通常状態の配信が継続されていたため、 図 18を用いて説明した処理が繰り返されている)においては、当該図 18に示すステ ップ S106の処理において所定の時間が経過しても、ノード 2—1からのデータが受 信できないことになる。そして、ノード 3— 1及び 3— 2内の CPU100は、当該所定の 時間が経過してもデータが受信できないときは (ステップ S106 ; N)、これにより夫々 の直近上位の階層にあるノード 2—1における中継機能が停止し、それまでのトポロ ジが切断されたと認識する。
[0212] そして、その後はトポロジの切断を認識した時点でテーブルメモリ 103内に格納さ れているトポロジテーブル Tを参照し、ノード 3—1及び 3— 2の夫々力 夫々から見て 二つ上位の階層にあったノード 1 - 1に新たに回線 L'を夫々形成して接続し、トポロ ジを再構築する。これにより、それまでノード 3—1及び 3— 2内のテーブルメモリ 103 内にあるトポロジテーブル Tから夫々にノード 2—1を削除し、同時に新たに接続され たノード 1—1のレベル情報を「1」に更新する。その後、ノード 3—1及び 3— 2は、夫 々ノード 1一 1に対してトポロジテーブル要求メッセージ(図 18ステップ S 118及び S 1 19参照)を送信し、当該ノード 1—1から新規のトポロジテーブル Tを取得する。そし て当該取得したトポロジテーブル Tに基づき、当該ノード 1—1から見て一つ上位の階
層にあるノードがノード 0— 1であることを認識し、同時にレベル情報が「2」であるノー ド 0— 1につレ、ての IPアドレス及びノード番号を夫々(ノード 3— 1及び 3— 2)のトポロ ジテーブル Tに追加してトポロジの再構築を完了する。
[0213] その後、ノード 3—1及び 3— 2は夫々、今まで取得していたパケットに続くパケット 番号を有するパケットの送信をノード 1 _ 1に要求し(図 18ステップ S104参照)、ノー ド 1 _ 1はこれを受けて新たな送信先であるノード 3 - 1及び 3 _ 2に対して続きのデ ータの送信を開始する。
[0214] ここで、上述したトポロジの再構築中におけるノード 1 _ 1並びにノード 3_ 1及び 3 _ 2内のバッファメモリ 104の変化について、図 20を用いて説明する。
[0215] 上述したように、中継機能が停止したノード 2—1の下位の回想にあったノード 3—1 及び 3— 2においては、当該中継機能が停止するとノード 2—1からのデータが受信 できなくなるので、夫々のバッファメモリ 104に蓄積されるデータ量は減少する。一方 、ノード 3—1及び 3— 2夫々のデコーダ 102は、依然として再生処理用のデータをバ ッファメモリ 104から読出し続ける。従って、図 20 (a)に示すように各バッファメモリ 10 4内のデータは減少する一方である。
[0216] これに対して、ノード 2—1の一階層上位にあったノード 1—1においては、下位の階 層にあるノードに対してデータを転送することができなくなるので、図 20 (b)に示すよ うにバッファメモリ 104内のデータ量は増加する一方となる。
[0217] これらにより、トポロジが再構築された後には、ノード 1—1に対してその下位の階層 に新たに接続されたノード 3— 1及び 3— 2は、なるべく迅速に夫々のバッファメモリ 1 04を通常の状態(すなわち、夫々の半分までデータが蓄積されている状態)まで回 復しなければならない。仮に、継続して上位の階層のノードからデータが受信できず 、更に夫々のデコーダ 102がバッファメモリ 104からのデータの取り出しを継続してい ると、最終的には夫々のバッファメモリ 104が空になってノード 3—1及び 3— 2夫々に おける再生処理が中断してしまうこととなるからである。
[0218] そこで、第 2実施形態においては、バッファメモリ 104内の蓄積量の早期回復を図る べきノード 3—1及び 3— 2は、新たに接続されているノード 1—1に対して、配信速度 を向上させる旨の制御信号 (コマンド)を送信する。そして、当該コマンドを受けたノー
ド 1 1は、例えば図 20 (c)に示すように、ノード 3 1及び 3 2における通常の再生 処理速度の二倍の配信速度で、当該ノード 3—1及び 3— 2 (内のバッファメモリ 104) に対して夫々データを配信する。これにより、概ねトポロジの再構築に要した時間と 同じ時間でバッファメモリ 104内の蓄積量が通常状態に回復することになる。
[0219] このとき、配信速度の向上の態様としてより具体的には、回線 L及び L'としてのいわ ゆる帯域 (周波数帯域)と関連する各ノード内の CPU100の転送処理能力により配 信速度の最大値が決定されることになるが、一般的な冗長性を考慮すると、上述した ように通常の再生処理速度の二倍程度が適切である。
[0220] ここで、配信速度を変化させる他の態様として、例えば、いきなり二倍にするのでは なぐノード 3—1及び 3— 2内のバッファメモリ 104における蓄積量が予め設定されて レ、る所定量に達した旨の制御信号が当該ノード 3—1及び 3— 2から送信されてくるま で、ノード 1 _ 1は配信速度を一定の割合で向上させ続けるように構成することもでき る。また、当該配信速度の向上については、ノード 1—1における出力能力や、ノード 3— 1及び 3— 2夫々結ぶ回線 L'の帯域幅による限界があるので、パケットが上位階 層のノードから下位階層のノードに届いたか否かにつき、それらノード同士又は他の 制御装置との間で必要なメッセージ交換を行うことで把握するようにすれば、そのとき に使用可能な最高速度まで配信速度を上昇させて転送し、これにより最も短い時間 で、各バッファメモリ 104内の蓄積量を回復させるように構成することも可能である。 尚、ノード 3— 2は、下位のノード 4—1、 4— 2に対して、ノード 1—1から受信した速度 と同じ速度で送信します。
[0221] 次に、図 19に示すように、第 2実施形態に係るネットワークシステム NTにおいてノ ード 2—1の中継機能が停止し、これにより、その下位の階層にあったノード 3—1及 び 3 - 2力 Sノード 1― 1に対して再接続することでネットワークシステム NTとしてのトポ ロジが再構築される動作を、纏めて図 21のフローチャートを用いて説明する。なお、 以下の説明では、ノード 2—1に接続されていた二つのノード 3—1及び 3— 2のうち、 ノード 3_ 1における再接続動作について説明する力、他方のノード 3_ 2における再 接続動作も全く同様に実行される。
[0222] ノード 2—1の中継機能が停止するまで、ノード 3—1においては、上述した図 18に
示す処理が繰り返されている。そして、当該図 18に示すステップ S106の処理におい て所定の時間が経過してもノード 2—1からのデータが届かないとき、当該ノード 3—1 において、上位の階層のノード 2— 1における中継機能が停止したと判断し、ツリー構 造の再接続を開始する。
[0223] 具体的には、図 21に示すように、上記所定時間内にノード 2—1からのデータが受 信できない場合、ノード 3—1内でタイマ割込命令が発生し(図 18ステップ S105参照 )、そのテーブルメモリ 103内のトポロジテーブル Tからノード 2—1の一つ上位の階層 、すなわち、ノード 3—1から見てレベル情報力 S「2」であるノード 1—1の IPアドレスを 取得する(ステップ S 130)と共に当該ノード 2 _ 1に関するトポロジテーブル T内の情 報を削除する。次に、ノード 3—1は当該 IPアドレスにより示されるノード 1—1に対し てノード 1 _ 1内のトポロジテーブル Tを取得するためにトポロジテーブル要求メッセ ージを当該ノード 1― 1に対して送信する (ステップ S 131)。
[0224] ここで、上記トポロジの再構築処理の間、上位階層のノード 1—1においては、上記 図 4に示したノード 2—1における動作(図 18ステップ S115乃至 S122)と全く同様の 動作(図 21ステップ S135乃至 S142)が実行されており、ノード 3— 1から伝送されて きたメッセージの種類を判別し (ステップ S136、 S137及び S140)、夫々判別された メッセージの種類に応じた処理(ステップ S139、 S138、 S141及び S142)が実行さ れている。
[0225] そして、このような処理が実行されているノード 1 1において上記ノード 3— 1から のトポロジテーブル要求メッセージを受信し(ステップ S 135)、そのメッセージがトポロ ジテーブル要求メッセージであると判別されると(ステップ S137 ; Y)、ノード 1—1は、 自己がテーブルメモリ 103内に格納しているトポロジテーブル Tをノード 3—1に送信 する(ステップ S 138)。
[0226] これを受けたノード 3—1は(ステップ S132)、それまで有していたトポロジテーブル Tを、ノード 1—1から得たトポロジテーブル Tを用いて更新する(ステップ S133)。より 具体的には、上述したノード 0—1の認識並びに当該ノード 0—1についての IPァドレ ス及びノード番号の追加処理を行う。
[0227] その後、ノード 3—1内のバッファメモリ 104における蓄積量を高速で回復させるベく
、速度パラメータを「1」に設定すると共に加速度を 0. 2に設定し、ノード 1 1に対し てノード 3—1からデータ要求メッセージを送信する(ステップ S 134)。そして、この後 は、上記図 18で示したステップ S 1 105に戻り、上述したステップ S 105乃至 S 1 12の 動作を通常状態として繰り返すことになる。
[0228] ここで、当該データ要求メッセージに対応するデータが一パケット分ノード 1—1から 受信するまでは、バッファメモリ 104内のデータは復号され続けるため減少し続ける( 図 20 (a)参照)。そして、データがノード 1—1から配信され始めると(ステップ S 140、 S 141 )、データが八パケット分だけバッファメモリ 104内に蓄積されるまでその配信 速度を徐々に向上させながらデータが配信されることになる(図 18ステップ S 109)。 そして、八パケット分だけ蓄積されると、ノード 3—1のバッファメモリ 104はそれ以後 通常状態として機能し始める(図 17 (b)参照)。
[0229] 以上説明したように、第 2実施形態に係るネットワークシステム NTにおける接続態 様の制御処理によれば、いずれかのノードにおける中継機能が停止したとき、コンテ ンッの中継が可能な他のノードを検索し、当該検索された他のノードを介してコンテ ンッの配信を継続させる際に、その配信速度を中継機能の停止前よりも速くして配信 を継続させるので、当該中継機能が停止したノードに対して下位の階層に属している ノードにおけるコンテンツの処理を継続させることができる。
[0230] また、新たに接続された他のノードを介したコンテンツの配信速度を、当該配信速 度の最大値を上限とした速度まで逐次上げつつ配信を継続させるので、下位の階層 に属するノードにおいてより迅速に必要なコンテンツを取得することができる。なお、 中継装置が停止してトポロジの再構築を行った後の、ノードのバッファに記憶されて いる未再生のデータ量を検出し、検出した未再生データ量に応じて、配信速度が最 高速度の達するまでの時間を制御するようにしてもよい。
次に、上述した第 2実施形態の変形形態について、図 22を用いて説明する。なお 、図 22は、当該変形形態の動作を示すフローチャート等である。
[0232] 上述した第 2実施形態においては、ノード 2 _ 1における中継機能が停止すると、そ の上位の階層にあった他のノード(ノード 1 _ 1 )を一つ検索し、その一のノードから新
たにコンテンツの配信を継続していたが、以下に説明する変形形態では、新たなノー ドを複数検索し、その複数のノードから同時にコンテンツの配信を継続する。
[0233] すなわち、当該変形形態に係るノード 3—1においては、図 22 (a)に示すように、先 ず上記所定時間内にノード 2—1からのデータが受信できない場合、図 21に示すス テツプ S 130乃至 S 133を実行し、当該ノード 3—1内のトポロジテーブル Tを更新す る。
[0234] そして、ノード 2—1からのデータの配信を受けつつ、バッファメモリ 104内における そのときの蓄積量 (パケット数)と通常状態のバッファメモリ 104の蓄積必要量 (八パケ ット)との差が二パケットより大きくなつたか否か(すなわち、更なるデータの蓄積が必 要になりつつあるか否力 を確認し (ステップ S145)、当該差が二パケットより大きくな つたとき(すなわち、更なるデータの蓄積が必要になりつつあるとき。ステップ S145 ; Y)は、先ずノード 1 - 1に対して新たなデータ要求メッセージを送信すると共に受信 すべきパケットの番号を更新し、更にもう一つ上位の階層にあるノード 0— 1に対して データ要求メッセージを送信する(ステップ S146)。そして、ノード 1—1及び 0—1か ら、夫々一パケット分、合計二パケット分のデータを受信したか否力を確認し (ステツ プ S147)、未だ二パケット分受信していないときは(ステップ S147; N)受信するまで 待機し、一方、二パケット分受信したときは(ステップ S147 ;Y)、バッファメモリ 104に その二パケット分のデータを格納して入力カウンタの二パケット分だけ更新し、更に 受信すべきパケットの番号を更新して (ステップ S 148)上記ステップ S 145に戻る。
[0235] 一方、上記ステップ S145の判定において、上記差が二パケットより大きくないとき( すなわち、更なるデータの蓄積が必要ないとき。ステップ S145 ; N)は、次にその差 がーパケットより大きいか否力、 (すなわち、それほど緊急にデータを補充する必要が ないか否力、)を確認し (ステップ S149)、その差が一パケットより大きくなレ、(すなわち 、現在バッファメモリ 104の蓄積量が通常状態である)ときは(ステップ S149 ; N)、上 記図 4におけるステップ S 111に戻って通常の受信処理を継続する。
[0236] 他方、上記差が一パケットより大きい(すなわち、現在バッファメモリ 104の蓄積量が 通常状態に近ぐそれほど緊急にデータを補充する必要がない)ときは (ステップ S14 9 ;Y)、ノード 1 _ 1に対して新たなデータ要求メッセージを送信し (ステップ S 150)、
ノード 3— 1におけるタイマ 6の計時において所定の時間が経過するまで待機し (ステ ップ S151)、当該所定の時間内にノード 2—1からのデータが到着しないと (ステップ S 151; N)タイマ割込み命令が実行に移され、ノード 1 1に対して再度上述した接 続処理を行う。
[0237] 一方、当該所定の時間内にノード 1—1からのデータが到着すると(ステップ S151 ;
Y)、受信したデータのうち一パケット分をバッファメモリ 104内に格納すると共に入力 カウンタの値とバッファメモリ 104内に格納済みのパケットの番号と一パケット分だけ 更新して (ステップ S152)上記ステップ S145に戻る。
[0238] なお、上記ステップ S147の判定において、ノード 0—1からのデータが受信できな レ、ときは(ステップ S147 ;Y)、ノード 0—1に対して、当該ノード 0—1に接続されてい る他のノード(図 15の場合は、ノード 1—2又は 1— 3)を問合せ、当該他のノードに対 して順にデータ要求メッセージを送信して配信可能性を確認するようにしてもよい。
[0239] 以上の処理によれば、図 22 (b)に示すように、ノード 3—1内のバッファメモリ 104に 対して複数のルートからデータが入力されることとなり、速やかに必要な蓄積量に回 復させることができる。
[0240] ノード 3— 2は、ノード 3—1と同様に、複数のルートからデータを入力して、速やか に必要な蓄積量に回復する。そして、中継機能が停止したノード 2—1の直下のノー ド 3— 2よりも下位のノード 4—1、 4— 2も、複数のルートからデータを入力して速やか に必要な蓄積量に回復する。また、中継機能が停止したノード 2—1の直下のノード 3 2よりも下位のノード 4—1、 4 2は複数のルートからデータを入力せずに、ノード 3 2が、下位のノード 4— 1、 4— 2に対して、第 2実施形態のように、通常よりも速度を 上げて配信させても良い。
[0241] 以上説明した変形形態によれば、更に、相互に異なる階層にあるノードを配信を受 けるノードに夫々接続することにより当該ノードに対する複数の経路を形成するので 、階層毎に中継機能停止等の障害の発生可能性等が異なる場合でも、確実に十分 な冗長性を確保することができる。
[0242] mm
次に、本願に係る他の実施形態である第 3実施形態について、図 23乃至図 26を
用いて説明する。
[0243] なお、図 23及び図 24は第 3実施形態に係るネットワークシステムの概要構成を示 すブロック図であり、図 25及び図 26は当該ネットワークシステムの動作を夫々示すフ ローチャートである。
[0244] 上述した第 2実施形態においては、元々一つの回線 Lのみを介してコンテンツの配 信を受けていたときに一のノードにおける中継機能が停止した場合について説明し たが、以下に説明する第 3実施形態は、一つのノードが主経路と副経路の二つの経 路を予め備えてコンテンツの配信を受けるものである。
[0245] すなわち、図 23に示すように、第 3実施形態に係るネットワークシステム NT2は、第 2実施形態の場合と同様に配信装置としてのノード 0_ 1を頂点としたツリー構造によ り形成されており、第一階層を構成するノードとしてノード 1 _ 1、 1 _ 2及び1 _ 3を含 んでおり、第二階層を構成するノードとしてノード 2 _ 1及び 2 _ 2を含んでおり、第三 階層を構成するノードとしてノード 3— 1、 3— 2、 3— 3及び 3— 4を含んでおり、更に 第四階層を構成するノードとしてノード 4—1及び 4— 2を含んでいる。そして、各ノー ドは、ノード 0— 1を頂点として夫々有線回線又は無線回線である主回線 LMにより相 互通信が可能に接続されている。ここで、各ノードの具体例は第 2実施形態の場合と 同様である。
[0246] これに加えて、第 3実施形態に係るネットワークシステム NT2においては、上記主 回線 LMに加えて、第二階層以下の階層に属する夫々のノードは、主回線 LMが接 続されている直近上位のノードよりももう一つ上位のノードに副回線 LSを用いて接続 されている。そして、通常の配信状態におい ' BR〉hは主回線 LMを介して配信されて くるコンテンツのみを各ノードにおける再生処理に供し、副回線 LSを介して配信され てくるコンテンツは、それをー且受け取った後に再生処理に用いることなく夫々の下 位の階層にある他のノードに配信する。なお、副回線 LSからの配信されたコンテンツ は受信だけ行い、主回線 LMからのコンテンツを下位ノードに配信しても良い。
[0247] なお、第 3実施形態に係る各ノードの細部構成は、第 2実施形態に係る各ノードの 細部構成(図 2参照)に比して、テーブルメモリ 103. ノ ッファメモリ 104及びタイマ 10 6力 夫々主回線 LM及び副回線 LS毎に一つずつ、計二つずつ備えられている。ま
た、 CPU100、デコーダ 102、ブロードバンドインターフェース 105、スピーカ 107及 び CRT8については、夫々第 2実施形態と同様に一つずつ備えられている。更に、 一のノードにおける各テーブルメモリ 3に夫々記憶されているトポロジテーブル T内に は、第 2実施形態の場合に比して、それが主回線 LM用のトポロジテーブル Tである 力、、又は副回線 LS用のトポロジテーブル Tであるかを示す識別子が追加されている ことになる。
[0248] そして、図 23に示される状態のネットワークシステム NT2において、それに属する 例えばノード 2—1における中継機能が停止したときには、図 24に示すように当該ノ ード 2 - 1から見て直近下位の階層にあった各ノード 3 - 1及び 3 - 2が自動的に夫々 の主回線 LM及び副回線 LSを、主回線 LM'及び副回線 LS 'として図 24に示すよう に繋ぎ直し、コンテンツの配信を継続して受信する。この場合、ノード 3— 1は、図 23 におレ、ては主回線 LMをノード 2 _ 1に接続し、副回線 LSをノード 0― 1に接続してレ、 た力 ノード 2—1における中継機能が停止した後には、主回線 LM'をノード 1—1に 接続し、副回線 LSとしては元のままノード 0—1に接続する。一方、ノード 3 2は、図 23におレ、ては主回線 LMをノード 2— 1に接続し、畐 IJ回線 LSをノード 1 1に接続し ていたが、ノード 2—1における中継機能が停止した後には、主回線 LM'を同階層内 のノード 3 1に接続し、副回線 LSとしては元のままノード 1—1に接続する。これによ り、主回線 LMを直近のノードに接続し、副回線 LSを当該主回線 LMを接続したノー ドを介してみたときの直近上位の階層のノードに接続するというルールを堅持してい る。
[0249] また、第四階層に属しているノード 4—1及び 4— 2は、図 23において接続されてい た副回線 LSの接続先が夫々中継機能を消失することになるので、夫々の主回線 L Mはそのままに、副回線 LS 'のみを繋ぎ代える(図 24に示す場合、その接続先はノ ード 3—1となっている)。
[0250] 次に、実際にノード 2—1における中継機能が停止した場合におけるノード 3— 1、 3 _ 2、 4—1及び 4— 2において実行されるトポロジの再構築動作について説明する。
[0251] 図 24に示すようにノード 2_ 1における中継機能が停止すると、先ず、その直近下 位にあったノード 3—1及び 3— 2は、第 2実施形態において説明したタイマ 106の計
時時間により当該ノード 2— 1よりも更に上位の階層にあるノードへの接続を開始する 。このタイマ 106による計時中は、接続されている経路、この場合、ノード 3— 1はノー ド 0—1から配信されるデータをバッファ 4に記憶し、ノード 3 2はノード 1 1力 配 信されるデータを、ノ ノファ 4に記憶して、下位ノード 4— 1、 4— 2に配信する。なお、 トポロジの再構築後は、主回線 LMから配信されるデータをバッファ 4に記憶し、副回 線 LSから配信されるデータを下位ノードの配信する。
[0252] そして、ノード 3—1及び 3— 2のうちどちらか速い方(図 24に示す場合はノード 3 _ 1)がノード 1—1に接続する。これにより、ノード 3—1は新たな主回線 LM'をノード 1 _ 1に接続し、これにカ卩えて元の副回線 LSはノード 0—1との間で接続を維持し、コ ンテンッの配信(バックアップ配信)をノード 0_ 1から受ける。
[0253] これに対して、ノード 1—1に接続できなかったノード 3— 2は、元の副回線 LSをノー ド 1 _ 1との間で維持しつつ、現在はノード 1― 1に対して下位の階層に属してレ、るノ ード 3—1との間で主回線 LM'を接続する。この場合、ノード 3— 2を直接ノード 0— 1 に繋ぎなおすことも考えられる力 現状ではノード 0— 1に接続しているノードが多数 であるため、現実的にはノード 3—1に対して主回線 LM'を接続することとなる。
[0254] 一方、更に下位に階層にあったノード 4—1及び 4— 2については、元の副回線 LS が切断されることとなるので、新たな副回線 LS 'の接続先を直近上位の階層に属す るノード 3— 2に問合せる。この結果、いずれもノード 3— 2がノード 3—1との間で新た な主回線 LM'を形成したことを認識できるので、ノード 4—1及び 4 2は、速くノード 3— 2に問い合わせた順にノード 3—1との間で新たな副回線 LS 'を形成することとな る。
[0255] 次に、第 3実施形態に係るネットワークシステム NT2に対して新たなノードが接続さ れ、その新たなノードを含んでコンテンツの配信が通常状態として開始され実行され る動作を、纏めて図 25を用いて説明する。なお、図 25は、ネットワークシステム NT2 内のノード 2—1に対して新たにノード 3—1が接続され、図 23に示すネットワークシス テム NT2となってコンテンツの配信が当該ノード 3 _ 1に対して実行される場合の例 を示すフローチャートである。
[0256] 先ず、第 3実施形態に係るネットワークシステム NT2における各ノードのうち、少なく
ともその下位の階層に他のノードが主回線 LM又は副回線 LSにより接続されている ノードにおいては、図 25右上に示されるフローチャートにより示される処理が常に実 行されている。
[0257] すなわち、常に何らかのメッセージが下位の階層にあるノードから送信されたら (ス テツプ S170)、そのメッセージの種類を J噴に半 IJ另 IJする(ステップ S171、 S173、 S175 、 S177又は S179)。
[0258] そして、受け取ったメッセージが上記スタートメッセージであるときは(ステップ S171 ; Y)、そのノードが現在再生しているデータのパケット番号を、スタートパケット番号と して返信する(ステップ S 117)。
[0259] また、受け取ったメッセージが上記トポロジデータテーブル要求メッセージであると きは(ステップ S173 ;Y)、そのノードが現在備えているトポロジテーブル Tの内、当該 トポロジデータテーブル要求メッセージを送信してきたノードが接続されている回線 の種類(主回線か副回線力)に応じたトポロジテーブル Tを返信する(ステップ S 174)
[0260] 更に、受け取ったメッセージが上記データ要求メッセージであるときは(ステップ S1 75 ;Y)、そのデータ要求メッセージにおいて指定されている再生速度の倍率で、一 パケット分のデータを送信する (ステップ S 176)。
[0261] また、受け取ったメッセージ力 新たに副回線 LSを用いたデータの配信の可能性 を問い合わせる新ノードサポート要求メッセージであるときは (ステップ S177 ; Υ)、そ のときに配信している他のノードとの関係に基づいて当該副回線 LSを用いた配信が 可能化否かを判断し、可能であれば「許可」の旨の返答を行い、一方、当該配信が 不可能である場合は「不許可」の旨の返答を行う(ステップ S 178)。
[0262] 更にまた、受け取ったメッセージ力 新たに副回線 LSを用いたデータの配信を強 制する旨の強制接続要求メッセージであるときは(ステップ S 179 ;Υ)、ステップ SI 77 の場合と同様にそのときに配信している他のノードとの関係に基づいて当該副回線 L Sを用いた配信が可能化否力 ^判断し、可能であれば「許可」の旨の返答を行レ、、一 方、当該配信が不可能である場合は、そのノードが現在備えているトポロジテーブル Tの内、当該強制接続要求メッセージを送信してきたノードが接続されている回線の
種類に応じたトポロジテーブル Tにおけるレベル情報が「一 1」であるノードに対する データの配信を停止する(ステップ S 180)。
[0263] 更に、受け取ったメッセージが、上記各メッセージのいずれでもないときは(ステップ S 179 ; Ν)、予め設定されているエラーメッセージをそのメッセージを送信してきたノ ードに返信する(ステップ S 181)。
[0264] 上記した処理が継続的に実行されている各ノードにおいては、主回線 LMに対応 するトポロジテーブル Τにおけるレベル情報力 S「1」であるノードからのデータがデコー ダ 102において復号されて出力され、一方、副回線 LSに対応するトポロジテーブル Τにおけるレベル情報が「1」であるノードからのデータは復号されずに下位の階層に ある他のノードに配信されている。
[0265] そして、この状態で動作しているネットワークシステム ΝΤ2において、ノード 3— 1力 S ノード 2_ 1に物理的に接続されることでネットワークシステム ΝΤ2に新加入した場合 、先ず、新たなノード 3— 1の CPU100は、当該ノード 3—1内に二つ(主回線 LM及 び副回線 LS用)のバッファメモリ 104を夫々設定すると共に、データの供給元を示す ノードの IPアドレスを主回線 LM上において直近上位にあるノード 2—1に設定し、更 に副回線 LS上において直近上位にあるノード 0—1に設定する(この二つのノードの IPアドレスは、ノード 3—1がノード 2—1に接続された時点で当該ノード 3—1にノード 2—1から取得されるものである)。そして、各バッファメモリ 104内においてデータを 格納するアドレスを計算すベぐノード 2— 1から主回線 LMを介して配信されてくるデ ータを受け取つたバイト数を計数する入力カウンタ 1 (16ビット)、ノード 0— 1から副回 線 LSを介して配信されてくるデータを受け取つたバイト数を計数する入力カウンタ 2 ( 16ビット)及びデコーダ 102で再生をしたデータ量を表す出力カウンタ(16ビット)を、 夫々「0」として初期化し、更に、デコーダ 102に対して蓄積しているデータを出力す るバッファメモリ 104 (すなわち、その時点において主回線 LMに対応しているバッフ ァメモリ 104。図 25及び図 26において、当該リングバッファ 4を適宜「リングバッファ 1」 と示す)を示すバッファアドレス(図 25及び図 26において、適宜「リングバッファ ADR 」と示す)を、その時点におレ、て主回線 LMに対応してレ、るバッファメモリ 104に設定 する(ステップ S 160)。
[0266] 必要な初期化処理が完了すると、次に、ノード 3— 1内の CPU100は、各テーブル メモリ 3内のトポロジテーブル Tを夫々参照して、ノード 2— 1及びノード 0— 1に対して コンテンツデータの転送開始を要求するスタートメッセージを送信する(ステップ S16 D o
[0267] 次に、当該スタートメッセージを受け取った(ステップ S 170)ノード 2—1及びノード 0 _ 1内の各 CPU100は、当該ノード 2—1及びノード 0—1が現在再生しているデータ のパケット番号を、夫々スタートパケット番号として再度ノード 3—1に返信する(ステツ プ S172)。
[0268] これにより、ノード 3—1が当該スタートパケット番号をノード 2—1及びノード 0—1か ら取得すると、これらを夫々の回線に対応するバッファメモリ 104上の対応するバケツ ト番号の領域に格納し (ステップ S162)、今度は実際のコンテンツのデータを要求す るデータ要求メッセージをノード 2_ 1及びノード 0_ 1に夫々送信する(ステップ S16 3)。ここで、当該データ要求メッセージ内には、ノード 3— 1にノード 2— 1 (再生処理 用)及びノード 0— 1 (そのまま下位の階層に配信するもの)から送信されるべきデータ のパケット番号を示す情報が含まれてレ、る。
[0269] そして、当該データ要求メッセージを受け取ったノード 2— 1及びノード 0— 1は(ス テツプ S 170、 S 175 ;Y)、各データ要求メッセージにおいて指定されている再生速 度の倍率で、一パケット分のデータをノード 3—1に(主回線 LM及び副回線 LSを夫 々介して)送信する(ステップ S 176)。
[0270] これらと並行して、ノード 3— 1においては、上記各データ要求メッセージを出力した と同時にノード 3—1内の各タイマ 106における計時を夫々開始し、夫々の計時が「0 」になると各々独立してタイマ割込み命令が発生する設定されている (ステップ S164 )。そして、夫々のタイマ 106の計時において所定の時間が経過するまで待機し (ステ ップ S165)、当該所定の時間内にノード 2—1及びノード 0—1からのデータが到着し ないと(ステップ S165 ; N)上記タイマ割込み命令が実行に移され、ノード 2—1及び ノード 0— 1に対して、夫々再度上述した接続処理を行う。
[0271] 一方、当該所定の時間内にノード 2—1及びノード 0—1からのデータが到着すると( ステップ S165 ;Y)、各々におけるタイマ割り込み命令の実行を禁止し (ステップ S16
6)、更に受信した各データのうち夫々一パケット分を対応するバッファメモリ 104内に 夫々格納する。これに伴って、上記入力カウンタ 1及び 2の値とバッファメモリ 104内 に格納済みのパケットの番号を一パケット分だけ更新する(ステップ S 167)。
[0272] そして、各バッファメモリ 104内に蓄積されているデコーダ 102へ出力していないデ ータの量が四パケット(すなわち、各バッファメモリ 104の四分の一の記憶量)になつ たか否かを夫々に確認し (ステップ S168)、四パケット未満であるときは(ステップ SI 68 ;Y)更に次のパケットをノード 2_ 1及びノード 0_ 1から夫々受信すべく上記ステ ップ S163に戻って上述してきた処理を繰り返し、一方、各バッファメモリ 104内に蓄 積されたデータ量が夫々に四パケット分となったときは(ステップ S168 ; N)、主回線 LMを介して取得したデータのみをデコーダ 102に対して出力し (ステップ S169)、 更にその後のデータを続けてノード 2_ 1及びノード 0_ 1から受信すべく上記ステツ プ S163の処理に戻る。
[0273] なお、上記ステップ S169の処理において、主回線 LMに対応するバッファメモリ 10 4内に四パケット分のデータが蓄積されたことでデコーダ 102に対してそのデータが 出力されると、デコーダ 102は、そのときのバッファメモリ 104を示すバッファアドレス 及びそのバッファアドレスで示されるバッファメモリ 104における出力カウンタの値に 基づいてそのバッファメモリ 104から出力されてきたデータのアドレスを取得し (ステツ プ S182)、そのデータを一パケット分だけ復号 ·再生し (ステップ S183)、更に各バッ ファメモリ 104における出力カウンタの値を一パケット分だけインクリメントすること(ス テツプ S184)を、四パケット分だけ繰り返してデータの再生処理を行う。
[0274] このようにノード 2— 1からのデータの配信及びノード 3— 1における再生処理並び にノード 0—1からの副回線 LSを用いた配信が実行されることで、各バッファメモリ 10 4内のデータ量を一定に保ちながらノード 3_ 1における当該データの再生処理が実 行されることとなる。
[0275] 次に、図 23に示すネットワークシステム NT2において、例えば電源スィッチがオフ とされる等の理由により、ノード 2—1におけるコンテンツの中継機能が呈した場合の 処理について、具体的に図 26を用いて説明する。
[0276] 第 3実施形態に係るネットワークシステム NT2おいては、上記した理由でノード 2_
1における中継機能が停止した場合には、図 24に示すように、元のノード 2—1に接 続されていたノード 3— 1及び 3— 2並びに 4 1及び 4 2が自動的にトポロジの再構 成動作を実行し、図 24に示す態様のトポロジをもってコンテンツの配信を継続する。
[0277] 図 25に示すようにノード 2—1における中継機能が停止すると、その下位の階層に あるノード 3_ 1及び 3_ 2内の CPU100 (図 25で示した通常状態の配信が継続され ていたため、図 25を用いて説明した処理が繰り返されている)においては、当該図 2 5に示すステップ S165の処理において所定の時間が経過しても、ノード 2—1からの データが受信できないことになる。そして、ノード 3—1及び 3— 2内の CPU100は、 当該所定の時間が経過してもデータが受信できないときは (ステップ S165 ; N)、これ により夫々の直近上位の階層にあるノード 2—1における中継機能が停止し、それま でのトポロジが切断されたと認識する。
[0278] そして、その後はトポロジの切断を認識した時点で図 26に示す割り込み命令が実 行され、各々のテーブルメモリ 103内に夫々格納されている各トポロジテーブル Tを 参照し、図 24に示すようにトポロジを再構築する。
[0279] すなわち、図 26に示すように、割込み命令が実行されると、所定の時間が経過した タイマ 106が主回線 LMに対応していたタイマ 106 (図 26において「タイマ 1」と示す) か否かを確認し(ステップ S 190)、それが主回線 LMに対応していたタイマ 106であ る場合は (ステップ S190 ;Y)、副回線 LSに対応するバッファメモリ 104をデコーダ 10 2にデータを出力すべきバッファメモリ 104に設定すベぐバッファアドレスの値を当 該副回線 LSに対応してレ、るバッファメモリ 104を示す値に変更する (ステップ S 191) 次に、主回線 LMに対応するトポロジテーブル要求メッセージを、当該主回線 LM におレ、てレベル情報の値が「2」であったノード(図 24の場合はノード 1 _ 1)に送信し (ステップ S192、 S194)、そのノードのトポロジテーブル Tの内主回線 LMに対応す るものを取得する(ステップ S 195)。
[0280] そして、当該取得したトポロジテーブル Tを用いて主回線 LMに対応していたノード 3_ 1及び 3_ 2における各トポロジテーブル Tを更新する(ステップ S196)。
[0281] 次に、当該更新後のトポロジテーブル Tにおいてレベル情報が「2」となっているノー ド(図 24の場合ノード 0_ 1)に副回線 LSを接続することが可能か否かを当該ノード
に問い合わせる旨の上記新ノードサポート要求メッセージを送信する(ステップ SI 97 ) 0
[0282] そして、その新ノードサポート要求メッセージに対する返答内容が「許可」であるか 否かを確認し (ステップ S198)、「許可」であるならば(ステップ S198 ;Y)、中継機能 停止前に副回線 LSが接続されていたノードの IPアドレスを、現在は主回線 LMが接 続されている旨に書き換えると共に、新たに副回線 LSが接続されているノード(図 24 に示す場合はノード 0_ 1)の IPアドレスを、現在の(新たな)副回線 LSに対応するト ポロジテーブル Tにおいてレベル情報力 S「2」であるノードの IPアドレスとして当該トポ ロジテーブル Tに記述する(ステップ S 199)。
[0283] 一方、ステップ S 198の判定において、新ノードサポート要求メッセージに対する返 答内容が「不許可」である場合は (ステップ S 198 ; N)、元々副回線 LSが接続されて いたノード 0_ 1から見て直近下位の階層のノード 1 - 1に上記強制接続要求メッセ一 ジを送信する(ステップ S 200)。
[0284] そして、ノード 1— 1が当該強制接続メッセージを受信し、副回線 LSを接続すること が当該ノード 1 1におレ、て可能であるときはそのままその接続をノード 1 1におレ、 て許可してノード 3—1におけるトポロジテーブル Tを更新し (ステップ S201)、不可能 であるときは当該ノード 1— 1へのノード 0— 1からのデータの配信を停止する。ここで 、当該データの転送が停止されたノード 1 1は、上述した処理をそれ自体で実行し てトポロジの再構築を行う。
[0285] 他方、上記ステップ S190の判定において、割込み命令が実行されるのが副回線 L Sに対応するタイマ 106である場合は(ステップ S190 ; N)、主回線 LM上において直 近上位の階層にあるノード 2—1の中継機能が動作していることになるので、次に、当 該ノード 2— 1に対して主回線 LMに対応するトポロジテーブル要求メッセージを送信 し(ステップ S193、 S194)、そのノード 2—1のトポロジテーブル Tの内副回線 LSに 対応するものを取得して (ステップ S 195)上述したステップ S 196以降の処理を実行 する。
[0286] 以上説明したように、第 3実施形態のネットワークシステム NT2によれば、一のノー ドに対して複数のノードを接続するように夫々主回線 LMと副回線 LSを形成し、主回
線 LMを介して配信されるデータは当該一のノードにおける再生処理等並びに下位 の階層に属している他のノードへの配信に用い、一方副回線 LSを介して配信される データは下位の階層に属している更に他のノードへの配信に用いるので、各ノードに おける回線を多重化することで、いずれかのノードにおける中継機能の停止に備え て冗長性を高めることができ、下位の階層に属しているノードにおける当該再生処理 等の停止を防止することができる。
[0287] また、一のノードに対して主回線 LM上において上位の階層に属しているノードに おける中継機能が停止したとき、副回線 LSを介して配信されてくるデータを再生処 理等に供させるように切り換えるので、当該一のノードにおける再生処理等が中断す ることがない。
[0288] 更に、副回線 LSを介して配信されてくるデータが再生処理等に供させられるように 切り換えられたとき、上位の階層に属しているいずれかのノードを検索し、検索された ノードを接続して新たな副回線 LSを形成するので、それまでの副回線 LSが主回線 L Mとして扱われるようになっても、新たな副回線 LSを形成して冗長性を確保 ·維持す ること力 Sできる。
[0289] 更にまた、一のノードに対して副回線 LS上において上位の階層に属しているノード における中継機能が停止したとき、上位の階層に属しているいずれかのノードを検索 し、当該検索されたノードをに接続して新たな副回線 LSを形成するので、それまで の副回線 LS上にあったノードにおける中継機能が停止しても、新たな副回線 LSを 形成して冗長性を確保'維持することができる。
[0290] また、一のノードが属している階層内にある他のノードが、新たな主回線 LM内に含 まれるように上位階層内のノードを検索するので、同じ階層内にあるノードを介して配 信情報の供給を受けることができる。
[0291] なお、上述してきた各実施形態において、いずれかのノードにおける中継機能が停 止されたことの検出方法として、上記した他に、定期的に各ノードの夫々がそのノード に対して上位の階層又は下位の階層に当たるノードに応答があるかを検出したり、或 レ、は、例えば上記各実施形態におけるノード 2_ 1自身が、その中継機能が停止す る際に、その旨を上位の階層にあるノード 1—1や下位の階層にあるノード 3—1及び
3— 2に告知するように構成してもよい。
[0292] また、上述してきた一連の接続態様の制御処理を、上述したネットワークシステム N T又は NT2に対して外部にある別のサーバ装置の制御下で行うこともできる。この場 合には、当該サーバ装置はネットワークシステム NT又は NT2における各ノードの接 続態様を示す情報を持っており、このサーバ装置に対して上記ノード 3 _ 1及び 3 _ 2 が問い合わせることで、中継機能が停止したノード 2—1の更に上位の階層にあるノ ード 1—1を認識するように構成する。
[0293] 更に、コンテンツを再生するためのデコーダ 102及び CRT108等は、ノード以外の 場所にある再生機器等を他のネットワークを介して接続するように構成することもでき る。
[0294] 更にまた、図 18、図 21、図 22、図 25及び図 26のフローチャートに対応するプログ ラムを、フレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、 又はインターネット等を介して取得して記録しておき、これらを汎用のコンピュータで 読み出して実行することにより、当該コンピュータを各実施形態に係る CPU100とし て機能させることも可能である。
産業上の利用可能性
[0295] 以上夫々説明したように、本願はツリー構造を有するネットワークシステムを用いた コンテンツの配信の分野に利用することが可能であり、特に映画や音楽等のリアルタ ィムの放送の如き、途中で配信が中断してしまうことが不都合なコンテンツの配信の 分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。