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JP2025523101A - ピペラジン架橋置換複素環ピリミジン系化合物 - Google Patents

ピペラジン架橋置換複素環ピリミジン系化合物

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JP2025523101A
JP2025523101A JP2025501760A JP2025501760A JP2025523101A JP 2025523101 A JP2025523101 A JP 2025523101A JP 2025501760 A JP2025501760 A JP 2025501760A JP 2025501760 A JP2025501760 A JP 2025501760A JP 2025523101 A JP2025523101 A JP 2025523101A
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pharma
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JP2025501760A
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チャン、ヤン
フー、チーフェイ
ユイ、チェンシー
ルオ、ミャオロン
チェン、チエン
スン、チーコイ
フー、ポーユイ
カオ、ナー
リー、チエン
チェン、シューホイ
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メッドシャイン ディスカバリー インコーポレイテッド
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Abstract

ピペラジン架橋置換複素環ピリミジン系化合物又はその薬学的に許容される塩を開示し、具体的には、式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を開示する。

Description

本発明は下記の優先権を主張する:
CN202210822828.X、出願日は2022年07月12日であり、
CN202211262711.7、出願日は2022年10月14日であり、
CN202211407253.1、出願日は2022年11月10日であり、
CN202310041534.8、出願日は2023年01月11日であり、
CN202310041762.5、出願日は2023年01月12日であり、
CN202310066868.0、出願日は2023年01月19日であり、
CN202310800516.3、出願日は2023年06月30日である。
[技術分野]
本発明は、一連のピペラジン架橋置換複素環ピリミジン系化合物又はその薬学的に許容される塩に関し、具体的には、式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
RASファミリーのNRAS、HRAS及びKRAS突然変異は、ヒトの癌全体のほぼ4分の1を引き起こし、癌に関連する最も一般的な遺伝子突然変異の1つとなっている。ほぼすべての種類の癌をカバーし、毎年世界で100万人が死亡している。その中で、KRASは最も一般的な癌遺伝子(全RAS突然変異の85%)であり、膵臓癌の90%、結腸癌の30~40%、肺癌の15~20%(ほとんどが非小細胞肺癌)に存在する。存在する特定の突然変異に基づくと、G12C、G12D及びG12Rは、患者で最も一般的なKRAS突然変異である。その他、G12A、G12S、G12Vなどもある。
RAS(Rat Sarcoma)ファミリータンパク質は、様々な真核生物で広く発現されており、不活性状態のGDP(グアノシン二リン酸)結合型と活性化状態のGTP(グアノシン三リン酸)結合型の2つの発現形態がある。RASタンパク質は、2つの発現形態の切り替えを通じてRAF-MEK-ERK、PI3K/Akt/mTORなどの複数の下流経路を制御し、それによって細胞の増殖と分化、及び腫瘍の発生と発展に影響を与える。
突然変異型KRASはグアノシン三リン酸(GTP)に対する親和性が高く、小さな触媒部位、滑らかなタンパク質表面などの標的化が難しい要因があるため、小分子阻害剤の開発は常に困難であり、その結果、KRASは「薬にならない」という伝説が生まれた。Mirati社のKRAS G12D非共有結合阻害剤におけるブレークスルーにより、KRAS G12D突然変異腫瘍は精密医療の領域へと徐々に参入し始めている。
本発明は、式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
Xは、CH、C-Rx、N及びN-Oから選択され、好ましくは、Xは、N及びN-Oから選択され、Rxは、F、Cl、Brから選択され、
は、H及びDから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。
本発明は、式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
Xは、CN、N及びN-Oから選択され、好ましくは、Xは、N及びN-Oから選択され、
は、H及びDから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。
本発明は更に、式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
Xは、N及びN-Oから選択され、
は、H及びDから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。
本発明は更に、式(III-2)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
は、フェニル、ピリジル及びナフチルから選択され、前記フェニル、ピリジル及びナフチルは、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、
は、H及びDから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
は、H、CN、CH及びOCHから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF、CF及びCHCFから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。
本発明は更に、式(II)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、
は、フェニル、ピリジル及びナフチルから選択され、前記フェニル、ピリジル及びナフチルは、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、
は、H及びDから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
は、H、CN、CH及びOCHから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF、CF及びCHCFから選択され、
各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、X、R及びRは本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記各Rは、それぞれ独立してF、Cl、OH、NH、CH、CHCH、CH(CH、OCH、OCHCH、OCH(CH
及びシクロプロピルから選択され、前記CH、CHCH、CH(CH、OCH、OCHCH、OCH(CH
及びシクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記各Rは、それぞれ独立してF、Cl、OH、NH、CH、CHF、CF、CHCF、CH(CH)CF、OCH、OCF
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、前記
は、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、
から選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Rは、H及びDから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記Xは、Nから選択され、他の変量は本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、R、R及びRは本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、R、R及びRは本発明に定義された通りであり、
条件は、R
ではないことである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、R及びRは本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、R及びRは本発明に定義された通りである。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
ただし、R及びRは本発明に定義された通りである。
本発明の実施例2及び3において、化合物3は、実施例2及び3に記載のステップにより化合物2-4Aから製造して得られ、ここで、TLC薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:アセトン=5:1)により2回展開した後、より小さいRf値に対応する生成物は化合物2-4Aであり、より大きいRf値に対応する生成物はその異性体である。
本発明の実施例2及び3において、化合物3は、実施例2及び3に記載のステップにより化合物2-4Aから製造して得られ、ここで、TLC薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:アセトン=5:1)により2回展開した後、化合物2-4AのRf値は0.5であり、その異性体のRf値は0.55である。
本発明の実施例2及び3において、化合物3は、実施例2及び3に記載のステップにより化合物2-4Aから製造して得られ、ここで、LCMS(クロマトグラフィーカラム:Agilent Poroshell 120 EC-C18 2.7um 3.0×30mm、移動相:A:水(0.037%のギ酸)-B:アセトニトリル(0.0187%のギ酸);B:5%~95%)により2-4Aの保持時間が0.776分であり、その異性体の保持時間が0.801minであることが示されている。
本発明の実施例3において、化合物3は、実施例3に記載のステップにより化合物3-2Aから製造して得られ、ここで、3-2Aは、SFC分析(クロマトグラフィーカラム:Cellulose 2 100mm×4.6mm、3μm、移動相:[A(超臨界CO)、B(メタノール(0.05%のジエタノールアミン))];B:40%)によりの保持時間が4.964分であり、そのエナンチオマーの保持時間が8.382minであることが示されている。
本発明の実施例3において、化合物3は、SFC分析(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 100×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.05%のジエチルアミンを含む);勾配:B%:40%~40%)により保持時間が3.761minであることが示されている。
本発明は更に、下記の式で表わされる化合物及その薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、当該化合物3は、SFC分析(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 100×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.05%のジエチルアミンを含む);勾配:B%:40%~40%)により保持時間が3.761minであることが示されている。
本発明は更に、下記の式で表わされる化合物及その薬学的に許容される塩を提供する。
ただし、当該化合物3は、キラルHPLC分析(クロマトグラフィーカラム:FLM Chiral NQ、150×4.6mm、3μm;移動相:A:(n-ヘキサン)及びB:(エタノール、0.02%のジエチルアミンを含む、v/v);勾配:B%:等度30%、溶出時間:60min、カラム温度:35℃)により保持時間が17.387minであることが示されている。
本発明のいくつかの実施形態において、化合物3の3つの立体異性体は、キラルHPLC分析(クロマトグラフィーカラム:FLM Chiral NQ、150×4.6mm、3μm;移動相:A:(n-ヘキサン)及びB:(エタノール、0.02%のジエチルアミンを含む、v/v);勾配:B%:等濃度30%、溶出時間:60min、カラム温度:35℃)により保持時間が22.587min、26.205min及び44.765minであることが示されている。
本発明の1つの実施形態において、本発明は化合物7A2又はその薬学的に許容される塩を提供し、前記化合物7A2は下記の構造のいずれかの化学構造を有し、その分析SFC(カラム:ChiraPak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A:(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む)、勾配:B%:5%~5%、3min)条件下での保持時間は2.236minであることが示されている。
本発明は更に、下記の式で示される化合物及その薬学的に許容される塩を提供する。
本発明は更に、下記の式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のいくつかの実施形態において、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の化合物が下記の式から選択される。
本発明は、KRASG12D突然変異を有する固形腫瘍を治療するための医薬の製造における、前記化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
本発明は、本発明の式I、式II、式III-1、式III-2のいずれか1つの一般式で表される化合物又はその薬学的に許容される塩と、任意の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物を提供する。
本発明は、KRAS G12D突然変異を有する固形腫瘍を治療するための医薬の製造における、本発明の式I、式II、式III-1、式III-2のいずれか1つの一般式で表される前記化合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供し、好ましくは、前記固形腫瘍は、結腸癌及び膵臓癌から選択される。
本発明は更に、KRAS G12D突然変異を有する固形腫瘍を治療するための医薬の製造における、前記医薬組成物の使用を提供し、好ましくは、前記固形腫瘍は、結腸癌及び膵臓癌から選択される。
本発明は、更に下記の合成方法を提供する。
合成経路1:
合成経路2:
合成経路3:
ただし、Rは、H、F及びClから選択され、R1aは、
から選択され、Rは、
から選択される。
合成経路4:
ただし、Rは、H、F及びClから選択され、R1aは、
から選択され、
は、
から選択される。
本発明は、更に下記の試験方法を提供する。
試験方法1.KRASG12D阻害活性試験
1.実験目的:
TR-FRET法により、KRASG12DとGTPの結合を効果的に阻害できる化合物をスクリーニングするためである。
2.消耗品と機器:
3.試薬の準備:
a.保存試薬:
1)KRASヌクレオチド交換緩衝液
1000mMのHEPES 20mL、500mMのEDTA 20mL、5Mの塩化ナトリウム 10mL、100%のトゥイーン20 0.1mL、949.9mLの水を取り、1Lの溶液を製造し、濾過により滅菌し、4℃で保存した。
2)KRAS実験緩衝液
1000mMのHEPES 20mL、1000mMの塩化マグネシウム 10mL、5Mの塩化ナトリウム 30mL、100%のトゥイーン20 0.05mL、939.95mLの水を取り、1Lの溶液を製造し、濾過により滅菌し、4℃で保存した。
3)KRAS/Bodipy GDP/Tb-SA混合液
9.5μLのKRASG12Dタンパク質 95μM、440.5μLのKRASヌクレオチド交換緩衝液を取り、混合し、室温下で1時間培養した後、17.9μMのTb-SA 8.4μL、5mMのBodipy GDP 1.8μL、9539.8μLのKRAS実験緩衝液と1Lの溶液を製造し、混合した後室温下で6時間放置し、-80℃の条件下で保管した。
b.実験試薬:
1)KRAS酵素溶液
73.3μLのKRAS/Bodipy GDP/Tb-SA混合液、2126.7μLのKRAS実験緩衝液を取り、2200μLの溶液に製造した。
2)SOS/GTP混合液
166μMのSOSタンパク質 1.59μL、100mMのGTP 198μL、2000.41μLのKRAS実験緩衝液を取り、2200μLの溶液に製造した。
4.実験プロセス:
1)対照化合物母液の濃度は1mM、試験化合物母液の濃度は10mMである。9μLの対照化合物と試験化合物を384-LDVプレートに移し、
2)Bravoを使用して、LDVプレート上の化合物を10ポイントで3倍希釈し、
3)ECHOを使用して、LDVプレート上の9nLの化合物を実験プレートに移し、
4)Dragonfly自動サンプラーを使用して、3nMのKras 3μL/0.5nMのTB-SA/30nMのBodipyGDP混合液及び3μLのRas緩衝液を実験プレートの各ウェルに順次に加え、1000rpm/minで1分間遠心分離し、
5)実験プレートを室温で1時間培養し、
6)Dragonfly自動サンプラーを使用して、120nMのSOS 3μL/9mMのGTP混合液を実験プレートの各ウェルに加え、1000rpm/minで1分間遠心分離し、
7)実験プレートを室温で1時間培養し、
8)Envisionを使用してプレートを読み取り、データを記録し、
9)Excel及びXlfitを使用してデータ分析を実行し、試験化合物のIC50を計算した。
試験方法2:GP2D細胞のp-ERK阻害試験
1.実験目的:
HTRF法により、GP2D細胞のp-ERKを効果的に阻害できる化合物をスクリーニングするためである。
2.実験プロセス:
1).GP2D細胞を透明な96ウェル細胞培養プレートに80μL/ウェルの細胞懸濁液で播種し、各ウェルに8000個の細胞が含まれ、細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、37℃で一晩培養した。
2).2μLの化合物を取って78μLの細胞培地に加え、均一に混合した後、20μLの化合物溶液を取って対応する細胞プレートのウェルに加え、細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに戻せて1時間培養を続けた。
3).培養終了後、細胞上清を捨て、各ウェルに1Xの細胞溶解液50μLを加え、室温で30分間振盪しながら培養した。
4).Phospho-ERK1/2 Eu Cryptate抗体とPhospho-ERK1/2 d2抗体を検出緩衝液で20倍に希釈した。
5).16μL/ウェルで細胞溶解上清を取って新しい384白色マイクロタイタープレートに入れ、Phospho-ERK1/2 Eu Cryptate抗体希釈液2μL及びPhospho-ERK1/2 d2抗体希釈液2μLを加え、常温で少なくとも4時間培養した。
6).培養終了後、マルチラベルアナライザーを用いてHTRF励起:320nm、発光:615nm、665nmを読み取った。
7).試験化合物のIC50を計算した。
試験方法3:GP2D 3D CTG実験
1.実験目的:
本実験の目的は、KRAS G12D突然変異を有するGP2Dヒト結腸癌細胞に対する本発明の化合物の増殖阻害効果を検証することである。
2.実験材料:
細胞株GP2D、DMEM培地、ペニシリン/ストレプトマイシン抗生物質はWisentから購入し、ウシ胎児血清はBioseraから購入した。CellTiter-Glo(登録商標) 3D Cell Viability Assay(3D細胞生存率の化学発光検出試薬)試薬はPromegaから購入した。
3.実験方法:
GP2D細胞を96ウェルU底細胞培養プレートに播種し、各ウェルに80μLの細胞懸濁液とし、その中に2000個のGP2D細胞が含まれるようにした。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターで一晩培養した。試験化合物をピペットで8個の濃度で5倍に希釈し、即ち、200μMから2.56nMに希釈し、同じ条件で2つのウェルを設置した。78μLの培地をミドルプレートに加え、更に対応する位置に従って、2μL/ウェルの勾配希釈した化合物をミドルプレートに移し、均一に混合した後20μL/ウェルを細胞プレートに移した。細胞プレートに移した化合物の濃度の範囲は、1μM~0.0128nMであった。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、5日間培養した。化合物を加えた細胞プレートを培養した後、細胞プレートの各ウェルに100μLの細胞生存率化学発光検出試薬を加え、室温で10分間培養して、発光信号を安定させた。マルチモードマイクロプレートリーダーを使用してデータを読み取った。
4.データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用してローデータを阻害率に変換し、IC50値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングにより得られた(GraphPad Prismのlog(inhibitor)vs.response--Variable slopeモーターで得られる)。
試験方法4:生体内薬物動態実験
1.実験目的:
本実験の目的は、SDマウスに経口投与及び静脈内投与した本発明の化合物の薬物動態特性を調査することである。
2.実験方法:
試験化合物を10%のジメチルスルホキシド/60%のポリエチレングリコール400/30%の水溶液と混合し、ボルテックス・超音波処理して約1mg/mLの透明な溶液を製造し、使用のために微多孔膜で濾過した。7~10週齢のオスSDマウスを選択し、3mg/kgの投与量で候補化合物溶液を静脈内投与した。約30mg/kgの投与量で候補化合物溶液を経口投与した。所定時間の全血を採取して血漿を製造し、LC-MS/MS法により薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフト(Pharsight社、米国)で薬物動態パラメータを算出した。
試験方法5:生体内薬力学実験
1.実験目的:
ヒト結腸癌GP2D細胞をヌードマウスに皮下移植したBalb/cヌードマウス腫瘍モデルの生体内薬力学研究のためである。
2.実験方法:
細胞培養:ヒト結腸癌GP2D細胞を体外単層培養し、培養条件はDMEM/F12培地に20%のウシ胎児血清、1%の二重抗体を加え、37℃で、5%のCOインキュベーターで培養した。週に2回、トリプシン-EDTAを使用して通常の消化処理し、継代培養した。細胞飽和度が80%~90%になり、必要な数に達したら、細胞を集めて計数し、適量のPBSに再懸濁し、マトリゲルを1:1の割合で加えて、細胞密度が25×10細胞/mLの細胞懸濁液を得た。
細胞接種:0.2mL(5×10細胞/マウス)のMia PaCa-2細胞(マトリックスゲルを加え、体積比は1:1である)を各マウスの右背部に皮下接種した。
実験操作:平均腫瘍体積が約190mmに達したとき、腫瘍体積に応じて、各群に6匹の動物に無作為で群を分け、ブランク群の投与量は0であり、試験群の投与量はそれぞれ30mg/kg、100mg/kgであり、投与量は10μL/gであり、1日2回、22日間経口投与した。
3.腫瘍の測定と実験指標:
週に2回ノギスで腫瘍の直径を測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×bであり、aとbは、それぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)又は相対腫瘍増殖率T/C(%)によって評価される。相対腫瘍増殖率T/C(%)=TRTV/CRTV×100%(TRTV:治療群RTV、CRTV:陰性対照群RTV)。腫瘍の測定結果に従って相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)を計算し、計算式はRTV=V/Vであり、ここで、Vは群を分けて投与する時(即ち、D0)に測定した平均腫瘍体積であり、Vは特定の測定時の平均腫瘍体積であり、TRTVはCRTVと同じ日のデータを取る。
TGI(%)は、腫瘍増殖阻害率を反映する。TGI(%)=[1-(特定の処理群の投与終了時の平均腫瘍体積-当該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積)/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積-溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積)]×100%。
[技術的効果]
本発明の化合物は、KRASG12Dタンパク質と良好な結合効果を有し、KRASG12D酵素、GP2D細胞のp-ERKを有意に阻害することができ、本発明の化合物は、KRASG12D突然変異細胞に対して良好な細胞増殖阻害活性を有し、優れた腫瘍阻害効果を有する。更に、本発明の化合物は、より優れた薬物動態学的特性を有する。
[定義及び説明]
別途に説明しない限り、本明細書で用いられる以下の用語及び連語は以下の意味を有する。1つの特定の用語又は連語は、特別に定義されない場合、不確定又は不明瞭ではなく、普通の定義として理解されるべきである。本明細書で商品名が出た場合、相応の商品又はその活性成分を指す。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される」は、それらの化合物、材料、組成物及び/又は剤形に対するもので、これらは信頼できる医学判断の範囲内にあり、ヒト及び動物の組織との接触に適し、毒性、刺激性、アレルギー反応又はほかの問題又は合併症があまりなく、合理的な利益/リスク比に合う。
用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物の塩で、本発明で見出された特定の置換基を有する化合物と比較的に無毒の酸又は塩基とで製造される。本発明の化合物に比較的に酸性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は適切な不活性溶媒において十分な量の塩基でこれらの化合物と接触させることで塩基付加塩を得ることができる。本発明の化合物に比較的塩基性の官能基が含まれる場合、単独の溶液又は、適切な不活性溶媒において十分な量の酸でこれらの化合物と接触させることで酸付加塩を得ることができる。本発明の一部の特定的の化合物は、塩基性官能基と酸性官能基とを含むため、任意の塩基付加塩又は酸付加塩に転換することができる。
本発明の薬学的に許容される塩は、酸基又は塩基性基を含む母体化合物から通常の方法で合成することができる。通常の場合、このような塩の製造方法は、水又は有機溶媒、或いは両者の混合物において、遊離酸又は塩基の形態のこれらの化合物を化学量論量の適切な塩基又は酸と反応させて製造する。
本発明の化合物は、特定の幾何異性体又は立体異性体の形態が存在してもよい。本発明は、全てのこのような化合物を想定し、シス及びトランス異性体、(-)-及び(+)-エナンチオマー、(R)-及び(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、及びそのラセミ混合物並びに他の混合物、例えば、エナンチオマー又はジアステレオマーを多く含有する混合物を含み、全てのこれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。アルキル等の置換基に他の不斉炭素原子が存在してもよい。全てのこれらの異性体及びこれらの混合物はいずれも本発明の範囲内に含まれる。
別途に定義しない限り、キラルHPLC(キラル高速液体クロマトグラフィー)分析及びSFC(超臨界流体クロマトグラフィー)分析では、測定機器などの要因により化合物の保持時間が異なる場合がある。いかなる特定の化合物について、化合物の保持時間に測定誤差がある可能性がある。従って、各化合物を決定する際にはこの誤差を考慮する必要があり、この誤差も本開示の範囲内にある。
本発明の化合物は、化合物を構成する1つ又は複数の原子に、非天然割合の原子同位元素が含まれてもよい。例えば、トリチウム(H)、ヨウ素-125(125I)又はC-14(14C)のような放射性同位元素で化合物を標識することができる。また、例えば、重水素に水素を置換して重水素化薬物を形成することができ、重水素と炭素で形成された結合は、通常の水素と炭素で形成された結合よりも強く、重水素化されていない薬物と比較して、重水素化薬物には、毒性の副作用が軽減され、薬物の安定性が増し、治療効果が向上され、薬物の生物学的半減期が延ばされるという利点がある。本発明の化合物の同位体組成の変換は、放射性であるか否かに関わらず、すべて本発明の範囲に含まれる。
用語「任意」また「任意に」は後記の事項又は状況によって現れる可能性はあるが必ずしも現れるわけではなく、かつ当該記述はそれに記載される事項又は状況が生じる場合によってその事項又は状況が生じない場合を含むことを意味する。
用語「置換された」は特定の原子における任意の1つ又は複数の水素原子が置換基により置換されたことを指し、特定の原子価状態が正常でかつ置換後の化合物が安定していれば、置換基は重水素及び水素の変形体を含んでもよい。置換基がケトン(即ち=O)である場合、2つの水素原子が置換されたことを意味するケトン置換は、芳香族基で生じない。用語「任意選択で置換される」は、置換されてもよく、置換されなくてもよいことを指し、別途に定義しない限り、置換基の種類と数は化学的に実現できれば任意である。
変量(例えば、R)のいずれかが化合物の組成又は構造に1回以上現れた場合、その定義はいずれの場合においても独立である。そのため、例えば、1つの基が0~2個のRにより置換された場合、上記基は任意に2個以下のRにより置換され、且ついずれの場合においてもRは独立した選択肢を有する。また、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
連結基の数が0の場合、例えば、-(CRR)-は、当該連結基が単結合であることを意味する。
そのうち1つの変量が単結合の場合、それで連結される2つの基が直接連結し、例えば、A-L-ZにおけるLが単結合を表す場合、この構造は実際にA-Zであることを表す。
挙げられた連結基が連結方向を明示していない場合、その連結方向は任意であり、例えば、
における連結基Lは-M-W-であり、この時-M-W-は左から右への読み取り順と同じ方向に環Aと環Bに連結されて
を構成することができ、また、左から右への読み取り順と逆方向に環Aと環Bに連結されて
を構成することもできる。上記連結基、置換基及び/又はその変形体の組み合わせは、このような組み合わせであれば安定した化合物になる場合のみ許容される。
特に明記しない限り、ある基が1つ又は複数の結合可能な部位を有する場合、当該基の任意の1つ又は複数の部位は、化学結合によって他の基に連結されてもよい。当該化学結合の連結方式が非局在であり、且つ結合可能な部位にH原子が存在する場合、化学結合を結合すると、当該部位のH原子の個数は、連結された化学結合の個数に応じて相応の価数の基に減少する。前記部位が他の基と結合する化学結合は、
で表すことができる。例えば、-OCHの直線実線結合は、当該基の酸素原子を介して他の基に連結されていることを意味する。
中の直線破線結合は、当該基内の窒素原子の両端を介して他の基に結合されていることを意味する。
中の波線は、当該フェニル基の部位1と2の炭素原子を介して他の基に結合されていることを意味する。
は、当該ピペリジニル基の任意の結合可能な部位が1つの化学結合連結他の基に結合できることを意味し、少なくとも
の4つの結合形態を含み、H原子が-N-に描かれていても、
には
のような結合形態の基が含まれるが、1つの化学結合が接続されると、その部位のHは1つ減少して対応する一価ピペリジン基になる。
別途に説明しない限り、
で1つの立体中心の絶対配置を、
で立体中心の相対配置を、
或いは
表す。
例えば、
は、
で立体中心の相対配置を表し、
との混合物を表す。
は、
との混合物を表し、
は、
との混合物を表す。
本発明の特定の化合物は、分子の他の部分との空間的相互作用により、分子内の単結合周りの回転が妨げられるか、又は大きく減速する場合に生じる立体構造異性体であるアトロプ異性体として存在する可能性がある。本発明に開示される化合物は、純粋な個々のブロック異性体、或いは1つが濃縮しているアトロプ異性体、或いはそれぞれの非特異的混合物としてのすべてのアトロプ異性体を含む。単結合周りの回転ポテンシャルエネルギーが十分に高く、立体構造間の相互変換が十分に遅い場合、異性体の分離が可能になる。例えば、
は一対のアトロプ異性体であり、ここで、フェニルの
はこの側の立体の方向が外側であることを表し、
はこの側の立体の方向が内側であることを表す。
別途に定義しない限り、化合物に炭素-炭素二重結合、炭素-窒素二重結合及び窒素-窒素二重結合などの二重結合構造が存在し、且つ二重結合における各原子に2つの異なる置換基が連結されている場合(窒素原子を含む二重結合において、窒素原子における一対の孤立電子対はそれに連結されている1つの置換基と見なされる)、当該化合物の二重結合上の原子とその置換基の間を
で表す場合、当該化合物の(Z)形異性体、(E)形異性体、又は2つの異性体の混合物を意味する。
別途に定義しない限り、Cn~n+m又はC~Cn+mはn~n+m個の炭素の任意の1つの具体的な様態を含み、例えば、C1-12はC、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、及びC12を含み、n~n+mのうちの任意の1つの範囲も含み、例えば、C1-12はC1-3、C1-6、C1-9、C3-6、C3-9、C3-12、C6-9、C6-12、及びC9-12等を含む。同様に、n員~n+m員は環における原子数がn~n+m個であることを表し、例えば、3~12員環は3員環、4員環、5員環、6員環、7員環、8員環、9員環、10員環、11員環、及び12員環を含み、n~n+mのうちの任意の1つの範囲も含み、例えば、3~12員環は3~6員環、3~9員環、5~6員環、5~7員環、6~7員環、6~8員環、及び6~10員環等を含む。
別途に定義しない限り、用語「C1-3アルキル」は直鎖又は分枝鎖の1~3個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表す。前記C1-3アルキルにはC1-2とC2-3アルキルなどが含まれ、それは1価(例えば、メチル)、2価(例えば、メチレン)及び多価(例えば、メチン)であってもよい。C1-3アルキルの実例には、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(n-プロピル及びイソプロピルを含む)などが含まれるが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、用語「ハロゲン化」又は「ハロ」は、それ自体又は別の置換基の一部として、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)又はヨウ素(I)原子を意味する。
別途に定義しない限り、用語「C1-3アルコキシ」は酸素原子を介して分子の残り部分に連結した1~3個の炭素原子を含むアルキル基を表す。前記C1-3アルコキシは、C1-2、C2-3、C及びCアルコキシなどが含まれる。C1-3アルコキシの実例はメトキシ、エトキシ、プロポキシ(n―プロポキシ又はイソプロポキシを含む)などを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C2-4アルケニル」は直鎖又は分枝鎖の少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む2~4個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表し、炭素-炭素二重結合は当該基の任意の位置にあってもよい。前記C1-4アルケニルにはC2-3、C、C及びCアルケニルなどが含まれ、前記C2-4アルケニルは1価、2価又は多価であってもよい。C2-4アルケニルの実例はビニル、プロペニル、ブテニル、ブタジエニルなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、「C2-4アルキニル」は直鎖又は分枝鎖の少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む2~4個の炭素原子で構成された飽和炭化水素基を表し、炭素-炭素三重結合は当該基の任意の位置にあってもよい。前記C2-4アルキニルには、C2-3、C、C及びCアルキニルなどが含まれる。それは一価、二価又は多価であってもよい。C2-4アルキニルの実例はエチニル、プロピニル、ブチニルなどを含むが、これらに限定されない。
別途に定義しない限り、本発明の式IIIにおいて、XがN-Oである場合、「N-O」は「N(→O)」を表すために使用され、Nの酸化物を表す。
本発明の化合物は当業者に熟知の様々な合成方法によって製造することができ、以下に挙げられた具体的な実施形態、他の化学合成方法と合わせた実施形態及び当業者に熟知の同等の代替方法を含み、好適な実施形態は本発明の実施例を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物の構造は、当業者に周知の従来の方法によって確認することができ、本発明が化合物の絶対配置に関する場合、絶対配置は、当業者の従来の技術的手段によって確認することができる。例えば、単結晶X線回折(SXRD)、培養単結晶はBruker D8 venture回折計によって収集され、光源はCuKα放射線、走査方法:φ/ω走査、関連データを収集した後、更に直接法は(Shelxs97)結晶構造解析により、絶対配置を確認できる。
本発明に使用されたすべての溶媒は市販品から得ることができる。Bocはtert-ブトキシカルボニルを表し、Fmocは9-フルオレニルメトキシカルボニルを表し、TIPSはトリイソプロピルシリルを表し、PMBはp-メトキシベンジルを表し、Tfはトリフルオロメタンスルホニルを表し、DCEはジクロロエタンを表し、THFはテトラヒドロフランを表し、HOは水を表し、FAはギ酸を表し、ACNはアセトニトリルを表し、PEは石油エーテルを表し、EAは酢酸エチルを表し、DEAはジエタノールアミンを表し、IPAはイソプロパノールを表し、DBUは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エンを表し、第2世代のGrubbs触媒はCAS番号が246047-72-3の化合物を表し、カラムクロマトグラフィーにおける溶出液の比は体積比を表し、濃度のMはmol/Lを表す。
化合物は本分野の通常の命名原則又はChemDraw(登録商標)ソフトによって名付けられ、市販化合物はメーカーのカタログの名称が使用される。
化合物AとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物BとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物CとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物DとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物EとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物FとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物GとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物HとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物IとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物JとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。 化合物KとKRASG12Dタンパク質の結合模式図である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の不利な制限を意味するものではない。本発明は本明細書で詳細に説明され、その特定の実施形態も開示されており、当業者にとって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の特定の実施形態において様々な変更及び修正を行うことができることは明らかである。
計算例1
分子ドッキングプロセスは、Maestro(Schrodingerバージョン2017-2)のGlide SP[1]及びデフォルトオ設定を使用して実行された。PDBデータベースのKRAS_G12Cの結晶構造PDB:6UT0を選択し、Cys12がAsp12に突然変異するようにシミュレーションし、エネルギー最適化の後、ドッキングテンプレートとして使用された。タンパク質を製造するために、Maestro[2]のタンパク質製造ウィザードモジュールを使用して水素原子を加え、OPLS3力場を使用した。リガンドの製造において、LigPrepを使用して分子の三次元構造を生成し、エネルギー最小化[3]を実行し、confgenモジュールを使用して小分子のコンフォメーションをサンプリングした。6UT0のリガンドを質量中心として、25Å×25Å×25Åの辺を持つ立方体のドッキング格子を製造した。分子ドッキングプロセスに参考化合物を配置した。タンパク質受容体とリガンド間の相互作用のタイプを分析し、タンパク質受容体とリガンド間の相互作用のタイプを分析し、計算されたdocking scrore及び結合模式に従って、図1~図11に示されるように合理的なドッキングコンフォメーションを選択及び保存した。
結論:本発明の化合物はKRASG12Dと良好な結合性を有する。
中間体Int-3A及びInt-3Bの合成
ステップ1:
窒素ガスの保護下で、Int3-1(3g、9.56mmol)及び1-1B(1.83g、8.60mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解させ、-40℃でトリエチルアミン(2.90g、28.67mmol)を加え、-40℃で0.5時間反応させた。反応系に水(20mL)を加え、水相をジクロロメタン(20mL×4)で抽出し、分離した。有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1.5:1)により分離・精製して中間体Int3-2を得た。 MS m/z: 488.9,490.9[M+1]
ステップ2:
窒素ガスの保護下で、中間体Int3-2(0.8g、1.63mmol)及び中間体2-7(269.91mg、1.63mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(8mL)及びテトラヒドロフラン(8mL)に溶解させ、炭酸セシウム(1.33g、4.08mmol)及びトリエチレンジアミン(54.97mg、490.06μmol)を加え、25℃で15時間反応させた。反応系に水(10mL)を加え、水相を酢酸エチル(10mL×5)で抽出し、分離した。有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=25:1~1:1)により分離・精製して中間体Int3-3を得た。MS m/z: 618.0 [M+1]
ステップ3:
中間体Int3-3を分取SFC(クロマトグラフィーカラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm×25mm、10μm);移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水を含む):勾配:B%:60%~60%、10min)により分離して中間体Int-3A及びInt-3Bを得た。
中間体Int-3A:SFC分析方法:クロマトグラフィーカラム REGIS(S,S)WHELK-O1(50mm×4.6mm、3.5μm)、移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む):勾配:B%:5%~5%、保持時間は1.780minであり、ee値は95.37%であった。H NMR(400 MHz, CDC1) δ = 7.32 (dd, J = 9.2, 2.0 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.94 (s, 1H), 4.38 - 4.25 (m, 4H), 4.24 - 4.17 (m,1H), 3.66 - 3.48 (m, 3H), 3.34 - 3.20 (m, 2H), 2.93 (d, J = 17.2 Hz, 1H), 2.75 (dd, J = 8.8, 4.0 Hz, 1H), 2.47 (d, J =18.4 Hz, 1H), 1.95 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 1.89 - 1.75 (m, 3H), 1.60 - 1.55 (m, 2H), 1.52 (s, 9H), 0.75 (d, J = 3.2 Hz,1H), 0.52 - 0.45 (m, 1H). MS m/z: 618.0 [M+1]
中間体Int-3B:SFC分析方法:クロマトグラフィーカラム REGIS(S,S)WHELK-O1(50mm×4.6mm、3.5μm)、移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む):勾配:B%:5%~5%、保持時間は1.914minであり、ee値は96.62%であった。H NMR(400 MHz, CDCl) δ = 7.33 (dd, J = 9.2, 2.0 Hz, 1H), 5.18 - 4.85 (m, 2H), 4.52 - 4.09 (m, 6H), 3.73 - 3.44 (m, 3H),3.43 - 3.10 (m, 2H), 2.88 - 2.66 (m, 1H), 2.62 - 2.36 (m, 1H), 2.02 - 1.67 (m, 6H), 1.52 (s, 9H), 1.27 (d, J = 4.4 Hz,1H), 0.89 - 0.65 (m, 1H), 0.63 - 0.40 (m, 1H). MS m/z: 618.0 [M+1]
中間体Int-4の合成
ステップ1:
Int4-1(100g、397.67mmol)を酢酸(300mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、次に、濃硫酸(390.03g、3.98mol)を加え、更に亜硝酸ナトリウム(54.87g.795.34mmol)の水(50mL)溶液を1滴ずつ加え、0℃で1時間反応させ、この時、懸濁液が透明になり、ヨウ化カリウム(132.03g、795.34mmol)の水(50mL)溶液を1滴ずつ加え、0℃下で1時間反応させた。5000mLの水を加えて10分間撹拌し、吸引濾過し、水で5回濯ぎ、500mLの飽和チオ硫酸ナトリウムの水溶液を加えて1晩撹拌した。次に、再び吸引濾過し、水(500mL×4)で5回洗浄し、吸引濾過し、ケーキは中間体Int4-2であった。H NMR(400MHz,CDCl) δ =8.37 (d,J = 2.0Hz,1H), 8.24 (d, J=2.0 Hz,1H)。
ステップ2:
中間体Int4-2(126.15g、348.15mmol)をエタノール(500mL)と水(200mL)に溶解させ、次に、鉄粉末(38.88g、696.29mmol)及び塩化アンモニウム(37.25g、696.29mmol)を加え、80℃下で2時間反応させた。吸引濾過し、濾液を減圧濃縮し、酢酸エチル(500mL×2)で抽出し、飽和食塩水(500mL×6)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル、酢酸エチルの比:0~20%)に付して中間体Int4-3を得た。MS (ESI) m/z: 331.8, 333.8 [M+1]
ステップ3:
中間体Int4-3(46g、138.40mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(300mL)に溶解させ、0℃で水素ナトリウム(16.61g、415.21mmol、60%)を加え、0℃で0.5時間撹拌し、更に中間体Int4-3A(65.03g、415.21mmol)を加え、25℃にゆっくりと昇温させ、2時間反応させた。反応液に1000mLの水をゆっくりと加え、完全に析出させ、吸引濾過し、水(250mL×4)でケーキを濯ぎ、ケーキを50℃下で真空乾燥させて中間体Int4-4を得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ =7.09(d,J=8.53Hz,4H),6.94-0.97(m,1H),6.88 (d, J=8.53 Hz,4H), 6.80(d, J=2.76 Hz, 1H), 4.50(S,4H), 3.81 (S,6H)。
ステップ4:
中間体Int4-4(78.66g、137.36mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(280mL)に溶解させ、ヨウ化銅(I)(130.80g、686.80mmol)を加え、窒素ガスで置換した後100℃に加熱し、更に中間体5-10A(211.11g、1.10mol)を加えて0.5時間反応させた。500mLの酢酸エチルを加え、500mLの水を加え、分離した。有機相を水(IL×5)で5回洗浄し、更に飽和食塩水(1L×3)で洗浄し、水相を1Lの酢酸エチルで再び抽出し、更に分離して有機相を水(IL×5)で洗浄し、飽和塩化ナトリウム溶液(IL×3)で洗浄した。すべての有機相を減圧濃縮して粗生成物を得、得られた粗生成物に300mLのメタノールを加えて撹拌し、吸引濾過し、ケーキは中間体Int4-5であった。H NMR (400 MHz, CDCI) δ = 7.05-7.13 (m, 4H), 6.96 (d, J=3.01 Hz, IH), 6.84-6.92 (m, 4H),6.80 (d, J=2.76 Hz, 1H), 4.50 (s, 4H), 3.81 (s, 6H)。
ステップ5:
中間体Int4-5(0.098g、190.38μmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(483.44mg、1.90mmol)及び酢酸カリウム(56.05mg、571.14μmol)を無水ジオキサン(2.5mL)に加え、次に窒素ガスで3回置換した。1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(41.79mg、57.11μmol)を加え、再び窒素ガスで3回置換し、次に110℃に昇温させ、20時間反応させた。50mLの水を加え、150mLの酢酸エチルで抽出し、分離し、有機相を取り、飽和食塩水(50mL×3)で洗浄し、減圧濃縮して粗生成物を得、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:石油エーテル:0~10%)により分離して中間体Int-4を得た。MS (ESI) m/z: 562.2 [M+1]
中間体Int-5の合成
Int5-1(3g、13.37mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(5.09g、20.05mmol)及び酢酸カリウム(2.62g、26.73mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(1.09g、1.34mmol)を加え、100℃に加熱し、6時間撹拌した。反応液を150mLの水に注ぎ、酢酸エチル(20mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(I5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~3:1)により分離・精製してInt-5を得た。H NMR (400 MHz, CDCI) δ 7.05 (dd, J=4.0,2.8 Hz,1H), 6.87 (dd, J = 7.6, 2.4 Hz, 1H), 3.16 - 4.46 (m, 2H), 1.38 (s, 12H)。
実施例1
ステップ1:中間体1-1A-2の製造
中間体1-1A-1(120g、709mmol)をtert-ブタノール(1200mL)及び水(1200mL)に溶解させ、次に、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物(10.4g、28.3mmol)及び4-メチルモルホリンN-オキシド(249g、2.13mol)を順次に加えた。反応液を45℃下で16時間撹拌した。減圧濃縮し、過剰な溶媒を除去し、酢酸エチル(500mL×2)で抽出し、飽和亜硫酸溶液(1000mL)で洗浄した。合わせた有機層を飽和食塩水(500mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)により精製して1-1A-2を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 4.23 (t, J = 3.6 Hz, 2H), 3.55-3.58 (m, 2H), 3.35-3.32 (m, 2H), 2.87-2.83 (m, 2H), 1.45 (s, 9H)。
ステップ2:中間体1-1A-3の製造
中間体1-1A-2(107g、526mmol)をジクロロメタン(1700mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、次に、ヨードベンゼンジアセテート(254g、789mmol)を加えた。反応系を25℃に移して3時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(500mL)を加えて反応系をクエンチングさせ、更にジクロロメタン(100mL)を加えて0.5時間撹拌し、次に、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。25℃下でtert-ブチルメチルエーテル(200mL)を加え、10分間撹拌し、濾過し、減圧濃縮して粗生成物中間体1-1A-3を得た。
ステップ3:中間体1-1A-4の製造
中間体1-1A-3(200g)をテトラヒドロフラン(600mL)に溶解させ、-78℃に冷却させ、次に、反応系にビニルマグネシウムブロミド(1M、1.79L)を加えた。次に反応系を25℃に昇温させて16時間撹拌した。10℃下で飽和塩化アンモニウム溶液(1000mL)を加えて反応系をクエンチングさせ、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機相を飽和食塩水(500mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)により精製して中間体1-1A-4を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 5.82-5.89 (m, 2H), 5.32 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 5.16-5.19 (m, 2H), 4.45 (s, 2H), 3.60-3.70 (m, 1H), 3.37 (s, 2H), 3.25 (s, 1H), 2.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 1.48 (s, 9H)。
ステップ4:中間体1-1A-5の製造
中間体1-1A-4(80.0g、310mmol)をジクロロメタン(1000mL)に溶解させ、次に、反応系を0℃に移してDBU(23.6g、155mmol)及び2,2,2-トリクロロアセトニトリル(269g、1.87mol)を加え、反応系を25℃に移して16時間撹拌した。減圧濃縮し、残留物を酢酸エチル(500mL×2)で抽出し、水(100mL×2)で洗浄し、飽和食塩水(100mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1)により精製して中間体1-1A-5を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.37 (s, 2H), 5.81-5.87 (m, 2H), 5.45 (s, 2H), 5.39-5.43 (m, 2H), 5.25-5.30 (m, 2H), 3.61-3.81 (m, 4H), 1.48 (s, 9H)。
ステップ5:中間体1-1A-6の製造
中間体1-1A-5A(32.1g、238mmol)をDCE(850mL)に溶解させ、次にクロロ(1,5-シクロオクタジエン)イリジウム(I)二量体(12.3g、18.3mmol)を加えた。反応系を0℃に冷却させ、次に、中間体1-1A-5(100g、183.1mmol)をDCE(1.00L)に溶解させ、上記反応系に移し、反応系を25℃に昇温させて16時間撹拌を続けた。減圧濃縮して過剰な溶媒を除去し、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、石油エーテル/酢酸エチル=10:1)により精製して中間体1-1A-6を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.52-7.55 (m, 2H), 7.30 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.22 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 5.94-6.03 (m, 2H), 5.10 (t, J = 19.2 Hz, 2H), 4.99 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 3.51-3.61 (m, 4H), 3.33 (t, J = 13.6 Hz, 2H), 1.48 (s, 15H)。
ステップ6:中間体1-1A-7の製造
1-1A-6(36.0g、50.4mmol)をトルエン(900mL)に溶解させ、次に、第二世代Grubbs触媒(2.14g、2.52mmol)を加えた。反応系を125℃に昇温させ、16時間撹拌した。濾過し、ケーキを捨て、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、石油エーテル/酢酸エチル=10:1)により精製して中間体1-1A-7を得た。MS: m/z = 329.2, [M+1] H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.60 (t, J = 1.2 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.22 (s, 1H), 5.96 (t, J = 9.2 Hz, 2H), 3.60-3.65 (m, 2H), 3.46-3.53 (m, 2H), 3.09-3.14 (m, 2H), 1.42 (s, 9H), 1.25 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
ステップ7:中間体1-1A-8の製造
中間体1-1A-7(26.8g、81.6mmol)をメタノール(201mL)に溶解させ、次に、塩化水素/メタノール(4M、67.3mL)を加えた。反応系を35℃に昇温させて16時間撹拌した。反応混合物のpH値を12に調節し、酢酸エチル(30.0mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して1-1A-8を得た。MS: m/z = 229.2, [M+1]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.62 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.21 (s, 1H), 6.01 (s, 2H), 3.42 (s, 2H), 2.89-2.93 (m, 2H), 2.30-2.34 (m, 2H), 1.23 (s, 6H)。
ステップ8:中間体1-1A-9の製造
中間体1-1A-8(18.6g、79.4mmol)をTHF(190mL)に溶解させ、次に、9-フルオレニルメチルクロロホルメート(20.5g、79.4mmol)、炭酸ナトリウム(25.2g、238.2mmol)を加えた。混合物を0℃下で1時間撹拌した。酢酸エチル(50.0mL×2)で抽出し、水(200.0mL)で洗浄した。有機相を合わせ、飽和食塩水(150.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して中間体1-1A-9を得た。MS: m/z = 451.3, [M+1]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.76 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 7.54-7.61 (m, 4H), 7.24-7.40 (m, 7H), 5.93-6.01 (m, 2H), 4.34-4.40 (m, 2H), 4.21 (s, 1H), 3.70 (t, J = 2 Hz, 2H), 3.55-3.59 (m, 2H), 3.15-3.23 (m, 2H), 1.27 (d, J = 2.4 Hz, 6H)。
ステップ9:中間体1-1A-10の製造
中間体1-1A-9(9.52g、21.1mmol)をトリフルオロ酢酸(192mL)に溶解させ、75℃に加熱して16時間撹拌した。水(20.0mL)を加え、pHを9に調節し、更にジクロロメタン(20.0mL)を加えて抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を25℃下でn-ヘプタン(6mL)で2時間撹拌して1-1A-10のトリフルオロ酢酸塩を得た。MS: m/z = 333.1, [M+1]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 7.77 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7.33 (t, J = 6 Hz, 2H), 6.18-6.27 (m, 2H), 4.38-4.42 (m, 2H), 4.23 (s, 1H), 3.88 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 3.82 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.21-3.60 (m, 2H)。
ステップ10:中間体1-1A-11の製造
中間体1-1A-10のトリフルオロ酢酸塩(1.00g、2.92mmol)をテトラヒドロフラン(10.0mL)に溶解させ、次に、二炭酸ジ-tert-ブチル(764mg、3.50mmol)、トリエチルアミン(885mg、8.75mmol)を順次に加え、25℃下で1時間撹拌した。酢酸エチル(10.0mL×2)及び水(10.0mL)を加えて抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(15.0mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/0~0/1、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して中間体1-1A-11を得た。MS:m/z = 433.2, [M+1]
ステップ11:中間体1-1Aの製造
中間体1-1A-11(5.69g、12.59mmol)をエタノール(60.0mL)に溶解させ、次に、ジメチルアミン(34.4g、251.8mmol)を加えた。反応系を25℃下で3時間撹拌した。直接に減圧濃縮し、残留物を酢酸エチル(40.0mL)及び10%のグエン酸(40.0mL)で抽出し、水相のpH値を9に調節し、濾過し、酢酸エチル(40.0mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して中間体1-1Aを得た。MS:m/z = 211.2, [M+1]H NMR (400 MHz, CDCl) δ 6.22 (d, J = 10 Hz, 2H), 4.40 (d, J = 38.8 Hz, 2H), 2.89-3.01 (m, 2H), 2.40 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 1.49 (s, 9H)。
ステップ12:中間体1-3A-2の製造
中間体1-3A-1(4g、17.02mmol)をAcOH(30mL)に溶解させ、氷浴で0℃に冷却させ、次に、濃硫酸(17.03g、170.21mmol)を加えた後、亜硝酸ナトリウム(1.76g、25.53mmol)の水溶液(5mL)を滴加し、継続して0.25時間撹拌し、その後、ヨウ化カリウム(4.24g、25.53mmol)の水溶液(5mL)を滴加し、25℃下に移して0.5時間反応させた。反応液に水(50mL)を加え、濾過し、固体を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(2×40mL)で洗浄し、水(40mL)で洗浄し、固体をジクロロメタン(50mL)に溶解させ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して中間体1-3A-2を得た。
ステップ13:中間体1-3A-3の製造
中間体1-3A-2(2.85g、8.24mmol)、ヨウ化銅(I)(3.14g、16.48mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(45mL)に溶解させ、次に、メチル2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)アセテート(6.33g、32.96mmol)を加え、80℃下で1時間反応させた。継続して0.75時間反応させた。反応液を25℃に冷却させ、濾過して不溶物を除去し、酢酸エチル(100mL)で濯ぎ、水(3×200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1~20/1)により精製して中間体1-3A-3を得た。
ステップ14:中間体1-3A-4の製造
中間体1-3A-3(1.66g、5.76mmol)、鉄粉末(1.13g、20.17mmol)、塩化アンモニウム(1.54g、28.82mmol)をエタノール(20mL)及び水(10mL)に溶解させ、60℃に昇温させて2.5時間反応させた。反応液に酢酸エチル(80mL)を加えて希釈し、濾過して不溶物を除去し、水(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して中間体1-3A-4を得た。MS:m/z =257.9, [M+1]
ステップ15:中間体1-3Aの製造
中間体1-3A-4(1.4g、5.43mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.07g、8.14mmol、1.5eq)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(443.12mg、542.61μmol)、酢酸カリウム(1.60g、16.28mmol)をジオキサン(30mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、85℃下で16時間反応させた。反応液を25℃に冷却させ、濾過して不溶物を除去し、酢酸エチル(50mL)で濯ぎ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)により精製して中間体1-3Aを得た。MS: m/z =306.0, [M+1]
ステップ16:中間体1-2の製造
中間体1-1(900mg、3.56mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、0℃に冷却させ、次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.38g、10.69mmol)及び1-1A(749.60mg、3.56mmol)を順次に加え、0℃下で1時間反応させた。直接に減圧濃縮して粗生成物1-2を得た。MS: m/z = 426.0, [M+1]
ステップ17:中間体1-3の製造
中間体1-2(220mg、516.10μmol)及び1-2Aをアセトニトリル(10mL)に溶解させ、次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(200.10mg、1.55mmol)を加え、反応系を80℃に昇温させて16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して大部分の溶媒を除去し、酢酸エチル(10mL)を加え、水(5mL)で洗浄して抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/1~DCM/MeOH=20/1)により分離して中間体1-3を得た。MS: m/z = 549.1, [M+1]
ステップ18:中間体1-4の製造
中間体1-3A(0.2g、364.29μmol)、中間体1-3(222.27mg、728.58μmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体(29.75mg、36.43μmol)、炭酸セシウム(356.08mg、1.09mmol)をジオキサン(5mL)及び水(1.25mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、90℃で17時間反応させた。反応液を25℃に冷却させ、濾過して不溶物を除去し、酢酸エチル(50mL)で濯ぎ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=50/1~20/1)により分離して中間体1-4を得た。MS: m/z = 692.2, [M+1]
ステップ19:化合物1の製造
中間体1-4(92mg、133.01μmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、20℃下でトリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL)を加え、継続して0.5時間反応させた。反応液を濃縮して乾燥させ、ジクロロメタン(2mL)に溶解させ、炭酸水素ナトリウム固体(0.5g)を加えて十分に撹拌し、更に酢酸エチル(5mL)を加えて継続して5分間撹拌し、濾過して不溶物を除去し、濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:Boston Green ODS 150×30mm×5μm;移動相:[水(ギ酸)-アセトニトリル];アセトニトリル%:10%~40%、6min)により分離して化合物1を得た。 MS (ESI) m/z: 592.3[M+1]H NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.01 (s, 1H), 6.58 (d, J = 14 Hz, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.34 (s, 2H), 5.56 (d, J = 51 Hz, 1H), 4.79 - 4.75 (m, 2H), 4.62 - 4.61 (m, 2H), 4.72 (s, 2H), 4.03 - 3.82 (m, 5H), 3.31 - 3.30 (m, 1H), 2.59 - 2.54 (m, 2H), 2.38 - 2.29 (m, 4H)。
実施例2
ステップ1:中間体2-2の製造
中間体2-1(50g、418.09mmol)をジクロロメタン(500mL)に溶解させ、トリエチルアミン(84.61g、836.17mmol)を加え、次に、二炭酸ジ-tert-ブチル(100.37g、459.90mmol)を加え、25℃下で16時間反応させた。反応液に100mLの水を加え、分離させ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=100/1~50/1)により分離して中間体2-2を得た。MS: m/z = 206.1, [M+Na]
ステップ2:中間体2-3の製造
中間体2-2(25g、136.43mmol)を無水テトラヒドロフラン(350mL)に溶解させ、3,7-ジプロピル-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン(37.31g、177.36mmol)を加え、-65℃に冷却させ、更にsec-ブチルリチウム(1.3M、157.42mL)をゆっくりと滴加し、1時間反応させた後、クロロギ酸メチル(15.73g、166.44mmol)を滴加し、-65℃下で2時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム(20mL)を滴加してクエンチングさせ、酢酸エチル(300mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=50/1~25/1)により分離して中間体2-3を得た。MS: m/z = 186.0 [M-tBu+H]
ステップ3:中間体2-4Aの製造
中間体2-3(12g、49.73mmol)をTHF(120mL)に溶解させ、更に2-クロロメチル-3-クロロプロペン(24.87g、198.94mmol)を加え、-40℃に冷却させ、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1M、99.47mL)をゆっくりと滴加し、20℃に徐々に昇温させ、2時間反応させた。反応液に飽和塩化アンモニウム(20mL)を滴加してクエンチングさせ、酢酸エチル(150mL×2)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水(80mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=20/1~10/1)により分離して中間体2-4Aを得た。TLC薄層クロマトグラフィー(石油エーテル:アセトン=5:1)により2回展開した後、2-4AのRf値は0.5であり、その異性体のRf値は0.55であった。2-4AのLCMS(クロマトグラフィーカラム:Agilent Poroshell 120 EC-C18 2.7um 3.0×30mm、移動相:A:HO(0.037%のFA)-B:ACN(0.0187%のFA);B:5%~95%)での保持時間は0.776minであり、その異性体の保持時間は0.801minであった。MS: m/z = 274.0 [M-tBu+H]
ステップ4:中間体2-5の製造
中間体2-4A(3.6g、10.92mmol)を塩化水素/酢酸エチル(4M、27.29mL)に溶解させ、20℃下で2時間反応させた。反応液を減圧濃縮して粗生成物中間体2-5を得、精製せずに次のステップに直接に投入した。MS: m/z = 230.1, [M+H]
ステップ5:中間体2-6の製造
中間体2-5(2.9g、10.90mmol)をメタノール(100mL)に溶解させ、更に炭酸カリウム(4.52g、32.69mmol)を加え、20℃下で2時間反応させた。反応液にジクロロメタン(80mL)を加え、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10/1~5/1)により分離して中間体2-6を得た。MS: m/z = 194.1, [M+H]
ステップ6:中間体2-7の製造
中間体2-6(1.6g、8.28mmol)を無水テトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、更にリチウムアルミニウム水素化物(628.51mg、16.56mmol)を加え、0℃下で2時間反応させた。反応液に酢酸エチル(10mL)を滴加して希釈し、水(0.63mL)を滴加し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物中間体2-7を得、精製せずに次のステップに直接に投入した。MS: m/z = 166.1 [M+H]
ステップ7:中間体2-8の製造
中間体1-2(700mg、1.64mmol)及び中間体2-7(407.00mg、2.46mmol)を無水トルエン(20mL)に溶解させ、更にナトリウムtert-ブトキシド(473.45mg、4.93mmol)を加え、0℃下で2時間反応させ、次に、20℃下で2時間反応させた。反応液に酢酸エチル(50mL)を加え、10mLの水を加えてクエンチングさせ、層を分離し、有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5/1~2/1)により分離して中間体2-8を得た。MS: m/z = 555.1, [M+ H]
ステップ8:中間体2-9A及び2-9Bの製造
中間体2-8(0.1g、180.17μmol、1eq)、中間体1-3A(82.45mg、270.26μmol)をジオキサン(2mL)及び水(0.5mL)に溶解させ、更にメタンスルホナト(ジアダマンチル-n-ブチルホスフィノ)-2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(13.12mg、18.02μmol)、炭酸セシウム(146.75mg、450.42μmol)を加え、90℃下で16時間反応させた。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて希釈し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1/50~1/100)に付けた後、SFC(クロマトグラフィーカラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm×25mm、10μm);移動相:A:CO、B:[0.1%NHO IPA];B%:45%~45%)により分離して中間体2-9A及び2-9Bを得た。ここで、中間体2-9AはSFC(カラムクロマトグラフィー:(S,S)Whelk-01 100×4.6mm I.D.,5.0μm、移動相:A:超臨界CO、B:IPA(0.05%のDEA)、勾配:40%B、流速:2.5mL/min)における保持時間が3.276minであり、ee値が98.3%であり、化合物2-9BはSFC(クロマトグラフィーカラム:(S,S)Whelk-01 100×4.6mm I.D.,5.0μm、移動相:A:超臨界CO、B:IPA(0.05%のDEA)、勾配:40%B、流速:2.5mL/min)における保持時間が3.879minであり、ee値が96.4%であった。
ステップ9:化合物2Aの製造
中間体2-9A(30mg、43.00μmol)をジクロロメタン(1.5mL)に溶解させ、更にトリフルオロ酢酸(147.08mg、1.29mmol)を加え、20℃下で2時間反応させた。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を加え、層を分離し、水相をジクロロメタン(10mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:O-Welch C18 150×30mm×5μm;移動相:[HO(FA)-ACN];B%:1%~41%、10min)により精製して化合物2Aのギ酸塩を得た。 LCMS: MS (ESI) m/z: 598.2 [M+H]H NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.07 (s, 1H), 8.52 (br s, 1H), 6.59 (br d, J=14.05 Hz, 1H), 6.38-6.48 (m, 1H), 6.33 (s, 2H), 5.10-5.26 (m, 2H), 4.59-4.72 (m, 3H), 4.49 (d, J=11.04 Hz, 1H), 4.27 (br s, 2H), 4.08 (br d, J=15.31 Hz, 1H), 3.94 (br d, J=11.04 Hz, 2H), 3.62 (br d, J=15.81 Hz, 1H), 3.53 (d, J=10.54 Hz, 1H), 3.00-3.14 (m, 2H), 2.75 (br d, J=16.31 Hz, 1H), 1.86-1.98 (m, 1H), 1.79 (td, J=3.67, 6.96 Hz, 1H), 0.69-0.85 (m, 2H)。
ステップ10:化合物2Bの製造
中間体2-9B(31mg、44.43μmol)をジクロロメタン(1.5mL)に溶解させ、更にトリフルオロ酢酸(42.31mg、371.05μmol)を加え、20℃下で1時間反応させた。反応液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム(10mL)を加え、層を分離し、水相をジクロロメタン(10mL)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:O-Welch C18 150×30mm×5μm;移動相:[HO(FA)-ACN];B%:1%~41%、12min)により精製して化合物2Bのギ酸塩を得た。LCMS: MS (ESI) m/z: 598.2 [M+H]H NMR (400 MHz, CDOD) δ 9.06 (s, 1H), 8.52 (br s, 1H), 6.59 (br d, J=13.80 Hz, 1H), 6.43 (s, 1H), 6.33 (s, 2H), 5.16 (br d, J=10.29 Hz, 2H), 4.58-4.72 (m, 3H), 4.48 (d, J=11.29 Hz, 1H), 4.25 (br s, 2H), 4.07 (br d, J=15.56 Hz, 1H), 3.94 (br d, J=11.04 Hz, 2H), 3.61 (br d, J=15.81 Hz, 1H), 3.51 (d, J=10.54 Hz, 1H), 2.99-3.12 (m, 2H), 2.74 (br d, J=16.06 Hz, 1H), 1.88-1.95 (m, 1H), 1.72-1.85 (m, 1H), 0.69-0.81 (m, 2H)。
実施例3
ステップ1:中間体3-1の製造
中間体1-1(25g、99.03mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解させ、-30℃に冷却させ、次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(38.40g、297.08mmol)及び1-1B(21.02g、99.03mmol)を順次に加え、-30℃下で2時間反応させた。直接に減圧濃縮して粗生成物3-1を得た。MS: m/z = 428.1 [M+1]
ステップ2:中間体3-2Aの製造
中間体3-1(23g、53.70mmol)及び中間体2-7(9.76g、59.07mmol)を無水トルエン(300mL)に溶解させ、0℃下でナトリウムtert-ブトキシド(13.93g、145.00mmol)をゆっくりと加え、0℃下で0.5時間反応させ、更に20℃下で0.5時間反応させた。反応液に200mLの酢酸エチルを加えて希釈し、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物3-2を得た。粗生成物をSFC(クロマトグラフィーカラム:DAICEL CHIRALCEL OD(250mm×50mm、10μm);移動相:[A(超臨界CO)、B(0.1%のアンモニウム水を含むエタノール)];B:40%)により精製して生成物3-2A及び3-2Bを得た。3-2AはSFC(クロマトグラフィーカラム:Cellulose 2 100mm×4.6mm、3μm)移動相:[A(超臨界CO)、B(MeOH(0.05%のDEA))];B:40%)の条件下で保持時間が4.964minであり、ee値が95.7%であった。H NMR (400MHz, CDOD) δ 8.76 (s, 1H), 4.98 - 4.87 (m, 2H), 4.51 - 4.48 (m, 3H), 4.34 - 4.29 (m, 1H), 4.27 (br s, 2H), 4.23 - 4.18 (m, 1H), 3.61 - 3.58 (m, 3H), 3.12 (d, J=9.5 Hz, 1H), 2.78 (br d, J=16.8 Hz, 1H), 2.71 (dd, J=4.0, 9.6 Hz, 1H), 2.45 (br d, J=16.8 Hz, 1H), 1.83 - 1.72 (m, 2H), 1.75 - 1.62 (m, 3H), 1.55 - 1.51 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.60 (q, J=4.2 Hz, 1H), 0.47 -0.42 (m, 1H)。MS: m/z = 557.2 [M+1] 。3-2Bは同じ条件下で保持時間が8.382minであり、ee値が96.5%であった。
ステップ3:中間体3-4の合成
原料3-3(2g、5.58mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解させ、氷浴下で0~10℃でN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.33g、33.47mmol)を加え、次に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(6.30g、22.31mmol)を滴加し、継続して1.5時間反応させた。反応液に水(20mL)を加えて十分に撹拌し、水相を分離し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=10:1~2:1)により分離して中間体3-4を得た。
ステップ4:中間体3-5の合成
中間体3-4(3g、4.82mmol)、ベンゾフェノンイミン(1.75g、9.64mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(557.57mg、963.63μmol)、炭酸セシウム(4.71g、14.45mmol)をトルエン(60mL)に溶解させ、次に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(441.21mg、481.82μmol)を加え、窒素ガスの保護下で、100℃下で2時間反応させた。反応液を25℃に冷却させ、濾過して不溶物を除去し、濃縮して大部分のトルエンを除去し、酢酸エチル(30mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=10:1~1:1)により分離して中間体3-5を得た。
ステップ5:中間体3-6の合成
中間体3-5(3.1g、4.74mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.41g、9.48mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(693.88mg、948.30μmol)、酢酸カリウム(1.40g、14.22mmol)をトルエン(60mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で、110℃下で18時間反応させた。反応液を25℃に冷却させ、濾過して不溶物を除去し、酢酸エチル(50mL)で抽出し、水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=10:1~2:1)により分離して中間体3-6を得た。MS (ESI) m/z: 468.2 [M+HO-PhCO+1]
ステップ6:中間体3-7の合成
中間体3-2A(11.3g、20.29mmol)を水(60mL)及び無水ジオキサン(240mL)に加え、更にメタンスルホナト(ジアダマンチル-n-ブチルホスフィノ)-2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(1.48g、2.03mmol)及び中間体3-6(15.38g、24.34mmol)、炭酸セシウム(13.22g、40.57mmol)を加え、87℃下で2時間反応させた。反応液に酢酸エチル(200mL)を加えて希釈し、飽和食塩水(40mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン:メタノール=50:1~20:1)により分離して中間体3-7を得た。MS (ESI) m/z: 862.4 [M+HO-PhCO+1]
ステップ7:中間体3-8の合成
中間体3-7(8.4g、8.18mmol)を酢酸エチル(30mL)及び水(10mL)に加え、更に塩酸/酢酸エチル(4M、62.37mL)を加え、20℃下で2時間反応させた。反応液に水(30mL)を加え、有機相を水(30mL×2)で洗浄し、水相を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウムでpHを7~8に調節し、酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物3-8を得、直接に次のステップに使用した。MS (ESI) m/z: 762.3 [M+1]
ステップ8:化合物3の合成
中間体3-8(6.2g、8.14mmol)をアセトニトリル(70mL)に加え、更にテトラメチルアンモニウムフルオリド(2.29g、13.83mmol)を加え、60℃下で1時間反応させた。反応液に100mLの酢酸エチルを加えて希釈し、30mLの飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン(10%アンモニアガスのメタノール溶液):メタノール=20:1~10:1)により精製して化合物3を得た。SFC分析(クロマトグラフィーカラム:Chiralcel OJ-3 100×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.05%のジエチルアミン);勾配:B%:40%~40%)により保持時間が3.761minであり、ee値が97.34%であった。キラルHPLC分析(クロマトグラフィーカラム:FLM Chiral NQ, 150×4.6 mm, 3μm、移動相:A:(n-ヘキサン)及びB:(エタノール、0.2%ジエチルアミンを含む、v/v)、勾配:B%:アイソクラティック30%、溶出時間:60分、カラム温度:35℃)は、保持時間は17.387分であることを示した。MS (ESI) m/z: 606.3 [M+1]H NMR (400 MHz, CDOD) δ = 9.01 (s, 1H), 7.76 (dd, J = 5.6, 9.2 Hz, 1H), 7.28 - 7.19 (m, 2H), 7.15 (d, J= 2.3 Hz, 1H), 5.08 (br s, 1H), 5.01 (br s, 1H), 4.70 - 4.54 (m, 3H), 4.43 (dd, J = 7.3, 10.0 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 6.3,10.3 Hz, 1H), 3.78 - 3.65 (m, 5H), 3.39 - 3.34 (m, 1H), 3.23 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 2.93 (br d, J = 17.3 Hz, 1H), 2.82(dd, J = 4.0, 9.3 Hz, 1H), 2.56 (br d, J = 17.1 Hz, 1H), 1.91 - 1.76 (m, 5H), 1.64 (td, J = 3.6, 6.9 Hz, 1H), 0.72 (q, J =4.0 Hz, 1H), 0.61 - 0.53 (m, 1H)。
実施例4
ステップ1:中間体4-1の合成
中間体3-2A(150mg、269.27μmol)、中間体1-3A(86.58mg、269.27μmol)、メタンスルホナト(ジアダマンチル-n-ブチルホスフィノ)-2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(98.05mg、134.64μmol)、炭酸セシウム(263.20mg、807.82μmol)をジオキサン(8mL)に溶解させ、窒素ガスで3回換気し、次に、水(0.5mL)を加え、窒素ガスの保護下で、80℃で6時間反応させた。濾過して不溶物を除去し、水(10mL)で洗浄し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、有機溶媒を除去して粗生成物を得、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン:メタノール=100:1~50:1)により精製して中間体4-1を得た。MS (ESI) m/z: 716.3 [M+1]
ステップ2:化合物4の合成
中間体4-1(22mg、30.1μmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、次に、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を加え、25℃下で3時間反応させた。反応系に飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えてpHを8に調節した後、ジクロロメタン(5mL×2)を加えて抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧濃縮し、有機溶媒を除去して粗生成物を得た。粗生成物をprep-HPLC(クロマトグラフィーカラム:O-Welch C18 150×30mm×5μm;移動相:[A:水(0.5%のギ酸)-B:アセトニトリル];B%:8%~48%、8min)により分離して化合物4のギ酸塩を得た。MS (ESI) m/z: 616.2 [M+1]H NMR (400 MHz, CDOD) δ = 9.06 (s, 1H), 8.51 (br s, 1H), 6.94 (s, 1H), 6.52 (s, 1H), 5.16 (br d, J=10.79 Hz, 2H), 4.71-4.80 (m, 2H), 4.67 (br d, J=10.79 Hz, 1H), 4.53 (br d, J=11.04 Hz, 1H), 4.02-4.10 (m, 2H), 3.84-3.90 (m, 2H), 3.59-3.63 (m, 1H), 3.50-3.53 (m, 1H), 3.03-3.09 (m, 2H), 2.73-2.78 (m, 1H), 1.96-2.09 (m, 4H), 1.90-1.93 (m, 1H), 1.75-1.81 (m, 1H), 0.87-0.97 (m, 1H), 0.68-0.83 (m, 2H)。
実施例5
ステップ1:化合物5-2の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-1(21g、143.30mmol)をアセトニトリル(210mL)に溶解させ、N-ヨードスクシンイミド(38.69g、171.96mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(1.36g、7.16mmol)を加え、75℃で5時間反応させた。水(150mL)をゆっくりと加え、水相を酢酸エチル(150mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和亜硫酸ナトリウム溶液(15mL)及び飽和食塩水(100mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物5-2を得た。MS (ESI) m/z: 272.9 [M+1]
ステップ2:化合物5-3の合成
化合物5-2(39.3g)をエタノール(435mL)に溶解させ、トリエチルアミン(43.79g、432.75mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(10.12g、14.42mmol)を加え、COで3回置換し、次に、COの雰囲気(50Psi)で、80℃で47時間反応させた。減圧濃縮し、酢酸エチル(300mL)及び0.3Mの塩酸(300mL)を加え、固体が析出し、濾過してケーキを得た。濾液を分離し、水相を酢酸エチル(200mL×2)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ケーキを有機相と合わせて減圧濃縮し、粗生成物5-3を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 8.54 (s, 1H), 4.39 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H)。
ステップ3:化合物5-4の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-3(41.3g、188.92mmol)をテトラヒドロフラン(240mL)に溶解させ、メタノール(80mL)及び水(80mL)を加え、水酸化リチウム一水和物(23.78g、566.76mmol)をバッチで加え、次に、20℃で5時間反応させた。反応系を減圧濃縮し、反応系に水(100mL)を加え、水相を4Mの塩酸でpHを2に調節し、固体が析出し、濾過した。ケーキをエタノール(200mL)に溶解させ、20℃で16時間撹拌し、濾過し、ケーキを減圧乾燥させて粗生成物を得た。粗生成物を石油エーテル(20mL)及び酢酸エチル(30mL)に溶解させ、20℃で1時間撹拌し、濾過し、ケーキを減圧乾燥させて化合物5-4を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 13.95 - 13.08 (m, 1H), 8.35 (s, 1H), 7.62 (br s, 2H)。
ステップ4:化合物5-5の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-4(17.8g、93.41mmol)をオキシ塩化リン(234.25g、1.53mol)に溶解させ、次に、95℃で3時間反応させた。反応系を減圧濃縮し、テトラヒドロフラン(360mL)を加えた後、20℃でチオシアン酸アンモニウム(21.33g、280.23mmol)をバッチで加え、次に、40℃で16時間反応させた。反応系に水(300mL)を加え、水相を酢酸エチル(300mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(300mL)を使用して洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物に酢酸エチル(40mL)及び石油エーテル(20mL)を加え、20℃で0.5時間撹拌し、濾過し、ケーキを減圧乾燥させて、化合物5-5を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 13.33 (br s, 1H), 12.91 (s, 1H), 8.64 (s, 1H)。
ステップ5:化合物5-6の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-5(8.55g、36.91mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(140mL)に溶解させ、20℃でナトリウムメトキシド(2.09g、38.76mmol)を加え、次に、20℃でヨードメタン(4.72g、33.22mmol)をゆっくりと滴加した後、20℃で5時間反応させた。反応系に氷水(300mL)を加え、固体が析出し、濾過し、ケーキを氷水(100mL)で洗浄し、ケーキを減圧乾燥させて化合物5-6を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 13.27 (br s, 1H), 8.81 (s, 1H), 2.61 (s, 3H)。
ステップ6:化合物5-7の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-6(3.5g、14.25mmol)及び化合物5-6A(3.98g、14.67mmol)をジオキサン(70mL)、水(7mL)及びエタノール(14mL)に溶解させ、リン酸カリウム(9.07g、42.74mmol)及びクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(1.68g、2.14mmol)を加え、次に、105℃で1.5時間反応させた。反応系に水(200mL)を加え、水相を酢酸エチル(200mL×2)で抽出し、分離した。水相に酢酸エチル(200mL)を加えて濁らせ、珪藻土で濾過し、濾液を分離した。水相を酢酸エチル(200mL×2)で抽出し、分離した。すべての有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開剤:石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1:5、ジクロロメタン:メタノール=10:1)により分離して、化合物5-7を得た。H NMR (400 MHz, DMSO-d) δ 13.19 (br s, 1H), 9.03 (s, 1H), 6.92 (dd, J = 2.6, 7.3 Hz, 1H), 6.70 (dd, J = 2.7, 4.9 Hz, 1H), 5.71 (s, 2H), 2.62 (s, 3H)。
ステップ7:化合物5-8の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-7(2.1g、5.92mmol)をエタノール(63mL)に溶解させ、0℃で硫酸銀(2.21g、7.10mmol)及びヨード(iodin)(1.58g、6.22mmol)を加え、次に、10℃にゆっくりと昇温させ、2時間反応させた。反応系に飽和亜硫酸ナトリウム溶液(70mL)及び酢酸エチル(100mL)を加え、濾過し、分離した。水相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開剤:石油エーテル:酢酸エチル=20:1~1:5)により分離して化合物5-8を得た。H NMR (400 MHz, CDCl) δ 10.47 (br s, 1H), 9.34 (s, 1H), 7.10 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 2.78 (s, 3H)。
ステップ8:化合物5-9の合成
氷水浴で、0℃の窒素ガスの保護下で、化合物5-8(0.33g、686.56μmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に水素ナトリウム(96.11mg、2.40mmol)を加え、30分間撹拌した後、4-メトキシベンジルクロリド(236.55mg、1.51mmol)を滴加し、得られた混合物を25℃に自然に昇温させて14時間撹拌した。反応液に20mLの飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチル(2×20mL)を加えて10分間撹拌し、水相を除去し、有機相を減圧濃縮して、粗生成物化合物5-9を得た。
ステップ9:化合物5-10の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-9(0.11g)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(59.16mg、457.73μmol)をテトラヒドロフラン(2.7mL)に溶解させ、10℃で1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリ(1-ピロリジニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(95.28mg、183.09μmol)を加え、10℃で1時間反応させた。次に、化合物1-1B(38.87mg、183.09μmol)を加え、10℃で17時間反応させた。反応系に水(10mL)を加え、分離した。水相をジクロロメタン(10mL×3)で抽出し、分離させ、有機相を合わせ、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開剤:酢酸エチル/石油エーテル=4.0%~20.0%)により分離して化合物5-10を得た。MS (ESI) m/z: 915.0 [M+1]
ステップ10:化合物5-11の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-10(0.15g、163.89μmol)及びヨウ化銅(I)(156.07mg、819.47μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.75mL)に溶解させ、化合物5-10A(314.86mg、1.64mmol)を加え、80℃で2時間反応させた。水(10mL)及び酢酸エチル(20mL)をゆっくりと加え、固体を析出し、濾過した。濾液を取って分離させ、水相を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開剤:酢酸エチル/石油エーテル=4.0%~20.0%)により分離して化合物5-11を得た。MS (ESI) m/z: 857.1 [M+1]
ステップ11:化合物5-12の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-11(0.06g、69.98μmol)をテトラヒドロフラン(1.2mL)及び水(0.4mL)に溶解させ、0℃でペルオキソ一硫酸水素カリウム(82.38mg、489.89μmol)を加え、10℃にゆっくりと昇温させて4時間反応させた。ペルオキソ一硫酸水素カリウム(35.31mg、209.95μmol)を追加し、10℃で2時間反応させた。飽和亜硫酸ナトリウム溶液(5mL)をゆっくりと加え、水相を酢酸エチル(10mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、化合物5-12を得た。MS (ESI) m/z: 889.2 [M+1];MS (ESI) m/z: 873.2 [M+1]
ステップ12:化合物5-13の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-12(0.05g、56.22μmol)及び化合物2-7(13.93mg、84.33μmol)をテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解させ、0℃でナトリウムtert-ブトキシド(10.81mg、112.44μmol)を加え、10℃にゆっくりと昇温させて3時間反応させた。反応系に水(5mL)及び酢酸エチル(5mL)を加え、濾過し、濾液を分離した。水相を酢酸エチル(5mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して化合物5-13を得た。MS (ESI) m/z: 974.3 [M+1]
ステップ13:化合物5の合成
窒素ガスの保護下で、化合物5-13(0.1g、102.62μmol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(468.04mg、4.10mmol)を加え、10℃で6時間反応させた。反応系を減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を2回の分取HPLCにより分離して化合物5を得た。HPLCの製造方法1:クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna 75×30mm×3μm;移動相A:水(0.04%の塩酸)、移動相B:アセトニトリル;実行勾配:B%:1%~43%、8min実行した。HPLCの製造方法2:クロマトグラフィーカラム:Waters Xbridge BEH 100×30mm×10μm;移動相A:水(10mMの炭酸水素アンモニウム)、移動相B:アセトニトリル;実行勾配:B%:30%~60%、8min実行した。MS (ESI) m/z: 634.2 [M+1]
実施例6
ステップ1:
窒素ガスの保護下で、中間体Int-3A(0.2g、323.36μmol)及びInt-4(181.67mg、323.36μmol)をテトラヒドロフラン(8mL)及び水(2mL)に溶解させ、リン酸カリウム(137.28mg、646.71μmol)及びクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)(23.30mg、32.34μmol)を加え、次に、50℃で2時間反応させた。反応系に水(5mL)を加え、水相を酢酸エチル(8mL×3)で抽出し、分離した。有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex luna C18 100×40mm×5μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.04%の塩酸を含む);勾配:B%:50%~80%、8min)により分離・精製して化合物6-1Aを得た。MS m/z:973.1[M+1]
ステップ1を参照し、中間体Int-3Bを原料として使用し、化合物6-1Bを得た。MS m/z:973.1[M+1]
ステップ2:
化合物6-1A(0.2g、205.45μmol)を分取SFC(クロマトグラフィーカラム:ChiralPak IH、250×30mm、10μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%:60%~60%、10min)により分離・精製してそれぞれ化合物6-1A1及び6-1A2を得た。
化合物6-1A1:分析SFC(カラム:ChiralPak IH-3,50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.463minであり、ee値は97.49%であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.30(s,1H),7.10(d,J=8.8Hz,4H),6.94(d,J=2.0Hz,1H),6.88(d,J=8.8Hz,4H),6.52(d,J=2.0Hz,1H),5.25(s,2H),5.04(d,J=11.2Hz,1H),4.69(d,J=10.8Hz,1H),4.55(s,4H),4.52-4.44(m,2H),4.44-4.32(m,3H),4.12-4.02(m,1H),3.81(s,6H),3.63(d,J=15.6Hz,2H),3.56-3.43(m,1H),3.36(d,J=17.6Hz,1H),3.19-3.08(m,1H),2.77(d,J=17.6Hz,1H),2.07-1.87(m,4H),1.85-1.77(m,2H),1.51(s,9H),1.26(s,1H),0.91-0.84(m,1H).MS m/z:973.1[M+1]
化合物6-1A2:分析SFC(カラム:ChiralPak IH-3,50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.983minであり、ee値は95.66%であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.30(s,1H),7.10(d,J=8.8Hz,4H),6.94(d,J=2.4Hz,1H),6.88(d,J=8.4Hz,4H),6.51(d,J=2.4Hz,1H),5.22(s,2H),5.06-4.83(m,1H),4.77-4.62(m,1H),4.54(s,4H),4.49-4.24(m,5H),4.13-3.94(m,1H),3.81(s,6H),3.70-3.46(m,3H),3.39-3.23(m,1H),3.18-3.02(m,1H),2.80-2.64(m,1H),2.09-1.89(m,4H),1.85-1.76(m,2H),1.52(s,9H),1.32-1.25(m,1H),0.90-0.75(m,1H).MS m/z:973.1[M+1]
ステップ3:
化合物6-1B(0.2g、205.45μmol)を分取SFC(カラム:ChiralPak IH、250×30mm、10μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(メタノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%:40%~40%、11min)により分離・精製してそれぞれ化合物6-1B1及び化合物6-1B2を得た。
化合物6-1B1:分析SFC(カラム:ChiralPak IH-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.330minであり、ee値は94.45%であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.26(s,1H),7.10(d,J=8.4Hz,4H),6.94(d,J=2.0Hz,1H),6.88(d,J=8.4Hz,4H),6.51(d,J=2.4Hz,1H),5.01(s,1H),4.93(s,1H),4.54(s,4H),4.42-4.16(m,6H),3.81(s,6H),3.65-3.50(m,3H),3.33-3.19(m,2H),2.94(d,J=16.0Hz,1H),2.75(d,J=6.4Hz,1H),2.46(dd,J=15.6,2.0Hz,1H),2.00-1.92(m,2H),1.92-1.72(m,4H),1.52(s,9H),0.78-0.69(m,1H),0.54-0.42(m,1H).MS m/z:973.1[M+1]
化合物6-1B2:分析SFC(カラム:ChiralPak IH-3,50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.495minであり、ee値は98.01%であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.25(s,1H),7.10(d,J=8.4Hz,4H),6.93(s,1H),6.88(d,J=8.4Hz,4H),6.51(s,1H),5.01(s,1H),4.92(s,1H),4.53(s,4H),4.39-4.24(m,5H),4.17(d,J=8.8Hz,1H),3.81(s,6H),3.64-3.49(m,3H),3.33-3.19(m,2H),2.95(d,J=18.8Hz,1H),2.75(d,J=4.8Hz,1H),2.46(d,J=16.4Hz,1H),1.99-1.89(m,2H),1.88-1.72(m,4H),1.52(s,9H),0.74(d,J=1.6Hz,1H),0.53-0.43(m,1H).MS m/z:973.1[M+1]
ステップ4:
化合物6A1:
窒素ガスの保護下で、化合物6-1A1(0.07g、71.91μmol)をジクロロメタン(3.5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(1.07g、9.42mmol)を加え、次に、20℃で3時間反応させた。減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Waters Xbridge BEH C18 100×30mm×10μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、10mMの炭酸水素アンモニウムを含む);勾配:B%:35%~70%)により分離・精製して化合物6A1を得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.31(d,J=9.6Hz,1H),6.87(s,1H),6.42(s,1H),5.03(s,1H),4.94(s,1H),4.44-4.26(m,3H),4.26-4.11(m,3H),3.66(s,2H),3.53(t,J=11.6Hz,2H),3.37-3.23(m,2H),2.98(d,J=16.8Hz,1H),2.77(dd,J=8.4,2.8Hz,1H),2.47(d,J=16.4Hz,1H),2.23-2.04(m,2H),1.91-1.81(m,4H),1.56(s,1H),1.28(d,J=10.8Hz,1H),0.89(t,J=7.2Hz,1H),0.57-0.44(m,1H).MS m/z:633.1[M+1]
化合物6A2:
窒素ガスの保護下で、化合物6-1A2(0.07g、71.91μmol)をジクロロメタン(3.5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(1.07g、9.42mmol)を加え、次に、20℃で3時間反応させた。減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Waters Xbridge BEH C18 100×30mm×10μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、10mMの炭酸水素アンモニウムを含む);勾配:B%:35%~70%)により分離・精製して化合物6A2を得た。H NMR(400MHz,CDCl )δ=7.30(d,J=10.0Hz,1H),6.87(s,1H),6.42(s,1H),5.02(s,1H),4.93(s,1H),4.42(d,J=12.0Hz,1H),4.36-4.26(m,2H),4.21(d,J=9.2Hz,3H),3.65(s,2H),3.61-3.54(m,1H),3.47(d,J=12.4Hz,1H),3.35-3.23(m,2H),2.95(d,J=16.8Hz,1H),2.84-2.72(m,1H),2.46(d,J=16.4Hz,1H),2.11(br s,2H),1.92-1.80(m,4H),1.63-1.51(m,1H),1.40-1.19(m,1H),0.85-0.70(m,1H),0.60-0.42(m,1H).MS m/z:633.2[M+1]
ステップ5:
化合物6B1:
窒素ガスの保護下で、化合物6-1B1(0.06g、61.64μmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(921.00mg、8.08mmol)を加え、次に、20℃で2時間反応させた。減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×40mm×10μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.05%のアンモニア水+10mMの炭酸水素アンモニウムを含む);勾配:B%:30%~70%)により分離・精製して化合物6B1を得た。 H NMR(400MHz,CDCl )δ=7.31(d,J=9.6Hz,1H),6.87(s,1H),6.42(s,1H),5.01(s,1H),4.92(s,1H),4.42(d,J=12.8Hz,1H),4.33-4.24(m,2H),4.22-4.17(m,1H),4.14(s,2H),3.63(s,2H),3.58(s,1H),3.54(d,J=12.4Hz,1H),3.45(d,J=12.4Hz,1H),3.32-3.21(m,2H),2.95(d,J=16.8Hz,1H),2.75(dd,J=8.8,3.6Hz,1H),2.46(d,J=17.2Hz,1H),1.92-1.86(m,2H),1.85-1.78(m,3H),1.58-1.52(m,1H),1.35-1.20(m,1H),0.74(q,J=4.0Hz,1H),0.53-0.44(m,1H).MS m/z:633.2[M+1]
化合物6B2:
窒素ガスの保護下で、化合物6-1B2(0.06g、61.64μmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(921.00mg、8.08mmol)を加え、次に、20℃で2時間反応させた。減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×40mm×10μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.05%のアンモニア水+10mMの炭酸水素アンモニウム);勾配:B%:25%~65%)により分離・精製して化合物6B2を得た。 H NMR(400MHz,CDCl )δ=7.35-7.27(m,1H),6.88(s,1H),6.43(s,1H),5.03(s,1H),4.95(s,1H),4.46-4.26(m,3H),4.26-4.06(m,3H),3.66(s,3H),3.53(t,J=10.8Hz,2H),3.29(d,J=11.2Hz,2H),2.98(d,J=15.6Hz,1H),2.78(s,1H),2.48(d,J=14.8Hz,1H),1.85(s,5H),1.57(s,1H),1.38-1.22(m,1H),0.79(s,1H),0.51(s,1H).MS m/z:633.2[M+1]
実施例7
ステップ1:
窒素ガスの保護下で、中間体Int-3A(0.2g、323.36μmol)及び中間体3-6(265.54mg、420.36μmol)をトルエン(2mL)及び水(0.4mL)に溶解させ、リン酸カリウム(137.28mg、646.71μmol)及びクロロ[(ジ(1-アダマンチル)-N-ブチルホスフィン)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)(32.43mg、48.50μmol)を加え、次に、90℃で6時間反応させた。反応系に水(7mL)を加え、水相を酢酸エチル(7mL×3)で抽出し、分離した。有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex luna C18 250×50mm×10μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.04%の塩酸を含む);勾配:B%:60%~80%、10min)により分離・精製して化合物7-1Aを得た。MS m/z:879.3[M-C1310O]
ステップ2:
窒素ガスの保護下で、中間体Int-3B(0.2g、323.36μmol)及び中間体3-6(265.54mg、420.36μmol)をトルエン(2mL)及び水(0.4mL)に溶解させ、リン酸カリウム(137.28mg、646.71μmol)及びクロロ[(ジ(1-アダマンチル)-N-ブチルホスフィン)-2-(2-アミノビフェニル)]パラジウム(II)(32.43mg、48.50μmol)を加え、次に、90℃で4時間反応させた。反応系に水(7mL)を加え、水相を酢酸エチル(7mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、有機相を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(移動相:石油エーテル:酢酸エチル=50:1~1:1)により分離・精製して化合物7-1Bを得た。MS m/z:522.4[M/2+1]
ステップ3:
窒素ガスの保護下で、7-1A(0.19g、216.12μmol)をジクロロメタン(7.5mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(3.46g、30.36mmol)を加え、次に、20℃で2時間反応させた。減圧濃縮して粗生成物化合物7-2Aを得た。MS m/z:779.6[M+1]
ステップ3を参照し、7-1Bを原料として使用して、化合物7-2Bを得た。MS m/z:779.6[M+1]+。
ステップ4:
窒素ガスの保護下で、化合物7-2A(0.4g、143.58μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解させ、フッ化セシウム(2.18g、14.36mmol)及び炭酸ナトリウム(91.31mg、861.50μmol)を加え、20℃で15時間反応させた。反応系に水(6mL)を加え、水相を酢酸エチル(7mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.04%のギ酸を含む);勾配:B%:15%~55%)により分離し、更に分取SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IG(250mm×30mm、10μm);移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%:50%~50%、11min)により分離・精製してそれぞれ化合物7A1及び化合物7A2を得た。
化合物7A1:分析SFC(カラム:ChiralPak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.693minであり、ee値は97.92%であった。 H NMR(400MHz,CDCl3 )δ=7.67(dd,J=8.8,5.6Hz,1H),7.28(s,1H),7.22(t,J=8.8Hz,1H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),6.97(d,J=2.0Hz,1H),5.03(s,1H),4.95(s,1H),4.41(d,J=12.4Hz,1H),4.35(d,J=10.4Hz,2H),4.23(d,J=10.0Hz,1H),4.04-3.80(m,2H),3.66(s,3H),3.55(d,J=12.4Hz,1H),3.51(d,J=12.0Hz,1H),3.31(d,J=4.4Hz,1H),3.28(s,1H),3.01(d,J=16.8Hz,1H),2.82-2.74(m,2H),2.48(d,J=16.8Hz,1H),1.90-1.86(m,5H),1.60-1.53(m,1H),1.32-1.19(m,1H),0.80(q,J=4.4Hz,1H),0.56-0.48(m,1H).MS m/z:623.2[M+1]+ 。化合物7A2:分析SFC(カラム:ChiralPak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は2.236minであり、ee値は98.26%であった。 H NMR(400MHz,CDCl )δ=7.67(dd,J=8.8,6.0Hz,1H),7.28(s,1H),7.22(t,J=8.8Hz,1H),7.25-7.19(m,1H),7.12(d,J=2.0Hz,1H),5.03(s,1H),4.95(s,1H),4.44-4.30(m,3H),4.29-4.23(m,1H),4.07-3.83(m,2H),3.77-3.65(m,3H),3.57(t,J=10.8Hz,2H),3.32(s,1H),3.29(d,J=5.2Hz,1H),2.99(d,J=16.4Hz,1H),2.83-2.73(m,2H),2.49(d,J=16.8Hz,1H),1.94-1.86(m,5H),1.63-1.53(m,1H),1.30-1.11(m,1H),0.82(d,J=4.0Hz,1H),0.53(q,J=8.0Hz,1H).MS m/z:623.2[M+1]
ステップ5:
窒素ガスの保護下で、化合物7-2B(0.55g、198.24μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させ、フッ化セシウム(3.01g、19.82mmol)及び炭酸ナトリウム(126.07mg、1.19mmol)を加え、20℃で15時間反応させた。反応系に水(6mL)を加え、水相を酢酸エチル(7mL×3)で抽出し、分離した。有機相を合わせ、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をHPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna C18 75×30mm×3μm;移動相:A(アセトニトリル)及びB(水、0.04%のギ酸を含む);勾配:B%:15%~55%)により分離し、更に分取SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IG(250mm×30mm、10μm);移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%:55%~55%、7min)により分離・精製してそれぞれ化合物7B1及び化合物7B2を得た。
化合物7B1:分析SFC(カラム:ChiralPak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は1.745minであり、ee値は98.56%であった。 H NMR(400MHz,CDCl )δ=7.67(dd,J=9.2,6.0Hz,1H),7.30-7.25(m,1H),7.22(t,J=8.8Hz,1H),7.11(d,J=1.6Hz,1H),6.97(d,J=1.6Hz,1H),5.03(s,1H),4.94(s,1H),4.38(t,J=14.0Hz,2H),4.32-4.27(m,1H),4.27-4.19(m,1H),4.11-3.76(m,2H),3.73-3.61(m,3H),3.53(t,J=11.6Hz,2H),3.34-3.23(m,2H),2.98(d,J=16.8Hz,1H),2.81-2.73(m,2H),2.48(d,J=16.8Hz,1H),1.92-1.79(m,5H),1.60-1.52(m,1H),1.26(s,1H),0.79(q,J=3.6Hz,1H),0.51(q,J=7.6Hz,1H).MS m/z:623.2[M+1]
化合物7B2:分析SFC(カラム:ChiralPak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%:5%~5%、3min)の条件下で、保持時間は2.343minであり、ee値は98.62%であった。H NMR(400MHz,CDCl)δ=7.67(dd,J=8.8,5.6Hz,1H),7.29-7.25(m,1H),7.22(t,J=8.8Hz,1H),7.11(d,J=2.4Hz,1H),6.97(d,J=2.0Hz,1H),5.03(s,1H),4.95(s,1H),4.41(d,J=12.0Hz,1H),4.36(d,J=10.4Hz,2H),4.23(d,J=10.0Hz,1H),4.07-3.78(m,2H),3.75-3.63(m,3H),3.59(d,J=12.0Hz,1H),3.54(d,J=12.4Hz,1H),3.31(d,J=3.2Hz,1H),3.28(s,1H),3.00(d,J=16.8Hz,1H),2.82-2.73(m,2H),2.48(d,J=16.8Hz,1H),1.93-1.80(m,5H),1.61-1.51(m,1H),1.26(s,1H),0.81(q,J=4.0Hz,1H),0.55-0.47(m,1H).MS m/z:623.2[M+1]
実施例8
ステップ1:
化合物8-1(2g、6.05mmol)及び1-1B(1.35g、6.36mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、-40℃でトリエチルアミン(1.84g、18.16mmol)を滴加した。滴加完了後、25℃に昇温させ、3時間反応させた。50mLの水に注ぎ、分離した。水相をジクロロメタン(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~3:1)により分離・精製して化合物8-2を得た。MS m/z:505.0,507.0[M+1]
ステップ2:
8-2(646mg、1.28mmol)及びフッ化カリウム(1.48g、25.52mmol)をジメチルスルホキシド(12mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、120℃に加熱し、1時間撹拌した。反応液を60mLの水に注ぎ、酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~5:1)により分離・精製して8-3を得た。 H NMR(400MHz,CDCl )δ7.80(d,J=1.6Hz,1H),4.22-4.58(m,4H),3.51-3.89(m,2H),1.90-2.04(m,2H),1.66-1.84(m,2H),1.53(s,9H)。
ステップ3:
Int-5(333.98mg、1.23mmol)、8-3(502mg、1.03mmol)及びリン酸カリウム(435.17mg、2.05mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)及び水(2.5mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、メタンスルホナト(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリ-i-プロピル-1,1’-ビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(86.76mg、102.50μmol、0.1eq)を加え、窒素ガスで3回置換し、35℃で3時間撹拌した。反応液を冷却させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~4:1)により分離・精製して8-4を得た。 H NMR(400MHz,CDCl )δ7.81(d,J=1.6Hz,1H),6.90(dd,J=7.2,2.4Hz,1H),6.65(dd,J=5.2,2.4Hz,1H),4.29-4.56(m,4H),3.51-3.87(m,2H),1.93-2.03(m,2H),1.77(br d,J=8.0Hz,2H),1.54(s,9H)。
ステップ4:
8-4(330mg、595.25μmol)、N-ヨードスクシンイミド(200.88mg、892.87μmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(3.3mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、50℃に加熱させ、28時間撹拌した。反応液を5mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び5mLの飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~3:1)により分離・精製して化合物8-5を得た。 H NMR(400MHz,CDCl )δ7.85(d,J=1.6Hz,1H),7.11(d,J=8.4Hz,1H),4.30-4.63(m,4H),3.52-3.91(m,2H),1.94-2.05(m,2H),1.72-1.88(m,2H),1.54(s,9H)。
ステップ5:
水素化ナトリウム(36.69mg、917.26μmol、60%)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、0℃に冷却させ、2-7(151.56mg、917.26μmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を加え、20℃に昇温させ、10分間撹拌した。0℃に冷却させ、8-5(208mg、305.75μmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液を加え、20℃に昇温させ、4時間撹拌した。反応液を10mLの飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(2mL×3)で抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~1:2)により分離・精製して8-6を得た。MS m/z:825.1[M+1]
ステップ6:
8-6(180mg、218.05μmol)、メチルボロン酸(39.16mg、654.14μmol)及び炭酸カリウム(60.27mg、436.09μmol)をジオキサン(2mL)及び水(0.5mL)に溶解させ、窒素ガスで3回置換し、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(15.95mg、21.80μmol、0.1eq)を加え、窒素ガスで3回置換し、80℃に昇温させ、60時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=1:0~1:2)により分離・精製して粗生成物を得た。粗生成物を分取SFC(クロマトグラフィーカラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm);移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%=45%~45%)により分離・精製してそれぞれ8-7Aと8-7Bとの混合物、8-7C及び8-7Dを得た。8-7CはSFC分析方法(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%=5%~50%~5%、3.0min)での保持時間は1.468minであり、キラル異性体の過剰率は97.36%であった。8-7DはSFC分析方法(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak AD-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(イソプロパノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%=5%~50%~5%、3.0min)での保持時間は1.603minであり、キラル異性体の過剰率は100%であった。
ステップ7:
8-7Aと8-7Bとの混合物(32mg、44.84μmol)をジクロロメタン(0.6mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え、15℃で0.5時間撹拌した。反応液にアンモニア水を滴加してpHを9に調節し、減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna 100×30mm×3μm;移動相A:水(0.2%のギ酸)、移動相B:アセトニトリル;実行勾配:B%:1%~30%、8min実行した)により分離・精製して粗生成物を得た。粗生成物を分取SFC(クロマトグラフィーカラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10μm);移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.1%のアンモニア水を含む);勾配:B%=50%~50%、11min実行した)により分離・精製して8Aと8Bを得た。
8AはSFC分析方法(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%=5%~50%~5%、3.0min)での保持時間は1.727minであり、キラル異性体の過剰率は100%であった。H NMR(400MHz,CD OD)δ:7.91(s,1H),7.01(d,J=8.4Hz,1H),4.95-5.10(m,2H),4.47(br d,J=12.4Hz,2H),4.25-4.42(m,2H),3.56-3.75(m,5H),3.26-3.30(m,1H),3.20(br d,J=9.6Hz,1H),2.91(br d,J=16.4Hz,1H),2.79(br dd,J=9.2,3.6Hz,1H),2.53(br d,J=17.2Hz,1H),1.97(s,3H),1.81(br s,5H),1.56-1.70(m,1H),0.70(q,J=4.0Hz,1H),0.49-0.59(m,1H)。MS m/z:613.2[M+1]
8BはSFC分析方法(クロマトグラフィーカラム:Chiralpak IG-3、50×4.6mm、3μm;移動相:A(超臨界CO)及びB(エタノール、0.1%のイソプロピルアミンを含む);勾配:B%=5%~50%~5%、3.0min)での保持時間は2.216minであり、キラル異性体の過剰率は99.22%であった。H NMR(400MHz,CD OD)δ:7.92(d,J=2.0Hz,1H),7.01(d,J=8.4Hz,1H),4.96-5.10(m,2H),4.47(br t,J=13.2Hz,2H),4.25-4.41(m,2H),3.57-3.74(m,5H),3.26-3.30(m,1H),3.20(d,J=9.6Hz,1H),2.91(br d,J=16.8Hz,1H),2.79(dd,J=9.6,4.0Hz,1H),2.53(br d,J=16.4Hz,1H),1.76-1.91(m,8H),1.56-1.69(m,1H),0.70(q,J=4.4Hz,1H),0.49-0.59(m,1H)。MS m/z:613.2[M+1]
ステップ8:
8-7Cをジクロロメタン(0.6mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え、15℃で0.5時間撹拌した。反応液にアンモニア水を滴加してpHを9に調節し、減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna 100×30mm×3μm;移動相A:水(0.2%のギ酸)、移動相B:アセトニトリル;実行勾配:B%:1%~30%、8min実行した)により分離・精製して8Cのギ酸塩を得た。 H NMR(400MHz,CD OD)δ8.51(br s,1H),7.94(s,1H),7.02(d,J=8.0Hz,1H),5.09(d,J=16.4Hz,2H),4.50-4.63(m,3H),4.41(d,J=10.8Hz,1H),3.86-4.08(m,3H),3.76(br dd,J=12.8,8.8Hz,2H),3.48(br d,J=15.6Hz,1H),3.34-3.41(m,1H),2.92-3.03(m,2H),2.66(br d,J=16.4Hz,1H),1.93-2.07(m,7H),1.81-1.92(m,1H),1.66-1.76(m,1H),0.71-0.78(m,1H),0.60-0.69(m,1H)。MS m/z:613.2[M+1]
ステップ9:
8-7D(21mg、29.43μmol)をジクロロメタン(0.6mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え、15℃で0.5時間撹拌した。反応液にアンモニア水を滴加してpHを9に調節し、減圧濃縮した。粗生成物を分取HPLC(クロマトグラフィーカラム:Phenomenex Luna 100×30mm×3μm;移動相A:水(0.2%のギ酸)、移動相B:アセトニトリル;実行勾配:B%:1%~30%、8min実行した)により分離・精製して8Dのギ酸塩を得た。 H NMR(400MHz,CD OD)δ8.53(br s,1H),7.93(s,1H),7.02(d,J=8.0Hz,1H),5.07(br d,J=18.8Hz,2H),4.42-4.65(m,3H),4.37(br d,J=10.8Hz,1H),3.81-3.97(m,3H),3.73(br d,J=12.4Hz,2H),3.43(br d,J=15.6Hz,1H),3.34(br s,1H),2.84-3.03(m,2H),2.62(br d,J=17.2Hz,1H),1.97(s,7H),1.81-1.89(m,1H),1.64-1.73(m,1H),0.69-0.81(m,1H),0.57-0.66(m,1H)。MS m/z:613.2[M+1]
実験例1:GP2D細胞のp-ERK阻害試験
1.目的
HTRF法により、GP2D細胞のp-ERKを効果的に阻害できる化合物をスクリーニングすることである。
2.実験プロセス
1).GP2D細胞を透明な96ウェル細胞培養プレートに播種し、80μL/ウェルの細胞懸濁液を入れ、各ウェルに8000個の細胞が含まれ、細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、37℃で一晩培養した。
2).2μLの化合物を78μLの細胞培地に加え、均一に混合した後、20μLの化合物溶液を対応する細胞プレートのウェルに加え、細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに戻せて1時間培養を続けた。
3).培養終了後、細胞上清を捨て、各ウェルに1Xの細胞溶解液50μLを加え、室温で30分間振盪しながら培養した。
4).Phospho-ERK1/2 Eu Cryptate抗体とPhospho-ERK1/2 d2抗体を検出緩衝液で20倍に希釈した。
5).新しい384白色マイクロプレートに16μL/ウェルで細胞溶解上清を取って入れ、Phospho-ERK1/2 Eu Cryptate抗体希釈液2μL、Phospho-ERK1/2 d2抗体希釈液2μLを加え、室温で少なくとも4時間培養した。
6).培養終了後、HTRF励起:320nm、発光:615nm、665nmをマルチモードマイクロプレートリーダーを用いて読み取った。
7).試験化合物のIC50を計算した。
3.実験結果
結果は表2に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は有意なGP2D p-ERK阻害作用を有する。
実験例2. GP2D 3D CTG実験
1.実験目的:
本実験の目的は、KRAS G12D突然変異を有するGP2Dヒト結腸癌細胞に対する本発明の化合物の増殖阻害効果を検証することである。
2.実験材料:
細胞株GP2D、DMEM培地はGIBCOから購入し、FBSはHycloneから購入し、L-glutamineはInvitrogenから購入した。96-ウェルプレートはUltra Low Clusterから購入した。CellTiter-Glo(登録商標) 3D Cell Viability Assay(3D細胞生存率の化学発光検出試薬)試薬はPromegaから購入し、2104 EnVisionプレートリーダーはPerkinElmerから購入した。
3.実験方法:
GP2D細胞をDMEM+10%のFBS+2mMのL-glutamineの培養条件に従って、37℃、5%のCOのインキュベーターで培養した。定期的に継代し、対数増殖期にある細胞をプレイティング用に採取した。GP2D細胞を96ウェルU底細胞培養プレートに播種し、各ウェルに135μLの細胞懸濁液とし、その中に6000個のGP2D細胞が含まれるようにした。培養プレートを37℃、5%のCO、及び100%の相対湿度のインキュベーターで一晩培養した。試験化合物をピペットで8個の濃度で5倍に希釈し、即ち、200μMから2.56nMに希釈し、同じ条件で2つのウェルを設置した。78μLの培地をミドルプレートに加え、更に対応する位置に従って、2μL/ウェルの勾配希釈化合物をミドルプレートに移し、均一に混合した後20μL/ウェルを細胞プレートに移した。細胞プレートに移した化合物の濃度の範囲は、1μM~0.0128nMであった。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、5日間培養した。化合物を加えた細胞プレートの培養が終わった後、細胞プレートの各ウェルに100μLの細胞生存率化学発光検出試薬を加え、室温で10分間培養して、発光信号を安定させた。マルチモードマイクロプレートリーダーを使用してデータを読み取った。
4.データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用してローデータを阻害率に変換し、IC50値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングにより得られた(GraphPad Prismのlog(inhibitor)vs.response--Variable slopeモーターで得られる)。
5.実験結果:
実験結果は表3に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は、KRAS G12D突然変異を有するGP2D細胞に対して有意な抗増殖活性を有する。
実験例3.AsPC-1 3D CTG実験
1.実験目的:
本実験の目的は、KRAS G12D突然変異を有するAsPC-1ヒト膵臓癌細胞に対する本発明の化合物の増殖阻害効果を検証することである。
2.実験材料:
細胞株AsPC-1、RPMI-1640培地はGIBCOから購入し、FBSはHycloneから購入した。96-ウェルプレートはUltra Low Clusterから購入し、CellTiter-Glo(登録商標) 3D Cell Viability Assay(3D細胞生存率の化学発光検出試薬)試薬はPromegaから購入し、2104 EnVisionプレートリーダーはPerkinElmerから購入した。
3.実験方法:
AsPC-1細胞をRPMI-1640+10%のFBSの培養条件に従って、37℃、5%のCOのインキュベーターで培養した。定期的に継代し、対数増殖期にある細胞をプレイティング用に採取した。AsPC-1細胞を96ウェルU底細胞培養プレートに播種し、各ウェルに135μLの細胞懸濁液とし、その中に500個のAsPC-1細胞が含まれるようにした。培養プレートを37℃、5%のCO、及び100%の相対湿度のインキュベーターで一晩培養した。試験化合物をピペットで8個の濃度で5倍に希釈し、即ち、200μMから2.56nMに希釈し、同じ条件で2つのウェルを設置した。78μLの培地をミドルプレートに加え、更に対応する位置に従って、2μL/ウェルの勾配希釈化合物をミドルプレートに移し、均一に混合した後20μL/ウェルを細胞プレートに移した。細胞プレートに移した化合物の濃度の範囲は、1μM~0.0128nMであった。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、7日間培養した。化合物を加えた細胞プレートの培養が終わった後、細胞プレートの各ウェルに100μLの細胞生存率化学発光検出試薬を加え、室温で10分間培養して、発光信号を安定させた。マルチモードマイクロプレートリーダーを使用してデータを読み取った。
4.データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用してローデータを阻害率に変換し、IC50値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングにより得られた(GraphPad Prismのlog(inhibitor)vs.response--Variable slopeモーターで得られる)。
5.実験結果:
実験結果は表4に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は、KRAS G12D突然変異を有するAsPC-1細胞に対して有意な抗増殖活性を有する。
実験例4:PANC04.03 3D CTG実験
1.実験目的:
本実験の目的は、KRAS G12D突然変異を有するPANC04.03ヒト膵臓癌細胞に対する本発明の化合物の増殖阻害効果を検証することである。
2.実験材料:
細胞株PANC04.03、RPMI-1640培地はGIBCOから購入し、FBSはHycloneから購入し、human insulinはYeasenから購入した。96-ウェルプレートはUltra Low Clusterから購入し、CellTiter-Glo(登録商標) 3D Cell Viability Assay(3D細胞生存率の化学発光検出試薬)試薬はPromegaから購入し、2104 EnVisionプレートリーダーはPerkinElmerから購入した。
3.実験方法:
PANC04.03細胞をRPMI-1640+15%のFBS+5ug/mlのヒトインスリンの培養条件に従って、37℃、5%のCOのインキュベーターで培養した。定期的に継代し、対数増殖期にある細胞をプレイティング用に採取した。PANC04.03細胞を96ウェルU底細胞培養プレートに播種し、各ウェルに135μLの細胞懸濁液とし、その中に2000個のPANC04.03細胞が含まれるようにした。培養プレートを37℃、5%のCO、及び100%の相対湿度のインキュベーターで一晩培養した。試験化合物をピペットで8個の濃度で5倍に希釈し、即ち、200μMから2.56nMに希釈し、同じ条件で2つのウェルを設置した。78μLの培地をミドルプレートに加え、更に対応する位置に従って、2μL/ウェルの勾配希釈化合物をミドルプレートに移し、均一に混合した後20μL/ウェルを細胞プレートに移した。細胞プレートに移した化合物の濃度の範囲は、1μM~0.0128nMであった。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターに入れ、7日間培養した。化合物を加えた細胞プレートの培養が終わった後、細胞プレートの各ウェルに100μLの細胞生存率化学発光検出試薬を加え、室温で10分間培養して、発光信号を安定させた。マルチモードマイクロプレートリーダーを使用してデータを読み取った。
4.データ分析:
方程式(Sample-Min)/(Max-Min)×100%を使用してローデータを阻害率に変換し、IC50値は4つのパラメーターを使用したカーブフィッティングにより得られた(GraphPad Prismのlog(inhibitor)vs.response--Variable slopeモーターで得られる)。
5.実験結果:
結果は表5に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は、KRAS G12D突然変異を有するPANC04.03細胞に対して有意な抗増殖活性を有する。
実験例5 生体内薬物動態実験
1.実験目的:
本実験の目的は、CD-1マウスに経口投与及び静脈内注射した本発明の化合物の薬物動態特性を調査することである。
2.実験方法:
試験化合物を10%のジメチルスルホキシド+90%(10%のヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HP-β-CD)水溶液)と混合し、ボルテックスし、超音波処理してそれぞれ0.6、3.0及び10.0mg/mLの透明な溶液を製造した。7~10週齢のオスCD-1マウスを選択し、3mg/kg(投与濃度:0.6mg/mL)の投与量で候補化合物溶液を静脈内投与(i.v.)した。30mg/kg(投与濃度:3.0mg/mL)又は100mg/kg(投与濃度:10.0mg/mL)の投与量で候補化合物溶液を経口投与(p.o.)した。所定時間の全血を採取して血漿を製造し、LC-MS/MS法により薬物濃度を分析し、Phoenix WinNonlinソフト(Pharsight社、米国)で薬物動態パラメータを算出した。
3.実験結果:
結果は表6に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は、マウスの体内においてより優れた薬物動態学的特性を有する。
実験例6 GP2D腫瘍モデルの生体内薬力学実験
1.実験目的:
ヒト結腸癌GP2D細胞をヌードマウスに皮下移植したBalb/cヌードマウスモデルの生体内薬力学研究のためである。
2.実験方法:
細胞培養:ヒト結腸癌GP2D細胞を体外で単層培養し、培養条件はDMEM/F12培地に20%のウシ胎児血清を加え、37℃で、5% COのインキュベーターで培養した。週に2回、トリプシン-EDTAを使用して通常のな消化処理をし、継代培養した。細胞飽和度が80%~90%になり、必要な数に達したら、細胞を集めて計数し、適量のPBSに再懸濁し、マトリゲルを1:1の割合で加えて、細胞密度が25×10細胞/mLの細胞懸濁液を得た。
細胞接種:0.2mL(5×10細胞/マウス)のGP2D細胞(マトリックスゲル添加、体積比は1:1)を各マウスの右背部に皮下接種した。
実験操作:平均腫瘍体積が140mmに達したとき、腫瘍体積に応じて、各群に6匹の動物で無作為に群を分け、ブランク群の投与量は0であり、試験群の投与量はそれぞれ30mg/kg、100mg/kgであり、投与体積は10μL/gであり、1日2回、28日間経口投与した。
3.腫瘍の測定と実験指標:
週に2回ノギスで腫瘍の直径を測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×bであり、aとbは、それぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)又は相対腫瘍増殖率T/C(%)によって評価される。相対腫瘍増殖率T/C(%)=TRTV/CRTV×100%(TRTV:治療群RTV;CRTV:陰性対照群RTV)。腫瘍の測定結果に従って相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)を計算し、計算式はRTV=V/Vであり、ここで、Vは群を分けて投与する時(即ち、D)に測定した平均腫瘍体積であり、Vは特定の測定時の平均腫瘍体積であり、TRTVはCRTVと同じ日のデータを取った。
TGI(%)は、腫瘍増殖阻害率を反映する。TGI(%)=[(1-(特定の処理群の投与終了時の平均腫瘍体積-当該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積)/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積-溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積))×100%。
4.実験結果:
実験結果は表7に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は優れた腫瘍阻害効果を有する。
実験例7 PANC04.03腫瘍モデルの生体内薬力学実験
1.実験目的:
ヒト膵臓癌PANC04.03細胞をヌードマウスに皮下移植したBalb/cヌードマウスモデルの生体内薬力学研究のためである。
2.実験方法:
細胞培養:ヒト膵臓癌PANC04.03細胞を体外単層培養し、培養条件はRPMI-1640+15%のFBS+10units/mLのインスリン、37℃で、5%のCOのインキュベーターで培養した。週に2回、トリプシン-EDTAを使用して通常のな消化処理をし、継代培養した。細胞飽和度が80%~90%になり、必要な数に達したら、細胞を集めて計数し、適量のPBSに再懸濁し、細胞密度が25×10細胞/mLの細胞懸濁液を得た。
細胞接種:0.2mL(5×10細胞/マウス)のPANC04.03細胞を各マウスの右背部に皮下接種した。
実験操作:平均腫瘍体積が190mmに達したとき、腫瘍体積に応じて、各群に6匹の動物で無作為に群を分け、ブランク群の投与量は0であり、試験群の投与量はそれぞれ30mg/kg、100mg/kg、150mg/kgであり、投与体積は10μL/gであり、1日2回、28日間経口投与した。
3.腫瘍の測定と実験指標:
週に2回ノギスで腫瘍の直径を測定した。腫瘍体積の計算式は:V=0.5a×bであり、aとbは、それぞれ腫瘍の長径と短径を表す。
化合物の抗腫瘍効果は、TGI(%)又は相対腫瘍増殖率T/C(%)によって評価される。相対腫瘍増殖率T/C(%)=TRTV/CRTV×100%(TRTV:治療群RTV;CRTV:陰性対照群RTV)。腫瘍の測定結果に従って相対腫瘍体積(relative tumor volume、RTV)を計算し、計算式はRTV=V/Vであり、ここで、Vは群を分けて投与する時(即ち、D)に測定した平均腫瘍体積であり、Vは特定の測定時の平均腫瘍体積であり、TRTVはCRTVと同じ日のデータを取った。
TGI(%)は、腫瘍増殖阻害率を反映する。TGI(%)=[(1-(特定の処理群の投与終了時の平均腫瘍体積-当該処理群の投与開始時の平均腫瘍体積)/(溶媒対照群の治療終了時の平均腫瘍体積-溶媒対照群の治療開始時の平均腫瘍体積))×100%。
4.実験結果:
実験結果は表8に示された通りである。
実験結論:本発明の化合物は優れた腫瘍阻害効果を有する。

Claims (19)

  1. 式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、
    Xは、CH、C-Rx、N及びN-Oから選択され、好ましくは、Xは、N及びN-Oから選択され、Rxは、F、Cl、Brから選択され、
    は、

    から選択され、前記

    は、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、
    は、H及びDから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルキル、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。)
  2. 式(III-1)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、
    Xは、CN、N及びN-Oから選択され、好ましくは、Xは、N及びN-Oから選択され、
    は、

    から選択され、前記

    は、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、
    は、H及びDから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。)
  3. 式(II)及び(III-2)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、
    は、フェニル、ピリジル及びナフチルから選択され、前記フェニル、ピリジル及びナフチルは、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換され、
    は、

    から選択され、前記

    は、それぞれ独立して任意選択で1、2又は3つのRにより置換され、
    は、H及びDから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、OH、NH、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、-C1-3アルキル-シクロプロピル及びシクロプロピルから選択され、前記C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C2-4アルケニル、C2-4アルキニル、シクロプロピル及び-C1-3アルキル-シクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換され、
    は、H、CN、CH及びOCHから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF、CF及びCHCFから選択され、
    各Rは、それぞれ独立してF、Cl、Br、I、CHF、CHF及びCFから選択される。)
  4. 各Rは、それぞれ独立してF、Cl、OH、NH、CH、CHCH、CH(CH、OCH、OCHCH、OCH(CH

    及びシクロプロピルから選択され、前記CH、CHCH、CH(CH、OCH、OCHCH、OCH(CH

    及びシクロプロピルは、それぞれ独立して1、2又は3つのRにより任意選択で置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. 各Rは、それぞれ独立してF、Cl、OH、NH、CH、CHF、CF、CHCF、CH(CH)CF、OCH、OCF

    ら選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. は、

    から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. は、

    から選択され、前記

    は、それぞれ独立して1、2、3又は4つのRにより任意選択で置換される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. は、

    から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. は、

    から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. は、

    から選択される、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. は、

    から選択される、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. Xは、Nから選択される、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 化合物が下記の式から選択される、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、R及びRは請求項1に定義された通りである。)
  14. 化合物が下記の式から選択される、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、X、R及びRは請求項1に定義された通りである。)
  15. 化合物が下記の式から選択される、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

    (ただし、R及びRは請求項3に定義された通りである。)
  16. 下記の式で表わされる化合物又はその薬学的に許容される塩。



  17. 下記の式から選択される、請求項16に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。



































































































  18. 化合物は、下記の式から選択される、請求項17に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。

  19. KRASG12D突然変異を有する固形腫瘍を治療するための化合物の製造における、請求項1~18のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
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