WO1998035273A1 - Method for operating controller for controlling industrial machine provided with processor - Google Patents

Description

明 細 書

産業用機械を制御する プロ セ ッ サを備え た制御装置の運 転方法

技 術 分 野

本発明は 、 工作機械や工作機械等の産業用機械を制御 する 制御装置の運転方法に関 し 、 詳し く は 、 工作機械を 制御する C N C ( コ ン ピ ュ ータ数値制御 ） 装置や ロ ボ ッ ト を制御する ロ ボ ッ ト 制御装置等のプ ロ セ ッ サを備え た 制御装置の運転方法に関する 。

背 景 技 術

工作機械を制御する C N C 装置や ロ ボ ッ ト を制御する ロ ボ ッ ト 制御装置においては 、 プ ロ セ ッ サが使用 さ れて お り 、 こ のプ ロ セ ッ サの高速処理に伴 う 消費電力の増大 によ り 発熱量が増大 し 、 プロ セ ッ サが 自 己が発生し た熱 に よ っ て暴走し た り 、 素子破壊を起こ す場合があ る 。 従 来は 、 こ の暴走や素子破壊を防止する ため に ヒ ー ト シ ン ク 及び/又はフ ァ ンを用いてプ ロ セ ッ サの放熱を よ く し てプロセ ッ サの温度上昇を防ぐ方法が採用 さ れてい る 。 しか し 、 フ ァ ン が停止 し た場合や 、 風通 し が悪 く 放熱効 率が悪い よ う な場合でプロ セ ッ サの温度が異常に高 く な つ た場合には 、 プ ロ セ ッ サの熱暴走 、 さ ら には熱破壊に 至る 可能性があ る か ら 、 制御装置をア ラ ー ム停止 させ 、 該制御装置に よ つ て駆動制御する機械のモ ー タ の駆動を 停止 さ せてシ ス テ ム全体の運転を停止 し てい る 。

プ ロ セ ッ サの発熱を防止する 方法 と し て 、 携帯型のパ 一ソ ナルコ ンピ ュ ー タ では 、 発熱を抑え る ため の低消費 電力モー ド で作動する プロ セ ッ サを備え たも のが開発 さ れてい る 。

フ ァ ン の停止や異常温度を検出 し てモー タ を停止 さ せ 全制御シス テムの運転を停止 し た と し ても 、 直ち に制御 装置の温度が低下する も の ではない 。 場合に よ っ ては 、 プ ロ セ ッ サが発熱によ っ て破壊さ れる 恐れが依然 と し て 残る 。 ま た 、 こ の温度上昇に よ る 非常停止は機械によ る 加工や動作途中で生じ る も のであ る 力ゝ ら 、 その後の復 旧 に時間を要する と い う 欠点があ る 。 さ ら に 、 C N C装置 等にあっ ては 、 モー タ が停止 し加工が加工途中で停止 し た場合には 、 切削途中の ワ ー ク が無駄にな っ て し ま う 。 ま た 、 無人運転を行な っ てい る 際には 、 非常停止 し 長時 間 、 制御装置が運転さ れない場合 、 加工作業が進ま ない と レ、 う 問題があ る 。

発 明 の 開 示

本発明の 目 的は 、 プ ロ セ ッ サの温度上昇を抑え る と 共 に 、 温度上昇に よ り 制御動作を停止 し ても 、 復旧再開が 容易な制御装置の運転方法を提供する こ と にあ る 。

本発明の他の 目 的は 、 制御装置の運転停止を極力防止 し制御装置によ る 制御動作を継続さ せる 運転方法を提供 する こ と にあ る 。

本発明の一態様に よれば 、 制御装置の運転方法は 、 制 御装置内部を冷却する 冷却フ ァ ン の作動状態を検出する ス テ ッ プ と 、 前記制御装置内部の温度を検出する ス テ ツ プ と 、 冷却フ ア ン の停止が検出 さ れた と き 、 又は検出 さ れた温度が設定値よ り も 高い と き 、 プ ロ セ ッ サが一定周 期毎に実行する 複数の処理の 内 、 制御動作を再開する た め に必要最小限の処理のみを実行し 、 残 り の時間は低消 費電力モー ド で作動さ せる ス テ ッ プ と を備え る 。

本発明の他の態様に よれば 、 制御装置の運転方法は 、 制御装置内部の温度を検出する ス テ ッ プ と 、 検出 さ れた 温度に応 じ て 、 産業用機械の動作速度を変え て制御装置 内部の温度上昇を抑え る よ う に制御する ステ ッ プ と を備 え る 。 これによ り プ ロ セ ッ サ の温度上昇を抑え る 。 さ ら に 、 制御装置に設け られた表示装置のバ ッ ク ラ イ ト の光 量を小 さ く ち し く は消灯する 事や制御装置に よ っ て制御 さ れる モー タ の加减速時定数を変え る こ と に よ っ ても プ ロ セ ッ サの温度上昇を抑え る 。

図面の簡単な説明

図 1 は 、 本発明が適用 さ れる C N C 装置のブ ロ ッ ク 図 図 2 は 、 C N C装置のプ ロ セ ッ サ が実行する 通常時の 処理 と 本発明の第 1 の実施例におけ る 温度上昇時の低消 費電力モー ド の処理を示す説明図 、

図 3 は 、 第 1 の実施例に於いてプ ロ セ ッ サ が実行する 処理を示すフ 口 _^チ ヤ < 卜 、

図 4 は 、 本発明の第 2 の実施例に於いてプ ロ セ ッ サが 実行する 処理の フ ロ ーチ ャ ー ト 、

図 5 は 、 第 2 の実施例におけ る 温度上昇を示す説明図 であ る 。 発明を実施する ための最良の形態

本発明は 、 モー タ を駆動制御 し て機械や ロ ボ ッ ト 等の 動作を駆動制御する プ ロ セ ッ サ を有する 制御装置の運転 方法に関する も の で 、 本発明の一実施例 と し て本発明の 運転方法を工作機械を制御する C N C 装置に適用 し た例 を説明する 。

図 1 は N C 工作機械を駆動制御する C N C 装置 1 0 の 要部を示す機能プ ロ ッ ク 図であ る 。 本発明 においては 、 C N C 装置 1 0 を全体的に制御する プ ロ セ ッ サ 1 1 に低 消費電力モー ド で作動する プ ロ セ ッ サを使用する 。 プ ロ セ ッ サ 1 1 は 、 R O M 1 2 に格納 さ れたシ ス テ ムプ ロ グ ラ ム をノ ス 1 9 を介 し て読み出 し 、 こ の シ ス テ ムプロ グ ラ ム に従っ て 、 C N C 装置 1 0 を全体的に制御する 。 R A M I 3 には一時的な計算デー タや表示デー タ お よびキ 一ボー ド 7 1 を介 し てオペ レー タ が入力 し た各種デー タ 等が格納 さ れる 。 C M O S メ モ リ 1 4 は図示 し ないバ ッ テ リ でバ ッ ク ア ッ プ さ れ 、 C N C 装置 1 0 の電源がオフ に さ れても 記憶状態が保持さ れる 不揮発性メ モ リ と し て 構成 さ れ 、 イ ン タ ー フ ェ イ ス 1 5 を介 し て読込まれた加 ェプ ロ グラ ムや表示装置 7 0 、 キ一ボー ド 7 1 を介 し て 入力 さ れた加工プロ グラ ム等が記憶さ れる よ う になっ て レヽ る 。 また 、 R O M 1 2 には 、 加工プ ロ グラ ムの作成お よび編集のため に必要 と さ れる 編集モー ド の処理や 自 動 運転のための処理を実施する ための各種のシス テムプ ロ グラ ム が予め書き 込まれてレヽ る 。 イ ン タ ー フ ェ イ ス 1 5 は 、 C N C 装置 1 0 に接続可能 な外部機器のためのイ ン タ ー フ ェ イ ス であ り 、 フ ロ ッ ピ 一力セ ッ ト アダプ タ 等の外部機器 7 2 が接続さ れる 。 外 部機器 7 2 か ら は加工プ ロ グラ ム等が読み込まれ 、 また C N C 装置 1 0 内で編集 さ れた加工プ ロ グラ ム を外部機 器 7 2 を介 し てフ ロ ッ ピ一力セ ッ ト 等に記憶さ せる こ と ができ る 。

P C ( プロ グラ マブル ' コ ン ト ロ ー ラ ） 1 6 は 、 C N C 装置 1 0 に内蔵さ れたシーケ ン スプ ロ グラ ムで工作機 械側の補助装置 、 例え ば 、 工具交換用の ロ ボ ッ ト ハ ン ド 等 と いっ たァ ク チユ エー タ を制御する 。 即ち 、 加工プ ロ グラ ムで指令さ れた M機能 ， S 機能お よび T機能に従つ て 、 これ ら シーケ ン スプ ロ グラ ムで補助装置側で必要な 信号に変換し 、 I Z O ュニ ッ ト 1 7 か ら 捕助装置側に出 力する 。 こ の 出力信号に よ り 各種ァ ク チユ エー タ 等の補 助装置が作動する 。 また 、 工作機械の本体に配備 さ れた 操作盤の各種ス ィ ッ チ等の信号を受け 、 必要な処理を し て 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 に渡す 。 特に本発明 に関係 し 、 こ の C N C 装置 1 0 内のプ ロ セ ッ サ 1 1 が配置 さ れた近傍に 温度セ ンサ T S を配置し 、 温度セ ンサ T S か ら の信号を I / O ユニ ッ ト 1 7 、 P C 1 6 を介 し てプ ロ セ ッ サ 1 1 が検出で き る よ う になっ てい る 。 また 、 フ ァ ン停止検出 用セ ン サ F S を備え 、 C N C 装置 1 0 を冷却する フ ァ ン F 力 1 0 ユニ ッ ト 1 7 に接続さ れ 、 フ ァ ン F に駆動指 令を 出力する と 共に 、 フ ァ ン停止検出セ ンサ F S か ら の フ ァ ン停止検出信号を も 1 0 ュニ ッ ト 1 7 、 P C 1 6 を介し てプ ロ セ ッ サ 1 1 は検出でき る よ う にな っ てい る 。

工作機械の送 り 軸 X , Υ , Z 軸の軸制御回路 3 0 〜 3 2 はプ ロ セ ッ サ 1 1 か ら 分配周期毎に出力 さ れる 各軸の 移動指令を受けて 、 位置 、 速度ループ処理を行な っ て ト ルク 指令をサーボア ンプ 4 0 〜 4 2 に出力する 。 サーポ ア ンプ 4 0 〜 4 2 は こ の指令を受けて 、 工作機械の各軸 のサーボモー タ 5 0 〜 5 2 を駆動する 。 各軸のサーポモ — タ 5 0 〜 5 2 には位置及び速度検出器が内蔵さ れてお り 、 こ の位置及び速度検出器か ら位置 ， 速度フ ィ ー ド バ ッ ク 信号が軸制御回路 3 0 〜 3 2 にフ ィ 一 ド ノく ッ ク さ れ る 。 図 1 では これ ら の位置信号の フ ィ ー ドノく ッ ク お よび 速度の フ ィ ー ド バ ッ ク の説明は省略し 、 3 軸の送 り 軸を 有する 例を図示 し てい る 。

ス ピ ン ド ル制御回路 6 0 は工作機械への主軸回転指令 を受け 、 ス ピ ン ド ルア ンプ 6 1 にス ピ ン ド ル速度信号を 出力する 。 ス ピ ン ド ルア ンプ 6 1 は こ の ス ピ ン ド ル速度 信号を受け て 、 主軸モー タ 6 2 を指令 さ れた回転速度で 回転さ せる ₀ 主軸モー タ 6 2 には歯車あ る いはベル ト 等 でポ ジ シ ョ ンコ ーダ 6 3 が結合 さ れ 、 該ポ ジ シ ョ ン コ ー ダ 6 3 が主軸の 回転に同期 し て帰還パルス を 出力 し 、 そ の帰還パルス は イ ン タ 一 フ ェ イ ス 1 8 を経由 し てプロ セ ッ サ 1 1 に よ っ て読み取 られる 。

上述 し た C N C 装置の構成は従来の送 り C N C装置 と 何等相違する も の はない 。 相違する 点は 、 フ ァ ン の運転 停止 、 も し く は温度上昇を検出 し た と き の C N C 装置の 運転制御方法が異な る 点であ る 。

C N C 装置のプ ロ セ ッ サ 1 1 は C M O S メ モ リ 1 4 に 格納 さ れた N C加工プ ロ グラ ム に基づい て 、 主軸モー タ を駆動する と 共に各送 り 軸のサーボモー タ 5 0 〜 5 2 を 駆動 し て ワ ー ク に加工を行な う も のであ る が 、 通常の状 態では 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 は 、 一定周期の割 り 込みによ る 制御に よ っ て 、 各軸の位置の演算 、 各軸の軸制御回路 3 0 〜 3 2 への移動指令の分配処理 、 P C 関係の処理 、 表 示のための処理 、 プ ロ グラ ム保護のための メ モ リ チ エ ツ ク 等の処理を図 2 a に示すよ う に実行し てレ、 る 。

一方 、 I / O ユニ ッ ト 1 7 、 P C 1 6 を介 し て 、 フ ァ ン停止検出用セ ンサ F S か ら フ ァ ン停止信号も し く は温 度セ ンサ T S で検出 さ れる C N C装置 1 0 内の温度が設 定値以上に達する と 、 プロ セ ッ サ 1 1 は 、 各軸のサ一ボ モー タ 5 0 〜 5 2 、 及び主軸モー タ 6 2 の駆動を停止 さ せる と 共に 、 図 2 b に示すよ う な低消費電力モー ド の処 理に移行する 。

すなわ ち 、 サーボモータ 5 0 〜 5 2 及び主軸モー タ 6 2 の駆動を停止する も のであ る か ら 、 軸の位置の計算や 各軸への移動量の分配処理等の軸関係の処理は必要がな く な り 、 こ の処理を行なわない 。 ま た 、 メ モ リ チ ェ ッ ク も 行なわない よ う にする 。 そ し て 、 制御動作を再開する ための必要最小限の処理のみを行な う も の と し 、 まず 、 オペレー タ が何等かの対策をする ため に何等かの操作を 行な う 可能性があ る 力、 ら 、 マン · マ シ ンイ ン タ フ エ 一ス を有効に保持する ため に P C の処理 と 、 表示処理は通常 モー ド と 同 じ 処理を行ない 、 C N C 装置 1 0 と オペレ ー タ と の対話を可能にする 。 そ し て 、 低消費電力モー ド に 移行し て 、 計算処理に ク ロ ッ ク を導入し ない 、 計算処理 を実行 し ない等の 当面必要でない処理を実行せず 、 C P Uの待機状態を保っため に最低限必要な処理 、 例え ば 、 ク ロ ッ ク 処理 、 キ ャ ッ シ ュ メ モ リ と メ イ ン メ モ リ と の コ ヒ 一レ ン ス を保つ処理等の処理を行な う 。 そ し て 、 一定 周期期間が経過する と 、 再び通常モー ド に移行し て P C 処理 と 表示処理を行ない 、 通常モー ド に移行 し て所定時 間が経過する と 低消費電力モー ド に移行し て上述 し た処 理の みを行な う 。 すなわち 、 図 2 b において 、 一定周期 時間が経過する 毎の時刻 t a に通常モー ド に移行し 、 該 時刻 t a か ら所定時間が経過 し た時刻 t b で低消費電力 モー ド に移行する も の で 、 こ の モー ド 切 り 替えの繰 り 返 し を実行する 。 これに よ り 、 プ ロ セ ッ サは 、 軸関係の処 理がな く な る と 共に 、 動作再開のため に必要な最小限の 処理し か行なわない の で 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 の発熱は抑え られ 、 該プロ セ ッ サ 1 1 が熱暴走する こ と や熱破壊する こ と を防止する こ と ができ る 。

図 3 は 、 上述 し たプ ロ セ ッ サ 1 1 の処理を示すフ ロ ー チ ャー ト であ る 。

プ ロ セ ッ サ 1 1 は 、 フ ァ ン停止信号が入力 さ れたか 、 も し く は検出温度が設定値以上かを判断し （ ス テ ッ プ S 1 ) 、 フ ァ ン停止信号の入力も な く かつ温度セ ンサ で検 出する 温度が設定値を越え ていない と き には 、 N C加工 プ ロ グラ ム に基づいて各軸の位置を計算 し （ ス テ ッ プ S 2 ) 、 各軸の軸制御回路 3 0 〜 3 2 へ移動指令の分配デ — タ を 出力する （ ス テ ッ プ S 3 ) _D

そ し て P C 1 6 のプ ロ セ ッ サ と の情報処理を行な う と 共に表示装置 7 0 に必要情報を表示 し （ ス テ ッ プ S 4 , S 5 ) 、 メ モ リ チェ ッ ク を行なっ て （ ス テ ッ プ S 6 ) 、 当該周期の処理を終了する 。

一方 、 ス テ ッ プ S 1 でフ ァ ン停止信号を検出する 力 、 検出温度が設定値以上に達し た こ と が検出 さ れる と 、 上 記 P C 関係の処理 と 表示処理のみを行ない （ ステ ッ プ S 7 ， S 8 ) 、 こ の通常モー ド の処理を終了 し 、 図示 し な い低消費電力モー ド の ク ロ ッ ク 処理やキ ャ ッ シ ュ メ モ リ と メ イ ン メ モ リ と の コ ヒ ー レ ン ス を保つ処理等を行な う 。 その結果プロ セ ッ サ 1 1 の処理はわずかなも の と な り 、 その温度上昇は抑え られる 。

上述 し た実施例では 、 フ ァ ン停止や検出温度が設定値 以上の場合にはモー タ の駆動を停止 し て 、 軸関係の処理 をな く し てプ ロ セ ッ サ 1 1 の処理を低減し その発熱を抑 えプロ セ ッ サ 1 1 の保護を行なっ たが 、 モー タ の駆動を 停止 さ せる こ と な く プ ロ セ ッ サ 1 1 の保護を行な う 実施 例を第 2 の実施例 と し て以下説明する 。

まず 、 こ の第 2 の実施例では 、 通常運転を許容する 上 限温度の し き い値 T 1 、 該し き い値 T 1 以上で第 1 段の 低消費電力モー ド 運転を実行さ せる 上限温度の し き い値

T 2 、 及びこ の第 1 段での動作速度 、 すなわち軸送 り 速 度を低下 さ せる 比率 （ オーバ ラ イ ド値 ） n l [ %；! 、 第 1 段の低消費電力モー ド 運転の し き い値 T 2 よ り も 高 く 、 第 2 段の低消費電力モー ド 運転を許容 し こ の温度以上に な る と 運転を停止 さ せる 限界温度 T 3 、 こ の第 2 段の低 消費電力モー ド運転の動作速度を決め る 速度を低下させ る 比率 （ オーバ ラ イ ド値 ） n 2 [ % ] 、 さ ら に 、 通常運転 におけ る 速度の加減速時定数及び上記第 1 、 第 2 の低消 費電力モー ド におけ る加減速時定数を設定し てお く 。

なお T 1 < T 2 < T 3 、 n 2 < n l であ り 、 第 1 、 第 2 の低消費電力モー ド におけ る加減速時定数は通常運転 時におけ る加減速時定数よ り も 大き く と られ加減速時間 を長 く し てい る 。

そ し て 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 は 、 所定周期毎図 4 に示す処 理を実行する 。

温度セ ンサで検出 さ れた C N C制御装置 1 0 内の温度 T r が通常運転を許容する 設定し き い値 T 1 よ り 低いか 否か判断し （ ス テ ッ プ A 1 ) 、 し き い値 T 1 よ り 低けれ ば 、 通常速度によ る 通常運転を行な う （ ステ ッ プ A 2 ) 。 すなわち N C加工プ ロ グラ ム に基づいて該プ ロ グラ ムで 指令 さ れた送 り 速度に よ っ て各軸への移動指令を分配し 各軸のサーボモータ 5 0 〜 5 2 を駆動する 。 また こ の時 の加減速処理の時定数は通常運転におけ る 時定数を使用 する 。 一方 、 ステ ッ プ A 1 で検出温度 T r が設定し き い値 T 1 以上であ る と 、 ステ ッ プ A 3 に移行し 、 該検出温度 Τ r が第 1 段の低消費電力モー ド の 上限温度を規定する 設 定し き い値 T 2 よ り 低いか判断し 、 低ければ 、 N Cカロェ プ ロ グラ ムで指令さ れた送 り 速度に設定さ れてい る 第 1 段の低消費電力モー ド のオーバ ラ イ ド値 n 1 を乗 じ て得 られた値を こ の時の速度 とする （ ス テ ッ プ A 4 ) 。 さ ら に 、 表示装置 7 0 のバ ッ ク ラ イ ト を消灯し （ も し く は 、 消灯する 代わ り にバ ッ ク ラ イ ト の光量を少な く し 暗 く す る こ と によ っ て発熱を抑え る ） 、 加減速時定数を設定さ れてい る 低消費電力モー ド の時定数に変更する （ ス テ ツ プ A 5 ) 。

その結果 、 送 り 速度が低下する こ と によ り 、 分配周期 毎に各軸に指令する移動量を計算する 処理が簡単 と な り その分軸関係の処理時間が短 く な り プ ロ セ ッ サ 1 1 の発 熱量は少な く な る 。 また 、 表示装置 7 0 のノ ッ ク ラ イ ト を消灯する こ と に よ っ てその分発熱を抑え 、 C N C装置 1 0 の温度上昇を抑え る 。 さ ら には 、 加減速時定数が大 き く な る こ と に よ っ て加減速時に送 り 軸のサーボモー タ 5 0 〜 5 2 に流れる 電流値が小 さ く な る の でモー タ発熱 が小 さ く な り 、 シス テ ム全体の温度上昇が抑え られ C N C装置 1 0 の温度上昇を抑え 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 の温度上 昇を抑え る 。

また 、 検出温度 T r が上記設定し き い値 T l 、 T 2 よ り も 高 く 、 設定限界温度 T 3 よ り も 低い場合には （ ス テ ッ プ A 6 ) 、 送 り 速度をプロ グラ ム に設定さ れてい る 速 度に第 2 段の低消費電力モー ド のオーバ ラ イ ド値 n 2 を 乗じ た値 と し て 、 実際の送 り 速度を大き く 低下さ せる ( ス テ ッ プ A 7 ) 。 そ し て こ の場合にも 、 バ ッ ク ラ イ ト を消去 し 、 加減速時定数も 低消費電力モー ド 運転におけ る 時定数 と する （ ス テ ッ プ A 5 ) 。 これに よ り 、 C N C 1 0 内の温度上昇 、 プ ロ セ ッ サ 1 1 の温度上昇は さ ら に 低下する 。

さ ら に温度が上昇し 、 検出温度 T r が 、 限界温度 T 3 以上になっ た と き には 、 プロ セ ッ サ 1 1 が熱暴走し た り 、 熱破壊さ れる 恐れがあ る か ら 、 C N C 装置 1 0 の運転を 停止 し システム を停止 さ せる （ ス テ ッ プ A 8 ) 。 こ の場 合 、 停止前の送 り 速度 、 すなわち動作速度は低い状態に さ れてい る の で温度上昇は緩やかな状態で C N C 装置 1 0 の運転が停止 さ れる 。 その結果 、 C N C 装置の運転が 停止 し ても プ ロ セ ッ サ 1 1 の温度が大き く 上昇する こ と はな く 、 プロ セ ッ サの熱破壊を防止でき る 。

こ の第 2 の実施例におけ る 温度上昇につい て 、 図 5 で 説明する 。 こ の図 5 において横軸は時間 、 縦軸は検出温 度 T r を示す 。 ま たプ ロ グラ ムで指令 さ れた送 り 速度が 1 0 m / m i n と し 、 第 1 、 第 2 の低消費電力モー ド の ォーノ ラ イ ド値 n 1 を 7 5 <½ 、 n 2 を 5 0 % と し た例を 記載し てい る 。

フ ァ ンが運転さ れてい る 間は 、 プロ セ ッ サ 1 1 等力、 ら の発熱 と フ ァ ン に よ る 冷却に よ り C N C装置 1 0 内の温 度は平衡し てい る 。 そ し て 、 例え ば 、 t 0 の時点でフ ァ ン の運転が停止 し た とする 。 そ う する と 上記平衡は崩れ C N C 装置 1 0 内の温度は急激上昇する こ と にな る 。 時 刻 t 1 でこ の検出温度 T r が設定し きい値 T 1 を越え る と 上述し たよ う に 、 送 り 速度がプ ロ グラ ム指令速度の 7 5 % に低減さ れ （ 7 . 5 m / m i n ) 、 またノく ッ ク ラ イ ト が消灯さ れる と 共に加減速時定数も 大き く さ れる か ら 、 温度上昇は緩やかにな る 。

そ し て 、 時刻 2 で 、 検出温度 T r が第 2 段の低消費 電力モ ー ド の設定し き い値 T 2 を越え る と 、 さ ら に送 り 速度が減少 さ れプ ロ グラ ム指令値の 5 0 % と な り 5 m / m i n と な る 。 その結果 、 発熱は減少 し 、 C N C装置内 の温度上昇は さ ら に減少する 。 こ の図 5 の例では 、 こ の 段階で発熱 と 自 然喚起等によ る 放熱が平衡し 、 温度上昇 が停止 し 、 平衡状態に保持さ れてい る 例を示 し てい る 。

本発明は 、 制御装置を冷却する フ ァ ンの運転が停止 し た と き 、 ま たは制御装置内の温度が上昇し た と き 、 一定 周期毎必要最小限の処理のみ行ない他の時間は低消費電 力モー ド に移行する よ う に し たか ら 、 プ ロ セ ッ サの発熱 は抑え られ温度上昇を抑え る こ と ができ る 。 また 、 上記 必要最小限の処理をマ ン · マ シ ン イ ン タ フ ェ ー ス の処理 と する こ と に よ っ て 、 運転復旧再開が容易 と な る 。

さ ら に 、 制御装置内の温度上昇につれて該制御装置に よ り 制御 さ れる機械や ロ ボ ッ ト 等の動作速度を低下さ せ る こ と によ っ てプ ロ セ ッ サの負担を少な く し 、 プロ セ ッ サの発熱 、 温度上昇を抑え る こ と によ っ て 、 運転を停止 せず 、 作業を継続する こ と ができ る 。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 一定周期毎に複数の処理を実行し 、 低消費電力モー ド で作動 し得る プロ セ ッ サを用い て産業用機械を制御す る 制御装置の運転方法であっ て 、

( a ) 前記制御装置内部を冷却する 冷却フ ァ ン の作動 状態を検出する ステ ッ プ と 、

( b ) 前記制御装置内部の温度を検出する ステ ッ プ と 、 ( c ) 前記ス テ ッ プ （ a ) に於いて前記冷却フ ァ ン の 停止が検出 さ れた と き 、 又は前記ステ ッ プ （ b ) に於い て検出 さ れた温度が設定値よ り も 高い と き 、 前記プ ロ セ ッ サが一定周期毎に実行する 複数の処理の内 、 制御動作 を再開する ため に必要最小限の処理のみを実行し 、 残 り の時間は低消費電力モー ド で作動さ せる ス テ ッ プ と を備 え た 、 産業用機械を制御する プ ロ セ ッ サを備え た制御装 置の運転方法 。

2 . プ ロ セ ッ サを用いて産業用機械を制御する 制御装置 の運転方法であ っ て 、

( a ) 前記制御装置内部の温度を検出する ス テ ッ プ と 、 ( b ) 前記ス テ ッ プ （ a ) で検出 さ れた温度に応 じ て 、 前記産業用機械の動作速度を変え て前記制御装置内部の 温度上昇を抑え る よ う に制御する ス テ ッ プ と を備え た 、 産業用機械を制御する 制御装置の運転方法。

3 . 前記制御装置はバ ッ ク ラ イ ト を有する表示装置を備 え 、

前記ス テ ッ プ （ b ) は 、 前記ステ ッ プ （ a ) で検出 さ れた温度に応じ て前記バ ッ ク ラ イ ト の光量を小 さ く する か 、 又は消灯する ステ ッ プを含む 、 請求の範囲第 2 項に 記載の産業用機械を制御する 制御装置の運転方法 。

4 . 前記制御装置は産業用機械のモー タ を制御 し 、 前記ス テ ッ プ （ b ) は 、 前記ス テ ッ プ （ a ) で検出 さ れた温度に応じ て前記モー タ の加減速時間を変え る ス テ ッ プを更 に備えた 、 請求の範囲第 2 項又は第 3 項に記載 の制御装置の運転方法 。