WO1996020490A1

WO1996020490A1 - Dispositif formant interrupteur mince et afficheur le comportant

Info

Publication number: WO1996020490A1
Application number: PCT/JP1995/002671
Authority: WO
Inventors: Toshihiro Fujita; Akito Okamoto; Yoshitaka Tsuji
Original assignee: Idec Izumi Corporation
Priority date: 1994-12-28
Filing date: 1995-12-25
Publication date: 1996-07-04
Also published as: DE69529978T2; US5977888A; EP0749138A1; DE69529978D1; EP0749138B1; CN1145687A; KR100285822B1; CN1051634C; KR970701419A; EP0749138A4

Description

明細書発明の名称薄型スィッチ装置およびスィッチ付表示装置技術分野

この発明は、例えばファクトリーォートメーシ _a ン機器（F A機器）、自動販売機、自動券売機、情報機器、家庭電気製品、医療用の操作機器等に用いられる薄型スィツチ装置およびそれを用いたスィッチ付表示装置に関する。背景技術薄型スィッチとして典型的なものにタツチパネルがある。タツチバネルは、要約すれば、 1以上のスィツチ部を有していてそれを押し込みストロークがほぼゼ口で操作可能なパネル状のスィッチ、あるいは、触れるか軽く押す程度で操作可能な 1以上のスィツチ部を有するパネル状のスィツチである。

タツチパネルには、 1)透明薄板間に上下の透明電極をわずかなスペースをあけて対向させた抵抗腴式（これは透明電極式とも呼ばれる。以下同じ）、 2)発光素子から出た光が受光素子に入るのを指などで遮断または滅衰させる光電式、 3)超音波発振素子から出た超音波が受振素子に入るのを指などで遮断または滅衰させる超音波式、等がある。

図 1に示すタツチパネル 4は抵抗膜式のものであり、簡単に言えば、透明薄板間に、外部から軽く（即ちストロークがほぼゼロで）押されることによってオンする 1以上のスィツチ部を設けて成る。詳述すればこのタツチパネル 4は、上面に透明電極 8が形成された透明薄板 6上に、複数の開口部 1 2を有する透明薄板 1 0を重ね、更にその上に、下面に透明電極 1 8が形成された透明薄板 1 6を重ねて成る。透明電極 8および 1 8は、互いに直交する複数のストライプ状の電極の場合もあるし、一方の電極、例えば透明電極 1 8が複数の電極であり、他方の電極、例えば透明電極 8が共通電極の場合もある。両透明薄板 6および 1 6は、薄板だから可撓性がある。但し、下の透明薄板 6は可撓性がなくても良い。各開口部 1 2の部分にスィツチ部 4 aが形成されており、この例では透明薄板 1 6側から所望の開口部 1 2の部分を軽く押すと、押された部分の透明薄板 1 6 および透明電極 1 8が撓んで、その透明電極 1 8は開口部 1 2を通して下の透明電極 8と接触して電気的にオンする。但し、各スィッチ部 4 aの大きさ、形状、数等は任意であり、また、複数の小さなスィッチ部 4 aを電気的に並列接続して一つの統合スィツチ部として使用する場合もある。

このようなタツチパネル 4を、例えば図 2に示すように、情報表示機能を有する表示パネル 2上に重ねることによって、スイツチ付表示パネルを構成することができる。このようなスイツチ付表示バネルは、例えば、 J P— U— 6 1 , 7 2 3 ( 1 9 8 6 ) に開示されている。表示バネル 2は、典型的には液晶デイスブレィである。

表示パネル 2には、通常は、例えば図 3に示すように、タツチパネル 4のスィツチ部 4 aの下部付近に、当該スィツチ部 4 aの操作によつて選択される内容、例えば F A機器における制御内容、自動券売機における行先等を表示する表示頟域 2 aが形成されている。そのようにすれば、所望のスィツチ部 4 aの選択 ·操作が容易になる。

上記タッチパネル 4は、全体がせいぜい 1 m m程度の厚さであって極めて薄型であるという利点を有している反面、スィツチ部 4 aの押し込みストロークがほぼゼロ（具体的には 0 . 1〜0 . 2 m m程度）と極めて小さいため、その変位を人の指で知覚することができず、従ってスィッチ部 4 aを操作したという「ストローク感」を得ることができないという問題がある。ストローク感は「操作感 j とも呼ばれる。

ストローク感を得ることができないと、操作した人は、スィツチ部 4 aを操作したという手応えがないことから不安になり、スィツチ部 4 aが既にオンされたにも拘わらず、何度も、しかも必要以上に強く押圧操作することがある。特に手袋をして押した場合は、ストローク感を得ることは全くできない。前述した光電式および超音波式のタツチパネルも、その表面等に指で触れるだけで（即ち押し込みストロークゼ口で）操作するものであるため、ストローク感を得ることはできない。

タツチパネルのこのようなストローク感欠如の問題を解決するものとして、図

4に示すようなスィッチ付表示パネルが提案されている。このような技術は、例えば、 J P— A— 6 4 4 , 8 5 7 ( 1 9 9 4 ) に開示されている。

このスィツチ付表示バネルは、上記のような表示パネル 2の各表示頒域 2 a上に、スィッチユニット 2 0をそれぞれ設けた構造をしている。

各スィッチユニット 2 0は、ハウジング 2 2と、透明の押ボタン 2 4と、この押ボタン 2 4によって操作されるスィッチ機構 2 6と、イメージガイド 2 8とを傭えている。スィツチ機構 2 6は、電気接点ならびにこの電気接点および押ボタン 2 4を復帰させる復帰ばねを有している（いずれも図示省略）。イメージガイド 2 8は、複数本の光ファイバを束ねて一体化したものであり、これによつて、表示バネル 2の表示内容を当該ィメージガイド 2 8の上面まで浮き上がらせることができる。このようなイメージガイド 2 8を設けるのは、スイツチ機構 2 6を設けることによって表示パネル 2の表面と押ボタン 2 4との間の距離が不可避的に大きくなり、そのままでは表示バネル 2の表示内容が押ボタン 2 4のかなり奥の方に表示されて見にくくなるのを防止するためである。

このスィッチ付表示バネルにおいては、押ボタン 2 4の押し込みストロークをある程度確保することができるのでストローク感を得ることはできるけれども、機械的なスィツチ機構 2 6を用いている関係上、スィツチュュット 2 0の厚さが大きく、そのために上記理由からィメージガイド 2 8が必要であり、それに伴つて次のような問題がある。即ち、イメージガイド 2 8は前述したように複数本の光フアイバを束ねたものであり、光フアイバの本数を多くするには限界があるため、画質が粗く、きめ細かな表示が困難である。しかも、イメージガイド 2 8を構成する光ファィパの上端面から光は、真上からせいぜい 7 0度程度の範囲内にしか放出されないので、表示パネル 2の表示内容を斜め方向から見にくい。また. このようなイメージガイド 2 8は高価であるため、スイツチ付表示パネル全体も高価になる。次に、このような従来のスィッチ付表示パネル（制御パネル）を制御盤に使用した場合の状況について説明する。

工場内等で用いられる制御盤には、機械 ·設備等により構築されたシステムを人間が操作、速転、認識、監視、保守等を行うために必要な情報が集積されており、制御盤は、入間と機械の間をとりもつマン · マシン · ィンターフ -イスとして重要な位置付けにある。

それ故、システムを確実に、高効率に、かつ安全に稼動させるためには、制御盤は、人間にやさしく、また、使い易さを提供できるような人間工学的側面にも配慮したマン · マシン · インターフヱイスであることが望まれている。

F A機器等のシステムにおける制御盤では、熟練操作者が工場内のシステムの操作運転等を行っているが、例えば、鉄道駅構内における自動券売機のようなシステムにおいては、一般の人間が操作者として装置を操作するわけであり、使い易さ、また、操作性の向上を図ることは非常に重要となっている。なお、自動券売機等もここでは広義においては制御盤という。

上記したシステムにおける制御盤を、操作者である人間からみて必要不可欠なマン ' マシン ' インターフイス機能は二つあり、一つは人間がその機械の状態を認識することであり、もう一つは、人間がその機械を操作することである。すなわち、システムにおける状態が制御盤上に表示器により表示され、その表示された情報を人間が認識、判断し、人間がその機械の操作機器を操作することが基本的な動作である。

したがって、制御盤として使い易さを向上させるということは、人間に対する操作性の向上と人間に対する認識の向上、すなわち表示性の向上が重要であると換言できる。

ところで、制御盤上に表示される情報としては、表示内容が固定された固定情報と表示内容を自由に変えることができる可変情報とがあり、これらの情報表示手段を利用した装置の従来例をそれぞれ図 5および図 6を参照しながら説明する _t 図 5は可変情報表示手段を儺えた例で、現在、一般的に使用されている制御盤 C P 1の s面を示したものである。盤面には、 F A機器における制御内容等の情報を表示するようになった表示パネル 2としての液晶ディスブレイが設けられている。

液晶ディスプレイは、ソフトゥユアのプログラムの設定により表示画面を自由に変更することができる、すなわち、可変情報の表示を行うことができる表示パネルの一例である。

そして、その表示バネル 2上には夕ツチバネル 4が設置されており、このタツチパネル 4に儺えられた複数個のスィツチ部 4 aを表示バネル 2の表示領域にそれぞれ対向させて重ね合わせた構成となつている。

このような従来のタッチパネル式表示装置 T P Dで使用される夕ッチパネル 4 は、既述したようにストローク感が得られないという性質がある。このため、操作者は、押したという手応えがないことから不安となり、スィッチ部 4 aがオンされているにも拘わらず何度も押圧操作することがある。

このような操作者の不安感を取り除くために、例えば図 6に示す制御盤 C P 2 の盤面のように、表示パネル D Pとして可変情報を表示する液晶ディスプレイを用いるとともに、液晶ディスプレイの周辺部に記名板を備えた照光押釦スィッチ I S Wあるいは表面部に印刷表記されたメンブレンスィツチ M S W等からなる集合型操作スィツチを別途設け、これらの操作スィツチによって、押圧操作時のストローク感を得るように構成している。これらの記名板および印刷表記は固定情報表示手段として機能する。

しかしながら、このような液晶ディスプレイおよび集合型操作スィッチを併用した装置では、ストローク感は得られる反面、液晶ディスプレイの周辺部に操作スイツチ群を別途設けているため、盤面が大きくなり、また、集合型操作スィツチでは固定情報の表示に限定されているので、多くの情報を表示するためには情報数に応じて操作スィツチの儷数を增加させる必要があり、装置が大型化する。また、液晶ディスプレイの周辺部に集合型操作スィツチを別途設置のため、表示画面と操作スィッチとを見比べて操作する必要があり、誤操作が生じ易く、操作性が非常に悪い。

さらに、制御盤の仕様等の変更が生じた場合には集合型操作スィツチの数に応じた盤面を作り変える必要があり、作業工数の増加とともにコストアップになつている。

上述の説明のように、図 5の例で示したタッチパネル式表示装置は、ソフトゥァのプログラム設定により、表示情報、操作情報の多様化が図れるため、小さい盤面の操作表示装置内に多くの表示が可能となるが、人間が操作した感覚を持てないために、いわゆる操作性が悪く、人間工学の観点からも配慮が不十分であると言わざるを得ない。

一方、図 6で示した制御盤の事例は、可変情報表示装置に加えて、固定情報用に集合型スィッチ装置が配置されているため、それらスィッチを用いることにより、人間に対する操作性ははるかに向上しており、人間が操作した感触を得ることができる。しかしながら、可変情報表示装置の周辺には、非常に多くのスィチが配置されることになり、制御盤としては大面積が必要となるので大型化してしまい、コンパクト化が難しくなる。

前述したように、制御盤上に表示される情報としては、可変情報のみ、あるいは固定情報のみという場合は少なく、むしろ、可変情報と固定情報が共存する場合の方が多く、図 6の例に示されたような制御整面のように各種機器が配置されている場合がほとんどである。

したがって、盤面全体を眺めた場合、図 6に示すように、可変情報の表示のための機器と固定情報の表示操作のための機器等の配置に対してレイァゥト上の制約があり、また、デザイン等が全く異なるため、すっきりとした感じが持ち難く煩雑とした印象となり、人間慼性工学的には十分であるとは言えない。発明の H示く発明の目的〉

この発明は、タツチパネルが極めて薄型であるという特長を生かしつつスト口一ク感を得ることができる薄型スィツチ装置を提供することを目的とする。この発明の他の目的は、上記の薄型スィツチ装置を用いることによってィメージガイドが不要であり、しかもストローク感を得ることができるスィッチ付表示装置を提供することである。この発明のさらに他の目的は、ストローク感とともにクリツク感を得ることができるスィツチ付表示装置を提供することである。

この発明のさらに他の目的は、操作表示面の大型化を招かないスィツチ付表示装置を提供することである。

<発明の構成および作用 >

この発明は、所定の信号の切り換えを行うスィツチ装置を対象としている。この発明によれば、スィッチ装置は、ほぼゼロのストロークでタツチされることによつて信号の切り換えを行うタツチスィッチを有するタツチバネルと、このタツチスィッチの上に設けられ、かつタツチスィッチを操作するための少なくともひとつの操作手段を有する操作部とを備える。

そして、各操作手段は、タツチスィッチ上に設けられた支持枠と、この支持枠によってタツチスイツチ上の基準位置に支持され、かつ基準位置からタツチスィツチに向けて押されることにより前記タ ' yチスィツチを操作する押しボタンと、タツチスィツチから基準位置に向けて押しボタンに復帰力を作用させる復帰手段とを有する。

この発明によれば、操作部の押ポタンを押すと、その押ポタンが移動してタツチスイツチを操作する。こ発明では、押ボタンを押し込むストロークを確保することができるため、タツチパネルの極めて薄型化が可能であるという特長を生かしつつ、明確なストローク感を得ることができる。

この発明のスィツチ装置は、押ボタンとタツチパネルとの間に機械的なスィッチ機構を設ける必要がないので、押ボタンとタツチパネルとの間を近づけることができる。それによつて押ボタンのすぐ近くに表示パネルの表示内容が表示されることになるので、イメージガイドが不要になる。

この発明の好ましい実施例では、復帰手段として磁性手段の組合せが利用される。磁性手段の組合せは永久磁石同士の組合せであってもよく、また、永久磁石と磁性金属との組合せであってもよい。

ただし、この発明における「磁性手段 J (ないしは「磁性体」）は、磁気的相互作用を生じさせる部材の総称である。永久磁石や磁性金属、それに磁性樹脂 (樹脂磁性体）などが「磁性手段」に含まれる。また、「磁性金属」は、磁気に応答して磁気的相互作用を生じさせる性質を有するものの、それ自身は実質的な自発磁化を帯びていない金属材料、すなわち残留磁化を持たない金属 ·金属化合物（金属酸化物を含む）および合金の総称である。

この発明の好ましい実施例では、永久磁石として、磁粉を樹脂に混入した磁性樹脂（樹脂磁性体）を使用することができる。

この発明のひとつの態様では、押しボタンが枠体に沿ってスライドする。また、この発明の他の態様では押しボタンが回動する。

好ましくは、上記基準位置からタツチスイツチへの押しボタンの移動範囲に、復帰力が減少する区間が含まれる。この場合、操作者が基準位置から押しボタンを押して行ったとき、復帰力による反力が途中で減少する。これによつてクリック感が生まれる。この発明における「クリック感」は、クリック音を伴う必要はなく、上記のような反力の減少によって達成される。

この発明はまた、上記の薄型スィツチ装置を使用したスィツチ付表示装置をも提供する。この場合、押しボタンは透明性を有するものが使用される。ただし、「透明性を有する」とは、「透明」および「半透明」の総称である。

この発明の他の目的および特徴は、以下の説明の中で明らかにされる。図面の籣単な説明図 1は、抵抗膜式タツチパネルを分解して示す断面図である。

図 2および図 3は、表示手段とタツチパネルとの組合せを示す図である。

図 4は、従来のスィツチ付表示装置の断面図である。

図 5および図 6は、スイツチ付表示装置を使用した従来の制御盤の外観図である。

図 7は、この発明の好ましい実施例の部分断面図である。

図 8は、この発明の好ましい実施例の平面図である。

図 9は、この発明の好ましい実施例における押しボタンの移動を示す部分断面図である。図 1 0は、図 9の構造における復帰力の変化を示すグラフである。

図 1 1から図 1 4は、押しポタンの他の例を示す断面図である。

図 1 5は、この発明の他の好ましい実施例の部分断面図である。

図 1 6は、図 1 5の構造における復帰力の変化を示すグラフである。

図 1 7および図 1 8は、この発明の他の好ましい実施例の部分断面図である。図 1 9は、図 1 8の構造における復帰力の変化を示すグラフである。

図 2 0から図 2 2は、この発明の他の好ましい実施例の部分断面図である。図 2 3は、図 2 2の構造の平面図である。

図 2 4から図 2 8は、この発明の他の好ましい実施例の部分断面図で図 2 9および図 3 0は、押しボタンスィッチの平面図である。

図 3 1は、押しボタンの他の例を示す断面図である。

図 3 2から図 4 6は、この発明の他の好ましい実施例の部分断面図で図 4 7は、押しボタンの斜視図である。

図 4 8は、多数の押しボタンの配列を示す図である。

図 4 9は、操作ュニットの斜視図である。

図 5 0 Aから図 5 0 Dは、表示の例を示す図である。

図 5 1および図 5 2は、この発明の好ましい実施例を利用した制御盤の外観図である。

図 5 3から図 5 9は、操作ュニットの組立説明図である。

図 6 0から図 7 4は、光電式のタツチスイツチを利用して構成したこの発明の他の好ましい実施例の説明図である。

図 7 5から図 8 4は、超音波式のタツチスィッチを利用して構成したこの発明の他の好ましい実施例の説明図である。

図 8 5 Aおよび図 8 5 Bは、文字の表示の説明図である。

図 8 6は、面内着磁されていない永久磁石を利用した例の説明図である。図 8 7から図 9 4は、面内着磁された永久磁石を利用するこの発明の他の好ましい実施例の説明図である。発明を実施するための最良の形 tt この発明は多様な実施例として構成されることができる。その主たる態様は、押しポタンとそれをガイドする枠体との磁気的結合を利用した態様である。また、押しボタンの押し下げの形式でこの発明を分類すれば、直動式と回動式とに分類される。さらに、この発明では、薄型スィツチ装置におけるクリック感を生じさせるように構成することができる。

以下では、これらの分類ごとに好ましい実施例を説明する。

<しストローク感を有するスィツチ：磁気的結合による復^〉

< 1 - 1 . 直動式〉

< 1 - 1 A . クリック感を伴うスィッチ〉

ぐ第 1実施例 >

図 7は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感およびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。図 8は、図 7のスィッチ付表示パネルの平面図である。図 9は、図 7のスィツチ付表示バネルの押ボタンを押し下げた状態を示す断面図である。

この実施例および以下に锐明する実施例のスィツチ付表示パネルは、情報表示機能を有する表示パネル 2上に、薄型スィツチ 8 0を重ねた構造をしている。表示パネル 2は、典型的にはソフトウエアプログラムによる可変の表示機能を有する液晶ディスプレイであるが、その他、 E L (エレクト口ルミネッセント）ディスプレイ、プラズマディスプレイ、 C R T、 L E Dアレイ、更には、情報を表示する記銘板や液晶シャッターと、それを照らす発光体や反射板とを組み合わせたもの等でも良く、要は情報表示機能を有していれば良い。その場合、後述する復帰手段 5 0に磁石を用いるときは、その磁界による钐雷を受けないもの、例えば液晶ディスプレイ、 E Lディスプレイ、プラズマディスプレイ等が好ましいが、後で示す例のように復帰手段 5 0にばねを用いる場合は、そのような配慮は必要なく、 C R Tでも何も問題はない。表示パネル 2には、この実施例では、薄型スィツチ 8 0を構成するタッチバネル 4のスィツチ部 4 aの下部付近に、当該スィツチ部 4 aの操作によって選択される内容を表示する表示領域 2 aが形成されている。従って、所望のスィツチ部 4 aの選択および操作が容易になる。

薄型スィッチ 8 0は、表示パネル 2上に重ねられていて、透明薄板問に外部から軽く押されることによってオンする 1以上の透明のスィツチ部 4 aを設けて成る抵抗膜式のタツチパネル 4と、このタツチパネル 4のスィツチ部 4 a上に設けられた 1以上の操作部 3 0とを儺えている。これらのうちタツチパネル 4は抵抗膜式であって、図 1に示されるものと同様の構造を有している。

各操作部 3 0はひとつの操作手段を構成しており、透明の押ボタン 3 2を備えている。この押ボタン 3 2は押圧された方向に一定のストロークで可動であつて、それが押されたときにはタツチパネル 4のうち対応するスィッチ部 4 aにタツチすることにより、そのスィッチ部 4 aを操作する。より具体的にはこの実施例では矢印 Aで示すように押ボタン 3 2の全体が押圧方向に一定のストロークで直線的に後退して、タツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせる。更に各操作部 3 0は、上記押ボタン 3 2の周辺部付近に設けられてその押ボタン 3 2に復帰力を与える復傅手段 5 0と、押ポタン 3 2の周辺部付近に設けられていて押ボタン 3 2の位置を規定するとともに押しボタン 3 2の上下の直線的な動きをガイドする支持枠 3 6と、押ボタン 3 2の抜け止めを行う係合部 4 0とをそれぞれ儺えている。

表示パネル 2の表示頟域 2 a、タツチパネル 4のスィッチ部 4 aおよび押ボタン 3 2の平面形状は任意であるが、この実施例では、一例として、表示パネル 2 の表示領域 2 aは四角形をしており、それに対応してタッチパネル 4のスィッ千部 4 aも表示傾域 2 aとほぼ同サイズの四角形をしている。これは、図 3に示した形状と同一である。また、それらに対応して押ボタン 3 2もスィッチ部 4 aとほぼ同サイズの四角形をしている（図 8参照）。但し、タツチパネル 4のスイツチ部 4 aは、必ずしも表示パネル 2の表示傾域 2 a上の全域、あるいは押ボタン 3 2の下の全域にある必要はなく、少なくとも、表示パネル 2の表示傾域 2 aの上部付近であって押ボタン 3 2またはそれにつながる部材によって操作される位置にあれば良い。他の実施例においても同様である。

係合部 4 0は、この実施例では、押ボタン 3 2の周縁部 3 4と支持枠 3 6の張出し部 3 8とが互いに係台して、押ボタン 3 2の抜け止めを行う構造をしている _c 復帰手段 5 0は、この実施例では、永久磁石同士間の反発力と吸引力の組み合わせを利用するものであり、押ボタン 3 2の周縁部 3 4内に、その磁極が上下に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、支持枠 3 6の根本部内であって、押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と内外において対向すると共に上下において部分的に対向する位置に、しかもその磁極が可動側磁性体 5 2と逆極性で上下に位置するように設けられた固定側磁性体 5 4とを備えている。両磁性体 5 2および 5 4の位置関係を詳述すると、両磁性体 5 2および 5 4は、平面的には図 8に示すように、内外においてほぼ完全に対向する位置にある。しかし、上下方向には、図 9に示すように、押ボタン 3 2が押し下げられても両磁性体 5 2および 5 4は完全には対向せず、可動側磁性体 5 2が上にずれた状態で対向して止まる位置にある。これは、詳しくは後述するが、両磁性体 5 2および 5 4が互いに吸引し合って押ボタン 3 2が上方に復帰できなくなるのを防止するためである。

両磁性体 5 2および 5 4は永久磁石である。その磁極は、図示例とは全て逆であっても良い。また両磁性体 5 2および 5 4は、図 8に示すように複数個（具体的には 2個または 4個）ずつでも良いし、環状のものが 1個ずつでも良い。環状の磁石は、樹脂内に磁粉を混ぜたものを成形する等して作ることができる。また、両磁性体 5 2および 5 4は、図 7に示す例と違って、その一部分が押ボタン 3 2 や支持枠 3 6から露出していても良い。これらのことは、他の実施例においても同様である。

押ボタン 3 2が押し下げられたときに両磁性体 5 2および 5 4が上下方向において部分的に対向するようにする手段は種々あるが、図 7のスぺーサ 5 6はその一例である。他の例については後述する。

即ち、図 7の実施例においては、押ボタン 3 2の周縁都 3 4の下方に、押ボタン 3 2の押し込み量を制限する環状のスぺーサ 5 6を設けている。このスぺーサ 5 6は、タッチバネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押す部材を兼ねており、上下に可動である。但し上下に可動といっても、少なくともタツチバネル 4のスィツチ部 4 aをオンオフできる程度に可動であれば良く、前述したようにタツチパネル 4のスィツチ部 4 aを操作するストロークはほぼゼロあり、タツチパネル 4 全体の厚さで言っても前述したように 1 m m程度であるから、その程度の距離だけ可動であれば十分である。

図 7の実施例の動作を説明すると、常時は、両磁性体 5 2および 5 4は互いに逆極性で向かい合っているから、両磁性体 5 2、 5 4間の反発力によって押ボタン 3 2は押し上げられている。但し、係合部 4 0があるから押ボタン 3 2が抜け出て飛び出すことはない。

両磁性体 5 2、 5 4間の反発力に杭して押ボタン 3 2を押し下げると、押ボタン 3 2全体は支持枠 3 6にガイドされて押し下げられ、スぺーサ 5 6に当接し、このスぺーサ 5 6を介して、タツチバネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。これが図 9の状態である。

その場合、押ボタン 3 2を押すと、初めは両磁性体 5 2、 5 4間の距離が小さくなるので反発力は一層大きくなるが、ある領域を遇ぎると（ある程度以上押し下げると）、図 9を参照すれば分かるように、両磁性体 5 2、 5 4の反対極性の磁極同士が近づいて吸引力が働き始めるので、両磁性体 5 2、 5 4間の反発力は急に小さくなり、押し下げは急に軽くないしは楽になる。

このように、押ボタン 3 2の押し下げが途中から急に軽くなる動作あるいは感覚がスナップァクシ _β ンあるいはクリック感であり、これがあるとスィツチを操作したという感触を操作者により確実に伝えることができるので、スィツチの操作感が一雇良好になる。また、押ボタン 3 2の押し下げが急に軽くなることで、押ボタン 3 2によってタツチパネル 4のスィッチ部 4 aを確実に最後まで操作するようになる。換言すれば、押ボタン 3 2の押し下げを中途半端な位置で止めることはできないので、タツチパネル 4に対する操作がより確実になる。

但し、押ポタン 3 2を最後まで押し下げても、スぺーサ 5 6を設けているので，両磁性体 5 2、 5 4が完全に対向することはなく、両磁性体 5 2、 5 4間に反発力は残っている。この反発力は、少なくとも押ボタン 3 2を復帰させるだけあれば良い。この反発力は、例えばスぺーサ 5 6の高さ等によって容易に調整することができる。

従って、押ポタン 3 2を押すのを止めると、押ボタン 3 2は両磁性体 5 2、 5 4間の反発力によって復帰させられ、係合部 4 0で止められる。また、タツチパネル 4のスィツチ部 4 aは自力で復帰してオフする。このようにして図 7の状態に戻る。

このような復帰力の変化は図 1 0にグラフとしてより詳細に示されている。押しボタン 3 2が押されていない状態の図 7の位置（「基準位置」ないしは「待機位置」）にあるときからの押しボタン 3 2の移動距離 Dがゼロから増加すると、復帰力 Fはいったん增加した後、区間 A Dにおいて減少する。押しボタン 3 2の移動の限界値 Tは、この実施例ではスぺーサ 5 6によって規定される。復帰力 F の変化がこのような区間 A Dを含むことによってクリック感が得られる。押しボタン 3 2がどの位置にある状態からも基準位置への復帰が可能となるように、復帰力 Fは全区間 0 ~ Tにおいて正の値を有する。

このように上記薄型スィ 'プチ 8 0においては、押ボタン 3 2を押し込むストロークを確保することができるので、タッチパネルの極めて薄型化が可能であるという特長を生かしつつ、明確なストローク感を得ることができる。その結果、操作する人に対して、スィッチ部を押したという明確な手応えを与えて、安心感を与えることができる。既述したように、この押ボタン 3 2のストローク（図 1 0 の限界距離 Τの大きさ）は、この実施例の場合は押ボタン 3 2の下面とスぺーサ 5 6の上面との間の距離で規定されるが、例えば 0 . 数 m m〜2 m m程度でも、十分なストローク感を得ることができる。

しかもこの実施例の場合は、前述したように、ストローク感に加えてクリック憨をも得ることができるので、スィッチの操作感は一層良好になると共に、スィツチ操作がより確実になる。

また、上記スィッチ付表示パネルは、タツチパネル 4を用いた上記のような薄型スィツチ 8 0を表示パネル 2上に重ねたものであり、押ボタン 3 2と表示パネル 2との間に図 4の従来例の壜合と違って機械的なスィッチ機構を設ける必要がないので、押ボタン 3 2と表示パネル 2との間を近づけることができる。例えば，押ボタン 3 2のストロークを 0 . 5 m m程度とした場合、スぺーサ 5 6の高さを 2 m m程度としても、タツチパネル 4の厚さは 1 m m程度と極めて小さいから、押ポタン 3 2の下面と表示パネル 2の上面との間の距離は、押ボタン 3 2を押し下げていない壜合でも、高々 3 . 5 m m程度というように非常に小さくすることができる。従って、押ボタン 3 2の奥のすぐ近くに表示バネル 2の表示内容が表示されることになるので、図 4の従来例の場合と違ってィメージガイドが不要になる。その結果、表示パネル 2の表示内容を、粗くすることなく、表示パネル 2 自身の良好な画質で見ることができる。しかも、視野角を制限するイメージガイドを用いていないので、表示バネル 2の表示内容を斜め方向からも良く見ることができる。また、高価なイメージガイドが不要になり、かつ複雑なスィッチ機構も不要で構造が簡単であるため、スイツチ付表示バネルのコストダウンを図ることができる。しかも、押ボタン 3 2の操作時にストローク感を、更にこの実施例の場合はクリク愍をも、得ることができる。

なお、夕ツチパネル 4および押ボタン 3 2は、この実施例の場合は表示バネル 2と組み合わせるために前述したように透明のものとしたが、表示パネル 2の表示内容等によっては、必ずしも透明である必要はなく、半透明であっても良く、要は下の表示パネル 2からの光が透過できれば良い。すなわち、このような場合において押しボタン 3 2は透明性を有するように構成される。表示バネル 2と組み合わせる他の実施例においても同様である。

また、上記薄型スィツチ 8 0は、表示パネル 2上に重ねずに使用することもでき、例えば薄型スィッチ 8 0を表示パネル 2とは別個に単独で、あるいは他の機器等と組み合わせて使用することもでき、その場合は、下の表示パネル 2からの光を透遇させる必要はないので、タッチパネル 4および押ボタン 3 2は透明または半透明である必要はなく、不透明でも良い。その場合、押ボタン 3 2の識別等のために、押ボタン 3 2の表面に文字や記号等を記入、刻印、貼付する等しても良い。他の実施例においても同様である。

ところで、スぺーサ 5 6は、透明な平板でも良いが、この実施例のように環状にすると、表示パネル 2の表示領域 2 aの周縁部の人目につかない所でのみ夕ッチパネル 4のスィツチ部 4 aを押すことができるので、押ボタン 3 2を押すことによってタツチパネル 4に万一傷が付くとしても、人目につかない所に付くので, 長期間の使用によって表示パネル 2の表示内容が見にくくなるのを防止することができる。

上記のようなスぺーサ 5 6を設ける代わりに、例えば図 1 1に示す例のように、押ボタン 3 2の周縁部から下に向けて、タッチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押す 1以上の足部 4 2を突出させておいても良い。この足部 4 2は、 1個の環状の足部でも良いし、押ボタン 3 2の下面の複数個所に、例えば四喁に配置された複数個の足部でも良い。複数個の足部 4 2の方が、タツチパネル 4の目的とするスイツチ部 4 aのみを少ない力で確実に押すことができるので、スイツチ操作の信頼性が高い。

このような足部 4 2を設けることによつても、スぺ一サ 5 6の場合と同様の作用効果を奏することができる。即ち、押ボタン 3 2を押し下げたときに可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4とが上下方向において部分的に対向するようにして、押ボタン 3 2が上方に復帰できなくなるのを防止することができる。また、タツチパネル 4の人目につく所に傷が付いて表示パネル 2の表示内容が見にくくなるのを防止することができる。しかも足部 4 2は押ボタン 3 2と一体的に形成することができるので、スぺーサ 5 6を設ける場合よりも、部品点数が少なくなり、それに伴って組立も簡単になり、一層のコストダウンを図ることができる。

上記のようなスぺーサ 5 6や足部 4 2を設けなくても、可動側磁性体 5 2を押ボタン 3 2の下面のすぐ近くではなく、押ボタン 3 2内の上の方に設けることによっても、押ポタン 3 2を押し下げたときに可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4とが上下方向において部分的に対向するようにすることも可能である。

また、表示パネル 2と組み合わせる場合は、押ポタン 3 2の内部または下面部に、例えば図 1 2に示す例のように、凸レンズ部 7 0を設けても良い。その場合，通常はこの凸レンズ部 7 0の焦点距離内に表示パネル 2の表示領域 2 aが位置するようにする。このような凸レンズ部 7 0を設ければ、凸レンズ部 7 0によってその下の表示パネル 2の表示内容を拡大して、換言すれば浮き上がらせて表示することができるので、表示パネル 2の表示内容を一層見やすくすることができる < しかも、凸レンズ部 7 0を、押ポタン 3 2と表示パネル 2との間の空間にではなく、押ポタン 3 2の内部または下面部に設けると、余分なスペースを取らないので、凸レンズ部 7 0を設けても、スィッチ付表示パネル全体の厚さが增大するのを防止することができる。

凸レンズ部 7 0の下面は、例えば図 1 4に示す例のように平坦面でも良いが、図 1 2に示す例のように少し窪ませておくと、押ボタン 3 2の周縁部のみで下のタソチパネル 4を押すことができるので、タツチパネル 4の目的とするスィツチ部 4 aに力を集中させて確実に押すことができると共に、タツチパネル 4の人目につく所に傷が付くのを防止することができる。 '

もっとも、タツチパネル 4に傷が付くのがあまり問題にならないのであれば、凸レンズ部 7 0は、例えば図 1 3に示す例のように、その一部分を押ボタン 3 2 の下面から下方に突出させても良い。このようにすれば、この凸レンズ部 7 0に、前述したスぺーサ 5 6や足部 4 2の作用をもたせることができるので、それらを省略することも可能になる。

上記のような凸レンズ部 7 0を有する押ポタン 3 2は、例えば、屈折率の相対的に小さい透明樹脂から成る押ボタン 3 2に、屈折率の相対的に大きい透明樹脂から成る凸レンズ部 7 0を、二重成形したり嵌め込んだりすることによって形成することができる。

上記のような足部 4 2および凸レンズ部 7 0は、以下に説明する他の実施例においても適用することができ、前述したのと同様の作用効果を奏することができる。凸レンズ部 7 0は、凸レンズ作用をするフレネルレンズであっても良い。なお、図 1 1ないし図 1 3の例においても、押ボタン 3 2内には可動側磁性体 5 2 を設ける壜合があるが、この可動側磁性体 5 2の図示は省略している。

また、押ボタン 3 2の表面に、反射防止加工や抗菌コーティングを施しておいても良い。このことは、以下の実施例においても同様である。

また図 7中に 2点鎖線で示すように、少なくとも押ボタン 3 2および同押ボタン 3 2の周囲に存在する暸間 7 2の上面部を、より簡単には並設された複数の操作部 3 0の上面の全体を、可撓性を有する透明の薄いシート 7 4で覆っておいても良い。

そのようにすると、隙間 7 2から水滴や塵埃が中へ入ってタツチパネル 4の表面に付着したり、水滴がタッチパネル 4と表示パネル 2との間に広がったりして- 49

1 8 表示パネル 2の表示が見にくくなるのを防止することができる。もっとも、抵抗膜式のタツチバネル 4は通常は防水機能を有しているので、水滴による機能障害は通常は起こらない。また、工場等の塵埃の多い環境で使用する等の場合に、押ボタン 3 2の表面の清掃が容易になる。このように、シート 7 4を設けることによって、簡単に防滴および防塵構造を実現することができる。

上記シート 7 4の材質は、例えば透明のシリコーンゴムあるいは透明の P E T (ボリエチレンテレフタレート）である。前者は、可撓性が非常に大きいから、シート 7 4は単なる平板状で良い。後者は、可撓性がやや小さいので、押ボタン 3 2上の部分を押ボタン 3 2のストロークに応じたぶん盛り上げる、いわゆるェンボス加工を施して押ボタン 3 2の部分を押しやすくしておくのが好ましい。ぐ第 2実施例 >

次に他の実施例を説明する。但し、先の実施例と同様の部分は重複説明を省略し、先の実施例との相違点を主体に説明する。

図 1 5は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感ぉよびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスイツチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示す断面図である。

この図 1 5の実施例では、復帰手段 5 0は、永久磁石と磁性金属板との磁気的吸引力を利用するものであり、支持枠 3 6の上部に固定側磁性体 5 4として設けられた磁性金属板 5 8と、押ボタン 3 2の周縁部であってこの磁性金属板 5 8の下側に位置する部分に設けられていて当該磁性金属板 5 8を吸引する可動側磁性体 5 2とを備えている。磁性金属板 5 8は強磁性金属から成り、例えば鉄板である。ただし、磁性金属板 5 8は自発磁化は帯びていない状態（すなわち残留磁気を持たない状態）にある。可動側磁性体 5 2からの磁界によって磁性金属板 5 8 に誘導磁化が生じると、可動側磁性体 5 2と磁性金属板 5 8との間に磁気的相互作用が生じる。

この実施例においては、常時は可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を強く吸引しており、押ボタン 3 2を押し下げる場合、初めはある程度強く押し下げないと押ボタン 3 2は下がらないが、押ボタン 3 2が少しでも下がると、可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を吸引する力は急に弱くなるので、押し下げは急に軽くなる。即ち、ストローク感に加えて、クリック感をも得ることができる。押すのを止めれば、可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を吸引する力によって押ボタン 3 2は復帰する。

しかもこの実施例においては、図 7の実施例におけるスぺーサ 5 6、あるいは後述する図 1 1 における足部 4 2のようなものが不要なので、その分、薄型スィツチ 8 0の厚さを小さくすることができると共に、押ポタン 3 2の下面と表示パネル 2の上面との間の距離を小さくすることができるので表示パネル 2の表示内容が一層見やすくなる。また、磁石が可動側磁性体 5 2のみで済み、固定側は磁石よりも安価な磁性金属板 5 8で良いので、そのぶんコストダウンを図ることができる。

この実施例における復帰力の変化の様子が図 1 6のグラフに示されており、押しボタン 3 2の移動距離 Dが増加するに伴って磁気的吸引による復帰力 Fは非線形に滅少する。この実施例の場合は、復帰力 Fが減少する区間は 0 ~ Tの全域であり、特に移動距離 Dの最初の部分では急激に復帰力 Fが減少する。ただし、この実施例では図 7の実施例のようなスぺーサ 5 6を使用しないため、移動限界 Τ は押しボタン 3 2が夕ツチパネル 4に到達した位置である。

また、この実施例では磁性金属板 5 8によって閉磁路が形成されるので、可動側磁性体 5 2からの外部への漏れ磁界が弱くなるという利点もある。ぐ第 3実施例 >

図 1 7は、夕ツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感ぉよびクリック感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 1 7の実施例では、復帰手段 5 0は、永久磁石同士間の吸引力を利用するものであり、支持枠 3 6内の上部に、より具体的にはその張出し部 3 8内に、磁極が上下に位 Ηするように設けられた固定側磁性体 5 4と、抻ポタン 3 2の周縁部内であってこの固定側磁性体 5 4の下側に位置する部分に設けられていて固定側磁性体 5 4と逆極性で対向して吸引し合う可動側磁性体 5 2とを備えている < したがって、押しボタン 3 2が基準位置にあるときには、固定側磁性体 5 4が可勦側磁性体 5 2よりも上にあるような配置関係とされている。但し、両磁性体 5 2、 5 4は、その磁極が、上下ではなく左右に位置するように設けても良い。この場合は、押しボタン 3 2が基準位置に存在する場合において、両磁性体 5 2、 5 4は同じレベルにあってもよく、固定側磁性体 5 が可動側磁性体 5 2よりも上にあるような配匱でもよい。

この実施例においては、常時は可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4とが互いに強く吸引し合っており、押ボタン 3 2を押し下げる場合、初めはある程度強く押し下げないと押ボタン 3 2は下がらないが、少しでも下がると、両磁性体 5 2 - 5 4が相互に吸引し合う力は急に弱くなるので、押し下げは急に軽くなる。即ち, ストローク感に加えて、クリック感をも得ることができる。押すのを止めれば、両磁性体 5 2、 5 4が吸引し合う力によって押ボタン 3 2は復帰する。

しかもこの実施例においては、固定側および可動側共に磁石を用いているので，図 1 5の実施例の場合よりも、より大きなクリツク感およびより大きな復帰力を得ることができる。

< 1-1 B. クリック感を伴わないスイッチ〉

図 1 8は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 1 8の実施例では、復烯手段 5 0は、押ボタン 3 2の周縁部内に、その磁極が左右に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、支持枠 3 6の根本部内にその磁極が左右に位匱するように設けられていて、しかも押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と同極性で内外において対向して反発し合う固定側磁性体 5 4とを備えている。

この実施例においては、磁石同士の反発力を利用するだけなのでクリック感を得ることはできないが、押ボタン 3 2を押し下げるほど両磁性体 5 2、 5 4間の反発力が強くなるので、ストローク感に加えて、大きな手応えを得ることができる o また、両磁性体 5 2、 5 4の磁極が横方向に位置しているので、磁石部分の厚さを小さくすることができ、その結果、薄型スィッチ 8 0の、ひいてはスィッチ付表示バネル全体の一層の薄型化が可能になる。

この実施例の場合の、押しボタン 3 2の移動距離 Dに応じた復帰力 Fの変化は図 1 9のグラフのようになる。この場合には、移動距離 Dが増加すると復帰力 F は増加するが、移動の全区間 0 ~ Tにおいて復帰力 Fは正の値を持つ。ぐ第 4実施例 >

図 2 0は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィ "Jチ付表示バネルの他の実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 0の実施例では、復烯手段 5 0は、押ボタン 3 2の周縁部内に、その磁極が上下に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、支持枠 3 6の根本部内にその磁極が上下に位置するように設けられていて、しかも押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と同極性で上下において対向して反発し合う固定側磁性体 5 4とを備えている。押ボタン 3 2の周縁部下部には、タツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押すための足部 4 2を突出させている。

この実施例においても、磁石同士の反発力を利用するだけなのでクリック感を得ることはできないが、押ポタン 3 2を押し下げるほど両磁性体 5 2、 5 4間の反発力が強くなるので、ストローク感に加えて、大きな手応えを得ることができる o

また、固定側磁性体 5 4を支持枠 3 6内に設けずに済むので、支持枠 3 6の幅を小さくすることができ、そのぶん、操作部 3 0の高密度配置が可能になる。ぐ第 5実施例 >

図 2 1は、タッチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 1の実施例では、復帰手段 5 0は、押ボタン 3 2の周縁部内に、磁極が上下に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、表示パネル 2の裏面部に設けられていて、押ポタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と同極性で対向して反発し合う固定側磁性体 5 4とを備えている。

固定側磁性体 5 4は、この実施例では、隣の操作部 3 0と共用できるように横長にしているが、そのようにせずに、各操作部 3 0に別個の固定側磁性体 5 4を設けても良い。

この実施例においては、磁石同士の反発力を利用するだけなのでクリック感を得ることはできないが、押ボタン 3 2を押し下げるほど両磁性体 5 2、 5 4間の反発力が強くなるので、ストローク感に加えて、大きな手応えを得ることができる。なお、表示パネル 2の厚さは通常は薄いので、例えば液晶ディスプレイであればせいぜい 3 m m程度であるので、表示バネル 2を挟んで両磁性体 5 2、 5 4 を対向させても、十分な反発力を得ることができる。

しかもこの実施例においては、固定側磁性体 5 4を表示パネル 2の裏面に取り付ければ良いので、それを押ボタン 3 2とタツチパネル 4間や支持枠 3 6内に配置する場合に比べて、構造および組立が簡単になる。

また、支持枠 3 6内に固定側磁性体 5 4を設ける必要がなく支持枠 3 6の幅を小さくすることができるので、操作部 3 0の高密度配置が可能になる。

< 1 -1 C. クリック感を有するスィッチ：支持枠の非露出〉

図 2 2ないし図 2 7の実施例は、支持枠 3 6が押ボタン 3 2の周縁部 3 4の下側に位置している（換言すれば周縁部 3 4の奥に隠れている）実施例である。この実施例では支持枠 3 6の上面よりも押しボタン 3 2の上面の方が高い位置にあり、各押しボタン 3 2の上面は互いに隣接して連続的に連なっている。

そのようにすれば、平面図を図 2 3に示すように、支持枠 3 6が表面に表れないので、表面が非常にすつきりして外観が良くなる。

しかも、押ボタン 3 2を大きくすることができるので、目的とする押ボタン 3 2を間違いなく押し易くなり、操作性が向上する。

あるいは、支持枠 3 6が邪魔にならない分、各操作部 3 0を互いに近づけて配置することができるので、その高密度配置が可能になる。以下、個々の実施例を、先の実施例との相違点を主体に説明する。ぐ第 6実施例 >

図 2 2は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感ぉよびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示バネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 2の実施例は、図 1 5の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は押ボタン 3 2から下方に突出した足部 4 2の下部内に設けており、磁性金属板 5 8は押ボタン 3 2の奥に位置する支持枠 3 6の上部に設けている。足部 4 2でタツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 1 5の実施例の場合と同様である。

また、この実施例においては、図 2 4に示す例のように、押ボタン 3 2の周縁部から下方に突出した鉤部 4 4と、支持枠 3 6の上部に設けた張出し部 3 8とが互いに係合するようにして、押ボタン 3 2の抜け止めを行う係合部 4 0を構成している。もっとも、図 2 2の実施例では、押ボタン 3 2の足部 4 2と磁性金属板 5 8とで、押ボタン 3 2の抜け止めを行う係合部を兼ねることができるので、敢えて上記のような係合部 4 0を設けなくても良い。図 2 5ないし図 2 7の実施例においては上記のような係合部 4 0を設けている。この鉤部 4 4と上記足部 4 2 とは、即ち係合部 4 0と復帰手段 5 0とは、互いに干渉しない位置に設けている _c 例えば、係合部 4 0は押ボタン 3 2の周縁部の四喁にそれぞれ設けており、復帰手段 5 0は押ボタン 3 2の周縁部の四隅を除いた四辺の中央部付近にそれぞれ設けている。

図 2 2、図 2 5ないし図 2 7の実施例においても、押ボタン 3 2の内部またはその下面部に凸レンズ部を設けても良く、そのようにすれば前述したような効果が得られる。その一例を図 1 4に示す。但し、凸レンズ部 7 0は、図 1 2に示したように少し窪んでいても良いし、図 1 3に示したように突出していても良い。ぐ第 7実施例〉図 2 5は、タツチパネルが抵抗膜式、押ポタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 5の実施例は、図 2 0の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は足部 4 2の根本部に設けている。足部 4 2でタツチパネル 4の対応するスイッチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 2 0の実施例の場合と同様である。ぐ第 8実施例 >

図 2 6は、夕 ':；チパネルが抵抗膜式、押ボタンが直勦式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 6の実施例は、図 2 1 の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は足部 4 2の下部に設けている。足部 4 2でタツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 2 1 の実施例の場合と同様である。ぐ第 9実施例 >

図 2 7は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感ぉよびクリック感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 2 7の実施例は、図 7の実施例と同じ思想の復埽手段 5 0を有している < 但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は足部 4 2の根本部に設けている。足部 4 2でタツチパネル 4の対応するスィッチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 7の実施例の場合と同様である。足部 4 2の下部をこの実施例のように下方に延ばしておけば、図 7の実施例と違ってスぺーサ 5 6は不要になる。 < l - 2. ストローク感：回動式 >

< 1-2A . クリック感を伴う装置 >

<第 1 0実施例〉

図 2 8は、タツチバネルが抵抗膜式である薄型スィツチ 8 0を用いたスィツチ

付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。図 2 9は、図 2 8中の押ボ

タンの平面図である。

この実施例における薄型スィツチ 8 0は、表示パネル 2上に重ねられていて、

透明薄板間に外部から軽く押されることによってオンする 1以上の透明のスィッ

チ部 4 aを設けて成る前述したような抵抗膜式のタツチパネル 4と、このタツチ

パネル 4のスィツチ部 4 a上に設けられた 1以上の操作部 3 0とを備えている。

各操作部 3 0は、下面部に支点用突起 4 5を有していてこの支点用突起 4 5の

先端部を支点にして矢印 Bで示すように押圧方向に一定のストロークで回動可能

であり、かつ支点用突起 4 5から離れた所の下面部に位置する操作先端部 4 6で

夕ッチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせる透明の押ボタン 3

2と、この押ボタン 3 2の支点用突起 4 5から離れた端部付近に設けられていて、

押ポタン 3 2に復帰力を与えると共にクリック感を出す復烯手段 5 0とをそれぞ

れ備えている。更に各操作部 3 0は、この実施例では、押ボタン 3 2の端部外付

近に設けられた支持枠 3 6と、この支持枠 3 6またはそれにつながる部材と押ボ

タン 3 2の端部またはそれにつながる部材とが互いに係合して押ボタン 3 2の抜

け止めを行う係合部 4 0とをそれぞれ儺えている。

表示パネル 2には、この実施例では、押ボタン 3 2の下部付近に、押ボタン 3

2の操作によって選択される内容を表示する表示領域 2 aが形成されている。従

つて、所望の押ボタン 3 2の遺択 ·操作が容易になる。

表示パネル 2の表示領域 2 aおよび押ボタン 3 2の平面形状は任意であるが、

この実施例では、一例として、表示バネル 2の表示傾域 2 aは四角形をしており, t それに対応して押ボタン 3 2も表示領域 2 aとほぼ同サイズの四角形をしている

(図 2 9参照）。

支点用突起 4 5は、この実施例では、図 2 8も参照レて、押ボタン 3 2の一端部付近に、より具体的には同押ボタン 3 2の一方の辺の下面部に、当該辺に沿つて細長い筋状に設けられており、その反対側の端部付近に、より具体的には支点用突起 4 5とは反対側の辺の下面部に前記操作先端部 4 6がある。即ち、押ボタン 3 2の、支点用突起 4 5とは反対側の辺の下面部が、タツチパネル 4のスイツチ部 4 aを押してオンさせる操作先端部 4 6となる。

更にこの実施例では、この操作先端部 4 6に、タツチパネル 4のスィッチ部 4 aを押圧操作する操作用突起 4 7を、下方に突出するように設けている。この操作用突起 4 7は、この実施例では半球状のものが 1個であるが、この操作用突起 4 7の形状、数等はこれに限らない。例えば、複数個の操作用突起 4 7を押ボタン 3 2の前述した辺に沿って一直線に並べても良いし、複数個を三角形状、四角形状、円状等に集合させても良い。また、操作用突起 4 7の形状は、柱状でも良いし、柱状よりも幅の広い筋状等でも良い。このような操作用突起 4 7は、既述した直動式のスィツチの実施例においても設けることができる。

夕ツチバネル 4のスィツチ部 4 aは、少なくとも、このような操作用突起 4 7 の下方に、または操作用突起 4 7を設けない場合は上述した操作先端部 4 6の下方に、設けられていれば良い。これは以下に説明する他の実施例においても同様である。

尚、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5は、通常はタッチパネル 4の非スィツチ部上に位置させるけれども、スイツチ部上に位置させても当該スィツチ部を使わなければ良い。この使わないスィッチ部と、押ボタン 3 2による操作対象の上記スィツチ部 4 aとはもちろん別のものである。

押ボタン 3 2の操作先端部 4 6に上記のような操作用突起 4 7を設けることは必須ではないが、それを設けておくと、当該操作用突起 4 7によって、タツチパネル 4の目的とするスィツチ部 4 aを少ない力で確実に押圧操作することができるので、スィッチ操作の信頼性が向上する。

押ボタン 3 2の上面であって、操作先端部 4 6の上部付近には、この実施例では、押圧操作の目印となる一筋の目印用突起 4 8が設けられている。この目印用突起 4 8は必須ではないが、それを設けておくと、押ボタン 3 2の操作可能部分を見つけやすいので、押ボタン 3 2の押圧操作が容易になる。なお、図 2 8以外の実施例においても、上記のような操作用突起 4 7および目印用突起 4 8を設けても良いのはもちろんである。また、全ての実施例において、図示の都合上から、押ボタン 3 2の操作先端部 4 6が左側に来るように図示しているが、実際の使用上は、操作先端部 4 6が下側または操作者側に来るように薄型スィッチ 8 0を配置する方が、操作性は良くなる。

復帰手段 5 0は、この実施例では、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部付近に、即ち上記操作先端部 4 6と同じ側の辺の付近に設けられている。この復帰手段 5 0は、この実施例では、永久磁石と磁性体間の吸引力を利用するものであり、支持枠 3 6の上部に設けられた固定側磁性体 5 4としての磁性金属板 5 8と、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部であってこの磁性金属板 5 8の下側に位置する部分に設けられていて当該磁性金属板 5 8を吸引する可動側磁性体 5 2とを備えている。磁性金属板 5 8は強磁性金属から成り、例えば鉄板である。

可動側磁性体 5 2は例えば永久磁石である。この可動側磁性体 5 2は、図 2 8 に示す例と違って、その一部分が押ボタン 3 2から露出していても良い。後述する固定側磁性体 5 4も、その一部分が支持枠 3 6から露出していても良い。これらのことは、他の実施例においても同様である。

可動側磁性体 5 2の平面配置の一例を図 2 9に示す。この可動側磁性体 5 2は、支点用突起 4 5の反対側の辺全体に設けていても良いし、この例のように当該辺の中央部付近の一部分に設けていても良いし、あるいは当該辺の兩側端部付近に設けていても良い。いずれにするかは、当該可動側磁性体 5 2と磁性金属板 5 8 との間の必要とする吸着力等に応じて決めれば良い。但し、いずれの場合も、当該可動側磁性体 5 2の上方には相手方の磁性金属板 5 8が設けられている。

係合部 4 0は、この実施例では、押ボタン 3 2の端部 3 4と支持枠 3 6の張出し部 3 8とが互いに係合して、押ボタン 3 2の抜け止めを行う構造をしている。但し、張出し部 3 8を設けずに支持枠 3 6の上端部に磁性金属板 5 8を直接設けて、この磁性金属板 5 8と押ボタン 3 2の端部 3 4とで係合部 4 0を構成しても良い。

支持枠 3 6は、上記磁性金属板 5 8あるいは後述する固定側磁性体 5 4の支持や係合部 4 0の形成等を行うものであり、押ボタン 3 2の周囲を取り囲むように設けていても良いし、押ボタン 3 2の相対向する 2辺、より具体的には支点用突起 4 5側の辺とその反対側の辺の外側のみに設けていても良い。

図 2 8の実施例の動作を説明すると、常時は、可動側磁性体 5 2は磁性金属板 5 8を強く吸引しているので、その力によって、押ボタン 3 2の操作先端部 4 6 側は持ち上げられている。但し、係合部 4 0があるから、押ボタン 3 2が抜け出る（飛び出す）ことはない。

可動側磁性体 5 2の吸引力に杭して押ボタン 3 2を押すと、当該押ボタン 3 2 は、その支点用突起 4 5を支点にして矢印 B方向に（より具体的には反時計方向に）一定のストロークで回動し、その操作用突起 4 7で夕ツチパネル 4のスィッチ部 4 aを押してオンさせることができる。

その場合、可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を強く吸引しているので、初めは押ボタン 3 2をある程度強く押さないと押ボタン 3 2は回動しないが、押ボタン 3 2が少しでも回動すると、可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を吸引する力は急に弱くなり、これによつてクリック感を得ることができる。

押ボタン 3 2を押すのを止めると、可動側磁性体 5 2が磁性金属板 5 8を吸引する力によって押ボタン 3 2は復帰する。また、夕ツチバネル 4のスィッチ部 4 aは自力で復帰してオフする。ストローク感およびクリック感が得られることによる効果は図 7などの直動式のスィッチ装置と同様である。押しボタン 3 2の移動に伴う復帰力の変化は、図 1 6のグラフと同様である。

また、この実施例においては、磁石が可動側磁性体 5 2のみで済み、固定側は磁石よりも安価な磁性金属板 5 8で良いので、そのぶん、固定側にも磁石を設ける実施例に比べてコストダウンを図ることができる。更に、磁性金属板 5 8によつて閉磁路が形成されるので、可動側磁性体 5 2からの外部への漏れ磁界が弱くなるという利点もある。

支点用突起 4 5は、図 2 9に示したような一つの筋状以外のものでも良い。例えば、複数の点状または短い筋状の支点用突起 4 5を一例に並べても良い。また、図 3 0に示す例のように、押ボタン 3 2の一端部付近に、より具体的には当該一端部の両側部付近に、二つの短い筋状の支点用突起 4 5、 4 5を互いに間をあけて一列に設け、その反対側の端部付近であってその二つの支点用突起 4 5、 4 5の間に位置する所に、即ち当該反対側の端部の中央部付近に、前記操作用突起 4 7を設けても良い。

夕ツチパネル 4のスィツチ部 4 aは、通常は図 3 0中にハッチングを付して示すように、互いに直交する透明電極 8および 1 8 (図 1参照）の交差部に形成されており、支点用突起 4 5および操作用突起 4 7の構造 ·配置を上記のようにすると、複数の同じ構造の操作部 3 0を並設しても、一つの押ボタン 3 2の支点用突起 4 5と、その隣の押ボタン 3 2によって操作されるスイッチ部 4 aとの間を，一条の支点用突起 4 5の場合よりも大きく取ることができるので、操作部 3 0の集積密度を高めても、誤って隣のスィツチ部 4 aがオンするといぅ娯動作の可能性を一層小さくすることができる。

また、上述したような支点用突起 4 5は、必ずしも押ボタン 3 2の端部に設ける必要はなく、押ボタン 3 2の中央部付近の両側部に設けても良い。両側部とするのは、中央部を避けることによって、支点用突起 4 5が表示パル 2の表示を見にくくすることを防止するためである。この場合も、押ボタン 3 2の、当該支点用突起 4 5から離れた端部付近に、タツチバネル 4のスィツチ部 4 aを押してオンさせる前述した操作先端部 4 6がある。復帰手段 5 0は、この操作先端部 4 6と同じ側の端部付近に設けるのが一般的であるが、この操作先端部 4 6とは反対側の端部付近に設けても良い。

また、表示バネル 2と組み合わせる場合は、押ボタン 3 2の内部または下面部に、例えば図 3 1 に示す例のように、凸レンズ部 7 0を設けても良い。その場合、通常はこの凸レンズ部 7 0の焦点距離内に表示パネル 2の表示傾域 2 aが位置するようにする。このような凸レンズ部 7 0を設ければ、凸レンズ部 7 0によってその下の表示パネル 2の表示内容を拡大して、換言すれば浮き上がらせて表示することができるので、表示パネル 2の表示内容を一層見やすくすることができる < しかも、凸レンズ部 7 0を、押ポタン 3 2と表示パネル 2との間の空間にではなく、押ポタン 3 2の内部または下面部に設けると、余分なスペースを取らないので、凸レンズ部 7 0を設けても、スィッチ付表示パネル全体の厚さが增大するのを防止することができる。凸レンズ部 7 0の下面は、図 3 1に示す例のように少し窪ませておいても良いし、平坦面でも良いし、押ボタン 3 2の下面から下方に突出させても良い。

上記のような凸レンズ部 7 0を有する押ボタン 3 2は、例えば、屈折率の相対的に小さい透明樹脂から成る押ボタン 3 2に、屈折率の相対的に大きい透明樹脂から成る凸レンズ部 7 0を、二重成形したり嵌め込んだりすることによって形成することができる。

上記のような凸レンズ部 7 0は、以下に説明する他の実施例においてももちろん適用することができ、前述したのと同様の作用効果を奏することができる。凸レンズ部 7 0は、凸レンズ作用をするフレネルレンズであっても良い。ぐ第 1 1実施例〉

また図 3 2に示す実施例のように、少なくとも押ボタン 3 2および同押ボタン 3 2の周囲に存在する隙間 7 2の上面部を、より簡単には並設された複数の操作部 3 0の上面の全体を、可撓性を有する透明の薄いシート 7 4で覆っておいても良い。このシート 7 4の作用効果は、図 7で説明したものと同様である。ぐ第 1 2実施例〉

図 3 3の実施例では、復帰手段 5 0は、永久磁石同士間の反発力と吸引力の組み合わせを利用するものであり、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部内に、その磁極が上下に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、支持枠 3 6の根本部内であって、押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と内外において対向すると共に上下において部分的に対向する位置に、しかもその磁極が可動側磁性体 5 2と逆極性で上下に位置するように設けられた固定側磁性体 5 4とを佛えている。固定側磁性体 5 4は例えば永久磁石である。また、可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4の極性は、図示例とは全て逆であっても良い。これらの事は他の実施例においても同様である。

この実施例では、常時は、両磁性体 5 2および 5 4は互いに逆極性で向かい合つているから、両磁磁性体 5 2、 5 4間の反発力によって押ボタン 3 2は押し上げられている。押ポタン 3 2を押し下げると、初めは両磁性体 5 2、 5 4間の距離が小さくなるので反発力は一層大きくなるが、ある領域を過ぎると（ある程度以上押し下げると）、両磁性体 5 2、 5 4の反対極性の磁極同士が近づいて吸引力が働き始めるので、両磁性体 5 2、 5 4間の反発力は急に小さくなり、押し下げは急に軽く（楽に）なる。従って、ストローク感に加えて、クリック感をも得ることができる。この実施例における復帰力の変化は図 1 0で説明したものと同様である。

但し、押ボタン 3 2を最後まで押し下げても、操作用突起 4 7があるので、両磁性体 5 2、 5 4が完全に対向することはなく、両磁性体 5 2、 5 4間に反発力は残っている。この反発力は、少なくとも押ボタン 3 2を復帰させるだけあれば良い。この反発力は、例えば操作用突起 4 7の高さの調整ゃスぺーサを設ける等して容易に調整することができる。従って、押ボタン 3 2を押し下げるのを止めると、押ボタン 3 2は両磁性体 5 2、 5 4間の反発力によって復帰する。ぐ第 1 3実施例〉

図 3 4の実施例では、復烯手段 5 0は、永久磁石同士間の吸引力を利用するものであり、支持枠 3 6内の上部に、より具体的にはその張出し部 3 8内に、磁極が上下に位置するように設けられた固定側磁性体 5 と、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部内であってこの固定側磁性体 5 4の下側に位匱する部分に設けられていて固定側磁性体 5 4と逆極性で対向して吸引し合う可動側磁性体 5 2とを備えている。但し、両磁性体 5 2、 5 4は、その磁極が、上下ではなく左右に位置するように設けても良い。

この実施例においては、常時は可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4とが互いに強く吸引し合っており、押ポタン 3 2を押し下げる場合、初めはある程度強く押し下げないと押ボタン 3 2は下がらないが、少しでも下がると、両磁性体 5 2 , 5 4が相互に吸引し合う力は急に弱くなるので、押し下げは急に軽くなる。即ち, ストローク感に加えて、クリツク感をも得ることができる。押すのを止めれば、両磁性体 5 2、 5 4が吸引し合う力によって押ボタン 3 2は復帰する。

しかもこの実施例においては、固定側および可動側共に磁性体を用いているので、図 2 8の実施例の場合よりも、より大きなクリック感およびより大きな復帰力を得ることができる。ぐ第 1 4実施例〉

次に、押ボタン 3 2の回動の支点の他の例を説明する。

図 3 5の実施例では、上記各実施例のように押ボタン 3 2の下面部に支点用突起 4 5を設ける代わりに、押ボタン 3 2の一端面部に支点用突起 4 5を設け、当該支点用突起 4 5をそれに対向する支持枠 3 6に設けた凹部 3 7に回動可能に嵌め込んでいる。この支点用突起 4 5および凹部 3 7は、半円柱状のものでも良いし、半球状のものを複数個としても良い。復帰手段 5 0は図 2 8の実施例と同じ思想のものである。この実施例の場合も、支点用突起 4 5の中心を支点にして、押ボタン 3 2を矢印 Bで示すように押圧方向に一定のストロークで回動させてタッチパネル 4のスィッチ部 4 aを押圧操作することができる。復帰手段 5 0における作用効果は図 2 8の実施例の場合と同様である。ぐ第 1 5実施例 >

図 3 6の実施例では、押ボタン 3 2を、他の部分に比べて厚さが薄くて可撓性を有するヒンジ部 3 3 bを介して支持部 3 3 aに、全体の断面形状がほぼ L字状になるように一体化したものである。支持部 3 3 aは、支持枠 3 6に貼着等の手段によって固着されている。従ってこの実施例では、押ボタン 3 2の抜け止めを行う前述したような係合部 4 0は不要である。復帰手段 5 0は、図 2 8の実施例と同じ思想のものである。但しこの実施例では、押ボタン 3 2の表面と支持枠 3 6の上面とを同一面にするため、磁性金属板 5 8は支持枠 3 6の側面部内に、可動側磁性体 5 2に対向するように立てて設けている。

押ボタン 3 2を押すと、ヒンジ部 3 3 bが屈曲し、そこを支点にして押ボタン 3 2は矢印 Bで示すように押圧方向に一定のストロークで回動し、操作用突起 4 7でタツチパネル 4のスィッチ部 4 aを押圧操作することができる。その際、可動側磁性体 5 2と磁性金属板 5 8間の吸引力によって、図 2 8の実施例の場合と同様に、ストローク感に加えてクリック感をも得ることができる。押ポタン 3 2 を押すのを止めると、可動側磁性体 5 2と磁性金属板 5 8間の吸引力およびヒンジ部 3 3 bの復元力によって、押ボタン 3 2は元の状態に復帰する。

この図 3 6の実施例では、前述したような支点用突起 4 5や係合部 4 0が不要になるので、その分、操作部 3 0の構成をより簡素化することができると共に、組立も容易になる。

< 1 -2B . クリック感を伴わない装置〉

ぐ第 1 6実施例 >

図 3 7の実施例では、復帰手段 5 0は、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部内に、その磁極が左右に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2 と、支持枠 3 6の根本部内にその磁極が左右に位置するように設けられていて、しかも押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と同極性で内外において対向して反発し合う固定側磁性体 5 4とを備えている。

この実施例の場合も、押ボタン 3 2を押し下げるほど両磁性体 5 2、 5 4間の反発力が強くなるので、ストローク感に加えて、大きな手応えを得ることができる。

また、両磁性体 5 2、 5 4の磁極が横方向に位置しているので、磁性体部分の厚さを小さくすることができ、その結果、薄型スィツチ 8 0ひいてはスィツチ付表示パネル全体の一層の薄型化が可能になる。ぐ第 1 7実施例〉

図 3 8の実施例では、復帰手段 5 0は、永久磁石同士間の反発力を利用するものであり、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部内に、その磁極が上下に位置するように設けられた可動側磁性体 5 2と、支持枠 3 6の根本部内にその磁極が上下に位置するように設けられていて、しかも押ボタン 3 2が押し下げられたときに可動側磁性体 5 2と同極性で上下において対向して反発し合う固定側磁性体 5 4とを傲えている。押ポタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の操作先端部 4 6には、タツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押すための柱状の操作用突起 4 7を突出させている。

また、可動側磁性体 5 2を支持枠 3 6内に設けずに済むので、支持枠 3 6の輻を小さくすることができ、そのぶん、操作部 3 0の高密度配置が可能になる。く第 1 8実施例〉

図 3 9の実施例では、上記各実施例のように押ボタン 3 2の下面部に支点用突起 4 5を設ける代わりに、押ボタン 3 2の一端面部に支点用突起 4 5を設け、当該支点用突起 4 5をそれに対向する支持枠 3 6に設けた凹部 3 7に回動可能に嵌め込んでいる。この支点用突起 4 5および凹部 3 7は、半円柱状のものでも良いし、半球状のものを複数個としても良い。復帰手段 5 0は図 3 7の実施例と同じ g、想のものである。この実施例の場合も、支点用突起 4 5の中心を支点にして、押ボタン 3 2を矢印 Bで示すように押圧方向に一定のストロークで回動させて夕ツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押圧操作することができる。復帰手段 5 0における作用効果は図 3 7の実施例の場合と同様である。ぐ第 1 9実施例〉

図 4 0の実施例では、押ボタン 3 2を、他の部分に比べて厚さが薄くて可撓性を有するヒンジ部 3 3 bを介して支持部 3 3 aに、全体の断面形状がほぼ L字状になるように一体化したものである。支持部 3 3 aは、支持枠 3 6に貼着等の手段によって固着されている。従ってこの実施例では、押ボタン 3 2の抜け止めを行う前述したような係合部 4 0は不要である。復烯手段 5 0は、図 3 7の実施例と同じ思想のものである。但し、ヒンジ部 3 3 bがその弾性によって復元力を有していて、それで押ボタン 3 2を元の状態に（即ち水平状態に）復帰させることができるので、この実施例では両磁性体 5 2、 5 4を設けなくても良い。その場合は、ヒンジ部 3 3 bが回動の支点と復帰手段を兼ねることになる。

押ボタン 3 2を押すと、ヒンジ部 3 3 bが屈曲し、そこを支点にして押ボタン 3 2は矢印 Bで示すように押圧方向に一定のストークで回動し、操作用突起 4 7でタツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押圧操作することができる。押ポタン 3 2を押すのを止めると、可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4間の反発力およびヒンジ部 3 3 bの復元力によって、押ボタン 3 2は元の状態に復帰する。

この図 4 0の実施例では、前述したような支点用突起 4 5や係合部 4 0が不要になるので、その分、操作部 3 0の構成をより簡素化することができると共に、組立も容易になる。

< 1 -2C . 支持枠非露出型 >

図 4 1〜図 4 3の実施例は、支持枠 3 6が押ボタン 3 2の周縁部 3 4の下側に位置している（換言すれば奥に隠れている）実施例である。この実施例の平面図は図 2 3と同じものとなり、支持枠 3 6が表面に表れないので、表面が非常にすつきりして外観が良くなる。

あるいは、支持枠 3 6が邪魔にならない分、各操作部 3 0を互いに近づけて配置することができるので、その高密度配置が可能になる。

以下、個々の実施例を、先の実施例との相違点を主体に説明する。ぐ第 2 0実施例 >

図 4 1の実施例は、図 2 8の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部から下方に突出した操作用突起 4 7の下部内に設けており、磁性金属板 5 8は押ボタン 3 2の奥に位置する支持枠 3 6の上部に設けている。操作用突起 4 7でタツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 2 8の実施例の場合と同様である。

また、この実施例においては、直動式のスィッチについて図 2 4で示した部分断面図と同様に、押ボタン 3 2の周縁部から下方に突出した钧部 4 4と、支持枠 3 6の上部に設けた張出し部 3 8とが互いに係合するようにして、押ポタン 3 2 の抜け止めを行う係合部 4 0を構成している。もっとも、図 4 1 の実施例では、押ボタン 3 2の操作用突起 4 7と磁性金属板 5 8とで、押ボタン 3 2の抜け止めを行う係合部を兼ねることができるので、敢えて上記のような係合部 4 0を設けなくても良い。ぐ第 2 1実施例〉

図 4 2の実施例においては上記のような係合部 4 0を設けている。この夠部 4 4と上記操作用突起 4 7とは、即ち係合部 4 0と復帰手段 5 0とは、互いに干渉しない位置に設けている。また、この図 4 2の実施例は、図 3 3の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は操作用突起 4 7の根本部に設けている。操作用突起 4 7でタツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 3 3の実施例の場合と同様である。ぐ第 2 2実施例 >

図 4 3の実施例は、図 3 8の実施例と同じ思想の復帰手段 5 0を有している。但し、この復帰手段 5 0を構成する可動側磁性体 5 2は操作用突起 4 7の根本部に設けている。操作用突起 4 7でタツチパネル 4の対応するスィツチ部 4 aを押してオンさせることができる。この復帰手段 5 0における作用効果は図 3 8の実施例の場合と同様である。く 2.直動式と回動式との比較〉

ここまでの説明において直動式と回動式との実施例について説明したが、それぞれの方式においては以下のような特徴がある。

まず、押ボタン 3 2を直動式にした場合には、押しボタン 3 2の中心からずれた部位を押下しても、そのずれがどの方向であるかによらず、同程度の確実性でタツチスィツチの操作をで行うことができるという利点がある。すなわち、直動式では押ポタン 3 2の上面の全体を均一な操作傾域として広く利用できる。また直動式ではその中心に対称的な形状となっているため、その製造も簡単である。

—方、回動式の押ボタン 3 2では、支点用突起 4 5等を支点にして回動する構造であるので、タツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押す操作先端部 4 6あるいはそこに操作用突起 4 7を設ける場合はその操作用突起 4 7の位置が特定される。従って、タツチパネル 4のスィッチ部 4 aは少なくとも当該操作先端部 4 6あるいは操作用突起 4 7の下にあれば良く、その面積をあまり広くする必要がないという利点がある。従って、複数の操作部 3 0を並設する場合でも、隣接するスィツチ部 4 a同士間の間隔を大きく取ることができるので、つて隣のスィツチ部 4 aがオンする Sれはなく、特に正確なスィッチ動作が可能である。

また、一般に押しボタンを押し下げたときには 1段動作でスィッチ操作が行えることが好ましいという事情がある。すなわち、押しボタンを押し下げたときに多段の動作を経てスィツチ操作がなされるよりも、 1段動作の場合の方が操作感が高く、また、スィッチが確実に操作されたという信頼感が高くなる。回動式の押ボタン 3 2を使用した上記各実施例ではこの要請に答えたものとなってる。すなわち、回動式の押しボタン 3 2では、支点用突起 4 5等を支点にして回動するので回動動作は 1段動作になり、操作感の信頼感も特に高いものとなっている。更に、回動式では、押ボタン 3 2はその支点用突起 4 5等を支点にして回動するので、復帰手段 5 0は押ボタン 3 2の回勦支点から離れた端部付近の少なくとも一箇所に設ければ良い。従って、一つの操作部 3 0における復帰手段 5 0の数が少なくて済むので、より構造を簡素化することができると共に、可動側磁性体 5 2等の部品点数および組立工数が減るので、薄型スィツチ 8 0およびスィツチ付表示パネルのより低コスト化を図ることができる。

また、各押ボタン 3 2の回動方向に沿う辺（例えば図 2 9中の上下の辺）には復帰手段 5 0等を設ける必要がないので、複数の操作部 3 0を並設する場合、各押ポタン 3 2の回動方向に沿う辺であって隣の押ボタン 3 2と隣接する辺には必ずしも支持枠 3 6を設ける必要がなく、従って操作部 3 0のより高密度配置が可能になる。

< 3.ばねによる復帰 >

ぐ第 2 3実施例 >

図 4 4は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 4 4の実施例では、復帰手段 5 0は、押ボタン 3 2の周縁部とタツチパネル 4との間に設けられた複数の圧縮コィルばね 6 0である。この圧縮コィルばね 6 0は、例えば、押ボタン 3 2の周縁部の四隅に設ければ良い。

この実施例の場合、圧縮コィルばね 6 0の下部でタツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押すようにしても良いし、他の手段、例えば前述した足部 4 2等を設けてそれでスィツチ部 4 aを押すようにしても良い。

この実施例においては、ばねの弾性を利用するだけなのでクリック感を得ることはできないが、押ボタン 3 2を押し下げることができるのでストローク感を得ることはできる。

また、この実施例では、磁石を用いていないので、磁界の影響を他に及ぼす恐れが全くない。ぐ第 2 4実施例〉

図 4 5は、タツチパネルが抵抗膜式、押ボタンが直動式、かつストローク感を出せる薄型スィツチを用いたスィツチ付表示バネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 4 5の実施例では、復帰手段 5 0は、押ボタン 3 2の周縁部とタツチパネル 4との間に設けられていて山形をした複数の板ばね 6 2である。この板ばね 6 2は、例えば、押ボタン 3 2の周縁部の二つの相対向する辺、または四つの相対向する辺にそれぞれ設ければ良い。

この実施例の場合、板ばね 6 2の下部でタツチパネル 4のスィツチ部 4 aを押すようにしても良いし、他の手段、例えば前述した足部 4 2等を設けてそれでスィツチ部 4 aを押すようにしても良い。

また、この実施例では、磁石を用いていないので、磁界の影饔を他に及ぼす恐れが全くない。

ぐ第 2 5実施例 >

図 4 6の実施例では、復帰手段 5 0は、ばねの弾性（反発力）を利用するものであり、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部とタツチパネル 4との間に設けられた 1以上の圧縮コィルばね 6 0から成る。この圧縮コィルばね 6 0 は、 1個でも良いし、複数個を並べても良い。

この実施例の場合、圧縮コィルばね 6 0の下部でタツチバネル 4のスィツチ部 4 aを押すようにしても良いし、他の手段、例えば前述した操作用突起 4 7等を設けてそれでスィツチ部 4 aを押すようにしても良い。

この実施例の場合も、押ボタン 3 2を押し下げることができるのでストローク感を得ることができる。

また、この実施例では、磁石を用いていないので、磁界の影響を他に及ぼす恐れが全くない。

この圧縮コイルばね 6 0の代わりに、山形をした板ばねを支点用突起 4 5に沿うように（即ち図 4 6において紙面の表裏方向に）設けても良い。そのようにすれば、一つの板ばねで済む。ぐ 4.集合型スィッチ装置用操作ュニツト〉

< 4一 1 . 制御盤への適用〉

次に、この発明を集合型スィッチ装置用操作ユニットに適用された例と、その操作ュュットが制御盤に使用された例とについて説明する。

この発明の各実施例の薄型スィツチはいずれも集合型スィツチ装置用操作ュニトとして構成されて制御盤に使用されることができるが、ここでは図 2 8に示した薄型スィツチを使用する場合を例にとる。

図 4 8は、図 2 8の薄型スィツチを使用して構成された薄型の操作パネル 1 0 0を示す斜視図である。この操作パネル 1 0 0は、複数の平行な窓を規定する枠体 1 1 6と、その窓中に配列された多数の押しボタン 3 2を備えている。このうち押しボタン 3 2のそれぞれの斜視図が図 4 7に示されているが、その詳細は既に図 2 8に関連して説明済であるため、ここでは詳述しない。枠体 1 1 6は、磁性材料（例えば鉄、磁性樹脂）により矩形状の外枠部 1 1 7 の対向二辺間に平行に配して架け渡すよう一体的に形成された帯状の複数本の保持桟 1 1 8を有した形状に形成されており、図 2 8の構造における磁性金属板 5 8に相当する。この図 4 7では示されていないが、各保持桟 1 1 8の下面には、合成樹脂などからなる図 2 8の支持枠 3 6が直交して固着されている。

隣接する 2本の保持桟 1 1 8間には複数個の押しポタン 3 2が配列されており，各押しポタン 3 2は、保持桟 1 1 8により表面側（図 4 8の上方側）に対し抜け止めされて保持されている。各押しボタン 3 2の裏側に永久磁石などを利用した薄型の復帰手段が設けられていることについては、図 2 8などにおいて詳述した < 図 4 8から明らかなように、押しボタン 3 2は、外枠部 1 1 7と保持栈 1 1 8 間および隣接する 2本の保持桟 1 1 8間において、分断するような部材を介在させることなく互いに近接して配列した状態で保持されているので、表示パネル 2 の一連の表示内容を隣接した複数個の押しボタン 3 2を一つの表示用集合体として用いて表示しても、この一連の表示内容を切れ目なく表示することができる。この点について、図 4 9および、図 5 0 Aから図 5 0 Dを参照しながら説明する ₍ 図 4 9は上記実施例の構成を鉄道の乗車券の自動券売機に適用した場合のスィツチ付表示装置 1 5 0を示し、操作バネル 1 0 0の外枠部 1 1 7 と前述の保持桟 1 1 8とで仕切られた各箇所に、上方から順に集合表示領域 D 1 、メッセージ表示領域 D 2および個別表示領域 D 3がそれぞれ設けられており、集合表示領域 D 1および個別表示領域 D 3はそれぞれ複数個（図では 8個の場合を示す）の押しボタン 3 2を配列して乗車券饞入のための情報を表示できるようになっている。このうち、メッセージ表示領域 D 2は、押しボタン 3 2を設けずに、透明な表示板 1 2 2を他の押しボタン 3 2と面一となるよう固定的に嵌め込んであり、表示パネル 1 0 0に可変表示される種々のメツセージ情報を表示板 1 2 2を透して外部表示するようになっている。また、集合表示領域 D 1 を構成する各押しボタン 3 2は個別操作領域 D 3の押しボタン 3 2よりも大きな表面積に形成されている < 図 5 0 Aないし図 5 0 Dは図 4 9の自動券売機用スィッチ付表示装置 1 5 0の表示例を示している。

図 5 O Aの表示では、集台表示領域 D 1において、それぞれ 2個ずつの押しボタン 32を用いて一つの表示プロックが構成されているが、各表示プロックを構成する押しポタン 32は各間にこれらを仕切るような部材を介在させることなく近接配置されている。このため、各表示プロックにおける「近距離（Local) 」，「中距離（Middle-Distance) 」 , 「回数券」（Coupon Ticket) および「特急券 (Ltd. Express Ticket) 」の一連の表示内容が、細切れにならずに集合表示されている。なお、この表示ブロックにおける何れの押しボタン 32を押圧操作しても、その表示プロックに記載された内容が選択されるようになっている。

そして、メッセージ表示領域 D 2の指示に従って集合表示領域 D 1における 2 個の押しボタン 32で構成された「中距離」の表示ブロックの何れか一方の操作部材 1 5を押圧操作すると、図 50Bのような表示に変わる。この図 50 Bの表示では、個別表示頟域 D 3の一部においてそれぞれ 2個づつの押しボタン 32を用いて一つの表示ブロックが構成されているが、上述と同様に、各表示ブロックにおける「北方面（North) J ，「南方面（South) J ，「東方面（East) J および「西方面（West) J の一連の表示内容が、切れ目なく表示されて細切れになつていない。

つぎに、図 50Bの表示において、メッセージ表示領域 D 2の指示に従って個別表示領域 D 3における 2個の押しボタン 32で構成された「西方面」の表示ブ口ックの何れか一方の押しボタン 32を押圧操作すると、図 50 Cのような表示に変わる。この図 50 Cの表示において、メッセージ表示領域 D 2の指示に従つて個別表示領域 D 3の「D」の駅名を押圧操作すると、図 50Dの表示となる。この図 50 Dの表示において、メッセージ表示傾域 D 2の指示に従って自動券売機に所定金額を投入すると、乗車券が発行されるとともに、メッセージ表示頟域 D2に「乗車券を発券致します。ありがとうございました。（Y_0ur ticket is π ow issued. Thank you.) 」の内容が表示されたのちに、図 5 OAの初期表示に戻るよ όになっている。

これらの表示は、液晶ディスブレイからなる表示パネル 2のソフトウアのプ口グラムの設定により容易に変更できる。これに対し操作パネル 1 00は、両表示領域 D 1 , D 3における各押しボタン 32間が分断されるような部材で仕切られていないので、変更が生じた際にはそのまま対応できることになる。このように操作パネル 3 0を用いることにより、タツチパネル 4 (図 2 8 ) を良好な操作性で操作できるとともに、表示パネル 2に表示される可変情報を押しボタン 3 2 を透して支障なく外部表示できる。

しかも、操作パネル 1 0 0は全体の厚みを非常に薄く形成しているので、操作者が、このスィツチ付表示装置を操作する際、表示内容をどの方向から見ても認識し易い（視認性がよい）という利点を持っている。すなわち、操作パネル 1 0 0を配置したことが、操作者にとって、視覚的に気にならず、さらに操作性も向上できるというメリットを有している。

図 5 1 は、図 2 8の構成を適用した他のスイツチ付表示装置 1 5 1 を示すもので、特に、メッセージ表示領域 D 2を大きく取ったレイァゥト構成の操怍バネル 1 2 4が、表示パネル 2の前面に取着けられている。メッセージ表示領域 D 2には、図 4 9にて説明したように、押しボタン 3 2を設けずに透明表示板 1 2 2を固定的に取り付けてあり、表示パネル 2の表示内容を透視できるようになつている。表示パネル 2の下辺には、集合表示領域 D 1 もしくは個別表示領域 D 3が設けられている。また、表示パネル 2の右辺には個別表示領域 D 3が設けられている。

そして、各表示領域にはそれぞれ押しボタン 3 2が対応して設けられており、これらの押しボタン 3 2のストロ一ク感のある押圧操作により、表示パネル 1 5 1上の夕ツチパネル 4のスィッチ部 4 a (図 2 8 ) をオンするようになっている _c もちろん各表示領域の表示内容は、スィツチ部 4 aに対応させた表示内容であつても他の表示内容であっても良い。

このように、本適用例においても、操作バネル 1 2 4を用いることにより、表示パネル 2に表示される可変情報を押しボタン 3 2を透して支障なく外部表示でき、またタツチパネル 4をストローク感のある良好な操作性で操作できるとともに集合型操作スィッチを同一表示画面内に構成することができるので、操作性が向上し、かつ誤操作をも防ぐことができる。

図 5 2は、図 5 1 に示したスイツチ付表示装置 1 5 1に、例えば発光ダイォート'と記名板によりなる固定情報の悃别表示領域 D 4 (図中斜線部分）を付加してレイアウト構成したスィツチ付表示装置 1 5 2を示したもので、該領域 D 4に対応した位置に押しボタン 3 2が配設されてなる操作パネル 1 2 6が表示パネル 1 5 2の前面に取着されている。この領域 D 4と可変情報表示領域である表示領域 D 1 , D 3とは、単一の透明の夕ツチパネルの各スィッチ部が対応している。すなわち、単一のタツチバネルの各部分を、これらの可変情報表示領域 D 1 ~ D 3 と固定情報表示傾域 D 4とに適宜に割り当てて構成されており、このような割り当て状況を適宜に変更することによって、ひとつのタツチパネルを使用した種々の情報表示のバリエーシ _a ンが可能となる。

本適用例においては、表示パネル 2が液晶ディスブレイ等による可変情報表示領域と発光ダイォードと記名板等による固定情報表示領域との組み合わせにより構成された例を示したもので、操作パネル 1 2 6の押しボタン 3 2 5等が各領域に対応して自由にレイァゥトできることを示している。

本適用例においても、タッチパネルを良好な操作性で操作できることはもちろんであり、さらには、液晶ディスプレイ等の可変情報表示装置の他に発光ダイォ一ド等を利用した固定情報表示装置（領域 D 4部分）に対しても併設することができ、そのことによって、統一性のとれたデザインで表示画面を構成することができるとともに操作性もよくなり、その利用範囲が拡がるものである。

< 4 - 2. 枠体の組立て〉

ここで、図 4 8の操作パネル 1 0 0に含まれる枠体 1 1 6の組立構成の一例を図 5 3を参照しながら説明する。

図 5 3において、外枠部 1 3 1 には、対向する 2辺側面に複数のスリット状の切欠き 1 3 1 aを等間隔に配設する。一方、外枠部 1 3 1の対向する 2辺に架け渡すための保持桟 1 3 2は、ガイド部 1 3 2 aの上端から直交方向に係合片部 1 3 2 bが突出した本体部分を儺え、両端部の係合片部 1 3 2 bを除去して上 3己切欠き 1 3 1 aに挿入できる嵌合部 1 3 2 cを形成するとともに、この嵌合部 1 3 2 cの外側から直交方向に延びる保持片 1 3 2 dを形成した形状とする。

また、外枠部 1 3 1の切欠き 1 3 1 aの形成されていない片に近接して取り付ける端部保持桟 1 3 3は、ガイド部 1 3 3 aの両端部に保持片 1 3 3 bが直交方向に延設された形状とする。なお、保持桟 1 3 2および端部保持桟 1 3 3の各々のガイド部 1 32 a, 1 33 aには、押しボタン 32の係止片 45を挿入して係合させる係合用切欠き 1 32 e , 1 33 cが形成されている。

上述の構成を備えることにより、保持桟 1 32は、取り付けるべき押しボタン 32の寸法に応じた間陽に配置できる切欠き 1 3 1 aを選択して、その切欠き 1 3 1 aに嵌合部 1 32 cを挿入させることにより、両側の保持片 1 32 dが外枠部 1 3 1を挟み込むように係着する。ここで、切欠き 1 3 1 aに嵌合部 1 32 c を圧入できる形状に形成してもよい。なお、端部保持桟 1 33も保持桟 1 32と同様の手段で取り付ける。また、押しボタン 32は、保持桟 1 32および端部保持桟 1 33における任意の係合用切欠き 1 32 e , 1 33 cを選択して係止片 4 5を挿入係止させることにより、任意の配置または大きさの異なるものを任意に取り付けることができる。

すなわち、押しボタン 32として、配列方向および配列方向に対し直交方向の両方の寸法が異なる種々のものを用意しておき、必要に応じて任意のものを交換して取り付けることができる。

このように、外枠部 1 3 1 と保持桟 1 32および端部保持桟 1 33との組み合わせにより種々の枠体 161を構成することができ、この枠体 1 61に大きさの異なる押しボタン 32を装着することにより、様々なレイアウトにて操作パネルを構成することが可能となる。

<4-3. スィッチ付表示装置の組立て方法〉

次に、この発明のスィツチ付表示装置の組立て方法の例を、図 54〜図 58を参照しながら説明する。

図 54において、まず抵抗膜方式のタツチバネル 4と液晶ディスプレイからなる表示バネル 2とを互いに重ね合わせてケース 235内に挿入する。そして、固定ねじ 237を枠体 2 1 0の四隅に穿設した取付孔 236に挿通させてケース 2 35のねじ孔 235 aにねじ込む。これによつて、この発明の実施例である操作ュニット Uが得られる。

このような簡単な組立工程により、図 55に示すような、可変情報表示操作端末 T 1を簡単に構成することができる。この可変情報表示操作端末 T 1は、表示パネル 2の表示内容をソフトゥァのプログラムの設定により容易に変更できる c また、操作ュニット Uでは、外部表示面となる各押しボタン 3 2が図の横方向において仕切りを設けることなく近接して配列されていることから、表示変更に対してそのままで対処できる。このとき、表示パネル 2の一連の表示内容に対して複数の押しボタン 3 2が対向する場合には、その何れの押しボタン 3 2を操作した場合にも、対応する同一表示の内容が選択されることになる。

図 5 6は、本発明の実施例である操作ュニット Uを用いて構成する照光式の固定情報表示操作端末 T 2の分解斜視図を示す。表示装置 2 3 8は、複数個の発光ダイォードを配列して構成した発光部 2 4 0を基板 2 3 9上に配設した発光ボード 2 4 1 と、各発光部 2 4 0に対向させた記名板 2 4 2とにより構成されている _t 記名板 2 4 2は、透明または半透明のカラー板に、タツチパネル 4のスィッチ部 4 aの操作により逮択する内容などが文字または記号により表示されて形成されている。この固定情報表示操作端末 T 2も、操作ユニット U、タツチパネル 4および表示装置 2 3 8を互いに重ね合わせてケース 2 3 5内に挿入したのちに、固定ねじ 2 3 7を、取付孔 2 3 6を介してケース 2 3 5のねじ孔 2 3 5 aにねじ込んで組み立てられる。この固定情報表示操作端末 T 2においては、記名板 2 4 2 を取り替えるだけで表示内容を容易に変更できる。

また、表示装置 2 3 8が発光表示する形態であるので、押しボタン 3 2は、透明とする必要がなく、透光性素材で形成すればよい。また、発光部 2 4 0は、発光ダイオードに限定されたものではなく、押しボタン 3 2に対応させて発光させる E L、押しボタン 3 2に対応させて光を透過または遮断する液晶シャッターと組み合わせた E L板、蛍光灯と導光板を用いたバックライトとの組み合わせ等を用いることができる。

図 5 7は、可変情報と固定情報とを組み合わせて表示できる情報表示操作端末 T 3の分解斜視図を示す。表示装置 2 4 3は、可変情報表示手段としての液晶ディスプレイからなる表示パネル 2 と、固定情報表示手段としての複数個の発光ダィォードを配列して構成した発光部 2 4 0を基板 2 3 9上に配設した発光ボード 2 4 1 と、各発光体 2 4 0に対向させた記名板 2 4 2とにより構成されている。組立手順は上述と同様であるが、表示装置 2 4 3は、表示パネル 2と発光ボード 2 4 1 と記名板 2 4 2とを所定の配置で組み合わせてケース 2 3 5内に挿入される。この情報表示操作端末 T 3においても、可変情報および固定情報の変更は、図 5 4および図 5 6で説明したと同様に行われる。

図 5 8は、最も簡単な固定情報表示操作端末 T 4の分解斜視図である。すなわち、本発明の実施例である操作ュ-ット υとタツチパネル 4とを組み合わせてケース 2 3 5内に収納したものである。この場合、押しボタン 3 2は、不透明で且つ不透光性の素材で形成するとともに、外部表面に固定情報を表示するようにする。この固定情報表示操作端末 Τ 4は、固定情報の変更に際しては、所要の情報を表示した押しボタン 3 2に取り替えるだけでよく、押しボタン 3 2はそれに取り付けられた永久磁石 1 5と磁性金属からなる保持桟 1 1 8 (図 4 8 ) との吸引力で保持されているだけであるから、下方から容易に着脱できる。また、タツチバネルに変えてメンブレンスイッチを用いても良い。

< 4-3Α . 他の取付け方法〉

図 5 4〜図 5 8では、操作ュニット Uを固定ねじ 2 3 7により取り付ける手段を示したが、他の取付手段を用いて簡単に取り付けることもできる。例えば、図 5 9 Αに示すように、ケース 2 4 4の両側面に嵌合溝 2 4 4 aを凹設するとともに、操作ュニット Uには、嵌合溝 2 4 4 aに嵌まり込んでケース 2 4 4を両側から挟持するフック体 2 4 5を枠体 2 1 0から突出状態に一体形成または枠体 2 1 0に固着するようにする。フツク体 2 4 5は合成樹脂により弾力性を有する形状とすることにより、何ら工具を用いることなく、操作ュニット Uをケース 2 4 4 に着脱自在に取り付けることができる。

図 5 9 Bでは、ケース 2 4 6と操作ュニット Uの各々の対向箇所にそれぞれ鉄板などの磁性金属板 2 4 7および磁石 2 4 8を ttiめ込み固着する構成とすることで、磁石 2 4 8の磁性金属板 2 4 7への吸着によって操作ュニット Uをケース 2 4 6に着脱自在に取り付けている。また、図 5 9 Cは、ケース 2 4 9の開口部の内周面に段部 2 4 9 aを形成するとともに、操作ュニット Uの対向面に、段部 2 4 9 aに嵌合する突出面 2 5 0を形成している。したがって、操作ュニット Uは, 突出面 2 5 0を上方から段部 2 4 9 aに嵌め込むだけで、ケース 2 4 9に着脱自在に固定できる。

< 5.他の種類のタッチパネル〉

< 5 - 1 . 光電式タツチパネル >

ぐ第 2 6実施例 >

タツチパネルは、上記のような抵抗膜式のタツチパネルの他に、発光素子から出た光が受光素子に入るのを断続または減衰させる光電式のタツチバネル、または、超音波発振素子から出た超音波が受振素子に入るのを断続または減衰させる超音波式のタツチパネルでも良い。そこで次に、光電式のタツチパネルまたは超音波式のタツチパネルを用いた実施例を、先の実施例との相違点を主に説明する <

< 5- 1 Α . 直動式との組合せ >

ぐ第 2 7実施例〉

図 6 0は、タツチバネルが光電式、押ボタンが直動式、かつストローク感およびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 6 0の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 1 5の実施例と同様の操作部 3 0と、光電式のタツチパネル 3 1 4とを镞えている。

タツチパネル 3 1 4は、図 6 1 も参照して、光 8 6を出力する複数の発光素子 8 4および当該光 8 6を受けてそれを電気信号に変換する複数の受光素子 9 0を基板 8 2の周縁部上に縦横に相対向させて配置し、基板 8 2の表面と押ボタン 3 2との間の空面に、マトリツクス状の光路 8 8を形成した構成をしている。二つの光路 8 8の交点付近が、それぞれスィッチ部 3 1 4 aとなっている。

各支持枠 3 6の根本部には、光 8 6を通す穴または切欠き 3 9をそれぞれ設けている。但し、その部分を透明な樹脂等で形成しても良い。

基板 8 2は、例えば透明または半透明のガラス基板である。但し、表示パネル 2を構成する基板等にこの基板 8 2の代用をさせることによって、基板 8 2を省略することも可能である。

各発光素子 8 4は、例えば L E D、半導体レーザ等である。各受光素子 9 0は，例えばホトダイォード、ホトトランジス夕等である。

各発光素子 8 4から出力する光 8 6は、赤外光が人目に付かないので好ましいが、もちろん可視光でも良い。また、各発光素子 8 4を発光させる方式は、常時発光させておく方式でも良いし、マイコン等を利用して順番に発光させる方式 (これは顒次発光方式またはスキヤユング方式とも呼ばれる）でも良い。このマイコン等は、例えば、次に説明する検出回路 9 2を構成するものと兼用しても良い。

縦横の各受光素子 9 0には、この例では図 6 1 に示すように、各受光素子 9 0 からの信号に応答して、光量の低下した光路 8 8の交点の位置（座標）を検出する、即ち操作の行われたスィツチ部 1 1 4 aを特定する、検出回路 9 2が接続されている。但し、このような検出回路 9 2は、この夕ツチパネル 1 1 4に付属させずに、それが接続される機器内に設けられた回路やマイコン等を利用しても良従来は、このようなタツチパネル 3 1 4の表面近傍に指などを近づけることによって光 8 6を遮光する操作を行っており、そのままでは、可動部分がなくて押し込みストロークはゼロであるので、ストローク感を得ることはできない。また，夕ッチパネル 3 1 4の表面近傍に不用意に指を近づけたり、複数のスィッチ部にわたって迷いながら指を走らせる操作（「なぞり操作」 ) を行ったりすると誤動作する。

それに対してこの実施例では、押ボタン 3 2を押し下げることによって光 8 6 を遮光ないし減衰させるように構成している。即ち、押ボタン 3 2を押し下げると、光路 8 8に押ボタン 3 2が入る。押ボタン 3 2が不透明の場合は、それによつて光 8 6が完全に遮光される。押ボタン 3 2が透明または半透明の楊合は、完全には遮光できないが、押ボタン 3 2内における屈折、減衰等によって光量が低下し、対応する受光素子 9 0からの出力信号レベルが低下するので、それによつて光路 8 8に押ボタン 3 2が入ったことを検出できる。押ボタン 3 2が透明または半透明の場合に光 8 6をより強く遮光ないし減衰させるために、光路 8 8に位置する押ボタン 3 2の端面を黒く塗る等して不透明にしても良いし、当該端面に, 光 8 6を拡散させる梨地加工や光 8 6を反射させる鏡面仕上げ等を施しても良い, あるいは、可動側磁性体 5 2は不透明であるので、それが光路 8 8上に位置するように配置しても良い。

このようにこの薄型スィツチ 8 0においては、押ボタン 3 2を押し込むストロークを確保することができるので、従来の光電式のタツチパネル単独の場合と違つて、明確なストローク感を得ることができる。かっこの操作部 3 0では、前述したようにクリック感をも得ることができる。

また、従来の光電式のタッチパネル単独の場合は、その表面に異物（例えば虫、ゴミ等）が付着すると、それによつて光路が遮られるため誤動作するという問題があったが、この薄型スィッチ 8 0では押ボタン 3 2に虫、ゴミ等の異物が付着しても、それによつて誤動作が起こることはない。従って信頼性が高い。

また、この実施例のスィッチ付表示パネルにおいては、先の実施例の場合と同様、押ボタン 3 2と表示バネル 2との間との距雜を小さく（例えば 1 一 2 m m程度に）することができるので、押ボタン 3 2の奥のすぐ近くに表示パネル 2の表示内容が表示されることになり、表示を浮き上がらせるィメージガイド等を用いなくても、表示パネル 2の表示内容を明瞭に視認することができる。

なお、マトリツクス配置する操作部 3 0および光路 8 8の数は、図 6 1 に示す例のような 3 X 2に限られるものではなく、 m X n ( m、 nは 1以上の整数）で任意であり、具体的には用途等に応じて決めれば良い。ぐ第 2 8実施例〉

図 6 2は、夕ツチパネルが光電式、押ボタンが直動式、かつストローク感およびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィツチ付表示バネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 6 2の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 2 2の実施例と同様の操作部 3 0と、図 6 0の実施例と同様の光電式のタツチパネル 3 1 4とを組み合わせたものであり、それぞれの実施例について先に説明したのと同様の作用効果を奏する。但し、タツチパネル 3 1 4のスィッチ部 3 1 4 aの操作は、即ち光 8 6 の断続ないし減衰は、押ボタン 3 2に設けた足部 4 2を用いて行われる。ぐ第 2 9実施例〉

図 6 3は、光電式のタツチパネルを使用したスィッチ付表示パネルの他の例を示す断面図であり、図 6 4は、図 6 3のスイツチ付表示バネルを検出回路と共に示す平面図である。また、図 6 5および図 6 6はこれらの部分拡大図である。この例における光電スィツチ 4 5 0は複数の透明の導光体 4 5 2を備えており、これらの導光体 4 5 2は各操作部 3 0を構成する押ボタン 3 2の直交する二側面の下部外付近にマトリックス状に配置されていて、途中に各押ボタン 3 2に対応する切れ目 4 5 4を有する。複数の透明の導光体 4 5 2と、各押ボタン 3 2の前記直交する二側面からは二つの突出部 4 5 6が突出しており、これらの突出部 4 5 6は当該押ボタン 3 2に対応する導光体 4 5 2の切れ目 4 5 4内に位置する。複数の発光素子 4 6 2は、各導光体 4 5 2内にその一端側から光 8 6をそれぞれ入射させるためのものである。また、複数の受光素子 4 6 6は、各導光体 4 5 2 の他端側から出る光 8 6をそれぞれ受けてそれを電気信号に変換する。

各導光体 4 5 2は、この例では、各操作部 3 0を縦横に区切っている前述したガイド部材 4 3 2の根本部内に、かつ表示パネル 2から押ボタン 3 2のストローク分だけ上がった所に、配置されている。導光体 4 5 2をこのように配置するには、例えば、ガイド部材 4 3 2内に導光体 4 5 2を二重成形すること等によって行うことができる。導光体 4 5 2をガイド部材 4 3 2内に配置する場合は、ガイド部材 4 3 2にも、切れ目 4 5 4と同じ箇所に、突出部 4 5 6が入りかつその上下動を許容する切り欠きを設けておく。

各導光体 4 5 2は、例えば透明のプラスチックから成る。この各導光体 4 5 2 の断面形状は、四角形でも良いし、円形等でも良い。

一つの押ボタン 3 2には、図 6 5に示すように、縦横 1本ずつの導光体 4 5 2 が近接配置されている。縦横の各導光体 4 5 2には、一つの押ボタン 3 2について一つずつ、当該導光体 4 5 2が途切れた切れ目 4 5 4が設けられている。

各押ボタン 3 2の、導光体 4 5 2が近接配置された直交する二側面には、当該押ポタン 3 2に対応する導光体 4 5 2の二つの切れ目 4 5 4内にそれぞれ位置するように突出した二つの突出部 4 5 6がそれぞれ設けられている。

各突出部 4 5 6は、図 6 6をも参照して、この例ではその上部が不透明部 4 5 8であり、下部が透明部 4 6 0である。押ボタン 3 2が上がっているときは、即ち常時は、透明部 4 6 0が切れ目 4 5 4内に位置しており、この透明部 4 6 0によって、導光体 4 5 2内を通る光 8 6が切れ目 4 5 4を通過するのを、単に許容するだけでなく支援する。押ボタン 3 2が押し下げられると、不透明部 4 5 8が切れ目 4 5 4内に位置し、この不透明部 4 5 8によって、導光体 4 5 2内を通る光 8 6が切れ目 4 5 4を通過するのを遮る。

なお、可動側磁性体 5 2に、突出部 4 5 6の不透明部 4 5 8を兼ねさせても良い。これは図 6 6からも分かるように、可動側磁性体 5 2を突出部 4 5 6側にずらすか、伸ばすだけで簡単に実現することができる。

各発光素子 4 6 2は、例えば L E D、半導体レーザ等である。各受光素子 4 6 6は、例えばホトダイォード、ホトトランジスタ等である。これらは、各導光体 4 5 2の両端部にそれぞれ接続されている。

各発光素子 4 6 2から出力する光 8 6の波長や発光制御方式は図 6 0の場合と同様である。スキャニング方式で使用されるマイコン等は、例えば、次に説明する検出回路 4 6 8を構成するものと兼用しても良い。

縦横の各受光素子 4 6 6には、この例では図 6 4に示すように、各受光素子 4 6 6からの信号に応答して、遮光された導光体 4 5 2の交点の位置（座標）を検出する、より具体的には押された押ボタン 3 2を特定する検出回路 4 6 8が接続されている。但し、このような検出回路 4 6 8は、当該スイツチ付表示パネルに付属させずに、当該スィツチ付表示パネルが接続される機器内に設けられた回路やマイコン等を利用しても良い。

また、図 6 5において可動側磁性体 5 2と導光体 4 5 2とは平面的に離れている。このため、正しくは可動側磁性体 5 2の断面が現れている図 6 3には導光体 4 5 2および突出部 4 5 6は現れないことになるが、便宜上、導光体 4 5 2および突出部 4 5 6を図 6 3に図示した。また、図 6 3において、中央の押ボタン 3 2は指 4 7 0で押 Lた状態を示している。

このスィツチ付表示パネルにおいてストローク感ゃクリツク感が得られることについては既述した他の実施例と同様である。スイッチング動作においては、押ポタン 3 2が押し下げられると、当該押ポタン 3 2の二つの突出部 4 5 6が、その押ボタン 3 2に対応する縦横 2本の導光体 4 5 2の切れ目 4 5 4を光 8 6が通過するのをそれぞれ遮断する。より具体的には、前述したように、各突出部 4 5 6の不透明部 4 5 8が各切れ目 4 5 4内に位置し、この不透明部 4 5 8がそこを通る光 8 6をそれぞれ遮る。これによつて、光 8 6が遮られた導光体 4 5 2に接続された二つの受光素子 4 6 6には光 8 6が入射しなくなるので、当該二回路がオフすることになる。その組み合わせによって、どの押ボタン 3 2が押されたかが特定される。

押ボタン 3 2を押すのを止めると、可動側磁性体 5 2が固定側磁性体 5 4を吸引する力によって、押ボタン 3 2は復帰する。押ボタン 3 2が復帰すると、当該押ポタン 3 2の突出部 4 5 6を構成する透明部 4 6 0が導光体 4 5 2の切れ目 4 5 4内に位置し、そこを光 8 6が通過するのを中継する。これによつて、上記二つの受光素子 4 6 6に光 8 6が入射するようになり、当該二回路がオンして復帰する。

このスィツチ付表示パネルでは、発光素子 4 6 2から出た光 8 6を空間を飛ばして受光素子 4 6 6に入射させるのではなく、導光体 4 5 2の内部を通して光 8 6を導き、その途中で突出部 4 5 6によって当該光 8 6を断続する構造にしている。光 8 6を空間を飛ばす場合は、空間での光 8 6の発散が大きくて受光素子 4 6 6に入射するまでの光 8 6の減衰量が大きいので、各発光素子 4 6 2の出力を増大させないと娯動作する可能性がある。また、一つの発光素子 4 6 2から発した光 8 6が、隣接する関係のない受光素子 4 6 6に入射して誤動作する可能性もある。これに対してこの実施例のように導光体 4 5 2を設けると、その内部を通して光 8 6は対応する受光素子 4 6 6に導かれるので、隣接する他の受光素子 4 6 6に入射して誤動作する可能性はない。また、空間に出て発散する場合に比べて受光素子 4 6 6に入射するまでの光 8 6の減衰量は小さくなるので、各発光素子 4 6 2の出力を小さくすることができる。

更に、このスィッチ付表示パネルでは、導光体 4 5 2の切れ目 4 5 4に単に不透明部 4 5 8を出し入れしてそこを光 6 4が通過するのを断続するのではなく、光 8 6を通過させるときは透明部 4 6 0を切れ目 4 5 4に入れて透明部 4 6 0で光 8 6を中継する構造をしている。透明部 4 6 0を切れ目 4 5 4に入れない場合は、切れ目 4 5 4において光 8 6が空間に出て発散するので、再び導光体 4 5 2 内に入る光 8 6の割合が減少する。即ち、切れ目 4 5 4における光 8 6の減衰量が大きい。また、一つの切れ目 4 5 4で発散した光 8 6が、極く近くの他の切れ目 4 5 4に入り込んで娯動作する可能性が全くないとは言えない。これに対して透明部 4 6 0を入れると、切れ目 4 5 4を通過する光 8 6がこの透明部 4 6 0内を導がれるので、空間に出て発散する割台は非常に小さくなる。即ち、切れ目 4 5 4における光 8 6の減衰量は非常に小さくなる。また他の導光体 4 5 2に入り込んで娯動作する可能性もない。

このように、導光体 4 5 2および透明部 4 6 0を採用することにより、その両方から、娯動作の可能性をなくすることができると共に、各発光素子 4 6 2の出力を小さくすることができるという効果が得られる。

その他、このスィッチ付表示バネルでは、光電スィッチを採用しているので、従来の抵抗膜式のスィツチ付表示パネルと違って、接点寿命の問題もない。

また、抵抗膜式のスィッチ付表示パネルは、タツチパネルを構成する透明電極が完全に透明ではないのに対して、この実施例のスィッチ付表示パネルでは、押ボタン 3 2には、透明電極のような光の透過度を悪化させるものを設ける必要がないので、表示画面の視認性に特に優れている。ぐ第 3 0実施例 >

図 6 7は、板ばね 6 2を使用した実施例に係るスィツチ付表示装置を示す縦断面図である。この例でも支持枠 3 6の切欠き 3 9を介して光 8 6が通過するようになっており、押しポタン 3 2が押下されたときに押しボタン 3 2によって光 8 6が遮断される。光 8 6の光路は板ばね 6 2を避けて設定されている。他方の光 8 8についても同様である。ところで、光電式のタツチパネルを使用した各例においては、複数の操作部 3 0は、必ずしも表示パネル 2上にマトリックス状に配置しなくても良い。例えば，図 6 8に示す例のように、複数の操作部 3 0を一方向（例えば横方向または縦方向）に並設し、各操作部 3 0に、導光体 4 5 2、発光素子 9 0および受光素子 8 4を有する光電スィツチ 4 5 0をそれぞれ対応させ、その各々の導光体 4 5 2の切れ目 4 5 4を、それに対応する押ボタン 3 2の突出部 4 5 6でそれぞれ断较するようにしても良い。また、操作部 3 0と光電スィツチ 4 5 0とを一つずつ配置しても良い。

図 6 8の例のように、一つの導光体 4 5 2に一つの操作部 3 0を設ける場合は、その押ボタン 3 2を押したときにのみ、前述した実施例とは逆に、導光体 4 5 2 の切れ目 4 5 4を光が通過するようにしても良い。そのようにする場合は、前述した実施例とは逆に、突出部 4 5 6の上部に透明部を設け、下部に不透明部を設ければ良い。このような変形は、以下の回動式押しボタンの実施例でも同様である。

< 5- 1 B . 回動式との組合せ >

図 6 9は、回動式の押しボタンを使用した場合のスィッチ付表示パネルの部分断面図である。また、図 7 0は、図 6 9中の押ボタン部分の平面図である。

この図 6 9の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 2 8の実施例と同様の操作部 3 0と、光電式のタッチパネル 1 1 4とを備えている。

タツチパネル 3 1 4は、図 7 1 も参照して、光 8 6を出力する複数の発光素子 8 4および当該光 8 6を受けてそれを電気信号に変換する複数の受光素子 9 0を基板 8 2の周縁部上に縦横に相対向させて配置し、基板 8 2の表面と押ポタン 3 2との間の空間に、マトリツクス状の光路 8 8を形成した構成をしている。二つの光路 8 8の交点付近が、それぞれスィツチ部 3 1 4 aとなっている。

各支持枠 3 6の根本部および支点用突起 4 5の先端部には、光 8 6を通す穴または切欠き 3 9および 4 9をそれぞれ設けている。もっとも、その部分を透明な樹脂等で形成しても良い。また、穴または切欠き 4 9を設ける代わりに支点用突起 4 5を分割しても良い。

縦方向（図 7 0における上下方向）の光路 8 8は、押ボタン 3 2の操作先端部 6の下方部に位置させている。この例ではこの操作先端部 4 6を斜めに切断して、縦方向の光路 8 8に入り込む操作先端部 4 6の面積を大きくして、縦方向の光路 8 8をより確実に操作先端部 4 6の部分で遮断することができるようにしている。必要に応じて、この操作先端部 4 6の部分に、不透明なスポンジゴム等を取り付けても良く、そのようにすれば縦方向の光路 8 8を遮断する面積を一層大きくすることができる。

縦横の各受光素子 9 0には、この例では図 7 1 に示すように、各受光素子 9 0 からの信号に応答して、光量の低下した光路 8 8の交点の位置（座標）を検出する、即ち操作の行われたスィッチ部 3 1 4 aを特定する、検出回路 9 2が接続されている。但し、このような検出回路 9 2は、このタツチパネル 1 1 4に付属させずに、それが接続される機器内に設けられた回路やマイコン等を利用しても良い。

押ポタン 3 2を押し下げると、光路 8 8に押ボタン 3 2が、より具体的にはその操作先端部 4 6が入る。押ボタン 3 2が不透明の場合は、それによつて光 8 6 が完全に遮光される。押ボタン 3 2が透明または半透明の場合は、完全には遮光できないが、押ボタン 3 2の操作先端部 4 6内における屈折、減衰等によって光量が低下し、対応する受光素子 9 0からの出力信号レベルが低下するので、それによって光路 8 8に押ボタン 3 2が入ったことを検出できる。押ボタン 3 2が透明または半透明の場合に光 8 6をより強く遮光ないし減衰させるために、光路 8 8に位置する押ボタン 3 2の端面を黒く塗る等して不透明にしても良いし、当該端面に、光 8 6を拡散させる梨地加工や光 8 6を反射させる鏡面仕上げ等を施しても良い。あるいは、可動側磁性体 5 2は不透明であるので、それが光路 8 8上に位置するように配置しても良い。また、前述したように、操作先端部 4 6に不透明なスポンジゴム等を取り付けても良い。

<第 3 1実施例 >

図 7 2は、タッチパネルが光電式である薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示す断面図である。

この図 7 2の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 2 8の実施例と同様の操作部 3 0と、図 6 9と同様の光電式のタツチパネル 3 1 4とを備えている。従つてこの図 7 2の実施例の動作は既述した説明から理解可能である。ぐ第 3 2実施例 >

図 7 3は、図 4 1 と同様の押しボタン 3 2と図 7 2と同様の光電式のタツチパネル 3 1 4とを備えている。従ってこの図 7 3の実施例の動作も既述した説明から理解可能である。ぐ第 3 3実施例 >

図 7 4は、回動式の押しボタン 3 2について、図 6 5の直動式の押しボタン 3 2と同様の突出部 4 5 6を形成した場合の平面図である。この図 7 4の構成における動作も、図 6 5の説明から理解可能である。

< 5 - 2. 超音波式タツチバネル >

< 5-2A . 直動式との組合せ〉

ぐ第 3 4実施例〉

図 7 5は、タツチパネルが超音波式、押ボタンが直動式、かつストローク感ぉよびクリツク感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示バネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 7 5の実施例における薄型スィツチ 8 0は、超音波式のタツチパネル 3 2 4と、図 1 5の実施例と同様の操作部 3 0とを備えている。

このタツチパネル 3 2 4は、例えば米国特許第 5 , 1 7 7 , 3 2 7号に記載されている夕ツチパネルと同様である。

即ちこのタツチパネル 3 2 4は、図 7 6も参照して、超音波 U Sを出力する複数の発振素子 9 6および当該超音波 U Sを受けてそれを電気信号に変換する複数の受振素子 3 0 6を基板 9 4の周縁部の表面に縦横に相対向させて配置し、基板 9 4の表面に、マトリツクス状の超音波経路 3 0 2を形成した構成をしている。二つの超音波経路 3 0 2の交点付近が、それぞれスィツチ部 3 2 4 aとなっている。この場合、超音波 U Sは指向性が極めて高いから、一つの超音波経路 3 0 2 を伝播する超音波 U Sが隣の超音波経路 3 0 2に入って干渉する恐れは通常はない。

基板 9 4は、例えば透明または半透明のガラス基板である。超音波 U Sは、この例では弾性表面波であり、発振素子 9 6からの超音波 U S は導波路 9 8を経由して基板 9 4の表面に導かれ、かつ基板 9 4の表面の超音波 U Sは導波路 3 0 4を経由して受振素子 3 0 6に導かれる。

各発振素子 9 6および各受振素子 3 0 6は、例えば圧電振動子である。

縦横の各受振素子 3 0 6には、この例では図 7 6に示すように、各受振素子 3 0 6からの信号に応答して、超音波 U Sが減衰した超音波経路 3 0 2の交点の位置（座標）を検出する、即ち操作の行われたスィツチ部 3 2 4 aを特定する、検出回路 3 0 8が接铳されている。但し、このような検出回路 3 0 8は、このタツチパネル 3 2 4に付属させずに、それが接続される機器内に設けられた回路やマィコン等を利用しても良い。

従来は、このようなタツチパネル 3 2 4を構成する基板 9 4の表面に指などで触れることによって超音波 U Sを吸収してそれを減衰させる操作を行っており、そのままでは、可動部分がなくて押し込みストロークはゼロであるので、スト口一ク感を得ることはできない。

それに対してこの実施例では、押ボタン 3 2を押し下げることによって超音波 U Sを減衰させるように構成している。そのために、押ポタン 3 2の下面の周縁部に、超音波吸収体 3 1 0を設けている。超音波吸収体 3 1 0は、適当に軟らかくて超音波 U Sを良く吸収するものであり、例えばシリコーンゴム、ウレタンゴム等のゴムである。この超音波吸収体 3 1 0は、少なくとも超音波経路 3 0 2に位置する部分に設ければ良い。但し、押ボタン 3 2を弾性を有する樹脂等で形成しても良く、その場合は押ボタン 3 2自体で超音波 U Sを吸収して減衰させることができるので、超音波吸収体 3 1 0を設けなくても良い。

なお、支持枠 3 6は、通常は硬い樹脂等から成り、超音波 U Sを殆ど吸収しないので、それが超音波経路 3 0 2上に存在していても不都合はない。仮に不都合があれば、超音波経路 3 0 2上に位置する支持枠 3 6の根本部に切欠きを設ける等すれば良い。

押ポタン 3 2を押し下げると、基板 9 4の表面の超音波経路 3 0 2上に超音波吸収体 3 1 0が当接し、この超音波吸収体 3 1 0に超音波 U Sが吸収されてそれが減衰し、対応する受振素子 3 0 6からの出力信号レベルが低下するので、操作の行われたスィツチ部 3 2 4 aを検出することができる。

このようにこの薄型スィツチ 8 0においては、押ボタン 3 2を押し込むストロークを確保することができるので、従来の超音波式のタッチパネル単独の場合と違って、明確なストローク感を得ることができる。かっこの操作部 3 0では、前述したようにクリック感をも得ることができる。

また、從来の弾性表面波を用いた超音波式のタツチパネル単独の場合は、その表面に異物（例えば虫、ゴミ、水滴、油膜等）が付着すると、それによつて超音波が吸収されるため誤動作する可能性があるという問題があつたが、この薄型スイッチ 8 0では押ボタン 3 2に虫、ゴミ、水滴、油膜等の異物が付着しても、それによって誤動作が起こることはない。従って信頼性が高い。

残余の特徴は抵抗膜式または光電式のタツチスィツチを使用した場合と同様である。

超音波 U Sとして、上記のような弾性表面波の代わりに、図 7 7に示す例のように、基板 9 4の内部を伝播するねじれ波を利用しても良い。その場合、基板 9 4の相対向する端面に発振素子 9 6および受振素子 3 0 6を取り付ける。この方式は内面導波形とも呼ばれている。

この場合も、押ボタン 3 2を押し下げて超音波 U Sの経路上の基板表面に超音波吸収体 3 1 0を押し当てると、より具体的には弾性表面波利用の場合よりも幾分強く押し当てると、内部を伝播する超音波 U S (ねじれ波）が減衰するので、押ボタン 3 2を押し下げたことを検出することができる。ぐ第 3 5実施例〉

図 7 8は、タツチバネルが超音波式、押ボタンが直動式、かつストローク憨ぉよびクリック感を出せる薄型スィツチ 8 0を用いたスイツチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。

この図 7 8の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 2 2の実施例と同様の操作部 3 0と、図 7 5の実施例と同様の超音波式のタツチパネル 3 2 4とを組み合わせたものであり、それぞれの実施例について先に説明したのと同様の作用効果を奏する。但し、タツチパネル 3 2 4のスィッチ部 3 2 4 aの操作は、即ち超音波 U Sの減衰は、押ボタン 3 2の足部 4 2の下面部に設けた超音波吸収体 3 1 0 を用いて行われる。

< 5-2B . 回動式との組合せ >

ぐ第 3 6実施例〉

図 7 9は、タツチバネルが超音波式である薄型スィツチ 8 0を用いたスィツチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断面図である。図 8 0は、図 7 9中の押ボタン部分の平面図である。さらに、図 8 1は、パネル全体の概念的平面図である。この図 7 9の実施例における薄型スィツチ 8 0は、図 2 8の実施例に類似した押しボタン 3 2に超音波吸収体 3 1 0を取り付けたものを、図 7 5と同様の超音波式のタ ' yチパネル 3 2 4の操作に適用している。したがって、各部の構成および動作は図 2 8および図 7 5〜図 7 7についての既述した説明から理解可能である。ただし、図 8 1からわかるように、超音波経路 3 0 2は各押しボタン 3 2の中央ではなく、図 7 9の可動側磁性体 5 2の直下において交差している。また、押しボタン 3 2が回動式であることに対応して、操作先端部 4 6は斜面とされており、その斜面に超音波吸収体 3 1 0が取り付けられている。ぐ第 3 7実施例〉

図 8 2は、夕ッチパネルが超音波式である薄型スィツチ 8 0を用いたスィッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示す断面図である。

この図 8 2の実施例における薄型スイッチ 8 0は、図 4 1の押しボタン 3 2を、図 7 5と同様の超音波式のタッチバネル 3 2 4の操作に利用している。したがつて、各部の構成および動作は図 4 1および図 7 5についての既述した説明から理解可能である。ぐ 5— 3. 光電式および超音波式への追記 >

上記のような光電式のタッチパネル 3 1 4および超音波式のタツチパネル 3 2 4を用いる埸合も、復帰手段 5 0にはもちろん、先に図 3 3、図 3 4あるいは図 4 2に示したのと同じ思想の復帰手段 5 0を用いることができる。また、図 3 5 あるいは図 3 6に示したような押ボタン 3 2を用いることもできる。その場合、固定側磁性体 5 4が光 8 6や超音波 U Sの伝送の妨げになるのであれば、それらを、例えば図 8 3 (直動式）または図 8 4 (回動式）に示すように、光路 8 8あるいは超音波経路 3 0 2から外れるように配置すれば良い。

< 6.各実施例における特徴〉

ぐ 6— 1 . 一般的特徴 >

上記各実施例のスィッチ付表示バネルによれば、表示パネル上にスィツチュニットを設けた従来のスィッチ付表示パネルに比べて、次のような効果が得られる < 即ち、例えば図 8 5 Aまたは図 8 5 Bに例示するように、表示パネル 2の一つの大きな表示領域 2 a上に、複数の単位操作部 3 0およびそれに対応するスィチ都 4 aをまとめて配置する、換言すれば、互いに隣接する複数の単位操作部 3 0 およびそれに対向するスィツチ部 4 aの下に、それらによって選択される内容を表示する一つの（共通の）表示領域 2 aを設けることも可能である。そのようにすれば簡単に、表示バネル 2の表示領域およびその表示内容を選択する操作部を実質的に大型化することができる。その結果例えば、連続文字、大型図形、バーグラフ等の表示も可能になる。更に、各単位操作部 3 0やそれに対応するスィチ部 4 a、更にはそれらに対応する表示領域 2 aの形状や大きさ等を変えることによって、一つのスィツチ付表示パネルにおける操作部および表示領域の配置構成を自由に行うことができる。

< 6— 2. 回動式固有の特徴 >

抵抗胰式のタツチパネルとの閧係において説明した回動弍の押しボタン 3 2を使用した実施例の利点は、タツチパネルに光電式のタツチパネル 3 1 4あるいは超音波式のタツチパネル 3 2 4を用いる場合にも該当する。

すなわち、押ボタン 3 2が直動式であれば、既述したようにそれが傾いて押し下げられるので、しかもどのように傾くかは押す部位によるので一定には定まらない。このため、それに対応できるようにタツチパネル 1 1 4、 1 2 4のスイツチ部 3 1 4 a、 3 2 4 aの位置を工夫したりスィツチ部の面積を大きくしたりする必要がある。これに対して回動式の各実施例では、押ボタン 32が回動するだけであるので、タツチパネルのスイツチ部を操作する操作先端部 46の位置が特定される。従って、タツチパネル 31 4、 324に設けておくスィッチ部 31 4 a、 324 aの位置も特定される。即ち、タツチバネル 3 1 4、 324のスイツチ部 3 1 4 a、 324 aは少なくとも当該操作先端部 46あるいは操作用突起 4 7の下にあれば良く、むやみにその面積を広くする必要がない。く 7.他の例〉

<7-1. 面内着磁〉

ところで、既述した各実施例の復帰手段で使用される永久磁石においては、当該永久磁石の互いに対向する面に N極および S極を形成している。たとえば図 1 5の実施例に対応する図 86では可動側磁性体 52の永久磁石の上端面に N極が形成され、下端面に S極が形成されている。このような構成の場合は永久磁石の外部周辺に磁力線 MGが漏れるが、この点を改善した実施例について以下に説明する。以下の実施例は、「面内着磁」すなわち、磁性金属に対向する面に S極と N極とを形成し、他の面には磁極を形成しないという思想を具現化したものである。

<7-1Α. 直動式における永久磁石の面内着磁>

ぐ第 38実施例 >

図 87は、面内着磁された永久磁石を復帰手段に利用したスィッチ付表示パネルの一例を部分的に示す断面図である。図 86の実施例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては図 86の実施例との相違点を主に説明する。

図 87の実施例のスィツチ付表示パネルは、図 86の実施例の復帰手段 50に相当するものとして、次のような構成の復帰手段 5 OAを備えている。

即ち、復帰手段 50Aは、この例では、ガイド部材として機能する支持枠 36 の上部に押ポタン 32を取り囲むように設けられた固定側磁性体 54と、押ボタン 32の周縁部であってこの固定側磁性体 54の下側に位置する部分に固定側磁性体 5 4に対向するように設けられた可動側磁性体 5 2とを做えている。固定側磁性体 5 4は図 8 6の実施例と同様に磁性金属によって形成されている。

一方、可動側磁性体 5 2は、相手の固定側磁性体 5 4に向く一つの面内（即ち上面内）に N極およびが存在し、その反対側の面内（即ち下面内）に磁極が存在しないように面内着磁された永久磁石である。

この可動側磁性体 5 2の一例を図 8 8に示す。可動側磁性体 5 2は、この例では四角い環状をしており、その上面の周方向に、 N極と S極とが交互に形成されている。下面には磁極は形成されていない。

図 8 9は、可動側磁性体 5 2の図 8 8中の線 a— a方向に沿う断面を、固定側磁性体 5 4と共に示したものであり、磁力線 M Gの分布が併記されている。

可動側磁性体 5 2の面内着磁の仕方は、図 9 0に示す例のように、可動側磁性体 5 2の上面に N極と S極とが同心状に存在するようなものでも良い。

また、上記のような環状の可動側磁性体 5 2を用いる代わりに、例えば図 9 1 Aまたは図 9 1 Bに示すように面内着磁された棒状の可動側磁性体 5 2を押ボタン 3 2の各辺に設けても良いが、この場合、少なくとも一辺に設けてあれば動作は可能である。

上記復帰手段 5 O Aによっても、永久磁石である可動側磁性体 5 2によって相手の固定側磁性体 5 4を吸引することができるので、図 8 6の実施例の復帰手段 5 0の場合と同様に、押ポタン 3 2に復帰力を与えることができる。

しかもこの復帰手段 5 O Aでは、永久磁石である可動側磁性体 5 2の N極および S極は、相手の固定側磁性体 5 4に向く上面内にのみ存在し、下面内には磁極が存在しないので、可動側磁性体 5 2の N極から出た磁力線 M Gは、例えば図 8 9中に示すように、同一面内で隣接している S極に戻る、または対向している固定側磁性体 5 4内を通って同一面内の S極に戻る、というように小さな閉ループを描くことになり、厚み方向に着班している図 8 6の可動側磁性体 5 2を用いた実施例の場合と違って、磁力線 M Gの空間への広がりは非常に小さく抑えられる ₍ 特に、永久磁石である可動側磁性体 5 2が相手の固定側磁性体 5 4を吸着している時は、吸着した固定側磁性体 5 4によってほぼ完全な閉磁路が形成されるので、磁力線の空間への漏れは殆どない。従って、図 8 7中には、図 8 6の実施例の場合と違って、可動側磁性体 5 2から出入りする磁力線を図示することはできない。

また、上 3己のようにして磁力線の空間への広がりが非常に小さく抑えられる結果、永久磁石である可動側磁性体 5 2が相手の固定側磁性体 5 4を吸引する力も高まるので、その分、可動側磁性体 5 2の着磁の強さ（残留磁気）を小さくしても良く、それに伴って可動側磁性体 5 2からの漏れ磁界も当然減ることになるので、このことも漏れ磁界を小さくすることに寄与する。

上記の作用によって、操作部 3 0からの漏れ磁界を非常に小さく抑えることができる。従って、このスィッチ付表示パネルに、磁気カード等の磁気記録媒体を近づけても、操作部 3 0からの漏れ磁界によって、当該磁気記録媒体の記録内容が乱される恐れはなくなる。

しかも、この復烯手段 5 O Aでは、固定側磁性体 5 4の厚さを特に大きくする必要はないので、スィツチ付表示パネル全体を厚くせずに済む。

< 7- 1 Β . 回動式における永久磁石の面内着磁〉

ぐ第 3 9実施例〉

図 9 2に示す実施例は、既述した図 2 8の回動式の実施例に類似した回動式のスィツチ付表示装置において、押しボタン 3 2に面内着磁された永久磁石を使用した実施例でを示す。また、図 9 3は、図 9 2中の押ポタンの平面図である。以下、図 2 8の実施例および図 8 7の実施例との相違点を中心に説明する。

図 9 2の実施例で使用されている復帰手段 5 O Aは、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部付近に、即ち上記操作先端部 4 6と同じ側の辺の付近に設けられている。この復帰手段 5 0 Aは、支持枠 3 6の上部に設けられた固定側磁性体 5 4と、押ボタン 3 2の支点用突起 4 5とは反対側の端部であってこの固定側磁性体 5 4の下側に位置する部分に固定側磁性体 5 4に対向するように設けられた可動側磁性体 5 2とを傲えている。

可動側磁性体 5 2は、相手の固定側磁性体 5 4に向く一つの面内（即ち上面内）に N極および S極が存在し、その反対側の面内（即ち下面内）に磁極が存在しないように面内着磁された永久磁石である。この可動側磁性体 5 2の面内着磁は、図 9 1 Aまたは図 9 1 Bに示す例と同じである。

可動側磁性体 5 2の平面配置の一例を図 9 3に示す。この可動側磁性体 5 2は、この例のように支点用突起 4 5の反対側の辺全体に設けていても良いし、当該辺の中央部付近の一部分に設けていても良いし、あるいは当該辺の両側端部付近に設けていても良い。いずれにするかは、当該可動側磁性体 5 2と固定側磁性体 5 4との吸着力等に応じて決めれば良い。但し、いずれの場合も、当該可動側磁性体 5 2の上方には相手方の固定側磁性体 5 4が設けられている。

この実施例においても、復帰手段 5 0 Aは図 8 7の実施例のものとほぼ同様の構成をしているので、図 8 7の実施例の場合と同様、操作部 3 0からの漏れ磁界を非常に小さく抑えることができ、しかもスィッチ付表示パネル全体を厚くせずに済む、という効果が得られる。

< 7-lC. 面内着磁を使用する場合の変形例 >

上記各実施例における固定側磁性体 5 4も永久磁石で形成する場合には、その固定側磁性体 5 4の上下のそれぞれの面のうち、可動側磁性体 5 2に対向している面（即ち下面）において N極と S極とが交互になるような面内着磁を行い、その反対側の面（即ち上面）内には磁極が存在しないようにすることが好ましい。この場合、面内着磁された可動側磁性体 5 2の各磁極が、固定側磁性体 5 4における逆極性の磁極と対向するように配置する。例えば、可動側磁性体 5 2の上面の周方向に N， S , N · · · と面内着磁している場合は、固定側磁性体 5 4の下面の周方向に S , N , S · · · と面内着磁する。図 9 4では、図 9 1 Aの可動側磁性体 5 2と、これに対応して面内着磁された固定側磁性体 5 4との組合せが示されている。

このようにして固定側磁性体 5 4および可動側磁性体 5 2の両方を、互いに逆極性に面内着磁された永久磁石とすると、一方が単なる（即ち着磁されていない）磁性体の場合よりも吸着力が高まるので、復帰手段 5 O Aにおける復烯カを、換言すれば押ボタン 3 2を押してタツチパネル 4のスイッチ領域 4 aをオンさせる時に要する押圧力を高めることができる。また、吸着力を高めなくても良いのであれば、固定側磁性体 5 4および可動側磁性体 5 2の着磁の強さ（残留磁気）を小さくしておくことができ、それに伴って両磁性体 5 4 , 5 2からの漏れ磁界も当然減ることになるので、操作部 3 0からの漏れ磁界を一層小さく抑えることができる。

< 7- 2. 磁粉利用 >

ぐ第 4 0実施例 >

ところで上記の各実施例においてはバルク状態の磁性材料を磁化させた永久磁石が使用されている。たとえば、図 8 6に示した例では、固定側磁性体 5 4として鉄板を、また可動側磁性体 5 2としてバルク状態の永久磁石 4 4を用いている c すると、押ボタン 3 2を押すのを止めてそれが上に復帰したときに、即ち、可動側磁性体 5 2が固定側磁性体 5 4の磁性金属板 5 2を吸着したときに、両者が直接当たって「力チッ j という比較的大きな音が出る。このような音が出ても支障のない用途は多いが、例えば放送局のス夕ジォ用の機器等に用いる場合は好ましくない場合もある。

このような復帰時の音を小さくするには、固定側磁性体 5 4と可動側磁性体 5 2との間にゴムのような弾性材を介在させるという考えもあるが、そのようにすると、部品点数および組立工数が増え、コストアツブが大きい。

そこで押ポタン 3 2の復帰時の音を小さくするには、上記各実施例における固定側磁性体 5 4および可動側磁性体 5 2を、樹脂中に磁性粉を混入して成る樹脂磁性体にするのが好ましい。この樹脂の典型例は、各種のナイロンである。磁性粉は例えば強磁性体の金属、好ましくは各種のフ -ライトから成る。このような樹脂磁性体は、製作時に成形が可能であり、加工性が良い。また、製作後に、図 8 8 , 図 9 0 , 図 9 1 A , 図 9 1 B , 図 9 4のそれぞれの例で示すように面内着磁することも容易である。

このように両方の磁性体 5 4および 5 2を樹脂磁性体にしておくと、押ボタン 3 2の復帰時に両磁性体 5 4および 5 2が互いに吸着して直接当たっても、それらを構成している樹脂が衝撃を吸収するので、復帰時の音は小さく抑えられる。従って、放送局のスタジォ等のように音の発生について条件が厳しい用途にも、このスィッチ付表示パネルを何ら支障なく使用することができる。しかも、ゴムのような弾性材を介在させる場合と違って部品点数および組立工数が増えないので、コストアップの問題もない。

また、固定側磁性体 5 4を樹脂磁性体とする場合は、それと支持枠 3 6とを同じ樹脂磁性体で一体化して作ることができる。その場合、固定側磁性体 5 4を面内着磁して永久磁石化させる場合は、可動側磁性体 5 2に対向する必要な箇所にのみ着磁すれば良い。このように固定側磁性体 5 4と支持枠 3 6とを一体で作ると、両者を別体にして固定側磁性体 5 4を組み付ける場合に比べて、操作部 3 0 の、ひいてはスィツチ付表示パネルの組立が簡単になる。

また、図 8 6の実施例のように固定側磁性体 5 4 として鉄板を用いた場合は、その表面をメツキしたり塗装したりしていても、それらにはピンホールが不可避的に存在するから、時間が経過すると鉄板から請が発生してメッキゃ塗装が釗がれやすく、そうなると、当該スィッチ付表示パネルの外観が悪化して品質が低下する可能性もある。

これに対して、上記各実施例における固定側磁性体 5 4を樹脂磁性体とし、かつその磁性粉をフェライトにすると、固定側磁性体 5 4からの锖の発生を防止することができ、その結果、固定側磁性体 5 4の表面の塗装の剁がれを抑制することができるので、良好な外観を長期間保つことができる。これは、フライトは、

M F e 2 θ 4 ( Μは 2価の金属）という構造式で表されるように酸化物磁性体であり、元々酸化されて安定状態にあるため、それ以上酸化されにくく、即ち锖にくいためである。

このフェライトの典型例は、ニッケルフライト、ニッケルコバルトフヱライト、マンガンマグネシウムフライト等であるが、これらに限定されるものではない。

可動側磁性体 5 2を樹脂磁性体で構成する場合、その磁性粉をフライトにするか否かは任意であるが、固定側磁性体 5 4および可動側磁性体 5 2を同じ材質の樹脂磁性体で構成する方が経済的である。

< 7— 3. タツチパネルの他の例〉

上記各実施例ではタッチバネルとして抵抗膜式、光電式および光電式のものについて説明したが、タツチバネルは他の方式、たとえば静電容量式や圧電膜式などであってもよい。以上、この発明の各実施例について説明したが、この発明の範囲は上記実施例に限られるものではなく、添付された請求の範囲によって規定される。

Claims

請求の範囲

1 . 信号の切り換えを行うスィッチ装置であって、

ほぼゼロのストロークで夕ツチされることによつて前記信号の切り換えを行う夕ツチスィッチ（4 a) を有するタソチパネル（4) と、

前記タツチスィツチ（4 a) の上に設けられ、かつ前記夕ツチスィッチ（4 a) を操作するための少なくともひとつの操作手段（30) を有する操作部（80) と、

を備え、

各操作手段（30) が、

前記タツチスィツチ上に設けられた支持枠（36) と、

前記支持枠（36) によって前記タツチスィツチ（4 a ) 上の基準位置に支持され、かつ前記基準位置から前記タツチスィッチ（4 a) に向けて押されることにより前記夕ツチスィッチ（4 a) を操作する押しボタン（32) と、

前 3己タツチスィツチ（4 a) から前記基準位置に向けて前記押しボタン（ 32 ) に復烯カを作用させる復帰手段（ 50) と、

を有するスィツチ装置。

2 . 請求の範囲 1に 3己載のスィッチ装匱において、

前記復帰手段（50) は、

前記押しボタン（32) に取り付けられた第 1の磁性手段（52) と、前記支持枠（36) に取り付けられた第 2の磁性手段（54) と、

を有しており、

前記第 1の磁性手段（52) と前記第 2の磁性手段（54) との磁気的相互作用によって、前記復帰力が生成されるものであるスィツチ装置。

3 . 請求の範囲 2 に記載のスィッチ装置において、

前記押しボタン（32) は、前記支持枠（36) に沿って前記基準位置から前記夕ツチスィッチ（ 4 a ) に向かう方向にスライドして前記タツチスィツチ（4 a ) を操作するものである、スィツチ装置。

4 . 請求の範囲 3 に記載のスィッチ装置において、

前記基準位置から前記タツチスィッチ（4 a) への前記押しボタン（32) の移動範囲に、前記復帰力が減少する区間が含まれる、スィツチ装置。

5 . 耩求の範囲 4 に記載のスィッチ装置において、

前記第 1の磁性手段（52) は第 1の永久磁石（52) を含み、

前記第 2の磁性手段（54) は第 2の永久磁石（54) を含む、スィツチ装置。

6 . 請求の範囲 5 に記載のスィッチ装置において、

前記復帰力は、前記第 1の永久磁石（52) と前記第 2の永久磁石（ 54) との間の磁気的吸引力によって生成される、スィッチ装匱。

7 . 請求の範囲 6 に記載のスィッチ装置において、

前 β第 1の永久磁石（52) の上面は Ν極と S極との配列を有しており、前記第 1の永久磁石（52) の下面は磁極を有しておらず、

前記第 2の永久磁石（54) の下面は Ν極と S極との配列を有しており、前記第 2の永久磁石（54) の上面は磁極を有しておらず、

前記第 1の永久磁石（52) の前記 Ν極が前記第 2の永久磁石（54) の前記

S極に対向しており、かつ

前記第 1の永久磁石（52) の前記 S極が前記第 2の永久磁石（54) の前記

Ν極に対向している、スィッチ装置。

8 . 請求の範囲 7 に記載のスィッチ装置において、前記第 1と第 2の永久磁石（52， 54) のそれぞれは、樹脂中に磁粉を混入して形成された磁性樹脂である、スィッチ装置。

9 . 請求の範囲 4 に記載のスィッチ装置において、

前記第 1の磁性手段（52) は永久磁石（52) を含み、

前記第 2の磁性手段（54) は、前記第 1の磁性手段（52) よりも上の位置で前記支持枠（36) に取り付けられた磁性金属部材（58) を含む、スイッチ装置。

1 0 . 請求の範囲 9 に記載のスィッチ装置において、

前記永久磁石（52) の上面は S極と N極との配列を有しており、

前記永久磁石（52) の下面は磁極を有しておらず、

前記永久磁石（52) の前記上面が前記磁性金属部材（58) に対向している、スィ ' yチ装置。

1 1 . 請求の範囲 10 に記載のスィッチ装置において、

前記永久磁石（52) は、樹脂中に磁粉を混入して形成された磁性樹脂である、スイツチ装置。

12 . 請求の範囲 2 に記載のスィッチ装置において、

前記押しボタン（32) は、

所定の支点まわりに回動して前記タツチスィツチ（4 a) を操作するものである、スイツチ装置。

1 3 . 請求の範囲 12 に記載のスィツチ装置において、

前記基準位置から前記タツチスィッチ（4 a) への前記押しボタン（32) の回動範囲に、前記復帰力が減少する区間が含まれる、スィツチ装置。

14 . 請求の範囲 13 に妃載のスィッチ装置において、前記第 1の磁性手段（52) は第 1の永久磁石（52) を含み、前記第 2の磁性手段（54) は第 2の永久磁石（54) を含む、スィツチ装置

15 . 請求の範囲 14 に記載のスィッチ装置において、

前記復帰力は、前記第 1の永久磁石（52) と前記第 2の永久磁石（ 54) との間の磁気的吸引力によって生成される、スィッチ装置。

16 . 請求の範囲 15 に記載のスィッチ装置において、

前記第 1の永久磁石（52) の上面は N極と S極との配列を有しており、前記第 1の永久磁石（52) の下面は磁極を有しておらず、

前記第 2の永久磁石（54) の下面は N極と S極との配列を有しており、前記第 2の永久磁石（54) の上面は磁極を有しておらず、

前記第 1の永久磁石（52) の前記 N極が前記第 2の永久磁石（54) の前記

S極に対向しており、かつ

前記第 1の永久磁石（52) の前 KS極が前記第 2の永久磁石（54) の前記

N極に対向している、スィッチ装置。

1 7 . 請求の範囲 16 に記載のスィッチ装置において、

前記第 1 と第 2の永久磁石（52， 54) のそれぞれは、樹脂中に磁粉を混入して形成された磁性樹脂である、スィッチ装置。

18 . 請求の範囲 13 に記載のスィッチ装置において、

前記第 1の磁性手段（52) は永久磁石（52) を含み、

前記第 2の磁性手段（54) は、前記第 1の磁性手段（52) よりも上の位置で前記支持枠（36) に取り付けられた磁性金属部材（58) を含む、スィッチ装置。

19 . 請求の範囲 18 に記載のスィッチ装置において、

前記永久磁石（52) の上面は S極と N極との配列を有しており、前記永久磁石（52) の下面は磁極を有しておらず、

前記永久磁石（52) の前記上面が前記磁性金属部材（58) に対向している、スイツチ装置。

20 . 請求の範囲 19 に記載のスィッチ装置において、

2 1 . 請求の範囲 2 に記載のスィッチ装置において、

前記押しボタン（ 32 ) は、レンズ（ 70， S F ) を含む、スイツチ装置。

22 . 請求の範囲 2 に記載のスィッチ装置において、

前記操作部（80) は、

前記タッチパネル（ 4 ) 上に配列された複数の操作手段（30) 、

を有するスィツチ装置。

23 . 請求の範囲 22 に記載のスィッチ装置において、

前記押しポタン（32) が前記基準位置にあるときに、前記押しボタン（32) の上面は前記支持枠（36) の上面よりも高く、

前記複数の操作手段（30) におけるそれぞれの押しボタン（32) の上面が互いに隣接している、スィッチ装置。

24 . 請求の範囲 22 に記載のスィッチ装置において、

前記複数の操作手段（30) の上面を覆う可撓性のシート（74) をさらに備える、スイツチ装置。

25 . 請求の範囲 1に記載のスィッチ装置において、

前記復帰手段（50) は、

前記タツチスイッチ（4 a) と前記押しボタン（32) との間に介挿されたバネ（60, 62) を有する、スィツチ装置。

26 . 請求の範囲 2に記載のスィッチ装置において、

前記信号は電気信号であり、

前記タツチスィツチ（4 a) は、互いに離間して対向しているとともに前記押しボタン（32) によるタツチによって互いに接触する複数の電極層（8, 1 8) を有する、スイツチ装置。

27 . 請求の範囲 26 に記載のスィッチ装置において、

前記タツチスィツチ（4 a) の上に設けられたスぺーサ（56) をさらに備え、前記押しボタン（32) は前記スぺーサ（56) を介して前記タツチスィッチ (4 a) を操作する、スイツチ装置。

28 . 請求の範囲 26 に記載のスィッチ装置において、

前記押しボタン（32) は、

ポタン本体と、

前記ボタン本体の下に形成された足（ 42) と、

を有する、スイツチ装置。

29 . 請求の範囲 2に記載のスィッチ装置において、

前記信号は光信号（86) であり、

前記タツチスィッチ（4 a ) は、前記光信号（86) の経路（88) を有し、前記押しボタン（32) の押下によって、前記経路（88) における前記光信号 (86) の透過状態が変化する、スイツチ装置。

30 . 請求の範囲 2に記載のスィッチ装置において、

前記信号は超音波信号（US) であり、

前記タツチスィツチ（4 a) は、前記超音波信号（US) の経路（302) を有し、前記押しボタン（32) の押下によって、前記経路（302) における前記超音波信号（US) の伝播が遮断される、スィツチ装置。

3 1 . 所定事項が表示されたスィツチが操作されることによって信号の切り換えを行うスィツチ付表示装置であって、

所定事項を表示可能な表示面を有する表示手段（2) と、

ほぼゼロのストロークでタツチされることによって前記信号の切り換えを行うタツチスィッチ（4 a) を有し、前記表示面の上に設けられた透光性を有するタツチバネル（ 4 ) と、

前記タツチスィッチ（4 a) の上に設けられ、かつ前記タツチスィッチ（4 a) を操作するための少なくともひとつの操作手段（30) を有する操作部（80) と、

を镟え、

各操作手段（30) が、

前記タツチスィツチ（4 a) 上に設けられた支持枠（36) と、

前記支持枠（36) によって前記タツチスィツチ（4 a) 上の基準位置に支持され、かつ前記基準位置から前記タツチスィッチ（4 a) に向けて押されることにより前記タツチスィツチ（4 a) を操作する透光性の押しボタン（32) と、前記タツチスィッチ（4 a) から前 3己基準位置に向けて前記押しボタン（32) に復帰力を作用させる復帰手段（50) と、

を有するスィッチ付表示装置。

32 . 請求の範囲 31 記載のスィッチ付表示装置において、

前記復帰手段（50) は、

を有しており、

前記第 1の磁性手段（52) と前記第 2の磁性手段（54) との磁気的相互作用によって、前記復帰力が生成されるものであるスィツチ付表示装置。

33 . 請求の範囲 32 記載のスィッチ装置において、

前記基準位置から前記タツチスィッチ（4 a) への前記押しボタン（32) の移動範囲に、前記復帰力が減少する区間が含まれる、スィツチ付表示装置。

34 . 請求の範囲 3 1 に記載のスィッチ付表示装置において、

前記復帰手段（ 50) は、

前記押しボタン（32) に取り付けられた第 1の永久磁石（52) と、前記表示手段の下に取り付けられた第 2の永久磁石（54) と、

を有しており、

前記第 1の永久磁石（52) と前記第 2の永久磁石（54) との磁気的反発力によって、前記復帰力が生成されるものであるスィツチ付表示装置。

35 . 請求の範囲 3 1 に記載のスィッチ付表示装置において、

前記操作部（80) は、

前記タッチパネル（4) 上に配列された操作手段（30) の配列、

を有し、

前記表示手段（2) は、

前記操作手段（30) の配列に対応して表示領域（2 a) の配列を有する、スィッチ付表示装置。

36 . 請求の範囲 35 に記載のスィッチ付表示装置において、

前記表示手段（2) は、表示されるべき前記所定の事項を変更可能である、スィッチ付表示装置。

37 . 請求の範囲 36 に紀載のスィッチ付表示装置において、

前記表示手段（2) は、前記所定の事項を複数の表示領域（4 a) にまたがつて表示可能である、スィツチ付表示装置。