JP6629991B2 - 液晶性エラストマー原材料組成物 - Google Patents
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Description
活性水素基を有するメソゲン基含有化合物と、光重合性基含有化合物と、光硬化開始剤とを含む液晶性エラストマー原材料組成物であって、
0.5mm厚に成膜した場合において、波長500〜800nmにおける光透過率が全波長域において50%以上であり、波長380nmにおける光透過率が20%以下であることにある。
ここで、光架橋によって原材料の硬化を行うためには、原材料の内部にまで光を到達させる必要がある。そこで、本構成の液晶性エラストマー原材料組成物では、当該液晶性エラストマー原材料組成物を0.5mm厚に成膜した場合において、波長500〜800nmにおける光透過率が全波長域において50%以上であり、波長380nmにおける光透過率が20%以下となるように設定した。この場合、本構成の液晶性エラストマー原材料組成物から作製された液晶性エラストマーは、表面から内部まで光架橋反応が十分に進行しているため、液晶性エラストマー全体が均等に硬化したものとなる。しかも、成形後の温度が十分に低下した状態(すなわち、液晶相が発現した状態)で原材料を硬化させることが可能なため、モノドメイン化が容易なものとなり、生成した液晶性エラストマーの液晶相の発現温度領域は常温を含む比較的低い温度領域となる。このような低温液晶発現性を有する液晶性エラストマーは、例えば、液晶相と等方相との間での相転移を利用した熱応答性材料として好適に利用することができる。
前記波長500〜800nmにおける光透過率において、最大となる光透過率と最小となる光透過率との差分が20%以下であることが好ましい。
前記活性水素基を有するメソゲン基含有化合物は、下記の一般式(1):
で表される化合物であることが好ましい。
本発明の液晶性エラストマー原材料組成物は、活性水素基を有するメソゲン基含有化合物(以下、単に「メソゲン基含有化合物」と称する。)、光重合性基含有化合物、及び光硬化開始剤を含むものである。この液晶性エラストマー原材料組成物を反応させると、メソゲン基含有化合物から生じる液晶性と、メソゲン基含有化合物と光重合性基含有化合物との反応に起因して生じる弾性とを兼ね備えた液晶性エラストマーを生成することができる。この液晶性エラストマーは、液晶の相転移によって物性が変化し、液晶相の発現温度領域は常温を含む比較的低い温度領域となる。このような低温液晶発現性を有する液晶性エラストマーは、液晶の相転移によって物性が変化する特異的な挙動を示すものとなり、例えば、液晶相と等方相との間での相転移を利用した熱応答性材料として好適に利用することができる。
メソゲン基含有化合物は、例えば、下記の一般式(1)で表される化合物を使用することができる。
光重合性基含有化合物は、例えば、アクリロイル基含有化合物、メタクリロイル基含有化合物、アリル基含有化合物を使用することができる。アクリロイル基含有化合物を例示すると、プロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、エチレングリコールジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、グリセリンジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ビスフェノールA PO2mol付加物ジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、2−アクリロイルオキシエチルサクシネート、β−カルボキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。メタクリロイル基含有化合物を例示すると、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート、グリセリンジメタクリレート、ビスフェノールA PO2mol付加物ジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルサクシネート等が挙げられる。アリル基含有化合物を例示すると、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等が挙げられる。光重合性基含有化合物の配合量は、液晶性エラストマー原材料組成物全体の中で、0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜7重量%となるように調整される。光重合性基含有化合物の配合量が0.1重量%未満の場合、原材料に光照射を行っても十分に硬化しないため、生成したポリマー(エラストマー)は熱応答性を発現し難くなる。光重合性基含有化合物の配合量が10重量%を超える場合、光照射後のポリマー(エラストマー)中の架橋密度が高くなり過ぎるため、この場合も生成したポリマー(エラストマー)は熱応答性を発現し難くなる。
光硬化開始剤は、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフォンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン/ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル/オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、ヨードニウム,(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)/プロピレンカーボネート、トリアリールスルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリアリールスルフォニウムテトラキス−(ペンタフルオロフェニル)ボレート、オキシムスルホネート系光酸発生剤を使用することができる。光硬化開始剤の配合量は、液晶性エラストマー原材料組成物全体の中で、0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%となるように調整される。光硬化開始剤の配合量が0.5重量%未満の場合、光照射時に均一に重合反応が進行しないため、あるいは硬化が不十分となるため、生成したポリマー(エラストマー)は熱応答性を発現し難くなる。光硬化開始剤の配合量が10重量%を超える場合、生成したポリマー(エラストマー)中のメソゲン基の含有量が減少するため、液晶性が発現し難くなる。光硬化開始剤は、200〜600nmに吸収波長を有するものが好ましい。光硬化開始剤が上記範囲の吸収波長を有していれば、液晶性エラストマー又は液晶性エラストマー原材料組成物の透明度(可視光の透過率)が低いものであっても、光硬化開始剤が光を吸収し、確実に光架橋反応を進行させることができる。
イソシアネート化合物は、例えば、ジイソシアネート化合物、又は3官能以上のイソシアネート化合物を使用することができる。ジイソシアネート化合物を例示すると、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、及びm−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、並びに1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。上掲のジイソシアネート化合物は、単独で使用してもよいし、複数種を混合して使用してもよい。3官能以上のイソシアネート化合物を例示すると、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、リジンエステルトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、ビシクロヘプタントリイソシアネート等のトリイソシアネート、及びテトライソシアネートシラン等のテトライソシアネートが挙げられる。上掲の3官能以上のイソシアネート化合物は、単独で使用してもよいし、複数種を混合して使用してもよい。イソシアネート化合物は、上掲のジイソシアネート化合物と、上掲の3官能以上のイソシアネート化合物とを混合したものを使用することも可能である。イソシアネート化合物の配合量は、液晶性エラストマー原材料組成物全体の中で、10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%となるように調整される。イソシアネート化合物の配合量が10重量%未満の場合、ウレタン反応による高分子化が不十分となるため、液晶性エラストマー(液晶性ポリウレタン)を連続成形することが困難となる。イソシアネート化合物の配合量が40重量%を超える場合、液晶性エラストマー原材料組成物の全体に占めるメソゲン基含有化合物の配合量が相対的に少なくなるため、液晶性エラストマー(液晶性ポリウレタン)の液晶性が低下する。
液晶性ポリウレタンエラストマーは、メソゲン基含有化合物、光重合性基含有化合物、光硬化開始剤、及びイソシアネート化合物を含む液晶性エラストマー原材料組成物に光を照射することにより作製される。具体的には、液晶性エラストマー原材料組成物を混練及び加熱し、押出成形機を用いて所定の形状に成形した後、これに光を照射して原材料間で光架橋反応を進行させ、硬化させる。液晶性エラストマー原材料組成物に照射する光は、波長が200〜600nmである紫外光ないし可視光が好ましい。このような光架橋による硬化法であれば、液晶性エラストマー原材料組成物を混練及び加熱し、次いで延伸して成形を行った後、冷却により温度が十分に低下した状態で光架橋により硬化させることができる。すなわち、成形と光架橋(硬化)とを別々の工程として行うことができる。従って、低温領域において液晶相が確実に発現する液晶性ポリウレタンエラストマーを得ることができる。
(1)第一条件:波長500〜800nmにおける光透過率が全波長域において50%以上
(2)第二条件:波長380nmにおける光透過率が20%以下
配向度=(A−B)/(A+2B)
A:0°で測定したときの芳香族エーテルの逆対称伸縮振動の吸光度/0°で測定したときのメチル基の対称変角振動の吸光度
B:90°で測定したときの芳香族エーテルの逆対称伸縮振動の吸光度/90°で測定したときのメチル基の対称変角振動の吸光度
反応容器に、活性水素基を有するメソゲン基含有化合物として式(1)のR1が単結合であるBH6(500g)、水酸化カリウム(19g)、及び溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(3000ml)を入れて混合し、さらに、アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドを1モルのBH6に対して2当量添加し、これらの混合物を、加圧条件下、120℃で2時間反応させた(付加反応)。次いで、反応容器にシュウ酸(15g)を添加して付加反応を停止させ、反応液中の不溶な塩を吸引ろ過によって除去し、さらに、反応液中のN,N−ジメチルホルムアミドを減圧蒸留法により除去することにより、メソゲンジオールAを得た。メソゲンジオールAの合成スキームを式(2)に示す。なお、式(2)中に示したメソゲンジオールAは代表的なものであり、種々の構造異性体を含み得る。
液晶性エラストマー原材料組成物を調製するに際し、光重合性基含有化合物としてプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(1g)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(3g)、並びにイソシアネート化合物として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(37g)を配合した。その他の原材料及び配合量、並びに製造条件については実施例1と同様とし、実施例2の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)を得た。
液晶性エラストマー原材料組成物を調製するに際し、光重合性基含有化合物としてプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(7g)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2.5g)、光硬化開始剤としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフォンオキサイド(3g)、並びにイソシアネート化合物として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(40g)を配合した。その他の原材料及び配合量、並びに製造条件については実施例1と同様とし、実施例3の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)を得た。
液晶性エラストマー原材料組成物を調製するに際し、光重合性基含有化合物としてプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(6g)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(3g)、光硬化開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(3g)、並びにイソシアネート化合物として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(39g)を配合した。その他の原材料及び配合量、並びに製造条件については実施例1と同様とし、実施例4の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)を得た。
反応容器に、活性水素基を有するメソゲン基含有化合物として式(1)のR1が単結合であるBH6(500g)、水酸化カリウム(19g)、及び溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(3000ml)を入れて混合し、さらに、アルキレンオキシドとしてプロピレンオキシドを2モルのBH6に対して7当量(すなわち、1モルのBH6に対して3.5当量)添加し、これらの混合物を、加圧条件下、120℃で2時間反応させた(付加反応)。次いで、反応容器にシュウ酸(15g)を添加して付加反応を停止させ、反応液中の不溶な塩を吸引ろ過によって除去し、さらに、反応液中のN,N−ジメチルホルムアミドを減圧蒸留法により除去することにより、メソゲンジオールBを得た。メソゲンジオールBの合成スキームを式(3)に示す。なお、式(3)中に示したメソゲンジオールBは代表的なものであり、種々の構造異性体を含み得る。
液晶性エラストマー原材料組成物を調製するに際し、光重合性基含有化合物としてプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(1g)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(2g)、並びにイソシアネート化合物として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(37g)を配合した。ただし、光硬化開始剤は使用しなかった。その他の原材料及び配合量、並びに製造条件については実施例1と同様とし、比較例1の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)を得た。
液晶性エラストマー原材料組成物を調製するに際し、光重合性基含有化合物としてプロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物(1g)及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(4g)、並びにイソシアネート化合物として1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(27g)を配合した。その他の原材料及び配合量、並びに製造条件については実施例1と同様とし、比較例2の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)を得た。
実施例1〜5、及び比較例1〜2の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)について、波長500〜800nm及び波長380nmにおける光透過率を測定した。また、実施例1〜5、及び比較例1〜2の試料(光架橋前の液晶性ポリウレタンエラストマー前駆体)にUV照射を行い、生成した液晶性ポリウレタンエラストマーの硬化状態(光架橋の程度)を評価した。さらに、光架橋によって生成した液晶性ポリウレタンエラストマーの熱応答性の有無を確認した。各測定項目の測定方法及び測定条件を以下に説明する。
実施例1〜5、及び比較例1〜2において成膜された試料(厚み0.5mm)を10mm×50mmに切り出し、光透過率測定用試料とした。光透過率測定用試料をガラスセル(光路長10mm×光路幅10mm×高さ45mm)に入れて超純水で充たし、紫外可視分光光度計(品名:UV−1600PC、株式会社島津製作所製)を用いて測定した。
実施例1〜5、及び比較例1〜2において成膜された試料(厚み0.5mm)を10mm×10mmに切り出し、卓上型UV硬化装置(品名:アイminiグランテージ(ESC−1511U)、アイグラフィックス株式会社製)にセットして、照射エネルギーが500mJとなるようにUV照射を行った。硬化状態の評価は、ゲル分率の測定により行った。ゲル分率は、UV照射後の試料をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に浸漬して非ゲル化物を溶出し、DMFから取り出したものを十分に乾燥させて浸漬前後の重量から算出した。そして、ゲル分率が80%以上となったものを「硬化している(○)」と判断した。
実施例1〜5、及び比較例1〜2において成膜された試料(厚み0.5mm)を10mm×50mmに切り出し、長手方向に延伸させた状態で照射エネルギーが500mJとなるようにUVを照射し、液晶性ポリウレタンエラストマーを生成した。そして、配向方向(延伸方向)における長さをスケールで測定し、液晶相から等方相への相転移に伴って長さに減少(収縮)が認められたものを「熱応答性あり(○)」と判断した。
Claims (3)
- 活性水素基を有するメソゲン基含有化合物と、光重合性基含有化合物と、光硬化開始剤と、イソシアネート化合物とを含む液晶性エラストマー原材料組成物であって、
前記活性水素基を有するメソゲン基含有化合物は、下記の一般式(1):
で表される化合物であり、
0.5mm厚に成膜した場合において、波長500〜800nmにおける光透過率が全波長域において50%以上であり、波長380nmにおける光透過率が20%以下である液晶性エラストマー原材料組成物。 - 前記波長500〜800nmにおける光透過率において、最大となる光透過率と最小となる光透過率との差分が20%以下である請求項1に記載の液晶性エラストマー原材料組成物。
- 前記光硬化開始剤は、200〜600nmに吸収波長を有する請求項1又は2に記載の液晶性エラストマー原材料組成物。
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