WO2003003362A1

WO2003003362A1 - Support d'enregistrement/reproduction optique, matrice mere pour la production d'un support d'enregistrement/reproduction optique et dispositif d'enregistrement/reproduction optique

Info

Publication number: WO2003003362A1
Application number: PCT/JP2002/006442
Authority: WO
Inventors: Sohmei Endoh; Nobuhiro Nagano; Jun Nakano
Original assignee: Sony Corporation
Priority date: 2001-06-29
Filing date: 2002-06-26
Publication date: 2003-01-09
Also published as: KR100909603B1; US20040022162A1; CN1465054A; US7242662B2; TWI227487B; EP1403859A1; EP1403859A4; JP2003085778A; KR20040014932A; CN1267915C

Description

明細書

光学記録再生媒体、光学記録再生媒体製造用マザ一スタンパ及び光学記録再生装置技術分野

本発明は、記録トラックに沿ってグループが形成され、所定の波長の光が照射されて記録及び又は再生がなされる光学記録再生媒体と、光学記録再生媒体製造用マザ—スタンパ及び光学記録再生装置に係わる。背景技術

光学記録再生媒体として、円盤状に形成されて成り、光学的に記録及び/又は再生が行われる光ディスクが各種実用化されている。このような光ディスクには、データに対応したエンボスピッ卜がディスク基板に予め形成されて成る再生専用光ディスクや、磁気光学効果を利用してデータの記録を行う光磁気ディスクや、記録膜の相変化を利用してデータの記録を行う相変化型光ディスクなどがある。

これらの光ディスクのうち、光磁気ディスクゃ相変化型光ディスクのように書き込みが可能な光ディスクでは、通常記録卜ラックに沿つたグループがディスク基板に形成される。ここで、グル —ブとは、主にトラッキングサ一ボを行えるようにするために、記録卜ラックに沿って形成されるいわゆる案内溝であり、グルーブとグループとの開口端間をランドと称す。

そしてグループが形成されて成る光ディスクでは、通常、ダル ―ブで反射回折された光から得られるプッシュプル信号に基づくトラッキングエラ一信号によって、トラッキングサ一ボがなされる。ここで、プッシュプル信号は、グループで反射回折された光を、例えば卜ラック中心に対して対称に配置された 2つの光検出器により検出し、それら 2つの光検出器からの出力の差をとることにより得られる。

ところで、従来、これらの光ディスクでは、再生装置に搭載される光ピックアップの再生分解能を向上させることで、高記録密度化を達成してきた。そして、光ピックアップの再生分解能の向上には、主に、データの再生に使用するレーザ光の波長 λを短くしたり、光ディスク上にレーザ光を集光する対物レンズの開口数 Ν Αを大きくしたりすることにより、光学的に実現させてきた。従来、 C D (Compact Disc)の追記型のいわゆる C D— Rゃ光磁気ディスクの書換え可能型の M D (Mini Disc) 、 D V D (Digital Versati le Disc)の追記型の D V D— R、又は D V Dの書換え可能型の D V D— R W (いずれも光ディスクの登録商標）の各フォ —マツ卜では、グル一ブに記録するグル一ブ記録フォーマツ卜が提案されている。 I S 0系の光磁気ディスクの各フォーマットでは、ランドに記録するランド記録フォ一マツ卜が提案されている ( —方 D V D— R A M (Random Access Memory)等においては、光ディスクの高密度化を実現する一つの方法として、グループとランドとの両方に記録することにより、卜ラック密度を従来の 2倍にして高密度化をはかる、いわゆるランドグループ記録方式が提案されている。

また近年、次世代光ディスクとして開発が進められている D V R ( Digital Video Redordable) や、 M Dが小型小径化されたいわゆる（マイクロ） — D i s c等の高密度光ディスクでは、ランドグループ記録方式が採られ、図 5にその一例を模式的に示すように、グループ 2力く、隣接するグループ 2に同期してゥォブル即ち蛇行しているフォーマツトが提案されている。 9はランドを示す。このゥォブル信号は、クロックを発生させて同期信号等に使われる。データ情報は、ランド 9上と、グループ 2上に記録されることから、従来の 2倍の記録密度を達成することができる。

しかしながら、 D V D— R A M等においてランドグルーブ記録方式を行う場合、ランド上の記録とグループ上の記録において、記録再生時にフォーカス点をそれぞれ調節しないと最適な記録再生特性が得られないことから、光学系の複雑化を招くという欠点があった。

また、 " IS0M 2000 Simulation Of Heat Generat ion And Cond uction On Land/Groove Disc" において、ランド上の言己録とグル —ブ上の記録とにおいて、記録ビーム形状が異なる報告があることからも明らかなように、ランド記録再生特性とグループ記録再生特性とを均一化することは困難であり、同一の光学記録再生媒体において、記録再生特性の異なる領域が存在するという問題がある。

更にまた、 D V R等の高密度光ディスクにおいて、読み取り面に近い方、即ち D V Rの場合は、光照射側に近いランド上の記録再生特性は良好であるが、読み取り面から遠い方、即ち D V Rの場合光照射側から遠いグループでの記録再生特性を良好に保持することは困難な結果を得ている。

D V D— R 0 M (Read Only Memory)ディスク等において、このようなランドグループ記録方式のフォ一マツトで信号を直接記録することは現状では可能であるが、ランド上の記録とグループ上の記録とで記録再生特性を良好で且つ均一にすることが望まれている。

しかしながら、上述したように、 D V R等の高密度光ディスクにおいて、グループ部は読み取り面に遠い方であり、このグルーブ部での記録再生特性を良好にすることは困難である。

これに対し、光学記録再生媒体の製造工程において、基板に形成する凹凸パターンを反転して製造する方法が考えられる。すなわち、通常の光学記録再生媒体の製造過程においては、フォトリソグラフィ等によってガラス原盤上の感光層に微細な凹凸パターンを形成した後、メツキ等によって例えば N i より成るマスタ一スタンパを形成する。

そしてこのマスタ一スタンパを金型等に載置して樹脂を射出する射出成形法、または、基板上に、例えば紫外線硬化樹脂を塗布し、この樹脂層にこのスタンパを押圧して、目的とする凹凸バタ一ンを形成するいわゆる 2 P (Photo- Polymerizat ion)法によつて表面に所定の微細な凹凸パターンが形成された光学記録再生媒体の基板を形成することができる。

従って、上述したように、グループ部が読み取り面から遠い側に設けられて記録再生特性が良好に保持できない場合は、上述のマスタースタンパの複製スタンパ、即ちいわゆるマザ一スタンパを、電気メツキ法等によつて転写形成することにより、凹凸バタ

-ンを逆にして、基板上のグルーブパタ一ンを読み取り側に近い方に設ける構成として、記録再生特性の向上をはかることができる。

しかしながら、グル一ブ記録又はランド記録フォーマツトを採る場合は、ランドグループ記録フォーマットを採る場合と同様の高記録密度を達成しようとすると、ランドグループ記録フォ一マッ卜を採る場合の 2倍のトラック密度にすること、即ちトラックピッチを半分とする必要があり、プッシュプル信号等のトラツキングサ一ボ信号の振幅量が小さくなり、安定に卜ラッキングすることや、ゥォブル信号の再生が難しくなる。

例えば、ランドグループ記録フォーマットは、卜ラックピッチ力く 0 . 6 0 m、即ちランド幅が 0 . 3 0 m、グループ幅が 0 . 3 0 mとされており、プッシュプル信号振幅は 9 0 %程度である。

しかしながらグループ記録フォ一マツトで同様の記録密度を達成する場合は、卜ラックピッチを 0. 3 2 mとすると、プッシュプル信号振幅は 1 8 %程度である。

従来の光ディスクにおいて、卜ラックピッチは、再生装置の光ピックアップのカツトオフ周波数に対応する卜ラックピッチの 2 倍〜 2 / 3程度とすると、安定したトラツキングサ一ボゃ安定したゥォブル信号の再生を実現し、トラッキングサーボ信号振幅を十分なレベルとして得られるとされる。

ここで、カットオフ周波数とは、再生信号振幅がほぼ 0 となる周波数のことであり、データの再生に使用するレーザ光の波長を λ とし、光ディスク上にレーザ光を集光する対物レンズの開口数を Ν Αとしたとき、 2 Ν ΑΖスで表される。

上述の D V Rの場合、開口数 N A = 0. 8 5、再生光の波長ス = 4 0 6 n mであるから、カットオフ周波数（ 2 N A/ ;i ) は、

4 1 8 7本/ mmであり、これに対応する卜ラックピッチは 0.

2 3 9 mである。

D V Rのトラックピッチを 0. 3 2 mとすると、カットオフ周波数の卜ラックピッチ（ 0. 2 3 9 ^ m) の 4 Z 3 0. 3 2 / 0. 2 3 9 ^ 1. 3 3 9 ) 程度となり、十分なトラッキングサ

—ボ信号振幅、即ちプッシュプル信号振幅が得られないこととなる o

. 近年の高密度光ディスクでは、トラッキングエラー信号としてプッシュプル信号が用いられているが、トラツキングサ一ボを安定に行うには、プッシュプル信号振幅比が十分大である必要があり、例えばプッシュプル信号振幅を最大にするためのフオーカス位置の調整を行うなどの工夫により、 0. 1 4以上程度とする必要がある。また、ゥォブル信号の再生を安定に行うようにすることが望まれている。

本発明は、上述したような問題を解決し、記録再生特性の変動を生じることなく、また安定したトラッキングサーボを行うためにプッシュプル信号振幅が十分得られ、且つゥォブル信号の再生も安定に行うことのできる実用的な高記録密度の光学記録再生媒体、光学記録再生媒体製造用のマザースタンパ、更に光学記録再生装置を提供するものである。発明の開示

本発明は、記録卜ラックに沿ってグループが形成され、所定の波長； I の光が照射されて記録及びノ又は再生がなされる光学記録再生媒体であって、光学記録再生媒体の光入射面からグループに至る媒質の屈折率を nとしたときに、このグループの位相深さ X を、

λ / 1 6 . 1 4 η ≤ χ ≤ Α / 4 . 9 9 η

とすると共に、グループの幅 wと、卜ラックピッチ ρの比 w Ζ ρ を、

0 . 3 9 1 ≤ ( w/ ) ≤ 0 . 5 9 4

として構成する。

または、グループの位相深さ Xを、

λ / 2 . 7 7 η ≤ χ ≤ λ / 2 . 4 1 η

とすると共に、グループの幅 wと、トラックピッチ ρの比 w ρ を、

0 . 4 2 2 ≤ ( w/ p ) ≤ 0 . 5 7 8

として構成する。

また本発明は、上述の構成による光学記録再生媒体において、グループが形成された基板の上に、少なくとも記録層及び保護層を設け、グループは、光入射面に近い側に突出する上面を有し、このグループの上面を情報の記録再生がなされる情報面として構成する。

また更に本発明は、上述の構成による光学記録再生媒体において、グループをゥォブリンググループとして構成する。

更に本発明は、上述の構成による光学記録再生媒体において、トラックピッチを、 3 0 0 n m以上 3 2 5 n m以下として構成す更にまた本発明は、上述の光学記録再生媒体に対する記録及びノ又は再生に使用される対物レンズの開口数を N Aとしたとき、この N Aを 0 . 8 5 ± 0 . 0 5 とする。

また本発明は、記録卜ラックに沿ってグループが形成され、所定の波長 λの光が照射されて記録及び Ζ又は再生がなされる光学記録再生媒体を製造する際に使用される光学記録再生媒体製造用マザースタンパであつて、光学記録再生媒体の光入射面からグルーブに至る媒質の屈折率を η としたときに、このグループパターンの位相深さ X ' を、

ス / 1 6 . 1 4 η ≤ X ' ≤ λ / . 9 9 η

とすると共に、グループパターンの幅 w ' と、トラックピッチ p の比 w' / ρ ' を、

0 . 3 9 1 ≤ (w' / p * ) ≤ 0 . 5 9 4

として構成する。

または、グループパターンの位相深さ X ' を、

λ / 2 . 7 7 η ≤ X ' ≤ λ / 2 . 4 1 η

とすると共に、グルーブパターンの幅 w ' と、トラックピッチ p ' の比 w' / p ' を、

0 . 4 2 2 ≤ ( w' / p ' ) ≤ 0 . 5 7 8

として構成する。

また本発明による光学記録再生媒体は、上述の光学記録再生媒体製造用マザ一ス夕ンパによつて基板を転写成形し、この基板上に、少なくとも記録層及び保護層を設け、上述のグループを、光入射面に近い側に突出する上面を有する構成とし、且つこの上面を情報の記録再生がなされる情報面として構成する。

更に本発明による光学記録再生装置は、上述の構成による光学記録再生媒体に対し、そのグループの光入射面に近い上面のみに情報の記録再生を行う構成とする。

上述したように、本発明においては、光学記録再生媒体のダル —ブをゥォブリンググループとしてその位相深さを

スノ 1 6 . 1 4 η ≤ χ ≤ λ /^/ 4. 9 9 η

とし、グループの幅 wと、トラックピッチ ρの比 w / ρを、

0 . 3 9 1 ≤ ( w/ ρ ) ≤ 0 . 5 9 4

として構成することによって、十分なプッシュプル信号振幅を得ることができた。

または、グループの位相深さを、

λ / 2 . 7 7 η ≤ X ≤ A / 2 . 4 1 η

とすると共に、グループの幅 wと、トラックピッチ pの比 w Z p を、

0 . 4 2 2 ≤ ( w/ ) ≤ 0 . 5 7 8

として構成することによって、十分に安定してプッシュプル信号振幅を得ることができた。

更に本発明においては、上述の構成による光学記録再生媒体において、グループが形成された基板の上に、少なくとも記録層及び保護層を設け、グループを、光入射面に近い側に突出する上面を有する構成とし、即ち読み取り側に近い方にグループが設けられる構成として、このグループの上面を情報の記録再生がなされる情報面として構成することによって、ランドグループ記録を採る場合のような、記録再生特性の変動を生じることがなく、また光学記録再生装置の再生光学系の複雑化を回避することもなく、更に、トラックピッチを 3 0 0 n m以上 3 2 5 n m以下とする場合は、前述のランドグループ記録方式を採る場合と同程度の高記録密度化をはかることができて、安定した記録再生特性が得られる光学記録再生媒体又は光学記録再生装置を提供することができ

図面の簡単な説明

図 1は、本発明による光学記録再生媒体の一例の一部の略線的拡大断面図であり、図 2 A、図 2 Bおよび図 2 Cは、それぞれ本発明による光学記録再生媒体製造用マザ一スタンパの製造工程の一例を示す工程図であり、図 3は、光学記録装置の一例の概略構成図であり、図 4 は、本発明による光学記録再生装置の一例の概略構成図であり、図 5 は、従来の光学記録再生媒体の一例の一部拡大平面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明するが本発明は以下の例に限定されることなく、本発明構成を逸脱しない範囲で種々の構成を採り得ることはいうまでもない。

図 1に本発明による光学記録再生媒体の一例の一部を拡大した断面構成を模式的に示す。図 1 に示すように、この例においては. 基板 1の上に、光入射面に近い側、図示の例では上側に突出するグループ 2が形成されて成り、この上に例えば反射層 3、第 1の誘電体層 4、記録層 5、第 2 の誘電体層 6及び光透過性の保護層

7が順次積層形成されて光学記録再生媒体が構成される。

8 は対物レンズ等の光ピックアップを示し、レーザ光等の再生光 Lがグループ 2上に照射されて、このグル一ブ 2の上面に記録された情報を読みだすようになされている。

そして特に本発明においては、上述のグループ 2 の深さ（図示の例では高さに相当する）を d とし、図 1 においてレーザ光しで示す再生光の波長を； I、光入射面からグループ 2 に至る媒質、即ち図 1 の例においては保護層 7 の屈折率を nとしたときに、ス /

( d · n ) で表される位相深さ Xが、

λ / 1 6 . 1 η ≤ χ ≤ λ / Α . 9 9 η

となるように構成すると共に、グループ 2 の幅 wと、卜ラックピツチ ρの比 w / ρ力、

0 . 3 9 1 ≤ (w/ p ) ≤ 0 . 5 9 4

となるように構成する。

又は、グループ 2 の位相深さ Xを、

λ / 2 . 7 7 η ≤ χ ≤ λ / 2 . 4 1 η

となるように構成すると共に、グループ 2 の幅 wと、トラックピツチ ρの比 wZ ρ力、

0 . 4 2 2 ≤ ( wZ ) ≤ 0 . 5 7 8

となるように構成する。

次に、このような本発明による光学記録再生媒体の製造工程の一例を、図 2 A〜図 2 Cの光学記録再生媒体製造用マザ一スタンパの一例の製造工程図を参照して説明する。

図 2 Aにおいて、 1 1 はガラス等より成る原盤用基板を示す。この原盤用基板 1 1 の表面に、フォトレジスト等より成る感光層 1 2 が被着形成され、後述する所定のパターン露光及び現像によつて、例えばゥォプリンググループに対応するグループパターン 1 3力^ 原盤用基板 1 1 の表面を露出するように、即ち感光層 1 2 が除去されたいわば凹状パターンとして形成される。

その後、図示しないが、このパターニングされた感光層 1 2上を覆って全面的に無電界メツキ法等により、ニッケル被膜等より成る導電化膜を被着した後、導電化膜が被着された原盤用基板 1 1 を電铸装置に取り付け、電気メッキ法により導電化膜層上に例えば 3 0 0 ± 5 m程度の厚さになるようにニッケルメツキ層を形成する。

続いて、ニッケルメツキ層が厚く被着された原盤用基板 1 1 から、.ニッケルメツキ層をカッター等で剝離し、凹凸パターンが形成された感光層をァセトン等を用いて洗浄して、図 2 Bに示すように、厚盤 1 1上でのゥォブリンググル一ブパターン 1 3が反転したパターンの反転ゥォプリンググループパターン 1 3 nが形成されたスタンパ 1 4、即ちいわゆるマスタ一スタンパが形成されその後、このスタンパ 1 4 の凹凸パターンが形成された面上に例えば離型剤を塗布した後、例えば電気メツキ法により、図 2 C に示すように、スタンパ 1 4 の凹凸パターンを転写したマザ一スタンパ 1 5 を形成する。

このマザ一スタンパ 1 5 は、図 2 Aにおいて説明した原盤用基板 1 1上の感光層 1 2 のパターンと同様に、所定のゥォブリンググループパターン 1 6が凹状に形成されて成る。

本発明においては、このマザースタンパ 1 5 において、再生光の波長を；、このマザースタンパ 1 5から形成した光学記録再生媒体の基板の上に形成する保護層の屈折率を n としたときに、グループパターン 1 6 の位相深さ X ' を、

A / 1 6 . 1 4 n ≤ X ' ≤ λ / A . 9 9 η

となるように構成すると共に、グループパターン 1 6 の幅 w ' と . 卜ラックピッチ ρ ' の比 w ' / ρ ' が、

0 . 3 9 1 ≤ ( w ' / p ' ) ≤ 0 . 5 9 4

となるように構成する。

または、位相深さ X ' を、 λ / 2 . 7 7 n ≤ x ' ≤ λ / 2 . 4 1 η

となるように構成すると共に、グループパターン 1 6の幅 w ' とトラックヒッチ ρ の比 w / ρ ' を、

0 . 4 2 2 ≤ ( w' Z p ' ) ≤ 0 . 5 7 8

となるように構成する。

次に、上述の図 2 Aにおいて説明した、光学記録再生媒体作製用原盤の具体的な露光工程を、図 3を参照して、光学記録装置の構成例と共に詳細に説明する。

先ず、この光学記録装置の構成について説明する。

上述のパターン露光工程においては、レーザビームを対物レンズで集光し、原盤用基板の上のフォトレジストを露光する方法が一般的に採られている。図 3 はこのような光学記録装置の一例の概略構成図である。

図 3において、 2 0 は気体レーザ等の光源を示す。光源としては、特に限定されるものではなく、適宜選択して用いることができる力く、後述する実施例においては、 K r レーザ（波長ス = 3 5 1 n m) の記録用レーザ光を発振するレーザ源を用いた。

ここから出射されたレーザ光は、電気光学変調器（ E 0 M) 2 1、検光子 2 2を通過した後、ビームスプリッタ一 B S 1によつて一部反射される。ビームスプリッタ一 B S 1を透過したレーザ光は、フォトディテクタ一（ P D) 2 4 によって検出され、図示しないが、記録光パワー制御回路等の制御部において、比較電圧 Ref と比較されて変調器 2 1 にフィードバックされ、一定のパヮ一に保持される。

ビームスプリッタ一 B S 1 で反射されたレーザ光は、変調部 2

5 に入射される。変調部 2 5 において、レーザ光をレンズし 1で集光し、その焦点面上に A O M (Acousto- Optic Modulator;音響光学変調素子）より構成される音響光学変調器 2 8を配置する。この音響光学変調器 2 8には、記録信号に対応する超音波がドライバ 2 7から入力され、この超音波に基づいてレーザ光の強度が強度変調される。レーザ光は、音響光学変調器 2 8の回折格子により回折され、その回折光のうち 1次回折光のみがスリットを透過するようになされる。

強度変調を受けた 1次回折光は、レンズし 2 によって集光された後、ミラ一 M 1 により反射されて進行方向が 9 0 ° 曲げられた上で、移動光学テーブル 4 0 に水平に且つ光軸に沿って導入されグループをゥォブルするパターンとする場合は、移動光学テ一ブル 4 0 に入射したレーザ光は、偏向光学系 0 Dにおいて光学偏向が施された上で、ミラ一 M 2 によって反射されて再び進行方向力 9 0 ° 曲げられて、偏光ビ一ムスプリッタ P B Sに入射する。

光学記録再生媒体を製造するにあたつて、例えばグループを形成するいわゆる記録領域の一部、またはこの記録領域外の例えば内周部にピッ卜を形成する場合は、光学偏向せずにミラー M 2で反射されて偏光ビームスプリッタ P B Sに入射し、所定のパターンに対応する 0 N Z O F Fを例えば上述のドライバ 2 7から入力することによって、目的とするピットパターンを形成することもできる。

そして、偏光ビ一ムスプリッタ P B Sによって再度 9 0。進行方向が曲げられたレーザ光は、拡大レンズ L 3によつて所定のビーム径とされた上でミラー M 3 によって反射されて対物レンズ 5 4へと導かれ、この対物レンズ 5 4によって、原盤用基板 1 1の上の感光層 1 2 に集光される。原盤用基板 1 1は、図示しないが回転駆動手段により矢印 aで示すように回転される。一点鎖線 c は、基板 1 1 の中心軸を示す。

記録用のレーザ光 Lは、移動光学テーブル 4 0 によつて平行移動される。これにより、レーザ光の照射軌跡に応じた凹凸パターンに対応する潜像が、感光層 1 2 の全面にわたって形成されることとなる。

ここで、偏向光学系 0 Dは、ゥヱッジプリズム 4 7、音響光学偏向器（ A 0 D ： Acousto Opt ical Def lector) 4 8、ゥエッジプリズム 4 9 により構成される。レ一ザ光 Lは、ゥエッジプリズム 4 7を介して音響光学偏向器 4 8に入射し、この音響光学偏向器 4 8 によって、所望する露光パターンに対応するように光学偏向が施される。

この音響光学偏向器 4 8 に使用される音響光学素子としては、例えば、酸化テルル（T e 0 ₂ ) から成る音響光学素子が好適である。そして、音響光学偏向器 4 8によって光学偏向が施されたレーザ光 Lは、ゥヱッジプリズム 4 9 を介して偏向光学系 0 Dから出射される。

尚、ゥヱッジプリズム 4 7、 4 9 は、音響光学偏向器 4 8の音響光学素子の格子面に対してブラッグ条件を満たすようにレーザ光 Lが入射すると共に、音響光学偏向器 4 8によってレーザ光 L に対して光学偏向を施しても、ビームの水平高さが変わらないようにする機能を持つ。換言すれば、これらゥヱッジプリズム 4 7 . 4 9 と音響光学偏向器 4 8 は、音響光学偏向器 4 8の音響光学素子の格子面がレーザ光 Lに対してブラッグ条件を満たし、且つ偏向光学系 0 Dから出射されたときのレーザ光の水平高さが変わらないように配置される。

ここで、音響光学偏向器 4 8 には、この音響光学偏向器 4 8を駆動するために駆動用ドライノく 5 0が取り付けられており、この駆動用ドライバ 5 0には、電圧制御発振器（ V C 0 ： Voltage Co ntrol led Osci l lator) 5 1からの高周波信号が、正弦波で変調され供給される。そして、感光層の露光の際には、所望する露光パターンに応じた信号が電圧制御発振器 5 1から駆動用ドライバ 5 0 に入力され、この信号に応じて駆動用ドライバ 5 0によって音響光学偏向器 4 8が駆動され、これにより、レーザ光 Lに対して所望のゥォプリングに対応した光学偏向が施される。

具体的には、例えば、周波数 9 5 6 k H zにてグループをゥォプリングさせることにより、グループにアドレス情報を付加するような場合には、例えば中心周波数が 2 2 4 MH zの高周波信号を周波数 9 5 6 k H z の制御信号にて正弦波信号を電圧制御発振器 5 1から駆動用ドライバ 5 0 に供給する。

そして、この信号に応じて、駆動用ドライバ 5 0 によつて音響光学偏向器 4 8を駆動し、この音響光学偏向器 4 8 の音響光学素子のブラッグ角を変化させ、これにより、周波数 9 5 6 k H zのゥォブリングに対応するように、レーザ光に対して光学偏向を施す。これにより、感光層上に集光されるレーザ光のスポット位置が、周波数 9 5 6 k H z、振幅± 1 0 n mにて、原盤用基板 1 1 の半径方向に振動するように光学偏向を行った。

ここで、偏光ビームスプリッタ P B Sは、 S偏光を反射し、 P 偏光を透過するようになされ、光学偏向されたレーザ光は S偏光であり、 P B Sにおいて反射するようになされる。

対物レンズの開口数 N Aは 0. 8 5 ± 0. 0 5であればよいが

、以下の実施例においては、対物レンズの開口数 N Aを 0. 8 5 とした。音響光学変調器 2 8 の A OMとしては、酸化テルルを用いた。入力端子からドライバ 2 7を介して供給される信号は、グル一ブを形成する場合は一定レベルの D C (直流）信号である。この例では、変調光学系 2 5の光学レンズとしては、集光レンズ

L 1 の焦点距離を 8 0 mm、コリメ一トレンズ L 2 の焦点距離を 1 0 0 mmとし、また移動光学テーブル 4 0 の拡大レンズし 3 の焦点距離を 5 0 mmとした。上述の構成による光学記録装置における露光条件は、ゥォプリンググループに対し線速度 5. 2 8 m/ s、レーザパワー 0. 4 m J /m程度とし、トラックピッチを 3 2 O n mとして、原盤用基板 1 1上の感光層 1 2 にパターン露光を行った。

続いて、この原盤用基板 1 1 を感光層 1 2が上部になるように現像器のターンテーブルに載置して、この原盤用基板 1 1 の表面が水平面となるようにして回転させる。この状態で、感光層 1 2 上に現像液を滴下して、感光層 1 2の現像処理を行い、信号形成領域に、記録信号に基づく凹凸パターンが形成され、上述の図 2 Aにおいて説明した光学記録再生媒体製造用の原盤を形成する。そしてこの後、上述の図 2 B〜Cにおいて説明した製造工程によって、上述の光学記録装置によるパターン露光と現像工程によつて作製した凹凸パターンと同様の凹凸パターンが形成された光学記録再生媒体製造用マザ一スタンパを形成し、更にこのマザ一スタンパから射出成形法又は 2 P法等によって、この例においては射出成形によりポリカーボネー卜等の光透過性樹脂より成る光学記録再生媒体用の基板を成形する。

後述する実施例においては、成形した基板の厚さを 1. 1 mm とし、その信号形成面に、 A 1合金等から成る反射層 3、 Z n S — S i 0₂ 等より成る第 1 の誘電体層 4、 G e S b T e合金等の相変化材料より成る記録層 5、 Z n S— S i 0₂ 等より成る第 2 の誘電体層 6を順次スパッタリング等によつて成膜する。その後第 2の誘電体層 5の上に紫外線硬化樹脂をスビンコ一卜法により塗布し、この紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射し硬化させることによって、厚さ 0. 1 mmの保護層 7を形成する。以上のェ程によって、 D V R型構成の光学記録再生媒体が形成される。

このようにして形成した光学記録再生媒体の凹凸パターンの再生特性の評価を、波長；i = 4 0 6 n m、開口数 N A = 0. 8 5の光学系を備えた光学記録再生装置を用いて行った。この装置の模式的な構成を図 4 に示す。

図 4において、 6 1 は波長ス = 4 0 6 n mの半導体レーザ等の光源を示し、ここから出射されたレーザビームは、コリメ一トレンズ 6 2で平行光とされ、グレーティング 6 3によって、 0次光

(主ビーム）及び ± 1次光（副ビーム）の 3つのビームに分けられる。これらの 3つのビーム（ P偏光）は、偏光ビームスプリツ夕（ P B S ) 6 4、 1 Z 4波長板 6 5を円偏光として透過して、開口数 N A = 0 . 8 5の対物レンズよりなる光ピックアップ 6 6 によって、光学記録再生媒体 1 0の所定の記録トラック上に集光される。主ビームの中央のスポッ卜は記録情報の記録再生に用いられ、副ビームの光スポッ卜はトラッキングエラーの検出用に用いられる。図 4中、 6 8 は光学記録再生媒体 1 0を矢印 bで示すように回転する回転手段を示し、実線 eは、光学記録再生媒体 1 0 の回転軸を示す。

そして、光学記録再生媒体 1 0からの反射光は、光ピックアツプ 6 6、 1 / 4波長板 6 5を再び経由して円偏光は S偏光になり偏光ビームスプリッタ 6 4に反射され、組み合わせレンズ 7 1に入射される。

組み合わせレンズ 7 1 に入射されたレーザ光は、レーザビームに非点収差を与えるレンズを介してフオトダイオード 7 2に入射され、ビームの強度に応じた電気信号に変換され、サ一ボ信号（フォーカスエラ一信号及び卜ラッキングエラ一信号）として、サーボ回路（図示せず）に出力される。フォトダイオード 7 2は分割されたディテクタ 7 3 ( A〜H ) を有する。主ビームの戻り光はディテクタ 7 3の中央部に位置する 4分割ディテクタの A ~ D に入射し、副ビームの戻り光はディテクタ 7 3の両側部に位置する E〜Hに入射する。ディテクタ 7 3の A〜Hにより出力される信号 A〜Hが、図示しないが所定の回路系において以下のように加算減算処理されて所定の信号が出力される。この例においては、所定の間隔に配置して照射した上記 3本のレーザ光を利用した差動プッシュプル（ D P P ： Diffrential Push-Pull)方式によりトラッキングサ一ボ信号を得た。即ち、

光学記録再生媒体の再生信号 = (A+ B + C + D)

ピッ卜再生信号（例えば E F M信号） = (A+ B + C + D) プッシュプル信号 = (B + C) - ( A + D)

差動プッシュプル（トラッキングサ一ボ）信号

= (B + C) - （A + D) - k ( (E— F) + (G - H) )

(kは所定の定数）

とする。

このような構成による光学記録再生装置において、以下の実施例において、上述の本発明構成による光学記録再生媒体の評価を行った。

[実施例]

以下の各例においては、感光層 2の材料、この場合フオトレジストの材料の希釈率と、レジス卜塗布時のスビンコ一卜の回転数を変えて感光層 2の厚さを制御して、グループの深さをそれぞれ

1 7 nm、 2 0 n m、 2 3 n m、 3 4 nm、 4 7 n m、 5 5 n m の光学記録再生媒体 A〜 Fを上述の工程により製造した。

更に、各光学記録再生媒体の原盤を作製する際の記録光パワーを変えることにより、グループの幅を 1 2 5 n mから 2 2 0 n m まで変化させて製造して、各光学記録再生媒体のプッシュプル信号量を測定した。この結果を以下の表 1に示す。尚、再生光の波長；は上述したように 4 0 6 nm、保護層 7の屈折率は 1. 4 8 である。表 1において信号量を記載していない欄は、再生できなかったことを示す

[表 1 ] グループ幅〔n m〕

( (；)内はグループ幅 Zトラックピッチ）

前述したように、プッシュプル信号振幅は、プッシュプル信号量が最大となるようにフォーカス微調整を行う場合、安定した卜ラッキングサーボ、またはゥォプリング信号を再生するためには. 0 . 1 4程度以上必要とされる。

上記表 1の結果からわかるように、光学記録再生媒体 A〜 Fでは、再生できなかった部分を除いて全面において安定なトラツキングサ一ボ信号を得ることができた。

—方、ゥォブリンググループのァドレス情報を安定に再生できる領域は、光学記録再生媒体 A〜Fのうちグループ幅が 1 2 5 n mから 1 9 0 n mの範囲とされたものであった。グループ幅が 2 2 0 n mの領域は、了ドレス情報を安定に再生できないことがあつた。

また、ゥォブリンググループのアドレス情報を安定に再生できる領域、即ちグループ幅が 1 2 5 n m、 1 6 0 n m、 1 9 0 n m とされた光学記録再生媒体 A〜 Fの、再生光照射側に近いグルーブ 2 の上面に、 1 - 7変調で情報の記録及び再生を行ったところ、光学記録再生媒体の情報面全面においてジッター 1 0 %以下で再生を行うことができ、良好な記録再生特性を実現することができた。

これらの結果から、 3 2 O n mの狭トラックピッチのゥォプリンググループ記録フォ一マツ卜を採る光学記録再生媒体においてグループ深さを 1 7 n m以上 5 5 n m以下としたときに、即ち波長ス = 4 0 6 n m、屈折率 n = 1. 4 8に対し、位栢深さを； I 1 6. 丄！！以上ス 9 9 η以下とし、更に、グループの幅を 1 2 5 n m以上 1 9 0 n m以下とし、従ってグループ幅とトラックピッチの比を、 0. 3 9 1以上 0. 5 9 4以下とするときに- グループ形状は記録再生特性を損なうことなく最適な形状となつて、良好な記録再生特性を保持しつつ記録密度の高密度化、大容量化をはかることができることがわかる。

また更に、フォトレジストの厚さを変えることにより、グルーブ深さ 9 9 n m、 1 0 3 n m、 l l l n m、 1 日1 4 n mの光学記録再生媒体 G〜 Jを作製した。この場合においても各光学記録再生媒体の原盤に対する記録用レーザ光のパワーを変えることにより、グルーブ幅を 1 3 5 n m、 1 5 5 n m、 1 7 5 n m、 1 8 5 n mとして記録を行い、そのプッシュプル信号量を上述の光学記録再生装置において測定した。この結果を、以下の表 2に示す。

[表 2 ] グループ f

( ( )内はグループ i ;/チ）

グループ深さ位相深さ 135 155 175 185

〔n m〕 A/(d · n) (α 422) (α 484 ) (0.547) (α 578)

G 99 2.77 a 134 α 142 0.138 a 134

H 1 0 3 2.66 0.14 0.1 8 a 1 6 α 14

I 111 2.47 0.14 0.1 8 a 144 α 14

J 114 2.41 a 134 1 OL 138 OL 134 これら光学記録再生媒体 G〜 J の全面において、安定なトラッキンダサ一ボ信号を得ることができた。更に、ゥォプリンググル —ブのアドレス情報を再生したところ、光学記録再生媒体 G及び J のグループ幅が 1 3 5 n m、 1 8 5 n mの領域では再生でのェラーレー卜の悪化が見られたが、アドレス情報の安定な再生は可能であった。即ち安定に再生できる領域は、光学記録再生媒体 G 〜の、グループ幅が 1 3 5 n m以上 1 8 5 n m以下の領域であることがわかる。

従って、 3 2 0 n mの狭トラックピッチのゥォブリンググルーブ記録フォーマツトを採る光学記録再生媒体において、グループ深さを 9 9 n m以上 1 1 4 n m以下としたときに、即ち波長ス = 4 0 6 n m、屈折率 n = 1. 4 8に対し、位相深さを； I 2. 7 7以上ス / 2. 4 1以下とし、更にグループの幅を 1 3 5 n m以上 1 8 5 n m以下とし、即ちグループ幅とトラックピッチとの比を、 0. 4 2 2以上 0. 5 7 8以下とするときに、グループ形状は記録再生特性を損なうことなく最適な形状となり、良好な記録再生特性を保持しつつ記録密度の高密度化、大容量化をはかることができることがわかる。

また、光学記録再生媒体 G〜 J の全面のゥォプリンググループ部、即ち光入射側に近い記録領域に 1 - 7変調方式で記録再生を行い、ディスク全面においてジッタ一 1 2 %以下の再生を行うことができ、良好な記録再生特性を実現できた。

尚、上述の各例においては、グループのトラックピッチを全て

3 2 0 n mとしたものであるが、トラックピッチを 3 0 0 n m、 3 1 0 n m、 3 1 5 n m、 3 2 5 n mとし、グループの深さは 3

4 n m、従って位相深さはス Z 8. 0 7 nとし、グループ幅と卜ラックピッチとの比 wZ pを 0. 5 とした光学記録再生媒体を製造し、そのプッシュプル信号振幅を測定した。この結果を、トラックピッチ 3 2 O n mとしたものも含めて、以下の表 3に示す, [表 3 ]

この結果から、トラックピッチが 3 1 0 n mの場合は、グルーブの位相深さがほぼス / 8 nで信号量が 0. 1 8であり、更にトラックピッチを微小化して 3 0 0 n mとした場合は、同じくグル —ブの位相深さス 8 nで信号量は 0. 1 4 と低下してしまい、実用的なゥォブル再生の下限であることがわかった。従って、卜ラックピッチを 3 0 O n m以上 3 2 5 n m以下、更に好ましくは 3 1 0 n m以上 3 2 5 n m以下とする場合には、安定したゥォブル信号の再生が可能であることがわかる。

また、グループの深さを 1 0 3 n mとし、即ち位相深さは λ / 2. 6 6 ηとし、グループ幅とトラックピッチとの比 wZpを 0 . 5 として卜ラックピッチを 3 0 O n mから 3 2 5 n mまで変化させて光学記録再生媒体を製造し、そのプッシュプル信号振幅を測定した。この結果を、以下の表 4に示す。 [表 4 ]

この結果から、トラックピッチが 3 1 0 n mではグループの位相深さ； 1 2. 6 6 nで信号量は 0. 1 4、卜ラックピッチが 3 0 0 n mでは信号量は更に低く 0. 1 3 7 となってしまい、実用的なゥォブル信号の再生の下限であることがわかる。

つまり、上述の表 3及び表 4の結果から、位相深さを比較的浅く； I Z 8 n近傍とする場合においても、比較的深く； I Z 2. 6 6 n近傍とする場合においても、トラックピッチを 3 0 0 n m以上 3 2 5 n m以下とするときに実用的なゥォブル信号が得られ、更に好ましくはトラックピッチを 3 1 O n m以上 3 2 5 n mとする場合には、安定したゥォブル信号の再生が可能であることがわか o

上述したように、本発明構成とする場合は、前述のランドグル ―ブ記録方式を採る場合とほぼ同程度のトラック密度とし、従つて従来の 2倍程度の高記録密度化をはかることができる。しかも、ランドグループ記録方式を採る場合のように、再生時に複数のフォ一カス点を設定する必要がなく、記録再生特性のばらつきを生じることもない。

即ち、このような本発明による光学記録再生媒体を用いる光学記録再生装置において、その保護層側から再生光を照射して、グループの突出する上面に記録情報の記録再生を行う構成とすることによって、光学系の複雑化を招くことなく、記録再生特性を良好に保持しつつ従来の 2倍程度の高記録密度化をはかることができることとなる。

以上本発明の実施の形態と実施例の各例を説明したが、本発明は上述の実施例に限定されることなく、例えば光学記録再生媒体の相変化材料より成る記録層等の各層の材料構成を変更することができるものであり、例えば記録層として光磁気記録層、色素材料層を用いる場合や、基板材料や構成等、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形変更が可能であることはいうまでもない。

また、情報としては記録情報に限定されることなく、信号の記録再生や或いは情報及び信号の記録再生両方の機能を有する光学記録再生媒体、光学記録再生媒体製造用マザースタンパ及び光学記録再生装置にも適用することができる。

上述したように、本発明によれば、従来の 2倍程度の高記録密度化をはかることのできる狭卜ラックピッチのグルーブを設ける構成とする場合においても、最適なグループ形状を採ることによつて良好な記録再生特性を保持して、且つ光学系の複雑化を回避し、確実に安定な記録再生を行うことのできる高記録密度の光学記録再生媒体及び光学記録再生装置を提供することができる。

また、ゥォブリンググル一ブを設ける場合、そのアドレス情報を安定に再生することを実現でき、全ての記録領域におけるゥォブル信号の再生が可能な記録再生特性に優れた高密度の光学記録再生媒体と、これを用いた光学記録再生装置を提供することがでさる。

Claims

請求の範囲

1 . 記録トラックに沿ってグループが形成され、所定の波長； Iの光が照射されて記録及び Z又は再生がなされる光学記録再生媒体でめつて、

上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を _n としたときに、上記グループの位相深さ Xが、 λ / 1 6 . 1 4 η ≤ χ ≤ / 4 . 9 9 η

とされると共に、上記グループの幅 wと、トラックピッチ ρの比 w Ζ ρが、

0 . 3 9 1 ≤ ( w/ p ) ≤ 0. 5 9 4

とされて成ることを特徴とする光学記録再生媒体。

2. 記録トラックに沿つてグループが形成され、所定の波長スの光が照射されて記録及び又は再生がなされる光学記録再生媒体でめって、

上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を n としたときに、上記グループの位相深さ Xが、 λ / 2 . 7 7 η ≤ χ ≤ λ / 2. 4 1 η

0 . 4 2 2 ≤ ( wZ ρ ) ≤ 0 . 5 7 8

とされて成ることを特徴とする光学記録再生媒体。

3 . 上記グループが形成された基板の上に、少なくとも記録層及び保護層が設けられ、

上記グループは、上記光入射面に近い側に突出する上面を有し、上記グループの上面が情報の記録再生がなされる情報面とされて成ることを特徵とする請求項 1又は 2 に記載の光学記録再生媒体。

4. 上記グル一ブがゥォブリンググループとされて成ることを特徴とする請求項 1、 2又は 3に記載の光学記録再生媒体。

5. 上記卜ラックピッチが、 3 0 0 11111以上 3 2 5 11111以下とされることを特徴とする請求項 1、 2、 3又は 4に記載の光学記録再生媒体。

6. 上記光学記録再生媒体に対する記録及び Z又は再生に使用される対物レンズの開口数を N Aとしたとき、上記 N Aが 0 . 8 5 ± 0 . 0 5であることを特徴とする請求項 1、 2、 3、 4又は 5に記載の光学記録再生媒体。

7. 記録卜ラックに沿つてグル一ブが形成され、所定の波長； Iの光が照射されて記録及び/又は再生がなされる光学記録再生媒体を製造する際に使用される光学記録再生媒体製造用マザース夕ンパであって、

上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を n としたときに、上記グループに対応するグルーブパ夕一ンの位相深さ X ' が、

λ / 1 6 . 1 4 η ≤ X ' ≤ λ / A . 9 9 η

とされると共に、上記グループパターンの幅 w' と、卜ラックピツチ p ' の比 w ' / ρ ' 力く、

0 . 3 9 1 (w' / p ' ) ≤ 0 . 5 9 4

とされて成ることを特徴とする光学記録再生媒体製造用マザ一スタンパ。

8. 記録トラックに沿つてグループが形成され、所定の波長スの光が照射されて記録及び Z又は再生がなされる光学記録再生媒体を製造する際に使用される光学記録再生媒体製造用マザースタンパであって、

上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を nとしたときに、上記グループに対応するグルーブパタ一ンの位相深さ X ' が、 λ / 2 . 7 7 n ≤ x ' ≤ λ / 2 . 4 1 η

とされると共に、グループパターンの幅 w ' と、卜ラックピッチ ρ ' の比 w ' / p ' が、

0 . 4 2 2 ≤ ( w' / p ' ) ≤ 0 . 5 7 8

とされて成ることを特徴とする光学記録再生媒体製造用マザ一ス夕ンパ。

9. 上記グル一ブパターンが、ゥォブリンググル―ブパターンとされて成ることを特徴とする請求項 7又は 8 に記載の光学記録再生媒体製造用マザースタンパ。

1 0 . 記録トラックに沿ってグループが形成され、所定の波長の光が照射されて記録及び/又は再生がなされる光学記録再生媒体であつて、

上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を n としたときに、上記グループに対応するグルーブパターンの位相深さ x ' が、

ス / 1 6 . 1 4 n ≤ X ' ≤ λ / A . 9 9 η

とされると共に、上記グループパターンの幅 w ' と、トラックピッチ p ' の比 w ' Z ρ ' が、

0 . 3 9 1 ≤ (w' / p ' ) ≤ 0 . 5 9 4

とされて成るマザ一スタンパを用いて転写成型された基板を用い、

上記基板上に、少なくとも記録層及び保護層が設けられ、上記グループは、上記光入射面に近い側に突出する上面を有し、且つ上記上面が情報の記録再生がなされる情報面とされて成ることを特徴とする光学記録再生媒体。

1 1. 記録トラックに沿ってグル一ブが形成され、所定の波長 I の光が照射されて記録及び/又は再生がなされる光学記録再生媒体であって、上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を _nとしたときに、上記グループに対応するグルーブパターンの位相深さ X ' が、

λ / 2 . 7 7 η ≤ X ' ≤ λ / 2 . 4 1 η

とされると共に、上記グループパターンの幅 w' と、卜ラックピッチ ρ ' の比 w ' / p ' が、

0 . 4 2 2 ≤ (w' / p ' ) ≤ 0 . 5 7 8

とされて成るマザースタンパを用いて転写成型された基板を用い、

2. 上記グルーブがゥォブリンググループとされて成ることを特徴とする請求項 1 0又は 1 1 に記載の光学記録再生媒体。 3. 記録卜ラックに沿つてグループが形成され、所定の波長；の光が照射されて記録及び Z又は再生がなされる光学記録再生媒体を用いる光学記録再生装置であって、

上記光学記録再生媒体は、上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を n としたときに、上記グルーブの位相深さ Xが、

λ / 1 6 . 1 4 η ≤ X ≤ λ / 4 . 9 9 η

とされると共に、上記グループの幅 wと、トラックピッチ pの比 w Z pが、

0 . 3 9 1 ≤ (w/ p ) ≤ 0 . 5 9 4

とされて成り、

上記グループの上記光入射面に近い上面のみに、情報の記録再生を行うことを特徴とする光学記録再生装置。

1 4 . 記録卜ラックに沿ってグループが形成され、所定の波長スの光が照射されて記録及び又は再生がなされる光学記録再生媒体を用いる光学記録再生装置であって、

上記光学記録再生媒体は、上記光学記録再生媒体の光入射面から上記グループに至る媒質の屈折率を nとしたときに、上記グルーブの位相深さ Xが、

λ / 2. Ί Ί η≤ χ ≤ λ / 2 . 4 1 η

0 . 4 2 2 ≤ (w/ p ) ≤ 0 . 5 7 8

とされて成り、

1 5. 上記グルーブがゥォブリンググループとされ、そのゥォブリング情報の再生がなされることを特徴とする請求項 1 3又は 1 4に記載の光学記録再生装置。

1 6. 上記グルーブの卜ラックピッチが、 3 0 0 n m以上 3 2 5 n m以下とされることを特徴とする請求項 1 3、 1 4又は 1 5 に記載の光学記録再生装置。

1 7. 上記光学記録再生媒体に対する記録及び/又は再生に使用される対物レンズの開口数を N Aとしたときに、上記 N Aが 0

. 8 5 ± 0 . 0 5 とされることを特徴とする請求項 1 3、 1 4 . 1 5又は 1 6 に記載の光学記録再生装置。