明 細 書 ド一パミン D 4受容体拮抗剤 技術分野
本発明は、 イミ ド誘導体等を含有するド一パミン D 4受容体拮抗剤に関する。 本 ドーパミン D 4受容体拮抗剤は、 ドーパミン D 4受容体に選択的かつ強力な親和性 を有し、 精神分裂病およびパーキンソン病等の精神障害の治療薬として有用である。 背景技術
ドーパミン D 4受容体に対して選択的な親和性を有する化合物の代表例として、 クロザピンがある。 クロザピンは非定型抗精神病薬に分類され、 錐体外路系の副作 用が少なく、 しかも定型抗精神病薬が有効でなレ、陰性症状に対しても有効性を示す ほか、 パーキンソン病治療時に出現する、 L- D0PA による精神障害を改善すること »矢口られてレヽる (P. ^eeman, Internat i onal Cl inical Psychopharmaco 1 ogy ( 1995), 10 Suppl . 3, 5)。 クロザピンのこの臨床での有用性は、 クロザピンがド一パミン D 2受容体よりも、 ド一パミン D 4受容体に対して選択的な親和性を有することに よるといわれている(G. Taubes, Science, 265, 1034 ( 1994) )。
種々のイミ ド誘導体は抗うつ作用等を有することが知られている (例えば特開昭 58 - 126865号公報、 特開昭 61 - 238784号公報、 特開昭 59 - 76059号公報等) 力 \ ドー パミン D 4拮抗作用を有していることは知られていない。 発明が解決しょうとする課題
本発明の目的は、 ド一パミン D 4受容体に対して選択的に拮抗作用を示すことで、 副作用が少なく、 しかも精神分裂病およびパーキンソン病等の精神障害を治療する ことができる薬剤を見出すことにある。
課題を解決する為の手段
本発明者は、 鋭意検討を重ねた結果、 イミ ド誘導体等がド一パミン D4受容体に 対して、 選択的かつ強力な親和性を有することを見出し、 本発明を完成するに至つ た。
すなわち、 本発明は、
[1] 式 1 :
[式中、 Ζは式 2
(式中、 Βはメチレン基、 カルボニル基またはスルホ二ル基を表す。 R R
2およ び R
3は、 R
1および R
2が一緒になつて置換されてもよい炭化水素環を表し、 R
3 が水素原子を表すか、 または R
1および R
3が一緒になつて置換されてもよい炭化 水素環を表し、 R
2が水素原子を表す。 ηは 0または 1を表す。 ) で表される基を 表すか、 または
R 4CO-NR 5-
(式中、 R 4は置換されてもよいフエニル基または置換されてもよい炭化水素環基を 表す。 R 5は水素原子または低級アルキル基を表す。 ) で表される基を表す。
Wは置換されてもよい低級アルキレン基、 置換されてもよい低級アルケニレン基 または置換されてもょレ、低級アルキニレン基を表す。
Gは窒素原子またはメチン基を表す。
A rは置換されてもよいフエニル基、 置換されてもよいベンゾィル基、 置換され てもよいピリジル基、 置換されてもよいピリミジル基、 置換されてもよいナフチル 基、 置換されてもよいキノリル基、 置換されてもよいイソキノリル基または置換さ れてもよいキナゾリル基を表す。
Yは水素原子を表すか、 または— (C H 2) m_ (式中、 mは 1 、 2または 3を表 し、 式中の 1つの一 C H 2—が酸素原子または硫黄原子に置換されてもよい。 ) を 表し他端で A rのオルト位に結合してもよい。 ]
で表されるィミ ド誘導体またはその薬学上許容される塩を含有するド一パミン D 4 受容体拮抗剤、
[ 2 ] Zが式 3 :
(式中、 破線を伴う実線は単結合または二重結合を表す。 Eは置換されてもよい低 級アルキレン基または酸素原子を表す。 R 6は水素原子または置換基を表す。 Bは 前記と同義である。 ) 、
式 4 :
(式中、 E、 R 6、 Bおよび破線を伴う実線の意義は、 前記と同義である。 )
(式中、 環 Fは飽和もしくは不飽和のシクロへキサン環またはベンゼン環を表す。 R 6および Bは前記と同義である。 ) 、 または
式 6 :
(式中、 R 7および R 8は独立して水素原子または置換基を表すか、 または一緒にな つて置換されてもよい飽和炭化水素環を表す。 Bは前記と同義である。 ) で表される基である [ 1 ] 記載のド一パミン D 4受容体拮抗剤、
[3] A rが置換されてもよいフエニル基、 置換されてもよいピリジル基また は置換されてもよいピリミジル基である [ 1] または [2〕 に記載のドーパミン D 4受容体拮抗剤、
[4] A rが 1もしくは複数の低級アルコキシ基で置換されたフエニル基であ るか、 または 2—ピリジル基または 2—ピリミジル基である [ 1 ] から [3] のい ずれか記載のド一パミン D 4受容体拮抗剤、
[5] Gが窒素原子である [ 1 ] から [4] のいずれか記載のド一パミン D 4 受容体拮抗剤、
[6] ( 1 R, 2 S , 3 R, 4 S) — N— [4— [4— (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一ィル]ブチル ]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキ シイミ ド (タンドスピロン) 、 ( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) —N— [4一 [4— ( 3
ーメトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1 _ィル]ブチル ]— 2, 3—ビシク 口 [2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシイミ ド、 ( 1 R, 2 S) — N— [4— [4— (ピ リジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]— 1, 2—シクロへキサンジカ ルポキシィミ ド、 もしくは ( 1 R, 2 S) 一 N— [4_[4— (2—メトキシフエ二 ル) ピぺラジン一 1—ィル]ブチル]一 1, 2—シクロへキサンジカルボキシィミ ド、 またはその薬学上許容される塩を含有するド一パミン D 4受容体拮抗剤、
[7] 精神障害治療剤である [ 1 ] から [6] のいずれか記載のド一パミン D 4受容体拮抗剤、
[8] パーキンソン病治療剤である [ 1] から [6] のいずれか記載のドーパ ミン D 4受容体拮抗剤、
[9] 式 1で表されるィミ ド誘導体またはその薬学上許容される塩を投与する ことによるドーパミン D 4受容体拮抗方法、
[1 0] 式 1で表されるイミ ド誘導体またはその薬学上許容される塩を含有す るド一パミン D 4受容体拮抗をするための医薬組成物、 および
[ 1 1] ド一パミン D4受容体拮抗剤を製造するための、 式 1で表されるイミ ド誘導体またはその薬学上許容される塩の使用に関する。 低級アルキル基としては、 例えば炭素数 4以下の直鎖または分枝状の基が挙げら れ、 具体的にはメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 ブチル、 イソブチル等 が挙げられる。
低級アルキレン基としては、 例えば炭素数 5以下の直鎖または分枝状の基が挙げ られ、 具体的にはメチレン、 エチレン、 トリメチレン、 プロピレン、 テトラメチレ ン、 ペンタメチレン、 3—メチル一テトラメチレン等が挙げられる。
低級アルケニレン基としては、 例えば炭素数 2〜 5の直鎖または分枝状の基が挙 げられ、 具体的にはェテニレン、 プロべ二レン、 2—ブテニレン等が挙げられる。 低級アルキニレン基としては、 例えば炭素数 2〜 5の直鎖または分枝状の基が挙 げられ、 具体的にはェチニレン、 プロピニレン、 2—プチ二レン等が挙げられる。
低級アルコキシ基としては、 例えば炭素数 4以下の直鎖または分枝状の基が挙げ られ、 具体的にはメトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロボキシ、 ブトキシ、 ィソブトキシ等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、 フッソ原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子等が挙げ られる。
ハロゲン置換低級アルキル基としては、 1〜 5個のハロゲン原子で置換された低 級アルキル基が挙げられ、 具体的にはフルォロメチル、 トリフルォロメチル、 2— クロロェチル、 3—ョ一ドブロピル、 3—ブロモ _ 2—フルォロブチル等が挙げら れる。
式 1の Zにおける炭化水素環としては、 例えば炭素数 8以下の炭化水素環が挙げ られ、 かかる炭化水素環は低級アルキレンまたは酸素原子で架橋されてもよい。 炭 素数 8以下の炭化水素環としては、 例えばシクロプロパン、 シクロブタン、 シクロ ペンタン、 シクロへキサン、 シクロヘプタン、 シクロオクタン等のシクロアルカン、 シクロペンテン、 シクロへキセン、 シクロヘプテン等のシクロアルケン、 およびべ ンゼン環等が挙げられる。 低級アルキレン基または酸素原子で架橋された炭化水素 環としては、 例えば炭素数 1 0以下の環が挙げられ、 具体的にはビシクロ [2.2. 1]ヘプタン、 ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタ一 2—ェン、 ビシクロ [2.2.2]ォクタ ン、 ビシクロ [2.2. 1 ]ォクタ一 2—ェン、 7—ォキサビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタ ン、 7—ォキサビシクロ [2.2.1 ]ヘプタ _ 2—ェン、 ァダマンタン等が挙げられ る。
Yが一 (CH 2) m— (式中、 mは 1、 2または 3を表し、 式中の 1つの— CH 2 一が酸素原子または硫黄原子に置換されてもよい。 ) を表し他端で A rのオルト位 に結合するとは、 Yが A rの Gとの結合位置のオルト位に結合することをいい、 か かる一 (CH 2) m—としては、 例えば、 一 CH 2—、 一 CH 2CH 2—、 -CH 2 C H2CH 2—、 一〇一、 一 S―、 _CH20—、 一 C H 2 C H 20—等が挙げられる。
Yがオルト位に結合する A rの好ましい例としては、 フエニル基が挙げられる。 炭化水素環、 低級アルキレン基、 低級アルケニレン基、 低級アルキニレン基、 フ
ェニル基、 ベンゾィル基、 ピリジル基、 ピリミジル基、 ナフチル基、 キノィル基、 イソキノィル基、 およびキナゾリル基における置換基としては、 例えば水酸基、 低 級アルキル基、 低級アルコキシ基、 ハロゲン原子、 ハロゲン置換低級アルキル基、 アミノ基等が挙げられる。 好ましくは、 水酸基、 低級アルキル基、 低級アルコキシ 基、 ハロゲン原子等が挙げられる。
式 1における Wの好ましい例としては、 例えばテトラメチレンが挙げられる。 式 1における A rの好ましい例としては、 例えば 2—ピリミジル、 2—ピリジル、 3―低級アルコキシ— 2—ピリジル、 2—低級アルコキシフエニル、 2, 6—ジ低 級アルコキシフエニル等が挙げられる。 好ましい化合物として、 以下の化合物が挙げられる。
( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) — N— [4一 [4— (ピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]— 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシィミド
( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) — N— [4— [4— (2—メトキシフエ二ル) ピぺラジン — 1—ィル]ブチル ]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシイミド
( 1 R, 2 S, 3R, 4 S) -N-[4-[4- (2—ナフチル) ピぺラジン— 1一^ ( ル]ブチル ]— 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシィミド
( 1 R, 2 S) -N-[4-[4- (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン— 1—ィル] プチル]一 1, 2—シク口へキサンジカルボキシィミド
( 1 R, 2 S) — N_[4— [4_ (3—メトキシピリジン一 2—^ fル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]一 1, 2—シクロへキサンジカルボキシィミド
( 1 R, 2 S) — N— [4— [4一 (4一フルォ口べンゾィル) ピぺラジン— 1—ィル ]プチル]— 1, 2—シクロへキサンジカルボキシィミド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) — N— [4— [4— (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン 一 1—ィル]プチル] -2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシィミド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) 一 N— [4— [4— ( 3—メトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]プチノレ]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1]ヘプタンジカルボキシ
イミド
( I S, 2 S, 3 R, 4 R) 一 N— [4— [4— (ピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一ィル]プチル]一 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシィミ ド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) — N— [4一 [4— (2—メトキシフエニル) ピぺラジン ― 1—ィル]プチル]一 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]へプタンジカルボキシィミド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) — N— [4一 [4— (2—ナフチル) ピぺラジン一 1—ィ ル]プチル]— 2, 3 -ビシクロ [ 2.2. 1 ]へプタンジカルボキシィミ ド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) — N— [4一 [4— ( 4—フルォロベンゾィル) ピペラジ ンー 1—ィル]プチル]一 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]へプタンジカルボキシィミド (2 R, 3 S) 一 N— [4— [4— (ピリミジン— 2—ィル) ピぺラジン— 1—ィル] ブチル]— 2, 3—ビシクロ [ 2.2.2 ]ォクタンジカルボキシィミド
(2 R, 3 S) 一 N— [4— [4— (3—メトキシピリジン一 2 fル) ピぺラジン一 1一ィル]ブチル ]ー2, 3—ビシクロ [2.2, 2]オクタンジカルボキシイミ ド
(2 R, 3 S) 一 N— [4— [4— (ピリジン一 2—^ Γル) ピぺラジン一 1一ィル]ブ チル]一 2, 3—ビシクロ [2.2.2]オクタンジカルボキシイミ ド
(2 R, 3 S) 一 N— [4— [4— (2—メトキシフエニル) ピぺラジン一 1—ィル] プチル]一 2, 3—ビシクロ [ 2.2.2 ]ォクタンジカルボキシィミド
(2 R, 3 S) 一 N_[4— [4— (2—ナフチル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル] — 2, 3-ビシク口 [ 2.2.2 ]ォクタンジカルボキシィミド
(2 R, 3 S) —N— [4— [4一 (4一フルォロベンゾィル) ピぺラジン一 1ーィル ]プチル]— 2, 3—ビシクロ [2.2.2]ォクタンジカルボキシィミド
N— [4_[4一 (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一^ Γル]ブチル]一 N—メ チルシクロへキサンカルボキサミド
N— [4— [4— (3—メトキシピリジン一 2—ィル)ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]— N—メチルシクロへキサンカルボキサミド
N-[4-[4- (ピリジン一 2 fル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]一 N—メチ ルシクロへキサンカルボキサミド
N-[4-[4- (2—メトキシフエ二ル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]一 N—メ チルシクロへキサンカルボキサミド
N-[4-[4- (2—ナフチル) ピぺラジン一 1一ィル]ブチル]— N—メチルシク 口へキサンカルボキサミド
N-[4 -[4 - (4—フルォ口べンゾィル) ピペラジン一 1—ィル]ブチル]— N— メチルシクロへキサンカルボキサミド
N— [4— [4— (ピリミジン一 2_ィル) ピぺラジン一 1一ィル]プチル]ァダマン タンカルボキサミド
N— [4— [4一 (3—メトキシピリジン一 2 _ィル)ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]ァダマンタン力ルボキサミド
N-[4-[4- (ピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]ァダマンタ ンカルボキサミド
N-[4-[4- (2—メトキシフエ二ル) ピぺラジン— 1—ィル]プチル]ァダマン タンカルボキサミド
N— [4— [4— (2—ナフチル) ピぺラジン一 1 _ィル]ブチル]ァダマンタンカル ボキサミド
N-[4 -[4 - (4—フルォ口べンゾィル) ピぺラジン一 1一ィル]ブチル]ァダマ ンタンカルボキサミド
( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) 一 N— [4— [2, 3, 4, 4 a, 5 , 6—へキサヒドロ — 1 (H) —ビラジノ [2, 1— c]_ l, 4—ベンツォキサジン一 3—ィル]プチル] -2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキシィミド
( 1 S, 2 S, 3 R, 4 R) 一 N— [4— [2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサヒドロ 一 1 (H) —ビラジノ [2, 1 - c]- 1 , 4—ベンツォキサジン一 3—ィル]プチル] — 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]へプタンジカルボキシィミド
(2 R, 3 S) — N— [4一 [2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサヒドロー 1 (H) — ビラジノ [2, 1— c]一 1, 4—ベンツォキサジン一 3—ィル]ブチル ]ー 2, 3—ビ
N— [4— [2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサヒドロー 1 (H) —ビラジノ [2, 1 — c]— 1, 4—ベンツォキサジン一 3—ィル]プチノレ]一 N—メチルシクロへキサン力 ルポキサミド
N— [4— [2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサヒドロ一 1 (H) —ビラジノ [2, 1 — c]— 1, 4 _ベンツォキサジン一 3—ィル]ブチル]ァダマンタンカルボキサミド ( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) —N— [4一 [4一 (ピリミジン一 2_ィル) ピぺラジン — 1一ィル]— 2 ( E )—ブテニル]一 2, 3—ビシクロ [ 2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキ シィミド .
( 1 R, 2 S, 3R, 4 S) — N— [4— [4— ( 3—メトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一ィル]— 2 (E)—ブテニル]一 2, 3—ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタン ジカルボキシィミド
( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) — N— [4— [4— (ピリジン一 2—^ fル) ピぺラジン一 1—ィル ]_ 2 (E)—ブテニル]一 2, 3—ビシクロ [2.2. 1]ヘプタンジカルボキシ イミド
N— [4— [4— (ピリミジン— 2—ィル)ピぺラジン— 1—ィル]一 2 (E)—ブテニ ル]— N—メチルシクロへキサンカルボキサミド
N— [4— [4— (3—メトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン— 1—ィル]一 2 ( E ) -ブテニル]一 N—メチルシクロへキサン力ルボキサミド
N— [4— [4—(ピリジン一 2—ィル)ピペラジン一 1—ィル ]— 2 (E)—ブテニル ]— N—メチルシクロへキサンカルボキサミド
N-[4-[4- (ピリミジン— 2—ィル)ピぺラジン一 1—ィル]一 2 (E)_ブテニ ル]ァダマンタンカルボキサミド
N— [4一 [4一 (3—メトキシピリジン一 2 _ィル) ピぺラジン一 1 Γル ]ー2( N— [4— [4—(ピリジン一 2—ィル)ピぺラジン一 1一ィル]一 2 (E)—ブテニル
8— [4— [4— (ピリミジン一 2—ィル) ピペラジン一 1ーィノレ]ブチル ]—8—ァザス ピロ [4, 5]デカン一 7, 9ージオン (ブスピロン)
8— [4— [4— (3—メトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一ィル]プチル]一 8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8—[4— [4一 (ピリジン一 2_ィル) ピぺラジン一 1一イソレ]ブチル ]— 8—ァザスピ 口 [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8-[4-[4- (2—メトキシフエ二ル) ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]_ 8—ァザス ピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8— [4— [4— (2—ナフチル) ピぺラジン一 1一ィル]プチル]一 8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9ージオン
8— [ 4— [ 4一 ( 4 _フルォ口べンゾィル) ピペラジン一 1—ィル]ブチル]一 8—ァザ スピロ [4, 5]デカン— 7, 9—ジオン
(2 R, 3 S) -8-[4-[2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサヒドロ一 1 (H) —ビラ ジノ [2, 1— c]— 1, 4—ベンツォキサジン一 3—ィル]ブチル ]_ 8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8-[4-[4- (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル ]_ 2(E)—ブテニル] —8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8— [4— [4— (3—メトキシピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]—2(E)— ブテニル]— 8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン
8-[4-[4- (ピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]一 2(E)—ブテニル]一 8—ァザスピロ [4, 5]デカン一 7, 9—ジオン 薬学上許容される塩としては、 医薬品として許される無機酸、 有機酸との酸付加 塩が挙げられる。 無機酸としては例えば塩酸、 臭化水素酸、 硫酸、 リン酸等が挙げ られる。 有機酸としては例えば、 酢酸、 シユウ酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 酒石酸、 マレイン酸、 フマール酸、 メタンスルホン酸等が挙げられる。 また、 本イミ ド誘導 体には水和物等の溶媒和物も含む。
本発明化合物は、 公知の方法で製造することができる。 例えば、 以下の特許公開 公報等に記載の方法で製造することができる。
特開昭 58- 126865号公報、 特開昭 58- 213755号公報、 特開昭 59- 29665号公報、 特開昭 59-76059号公報、 特開昭 59- 190990号公報、 特開昭 60- 87262号公報、 特開 昭 60-87284号公報、 特開昭 61-238784号公報、 特開昭 63 -83067号公報、 特開昭 63-10786号公報、特開昭 63-183576号公報、特開平 2-235865号公報、特開平 5-17440 号公報、 W0 96/ 14297号公報。
具体的には、 例えば以下に示す製造法で塩基存在下、 反応させることで製造する ことができる。
製造法 a :
製造法 b :
[式中、 Z、 W、 G、 A rおよび Yは前記と同義である。 Xはハロゲン原子を表す。 ] 式 1で表される化合物またはその薬学上許容される塩を、 抗精神病薬として用い る場合、 経口的あるいは非経口的に投与することができる。 すなわち、 通常用いら れる投与形態例えば、 錠剤、 カプセル剤、 舌下錠、 シロップ剤、 懸濁液等の型で経 口的に投与できる。 あるいは、 液剤の型にしたものを注射の型で非経口的に投与で きる。 また、 坐剤の型で直腸投与することもできる。
また、 前記の適当な投与剤型は許容される通常の担体、 賦型剤、 結合剤、 安定剤 等に式 1で表される化合物またはその薬学上許容される塩を配合することにより製 造することができる。 また、 注射剤型として用いる場合には、 許容される緩衝剤、 溶解補助剤、 等張剤等を添加することもできる。
式 1で表される化合物またはその薬学上許容される塩の投与量、 投与回数は、 症 状 -年令 ·体重 ·投与形態等によって異なるが、 通常は成人に対し、 1 日あたリ概 ね、 経口の場合には 1-500 mg、 好ましくは 5-100 mgを、 静注の場合には 0.1-100 mg、 好ましくは、 0.3 - 50 mgを 1回または数回に分けて投与することができる。 実施例
本発明について以下に実施例等によって具体的に説明するが、 もとより本発明は これらに限定されるものではない。
実施例 1
化合物 1一 7の製造
化合物 1 : ( 1 R, 2 S , 3 R, 4 S) — N— [4—[4— (ピリミジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1]ヘプタンジカルボキ シィミ ド (タンドスピロン)
特開昭 58-126865号公報記載の方法に従って製造した c
融点: 169°C (分解) (クェン酸塩) 化合物 2 : ( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) — N— [4— [4— (3—メトキシピリジン 一 2—ィル) ピぺラジン一 1—ィル]ブチル ]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタ ミド'
特開昭 58- 126865号公報および特開昭 61-238784号公報記載の方法に従って製造 した。
融点: 196.5- 198.5°C (分解) (塩酸塩) 化合物 3 : ( 1 R, 2 S) -N-C4-E4 - (ピリジン一 2—ィル) ピぺラジン一 1一ィル]ブチル Ί— 1, 2—シクロへキサンジカルボキシイミ ド
特開昭 59- 76059号公報記載の方法に従って製造した。
融点: 87-88°C 化合物 4 : ( 1 R, 2 S) — N— [4— [4— (2—メトキシフエニル) ピペラ 1—ィル Ίブチル Ί— 1 , 2—シクロへキサンジカルボキシイミ ド
特開昭 59-76059号公報記載の方法に従って製造した。
融点: 197-200°C (塩酸塩)
化合物 5 : ( 1 R, 2 S) —N— [4— [4—(2—ナフチル)ピペラジン一 1一ィル] プチル]一 1, 2—シクロへキサンジカルボキシィミ ド
特開平 5- 17440号公報記載の方法に従って製造した。
融点 ·· 252- 253°C (塩酸塩) 化合物 6 : ( 1 R, 2 S, 3 R, 4 S) — N— [4— [4— ( 4—フルォ口べンゾィル) ピぺラジン一 1—ィル]プチル]— 2, 3—ビシクロ [2.2. 1 ]ヘプタンジカルボキ シィミ ド
特開平 5- 17440号公報記載の方法に従って製造した。
融点: 253- 254°C (塩酸塩) 化合物 7 : ( 1 R, 2 S) — N— [4— [2, 3, 4 , 4 a, 5, 6—へキサヒドロ — 1 (H) —ビラジノ [2, 1— c]— 1 , 4—ベンツォキサジン一 3 - ル]— 1, 2—シクロへキサンジカルボキシィミ ド
特開昭 60- 87262号公報記載の方法に従って、 2, 3, 4, 4 a, 5, 6—へキサ
ヒドロー 1 (H) —ビラジノ [2, 1一 c]— 1, 4—ベンツォキサジン (Indian J. Chein.,^, 462 (1975)記載の方法に従って合成した。 ) 、 ( 1 R, 2 S) — N— (4 —クロロブチル) — 1, 2—シクロへキサンジカルボキシイミ ド、 炭酸カリウム、 およびョ一化カリウムをァセトニトリル中還流加熱することにより、 製造した。 融点: 181- 183°C (塩酸塩) 実施例 2
ヒトのド一パミン D 4受容体結合活性
1 ) 実験方法
化合物の活性は、 Nature, 610-614 (1991)等の記載の方法に準じて、 human D 受容体 cDNAを遺伝子導入した CHO- K1細胞から調製した D 4受容体膜標品を用 レ、、 所定濃度の被験化合物による、 放射性リガンド [¾]-スピペロン(spiperone)の D 4受容体膜標品への結合反応に対する阻害率を求めた。
2) 結果
化合物の結合活性を Ki値で、 表 1に示す。 実施例 3
ヒトのド一パミン D 2受容体結合活性
1 ) 実験方法
化合物の活性は、 Nature, 610- 614 (1991)等の記載の方法に準じて、 human D 2受容体 cDNAを遺伝子導入した CH0-K1細胞から調製した D 2受容体膜標品を用 レ、、 所定濃度の被験化合物による、 放射性リガンド [¾]-スピペロン(spiperone)の D 2受容体膜標品への結合反応に対する阻害率を求めた。
2) 結果
化合物の結合活性を Ki値で、 表 1に示す。
表 1 :
化合物番号 0 4結合活性( : ) D 2結合活性 (Ki :nM)
1 7 2 4 6 0
2 1 3 2 7
3 5 5 1 1 0
4 1 1 5 9
5 0 6 8 2 9
6 1 1 3 1
7 3 8 4 6 実施例 4
ヒトのド一パミン D 4受容体阻害活性
1 ) 実験方法
化合物の活性は、 J. Neurochem. , 65, 1157-1165 ( 1995)等の記載の方法に準じ て、 human D 4受容体 cDNAを遺伝子導入した CHO- K1細胞の細胞懸濁液を用い、 所定濃度の被験化合物による、フォルスコリン(10 )存在下でのドーパミン(0. 3 mM) のサイクリック- AMP(c-AMP)産生抑制作用に対する阻害率を求めた。
2 ) 結果
化合物 1の阻害活性は、 IC5。値で 3 0 0 nMであった。
以上の実施例 2— 4の結果から、 式 1で表される化合物またはその薬学上許容さ れる塩等は、 ド一パミン D 4受容体に対して、 選択的かつ強力な親和性を有し、 ド —パミン D 4受容体に対して、 拮抗剤として作用することが示される。 製剤例 1〜 3
コート錠の製造
クェン酸タンドスピロンの粉砕品、 乳糖、 トウモロコシデンプンとカルメロ一ス
カルシウムを流動層造粒機に投入し、 ポリビニルアルコール (部分けん化物) の水 溶液をスプレーして造粒し、 整粒して、 顆粒を製造する。
この顆粒に、 ステアリン酸マグネシウムを添加して混合し、 打錠することで錠剤 に成形する。 この錠剤に、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2 9 1 0、 濃グリ セリン、 黄色三二酸化鉄 ( 5 m g錠の場合のみ) 、 酸化チタン、 カルナウパロウと 精製水から調製したコ一ティング液をスプレーすることで、 フィルムコート錠を製 造する。
(処方) 単位 m g
フィルムコート錠の製造
クェン酸タンドスピロンの粉砕品、 乳糖、 トウモロコシデンプンと低置換度ヒド ロキシプロピルセルロースを流動層造粒機に投入し、 ポビドン (K値 3 0 ) の水 溶液をスプレーして造粒し、 整粒して、 顆粒を製造する。
この顆粒に、 ステアリン酸マグネシウムを添加して混合し、 打錠することで錠剤 に成形する。 この錠剤に、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2 9 1 0、 濃グリ セリン、 黄色三二酸化鉄 ( 5 m g錠の場合のみ) 、 酸化チタンと精製水から調製し
たコーティング液をスプレーすることで、 フィルムコート錠を製造する (
(処方) 単位 m g
細粒の製造
クェン酸タンドスピロンの粉砕品、 乳糖、 トウモロコシデンプンを混合し、 トウ モロコシデンプン水溶液を加熱し糊化したものを加えて練合し、 押し出し成形し乾 燥し、 整粒し細粒を製造する。 製剤例 8
持続性顆粒の製造
クェン酸タンドスピロンの粉砕品、 乳糖、 トウモロコシデンプンを混合し、 ポリ ビニルアルコール (部分けん化物) 水溶液を加えて練合し、 押し出し成形しマルメ ライザ一にて整粒し、 乾燥し顆粒を製造する。 得られた顆粒を流動層コーティング 機に投入し、 ェチルセルロース、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2 9 1 0、 塩化メチレンとエタノールからなるコ一ティング液をスプレーすることで持続性顆 粒を得る。
(処方) 単位 m g
式 1で表される化合物またはその薬学上許容される塩等を含有するド一パミン D 4受容体拮抗剤は、 ド一パミン D 4受容体に選択的に拮抗するため、 ド一パミン D 2受容体拮抗作用に関連する錐体外路系を起こさず、 陰性症状などの精神分裂病症 状や、 パーキンソン病治療時の L- D0PA精神障害に有効な精神障害治療薬として有 用である。