明 細 書
色補正装置、 色補正方法及び色補正表示方法
技術分野
本発明は 、 画像信号の色補正を行う色補正衣置 色補正方法及び色補 正 示方法に関する ものである
表 背 技術
従来、 被写体を撮影して画像信号を出力する撮像装置や、 入力される 画像信号を表示する表示装置等では、 色の再現性を向上させるために、 画像信号の色補正を行う色補正装置が用いられている この種の色補正 装置には、 赤 ( R ) 、 緑 ( G ) 、 青 ( B ) の光の ―原色の組み合わせで 色を表現した R G B信号に対して色補正を行う 夕ィ プと R G B信号か ら分離した色差信号に対して色補正を行 Ό タイ ブとが存在する。
図 1 9 は、 前者の夕ィ プの色補正装置の構成を示す図である。 図 1 9 に示すよう に、 の夕ィ プの色補正装置は R G Bマ ト リ クス変換部 1
0 0 を備えて構成されている 。 この夕ィ プの色補正装置は、 図 2 1 に示 す式のよう に、 R G B信 ( R , G , B ) を入力 し、 3 X 3 の変換行列 との積を求める とで変換後の R G B信 —ラ( R ' G ' , B ' ) を得てい る。 このよう に 3 X 3 の変換行列の各係数 C 1 1 C 3 3 の値を適切に 設定して行列変換を行う こ とで、 入力 R G B信号に対して色補正を行う こ とが可能となる 。 例えば、 肌が赤すぎる場 R G B信号を R G B信 号空間において R成分を減少させる変換を行 Ό とによ り 、 赤味を減ら すこ とが可能である
しかしながら、 このよ う に、 ある色を補正するために変換行列の各係 数 C 1 1 〜 C 3 3 を 定する と、 その変換行列は 、 他の色に対しても影 響を及ぼし 、 他の色ち補正が行われてしまう。 そのため 、 全体と して'は 好ま しく ない色再現となる ことが多かつ /こ。 また 、 R G B信号に対して 色補正を行う場合には 、 輝度が変化してしま う こ ともあ り 、 色変換と し ては好ま し く なかつた
図 2 0は 、 後者の夕イ ブの色補正装置の構成を示すブ Πック図である 図 2 0に示すよう に 、 このタイ プの色補正装置は、 輝度色差信号分離 部 1 0 1 、 色差信号 卜 リ クス変換部 1 0 2、 輝度色差信号合成部 1 0
3 を備えて構成されている。
輝度色差信号分離部 1 0 1 は、 入力 した画像信号を輝度信号 ( Y ) と 色差信号 ( C b , C r ) とに分離して出力する。
色差マ ト リ クス変換部 1 0 2 は、 輝度色差信号分離部 1 0 1 によって 分離された色差信号 ( C b, C r ) を入力 し、 この色差信号 ( C b, C r ) に対して色差マ ト リ クス変換を行う ことによ り、 変換後の色差信号
( C b ' , C r ' ) を生成する , こで、 色差信号 ( C b ) は B信号 から輝度信号 ( Y) を減算したものであ り、 色差信号 ( C r ) は 、 R信 号から輝度信号 ( Y ) を減算したものである。
輝度色差信号合成部 1 0 3は 、 色差マ ト リ クス変換部 1 0 2 にて色補 正された変換後の色差信号 ( C b ', C r ' ) と、 輝度色差信号分離部 1 0 1 にて分離された輝度信号 (Y) とを合成して画像信号を生成し、 外部へ出力する。
このよう に、 図 2 0に示す従来の色補正装置によれば、 入力画像信号 を輝度信号 (Y) と色差信号 ( C b , C r ) とに分離し、 色差信号 ( C b, C r ) に対してマ ト リ クス変換を行う こ とによって色補正が行われ るので、 輝度を変える こ となく 色補正を行う こ とができる。
しカゝしながら、 この夕ィプの色補正装置においても、 特定の色の補正 を行ったときに、 その他の色についても補正を施してしまうので 全体 として好ましくない色再現となることが多かつた。 以上のように ί疋来 の色補正装置では、 何れのタィプにおいても 特定の色に関する補正が 他の色にも大きな影響を与え、 他の色の再現性に影響を与えることなく 特定の色だけを補正するといつた自由度のある色補正を行う とができ ないという問題があつた
ところで、 色差信号 ( B 一 Y ) を X軸 、 色差信号 ( R— Y ) を Y軸と する色差信号空間内において、 Y e (黄 ) 及び B (青) の軸 C y (シ ァン) 及び R (赤) の軸 M g (マゼンタ) 及び G (緑) の軸によつて 色相の範囲を 6つの領域に分割し、 入力した色差信号 ( B— Y R 一 Υ
) の色相がどの領域に属するかを判定して、 色差信号 ( B— Y R 一 Υ
) の位置ベク トルを、 色相が厲する領域を規定する 2 つの軸のベク トル 成分に分解する色補正回路が提案されている (例えば特許文献 1参照) 特許文献 1 : 特開 2 0 0 2 - 1 7 6 6 5 6号公報
この色補正回路は、 前述した各べク トル成分を予め設定された変換行 列によって一次変換し 、 一次変換した各べク 卜ル成分と 各べク トル成 分の係数とに *づいて色差信号 ( Β— Υ , R— Υ ) を変換している。 こ の従来技術によれば、 所定の領域内の色差信号に対してのみ色補正を行 ことができる
しかしながら 、 この特許文献 1 の技術では、 原点を通る (原点が始点 ではない) 直線により所定の領域を分割しているので、 ν .域分割の自由 度が低くなつてしまう という問題があった。 また 、 所定の領域内の色差 信号に対してのみ色補正を行うので、 ある領域の色補正を行う と、 その 他の領域の色との連続性が保たれなくなつてしまう という問題があつた
なお、 その他の領域に対して色の連続性を保つためには、 色補正を行 う領域以外のその他の領域にゥいて、 試行錯誤をした上で ラメ一夕を 調整しなければならないので 、 非常に面倒であつた。
本発明は、 このような問題を解決するために成されたものであり 、 所 望の色の補正を行う とさに他の色に対する影響を少なくすることがでさ ると共に 、 色差信号空間上の軸の境界において色の連続性を保つことが でさるようにすることを目的とする。 発明の開示
本発明の色補正装置は 、 分離した色差信号を入力し 、 色差信号空間の 原ハ占、ヽを始点とするネ复数の軸によって分割される複数の領域のどこに色差 信号が存在するかを判定し、 判定された領域に対応する変換行列を用い て色 ζέ 1目 を変換する。 そして、 この変換行列を、 複数の軸を独立して 伸縮する係数と 、 の複数の軸を独立して回転させる回転角度とを要素 とする行列として構成したことを特徴とする
また、 本 明の他の態様では、 分離した色差信号を所定のガンマカー ブに基づいてガンマ変換し、 色差信号空間の原点を始点とする複数の軸 によつて分割される複数の領域のどこにガンマ変換した色差信号が存在 するかを判定し 、 判定された領域に対応する変換行列を用いて、 ガンマ 変換した色 信号を変換する。 そして、 この変換行列を、 複数の軸を独 して回転させる回転角度を要素とする行列として構成したことを特徴 とする
また、 本発明の他の態様によれば、 色差信号は一次の項及び二次の項 を有してお Ό 、 係数は、 一次の項に対する一次係数及び二次の項に対す る一次係数によ Ό構成したことを特徴とする
のように構成した本発明によれば、 色差信号空間内の複数の軸のう
ち、 色補正を行う色差信号の存在する領域の片側の軸又は両側の軸を回 転及び伸縮させても 、 他の色への影響が少なくなるように他の軸を独立 して回転及び伸縮させることができるので 、 所望の色を色補正したとき の他の色への影響を少なくすることがでさる。 また、 複数の軸を独立し て回転させることで 、 軸の両側の色が軸の回転に追従して変換されるの で、 変換行列の係数や回転角度等のパラメ一夕をわざわざ設定しなくて も、 軸の境界線における色の連続性を容易に保つことができる 従つて
、 自由度の高い色補正を行う ことができると共に、 色の再現性を向上さ せることができる
また、 本発明の他の態様によれば、 色差信号を所定のガンマカーブに 基づいてガンマ変換してから変換行列により変換を行うので、 ガンマ亦久 換によって色差信号に対してゲインをかけることができる。 このとさ 、 ガンマカーブの設定次第で、 元の色差信号の大きさに応じてゲイ ンの大 ささも可変とするしとができる。 これにより、 同じ領域内の色差 に 対して不均一にゲィ ンをかけることも可能とな ¾tつて、 より 自由度 の高い色補正を行 ことができると共に 、 色の再現性を向上させること がでさる。
また、 本発明の他の態様によれば、 変換行列に用いられる係数が、 一 次係数及び二次係数を持っているので、 係数の設定に対する自由度が增 大す ^? 。 し れ によ Ό 、 同じ領域内の色差信号に対して不均一にゲイ ンを かけることも可能となる。 従って、 より 由度の高い色補正を容易に行 う ことができると共に、 色の再現性を向上させることができる 図面の簡単な説明
図 1 は、 第 1 の実施形態による色補正装置の構成例を示すブロック図 である。
図 2 は、 第 1 の実施形態による色補正装置の動作及び色補正方法を示 すフローチヤー 卜である。
図 3 は、 第 1 の実施形態の色補正装置による 4軸変換の一例を示す図 である
図 4は、 第 1 の実施形態の色補正装置による 4軸変換の他の例を示す 図である。
図 5 は、 第 1 の実施形態の色補正装置における変換行列の一次係数及 び回転角度を求めるッ一ルの画面例を示す図である。
図 6 は、 第 2 の実施形態による色補正装置の構成例を示すブロック図 である
図 7 は、 第 2 の実施形態の色補正装置によるクロマガンマ変換に使用 されるグラフの例を示す図である。
図 8 は、 第 2の実施形態の色補正装置による 4軸変換の例を示す図で ある。
図 9 は、 第 2の実施形態の色補正装置によるクロマガンマ変換に使用 されるグラフのほかの例を す図である。
図 1 0は 、 第 3の実施形態による色補正装置の構成例を示すブロック 図である
図 1 1 は 、 第 3の実施形態の色補正装置による 4軸変換の一例を示す 図であ 。
図 1 2は 、 第 3の実施形態の色補正装置による 4軸変換の例と第 1 の 実施形態の色補正装置による 4軸変換の例とを比較した図である。 図 1 3は 、 第 4の実施形 による色補正 置の構成例を示すブロック 図である
m 1 4は 、 第 4の実施形態の色補正装置による 8軸変換の一例を示す 図である。
図 1 5は、 第 4の実施形態の色補正装置による軸 定の変形例を示す 図である
図 1 6は、 第 4の実施形態の色補正装置において軸を追加する の変 換行列の一次係数 、 二次係数 、 及び回転角度を求めるッ一ルの画面例を 示す図である
図 1 7 は、 第 4の実施形 の色補正装置におレ て軸を自由に配置した 例を示す図である
図 1 8は、. 第 5 の実施形 による色補正装置の構成例を示すブロック 図である
図 1 9は、 従来の色補正 置の構成例を示すブ □ック図である 図 2 0は、 従来の色補正 -·ι± の他の構成例を示すブ ック図で る。 図 2 1 は、 従来の色補正 mによる R G B 1s を亦換する式を
す図 である
図 2 2は 、 第 1 の実施形態による色補正装置の色差信号を変換する式 を示す図である。
2 3は 、 第 1 の実施形態による色補正 の色差信号の座標に応じ た変換行列の式を示す図である
2 4は 、 第 1 の実施形態による色補正装置の複数の色差信号の変換 の差の和を求める式を示す図である。
図 2 5は 、 第 2 の実施形態による色補正 のガンマ変換する際の変 換行列の式を示す図である。
図 2 6は 、 第 3の実施形態による色補正 の二次 項を含む色差信 号を変換する式及び色差信号の座標に した 換行列 式を示す図であ る。
図 2 7 は、 第 4の実施形態による色補正装置の 8軸変換する際の色差 信号を変換する式を示す図である。
図 2 8 は、 第 4の実施形態による色補正装置の軸の位置を自由に配置 した際の色差信号を変換する式を す図である。
図 2 9は、 第 5の実施形 による色補正装置の R G Bマ ト リ クス変換 部の行列の例を示す図である
図 3 0は、 第 5の実施形 による色補正装置の第 1 の変換行列を求め るための 3つの行列を示す図である
図 3 1 は、 第 5の実施形能による色補正装置の色差信号を変換する行 列を示す図であ 0
図 3 2は、 第 5 の実施形態による色補正装置の第 1 の変換行列を求め る式を示す図でめ る。
図 3 3は、 第 5の実施形 による色補正装置の第 2の変換行列を求め るための 2つの行列を示す図である
図 3 4は、 第 5の実施形態による色補正装置の第 2の変換行列を求め る式を示す図でめる 発明を実施するための最良の形態
(第 1 の実施形態)
以下、 本発明による第 1 の実施形態を図面に基づぃて説明する。 図 1 は、 第 1 の実施形態による色補正装置の構成例を不すブロック図である
。 図 1 において 、 1 は輝度色差信号分離部であり 、 入力した画像信号を 輝度信号 (Y ) と色差信号 ( C b , C r ) とに分離して出力する。
2は 4軸変換部 (特許請求の範囲の軸変換部に該当する) であり、 輝 度色差信号分離部 1 によつて分離された色差信号 ( C b , C r ) を入力 する。 そして 、 色差信号 ( c b C r ) の C b成分を X軸、 C r成分を
Y軸とした色差信号空間において 、 色差信号 ( C b , C r ) の座標がど の象限 (第 1象限から第 4象限の何れか) に含まれるかを判別し、 これ
に応じて決まる変換行列 C n ( η·は 1 〜 4の整数) と色差信号 ( C b , C r ) との積を図 2 2 に示す式のように演算することにより、 色差信号 ( C b, C r ) を色補正した変換後の色差信号 ( C b ' 、 C r ' ) を求め る。
3は輝度色差信号合成部であり、 4軸変換部 2 によって色補正された 変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) と輝度色差信号分離部 1 によって 分離された輝度信号 (Υ ) とを合成して画像信号を生成し、 外部に出力 する。
前述の色差信号空間は、 色差信号 ( C b ) の正方向に対する C b軸と
、 色差信号 ( C b ) の負方向に対する C b —軸と、 色差信号 ( C r ) の 正方向に対する C r軸と、 色差信 ( C r ) の負方向に対する C r 一軸 との 4軸により領域を分割されており、 C b軸及び C r軸の間の領域を 第 1象限、 C r軸及び C b ―軸の間の領域を第 2象限、 C b—軸及び C r —軸の間の領域を第 3象限 、 C r 一軸及び C b軸の間の領域を第 4象 限としている
色差信号 ( C b , C r ) の座標がどの象限に含まれるかは、 色差 ie
( C b , C r ) の正負によつて決まる。 例えば、 色差信号 ( C b ) と色 差信号 (C r ) が共に正の場 には 、 色差信号 ( C b, C r ) は第 1象 限に存在する た、 色差信号 ( C b ) が負 ( C b —と表す) で、 色差 信号 ( C r ) が正の場合には 、 色 信号 ( C b , C r ) は第 2象限に存 在する。 また 、 色差信号 ( C b ) と色差信号 ( C r ) が共に負 ( C b 一
, C r -と表す) の場合には 、 色差信号 ( C b , C r ) は第 3象限に存 在する。 また 、 色差信号 ( C b ) が正で、 色差信号 ( C r ) が負 ( C r 一と表す) の場合には、 色差信号 ( C b , C r ) は第 4象限に存在する 色差信号 ( C b , C r ) の座標が第 1象限に存在する場合には、 図 2
3 ( a ) に示す変換行列 C ,により色補正を行う。 色差信号 ( C b , C r ) の座標が第 2象限に存在する場合には、 図 2 3 ( b ) に示す変換行列 C 2により色補正を行う。 また、 色差信号 ( C b , C r ) の座標が第 3象 限に存在する場合には、 図 2 3 ( c ) に示す変換行列 C 3により色補正を 行い、 色差信号 ( C b, C r ) の座標が第 4象限に存在する場合には、 図 2 3 ( d ) に示す変換行列 C 4により色補正を行う。
ここで、 図 2 3 に示す式において、 0 は C b軸の回転角度、 1 は C b軸のゲイン (伸縮度) を示す一次係数、 0 2は C r軸の回転角度、 1 2 は C r軸のゲイ ンを示す一次係数、 0 3は C b—軸の回転角度、 1 3はじ b—軸のゲイ ンを示す一次係数、 0 4は C r 一軸の回転角度、 1 4はじ —軸のゲイ ンを示す一次係数である。 各軸の回転角度 0 により色 相が変換され、 各軸のゲイ ンを示す一次係数 1 i〜 1 4により彩度が変換 される。
次に、 第 1 の実施形態による色補正装置の動作及び色補正方法を説明 する。 図 2 は、 第 1 の実施形態による色補正装置の動作及び色補正方法 を示すフ Π一チヤ一 トである。 まず、 輝度色差信号分離部 1 により輝度 信号 ( Y ) と色差信号 ( C b, C r ) とを分離する (ステップ S 1 ) 。 輝度色差信号分離部 1 により分離された輝度信号 (Y) は、 輝度色差信 号合成部 3へ出力され、 輝度色差信号分離部 1 により分離された色差信 号 ( C b C r ) は 、 4軸変換部 2へ出力される。
4軸変換部 2では 、 輝度色差信号分離部 1 より色差信号 ( C b, C r
) を入力し、 その座標が色差信号空間上におけるどの象限に存在するか を調べる (ステップ S 2 ) 。 そして、 その象限に応じた変換行列を用い て色差信号 ( C b , C r ) を変換する (ステップ S 3 ) 。 4軸変換部 2 は、 変換後の色差信号 ( C b ', C r - ) を輝度色差信号合成部 3へ出 力する。
輝度色差信号合成部 3では.、 輝度色差信号分離部 1 より入力した輝度 信号 (Y ) と 4軸変換部 2より入力した変換後の色差信号 ( C b ', C r ' ) とを合成して画像信号を生成し、 外部に出力する (ステップ S 4
次に 、 第 1 の実施形態による色補正方法の 4軸変換の具体例を図面に 基づいて説明する。 図 3は、 第 1 の実施形態の色補正装置による 4軸変 換のー例を示す図である。 図 3 において、 色差信号空間は、 C b軸 , C r軸, C b—軸 , C r —軸の 4軸により分割されている 。 C b軸を所定 の回転角度 だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 !とした軸は、 C b '軸となる。 また、 C r軸を所定の回転角度 0 2だけ回転させて、 ゲイ ン を一次係数 1 2とした軸は、 C r '軸となる。 更に、 C b —軸を所定の回 転角度 Θ 3だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 3とした軸は、 C b ' — 軸となる また 、 C r 一軸を所定の回転角度 0 4だけ回転させて、 ゲイ ン を一次係数 1 とした軸は、 C r ' 一軸となる。
4軸変換部 2では、 前述したように 4軸 ( C b軸, C b —軸, C r軸
, C r -軸 ) を独立して回転及び伸縮させることで、 入力した色差信号
( C b , C r ) の変換を行う。
例えば 、 4軸変換部 2 に入力される色差信号 ( C b, C r ) の色差信 号空間上での座標が Q ( R , P ) であるとする 換言すると、 入力色差 信号 ( C b r ) は、 色差信号空間の原点から座標 Q ( R , P ) まで のべク トルで表される。 色差信号 ( C b, C r ) は、 色差信号 ( C b ) が負である C b 一軸と色差信号 ( C r ) が正である C r軸とにより囲ま れた領域に存在しているので、 4軸変換部 2では 、 色差信号 ( C b, C r ) が第 2象限に存在していると判断する。 4軸変換部 2では、 この結
、 /- 果に応じて 、 刖述した式 3で表される変換行列 C 2を用いて変換を行う。 これによ Ό 、 R点は U点に、 P点は S点に変換される。 つまり、 変換後
の色差信号 ( C b ', C r ' ) のベク トル Tは、 原点から U点までの C b ' —軸上の線と原点から S点までの C r '軸上の線とを二辺として生 成される平行四辺形の対角線により表される。
こ こで、 色差信号空間では、 4軸変換部 2 により変換された 4軸 ( C b '軸, C b ' —軸, C r '軸, C r ' —軸) によって構成される領域を 新しい象限とする。 つまり、 C b '軸と C r '軸とにより構成される領 域を新しい第 1象限、 C r '軸と C b ' —軸とにより構成される領域を 新しい第 2象限、 C b ' —軸と C r ' —軸とにより構成される領域を新 しい第 3象限、 C r ' —軸と C b '軸とにより構成される領域を新しレ 第 4象限とする。
なお、 図 3では、 4軸の全てを回転させている力3'、 これに限定されな い。 例えば、 図 4において、 色差信号空間は、 C b軸, C r軸, C b — 軸, C r 一軸の 4軸により分割されている。 C r軸を所定の回転角度 0 2 だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 2とした軸は、 C r '軸となる。 更 に、 C b—軸を回転させず (回転角度 6» 3 = 0 ) 、 ゲイ ンを一次係数 1 3 とした軸は、 C b ' —軸となる。 また、 C b軸及び C r —軸は、 回転さ せず、 ゲイ ンも 0 としているので、 C b '軸及び C r ' —軸はそれぞれ C b軸及び C r軸と一致する。
例えば、 4軸変換部 2 に入力される色差信号 ( C b , C r ) の色差信 号空間上での座標が Q ( R, P ) であるとする。 色差信号 ( C b, C r ) は、 色差信号 ( C b ) が負である C b —軸と色差信号 ( C r ) が正で あるじ r軸とにより囲まれた領域に存在しているので、 4軸変換部 2で は、 色差信号 ( C b , C r ) が第 2象限に存在していると判断する。 4 軸変換部 2では、 この結果に応じて、 前述した式 3で表される変換行列 C 2を用いて変換を行う。 これにより、 R点は U点に、 P点は S点に変換 される。 つまり、 変換後の色差信号 ( C b ', C r ' ) のベク トル Tは
、 原点から U点までの C b —軸上の線と原点から S点までの C r '軸 上の線とを一辺として生成される平行四辺形の対角線により表される こ こで、 4軸変換部 2 に入力される色差信号 ( C b , C r ) の色差信 号空間上での座標が Bであるとする。 色差信号 ( C b , C r ) は 、 色差 信号 ( C b ) が正である C b軸と色差信号 ( C r ) が負である C r 一軸 とによ り囲まれた領域に存在しているので、 4軸変換部 2では、 色差信 号 ( C b , C r ) が第 4象限に存在していると判断する。 4軸変換部 2 では、 C b軸及び C r 一軸が回転せず、 ゲイ ンも 0であることから 、 変 換後の色差信号 ( C b ·' , C r - ) の座標 Cは、 変換前の色差信号 ( C b , C r ) の座標 Bと同一となる。 このように、 4軸の全てを回転させ ないことで 、 回転させない軸により構成される象限の色に全く影 mを与 えずに色補正を行う ことができる。
次に、 第 1 の実施形態の色補正装置における変換行列の回転角度及び ゲイ ンの決定方法の具体例を図面に基づいて説明する。 決定方法は二通 りある。 一 は、 ユーザが色補正前の画像と色補正後の画像とを参照し ながら回転角度及びゲイ ンを入力する方法である。 もう一つは、 一種類 以上の色差信号に対してそれぞれの目標となる色差信号との差が最小と なるように回転角度及びゲインを計算により決定する方法である
ユーザが色補正前の画像と色補正後の画像とを参照しながら回転角度 及びゲイ ンを入力する一つ目の方法を実現するためには、 例えば 、 図 5 に示すような画面を持つツールを用いる。 このツールはパソコン等で動 作するソフ 卜ウェアである。 図 5 は、 第 1 の実施形態の色補正装置にお ける変換行列の回転角度及びゲイ ンを求めるツールの画面例を示す図で ある。 図 5 において、 ツールの画面は、 第 1 の表示エリ ア 1 1 、 第 2 の 表示エリア 1 2、 係数回転角度入力エリア 1 3、 色差信号比較ェ ァ 1
4、 変換行列表示エリ ア 1 5、 演算実行ポ夕ン 1 6 を備えて構成されて
いる。
第 1 の表示エリ ア 1 1 は、 色補正を行う前の画像を表示する。 また、 第 2 の表示エリ ア 1 2 は、 色補正後の画像を表示する。
係数回転角度入力エリ ア 1 3は、 色差信号空間のそれぞれの軸に、 そ れぞれゲイ ンの一次係数 ( 1 ! ~ 1 4 ) 及び回転角度 ( i 〜 Θ 4 ) を入力 するための入力部 1 3 a〜 1 3 dを有している。 色差信号比較エリ ア 1
4では、 第 1 の表示エリ ア 1 1 に表示されている画像中の A点に対応す る色差信号 ( C b , C r ) が座標 Bに存在することが表示され 。
、 A点の色差信号 ( C b, C r ) が色補正された変換後の色差信号 ( C b , C r ' ) が座標 Cに存在することが表示される。
また 、 変換行列表示エリア 1 5は、 係数回転角度入力エリア 1 3 にて 入力された一次係数及び回転角度に応じて定められる変換行列 (図 2 3 に記載の式) の値を表示する。
このようなッ一ルにおいて、 ユーザは、 マウス等の操作装置を用いて 、 第 1 の表示エ リ ァ 1 1 に表示された画像中の色補正を行う位置 ( A点 ) を選択する。 第 1 の表示エ リァ 1 1 に表示された画像中の A点が選択 されると、 色差信号比較エリ ア 1 4では、 第 1 の表示エリ ア 1 1 に表示 された画像中の A点に対応する色差信号 ( C b , C r ) の座標 Bが表示 される
ュ一ザは、 座標 Bが C r軸と C b —軸との間の第 2象限に存在するこ とを確認して、 例えば係数回転角度入力エリ ァ 1 3の C r軸上の入力部 1 3 bに一次係数 1 2及び回転角度 θ 2の値を入力する。 そして、 ユーザ は、 演算実行ポ夕ン 1 6 を操作する。 演算実行ボタン 1 6が操作される と、 ッールでは、 第 2象限において使用される変換行列 (図 2 3 ( b ) に記載の式) に対して、 入力された一次係数 1 2及び回転角度 0 2の値を 当てはめて、 図 2 2 に記載の式により色差信号 ( C b, C r ) との積を
求める。 色差信号比較エリ ア 1 4では、 色補正された変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) の座標 Cが表示され、 変換行列表示エリア 1 5では 、 入力部 1 3 bに入力された一次係数 1 2及び回転角度り 2の値により求 められる変換行列の値が表示される。 また、 第 2の表示エリア 1 2 には 、 色補正後の画像が表示される。
ユーザは、 第 2の表示エリ ア 1 2 に表示された色補正後の画像や、 色 差信号比較エリア 1 4 に表示された色差信号 ( C b , C r ) の座標 B、 変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) の座標 C、 変換行列表示エリ ア 1 5 に表示されている変換行列の値を見て、 入力部 1 3 bに入力された係 数 1 2及び回転角度 0 2の値が適切なものであるか否かを確認することが できる。 そして、 不適切であれば回転角度及びゲイ ンを再入力して調整 を行う。
なお、 図 5 に示すツールでは、 係数回転角度入力エリ ア 1 3 に数値を 入力することで、 変換行列の回転角度及びゲイ ンを求めているが、 これ に限定されない。 例えば、 係数回転角度入力エリア 1 3 に色差信号空間 を表示し、 マウス等の操作機器を用いて、 色差信号空間内の軸 ( C b軸 、 C r軸、 C b —軸、 C r —軸) を直接回転させたり伸縮させたりする ようにしても良い。
また、 二種類以上の色差信号に対して、 それぞれの目標となる色差信 号との差が最小となるように回転角度及びゲイ ンを決定する二つ目の方 法を実現するためには、 以下の演算を行う。 まず、 色補正を行う前の色 差信号 ( C b, C r ) は二種類以上存在するので、 i 番目の色差信号 ( C b , C r ) を ( C b i , C r i ) とする ( i は 1 以上の整数) 。 また
、 変換行列を用いた変換式を f ( Θ ! , Θ 2 , Θ 3 , 0 4、 1 ! , 1 2 , 1 3
, 1 4) とし、 それぞれの色差信号 ( C b i , C r i ) の目標となる色差 信号 ( C b ' , C r ' ) を ( C b i C r i ' ) とする。 そして、 図 2
4に示す式を設定し、 gが最小となる 0 i Θ 2 , θ 3 , θ , 1 い 1 2 1 3 - 1 4を算出する。 換言すると、 変換前の色差信号 ( C b i C r i ) と変換後の色差信号 ( C b i C r i ) との差の和が最も少な くなる 0 い θ 2 , Θ 3 , Θ 4 1 】 L 1 2 1 3 ' 1 4を算出する。
g を最小とする Θ i Θ . 1 θ 3 Θ 4 1 : L > 1 2 , 1 3 - 1 4を算出す る方法としては、 勾配法や シンプレックス法 、 アニーリ ング法、 G A
(遺伝的アルゴリズム) 等が使用可能である また、 色補正を行う前の 色差信号 ( C b , C r ) としては 例えば、 Ύクべスチヤ一 ト等の分光 反射特性が分かつている色西を撮像して得られる信号を用いることが可 能である
以上詳しく説明したように 、 第 1 の実施形態によれば、 色差信号空間 内の 4軸 ( C b軸, C b -軸 C r軸 , C r 一軸) を独立して回転及び 伸縮させることで、 入力した色差信 ( C b C r ) の座標点をずらし
、 色補正を行うようにしているので ある色を補正するために色差信号 空間内の 4軸のうちの一つ又は二つの軸を回転及び伸縮させたときに、 他の色への影響が少なくなるように他の軸を回転及び伸縮させることが でき、 所望の色を色補正したとさの他の色への影響を少なくすることが できる。 また、 ある色を補正するために色差信号空間内の 4軸の内の一 つ又は二つの軸を回転及び伸縮させたとさに 残りの軸を変動させない ようにすることで、 他の色に全く を与えずに特定の色のみを色補正 することもできる。
また、 4軸を独立して回転する とにより 軸の両側の色が軸の回転 に追従して変換されるので 特に思 することなく軸の境界線における 色の連続性を容易に保つことがでさる 従つて 、 自由度の高い色補正を 容易に行う ことができると共に、 全体としての色の再現性を向上させる ことができる。 また、 色差信号空間を用いて色補正を行うので、 ユーザ
は変換後の色を想像し易く なり 、 直感的に色補正を行う こ とがでさる
(第 2 の実施形態 )
以下、 本発明による第 2 の実施形態を図面に基づいて説明する 。 図 6 は、 第 2の実施形態による色補正装置の構成例を示すブロ ック図である
。 図 6 において、 2 1 は輝度色差信号分離部であ り 、 入力 した画像信 口
よ り輝度信 ( Y ) と色差信号 ( C b, C r ) とを分離して出力する
2 2はク ロ ガン 変換部であ り 、 輝度色 号分離部 2 1 によつて分 離された色差信号 ( C b, C r ) を入力 し 、 その色差信号 ( C b , C r
) を所定のガンマ力ーブに従って変換してガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) を生成する。
ガンマ力一ブは 、 例えば図 7 に示すグラフによって表される。 色差信 号 ( C b ) は 、 ガンマカーブ G 1 によ り ガンマ変換後の色差信号 ( C b
' ' ) に変換される。 また、 色差信号 ( C r ) は、 ガンマカーブ G 2 に よ りガンマ変換後の色差信号 ( C r ' ' ) に変換される。 第 2 の実施形 態の色補正装置では、 ガンマカーブ G l , G 2 によ り色差信号 ( C b , C r ) のゲイ ンを求めている。 なお、 ガンマカーブ G l , G 2 はツール 等を使用 して自由に設定する こ とができる。
2 3 は 4軸変換部であ り 、 ク ロマガンマ変換部 2 2 によって変換され たガンマ変換後の色差信号 ( C b ' C r ) を入力 し、 その座標が 色差信号空間内のどの象限 (第 1象限から第 4象限の何れか) に含まれ るかを判別し、 これに応じて決まる変換行列とガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ', C r ' ' ) との積を演算する ことによ り 、 色差信号 ( C b , C r ) を色補正した変換後の色差信号 ( C b '、 C r ' ) を求める。 ガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ', C r ' ' ) の座標が第 1象限に存 在する場合には、 図 2 5 ( a ) に示す変換行列 C i によ り色補正を行う。 同様に、 ガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) の座標が第 2象
限に存在する場合には、 図 2 5 ( b ) に示す変換行列 C 2によ り色補正を 行う。 また、 ガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) の座標が第 3 象限に存在する場合には図 2 5 ( c ) に示す変換行列 C 3によ り色補正 を行い、 ガンマ変換後の色差信号 ( C b ' ' C r ' ' ) の座標が第 4象 限に存在する場合には図 2 5 ( d ) に示す変換行列 C 4によ り色補正を行
Ό ·
2 4 は輝度色差信号□成部であ り 、 4軸変換部 2 3 によつて色補正さ れた変換後の色差信号 ( C b C r ' ) と輝度色差信号分離部 2 1 に よって分離された輝度信号 ( Y ) と を合成して画像信号を生成し、 外部 に出力する。
図 8 は、 第 2 の実施形態の色補正装置による 4軸変換の例を示す図で ある。 図 8 に示す例では 、 第 2 象限の座標 Qに存在する色差信号 ( C b C r ) と、 第 4象限の座標 B に存在する色差信号 ( C b C r ) の変 換を行う。 輝度色差信 分離部 2 1 によ り分離された色差信号 ( C b ,
C r ) は、 ク 口マガンマ変換部 2 2 によ り ガンマ変換される。 このとき に使用されるガンマ力 ブ G 1 G 2 は、 図 9 に示すよ なものである
。 図 9 において、 ガン 力 ブ G 1 は、 色差信号の C b成分の負の値が 大きく なると 、 ある値を境に 、 ガンマ変換後の色差信号の C b ' ' 成分 の負の値がよ り大き < なるよ う に設定されている。 また ガンマカーブ
G 2 は、 色差信号の C r 成分とガンマ変換後の色差信号の C r ' ' 成分 とが等しく なるよう に 定されている。
ク ロマガンマ変換部 2 2 にてガンマ変換された色差信号 ( C b
C r ' ' ) は、 4軸変換部 2 3 に出力される。 4軸変換部 2 3 では、 ガ ンマ変換後の色差信号が存在する象限に応じた変換行列によ り色補正を 行う。 すなわち、 座標 Qの色差信号 ( C b C r ) をガンマ変換した色 差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) に対して図 2 5 ( b ) に示す変換行列 C 2
によ り色補正を行い、 座標 Bの色差信号 ( C b , C r ) をガンマ変換し た色差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) に対して図 2 5 ( d ) に示す変換行列 C 4によ り色補正を行う。
従って、 座標 Qの色差信号 ( C b, C r ) を変換した色差信号 ( C b
, C r ' ) の座標は Tとな り 、 座標 Bの色差信号 ( C b , C r ) を変 換した色 ¾i Is -> 、 C b 一 , c r ' ) の座標は Cとなる。 これによ り 、 例 えば、 座標 Qの黄色をその彩度を上げつつ、 赤味を減ら した座標 Tに色 補正する と同時に 、 座標 Bの青色をその彩度を保ちつつ、 緑味を増した 座標 Cに色補正する こ とがでさる。
以上詳し く 説明したよう に 、 第 2の実施形態によれば、 色差信号 ( C b , C r ) をガン 力一ブ G 1 , G 2 によ り変換し、 ガンマ変換後の色 差信号 ( C b ' ' .. C r ' ' ) を 4軸変換しているので、 色差信号 ( C b
C r ) に対するゲィ ンを一次係数 1 ェ ~ 1 4の代わ り に設定する こ : とが でさる。 このとき 、 ガンマ力ーブ G l, G 2の設定次第で、 元の色差信
( C b , C r ) の大きさに応じてゲイ ンの大きさ も可変とする こ と でさる。 これによ り 、 同じ領域内の色差信号 ( C b, C r ) に対して不 均一にゲイ ンをかける こ とも可能となる。 従って、 同 じ領域内の色差信
( C b , C r ) に対して、 ー搽ではない自由度のある色補正を容易に 行う こ とができる と共に 、 色の再現性を向上させる こ とができる。
なお、 4軸変換部 2 3で、 図 2 5 に記載の式の代わ り に図 2 3 に記載 の式を用いる こ とで 、 次係数 1 〜 1 によるゲイ ンを更にかけても良 い
(第 3の実施形態)
以下、 .本発明による第 3の実施形態を図面に基づいて説明する。 図 1 0は、 第 3の実施形態による色補正装置の構成例を示すブロ ッ ク図であ る。 図 1 0 において、 3 1 は輝度色差信号分離部であ り 、 入力 した画像
信号より輝度信号 (Y ) と色差信号 ( C b , C r ) とを分離して出力す る。
3 2 は 4軸変換部であり、 輝度色差信号分離部 3 1 によって分離され た色差信号 ( C b, C r ) を入力し、 その色差信号 ( C b , C r ) を変 換して二次の項を含む色差信号 ( C b, C r , C b 2 , C r 2 ) を生成 する。 ここで、 C b 2 = C b ' ( | C b | + | C r | ) であり、 C r 2 = C r · ( I C b I + I C r I ) である。 また、 4軸変換部 3 2 は、 入 力した色差信号 ( C b , C r ) の座標が色差信号空間内のどの象限 (第 1 象限から第 4象限の何れか) に含まれるかを判別し、 これに応じて決 まる変換行列 C n ( nは 1〜 4の整数) と二次の項を含む色差信号 ( C b , C r , C b 2 , C r 2 ) との積を図 2 6 ( a ) に示す式により演算す ることにより、 色差信号 ( C b, C r ) を色補正した変換後の色差信号 ( C b '、 C r ' ) を求める。 こ こで、 変換行列 C nは、 4軸の回転角度
Θ 丄〜 θ 4、 4軸のゲイ ンを示す一次係数 1 〜 1 4及び二次係数!!! 〜!!!
4を含む。
色差信号 ( C b , C r ) の座標が第 1 象限に存在する場合には、 図 2 6 ( b ) に示す変換行列 C iにより色補正を行う。 また、 色差信号 ( C b ' C V ) の座標が第 2象限に存在する場合には、 図 2 6 ( c ) に示す変 換行列 C 2により色補正を行う。 また、 色差信号 ( C b, C r ) の座標が 第 3象限に存在する場合には図 2 6 ( d ) に示す変換行列 C 3により色補 正を行い、 色差信号 ( C b , C r ) の座標が第 4象限に存在する場合に は図 2 6 ( e ) に示す変換行列 C 4により色補正を行う。
3 3 は輝度色差信号合成部であり、 4軸変換部 3 2 によって色補正さ れた変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) と輝度色差信号分離部 3 1 に よって分離された輝度信号 (Y ) とを合成して画像信号を生成し、 外部 に出力する。
次に、 第 3の実施形態による色補正装置による 4軸変換の具体例を図 面に基づいて説明する。 図 1 1 は、 第 3 の実施形態の色補正装置による 4軸変換の一例を示す図である。 図 1 1 において、 色差信号空間は、 C b軸, C r軸, C b —軸, C r —軸の 4軸により分割されている。 C b 軸を所定の回転角度 Θ iだけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 及び二次 係数を とした軸は、 C b '軸となる。 また、 C r軸を所定の回転角度 0 2だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 2及び二次係数 m 2とした軸は 、 C r '軸となる。 更に、 C b —軸を所定の回転角度 θ 3だけ回転させて 、 ゲイ ンを一次係数 1 3及び二次係数 m 3とした軸は、 C b ' —軸となる 。 また、 C r —軸を所定の回転角度 θ 4だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係 数 1 4及び二次係数 m 4とした軸は、 C r ' —軸となる。
4軸変換部 3 2では、 前述したように 4軸 ( C b軸, C b —軸, C r 軸, C r 一軸) を独立して回転及び伸縮させることで、 入力した色差信 号 ( C b, C r ) の変換を行う。
例えば、 図 1 2 に示すように、 4軸変換部 3 2 に入力される色差信号 ( C b , C r ) の色差信号空間上での座標が Q ( R, P ) であるとする 。 つまり、 入力色差信号 ( C b , C r ) は、 色差信号空間の原点から座 標 Q ( R , P ) までのベク トルで表される。 換言すると、 入力色差信号 ( C b, C r ) を示すベク トルは、 原点から R点までの C b —軸上の線 と原点から P点までの C r軸上の線とによって作られる長方形の対角線 で表される。
この入力色差信号 ( C b , C r ) は、 色差信号 ( C b ) が負である C b —軸と色差信号 ( C r ) が正である C r軸とにより囲まれた領域に存 在しているので、 4軸変換部 3 2では、 色差信号 ( C b , C r ) が第 2 象限に存在していると判断する。 4軸変換部 3 2では、 この結果に応じ て、 前述した図 2 6 ( c ) に示す式で表される変換行列 C 2を用いて図 2
6 ( a ) に示す式によ り変換を行う。 変換行列 C 2には二次係数 m 2 m 3が含まれるので、 一次係数 1 2 1 3のみの場合と比べて、 m 2 , m 3の 値が正の場合にはゲイ ンが大きく なり 、 m 2 m 3の値が負の場合にはゲ イ ンが小さ く なる。 これによ り、 変換後の色差信号 ( C b ' C r ' ) は、 C b ' —軸上における原点から U点までの線と C r ' 軸上における 原点か ら S点までの線とを二辺と して生成される平行四辺形の対角線 ( 原点から座標 Tまでのべク トル) の延長線上にある座標 T ' までのべク トルによ り表される。 なお、 原点から座標 Tまでのベク トルは、 一次係 数 1 2 1 3のみを用いた第 1 の実施形態の色補正装置によ り色補正され た色差信号のべク トルである。
以上詳し く 説明したよう に、 第 3の実施形態によれば、 色差信号 ( C b , C r ) を二次の項を含んだ形式 ( C b , C r , C b 2 , C r 2 ) に 変換し、 一次係数 ( l i l 4 ) 及び二次係数 (ni i m A ) を設定した変 換行列との積を求める こ とによ り色補正が行われるので、 5Π- 係数の EiX Ahに 対する 自由度が増大する 。 すなわち 原点から遠ざかるほどにゲィ ンが 大きく なるよう に係数を した り 原点から遠ざかるほどにゲィ ンが 小さ く なるよう に係数を設定した りする こ とが可能となる 。 例えば、 黄 色の色補正を行う場合、 彩度の高い黄色については、 よ り彩度を し
、 彩度の低い黄色についてはあま り彩度を高く しないような変換を行 Ό ことがでさる 0 従つて、 よ り 自由度の高い色補正を容易に行う とがで さると共に 、 色の 現性を向上させる ことができる 0
(第 4の実施形態 )
以下、 本発明による第 4の実施形態を図面に基づいて説明する 。 図 1
3は 、 第 4の実施形態に.よる色補正装置の構成例を示すブ Πッ ク図であ る o 図 1 3 において、 4 1 は輝度色 信号分離部であ り、 入力 した画像 信号よ り輝度信 ( Y) と色差信号 ( C b , C r ) とを分離して出力す
る。
4 2 は 8軸変換部 (特許請求の範囲の軸変換部に該当する ) であ Ό 、 輝度色差信号分離部 4 1 によつて分離された色差信号 ( C b , C r ) を 変換し 、 二次の項を含む色差信号 ( C b , C r , C b 2 , C r 2 ) を生 成する 。 また、 8軸変換部 4 2は、 8軸によって領域を等しく分割され ている色差信号空間内において 、 入力した色差信号 ( C b , C r ) の座 標がどの領域に存在しているかを判別し 、 これに応じて決まる変換行列 c n ( nは 1 〜 8の整数) と二次の項を含む色差信号 ( C b , C r , C
2 , C r 2 ) との積を演算することにより、 色差信号 ( C b , c r ) を 色補正した変換後の色差信号 ( C b ' 、 C r ' ) を求める,
入力した色差信号 ( C b , C r ) の座標が 8 つの領域中のどの 頁域に 存在しているかを判別する方法としては 、 例えば、 色差信号 ( C b , C r ) の色差信号空間上の座標から極座 を算出して、 算出した極座標の 角度情報と 8軸の角度情報とを比較することにより判別する方法がある
4 3は輝度色差信号合成部であ D 、 8軸変換部 4 2 によって色補正さ れた変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) と輝度色差信号分離部 4 1 に よつ に
て分離された輝度信 — ( Y ) とを合成して画像信号を生成し、 外部 に出力する
次に、 4の実施形態の色補正装置による 8軸変換の具体例を図面に 基づいて説明する 。 図 1 4は、 第 4の実施形態の色補正装置による 8軸 変換の一例を示す図である 。 図 1 4において、 色差信号空間は、 C b軸
, c r軸 , C b -軸, C r 一軸の 4軸と、 この 4軸の中間に存在する K 軸、 L軸 、 M軸、 N軸の 4軸との α計 8軸により等しく分割されている
。 例えば 、 軸を所定の回転角度 Θ iだけ回転させて、 ゲイ ンを-一次 数 1 i及び二次係数を m iとした軸は、 C b '軸となる。 また、 K軸を所
定の回転角度 θ 2だけ回転させて、 ゲイ ンを一次係数 1 2及び二次係数 m 2とした軸は、 K '軸となる。
例えば、 図 1 4に示すように、 8軸変換部 4 2 に入力される色差信号
( C b , C r ) のベク トル Vは、 色差信号空間の C b軸上の原点から W 占 Φでの線と K軸上の原点から X点までの線とによって作られる平行四 辺形の対角線で表される。 8軸変換部 4 2では、 色差信号 ( C b , C r
) の座標が C b軸と K軸との間の領域に存在することから図 2 7 に示す 式により色補正を行う。 これにより、 変換後の色差信号 ( C b ' C r
一
一 ) のべク トル V は、 C b '軸上の原点から W —点までの線と K '軸上 の原点から X '点までの線とを二辺として生成される平行四辺形の対角 線により表される こ こで C b '軸上の W '点は、 C b軸を Θ だけ回 転させ 、 一次係数 1 i及び:二次係数 m iで伸縮させることにより W点を変 換したものであり K '軸上の X '点は、 K軸を Θ 2だけ回転させ、 一次 係数 1 2及び二次係数 m 2で伸張させることにより X点を変換したもので ある。
以上詳し <説明したように、 第 4の実施形態によれば 、 色 信号空間 を 8軸に分割して変換を行うので、 より細かい色補正を行う とができ る 。 更に 例えば C b軸及び κ軸の間に存在する色差信号 ( C b C r
) を色補正した場□、 C b軸及び K軸が回転及び伸縮したとしてち、 C r軸及び L軸の間、 L軸及び C b —軸の間、 C b —軸及び M軸の間、 M 軸及び C r ―軸の間、 C r 一軸及び N軸の間に存在する色差信号 ( C b
C r ) には影響を与えることがなくなるので、 4軸により分割して変 換を行う場 に比べて 特定の色を補正した場合における、 他の色に与 える影響をよ Ό低減することができる。 従って、 より 自由度の い色補 正を行う ことができると共に、 色の再現性を向上させることがでさる なお、 第 4の実施形態において、 色差信号空間は、 C b軸 C r軸
C b -軸 C r —軸の 4軸と、 この 4軸の中間に存在する K軸、 L軸、
M軸、 N軸の 4軸との合計 8軸によ Ό構成されているが、 れに限 AEさ れない 例えば、 1 2軸や 1 6軸など 4軸や 8軸以外の数の軸により色 差信号空間の領域を分割するようにしても良い。
また 図 1 5 に示すように、 色差信号空間内における軸の位置を予め 決めずに 自由に配置できるようにしても良い。 図 1 5 によれば C b 軸及び C r軸の間に、 C b軸から回転角度 だけ回転させた E軸と C 軸から回転角度 1 だけ回転させた F軸とを設け E軸を Θ だけ回転さ せ、 F軸を Θ 2だけ回転させると共 ί それぞれ- 次係数 1 , 1 2及び 二次係数 m m 2だけ E軸及び F軸を伸縮させるようにしている。 この 場合は 、 入力した色 信 ( C b , C r ) を変換して、 二次の項を含む β ¾Ξ 15号 ( C b , C r C b 2 , C r 2 ) を生成し、 図 2 8 に示す式に より変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) を求める。
例えば、 C b軸と C r軸との間に存在する色差信号 ( C b , C r ) を 変換する場合、 その色 信号 ( C b C r ) が E軸や F軸上に位置する ようにして、 E軸や F軸を回転及び伸縮させても良い。 これにより、 E 軸や F軸を回転及び伸縮させることで 、 補正したい色差信号 ( C b , C r ) を直接色補正することが可能となり、 色補正が分かり易くなると ± に、 利便性が向上する 従つて、 よ 自由度の高い色補正を分かり易 < 容易に行う ことがでさると共に、 色の再現性を向上させる とができる また 、 色差信号空間内における軸の位置を予め決めずに 自由に配置 できるようにした場口において、 軸によって分割される領域の数を N (
Nは 1以上の整数) とし 各軸上の任意の座標を設定したとき、 隣り 口 う座標の外積が全て 0よ Ό も大きくなるように軸を設定するようにして も良い。
例えば、 図 1 7 に示すよ う に、 分割される領域の数を 5 と し、 領域を 分割する軸を 0軸、 1軸、 2軸、 3軸、 4軸とする。 そして 、 0軸上の 任意の座標 (A O x , A 0 y ) 、 1軸上の任意の座標 ( A 1 X , A 1 y ) 、 2軸上の任意の座標 ( A 2 X, A 2 y ) 、 3軸上の任 の座標 (A 3 X, A 3 y ) 、 4軸上の任意の座標 ( A 4 x , A 4 y ) を設定する。 こ こで、 隣 り合う 0軸上の座標 ( A O x , A 0 y ) と 1軸上の座標 ( A 1 X , A 1 y ) との外積は、 (A O x , A O y ) x ( A 1 , A 1 y ) = A 0 x - A l y - A O y · Α 1 xとなる。 同様に 、 隣 0合う 1軸上 の座標 ( A 1 X, A 1 y ) と 2軸上の座標 (A 2 X , A 2 y ) との外積 は、 (A l x , A l y ) X (A 2 x ' A 2 y ) = A 1 X • A 2 y - A 1 y , A 2 x となる。 また、 隣り合う 2軸上の座標 (A 2 X , A 2 y ) と 3軸上の座標 (A 3 x, A 3 y ) との外積は、 ( A 2 X A 2 y ) X ( A 3 x , A 3 y ) =A 2 x - A 3 y - A 2 y · A 3 x となる 。 また、 隣 り合う 3軸上の座標 (A 3 x, A 3 y ) と 4軸上の座標 ( A 4 x , A 4 y ) との外積は、 (A 3 x , A 3 y ) X ( A 4 x , A 4 y ) = A 3 x · A 4 y— A 3 y ' A 4 x となる。 また、 隣 り合う 4軸上の座標 ( A 4 x , A 4 y ) と 0軸上の座標 (A O x , A 0 y ) との外禾貝は 、 ( A 4 x , A 4 y ) X (A O x , A 0 y ) = A 4 x · A 0 y— A 4 y • A 0 x とな る。 そして、 全ての外積が 0よ り も大きく なるよう に各軸を BX Ah 。 また、 このよう に各軸を設定した場合には、 色差信号 ( C b , C r ) の座標がどの領域に存在するかを軸変換部にて判定する こ と.ができる。 具体的には、 色差信号 ( C b, C r ) の座標と 0軸上の座標 (A O x , A 0 y ) との外積が 0以上で、 且つ 、 色差信号 ( C b C r ) の座標と 1軸上の座標 ( A 1 X, A 1 y ) との外積が 0よ り も小さ い場合には、 色差信号 ( C b , C r ) は、 0軸と 1軸との間の領域に存在する と判定 する。 また、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と 1軸上の座標 ( A 1 X ,
A 1 y ) との外 が 0以上で、 且つ、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と
2軸上の座標 ( A 2 X , A 2 y ) との外積が 0より も小さい場合には、 色差信号 ( C b C r ) は、 1軸と 2軸との間の領域に存在すると判定 する。 また 、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と 2軸上の座標 ( A 2 X,
A 2 y ) との外禾貝が 0以上で、 且つ、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と
3軸上の座標 ( A 3 X , A 3 y ) との外積が 0より も小さい場合には、 色差信号 ( C b C r ) は、 2軸と 3軸との間の領域に存在すると判定 する。 また 、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と 3軸上の座標 ( A 3 X ,
A 3 y ) との外積が 0以上で、 且つ、 色差信号 ( C b, C r ) の座標と
4軸上の座標 ( A 4 X , A 4 y ) との外積が 0 より も小さい場合には、 色差信号 ( C b , C r ) は、 3軸と 4軸との間の領域に存在すると判定 一 9 る。 まに 、 色差信号 ( C b , C r ) の座標と 4軸上の座標 ( A 4 X,
A 4 y ) との外積が 0以上で、 且つ、 色差信号 ( C b, C r ) の座標と
0軸上の座標 ( A 0 X , A 0 y ) との外積が 0より も小さい場合には、 色差信号 ( C b C r ) は、 4軸と 0軸との間の領域に存在すると判定 する。
また、 図 1 6 に示すような画面を持っッ一ルを用いることにより、 補 正したい色 信 ( C b , C r ) の座標を通る軸を追加して、 その軸を 回転及び伸縮させるようにしても良い 。 図 1 6 は、 第 4の実施形態の色 補正装置において軸を追加する際の変換行列の回転角度及びゲイ ンを求 めるツールの画面例を示す図である 図 1 6 において、 ツールの画面は
、 第 1 の表示ェ ァ 1 1 、 第 2 の表示エリア 1 2、 係数回転角度入力ェ リ ア 1 7 、 色 信号座標角度表示ェリ ァ 1 8 、 軸追加ポタン 1 9 、 色差 信号比較ェ ァ 1 4、 変換行列表示ェリ ァ 1 5 、 演算実行ポタン 1 6 を 備えて構成されている。
第 1 の表示エリア 1 1 は、 色補正を行う前の画像を表示する。
第 2の表示ェ U ァ 1 2 は 色補正後の画像を表示する。
係数回転角度入力エリ ア 1 7 には、 色差信号空間のそれぞれの軸の番 号を示す軸番号及びそれぞれの軸の角度を示す領域を有している で、 それぞれの軸の角度は C b軸を基準とした角度である。 また、 係 数回転角度入力エリア 1 7 には、 色差信号空間のそれぞれの軸に対する ゲイ ンを示す一次係数 ( 1 1 1 4 ) 及び二次係数 (m l m 4 ) 、 そ れぞれの軸を回転させる角度を示す回転角度 ( 0 1 0 4 ) を入力する ための領域を有している また、 軸番号 1 4の軸は、 初期状態で用意 されている軸であり、 軸 号 5 の軸は、 軸追加ボタン 1 9 により追加さ れたものである 。 軸追加ポ夕ン 1 9の操作により軸を追加すると、 軸の 軸番号及び角度を示す領域と 、 一次係数、 二次係数、 回転角度を入力す るための領域とが追加される
色差信号座 Λτη.角度表示ェ ァ 1 8 〖こは、 第 1 の表示エリ ア 1 1 tこ; ϊ¾ されている画像中の Α点の色差信号 ( C b C r ) の座標と原点とを結 ぶ軸の角度が表示される また、 軸追加ポタン 1 9は、 色差信号座標角 度表示エリア 1 8 に表示されている角度の軸を色差信号空間の軸として 追加するためのボタンである
色差信号比較エリ ア 1 4では、 第 1 の表示エリ ア 1 1 に表示されてい る画像中の A に対応する色差信号 ( C b , C r ) が座標 Bに存在する ことが表示される 0 ;† A点の色差信号 ( C b C r ) が色補正され
- た変換後の色差信号 ( C b , C r ' ) が座標 Cに存在することが表示 される。
また、 変換行列表示ェリァ 1 5は、 係数回転角度入力エリア 1 7 にて 入力された回転角度、 一次係数、 二次係数に応じて定められる変換行列 の値を表示する
このようなツールにおいて、 ユーザは、 マウス等の操作装置を用いて
、 第 1 の表示エ リ ア 1 1 に表示された画像中の色補正を行う位置 ( A点 ) を選択する。 第 1 の表示エリ ア 1 1 に表示された画像中の A点が選択 される と、 色差信号比較エ リ ア 1 4では、 第 1 の表示エリ ア 1 1 に表示 された画像中の A点に対応する色差信号 ( C b , C r ) の座標 Bが表示 される。 また、 色差信号座標角度表示エリ ア 1 8 には、 第 1 の表示エリ ァ 1 1 に表示された画像中の A点に対応する色差信号の座標と原点とを 結ぶ軸の角度が表示される。
ユーザは、 色差信号座標角度表示エリ ア 1 8 に表示されている角度の 軸を色差信号空間の軸と して追加するか否かを決めて、 追加する場合に は、 軸追加ポタ ン 1 9 を操作する。 軸追加ポタ ン 1 9 が操作されると、 係数回転角度入力エリ ア 1 7 には、 元から存在する C b軸 (軸番号 1 、 角度 0 ° 、 回転角度 0 ° —次係数及び二次係数無し) 、 C r 軸 (軸番号 2 、 角度 9 0 ° 、 回転角度 0 ° 、 一次係数及び二次係数無し) 、 C b — 軸 (軸番号 3 、 角度 1 8 0 ° 、 回転角度 0 ° 、 一次係数及び二次係数無 し) 、 C r 一軸 (軸番号 4、 角度 2 7 0 ° 、 回転角度 0 ° 、 一次係数及 び二次係数無し) の 4軸に加えて、 軸番号 5 、 角度 1 2 0 ° の軸が追加 される。 そして、 ユーザは、 係数回転角度入力エ リ ア 1 7 の軸番号 5 の 回転角度 0 5、 一次係数 1 5、 二次係数 m 5の値を入力 し、 演算実行ボタ ン 1 6 を操作する。
演算実行ポタ ン 1 6 が操作される と、 ツールでは、 第 2 象限において 使用される変換行列に対して、 入力された回転角度 0 5、 一次係数 1 5 、 二次係数 m 5の値を C r 軸との角度の差を考慮して当てはめて、 色差信号 との積を求める。 色差信号比較エ リ ア 1 4では、 色補正された変換後の 色差信号 ( C b ' , C r ' ) の座標 Cが表示され、 変換行列表示エ リ ア 1 5 では、 入力された回転角度 0 5、 一次係数 1 5、 二次係数 m 5の値に よ り求められる変換行列の値が表示される。 また、 第 2 の表示エ リ ア 1
2 には、 色補正後の画像が表示される。
ユーザは、 第 2 の表示エリ ア 1 2 に表示された色補正後の画像や、 色 差信号比較エリ ア 1 4に表示された色差信号 ( C b, C r ) の座標 B、 変換後の色差信号 ( C b ' , C r ' ) の座標 C、 変換行列表示エリ ア 1 5 に表示されている変換行列の値を見て、 係数回転角度入力エリ ア 1 7 に入力された回転角度 0 5、 一次係数 1 5、 二次係数 m sの値が適切なも のであるか否かを確認することができる。 そして、 不適切であれば、 再 入力して調整を行う。 なお、 第 4の実施形態では、 二次係数を用いてい るが、 一次係数のみであっても良い
なお 、 第 3の実施形態乃至第 4の実施形態による色補正装置において
、 ク□ ガン 変換部を設け 、 ガン 力一ブによる変換を行うようにし ても良い
(第 5 の実施形態)
以下 、 本発明による第 5の実施形 を図面に基づいて説明する 。 図 1
8は、 第 5 の実施形態による色補正 置の構成例を示すブロック図であ る。 図 1 8 において、 5 1 は R G Bマ 卜 U クス変換部であり、 R G B信 号 (R , G , B ) を入力し、 図 2 9 に示す 3 X 3の変換行列との積を求
一
めることで変換後の R G B信号 ( R , G , B ' ) を得ている , なお、
R G B信号 ( R , G, B ) を変換するための変換行列は、 色補正を行う ソフ トウェアなどのパラメータにより予め定められた値が用いられる。
5 2 は色差信号抽出部であり、 入力した R G B信号 (R ', G ' , B ' ) から一次の項に対応する色差信号 ( C b, C r ) を抽出して出力する 。 また、 色差信号抽出部 5 2は、 R G B信号 ( R ', G ' , B ' ) から二 次の項に対応する色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) を抽出して出力する。
5 3 は第 1 の変換行列生成部であり、 一次の項に対応する色差信号 ( C b , C r ) を入力し、 これを基に第 1 の変換行列 Aを生成する。 こ こ
で、 第 1 の変換行列 Aは、 以下の 3つの行列の積により求められる。 3 つの行列は、 入力した変換後の R G B信号 ( R ' , G ' , B ' ) を変換し て輝度信号 ( Y ) 及.び色差信号 ( C b , C r ) を得るための第 1 の行列
(例えば、 図 3 0 ( a ) に示す行列) と、 入力した色差信号 ( C b , C r ) を変換して色補正した色差信号 ( C b ' , C r ' ) を得るための第 2の行列 (例えば、 図 3 0 ( b ) に示す行列) と、 色補正した色差信号
( C b ' , C r ' ) を R G B信号 ( R ' ' , G ' ' , Β ' ' ) に変換する ための第 3 の行列 (例えば、 図 3 0 ( c ) に示す行列) である。 なお、
1 の行列及び第 3の行列は 、 色補正を行うソフ 卜ゥェァなどのハ0ラメ
―夕により決まる。 また、 第 3の行列は、 第 1 の行列の逆行列である。 また、 第 2の行列は、 軸によつて領域を分割されてい 口
る色差信 'ラ空間 内において、 入力した色差信号 ( C b , C r ) の座標がどの領域に存在 しているかを判別し、 これに応じて決まる行列 (例えば 、 図 2 3又は図
2 5 に示す行列) である。 また 、 色差信号空間内における軸の位置を予 め決めずに、 図 1 5 に示すように軸を自由に配置した場合には、 第 2の 行列は、 図 3 1 ( a ) に示すような行列となる。
このような第 1 の行列乃至第 3の行列の積を求めることにより (例え ば、 図 3 2 に記載の式) 、 第 1 の変換行列 Aが得られる。 ここで、 第 1 の変換行列 Aは、 軸によって領域を分割されている色差信号空間内にお いて、 入力した色差信号 ( C b , C r ) の座標がどの領域に存在してい るかを判別し、 これに応じて決まる行列である。 そのため、 領域の数だ け第 1 の変換行列 Aが存在する。
5 4は第 1 の画像変換部であり、 R G Bマ ト リ クス変換部 5 1 から入 力したマ ト リクス変換後の R G B信号 ( R ' , G ' , B ' ) と第 1 の変換 行列 Aとを掛けることにより、 1次の項を変換した R G B信号 ( R ' ' , G ' ' , B ' ' ) を求める。
5 5 は第 2の変換行列生成部であり、 二次の項に対応する色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) を入力し、 これを基に第 2の変換行列 Bを生成する。 ここで、 第 2の変換行列 Bは、 以下の 2つの行列の積により求められる 。 2つの行列は、 入力した色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) を変換して色補 正した色差信号 ( C b ' ' , C r ' ' ) を得るための第 4 の行列 (例えば 、 図 3 3 ( a ) に記載の行列) と、 色補正した色差信号 ( C b ' ' , C r ) を R G B信号 ( R ' ' ' , G ' ' ' , B ' ' ' ) に変換するため の第 5の行列 (例えば、 図 3 3 ( b ) に示す行列) である。 なお、 第 5 の行列は、 色補正を行うソフ トウエアなどのパラメ一夕により決まる。 また、 第 4の行列は、 軸によって領域を分割されている色差信号空間 内において、 入力した色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) の座標がどの領域に 存在しているかを判別し、 これに応じて決まる行列 (例えば、 図 2 6 に 示す行列) である。 また、 色差信号空間内における軸の位置を予め決め ずに、 図 1 5 に示すように、 軸を自由に配置した場合には、 第 4 の行列 は、 図 3 0 ( b ) に示すような行列となる。
このような第 4の行列乃至第 5の行列の積を求めることにより (例え ば、 図 3 4に記載の式) 、 第 2の変換行列 Bが得られる。 こ こで、 第 2 の変換行列 Bは、 軸によって領域を分割されている色差信号空間内にお いて、 入力した色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) の座標がどの領域に存在し ているかを判別し、 これに応じて決まる行列である。 そのため、 領域の 数だけ第 2 の変換行列 Bが存在する。
5 6 は第 2の画像変換部であり、 第 2 の変換行列生成部 5 5から入力 した第 2 の変換行列 Bと色差信号抽出部 5 2から入力した色差信号 ( C b 2 , C r 2 ) との積を求めることにより、 二次の項を変換するための R G B信号 (R ' ' ' , G , B ' ' ' ) を得る。 また、 第 2 の画像 変換部 5 6 では、 第 1 の画像変換部 5 4から入力した 1次の項を変換し
た R G B信号 ( R ' ' G B ' ) に対して、 二次の項を変換する ための R G B信 ( R ' ' ' , G ' ' ' B ' ' - ) を加算する こ とで、 色補正した R G B信号 ( R G ' ' ' ' , を求める
以上詳し く 兑明したよう に、 第 5 の実施形態によれば R G Bの画像 信号に対して直接色 甫正を行う こ とができるので、 演算精度を向上させ る こ とができると共に 子化エラ一を軽減する こ とがでさる 従って
、 色の再現性を向上させる こ とがでさる。
また 、 第 5 の実施形態によれば、 R G B信号 ( R , G B ) を変換す るための変換行列 (例えば図 2 9 に示す変換行列) 、 第 1 の変換行列 A と して単位行列を 第 2 の変換行列 B と して零行列を用いる こ とによ り R G Bの画像信号を色補正せずに出力するこ とができる これによ り
、 色差信号に変換する ことなく R G Bの画像信号をそのまま出力する こ とがでさるので 色差信号に変換した後に R G Bの画像信 '-J に変換する 際に生じる演算 差がなく なる。
また 、 第 5 の実施形態によれば、 色差信号 ( C b , C r ) を二次の項 を含んだ形式 ( C b , C r C b 2 , C r 2 ) に変換し 一次係数 ( 1 ラ 1 a ) 及び二次係数 (m , m 2 ) を設定した変換行列との積を求める ことによ り色補正が行われるので 係数の設定に対する 白由度が増大す る 。 すなわち、 原点から遠ざかるほどにゲイ ンが大きく なるよ う に係数 を 殳 した り、 原点から遠ざかるほどにゲイ ンが小さ く なるよ う に係数 を設定した りする ことが可能となる 。 従って、 よ り 自由度の高い色ネ甫正 を容易に行う ことができる と共に 色の再現性を向上させる こ とができ る
なお、 第 5 の実施形態において 第 2 の変換行列生成部 5 5 及び第 2 の画像変換部 5 6 を設けずに、 第 1 の変換行列生成部 5 3 及び第 1 の画
像変換部 5 4による一次の項の色補正のみを行うようにしても良い。 ま た、 第 2の変換行列生成部 5 5 により生成される第 2の変換行列 Bを零 行列とすることで二次の項の色補正を無効化しても良い。
その他、 上記第 1 の実施形態乃至第 5の実施形態は、 本発明を実施す るにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、 これらによって本 発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。 すなわ ち、 本発明はその精神、 またはその主要な特徴から逸脱することなく、 様々な形で実施することができる。 産業上の利用可能性
本発明は、 デジタルカメラ、 T Vカメラ、 ビデオカメラ等の撮像機器 や画像信号を取り込んで表示する表示機器における画像信号の色補正を 行うための色補正装置に有用である。 .