WO1996032525A1

WO1996032525A1 - Dispositif de chauffage sans contact pour un fil metallique

Info

Publication number: WO1996032525A1
Application number: PCT/JP1996/001016
Authority: WO
Inventors: Michito Miyahara; Masahiro Okesaku; Masaharu Shiroyama; Masamitsu Egashira; Shizuki Koga
Original assignee: Nippon Tungsten Co., Ltd.; Hokuriku Seikei Industrial Co., Ltd.
Priority date: 1995-04-14
Filing date: 1996-04-12
Publication date: 1996-10-17
Also published as: KR100212641B1; EP0770720A1; TW438189U

Description

明細害非接触型の線条材加熱装置技術分野

本発明は、金属系材料、ガラス系材料、合成樹脂系材料あるいは合成繊維から形成された線状、棒状、糸状の線条材を非接触状態で加熱するための装 Sに関する。背景技術

繊維を加熱するために、熱板で接触加熱する方式に対して、非接触状態で加熱する仮撚加工方法が特公平 2 - 6 0 7 6 9号公報において開示されている。その装置は、 U字型溝を形成した本体にシーズヒーターを嵌入し、この溝部にスリット付きの矢羽根形ガイドをセットし、そのスリットの底部に糸条が走行するようにしたものである。

この非接触型の加熱装置は、熱板と接触状態で加熱する装置と比較して、被加熱線条材の表面状態を悪くすることがなくヒーター長を短くできる等の点で優れているが、シーズヒータ一で U溝付本体を間接的に加熱する方式であるために消费ェネルギ—が大きい問題があつた。

本願の出願人は、特公平 4 - 6 6 9 3 6号公報において、この非接触型の加熱装置における熱効率を上げるために、通過糸条の通路に沿って円管状の導電性セラミック成形体を配した直接加熱方式のものを開示した。

しかしながら、熱電対または測温抵抗体からなる温度検出用の温度センサーを組み付けた場合、温度センサ一の組み付け方式あるいは組み付け方法の微妙な差異により、バラツキのない正確な温度を検出するのが困難であった。

差替え用紙（規則 26〉また、線条材が金属系等の導電性材料である場合は、円管状の導簏性セラミック成形体の内径に接触してショートしたり感電したりする恐れがめつ

さらには、特公平 4 - 6 6 9 3 6号公報の加熱装 fiは、線条材の融点以上または融点以下で加熱使用する場合の汎用性に欠ける問題があった。例えば、管状加熱体を内装した加熱装置は、被加熱材である線条材、とくに、繊維のような細く剛性のない線条材を融点以下の温度に設定した加熱体の管内へ通すためには管状加熱体（以下、加熱管と称す）の反対側から真空吸引して糸を引き出して糸掛け操作を行うことが可能である力 ^f、融点以上の温度に設定した場合は下記の問題が生じる。

とくに、繊維が合成繊維の場合には、その融点が約 2 5 0 。 C程度と低く、その融点以上に加熱された加熱管の内壁に糸が接触すると糸が溶敏して付着し、糸掛け作業が手間取ったり、不可能になる。そのため、あらかじめ加熱管を糸の融点以下に冷却した後、糸掛け作業を行い、その後、再度設定温度まで昇温する必要がある。

繊維の仮撚加工を行う場合を例にとると、加熱管が設定温度に達し、なおかつ、加熱装置全体が恒温状態になるまで温度保持した後に、繊維の融点以下に放冷あるいは設定温度を低下させて繊維を真空吸引する等の糸掛け作業に約 5分 /錐の時間を要し、次いで再度設定温度まで昇温し、更に恒温状態になつた時点から始めて製品としての仮撚加工糸が得られる。

このように、加熱管を内装した非接触型加熱装置は、放冷、昇温から恒温状態に達するまでのロスタイムと恒温状態に達するまでの再加熱用のェネルギーを余分に消费することになり、更には糸掛け時点から恒温状態に達するまでの仮撚加工糸が不良品となる。

さらには、加熱管の外部に熱電対を含む温度センサーを取り付けた場合には、加熱管の外部と内部との間には温度差があるため、検知温度に対して設定温度の補正を行う必要がある。

差替え用紙（規則 26) 発明の開示

この発明の主な目的は、被加熱物である線条材が走行する通路を内部に有する加熱管を内装した非接触型加熱装置における上記の欠点を解消するもので、測温精度の向上と、使い易さ、操作性及び汎用性の改善にある。本発明の他の目的は、円管状加熱管の場合のパイブの内外の大きく異なる温度差を少なくする温度制御手段を完成することにある。

他の目的は、管状抵抗加熱体の発熱部分を長くした場合の長さ方向の加熱温度の均一化の達成である。

さらに、他の目的は、発熱体そのものの延命化の達成である。

また、さらに、他の目的は、自己発熱ヒーターの内径汚塗に伴なう発熱体の抵抗値変化の防止や、加熱雰囲気の維持手段の確立にある。

この発明は、加熱管の発熱部分に温度コントロール用の温度を検出する温度センサーを加熱管そのもの、あるいは、線条材の通過位置に設けて、その測定精度を上げ、温度管理のための制御が正確に行われるようにしす：。

さらに、管状の抵抗発熱体を長さ方向に複数に分割した構造、または、その分割端部を絶緣材料からなる継手によって連結した構造として直線状の長尺加熱装置とすることができる。例えば、一般に市販されている A 1 ₂0₃系の燃焼管ゃ保護管等の曲がり量（ソリ公差）は長さに対して 2 — 3 m m以内の寸法バラツキとなっているように、セラミック系パイブのソリは、製法上避けられない現象である。例えば 1 m長さの管状抵抗発熱体の場合にも同様のソリが発生し、最大 3 m mのソリがあるために、被加熱物の走行スピ— ドゃテンション及び被加熱物の種類等の条件に応じた振動、弛み現象等によつて被加熱物が直進できずヒータ—内部に接触摺動する結果、良好な製品が得られなくなる。したがって 3 3 0 m m長さで同じソリ公差（ 3 I 1 0 0 0 ) のヒーターを 3本直列状に組付けることにより全長 1 mのソリは 1 / 3の約 1 m m程度に小さくすることができる。

差替え用紙（規則 26) この分割した各分割発熱管部分に少なくとも 1個の温度センサーを取り付けることによって、各分割管毎の温度を個々に制御することができ、力 Π 熱装置全長にわたつての温度をより正確に管理できる。

なお、加熱管を構成する抵抗発熱体については、比抵抗値が 1 . 0 X 1 0 "³ Ω - c mから 9 Χ 1 0 ³ Ω · c mの範囲内で、より好ましくは 1 . 0 X 1 0一² Ω · c mから 9 Χ 1 0 *" Ω · c mの範囲内に調整するのがよい。比抵抗値が 1 . 0 X 1 0 ^_3 Ω . c m未満では、管状抵抗発熱体直径と長さの関係からその肉厚が 0 . 5 m m以下になる場合があり、材料強度面で発熱体の製造が困難になること、あるいは印加 ¾圧を 1 0 V程度の低電圧にしても 2 0ァンペア以上の電流値が流れる場合があるため、リ一ド線の容 Sを大きくする必要がある等の問題が生じる。

また、本発明の加熱装置では、管状の加熱体又は管状の抵抗発熱体として近赤外線または遠赤外線のうち少なくともいずれかの赤外線を発生するセラミック材料または導電性のセラミック系材料を用いる。さらには、管状の抵抗発熱体の内径に、絶縁性の管状セラミックスを挿着し、または抵抗発熱体の内径に絶緣性の被膜を形成したものを管状の加熱管として使用できる。あるいはまた、管状の絶緣性セラミック材料の外周面に、抵抗発熱可能な導罨性被膜を形成した加熱管を使用することもできる。また更には、導電性のバタ一ンを印刷したシートあるいは他のシートとの積層体を円管状に形成して加熱管として利用することもできる。ただしこれらの導電性の被膜を形成した加熱管の比抵抗値は、その全抵抗値と加熱管の断面積から計算して前述の範囲内に調整するのが良い。その他、セラミック材料または導電性セラミック材料の代わりに、金属製パイブの内面に赤外線のうち少なくとも遠赤外線を発生する皮膜を形成した管状の加熱体を使用することもできる。

次に、本発明の加熱装置を線条材の融点以上の温度で使用する場合は、内装した加熱管の全長にわたって線条材を加熱管の側面方向から導入するためのスリツト状の開口を設けることにより、操作性が改善される _c

差替え用紙（ M26j W09632S25

5 加熱処理に際して被加熱体である線条材を加熱管内部に導入する場合には、このスリット状の開口を利用して、加熱管の外側でその全長にわたつて張り渡された線条材をガイドに沿って加熱管内部にスライドさせることによって、線条材を加熱管内部に簡単に導入できる。

さらに、加熱管の接続端子部材として、加熱管の端子部を両側から挟み込み可能でしかもスリットと対応した開口を有する構造とし、また、走行する線条材の振動や弛み現象を抑制するためのガイドを必要に応じて加熱管内に組み込むことにより汎用性が向上できる。さらには、このガイドの側面に温度センサーを装着するか、または加熱管の発熱部分に直接接触状態で温度センサーを取り付けることにより、その温度制御の精度を高めることもできる。図面の簡単な説明

図 1から図 4は、本発明の第 1の実施例として、温度センサーを加熱管に直接取り付ける方法の態様を示す。

図 5は本発明の他の実施例として、加熱管 1の内面に絶縁性の保護管 8 を挿着した例を示す。

図 6および図 7は、分割した加熱管を連結して加熱部分の長さを長くした実施例を示す。

図 8および図 9は、本発明の実施例として、雰囲気ガスを導入可能とした例を示す。

図 1 0から図 1 5は、長手方向に外径から内径面までの貫通した直線状のスリットを形成して、被加熱線条材を抵抗発熱体の側面から挿入可能とした加熱管の例を示す。

図 1 6から図 1 8は、スリットを形成した加熱管を並列に 2本装着した加熱装置の実施例を示す。

図 1 9から図 2 3は、スリットに取り付けるガイドの実施例を示す。

差替え用紙（規則 26) 図 2 4から 2 7は、スリットにガイドを取り付けた状態及びスリットの構造例を示す。

また、図 2 8から図 3 0は、加熱管 1の前後端部に形成したメタライズ端子部に取り付ける接続端子部材を示す。発明を実施するための最良の形態

実施例 1

図 1は、本発明に係る非接触型加熱装置において温度センサーを加熱管に取り付けた例を示す。同図において、 1は、ヒーターケース 2内に配置された抵抗値が 9 X 1 0 ^_3 ~ 9 X 1 0 ³オーム * c mの抵抗発熱体材料からなる加熱管を示す。この加熱管 1の内面は抵抗発熱体そのものを露出状態にして被加熱線条の通路としている。導電性のセラミック系材料としては、導性の酸化物系又は非酸化物系セラミック材料、あるいは絶縁性のセラミックスと I V a、 V a、 V I a属の炭化物、窒化物、硼化物や炭窒化物、炭硼化物、窒硼化物又は炭窒硼化物およびこれらの物質が酸素を含有する化合物、更には M o S i ₂等の金属珪化物若しくは金属系材料等の導電性成分等々とを組み合わせた複合材料を用いる。また、絶緣性セラミック材料の肉厚の中層または外周面に、抵抗発熱する導電層を形成した加熱管が使用できる。さらには炭化珪素系の抵抗発熱体が好適に使用できる。赤外線または赤外線のうち少なくとも遠赤外線を発生する管状の発熱体または加熱体を組み込んだ本発明の加熱装置は、多種類の線条材に適用することができ、特に合成樹脂や合成繊維や天然繊維あるいは織布その他の高分子化合物系材料に対しては、これらの被加熱物が遠赤外線を吸収して自己発熱する結果、旧来の装置よりも低温域での加熱処理が可能となり、省エネルギーはもとより風合いのよい繊維製品が得られる。なお、抵抗発熱体材料または加熱管の熱膨張係数は 9 . 5 X 1 0 "⁶ / 。 C以下で、できるだけ小さい方がよい力⁵'、炉体ケ—スの温度が 5 0 。 C程度まで加熱される場合があるので、装置全体の熱膨張代も考慮に入れて、抵抗発熱体

差替え用紙（規則 26) または加熱管あるいはセラミック製のチューブを挿着した加熱管に、過大な引張応力や圧縮応力が加わらないように適切な材料を選定し、あるいは調整するのがよい。 3は加熱管 1の外周面の全長（発熱部分）にわたつて設けられた断熱材層であって、これによつて加熱管 1内の保温と均熱状態を維持することができる。 4は抵抗発熱体そのものあるいは抵抗発熱部よりは抵抗値の低い良導体からなる端子部を示す。この端子部 4は、端部の外周面をメタラィズして形成したものが好ましく、断熱保温材 3の外に露出させると共にヒータ一ケース 2に設けた換気孔 5からの空冷機構により、昇温を防ぎ、メタライズ層の高温による変質を防止し、かつ昇温冷却時に生じる基地とメタライズ層との熱膨張率の差に伴なうクラックゃ剥離現象を防止している。加熱管 1のメタライズ部分及び接続端子部材を断熱保温材 3の中に包込んだ状態で加熱装置を使用すると、嬝高温度を 5 0 0 。 Cに設定した場合で、酸化ゃクラックあるいは剥離現象等により寿命は、約 3ヶ月〜 1 2ヶ月であるのに対して、この空冷機構にすることによって 3年間使用してもメタライズ部の変化は全く発生しない。また、加熱管 1の两端のメタラィズした端子部 4の端面にはセラミックス製のガイド 6を嵌合し取付けている。このガイド βは、内径寸法が小さくてしかも、内面の面粗度を小さくして滑り性を良くした耐摩耗性、耐熱性、断熱性及び絶緣性を有する材料で形成されたもので、被加熱材である線条材が振動しても、また、若干の弛みを生じても、線条材表面が疵を生じない機能を有するもので、端子部 4内に挿入する円筒状の嵌合部 6 1 と本体 6 2 とヒーターケース 2の外面に係止するためのフランジ 6 3 とからなる。 7 は加熱管 1の略中央部の外面に接触して取付けられた温度センサー取付部を示す。その取付け位置は加熱管内部の温度分布に応じて最適な位置に適宜調整することもできる。

図 2および図 3は温度センサー取付部 7の第 1の取付け状態を示す。図 2は加熱管 1の断面から見た状態を示しており、図 3はこの取付け状態を側面から見た図である。図中、 7 1は熱電対保護管 7 2を装着するための

差替え用紙（規則 26) 取付け具であって、頂部に突部 7 3を有する鞍形をなす。この鞍形の取付け具 7 1を加熱管 1の周りに挟み込んで固着する。この鞍形取付け治具 7 1は、治具そのものが加熱材の外面と面接触している部分が多くあり、センサ一への伝熱接触部面積が大きく、より正確な表面温度が検出できる。また温度センサー保護管 7 2の先端を耐熱性でしかも断熱保温性のよいセラミックス製の紐で隙間なく卷付けることによつても、内部はほぼヒーター外面温度に加熱保持されるので同様に正確な温度が検出できる。図 4は、温度センサー取付部 7の取付け方の他の態様を示すもので、加熱管または加熱管 1の管壁に盲孔 7 4あるいは貫通孔を設け、これに、熱電対保護管 7 2を直接装着する。これにより、盲孔の場合は、センサー力 ί 発熱管または加熱管の肉厚部分に内蔵された状態となり、加熱管の外面温度と内部温度との中間的な温度を検出できる。なお、加熱管の肉厚を貫通状に穿設した穴にセンサーの先端を内径面まで挿入した場合は、ほぽ加熱管の内部温度に相当する値を検出できる。

実施例 2

図 5は本発明の第 2の実施例として、加熱管 1の内面に絶緣性の保護管 8を挿着して加熱管とした例を示す。この保護管 8は、薄肉の例えばアルミナ系の絶縁性のもので、必要に応じて交換可能に挿入されている。この絶緣性セラミックからなる保護管 8は、断熱材 3および加熱管 1とは絶縁された断熱材仕切板 3 1からメタライズした端子部 4を超えて、ヒーターケース 2の外方まで突出して管状ガイドを兼用している。この絶緣性セラミック管 8を挿着することによって、加熱管 1の内面が被処理物から発生した汚染物質による発熱体の劣化消耗を少なくすることができる。この汚染物質が、例えば有機系物質のような場合は、加熱装置の設定温度を高くして燃焼除去できるが、無機物の場合には燃焼除去できずに抵抗発熱体と反応して、ヒーター抵抗値が小さくなる等の影響が現れる。このような場合には、この絶縁性セラミック管 8を挿着することにより発熱体の劣化消耗を少なくすることができる。

差替え用紙（規則 26) なお、加熱管の内面汚染による抵抗値の変化は、内径面に絶緣性の被膜を形成して加熱管とすることによっても防止できる。

実施例 3

図 6 は、分割した加熱管を連結して加熱部分の長さを 5 0 0 - 2 0 0 0 m m程度の直線状に形成した実施例を示す。

同図において、加熱管 1は、中央の加熱主管部 1 0 1 と両端加熱管部 1 0 2、 1 0 3の 2本以上に分割されている。それぞれの分割加熱管 1 0 1、 1 0 2、 1 0 3の両端にはメタライズした端子部 4が形成されている。このメタライズ端子部を形成した管状抵抗発熱体の两端部に被加熱線条体導入のための耐熱耐摩耗性の絶緣材料からなる管状ガイドを連結して、加熱管路内への線条材の導入をスムーズに行うことができ、加熱管および端部の損傷を少なくすることができると共に、メタライズ端子部と管状ガイド部を、断熱保温材の外方に露出せしめて、空冷可能とすることによりメタライズ部の劣化を防止できる。さらに、その端子部 4は連結部材 9を介して連結するのが好ましい。それぞれの分割加熱管には、実施例 1 で説明した温度センサー取付部 7が設けられ、これによつて、各加熱管における加熱域に任意の温度勾配を形成することができる。

図 7は各分割管の連結状態を示す図である。連結部材 9は電気的絶緣性のセラミックス系材料からなり、メタライズした端子部 4を形成した発熱体または加熱管の管端の径と同一の内径もしくは管状ガイドと同一の内径を有する連結部 9 1 と環状の外周面部 9 2からなり、この連結部材 9を分割加熱管の端子部 4の間に装着してそれぞれの分割加熱管を連結している。通常、被加熱線条材の通過路を内部に有する加熱管は、セラミックス系の抵抗発熱体そのものまたは抵抗発熱体の内部に挿着された絶緣性のセラミツク管あるいは内径面が絶緣性材料からなる管状の抵抗発熱体から作られており、これを曲がりなく真直状に形成するのは非常に困難であり、また、長さ寸法が大きくなる程製造原価が割高なものとなる。また、一体物によつて製造された管状加熱体の長さ方向の温度は、パイブ内外ともに

差替え用紙（規則 26) 中央付近の温度が高く、ヒータ—の両端は熱ロスが大きいため温度が低く山形の温度分布となる。しかしながら、 2本以上のヒータ一を直列状に組付けた分割形ヒーターとすることにより、また、温度サンサーをそれぞれの分割管の最適の位置に設けることにより、ヒーター 1本のみの場合よりも好みの温度勾配を設けたり、あるいは均熱ゾーンの長い温度分布の装置とすることができる。

実施例 4

図 8は、加熱管内を走行する被加熱物に対して、水蒸気や表面層形成のためのガスあるいは表面酸化防止のための非酸化性または還元性のガス等を作用させるのに適した加熱装置の他の実施例を示す。

同図において、 1 0と 1 1は、抵抗発熱体または発熱体の内径に挿着された加熱管 1の被加熱線条材の導入口 1 2 と排出口 1 3の近くに設けられ、また、それぞれの端部近くにメタライズした端子部 4を形成したガスの導入管と導入ガスの一部を排出する排出管を示す。この導入ガスの排出管 1 1は、図示するような形態を採らず、排出口 1 3の部分にメタライズ処理して端子部を形成して、この端子部の端部をガス排出口とすることもできる。このガスの導入管 1 0は加熱管 1に対する交差角度 αが 9 0 。以上になるように一体構造としてあるいは適宜な連結手段で加熱管 1 と連結して、導入したガスがスムーズに流れるようにしている _c 加熱管 1 に対し、導入管 1 0から導入されたガスは、その大部分が矢印の方向に所定温度に加熱された加熱管 1内の加熱ゾーンを流れ、被加熱線条材に適した加熱雰囲気を形成したのち排出管 1 1から排出される。なお、導入管 1 0から導入されたガスは、その一部が被加熱線条材の導入口方向に流れることがあり、またガス排出管 1 1を設けた装置においても導入ガスの一部が排出□ 1 3から放出される。したがって、管状ガイドを導入口 1 2と排出口 1 3に取り付ける場合は、その内径はできるだけ小さくしておくのがよい

実施例 5

差替え用（規則 26) 図 9は、図 8に示すように、加熱管 1 と分岐して設けたガス導入管 1 0 に代えて、加熱管 1の被加熱材の導入口 1 2の部分に、ガス導入部材 1 4 を嵌着して設けた例を示す。この場合、ガス導入部材 1 4はガイドと兼ねて形成されており、被加熱材の導入口 1 5とガス導入口 1 6が設けられている。

このように、加熱管の内部に水蒸気や各種のガスを導入することにより、被処理物を加熱する際に種々の効果が得られる。例えば、繊維材料の場合、合成繊維のみならず動植物性の糸状を管状抵抗発熱体内部で加熱する際に水蒸気を加熱管内に供給することにより温度単独の作用に湿潤作用も加味されるために、延伸性や仮撚性ゃ圧空加工時の風合いを向上させることができる。また、金属線等の加熱処理に使用する際には、非酸化性のガスまたは還元性のガスを導入することにより、電力消费！:が少なく、しかも棰めて少量のガス消費量で優れた線材を得ることができる。

なお、本発明の加熱装置の消费電力は、実施例の図 1に示した構成において、抵抗発熱体の内径が 1 0 mmで長さが 5 0 0 mm, 断熱材の厚みが 7 0 mmで 5 0 0 。 Cに温度を保持した場合、 7 0 W / Hであり、非常に省ェネルギー性である結果を得た。

実施例 6

この実施例は、長手方向に外径から内径面までの貫通した直線状のスリットを形成して、被加熱線条材を管状の抵抗発熱体の側面から挿入する加熱管の例を示す。

図 1 0はその加熱管 1の基本構造を示すもので、図 1 1は図 1 0の A— A線から見た断面を示す。図中、 4はその両端にメタライズして形成された端子部を示す。その加熱管 1の一側面には、その全長にわたってスリツト状の開口 1 7が形成されており、その内部には線状材が走行する通路 1 8が形成されている。

^替え用紙（規則 26) 図 1 2および図 1 2の B - B線から見た断面を示す図 1 3は、図 1 0および図 1 1に示す管状の抵抗発熱体からなる加熱管 1の内面に絶縁性材料からなる被膜または耐火管 8を設けた加熱管の例を示す。

図 1 4および図 1 4の C - C線から見た断面を示す図 1 5は、直管状の加熱管 1にスリット状の開口 1 7を形成し、これに両端付近に端子部 4を有する導電経路 1 9を接合して門型構造を形成している。

図 1 6は、図 1 0 と図 1 1に示す加熱管 1をヒーターケース 2内に 2本並列に配置した非接触型の線条材加熱装置の蓋を取り外して、加熱管のスリット方向から見た平面図を示す。図 1 7は、図 1 6に蓋を取り付けた状態を D - D線から見た図を示す。

図 1 6および図 1 7において、加熱装置は、開放可能な蓋 2 1をその下面に設けたヒーターケース 2内に加熱管 1を必要に応じて 1本又は 2本以上を並列に配置した構造を有する。なお、この加熱装 fiは、加熱管 1のスリット状の開口 1 7が水平方向で上向きまたは下向きになるようにヒーターケース 2を取り付ける場合があり、また水平に限らず、垂直方向あるいは傾斜方向に取り付けることもできる。それぞれの加熱管 1のスリット状閉口 1 7は、共に、ヒーターケース 2の蓋 2 1の開放方向を向くように配置されている。蓋 2 1は台形状をなし、この蓋部 2 1を蓋閉閉用スライド板 2 0によって、点線の矢印で示すように、下方にスラィドさせることによりヒーターケース 2の下面は閉口し、加熱管 1内の線条材通路と、それぞれの加熱管 1 のスリット状開口 1 7及びヒ—ターケース 2の下面の開口とが外方に向かって開放された状態となる

このヒーターケース 2の蓋 2 1 は、このスライド方式の他に、他の形態のものを任意採用することができる。

図 1 8は、ヒータ一ケース 2の下面を 2 1 1 と 2 1 2に分割して、ヒータ一ケース 2の側面に設けたヒンジ 2 1 3、 2 1 を中心に回転する観音閉き構造にした蓋構造とすることができる。また、蓋全体を開き戸式に、

差替え用紙（規則 26) さらには、蓋全体をスリット状の開口部から離反させることにより、左右方向に開口させる構造とすることもできる。

このように、蓋 2 1または 2 1 1 と 2 1 2あるいは蓋全体の開放によつて、加熱管 1内の線条材通路 1 8がスリット状の閉口 1 7を介してヒーターケース 2の下面の開口に相対した状態となるので、図 1 7の 1点鎖線で示すような経路で線状材を加熱管内にスラィドして導入可能となり、これによって糸掛け作業を短時間で完了できる。

この線状材を加熱管内に導入しセットするためには、図 1 6から図 1 8 には図示していないが、ヒーターケ一スの長手方向の前後にセットした線状材導入ガイドを利用して蓋を開放した開口経路に沿って図 1 7の 1点鎖線で示すようにスライドさせるのが都合がよい。また、線状材をスリット状の開口から加熱管の内部に案内するためのガイドは、線状材がスリツト付きの加熱管内部を走行する際に、振動、振れ、弛みや繊維材料の場合はバルーン現象等により加熱管内面に線条材が接触するのを防止する機能を有する。

図 1 6と図 1 7に示す装置において温度保持電力及び合成繊維を非接触状態で加熱テストした結果を以下に示す。

( 1 )線条材加熱装置の温度保持電力

a . 本発明の装置の仕様

· 加熱管（抵抗発熱体）の寸法

外径 X内径 X長さ = 95 l 5 X 95 9 X 5 0 0mm (発熱部長さ 4 5 0 mm )

. 断熱材を充填したヒ一タ一ケースの寸法

幅 X 高さ X 長さ = 1 2 6 X l 2 6 X 5 8 0mm ( 断熱材部長さ 4 5 0 mm )

b . テスト条件

• 印加電圧 = 2 0 0 V

' 装置の設置方向 =長手方向を垂直に設置

c .温度変更時の装置性能

差替え用紙（規則 26) 装置の種類設定温度加熱管内部温度温度保持電力従来の市販設備 250。C 150W 特願平 7-89799号 400。C 410°C 39W

本発明の装置 250°C 250°C 22W

本発明の装置 400°C 401°C 40W 注）従来の市販設備は加熱部長さが 2 0 0 0 mmの装置である。

( 2 )合成繊維（ナイロン）の加熱テスト結果

表 2

上記テスト結果で示したように、本発明の装置は加熱管内外の温度差がなく、精密に温度コントロールができること、従来の市販設備よりも加熱管の長さを短くしているにもかかわらず、同等以上の性能を発揮すること、設定温度での保持電力が非常に小さくて済むこと、加熱処理した加工糸は繊維本来の強度等の特性が損なわれず光沢の面でも非常に優れたものであった。

実施例 7

この実施例は被加熱材である線条材を加熱管に導入するためのガイドを加熱管内に組み込んだ例を示す。

図 1 9から図 2 1は、そのガイド 2 2の第 1の例を示す。図 1 9は上方から見た図、図 2 0は側面から見た図、図 2 1は正面図を示す。このガイ差替え用紙（規則 261 ド 2 2は、前述の加熱管の内部に位置する胴体部 2 2 1 と加熱管のスリット開口から外方に位置する先端の内方がテーパーあるいは Rが形成された案内羽根部分 2 2 2とからなり、深溝 2 2 3が案内羽根部分 2 2 2の先端から胴体部 2 2 1まで形成されている。このガイド 2 2は、スリットを形成した加熱管の端面部から挿入して装着するもので、案内羽根 2 2 2の部分の幅寸法が加熱管のスリット幅寸法よりもわずかに小さく、しかも胴体部 2 2 1の幅寸法を加熱管のスリット幅寸法よりも大きくした構造を有する。 2 2 3は線条材を導入するために案内羽根部分 2 2 2から形成されたガイド溝および線条材が走行する溝を示す。また、 2 2 4は、ガイド 2 2 の側面に形成された、温度センサ— （以下熱電対を含む）を装着するための装着溝を示す。これによつて、このガイド 2 2は線状材を加熱管内部に導入するためのガイドの機能と、温度センサーを加熱管内に装着するためのガイドの機能、さらには、線状材の走行ガイドの機能と、 3つの機能を兼ねたものとなる。

実施例 8

図 2 2および図 2 3は、そのガイド 2 2の他の例を示す。何れも、側面の温度センサー装着溝 2 2 4を案内羽根部分 2 2 2から胴体部 2 2 1まで直線的に形成したものであり、深溝部 2 2 3の延長方向に割れる欠点をなくする効果がある。図 2 3は、胴体部 2 2 1の側面 R部分を力ットした構造を示す。

図 2 4 と図 2 5は、このガイド 2 2を加熱管 1に挿入し、且つ温度センサ一 2 3をガイド 2 2の温度センサー装着溝 2 2 4に装着した状態を示すもので、それぞれ、加熱管 1の端面方向から見た図と、加熱管のスリットの方向から見た図を示す。温度センサー 2 3はガイド 2 2の装着溝 2 2 4 に装着され、しかも、加熱管 1の内部に及ぶために、加熱管 1の内部温度を正確に検知できる。さらに、ガイド 2 2は温度センサ一 2 3がストツパーとなって、上面カツトにより形成されたスリット閉口 1 7の拡開部 1 7 1 よりも外に移動せず、しかも加熱管 1の内部に位置するガイド 2 2 差替え用紙（規則 26) の胴体部 2 2 1がスリット開口 1 7の幅より大きいため脱落することはない。また、温度センサー 2 3がガイド 2 2を利用して加熱管 1の内部に取り付けられるため線条材の加熱温度そのものを測定することができる。

なお、温度センサー 2 3を取り付ける必要のない部分にガイド 2 2を組み込む場合は、温度センサー 2 3の代わりに耐熱性のピンを装着することにより、ガイドの位置ズレを防止することができる。また、温度センサーを組み込む必要のない位置にガイド 2 2をセットする場合は、上面力ット溝加工を省略して、図 2 6および図 2 7に示すように、加熱管 1のスリツト開口 1 7に局部的に拡開部 1 7 1を形成し、この拡開部 1 7 1 とガイド 2 2の側面の溝部とにピン等の移動止め用治具を装着することにより、ガィドの上下方向あるいは前後方向へのズレ（移動）を防止できる。

ここで、スリット状の開口 1 7の形成やガイド 2 2の製作及び装着费用さらにはヒーターケースの複雑さ等により、一般的に線条材の横入れ方式は加熱装置の製造原価が割高となる。したがって、線条材特に繊維のバルーン現象による振幅よりも加熱管の内径を大きくして、しかも加熱管内に挿入した耐熱絶緣材料で線条材を引き入れることにより、スリツト開口の形成及びガイドの装着等が省略できる。

実施例 9

図 2 8は、加熱管 1の前後端部に形成したメタライズ端子部 4に取り付けた接続端子部材 2 4を加熱管 1のスリット状開口 1 7の方向から見た図を示す。図 2 9はその加熱管 1の端面方向から見た図を示す。この接続端子部材 2 4は、加熱管 1のスリット 1 7 と対応する開口を形成した分割部材 2 4 1 と 2 4 2からなり、線条材を加熱管 1内に導入するのに邪魔にならない構造としている。この接続端子部材 2 4を加熱管 1の端子部に取り付けるためには、それぞれの分割部材 2 4 1 と 2 4 2を支点部 2 4 4を介して押圧部 2 4 3に締付力を作用させることにより、端子部を両側から挾みこむ状態で強力に圧接できる。

差替え用紙（規則 26) この接続端子部材 2 4は、分割部材 2 4 1と 2 4 2及び抵抗発熱体の端子面との間に銀その他の導電性のペースト塗料あるいは良導体からなる網導線等 2 4 5を介在させ、押圧部 2 4 3を締めつけることにより強力に圧接可能な構造としている。

また、図 3 0の a、 b、 c、 dは、この接続端子部材 2 4の変更例を示す。この例に示すように、加熱管の端子部に、その両側から挟み込み可能な端子部材を形成することによって、端子部と接続端子部材とを強力に締めつけることができるので、 1 0 0 0回以上の電力のオン、オフ時の加熱冷却によっても接触抵抗は全く変化しない結果を得ることができる。産業上の利用可能性

本発明の非接触型の加熱装置は、

( 1 )加熱装置全体の長さや奥行きを短くして非常にコンパクトな設備にすることができる。

( 2 )消费罨カがきわめて少ない優れた省エネルギー性が発揮できる。

( 3 )装置の昇温速度及び冷却速度が非常に速く、手待ち時間が短い。

( 4 )加熱管の温度を正確に検知することができ、温度調節の精度が優れている

( 5 )スリット開口の形成により、線条材の加熱管内への導入が簡単で短時間で作業できる。

( 6 )線条材ガイドまたは温度センサー保持兼線条材ガイドの、位置ずれや移動及び脱落が防止できる。

( 7 )加熱管内に水蒸気による加湿空気や非酸化性のガスを導入できるので、非接触型の加熱装置を多目的に使用することができる。

( 8 )加熱管を直線状に維持した状態で、長尺装置とすることができる _c ( 9 )被加工物が振動状態で送入されても、両端のガイドの小径部で保持されるので、加熱管の内壁に接触することがない。

差替え用紙（規則 26) ( 1 0 )本発明の接続端子部材は、スリット状閉口のない加熱管にも適用できる。

( 1 1 )線条材、特に繊維の劣化が少なく、光沢に優れしかも風合の良い製品が得られる。

したがって、非接触型の加熱装置の多目的化と実用化が達成できる。

差替え用紙（規則 26)

Claims

請求の範囲 1 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、温度センサーを前記加熱管の発熱部分に直接接触する状態で取り付けたことを特徴とする。

2 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、加熱管内に温度センサーを挿入したことを特徴とする。

3 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、加熱管の内面に耐熱性の絶緣保護層を設けたことを特徴とする。

4 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、加熱管をその長さ方向に複数に分割し、それぞれの分割加熱管を個別に温度調節できるようにしたことを特徴とする。

5 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、加熱管の一方の端子付近または管状ガイドに加熱管体内に雰囲気制御のためのガス体を導入する導入口を形成したことを特徴とする。

6 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において、加熱管の全長にわたって線条材を加熱管の側面方向から導入するためのスリット状の開口を設けたことを特徴とする。

7 . 請求項 6に記載の非接触型の線条材加熱装置において、スリット状の開口の少なくともいずれか一方側に角状溝または R溝を設けることにより、スリツト幅寸法を局部的に拡開したことを特徴とする。

8 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を包むヒータ— ケースからなる非接触型の線条材加熱装置において、加熱管の全長にわ

差替え用紙（規則 26) たつて線条材を加熱管の側面方向から導入するためのスリット状の開口を設けるとともに、この加熱管に設けられたスリツト状の開口に対向してヒーターケースに閉閉可能な蓋を設けたことを特徴とする。

9 . 請求項 6から請求項 8の中の何れかに記載の非接触型の線条材加熱装置において、加熱管に設けたスリット状の開口よりも大きな胴体寸法を有し、且つ、側面に温度センサー又は移動防止用のピンを装着するための溝を有する被加熱材である線条材を加熱管に導入するためのガイドを加熱管内に組み込んだことを特徴とする。

1 0 .被加熱材である線条材の通路を内部に形成した加熱管を有する非接触型の線条材加熱装置において，その加熱管の端子部に、その両側から挟み込み可能な接続端子部材を接続したことを特徴とする。

差替え用紙（規則 26)