JP4502475B2 - 硬質皮膜および耐摩耗部材並びにその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削工具、摺動部材、金型の如き耐摩耗部材に適用される耐摩耗性及び耐熱性に優れた硬質皮膜に関するものであり、詳細には、この様に耐摩耗性および耐熱性に優れた硬質皮膜を、上記切削工具や摺動部材等の基材の特性を損なうことのない低温条件で形成することのできる有用な硬質皮膜とその形成方法に関するものである。
【0002】
尚、本発明の対象となる硬質皮膜は、上記した様々な用途に適用できるが、以下では代表例として切削工具に適用する場合を中心に説明を進める。
【0003】
【従来の技術】
一般に、優れた耐摩耗性や摺動特性が求められる切削工具や摺動部材等においては、高速度鋼や超硬合金等の基材表面に、物理蒸着法(以下、PVD法という)や化学蒸着法(以下、CVD法という)等の方法で、チタン窒化物やチタンアルミニウム窒化物等の硬質皮膜を形成する方法が採用されているが、切削工具等の刃先は切削時に1000℃以上の高温となる場合があるため、特に、硬質皮膜として酸化アルミニウムを形成して耐熱性を確保することが多い。
【0004】
上記酸化アルミニウムは、温度によって様々な結晶構造をとるが、いずれも熱的に準安定状態にある。しかし、切削工具の如く切削時における刃先の温度が、常温から1000℃以上にわたる広範囲で著しく変動する場合、上記酸化アルミニウムの結晶構造が変化して、皮膜に亀裂が生じたり剥離する等の問題を生じる。ところが、CVD法を採用して基材温度を1000℃以上に高めることによって生成されるコランダム構造の酸化アルミニウムだけは、一旦形成されると、以後、温度に関係なく熱的に安定な構造を維持する。したがって、切削工具等に耐熱性を付与するには、コランダム構造の酸化アルミニウムで被覆することが非常に有効な手段とされている。
【0005】
しかしながら、上述の通りコランダム構造の酸化アルミニウムは、基材を1000℃以上にまで加熱しなければ形成できないため、適用できる基材が限られてくる。即ち、基材の種類によっては、1000℃以上の高温にさらされると軟質化し、耐摩耗部材用基材としての適性が失われることがあるからである。
【0006】
この様な問題に対し、特開平5−208326号公報では、高硬度の(Al,Cr)2O3混合結晶を500℃以下で得たことが報告されている。しかしながら、被削材が鉄を主成分とするものである場合、前記混合結晶皮膜の表面に存在するCrが、切削時に切削面で鉄と化学反応を起こし易いため、皮膜の消耗が激しく寿命を縮める原因となる。
【0007】
また、O.Zywitzki,G.Hoetzschらは、高出力(11−17kW)のパルス電源を用いて反応性スパッタリングを行うことで、750℃以上でコランダム構造の酸化アルミニウム皮膜が形成されることを報告している(Surf.Coat.Technol.,86-87 (1996) 640-647)。しかし、この方法でコランダム構造の酸化アルミニウムを得るには、パルス電源の大型化が避けられず、また、製造にあたっては基材温度を750℃以上に高めねばならないため、切削工具等の基材として一般的に使用される高速度鋼が軟質化する等、基材特性が損なわれるといった問題が生じる。
【0008】
現在、汎用されている切削工具では、耐摩耗性等を付与するため、基材表面にチタンの窒化物や炭化物、炭窒化物等からなる皮膜を形成し、該皮膜上に前記コランダム構造の酸化アルミニウムを形成している。さらに近年では、チタンとアルミニウムの複合窒化皮膜(以下、TiAlNと記す)が、より優れた耐摩耗性を示すことから、前記チタンの窒化物や炭化物、炭窒化物等からなる皮膜に代わって切削工具等に適用されつつある。
【0009】
しかしながら、前記TiAlN皮膜は、PVD法の一種であるアークイオンプレーディング法(以下、AIP法という)でしか形成することができず、一方、前記コランダム構造の酸化アルミニウムはCVD法でしか形成できないため、積層皮膜を得るには、CVD用装置とPVD用装置を用いて各々の皮膜を順次形成しなければならず、生産効率が非常に悪い。従って、前記コランダム構造の酸化アルミニウム、及び前記TiAlN皮膜、更にその他の有用な皮膜等を、連続プロセスで効率よく形成し得るような技術の確立が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、耐熱性、耐摩耗性等に優れた硬質皮膜を、基材の特性を損なわない低温で効率よく製造することのできる有用な方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る硬質皮膜とは、格子定数が4.779Å以上5.000Å以下で膜厚が少なくとも0.005μmであるコランダム構造の酸化物皮膜の一方の面に、コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜が形成されていることを要旨とするものである。
【0012】
前記酸化物皮膜の成分は、Cr2O3、(Fe,Cr)2O3又は(Al,Cr)2O3のいずれかであることが望ましく、該酸化物皮膜が、前記(Fe,Cr)2O3である場合には(Fex,Cr(1-x))2O3(ただし、xは0≦x≦0.54)であることが好ましく、また前記(Al,Cr)2O3である場合には(Aly,Cr(1-y))2O3(ただし、yは0≦y≦0.90)であることが好ましい。
【0013】
更に、前記コランダム構造の酸化物皮膜の他方の面には、中間層を介し又は介さずに、Ti、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜が形成され、前記中間層としては(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0≦z≦0.90)からなる皮膜が形成されていることが好ましい。
【0014】
また本発明には、上記いずれかの硬質皮膜を、前記コランダム構造の酸化アルミニウムを表面側として基材上に形成した耐摩耗部材が包含される。
【0015】
本発明で規定する耐摩耗部材の製法とは、前記コランダム構造の酸化アルミニウム、酸化物皮膜、複合窒化皮膜および必要に応じて形成される中間層を、物理蒸着法で形成する工程を含むところに要旨を有するものである。また、この製法を実施するに当たり、前記(Aly,Cr(1-y))2O3(ただし、yは0≦y≦0.90)皮膜を形成するには、中間層として前記(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0≦z≦0.90)皮膜を形成した後、その表層側の少なくとも一部を酸化して酸化物に変えることによって形成することが好ましく、この場合の酸化は、酸素雰囲気下で基材温度を450℃以上に保持して行うことが望ましい。更に、前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜の形成は、基材温度300℃以上で行うことが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前述した様な状況の下で、コランダム構造の酸化アルミニウムを、被覆すべき基材の特性を損ねない低温で形成することのできる方法について鋭意研究を進めた。その結果、結晶構造が酸化アルミニウムと同じコランダム構造であり且つ特定の格子定数を有する物質を、酸化物皮膜として予め形成しておけば、低温条件下であっても、該酸化物皮膜上にコランダム構造の酸化アルミニウムを容易に形成できることを見出した。以下、本発明のポイントである上記酸化物皮膜、および優れた特性を付与する他の有用な皮膜について詳細に説明する。
【0017】
<酸化物皮膜>
被覆する酸化アルミニウムと同じコランダム結晶構造を有し、かつ格子定数が酸化アルミニウムに近い物質として、Cr2O3、Fe2O3、(Fe,Cr)2O3、(Cr,Al)2O3が挙げられる。そこで、これら種々の酸化物皮膜上に酸化アルミニウムを形成したところ、該酸化物の格子定数が、4.779〜5.000Åの範囲内にある場合には、比較的低い温度条件(例えば300℃〜700℃)でもコランダム構造の酸化アルミニウムが形成されるのに対し、コランダム構造の酸化物皮膜であっても、格子定数が上記範囲を外れる場合は、コランダム構造の酸化アルミニウムが形成されないことが分かった。
【0018】
即ち、酸化物皮膜の格子定数が5.000Åを超える場合には、被覆する酸化アルミニウムの格子定数とのずれが大きくなるため、コランダム構造の酸化アルミニウムが形成されにくく、立方晶構造等の如きコランダム構造以外の構造が形成される。従って酸化物皮膜の格子定数は、5.000Å以下に抑える必要があり、4.982Å以下にすることが好ましい。
【0019】
尚、酸化物皮膜としてFeとCrの複合酸化物を用いる場合、Feの組成比が0.54を超えると、上記複合酸化物の格子定数が5.000Åを超え、該酸化物皮膜上にコランダム構造のみからなる酸化アルミニウムを形成できなくなる。従って、酸化物皮膜としてFeとCrの複合酸化物を用いる場合には、組成式(Fex,Cr(1-x))2O3において、xを0≦x≦0.54、より好ましくは0≦x≦0.30の範囲とすべきである。
【0020】
次に、酸化物皮膜の格子定数の下限を4.779Åに規定した理由について述べる。
【0021】
Cr2O3とFe2O3の格子定数は、共にAl2O3の格子定数よりも大きいため、Al2O3の格子定数に近い格子定数のより小さな酸化物皮膜を得るには、CrとAlの複合酸化物またはFeとAlの複合酸化物とすればよい。しかしながら、FeとAlの複合酸化物は、スピネル構造となって純粋なコランダム構造が形成されないため、本発明の酸化物皮膜には適さない。
【0022】
またCrとAlの複合酸化物の場合、上述の通りAlの組成比が増加するにつれて格子定数は小さくなるが、Alの組成比が0.90を超えると、コランダム構造の酸化物皮膜が高温でしか生成されなくなり、低温ではコランダム構造以外の結晶構造が生成して純粋なコランダム構造の酸化物皮膜が得られない。従って、(Al0.9,Cr0.1)2O3の格子定数である4.779Åを酸化物皮膜の格子定数の下限値とし、また、酸化物皮膜としてCrとAlの複合酸化物を用いる場合には、組成式(Aly,Cr(1-y))2O3において、yを好ましくは0≦y≦0.90とすることとした。
【0023】
本発明では、前記酸化物皮膜の膜厚を少なくとも0.005μmとする必要がある。この酸化物皮膜の膜厚が0.005μmより小さくなると、緻密な酸化物皮膜が形成されず、コランダム構造のみからなる酸化アルミニウムが形成されにくいためである。好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.02μm以上である。また上記膜厚が厚すぎると、切削中に皮膜に亀裂または剥離が生じ易くなるため、10μm以下とすることが好ましく、より好ましくは5μm以下、更に好ましくは3μm以下である。
【0024】
<複合窒化皮膜>
本発明では、切削工具等として使用する際の耐摩耗性を一層高めるため、前記酸化物皮膜が、Ti、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜の上に形成されていることが望ましい。
【0025】
尚、該複合窒化皮膜の膜厚は、薄すぎると上記効果が発揮されないため、0.5μm以上とすることが好ましく、より好ましくは1μm以上である。また、膜厚が厚すぎると、切削時において膜に亀裂が生じるため、20μm以下とすることが好ましく、より好ましくは10μm以下である。
【0026】
<中間層>
更に、基材と上記酸化物皮膜の間に、中間層としてAlとCrの窒化物層を設けることによって、皮膜の密着性向上を図ることも有効である。尚、後述するように中間層の表層部を酸化処理して、コランダム構造のAlとCrの複合酸化物[(Aly,Cr(1-y))2O3(ただし、yは0≦y≦0.90)]皮膜を形成する場合には、前記AlとCrの窒化物層は、組成式(Alz,Cr(1-z))Nにおいて、zを0≦z≦0.90とすることが好ましく、より好ましくは0≦z≦0.75である。
【0027】
<酸化アルミニウム皮膜>
コランダム構造の酸化アルミニウムの膜厚は、0.1〜20μmであることが好ましい。前記酸化アルミニウムの膜厚が0.1μm未満の場合には、例えば切削工具に適用した場合に早期に摩耗してしまい、酸化アルミニウムの耐熱性等の効果を発揮させることができないためであり、より好ましくは、0.5μm以上、更に好ましくは1μm以上である。また、20μmを超えると、皮膜中に内部応力等が生じて亀裂等が発生し易くなるためであり、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
【0028】
<皮膜形成方法>
本発明の硬質皮膜は、例えば次の様な方法で形成することができる。即ち、AIP法とアンバランスドマグネトロンスパッタ法(以下、UBMS法という)を組み合わせたPVD装置を使用し、AIP用固体状ターゲットとしてTi−Al合金ターゲット、UBMS法用固体状スパッタターゲットとしてCrターゲットおよびAlターゲットを用い、順次各々の蒸発源を作動させることによって、一連の成膜プロセスで、TiとAlの複合窒化皮膜、酸化物皮膜として酸化クロム皮膜、およびコランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を基材表面に順次層状に形成することができる。
【0029】
また、上記Crターゲットの代わりに、スパッタターゲットとしてCr−Fe合金ターゲットまたはCr−Al合金ターゲットを用いれば、酸化物皮膜として、CrとFeの複合酸化物皮膜またはCrとAlの複合酸化物皮膜を得ることができる。
【0030】
更に前記中間層は、前記複合窒化皮膜を形成した後に、例えばAIP法やUBMS法等のPVD法で、Al−Cr合金をターゲットに用いて窒素雰囲気下で放電させることによって形成できる。
【0031】
中間層として(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0≦z≦0.90)皮膜を形成した後、該中間層上に、酸化物皮膜として(Aly,Cr(1-y))2O3(ただし、yは0≦y≦0.90)皮膜を形成する場合には、酸素雰囲気下で基材温度を450℃以上に昇温して前記中間層の表面を酸化することで、上記(Al,Cr)2O3層を、中間層表層部に容易に形成することができる。前記基材温度は、好ましくは490℃以上である。尚、基材が高速度鋼の場合には、基材温度が高すぎると基材硬度が低下するため、前記酸化は500℃以下で行うことが好ましい。
【0032】
本発明では、上述の様にして予め酸化物皮膜を形成しておくことによって、基材温度を好ましくは300℃以上にすれば、コランダム構造の酸化アルミニウムを該酸化物皮膜上に形成することができるのであり、上記基材温度は、より好ましくは400℃以上であり、更に好ましくは450℃以上である。
【0033】
また、上記基材温度が高すぎると、基材が高速度鋼の場合に軟質化する等、基材の特性を損ねることとなるので、基材温度500℃以下で酸化アルミニウム皮膜を形成することが好ましい。
【0034】
尚、前記酸化物皮膜等の成膜方法として示したAIP法やUBMS法は、PVD法の一例であって、本発明の硬質皮膜は、上記AIP法やUBMS法に限らず、PVD法として広く行われているいずれの方法によっても形成され得るものである。
【0035】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0036】
(1)以下に示す方法で、基材上に硬質皮膜を形成した。尚、コランダム構造の酸化アルミニウムは、それぞれ表1に示す基材温度にて形成した。
【0037】
▲1▼表1に示すNo.1〜29および31〜44では、図1に概略例示するようなPVD成膜装置にて硬質皮膜を形成した。即ち、AIP用ターゲットとしてTi−Al合金ターゲット6、UBMS用ターゲットとしてCrターゲット4およびAlターゲット5をセットし、試料保持台3上に、基材2として超硬合金チップ(SNGN120408)または高速度鋼チップをセットし、チャンバ1内の排気8を行って真空状態にした後、以下の各皮膜の形成を各々のガス7を導入して行った。
【0038】
即ち、チャンバ1内を窒素ガス雰囲気とし、Ti−Al合金ターゲット6を用いて、AIP法で膜厚3μmの窒化チタンアルミニウム硬質皮膜を形成し、続いてCrターゲット4を用い、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気下にてUBMS法で酸化クロム皮膜を形成した。更に、Alターゲット5を用い、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気下にてUBMS法で酸化アルミニウム膜を形成した。
【0039】
尚、酸化物皮膜として(Al,Cr)2O3皮膜や(Fe,Cr)2O3皮膜を形成する場合には、Crターゲット4に代えて、Al−Cr合金ターゲット、Fe−Cr合金ターゲットを用いた。
【0040】
また、No.33、34および39では、複合窒化皮膜(窒化チタンアルミニウム硬質皮膜)を設けず、基材表面に直接、酸化物皮膜を形成した。
【0041】
▲2▼表1に示すNo.30、45、46、48および49では、図2に概略例示するようなPVD成膜装置にて硬質皮膜を形成した。即ち、AIP用ターゲットとして、Ti−Al合金ターゲット6およびCr−Al合金ターゲット9、UBMS用ターゲットとしてAlターゲット5をセットし、試料保持台3上に、基材2として超硬合金チップ(SNGN120408)または高速度鋼チップをセットし、チャンバ1内の排気8を行って真空状態にした後、以下の各皮膜の形成を各々のガス7を導入して行った。
【0042】
即ち、チャンバ1内を窒素ガス雰囲気とし、Ti−Al合金ターゲット6を用いて、AIP法で膜厚3μmの窒化チタンアルミニウム硬質皮膜を形成し、続いてCr−Al合金ターゲット9を用い、窒素雰囲気下にてAIP法で窒化クロムアルミニウム膜を形成した。その後、前記皮膜の形成された基材を装置内に保ったまま、酸素雰囲気下にて450℃で酸化してAlとCrの複合酸化物皮膜を形成した。次に、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気下Alターゲット5を用い、UBMS法で酸化アルミニウム皮膜を形成した。尚、上記窒化クロムアルミニウム膜の膜厚は、いずれも0.5μmであった。
【0043】
また、No.47では、図2に例示すような装置のチャンバ1内に、更にFe−Cr合金ターゲットを設け、上記と同様にして窒化チタンアルミニウム硬質皮膜および窒化クロムアルミニウム皮膜を形成した後、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気下にて、UBMS法で鉄とクロムの複合酸化物皮膜を形成し、その後上記と同様にして酸化アルミニウム皮膜を形成した。
【0044】
この様にして得られた酸化アルミニウム皮膜の結晶構造および酸化物皮膜の格子定数を薄膜X線回折装置または透過電子顕微鏡にて同定した。また酸化アルミニウム皮膜および酸化物皮膜の膜厚は、走査型電子顕微鏡または透過電子顕微鏡を用いて測定した。更に皮膜中の成分は、X線光電子分光法による深さ方向分析にて測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
表1および表2より、No.1〜13、15〜20、23、25〜27、30〜34、37〜39、41〜43および45〜47は、本発明の要件を満たしているため、結晶構造がコランダム構造のみからなる酸化アルミニウム皮膜を得ることができた。
【0048】
これに対して、No.14、21、22、24、28、29、35、36、40、44、48および49では、コランダム構造のみからなる酸化アルミニウム皮膜が得られなかった。即ち、No.21、22、28、40及び44は、酸化物皮膜の格子定数が本発明で規定する範囲を外れているため、またNo.14、24、35及び48は、酸化物皮膜の膜厚が薄すぎるため、生成した酸化アルミニウム皮膜において、コランダム構造以外に立方晶構造も形成される結果となった。
【0049】
上述の通り、酸化物皮膜の膜厚が薄すぎるNo.14、24、35及び48では、形成された酸化アルミニウムが、コランダム構造と立方晶構造の混合結晶となったが、これを透過電子顕微鏡にて断面観察したところ、基材が十分に酸化物皮膜で覆われておらず、基材表面が露出している部分に、立方晶構造の酸化アルミニウムが形成していることがわかった。
【0050】
更にNo.29、36および49は、酸化アルミニウム皮膜の形成を、いずれも本発明で好ましいとする温度よりも低温で行ったため、コランダム構造以外の結晶構造が形成されたものと考えられる。
【0051】
(2)更に、No.5〜10、14および29で得られたチップを用いて、以下に示す条件で丸棒(S50C)の旋削試験を行い、旋削によってチップに生じたクレーター摩耗の深さを表面粗さ計を用いて測定した。その結果を表3に示す。
被削材:S50C
切削速度:200m/min.
送り速度:0.2mm/sec.
切り込み:2mm
乾式(エアーブローのみ)
切削時間 10分
【0052】
【表3】
【0053】
表3より、No.5〜10は、コランダム構造の酸化アルミニウムが形成されているため、摩耗量は小さく耐摩耗性に優れていることが分かる。これに対して、酸化アルミニウムの構造がコランダム構造以外であるNo.14および29では、摩耗量が大きくなり、耐摩耗性に劣る結果となった。
【0054】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、コランダム構造の酸化アルミニウムを積層する前に、コランダム構造であり且つ本発明で規定する格子定数の酸化物皮膜を予め形成しておくことで、耐熱性、耐摩耗性等に優れたコランダム構造の酸化アルミニウムを低温条件下で形成することができることとなった。そして、この様な硬質皮膜の形成方法の実現によって、多様な基材に対して、コランダム構造の酸化アルミニウムを形成し、優れた耐熱性、耐摩耗性等を付与できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬質皮膜の形成に用いるPVD成膜装置を例示する概略断面説明図である。
【図2】本発明に係る硬質皮膜の形成に用いる別のPVD成膜装置を例示する概略断面説明図である。
【符号の説明】
1 チャンバ
2 基材
3 試料保持台
4 Crターゲット(UBMS用)
5 Alターゲット(UBMS用)
6 Ti−Al合金ターゲット(AIP用)
7 導入ガス(窒素、酸素、アルゴン)
8 排気
9 CrターゲットまたはCr−Al合金ターゲット(AIP用)
Claims (11)
- 格子定数が4.779Å以上5.000Å以下で、膜厚が少なくとも0.005μmであるコランダム構造の酸化物皮膜の一方の面に、コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜が形成されており、
前記酸化物皮膜の成分が(Fe x ,Cr (1-x) ) 2 O 3 (ただし、xは0<x≦0.54)又は(Al y ,Cr (1-y) ) 2 O 3 (ただし、yは0<y≦0.90)であることを特徴とする硬質皮膜。 - 前記コランダム構造の酸化物皮膜の他方の面に、中間層を介し又は介さずに、Ti、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜が形成されている請求項1に記載の硬質皮膜。
- 前記複合窒化皮膜が前記中間層を介して形成されており、前記中間層が(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0≦z≦0.90)皮膜である請求項2に記載の硬質皮膜。
- 請求項1〜3のいずれかの硬質皮膜が、前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を表面側として基材上に形成されていることを特徴とする耐摩耗部材。
- 請求項2に記載の硬質皮膜が、前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を表面側として基材上に形成されている耐摩耗部材を製造する方法であって、前記コランダム構造の酸化アルミニウム、酸化物皮膜、複合窒化皮膜および必要に応じて形成される中間層を、物理蒸着法で形成する工程を含むことを特徴とする耐摩耗部材の製造方法。
- 請求項3に記載の硬質皮膜であって前記酸化物皮膜の成分が(Al y ,Cr (1-y) ) 2 O 3 (ただし、yは0<y≦0.90)である硬質皮膜が、前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を表面側として基材上に形成されている耐摩耗部材を製造する方法であって、前記(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0<z≦0.90)皮膜を形成した後、その表面を酸化して前記(Aly,Cr(1-y))2O3(ただし、yは0<y≦0.90)からなる前記酸化物皮膜を形成する工程を含むことを特徴とする耐摩耗部材の製造方法。
- 前記(Alz,Cr(1-z))N(ただし、zは0<z≦0.90)皮膜表面の酸化を、酸素雰囲気下にて基材温度450℃以上で行う請求項6に記載の耐摩耗部材の製造方法。
- 前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を基材温度300℃以上で形成する請求項5〜7のいずれかに記載の耐摩耗部材の製造方法。
- 格子定数が4.779Å以上5.000Å以下で、膜厚が少なくとも0.005μmであるコランダム構造の酸化物皮膜の一方の面に、コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜が形成されており、
前記酸化物皮膜の成分がCr 2 O 3 であり、
前記コランダム構造の酸化物皮膜の他方の面に、中間層を介し又は介さずに、Ti、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜が形成されていることを特徴とする硬質皮膜。 - 格子定数が4.779Å以上5.000Å以下で、膜厚が少なくとも0.005μmであるコランダム構造の酸化物皮膜の一方の面に、コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜が形成されており、且つ前記酸化物皮膜の成分が(Al y ,Cr (1-y) ) 2 O 3 (ただし、yは0≦y≦0.90)である硬質皮膜が、前記コランダム構造の酸化アルミニウム皮膜を表面側として基材上に形成されていると共に、前記基材と前記酸化物皮膜との間に(Al z ,Cr (1-z) )N(ただし、zは0≦z≦0.90)皮膜からなる中間層が設けられた耐摩耗部材を製造する方法であって、
前記(Al z ,Cr (1-z) )N(ただし、zは0≦z≦0.90)皮膜を形成した後、その表面を酸化して前記(Al y ,Cr (1-y) ) 2 O 3 (ただし、yは0≦y≦0.90)からなる酸化物皮膜を形成する工程を含むことを特徴とする耐摩耗部材の製造方法。 - 前記耐摩耗部材は、前記コランダム構造の酸化物皮膜の他方の面に、中間層を介して、Ti、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜が形成されている請求項10に記載の耐摩耗部材の製造方法。
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