JP3086550B2 - 運動体の運動同定方法及び運動体の運動同定装置 - Google Patents
運動体の運動同定方法及び運動体の運動同定装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空間上を運動している物
体の運動を同定する運動体の運動同定方法及び運動体の
運動同定装置に関し、特に宇宙空間を浮遊している人工
衛星の捕獲に使用する運動体の運動同定方法及び運動体
の運動同定装置に関する。
体の運動を同定する運動体の運動同定方法及び運動体の
運動同定装置に関し、特に宇宙空間を浮遊している人工
衛星の捕獲に使用する運動体の運動同定方法及び運動体
の運動同定装置に関する。
【0002】人工衛星はその修理等のために、一時的に
回収する必要がある。このために、宇宙空間を浮遊して
いる人工衛星を捕獲する必要がある。
回収する必要がある。このために、宇宙空間を浮遊して
いる人工衛星を捕獲する必要がある。
【0003】
【従来の技術】現在、宇宙空間における人工衛星等の浮
遊物の回収作業は、人間の船外活動によって行われてい
る。しかし、これは非常に危険である。このために、宇
宙ロボットを使用し、地上からの遠隔操作による作業が
考えられている。
遊物の回収作業は、人間の船外活動によって行われてい
る。しかし、これは非常に危険である。このために、宇
宙ロボットを使用し、地上からの遠隔操作による作業が
考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、地上と人工衛
星の間では通信の遅れ時間が大きいので、運動している
人工衛星を対象とした捕獲作業は極めて困難である。こ
のために、宇宙ロボットによる自律的な捕獲作業が望ま
れている。自律的な捕獲作業を行うためには、人工衛星
に接近するために、その運動を同定する必要がある。と
ころが、宇宙空間での計測では、リソースが制限されて
おり、少ないリソースで人工衛星の運動を同定する必要
がある。
星の間では通信の遅れ時間が大きいので、運動している
人工衛星を対象とした捕獲作業は極めて困難である。こ
のために、宇宙ロボットによる自律的な捕獲作業が望ま
れている。自律的な捕獲作業を行うためには、人工衛星
に接近するために、その運動を同定する必要がある。と
ころが、宇宙空間での計測では、リソースが制限されて
おり、少ないリソースで人工衛星の運動を同定する必要
がある。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、限定されたリソースから確実に運動体の運動
を同定できる運動体の運動同定方法を提供することを目
的とする。
のであり、限定されたリソースから確実に運動体の運動
を同定できる運動体の運動同定方法を提供することを目
的とする。
【0006】また、本発明の他の目的は運動体の運動を
短時間で同定できる運動体の運動同定装置を提供するこ
とである。
短時間で同定できる運動体の運動同定装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の運動体の運動同
定方法では、図1に示すように、空間上を等速で直線運
動し、かつ等角速度運動している運動体の3つの時刻T
i ,Ti+1 ,Ti+2 での運動体のターゲットマーク11
を撮像して、このターゲットマーク11の位置及び姿勢
を認識する。そして、これらの位置及び姿勢から、運動
体の速度d、運動体の回転軸12の方向k及び運動体の
回転位置θを座標変換行列によって演算して求め、運動
体の位置、姿勢及び速度を同定する。
定方法では、図1に示すように、空間上を等速で直線運
動し、かつ等角速度運動している運動体の3つの時刻T
i ,Ti+1 ,Ti+2 での運動体のターゲットマーク11
を撮像して、このターゲットマーク11の位置及び姿勢
を認識する。そして、これらの位置及び姿勢から、運動
体の速度d、運動体の回転軸12の方向k及び運動体の
回転位置θを座標変換行列によって演算して求め、運動
体の位置、姿勢及び速度を同定する。
【0008】また、本発明の運動体の運動同定装置は、
図2に示すように、運動体10に設けられたターゲット
マーク11と、このターゲットマーク11を撮像するカ
メラ20と、カメラ20からの撮像情報を画像処理し
て、ターゲットマーク11の位置情報を出力する画像処
理装置40と、この位置情報から、複数の時刻での前記
ターゲットマーク11の位置、姿勢及び速度を認識し、
位置及び姿勢から前記運動体の速度d、前記運動体の回
転軸12の方向k及び運動体の回転位置θを座標変換行
列によって演算して求める演算処理装置50と、から構
成される。
図2に示すように、運動体10に設けられたターゲット
マーク11と、このターゲットマーク11を撮像するカ
メラ20と、カメラ20からの撮像情報を画像処理し
て、ターゲットマーク11の位置情報を出力する画像処
理装置40と、この位置情報から、複数の時刻での前記
ターゲットマーク11の位置、姿勢及び速度を認識し、
位置及び姿勢から前記運動体の速度d、前記運動体の回
転軸12の方向k及び運動体の回転位置θを座標変換行
列によって演算して求める演算処理装置50と、から構
成される。
【0009】
【作用】運動体の3つの時刻Ti ,Ti+1 ,Ti+2 での
運動体のターゲットマーク11を撮像して、この3個の
撮像データから、3つの位置でのターゲットマーク11
の位置及び姿勢を認識する。そして、これらの3つの位
置及び姿勢のデータから、座標変換行列によって、運動
体の速度d、運動体の回転軸12の方向k及び運動体の
回転位置θを座標変換行列によって演算して求めること
により、運動体の位置、姿勢及び速度を同定する。
運動体のターゲットマーク11を撮像して、この3個の
撮像データから、3つの位置でのターゲットマーク11
の位置及び姿勢を認識する。そして、これらの3つの位
置及び姿勢のデータから、座標変換行列によって、運動
体の速度d、運動体の回転軸12の方向k及び運動体の
回転位置θを座標変換行列によって演算して求めること
により、運動体の位置、姿勢及び速度を同定する。
【0010】また、カメラ20は運動体10に固定され
たターゲットマーク11を撮像し、撮像データを画像処
理装置40に送る。画像処理装置40はこの撮像データ
を画像処理して、位置データにして、演算処理装置50
に送る。演算処理装置50ではこの位置データを演算処
理して、運動体の速度d、回転軸12の方向k、回転位
置θを求める。これによって、運動体の位置、姿勢及び
速度を同定する。
たターゲットマーク11を撮像し、撮像データを画像処
理装置40に送る。画像処理装置40はこの撮像データ
を画像処理して、位置データにして、演算処理装置50
に送る。演算処理装置50ではこの位置データを演算処
理して、運動体の速度d、回転軸12の方向k、回転位
置θを求める。これによって、運動体の位置、姿勢及び
速度を同定する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2は本発明の運動体の運動同定装置の全体の
構成を示す図である。これらは、人工衛星10と、人工
衛星10を捕獲するロボット30、人工衛星10を認識
するためのカメラ20、画像処理装置40、演算処理装
置50、ロボットを制御するロボット制御装置60から
構成されている。
明する。図2は本発明の運動体の運動同定装置の全体の
構成を示す図である。これらは、人工衛星10と、人工
衛星10を捕獲するロボット30、人工衛星10を認識
するためのカメラ20、画像処理装置40、演算処理装
置50、ロボットを制御するロボット制御装置60から
構成されている。
【0012】人工衛星10には、人工衛星10の位置、
姿勢を認識するためのターゲットマーク11がその正面
に固定されている。また、ターゲットマーク11の下に
は、人工衛星を捕獲するための被把持棒13が設けられ
ている。
姿勢を認識するためのターゲットマーク11がその正面
に固定されている。また、ターゲットマーク11の下に
は、人工衛星を捕獲するための被把持棒13が設けられ
ている。
【0013】そして、人工衛星10はその中心軸12の
回りに一定の角速度で回転しながら、矢印14で示す方
向に一定速度で運動している。一方、人工衛星10を捕
獲するロボット30のアーム31の先端には、把持棒1
3を把持する把持装置32、が固定されている。また、
アーム31の上にはカメラ20が固定されている。カメ
ラ20は一定時刻毎に、ターゲットマーク11を撮像
し、その撮像データを画像処理装置40に送る。画像処
理装置40はこの撮像データを画像処理して、ターゲッ
トマーク11の位置、姿勢を認識する。さらに、複数の
ターゲットマーク11の位置、姿勢を演算して、人工衛
星10の位置、姿勢及び移動速度、回転速度等の運動情
報をロボット制御装置60に送る。ロボット制御装置6
0は、これらの運動情報からアーム31の方向、すなわ
ちカメラ20がターゲットマーク11を追跡できるよう
に、ロボット30を制御する。また、把持装置31によ
って、把持棒13を把持できるようにロボットを制御す
る。
回りに一定の角速度で回転しながら、矢印14で示す方
向に一定速度で運動している。一方、人工衛星10を捕
獲するロボット30のアーム31の先端には、把持棒1
3を把持する把持装置32、が固定されている。また、
アーム31の上にはカメラ20が固定されている。カメ
ラ20は一定時刻毎に、ターゲットマーク11を撮像
し、その撮像データを画像処理装置40に送る。画像処
理装置40はこの撮像データを画像処理して、ターゲッ
トマーク11の位置、姿勢を認識する。さらに、複数の
ターゲットマーク11の位置、姿勢を演算して、人工衛
星10の位置、姿勢及び移動速度、回転速度等の運動情
報をロボット制御装置60に送る。ロボット制御装置6
0は、これらの運動情報からアーム31の方向、すなわ
ちカメラ20がターゲットマーク11を追跡できるよう
に、ロボット30を制御する。また、把持装置31によ
って、把持棒13を把持できるようにロボットを制御す
る。
【0014】次にターゲットマーク11の位置及び姿勢
から人工衛星10の運動を同定するアルゴリズムについ
て説明する。図3に人工衛星10の運動を同定するため
の座標系を示す。基準座標系をCO(O,X,Y,Z)
とするが、一般に基準座標系Tcはカメラ20を基準と
する。また、基準座標系Tcに対するターゲットマーク
11の座標系をCR(OR ,XR ,YR ,ZR )とし、
座標系CRは同次座標で、(1)式で表す。
から人工衛星10の運動を同定するアルゴリズムについ
て説明する。図3に人工衛星10の運動を同定するため
の座標系を示す。基準座標系をCO(O,X,Y,Z)
とするが、一般に基準座標系Tcはカメラ20を基準と
する。また、基準座標系Tcに対するターゲットマーク
11の座標系をCR(OR ,XR ,YR ,ZR )とし、
座標系CRは同次座標で、(1)式で表す。
【0015】
【数1】
【0016】また、この行列中の要素からなる(2)式
で示す行列TN は座標系Tの姿勢を表している。
で示す行列TN は座標系Tの姿勢を表している。
【0017】
【数2】
【0018】座標系CRの座標軸XR ,YR ,ZR の単
位方向ベクトルは、基準座標系COに対して、それぞれ
〔nx ,ny ,nz 〕、〔ox ,oy ,oz 〕、
〔ax ,a y ,az 〕で示される。このように、行列T
N は、基準座標系COの単位方向ベクトル〔1,0,
0〕、〔0,1,0〕、〔0,0,1〕をそれぞれ〔n
x ,n y ,nz 〕、〔ox ,oy ,oz 〕、〔ax ,a
y ,az 〕に回転変換した姿勢を示している。また、同
時にこの回転変換も表している。この回転変換は同次座
標で、以下の(3)式で表すことができる。
位方向ベクトルは、基準座標系COに対して、それぞれ
〔nx ,ny ,nz 〕、〔ox ,oy ,oz 〕、
〔ax ,a y ,az 〕で示される。このように、行列T
N は、基準座標系COの単位方向ベクトル〔1,0,
0〕、〔0,1,0〕、〔0,0,1〕をそれぞれ〔n
x ,n y ,nz 〕、〔ox ,oy ,oz 〕、〔ax ,a
y ,az 〕に回転変換した姿勢を示している。また、同
時にこの回転変換も表している。この回転変換は同次座
標で、以下の(3)式で表すことができる。
【0019】
【数3】
【0020】また、行列Tの第4列の p=〔px,py,pz〕T は基準座標系COにおける座標系CRの原点の位置OR
の位置を示す。(なお、同次座標では3次元の位置ベク
トルは4つの要素で表し、最後の要素はスケール因子で
ある。)また、このpは基準座標系COの原点Oからタ
ーゲットマーク11の座標系CRの原点OR までの並進
変換の変位ベクトルを表しており、この並列変換は同次
座標で以下の(4)式で表される。
の位置を示す。(なお、同次座標では3次元の位置ベク
トルは4つの要素で表し、最後の要素はスケール因子で
ある。)また、このpは基準座標系COの原点Oからタ
ーゲットマーク11の座標系CRの原点OR までの並進
変換の変位ベクトルを表しており、この並列変換は同次
座標で以下の(4)式で表される。
【0021】
【数4】
【0022】また、以上の座標変換行列から、 T=UT RT となり、Tは座標変換も表していることがわかる。この
ような同次座標では、位置及び姿勢と座標系と座標変換
は同じ形で表現される。
ような同次座標では、位置及び姿勢と座標系と座標変換
は同じ形で表現される。
【0023】次に人工衛星10の回転軸12の座標系C
Qを設定する。この座標系CQは回転軸12上の任意の
位置に設定できるが、本実施例では、ターゲットマーク
の座標系CRの座標原点OR から回転軸12に下ろした
垂線と回転軸12が交わる点を原点Qとし、回転軸12
の座標系CQの姿勢がターゲットマーク11の姿勢と同
じになるようにする。つまり、ターゲットマーク11の
座標系CRから見た原点Qの位置ベクトルを、 m=〔mx ,my ,m z〕T とすると、ターゲットマーク11の座標系CRから見た
回転軸12の座標系CQは、次の(5)式で表すことが
できる。
Qを設定する。この座標系CQは回転軸12上の任意の
位置に設定できるが、本実施例では、ターゲットマーク
の座標系CRの座標原点OR から回転軸12に下ろした
垂線と回転軸12が交わる点を原点Qとし、回転軸12
の座標系CQの姿勢がターゲットマーク11の姿勢と同
じになるようにする。つまり、ターゲットマーク11の
座標系CRから見た原点Qの位置ベクトルを、 m=〔mx ,my ,m z〕T とすると、ターゲットマーク11の座標系CRから見た
回転軸12の座標系CQは、次の(5)式で表すことが
できる。
【0024】
【数5】
【0025】なお、回転軸12はターゲットマーク11
の座標系CRからみて一定であるので、mx ,my ,m
zは定数である。また、基準座標系COからみた原点Q
の位置ベクトルを、 g=〔gx ,gy ,g z〕T とすると、基準座標系COからみた回転軸の座標系CQ
は次の(6)式で表すことができる。
の座標系CRからみて一定であるので、mx ,my ,m
zは定数である。また、基準座標系COからみた原点Q
の位置ベクトルを、 g=〔gx ,gy ,g z〕T とすると、基準座標系COからみた回転軸の座標系CQ
は次の(6)式で表すことができる。
【0026】
【数6】
【0027】ここで、Mはターゲットマーク11の座標
系CRに対する回転軸12の座標系CQへの座標変換で
もあるので、3つの座標系CO,CR,CQには、
系CRに対する回転軸12の座標系CQへの座標変換で
もあるので、3つの座標系CO,CR,CQには、
【0028】
【数7】G=TM ───(7) という関係が成り立つ。また、式(1)の位置成分のみ
みると、gとmには、
みると、gとmには、
【0029】
【数8】g=Tm ───(8) という関係式が成り立つ。
【0030】次に人工衛星10の運動の記述を行う。こ
れを図1を使用して説明する。人工衛星10のターゲッ
トマーク11の位置及び姿勢は、一定時間間隔のシーン
から計測するものとする。そして、シーンの番号をiと
し、i番目のシーンのターゲットマーク11及び回転軸
12の座標系をそれぞれTi,Giとする。同様に、原
点Q及び座標gもそれぞれのシーンでQi,giとす
る。したがって、式(7),(8)はそれぞれ、
れを図1を使用して説明する。人工衛星10のターゲッ
トマーク11の位置及び姿勢は、一定時間間隔のシーン
から計測するものとする。そして、シーンの番号をiと
し、i番目のシーンのターゲットマーク11及び回転軸
12の座標系をそれぞれTi,Giとする。同様に、原
点Q及び座標gもそれぞれのシーンでQi,giとす
る。したがって、式(7),(8)はそれぞれ、
【0031】
【数9】Gi=TiM ───(9)
【0032】
【数10】 gi=Tim ───(10) となる。
【0033】ここで、人工衛星10の運動は、等速直線
運動、等角速度運動と仮定しているので、人工衛星10
は一定時間の間に、回転軸12の回りにある角度θだけ
回転し、一定量dだけ並進移動する。よって、対象物の
運動は回転変換と並進変換で記述できる。原点を通り、
単位方向ベクトルk=〔kx ,ky ,k z〕の直線回り
に角度θだけ回転する回転変換Rは、以下の(11)式
BR>で表すことができる。
運動、等角速度運動と仮定しているので、人工衛星10
は一定時間の間に、回転軸12の回りにある角度θだけ
回転し、一定量dだけ並進移動する。よって、対象物の
運動は回転変換と並進変換で記述できる。原点を通り、
単位方向ベクトルk=〔kx ,ky ,k z〕の直線回り
に角度θだけ回転する回転変換Rは、以下の(11)式
BR>で表すことができる。
【0034】
【数11】
【0035】また、変位ベクトルd=〔dx ,dy ,d
z〕の並進変換Uは、次の(12)式で表すことができ
る。
z〕の並進変換Uは、次の(12)式で表すことができ
る。
【0036】
【数12】
【0037】今、基準座標系COに対する人工衛星10
の運動パラメータを求めたいので、人工衛星10の回転
軸12の単位方向ベクトルkと、変位ベクトルdは基準
座標系COに対して設定し、回転変換、並進変換も基準
座標系COに対して行う。そして、人工衛星10の運動
として回転軸12を考えると、回転軸12の座標系G i
と一定時間後のGi+1 との関係は、
の運動パラメータを求めたいので、人工衛星10の回転
軸12の単位方向ベクトルkと、変位ベクトルdは基準
座標系COに対して設定し、回転変換、並進変換も基準
座標系COに対して行う。そして、人工衛星10の運動
として回転軸12を考えると、回転軸12の座標系G i
と一定時間後のGi+1 との関係は、
【0038】
【数13】 Gi+1 =UDi RDi -1Gi ───(13) となる。ここでDi は、基準座標系COの原点Oから回
転軸12の座標系CQの座標原点Qへの並進変換を表し
ており、以下の(14)式で表される。
転軸12の座標系CQの座標原点Qへの並進変換を表し
ており、以下の(14)式で表される。
【0039】
【数14】
【0040】つまり、回転軸12の座標系CQを回転変
換するのに、回転軸12を基準座標系COの原点Oを通
るように並進変換している。それから回転変換し、元の
位置に戻し、並進変換をしている。なお、ある座標系を
基準座標系COに対して変換するときは、変換行列を座
標行列の左からかければよい。また、(9)、(13)
式より、Ti とTi+1 の関係は、
換するのに、回転軸12を基準座標系COの原点Oを通
るように並進変換している。それから回転変換し、元の
位置に戻し、並進変換をしている。なお、ある座標系を
基準座標系COに対して変換するときは、変換行列を座
標行列の左からかければよい。また、(9)、(13)
式より、Ti とTi+1 の関係は、
【0041】
【数15】 Ti+1 =UDi RDi -1Ti ───(15) となる。
【0042】次に運動の同定について述べる。連続する
3つのシーンにおけるターゲットマーク11の位置及び
姿勢をT1 ,T2 ,T3 とし、以下の(16),(1
7),(18)式で与えられるものとする。
3つのシーンにおけるターゲットマーク11の位置及び
姿勢をT1 ,T2 ,T3 とし、以下の(16),(1
7),(18)式で与えられるものとする。
【0043】
【数16】
【0044】
【数17】
【0045】
【数18】
【0046】まず、回転成分を求める。回転成分RR は
2シーンの姿勢成分から求められる。
2シーンの姿勢成分から求められる。
【0047】
【数19】 TR i+1 =RR Ti ───(19) これに、T1 ,T2 を代入して、RR を求める。
【0048】
【数20】 RR =TR 2 (TR 1 )-1 ───(20) このRR を、次の式(21)で表すと、
【0049】
【数21】
【0050】回転軸12の単位方向ベクトルkの各成分
kx ,ky ,k zと回転角θは、式(11)右辺と比較
して、次のように求められる。
kx ,ky ,k zと回転角θは、式(11)右辺と比較
して、次のように求められる。
【0051】
【数22】
【0052】
【数23】
【0053】
【数24】
【0054】
【数25】
【0055】すなわち、式(24)により回転軸12の
回転角θが、式(25)によって回転軸12の方向ベク
トルkの各成分kx ,ky ,k zが与えられる。これに
よって、運動の回転成分が求められことになる。
回転角θが、式(25)によって回転軸12の方向ベク
トルkの各成分kx ,ky ,k zが与えられる。これに
よって、運動の回転成分が求められことになる。
【0056】次に並進成分について述べる。人工衛星1
0の並進成分は、回転軸12の座標原点Qの位置の変位
を求めればよい。原点Qは等速直線運動するので、
0の並進成分は、回転軸12の座標原点Qの位置の変位
を求めればよい。原点Qは等速直線運動するので、
【0057】
【数26】 gi −gi+1 =gi+1 −gi+2 ───(26) という関係が成り立つ。これに式(10)を代入して、
【0058】
【数27】 (Ti −2Ti+1 +Ti+2 )m=0───(27) となる。これにT1 ,T2 ,T3 を代入すると、次の
(28)式が得られる。
(28)式が得られる。
【0059】
【数28】
【0060】これから、mx ,my ,m zに関する3つ
の方程式ができるが、1つは冗長である。これは式(2
6)が回転軸12上の全ての点に対して成り立つためで
ある。mx ,my ,m zを決めるため、ターゲットマー
ク11の座標原点OR から回転軸12に下ろした垂線の
足がQであるという条件を付けた。この条件により、
の方程式ができるが、1つは冗長である。これは式(2
6)が回転軸12上の全ての点に対して成り立つためで
ある。mx ,my ,m zを決めるため、ターゲットマー
ク11の座標原点OR から回転軸12に下ろした垂線の
足がQであるという条件を付けた。この条件により、
【0061】
【数29】 pi −gi ⊥k ───(29) が成り立ち、これに式(10)を代入すると、
【0062】
【数30】 (pi −Ti m)k=0 ───(30) となる。これにT1 を代入すれば、次の(31)式が得
られる。
られる。
【0063】
【数31】
【0064】これから、式(28),(31)よりmが
求められる。このmと式(10)より、gが求められる
ので、並進成分dは、次の式(32)から求められる。
求められる。このmと式(10)より、gが求められる
ので、並進成分dは、次の式(32)から求められる。
【0065】
【数32】 d=gi+1 −gi ───(32) 以上によって、回転成分及び並進成分が求まり、人工衛
星10の運動が同定できる。
星10の運動が同定できる。
【0066】次にあらたな、人工衛星10のシーンを推
定する方法について述べる。図1における4番目のシー
ンにおけるターゲットマーク11の位置及び姿勢は式
(15)より求められる。式(15)をまとめると次の
式(33)のようになる。
定する方法について述べる。図1における4番目のシー
ンにおけるターゲットマーク11の位置及び姿勢は式
(15)より求められる。式(15)をまとめると次の
式(33)のようになる。
【0067】
【数33】
【0068】すなわち、i=3とすれば、4番目のシー
ンのターゲットマーク11の位置T i+1 が推定でき、さ
らに人工衛星10の位置及び姿勢が推定できるのであ
る。次に図2の演算処理装置50の処理の流れについて
述べる。図4は演算処理装置50の演算処理の流れを示
すフローチャートである。なお、図において、Sに続く
数値はステップ番号を示す。 〔S1〕n=1に設定する。 〔S2〕ターゲットマーク11の位置及び姿勢を測定す
る。 〔S3〕nをn+1に置き換える。 〔S4〕nが3より大か調べ、大であればS5へ進み、
大でなければS2に戻る。
ンのターゲットマーク11の位置T i+1 が推定でき、さ
らに人工衛星10の位置及び姿勢が推定できるのであ
る。次に図2の演算処理装置50の処理の流れについて
述べる。図4は演算処理装置50の演算処理の流れを示
すフローチャートである。なお、図において、Sに続く
数値はステップ番号を示す。 〔S1〕n=1に設定する。 〔S2〕ターゲットマーク11の位置及び姿勢を測定す
る。 〔S3〕nをn+1に置き換える。 〔S4〕nが3より大か調べ、大であればS5へ進み、
大でなければS2に戻る。
【0069】すなわちS1〜S4のステップで3シーン
分のターゲットマーク11の位置及び姿勢を測定する。 〔S5〕3シーン分のターゲットマーク11の位置及姿
勢のデータから上記に述べたように、回転軸12の回転
位置θ、方向ベクトルkの各成分、速度ベクトルdを求
める。これによって、人工衛星10の位置、姿勢、速度
すなわち運動が同定される。 〔S6〕あらたに、次のシーンのターゲットマーク11
の位置及び姿勢を測定し、過去の2シーンと新しい1シ
ーン分のデータから、人工衛星10の運動を同定する。
分のターゲットマーク11の位置及び姿勢を測定する。 〔S5〕3シーン分のターゲットマーク11の位置及姿
勢のデータから上記に述べたように、回転軸12の回転
位置θ、方向ベクトルkの各成分、速度ベクトルdを求
める。これによって、人工衛星10の位置、姿勢、速度
すなわち運動が同定される。 〔S6〕あらたに、次のシーンのターゲットマーク11
の位置及び姿勢を測定し、過去の2シーンと新しい1シ
ーン分のデータから、人工衛星10の運動を同定する。
【0070】なお、上記の説明ではターゲットマークを
有する人工衛星を例に説明したが、人工衛星以外の浮遊
物でも、その位置及び姿勢が直接あるいは間接的に測定
できれば、本発明を適用することができる。
有する人工衛星を例に説明したが、人工衛星以外の浮遊
物でも、その位置及び姿勢が直接あるいは間接的に測定
できれば、本発明を適用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、ターゲ
ットマークの位置及び姿勢から、運動体の位置、姿勢及
び速度を同定するようにしたので、ロボット等を人工衛
星に正確に接近することが可能になり、人工衛星等の捕
獲作業が可能になる。
ットマークの位置及び姿勢から、運動体の位置、姿勢及
び速度を同定するようにしたので、ロボット等を人工衛
星に正確に接近することが可能になり、人工衛星等の捕
獲作業が可能になる。
【0072】また、カメラでターゲットマークを撮像し
て、これを画像処理して、位置情報を求め、位置情報か
ら運動体の運動を同定するうよに構成したので、宇宙空
間でロボット等を正確に接近させ、捕獲作業を行うこと
が可能になる。
て、これを画像処理して、位置情報を求め、位置情報か
ら運動体の運動を同定するうよに構成したので、宇宙空
間でロボット等を正確に接近させ、捕獲作業を行うこと
が可能になる。
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の運動体の運動同定装置の全体の構成を
示す図である。
示す図である。
【図3】人工衛星の運動を同定するための座標系を示す
図である。
図である。
【図4】演算処理装置の演算処理の流れを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
10 人工衛星 11 ターゲットマーク 12 回転軸 20 カメラ 30 ロボット 40 画像処理装置 50 演算処理装置 60 ロボット制御装置 CR ターゲットマークの座標系 CO 基準座標系 CQ 回転軸の座標系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 B25J 19/00 - 19/04 G01S 7/48 G06T 7/20
Claims (6)
- 【請求項1】 空間上を等速で直線運動し、かつ等角速
度運動している運動体の位置、姿勢及び速度を同定する
運動体の運動同定方法において、 3つの時刻における前記運動体のターゲットマーク(1
1)を撮像して、 前記ターゲットマーク(11)の位置及び姿勢を認識
し、 前記位置及び姿勢から、前記運動体の速度(d)、前記
運動体の回転軸(12)の方向(k)及び前記運動体の
回転位置(θ)を座標変換行列によって演算して求め、 前記運動体の位置、姿勢及び速度を同定することを特徴
とする運動体の運動同定方法。 - 【請求項2】 さらに新たな時刻の前記ターゲットマー
ク(11)の位置及び姿勢を追加して、連続的に前記運
動体の位置、姿勢及び速度を同定することを特徴とする
請求項1記載の運動体の運動同定方法。 - 【請求項3】 前記3つの時刻における前記ターゲット
マークの位置及び姿勢から、一定時刻後の前記運動体の
位置、姿勢及び速度を推定することを特徴とする請求項
1記載の運動体の運動同定方法。 - 【請求項4】 空間上を等速で直線運動し、かつ等角速
度運動している運動体の位置、姿勢及び速度を同定する
運動体の運動同定装置において、 前記運動体(10)に設けられたターゲットマーク(1
1)と、 前記ターゲットマーク(11)を撮像するカメラ(2
0)と、 前記カメラからの撮像情報を画像処理して、前記ターゲ
ットマーク(11)の位置情報を出力する画像処理装置
(40)と、 前記位置情報から、複数の時刻での前記ターゲットマー
クの位置、姿勢及び速度を認識し、前記位置及び姿勢か
ら前記運動体の速度(d)、前記運動体の回転軸(1
2)の方向(k)及び前記運動体の回転位置(θ)を座
標変換行列によって演算して求める演算処理装置(5
0)と、 を有することを特徴とする運動体の運動同定装置。 - 【請求項5】 前記運動体(10)の前記位置、姿勢及
び速度情報を受けて、ロボット(30)を制御するロボ
ット制御装置と、を有することを特徴とする請求項4記
載の運動体の運動同定装置。 - 【請求項6】 前記運動体(10)には被把持装置(1
3)を有し、前記ロボット(10)はアーム(31)の
先端に前記運動体を把持するための把持装置(32)を
有することを特徴とする請求項1記載の運動体の運動同
定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04291627A JP3086550B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 運動体の運動同定方法及び運動体の運動同定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04291627A JP3086550B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 運動体の運動同定方法及び運動体の運動同定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06185984A JPH06185984A (ja) | 1994-07-08 |
| JP3086550B2 true JP3086550B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=17771410
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04291627A Expired - Fee Related JP3086550B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 運動体の運動同定方法及び運動体の運動同定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3086550B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4560898B2 (ja) * | 2000-06-12 | 2010-10-13 | ソニー株式会社 | 検査装置及び検査方法 |
| JP4837116B2 (ja) * | 2010-03-05 | 2011-12-14 | ファナック株式会社 | 視覚センサを備えたロボットシステム |
| CN111377065B (zh) * | 2020-03-09 | 2021-11-16 | 西北工业大学 | 一种多航天器协同识别目标姿态参数的方法 |
| JP7663835B2 (ja) | 2021-04-01 | 2025-04-17 | 日本電気株式会社 | 衛星姿勢推定システム、衛星姿勢推定方法および衛星姿勢推定プログラム |
| CN116834089B (zh) * | 2023-04-18 | 2025-09-05 | 武汉工程大学 | 一种隐性牙套切割的姿态轨迹计算方法及牙套切割刀具 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP04291627A patent/JP3086550B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06185984A (ja) | 1994-07-08 |
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