JPH0459094B2 - - Google Patents
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- JPH0459094B2 JPH0459094B2 JP19647187A JP19647187A JPH0459094B2 JP H0459094 B2 JPH0459094 B2 JP H0459094B2 JP 19647187 A JP19647187 A JP 19647187A JP 19647187 A JP19647187 A JP 19647187A JP H0459094 B2 JPH0459094 B2 JP H0459094B2
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Description
[産業上の利用分野]
この発明は、外部から補充された物品を収容し
た収容箱を、一旦一時貯蔵手段に貯えた上で、必
要に応じて収納手段に補給し、この収納手段から
被供給部に供給するように構成された物品供給装
置に関し、特に、この一時貯蔵手段上の特定の収
容箱を分離を正確に行なうための改良に関する。 [従来の技術] パレツト若しくはトレー等の収容箱に複数の物
品を収容したものを分離した状態で格納し、各々
の収容箱を例えばロボツト等に被供給部に対して
取出して、この取出された収容箱から物品をロボ
ツト等に供給する従来例の装置として、例えば、
特開昭61−206709の『トレー配送装置』がある。
この装置は、複数の物品を収納したトレーの複数
個を夫々分離して階層状に上下に収納するための
トレー収納部と、この収納部から所望のトレーを
取出すための機構を備えると共に昇降機能を併せ
もつ昇降装置(便宜上、「取出し昇降装置」と呼
ぶ)と、空のなつたトレー位置に新たなトレーを
補給するために、昇降機能と収納部の棚内に新た
なトレーを収納する機能とを併せもつ昇降装置
(便宜上、補給昇降装置と呼ぶ)とを備えている。
組立装置方向へのトレーの取出しは、取出し昇降
装置が収納部の前方(組立装置側方向)へトレー
を取出し、そのトレー内の部品を組立装置が把持
したら、トレーを元の棚に収納するようにしてい
る。他のトレー内の部品が必要なときは、取出し
昇降装置がトレー収納部の上下方向に沿つて移動
し、所望のトレーを取出し、再び、この昇降装置
が組立装置の部品把持位置まで戻るようになつて
いる。 あるトレーの部品が全て無くなると、そのトレ
ーを取出し昇降装置が前方へ引出して、それを保
持したまま収納部の最下位位置まで下降し、ここ
でトレーの保持を解除する。保持を解除されたト
レーは所定の積み上げ台上に落下して、ここに積
み上げられていくようになつている。 このようにして空のトレーが抜き出されると、
供給昇降装置が起動され、この棚位置に新たなト
レーを補給するようになつている。複数の新たな
トレーは、トレー収納部の後方の上記補給昇降装
置の直下に段積みされている。この昇降装置が起
動されると、段積みされた新たなトレーの最上位
位置まで移動して、最上位のトレーを把持し、再
び、空の棚位置まで移動まで上昇して、そのトレ
ーを棚に入れるというものである。 しかしながら、この特開昭61−206709は、上述
したように、段積みされたトレーのうち最上位に
あるものしか収納装置に対して補給できない。 一方、パレツト若しくはトレー等の収容箱に複
数の物品を収容したものを非分離状態で複数段積
みして貯蔵する装置の従来例として、例えば特開
昭61−206709の『トレー配送装置』や、特開昭60
−171927の『容器の搬送装置』や、そして、特公
昭52−26391の『パレツトとそれに搭載の搬送物
の分離装置』、特開昭60−112504の『積層した品
物を上下方向に分離する方法及び装置』である。 特開昭61−206709の『トレー配送装置』や、特
開昭60−171927の『容器の搬送装置』、もしくは
特公昭52−26391の『パレツトとそれに搭載の搬
送物の分離装置』では、段積みされたパレツト若
しくはトレーの最下位のものを1つだけ分離する
ようになつている。しかし、これでは、任意のパ
レツト若しくはトレーを分離することはできな
い。特開昭60−112504は、これら3つの従来技術
の改良として位置付けることができる。 即ち、特開昭60−112504は、複数のパレツト状
の品物を非分離の状態で積層したものを、全部一
括して分離し、この品物の任意の1つを上下動可
能な取出し具が取出すようになつている。この一
括分離は、非分離状態にある品物の各々の突出部
分に爪状のアームを夫々引つ掛けて、これらのア
ームを一括して上昇させて行なわれる。取出し要
の品物があれば、分離されたその品物位置まで前
記上下動可能な取出し具が移動し、この品物を取
出した後に下降して、その後、ロボツト等の作業
ステージまで、水平方向にこの品物を移動すると
いうものである。この作業が終了すると、取出さ
れた品物は上述の過程の逆動作を行なつて元の位
置まで戻されるというものである。換言すれば、
この特開昭60−112504の分離装置は、前述の特開
昭61−206709の『トレー配送装置』の収納部を兼
ねるものである。 [発明が解決しようとする問題点] 一般に、物品をパレツト状の収容箱に収納し、
この収容箱を複数収納した装置から、1つづつ収
容箱を取出して物品を供給するような物品供給装
置においては、この収容箱を複数収納した装置も
しくは収納手段に対して、空となつた収容箱を入
れ替えて補給する必要がある。このような物品供
給装置におけるこの収容箱の補給は、物品供給が
継続して行なわれる間は、繰返して必要となり、
しかも、必要とされる収容箱を正確に補給してや
る必要がある。 この新たな収容箱の補給を不確実ならしめる要
因として、パレツト若しくはトレー等の収容箱の
寸法に複数種類あることや、その寸法に製造公差
があることなどがある。 たしかに、前記特開昭60−112504では、非分離
状態の複数の収容箱を個々に分離することはでき
ても、それはあくまでも、個々の収容箱の寸法、
特に、積層方向の寸法(即ち、収容箱の高さ)が
一定であり、且つまた、その収容箱の寸法には狂
いがないことが前提になつている。何故なら、前
記特開昭60−112504では、収容箱の高さが一定で
あるから始めて一括分離が可能となるのであり、
もし、異なる寸法の収容箱を分離しようとすれ
ば、前記分離用のアームは破壊されてしまうであ
ろう。また、この複数の収容箱は段積みされてい
るものであり、また、収容箱には製造公差が不可
避であるから、高く積み上げればあげるほど、高
さの誤差が増えてきて、分離位置に所望の収容箱
が位置しないことが発生した場合には、前記アー
ムは同じように破壊されてしまうであろう。 [問題点を解決するための手段] この発明は上述した問題点に鑑みてなされたも
ので、この発明の目的は、任意に貯蔵された複数
の収容箱のなかから、補給に必要な収容箱を、そ
の収容箱の公差にもかかわらず正確確実に選別し
て補給することが出来る物品供給装置を提供する
ことである。 この課題を達成するための本発明の構成は、物
品の加工または組立が行なわれている外部に対
し、その加工または組立作業の進度に応じて新た
な物品を供給するために、その物品を収容した収
容箱を収容箱単位でその外部に供給する物品供給
装置であつて、 物品が収容された多数の新たな収容箱を非分離
の段積み状態で載置する載置台と、 前記載置台を、載置された前記多数の収容箱と
ともに上下方向に移動する移動機構と、 固定位置に設けられ、前記載置台上の前記多数
の新たな収容箱のなかから一部の収容箱を分離可
能な分離手段と、 分離された一部の収容箱を取り出し可能に配さ
れ、取り出した一部の収容箱を前記外部に供給す
る供給手段と、 前記載置台上の前記多数の収容箱の夫々の段積
み位置を記憶する記憶手段と、 前記外部における加工または組立作業の進度に
応じて必要となる物品を収容する収容箱を、前記
載置台上の前記多数の収容箱のなかから前記固定
位置において前記分離手段が分離できるべく、目
的の収容箱が前記固定位置にまで移動されるよう
に、前記記憶手段に記憶された段積み位置に基づ
いて、前記載置台の前記移動機構を制御する移動
制御手段と、 前記固定位置まで移動された前記一部の収容箱
の位置を検出する検出手段と、 この検出手段の信号に応答して、前記一部の収
容箱の位置を前記固定位置に合致させるべく、前
記分離手段による分離動作の前に前記載置台の位
置を修正するように、前記移動機構を制御して前
記載置台を移動する修正移動制御手段とを具備す
ることを特徴とする。 [作用] この物品供給装置によれば、収容箱の寸法に公
差があつて移動制御手段により分離対象の収容箱
が分離位置である固定位置とずれた位置まで移動
されたとしても、修正移動制御手段による修正移
動制御により修正されるので、常に正確確実な分
離が行なわれる。 [実施例] 以下に、この発明に係わる一実施例の構成を添
付図面を参照して、詳細に説明する。 尚、以下の説明において、下記の目次に示す順
序により、説明するものである。 目次 《概略構成》 《パレツトの説明》 パレツトの構成 パレツトの寸法 《バツフアの説明》 バツフア台の構成 分離機構の構成 《バツフアの動作》 基本分離動作 位置修正動作 《エレベータの説明》 エレベータ本体の構成 入れ換え機構の構成 入れ換え機構の動作 −バツフアからの取り込み動作− −空パレツトの引き込み動作− −パレツトの押し出し動作− −空パレツトの押し出し動作− 《ストツカの説明》 ストツカの構成 引き出し部の構成 引き出し部の動作 《ロボツトの説明》 ロボツトの構成 ロボツトの動作 《システムの動作》 〈制御ユニツトの構成〉 〈組立環境の入力〉 〈部品供給の効率化の変動要因〉 〈その他の表示要素〉 〈制御に使用される変数〉 〈各モジユールの上下動範囲〉 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 〈各モジユール制御の詳細説明〉
た収容箱を、一旦一時貯蔵手段に貯えた上で、必
要に応じて収納手段に補給し、この収納手段から
被供給部に供給するように構成された物品供給装
置に関し、特に、この一時貯蔵手段上の特定の収
容箱を分離を正確に行なうための改良に関する。 [従来の技術] パレツト若しくはトレー等の収容箱に複数の物
品を収容したものを分離した状態で格納し、各々
の収容箱を例えばロボツト等に被供給部に対して
取出して、この取出された収容箱から物品をロボ
ツト等に供給する従来例の装置として、例えば、
特開昭61−206709の『トレー配送装置』がある。
この装置は、複数の物品を収納したトレーの複数
個を夫々分離して階層状に上下に収納するための
トレー収納部と、この収納部から所望のトレーを
取出すための機構を備えると共に昇降機能を併せ
もつ昇降装置(便宜上、「取出し昇降装置」と呼
ぶ)と、空のなつたトレー位置に新たなトレーを
補給するために、昇降機能と収納部の棚内に新た
なトレーを収納する機能とを併せもつ昇降装置
(便宜上、補給昇降装置と呼ぶ)とを備えている。
組立装置方向へのトレーの取出しは、取出し昇降
装置が収納部の前方(組立装置側方向)へトレー
を取出し、そのトレー内の部品を組立装置が把持
したら、トレーを元の棚に収納するようにしてい
る。他のトレー内の部品が必要なときは、取出し
昇降装置がトレー収納部の上下方向に沿つて移動
し、所望のトレーを取出し、再び、この昇降装置
が組立装置の部品把持位置まで戻るようになつて
いる。 あるトレーの部品が全て無くなると、そのトレ
ーを取出し昇降装置が前方へ引出して、それを保
持したまま収納部の最下位位置まで下降し、ここ
でトレーの保持を解除する。保持を解除されたト
レーは所定の積み上げ台上に落下して、ここに積
み上げられていくようになつている。 このようにして空のトレーが抜き出されると、
供給昇降装置が起動され、この棚位置に新たなト
レーを補給するようになつている。複数の新たな
トレーは、トレー収納部の後方の上記補給昇降装
置の直下に段積みされている。この昇降装置が起
動されると、段積みされた新たなトレーの最上位
位置まで移動して、最上位のトレーを把持し、再
び、空の棚位置まで移動まで上昇して、そのトレ
ーを棚に入れるというものである。 しかしながら、この特開昭61−206709は、上述
したように、段積みされたトレーのうち最上位に
あるものしか収納装置に対して補給できない。 一方、パレツト若しくはトレー等の収容箱に複
数の物品を収容したものを非分離状態で複数段積
みして貯蔵する装置の従来例として、例えば特開
昭61−206709の『トレー配送装置』や、特開昭60
−171927の『容器の搬送装置』や、そして、特公
昭52−26391の『パレツトとそれに搭載の搬送物
の分離装置』、特開昭60−112504の『積層した品
物を上下方向に分離する方法及び装置』である。 特開昭61−206709の『トレー配送装置』や、特
開昭60−171927の『容器の搬送装置』、もしくは
特公昭52−26391の『パレツトとそれに搭載の搬
送物の分離装置』では、段積みされたパレツト若
しくはトレーの最下位のものを1つだけ分離する
ようになつている。しかし、これでは、任意のパ
レツト若しくはトレーを分離することはできな
い。特開昭60−112504は、これら3つの従来技術
の改良として位置付けることができる。 即ち、特開昭60−112504は、複数のパレツト状
の品物を非分離の状態で積層したものを、全部一
括して分離し、この品物の任意の1つを上下動可
能な取出し具が取出すようになつている。この一
括分離は、非分離状態にある品物の各々の突出部
分に爪状のアームを夫々引つ掛けて、これらのア
ームを一括して上昇させて行なわれる。取出し要
の品物があれば、分離されたその品物位置まで前
記上下動可能な取出し具が移動し、この品物を取
出した後に下降して、その後、ロボツト等の作業
ステージまで、水平方向にこの品物を移動すると
いうものである。この作業が終了すると、取出さ
れた品物は上述の過程の逆動作を行なつて元の位
置まで戻されるというものである。換言すれば、
この特開昭60−112504の分離装置は、前述の特開
昭61−206709の『トレー配送装置』の収納部を兼
ねるものである。 [発明が解決しようとする問題点] 一般に、物品をパレツト状の収容箱に収納し、
この収容箱を複数収納した装置から、1つづつ収
容箱を取出して物品を供給するような物品供給装
置においては、この収容箱を複数収納した装置も
しくは収納手段に対して、空となつた収容箱を入
れ替えて補給する必要がある。このような物品供
給装置におけるこの収容箱の補給は、物品供給が
継続して行なわれる間は、繰返して必要となり、
しかも、必要とされる収容箱を正確に補給してや
る必要がある。 この新たな収容箱の補給を不確実ならしめる要
因として、パレツト若しくはトレー等の収容箱の
寸法に複数種類あることや、その寸法に製造公差
があることなどがある。 たしかに、前記特開昭60−112504では、非分離
状態の複数の収容箱を個々に分離することはでき
ても、それはあくまでも、個々の収容箱の寸法、
特に、積層方向の寸法(即ち、収容箱の高さ)が
一定であり、且つまた、その収容箱の寸法には狂
いがないことが前提になつている。何故なら、前
記特開昭60−112504では、収容箱の高さが一定で
あるから始めて一括分離が可能となるのであり、
もし、異なる寸法の収容箱を分離しようとすれ
ば、前記分離用のアームは破壊されてしまうであ
ろう。また、この複数の収容箱は段積みされてい
るものであり、また、収容箱には製造公差が不可
避であるから、高く積み上げればあげるほど、高
さの誤差が増えてきて、分離位置に所望の収容箱
が位置しないことが発生した場合には、前記アー
ムは同じように破壊されてしまうであろう。 [問題点を解決するための手段] この発明は上述した問題点に鑑みてなされたも
ので、この発明の目的は、任意に貯蔵された複数
の収容箱のなかから、補給に必要な収容箱を、そ
の収容箱の公差にもかかわらず正確確実に選別し
て補給することが出来る物品供給装置を提供する
ことである。 この課題を達成するための本発明の構成は、物
品の加工または組立が行なわれている外部に対
し、その加工または組立作業の進度に応じて新た
な物品を供給するために、その物品を収容した収
容箱を収容箱単位でその外部に供給する物品供給
装置であつて、 物品が収容された多数の新たな収容箱を非分離
の段積み状態で載置する載置台と、 前記載置台を、載置された前記多数の収容箱と
ともに上下方向に移動する移動機構と、 固定位置に設けられ、前記載置台上の前記多数
の新たな収容箱のなかから一部の収容箱を分離可
能な分離手段と、 分離された一部の収容箱を取り出し可能に配さ
れ、取り出した一部の収容箱を前記外部に供給す
る供給手段と、 前記載置台上の前記多数の収容箱の夫々の段積
み位置を記憶する記憶手段と、 前記外部における加工または組立作業の進度に
応じて必要となる物品を収容する収容箱を、前記
載置台上の前記多数の収容箱のなかから前記固定
位置において前記分離手段が分離できるべく、目
的の収容箱が前記固定位置にまで移動されるよう
に、前記記憶手段に記憶された段積み位置に基づ
いて、前記載置台の前記移動機構を制御する移動
制御手段と、 前記固定位置まで移動された前記一部の収容箱
の位置を検出する検出手段と、 この検出手段の信号に応答して、前記一部の収
容箱の位置を前記固定位置に合致させるべく、前
記分離手段による分離動作の前に前記載置台の位
置を修正するように、前記移動機構を制御して前
記載置台を移動する修正移動制御手段とを具備す
ることを特徴とする。 [作用] この物品供給装置によれば、収容箱の寸法に公
差があつて移動制御手段により分離対象の収容箱
が分離位置である固定位置とずれた位置まで移動
されたとしても、修正移動制御手段による修正移
動制御により修正されるので、常に正確確実な分
離が行なわれる。 [実施例] 以下に、この発明に係わる一実施例の構成を添
付図面を参照して、詳細に説明する。 尚、以下の説明において、下記の目次に示す順
序により、説明するものである。 目次 《概略構成》 《パレツトの説明》 パレツトの構成 パレツトの寸法 《バツフアの説明》 バツフア台の構成 分離機構の構成 《バツフアの動作》 基本分離動作 位置修正動作 《エレベータの説明》 エレベータ本体の構成 入れ換え機構の構成 入れ換え機構の動作 −バツフアからの取り込み動作− −空パレツトの引き込み動作− −パレツトの押し出し動作− −空パレツトの押し出し動作− 《ストツカの説明》 ストツカの構成 引き出し部の構成 引き出し部の動作 《ロボツトの説明》 ロボツトの構成 ロボツトの動作 《システムの動作》 〈制御ユニツトの構成〉 〈組立環境の入力〉 〈部品供給の効率化の変動要因〉 〈その他の表示要素〉 〈制御に使用される変数〉 〈各モジユールの上下動範囲〉 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 〈各モジユール制御の詳細説明〉
残個数が1になるまで
残個数が1になつたとき
【パレツト入れ換え】
*バツフアによるパレツト分離*
*エレベータによるパレツト引出し*
*エレベータ入れ換え待機位置*
*待機位置への移動*
*残個数0の検出*
*パレツト入れ換え*
*空パレツトの積み上げ*
*最終棚の入れ換え*
〈FACに対する部品補充〉
[実施例の効果]
以上が、本発明の実施例の説明の順序である。
以下、順に説明する。 《概略構成》 先ず、この一実施例のフレキシブル・アツセン
ブリング・センタ(以下、FACと呼ぶ。)10の
概要に関して、第1図及び第2図を参照して説明
する。 このFAC10は、複数の部品x1,x2,x3…か
ら所定の製品を自動的に組立るための自動組立装
置(以下、単にロボツトと呼ぶ。)12と、この
ロボツト12に、組立順序に応じて必要となる部
品x1,x2,x3…を自動的に供給する部品供給シス
テム14と、このロボツト12及び部品供給シス
テム14に接続され、ロボツト12における組立
動作を効率的に実行出来るよう、両者を駆動制御
するための制御ユニツト16と、この制御ユニツ
ト16に接続され、操作者により組立情報データ
が入力される入出力装置18とを概略備えてい
る。 この部品供給システム14は、図示しない自動
化倉庫に収納されていた種々の部品x1,x2,x3…
を、複数の無人車20(第4図に示す。)を介し
て搬送を受けるように構成されている。即ち、こ
の部品供給システム14は、無人車20から部品
x1,x2,x3…を受け取り、一旦収容しておく一時
貯蔵手段としてのバツフア22と、ロボツト12
に隣接して設けられ、このロボツト12に組立に
必要な部品を組立順序に応じて順序供給する収納
手段としてのストツカ24と、このバツフア22
とストツカ24との間に配設され、ストツカ24
において不足状態となつた部品x1,x2,x3…をバ
ツフア22からストツカ24に移送する渡し手段
の一態様としてのエレベータ26とを基本的に備
えている。 《パレツトの説明》 パレツトの構成 ここで、各部品x1,x2,x3…は、夫々対応する
パレツトp1,p2,p3…内に収容されており、この
パレツトp1,p2,p3…内に夫々収容された状態
で、無人車20に載置され、バツフア22に一旦
収容され、エレベータ26を介してストツカ24
に収容され、そして、ロボツト12に提供される
よう構成されている。即ち、各パレツトp1,p2,
p3…には、同一種類の部品x1,x2,x3…が夫々収
容されているものであり、第3図に示すように、
対応する部品x1,x2,x3…が上下方向に沿つて抜
き差し可能に収容され、上面が開放されたパレツ
ト本体36と、このパレツト本体36のパレツト
p1,p2,p3…の少なくとも搬送方向dに沿う両側
縁において、外方に張り出し成形されたフランジ
部38とを一体に備えている。尚、図示する形状
から明白なように、このフランジ部38は、実際
の形状としては、パレツト本体36の全周に渡つ
て形成されているものである。また、各パレツト
本体36には、これの上面を開放可能に閉塞する
よう、蓋体40が載置されている。 各フランジ部38には、図示するように、両端
部に位置した状態で、第1及び第2の切り欠き部
38a,38bが、また、中央に位置した状態
で、第3の切り欠き部38cが夫々形成されてい
る。ここで、両側の第1及び第2の切り欠き部3
8a,38bは、後述するように、パレツトp1,
p2,p3…をバツフア22からエレベータ26に取
り出す為に、また、ストツカ24からロボツト1
2又はエレベータ26に取り出し/引き込む為に
設けられている。一方、中央の第3の切り欠き部
38cは、蓋体40を上方に持ち上げて、ストツ
カ24に収納されているパレツト本体36を、こ
れの上面が開放された状態で側方のロボツト12
側に取り出すことが出来るように、後述する持ち
上げ体が挿通する為に設けられている。 尚、第1及び第2の各々の切り欠き部38a,
38bは、平面略等脚台形状に形成された凹部か
ら構成されており、短い方の底辺が凹部の底を規
定するように形成されている。 即ち、この蓋体40は、ロボツト12が部品
x1,x2,x3…を取り扱うことになる最終段階、換
言すれば、パレツトp1,p2,p3…がストツカ24
内の後述する引き出し待機位置に移動されるま
で、対応するパレツトp1,p2,p3…の上面開口部
を覆うように被せられており、部品x1,x2,x3…
が埃等により汚されることが未然に防止されてい
る。 パレツトの寸法 尚、これらパレツトp1,p2,p3…は、第4図に
示すように、これに収容する部品の大きさに応じ
て、その厚さを、25mm,50mm,100mmの3種類に
設定されている。ここで、以下の説明において
は、簡略化のため、部品x1は、25mmの厚さを有す
るパレツトp1に最大個数を54個に設定された状態
で、部品x2は、厚さ50mmを有するパレツトp2に最
大個数を38個に設定された状態で、また、部品x3
は、厚さ100mmを有するパレツトp3に最大個数を
13個に設定された状態で、夫々収容されているも
のとする。 また、各パレツトp1,p2,p3…においては、フ
ランジ部38の厚さは、共通の12mmに設定されて
いる。尚、各パレツト本体36の内周縁には、第
5図に示すように、直上方に積み上げられるパレ
ツト本体36(図中破線で示す。)の下部が嵌合
されて、互いの横方向の位置ずれを防止するため
の凹部36aが、全周に渡つて形成されている。
ここで、この凹部36aの深さは、7mmに設定さ
れている。このようにして、例えば、3種類のパ
レツトp1,p2,p3が1個づつ積み上げられた状態
で、この積み上げ体の高さは、 25+50+100−7×2=161mm に設定されることになる。 尚、各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38
の側面には、第3図に示すように、夫々のパレツ
トp1,p2,p3…中に収容されている部品x1,x2,
x3…の種類や個数の情報、及びパレツトの高さ情
報を示すバーコードBが描かれている。 《バツフアの説明》 次に、以上のように構成された無人車20のパ
レツト載置台32から部品x1,x2,x3…入りのパ
レツトp1,p2,p3…を受けて、一旦収納すると共
に、空パレツトp1′,p2′,p3′…を無人車20に
送り出すためのバツフア22を、第6図を参照し
て説明する。 バツフア台の構成 このバツフア22は、図示しない土台上に固定
される基台42と、この基台42の四隅に夫々起
立された支柱44a,44b,44c,44d
と、パレツトp1,p2,p3…の搬送方向dに沿う一
対の支柱44a,44b;44c,44dの夫々
の内面に起立した状態で掛け渡されたる起立板4
6a,46bとを備えている。各起立板46a,
46bの、互いに対向する面における各起立した
側縁に沿つて、ガイド部材48が固着されてい
る。そして、各ガイド部材48には、これに沿つ
て上下動可能に摺動部材50が取着されている。
これら4個の摺動部材50に4隅を夫々支持され
た状態で、バツフア台52が取り付けられてい
る。 このバツフア台52は、前述した無人車20か
らの部品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3
…が載置されるものであり、このバツフア台52
上には、ここに載置される部品x1,x2,x3……入
りのパレツトp1,p2,p3……を無人車20から受
けるための搬入ローラ群54が両端をローラガイ
ド56に回転可能に支持された状態で配設されて
いる。尚、これら搬入ローラ54は、図示しない
駆動モータにより、回転駆動されるように構成さ
れている。 一方、第6図中における向う側の起立板46b
の、両ガイド部材48に挟まれた部分には、上下
方向に延出した状態で、スリツト58が形成され
ている。このスリツト58内に突出した状態で、
前述したバツフア台52には、突出片52aが一
体に形成されている。 ここで、このバツフア台52は、この上に載置
したパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述する
ように、ストツカ24において部品xの残り個数
が1個となつたパレツトpを補充すべく、これと
入れ換えるために、所定のパレツトpを分離する
ために、上下動可能に構成されている。 即ち、向う側の起立片46bが取着された一対
の支柱44c,44dの上端の間には、上述した
バツフア台52をガイド部材48に沿つて上下動
させるためのサーボモータMBが配設されている。
このサーボモータMBは、上下方向に沿つて延出
した回転軸を備えており、この回転軸は、両支柱
44c,44d間に回転自在に配設され、上下方
向に沿つて延出したボールねじ60を回転駆動す
るように、接続されている。一方、このボールね
じ60の中途部は、前述した突出片52aに螺合
している。このようにして、サーボモータMBの
回転軸の回転により、ボールねじ60が回転駆動
され、もつて、バツフア台52が上下動されるこ
とになる。 尚、このサーボモータMBには、これの回転位
置、即ち、バツフア台52の高さ位置を検出する
ための、エンコーダ62が取り付けられている。 分離機構の構成 以上の構成により、バツフア台52は、任意の
高さ位置に上下動することが出来るものである
が、前述したように、この上に載置されたパレツ
ト群p1,p2,p3…の中から特定のパレツトpを分
離するために、このバツフア22は、分離機構6
4を備えている。 この分離機構64は、各起立板46a,46b
の上端に設けられた一対の第1の分離爪66と、
これら第1の分離爪66より、所定距離だけ下方
に配設された一対の第2の分離爪68とを備えて
いる。尚、両起立板46a,46bにおける第1
及び第2の分離爪66,68は、同一高さ位置に
設定されている。 ここで、各々の第1及び第2の分離爪66,6
8は、バツフア台52上において積み上げられた
パレツト群p1,p2,p3…のフランジ部38に両側
から掛止可能に設けられている。換言すれば、各
起立板46a,46bに設けられた第1及び第2
の分離爪66,68は、バツフア台52上におい
て積み上げられたパレツト群p1,p2,p3…のフラ
ンジ部38が下方から掛止される突出位置と、こ
れらフランジ部38から離間した引き込み位置と
の間で、往復動可能に設けられている。 即ち、各対の第1の分離爪66は、対応する起
立板46a,46bを突出して裏面に至る支持ロ
ツド70を一体に備えている。両支持ロツド70
は、起立板46a,46bの裏面において、図示
するように、接続板72を介して一体に接続され
ている。そして、この接続板72には、第1の分
離爪66を往復駆動するための第1のエアーシリ
ンダCB1が接続されている。このようにして、こ
の第1のエアーシリンダCB1の駆動に応じて、第
1の分離爪66は、突出位置と引き込み位置との
間で往復駆動されることになる。 一方、第2の分離爪68に関しては、駆動源と
して第2のエアーシリンダCB2を備えている他は、
第1の分離爪66の駆動のための構成と同様であ
るので、その説明を省略する。 尚、上述した第1の分離爪66と第2の分離爪
68との間の距離は、パレツトp1,p2,p3の中の
最大の高さである100mmより僅かに長い110mmに設
定されている。 また、上述した第1の分離爪66に掛止された
状態のパレツトpの側方には、このパレツトpに
描かれたバーコードBを読み取るための、バーコ
ードリーダ74が配設されている。このバーコー
ドリーダ74は、周知の構成であるため、その説
明を省略する。 ここで、基台42上には、エレベータ26の下
方位置(即ち、ストツカ24に隣接する位置)ま
で延出した状態で、搬出機構76が設けられてい
る。この搬出機構76は、ストツカ24において
空になつたパレツトp1′,p2′,p3′…を、前述し
た無人車20の空パレツト載置台34まで搬出す
るために設けられており、複数の搬出ローラ78
から構成されている。これら搬出ローラ78は、
図示しない駆動モータにより回転駆動されるよう
に構成されている。 尚、この搬出機構76の高さ位置は、無人車2
0の空パレツト載置台34と同一高さ位置を取る
ように設定されており、また、バツフア台52の
待機位置は、無人車20のパレツト載置台32の
高さ位置と同一に設定されている。 (バツフアの動作) 基本分離動作 以上のような分離機構64を備えたバツフア2
2の構成において、バツフア台52上に載置され
たパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述するロ
ボツト12からの要求に基づき、所定のパレツト
paを分離する場合の動作について、第7A図乃至
第7D図を参照して説明する。 まず、第7A図に示すように、バツフア台52
上には、計12台のパレツトが、下からp1,p2,
p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3の順序
で載置されているものと仮定する。尚、このバツ
フア台52上には、高さ800mmのパレツト群p1,
p2,p3…が載置されるように設定されており、上
述の場合においては、12個のパレツト群は、 (25+50+100)×4−7×11=623mm と623mmの高さを有することになる。そして、こ
のような状態において、ロボツト12から、部品
x1が収容されたパレツトp1を分離するよう要求さ
れた場合には、先ず、バツフア台52上に載置さ
れた複数のパレツトp1の中から、先入れ・先出し
の原則の適用により、上から3番目に位置するパ
レツトp1を分離するよう指示が送られることとな
る。尚、以下の説明においては、上から3番目の
パレツトp1に、符合paを付し、これの直上側に位
置するパレツト、即ち、上から2番目のパレツト
に符合pbを付すことにする。 上述したように、ロボツト12からパレツトpa
を分離するよう要求が出された場合には、先ず、
この分離されるパレツトpaの直上方に載置されて
いるパレツトpbを、第7B図に示すように、第1
の分離爪66により、掛止される位置にもたらさ
れるまで、サーボモータMBを回転駆動してバツ
フア台52を移動(この場合には、下降)させ
る。尚、第1及び第2の分離爪66,68は、初
期状態において、共に、引き込み位置に移動され
ている。 この第7B図に示す状態において、第1のエア
ーシリンダCB1が起動して、第1の分離爪66を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpbのフランジ部38
は、第1の分離爪66に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7C図に示すように、サーボモータ
MBは、第7B図に示す状態から、バツフア台5
2を94mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaが、第2の分離爪68に掛止さ
れる位置にもたらされることになると共に、パレ
ツトpbは、第1の分離爪66に掛止されることに
なる。即ち、パレツトpbより上方に位置するパレ
ツトは、この第1の分離爪66に掛止されること
になる。 この第7C図に示す状態において、第2のエア
ーシリンダCB2が起動して、第2の分離爪68を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpaのフランジ部38
は、第2の分離爪68に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7D図に示すように、サーボモータ
MBは、第7C図に示す状態から、バツフア台5
2を15mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaのみが、第2の分離爪68に掛
止され、このパレツトpaより下方に位置するパレ
ツトは、パレツトpaから離間される位置にもたら
されることになる。このようにして、パレツトpa
のみが、他のパレツトから分離された状態で、第
2の分離爪68に掛止された位置(以下、単に、
分離位置と呼ぶ。)で、単独に取り出し可能な状
態に設定されることになる。 尚、このように分離されたパレツトpaが、後述
するエレベータ24に取り出された後において
は、次に、何のパレツトが分離されても良いよう
に、全てのパレツトはバツフア台52上に載置さ
れた初期状態に復帰動作されることになる。 即ち、この復帰動作に際して、先ず、第2のエ
アーシリンダCB2が前回とは逆に、第2の分離爪
68を掛止位置から引き込み位置へ引き込むよう
に動作する。この後、サーボモータMBが回転駆
動して、バツフア台52を134mm(即ち、バツフ
ア台52が下降したストロークである94+15=
109mmに、取り出したパレツトpaの厚さである25
mmを加えた値。)だけ上昇させる。この上昇によ
り、バツフア台52上のパレツト群の中の最上位
置にあるパレツトは、第1の分離爪66に掛止さ
れているパレツトpbを上に載せて持ち上げた状態
にもたらされることになる。 この状態において、第1のエアーシリンダCB1
が前回とは逆に、第1の分離爪66を掛止位置か
ら引き込み位置へ引き込むように動作する。この
結果、第1の分離爪66に掛止されていたパレツ
トpbより上方のパレツト群は、既にバツフア台5
2上に載置されていたパレツト群の上側に載置さ
れ、全体のパレツト群は、結局、バツフア台52
上に載置される状態にもたらされることになる。
そして、この位置で、待機状態となり、ロボツト
12からの次の分離指示を待つことになる。 分離動作におけるパレツトの位置修正動作 以上詳述したバツフア22の動作は、基本的な
ものであり、各パレツトの製造誤差を考慮してい
ないものである。即ち、各パレツトは、±0.3mmの
製造誤差を許容されているものである。従つて、
多数のパレツトがバツフア台52上に積み重ねら
れた状態でこの製造誤差が累積されると、上述し
た基本動作におけるパレツトpbの第1の分離爪6
6による掛止位置までの移動動作に誤差が生じ
て、パレツトpbが、正確に第1の分離爪66によ
る掛止位置に移動されない場合が生じる。 詳細には、最悪の場合を想定すると、載置され
た全てのパレツトが最小厚さである25mmを有する
パレツトp1であり、最大載置高さが前述したよう
に800mmであるので、 800÷(25−7)×0.3=13.3mm が最大累積誤差量となる。この最大累積誤差量
で、高さ位置が変化した場合には、サーボモータ
MBが、前述した基本動作に従つて、所定のパレ
ツトpbを第1の分離爪66の掛止位置まで移動さ
せるよう、回転駆動したとしても、実際には、上
述した誤差により、この掛止位置に位置すること
が出来ない場合が生じることになる。 このため、この一実施例においては、第6図に
示すように、第1の分離爪66による掛止位置に
実際に(計算上)もたらされたパレツト本体36
の側面に隣接して配設されたセンサ80が備えら
れている。このセンサ80は、周知の反射型のフ
オトカプラから構成されており、その詳細な説明
は省略するが、一対の発光素子と受光素子とから
構成され、パレツトのフランジ部38の周面に隣
接した際には発光素子からの光を受けてオンし、
パレツト本体36の側面に隣接した際には発光素
子からの光を受けることが出来ずにオフするよう
に構成されている。 尚、このセンサ80の配設位置は、詳細には、
第8A図に示すように、これがパレツトpaのフラ
ンジ部38の上端面を検出した状態で、このパレ
ツトpa上に載置されているパレツトpbが、第1の
分離爪66による掛止位置にもたらされるよう
に、設定されている。 以上のようなセンサ80を備えた状態におい
て、上述したパレツトの製造誤差を考慮した上で
の、パレツトpbの第1の分離爪66による掛止位
置への移動制御内容を、第8A図乃至第8E図を
参照して説明する。 ここで、パレツト本体36の側面が現れる範囲
は、第8A図に示すように、25mmの高さのパレツ
トp1の場合には、フランジ部38の厚さが12mmで
あり、下側に位置するパレツト本体36の嵌合用
の凹部36aへの嵌入代である7mmを考慮する
と、 25−12−7=6mm となる。従つて、上述した最大の製造誤差の累積
を考慮すると、サーボモータMBにより計算上も
たらされたパレツトpa,pbと、センサ80との位
置の相対関係は、第8B図、第8C図、並びに、
第8D図に示すように、3通りの態様が想定され
る。 即ち、第8B図に示すように、分離されるべき
パレツトpa(換言すれば、第2の分離爪68に掛
止されるパレツトpa)のフランジ部38の周面
が、センサ80に対向する第1の態様と、第8C
図に示すように、第1の分離爪66に掛止される
べきパレツトpbのフランジ部38周面が、センサ
80に対向する第2の態様と、そして、第8D図
に示すように、第1図の分離爪66に掛止される
べきパレツトpbのパレツト本体36の側面が、セ
ンサ80に対向する第3の態様とが発生する。 ここで、センサ80は、これにパレツトのフラ
ンジ部38が周面が隣接した状態において、オン
動作するが、このオン状態においては、第8B図
に示す第1の態様と、第8C図に示す第2の態様
とが考えられる。このため、バツフア台52は、
第8E図に示すように、センサ80がフランジ部
38の上端面を検出するまで、換言すれば、セン
サ80がオフ動作するまで、下降される。 そして、このようにセンサ80がオフした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
判別された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもたらされている
ことになるので、前述した基本動作に従つて、第
1のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離
爪66が掛止位置に押し出されることになる。 一方、上端面を検出されたパレツトに描かれて
いたバーコードBを読み取つた結果、このパレツ
トが分離されるべきパレツトpaでは無いと判別さ
れた場合には、このバーコードBを読み取られた
パレツトは、自動的にパレツトpaの直上側のパレ
ツトpbであると判別されることになるので、この
パレツトpbの高さ分だけ、バツフア台52が上昇
動作するよう、サーボモータMbが回転駆動され
る。このようにして、センサ80は、第8E図に
示すように、再びフランジ部38の上端面を検出
することになるが、この上端面を検出されたフラ
ンジ部38を有するパレツトは、分離されるべき
パレツトpaであるはずであるので、この事をバー
コードリーダ74を介して確認した上で、前述し
た基本動作に従つて、第1のエアーシリンダCB1
が起動され、第1の分離爪66が掛止位置に押し
出されることになる。 尚、上昇されて検出されたパレツトのバーコー
ドBを読み取つた結果、分離すべきパレツトpaで
は無いと判定された場合には、明らかな制御ミ
ス、又は、要求されたパレツトと異なるパレツト
が、無人倉庫から無人車20により搬送されて来
た場合であるので、その時点で、制御動作が停止
され、所定の警告動作が開始される。 また、センサ80は、これにパレツト本体36
の側面が隣接した状態において、即ち、計算値通
りにパレツトが移動動作された場合において、オ
フ動作するが、このオフ状態においては、第8C
図に示す第3の態様のみが考えられることにな
る。このため、バツフア台52は、第8E図に示
すように、センサ80がフランジ部38の上端面
を検出するまで、換言すれば、センサ80がオン
動作するまで、上昇される。 そして、このようにセンサ80がオンした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
確認された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもたらされている
ことになるので、前述した基本動作に従つて、第
1のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離
爪66が掛止位置に押し出されることになる。 以上詳述したパレツトの位置修正動作を実行す
ることにより、例え、パレツトに製造誤差が生じ
ていたとしても、この製造誤差に関係なく、分離
されるパレツトpaの上側に載置されているパレツ
トpbが、第1の分離爪66により確実に掛止され
る状態が達成されることになる。 《エレベータの説明》 次に、バツフア22とストツカ24との間に配
設され、ストツカ24において空となつたアーム
p′を、部品xが満杯に収納されたパレツトpと入
れ換えるためのエレベータ26の構成について、
第9図乃至第13G図を参照して説明する。 エレベータ本体の構成 第9図に示すように、このエレベータ26は、
後述するストツカ24と共通の基台142上に固
定されているものであり、この基台142のバツ
フア22側の部分上には、前述したバツフア22
におけるロボツト12側の支柱44a,44cに
隣接して起立した状態で、一対の支柱82a,8
2bと、ロボツト12側へ所定距離離間した状態
で起立して設けられた一対の支柱82c,82d
が備えられている。これら4本の支柱82a,8
2b,82c,82dの上端は、夫々連結部材8
4により互いに連結されている。このようにし
て、エレベータ26の基本枠体が構成されてい
る。尚、この連結部材84も、後述するストツカ
24と共通に構成されている。 ここで、搬送方向dに沿う一対の支柱82a,
82cと、一対の支柱82b,82dとの間に
は、エレベータ本体86が上下動可能に配設され
ている。 このエレベータ本体86は、パレツトp1,p2,
p3…の搬送方向dと直交する一対の面が開放され
た箱体から構成されている。このエレベータ本体
86は、ロボツト12からの要求(所定のパレツ
ト内の部品の残り個数が「1」になつた場合に出
される要求)に基づいて、分離位置において分離
されたパレツトpaをバツフア22から受けて、エ
レベータ本体86の中に保持すると共に、次に、
ストツカ24からの要求(前述した残り個数1個
の部品が、組立に使用されて、部品が無い状態に
なつた場合に出される要求)に応じて、この保持
したパレツトpaをストツカ24に移し換えるよ
う、構成されている。ここで、パレツトp1,p2,
p3…の搬送方向dに沿う各対の支柱82a,82
c,82b,82dの、互いに対向する面には、
夫々上下方向に沿つて、ガイド部材88が固着さ
れている。そして、各ガイド部材88には、これ
に沿つて上下動可能に、上下方向に所定距離離間
した状態で一対の摺動部材90が取着されてい
る。ここで、上方の水平面内にある4個の摺動部
材90に上方の4隅を夫々支持された状態で、ま
た、下方の水平面内にある4個の摺動部材90に
下方の4隅を夫々支持された状態で、上述したエ
レベータ本体86が取り付けられている。 一方、第9図中における向う側の一対の支柱8
2b,82dに挟まれた部分には、上下方向に延
出した状態で、空間が規定されている。この空間
内に突出した状態で、前述したエレベータ本体8
6には、図示しない突出片が一体に形成されてい
る。 また、向う側の一対の支柱82b,82dの上
端を互いに連結している連結部材84の部分に
は、上述したエレベータ本体86をガイド部材8
8に沿つて上下動させるためのサーボモータME1
が配設されている。このサーボモータME1は、上
下方向に沿つて延出した回転軸を備えており、こ
の回転軸は、両支柱82b,82d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ92を回転駆動するように、接続されている。
一方、このボールねじ92の中途部は、前述した
突出片に螺合している。このようにして、サーボ
モータME1の回転軸の回転により、ボールねじ9
2が回転駆動され、もつて、エレベータ本体86
が上下動されることになる。 尚、このサーボモータME1には、これの回転位
置、即ち、エレベータ本体86の高さ位置を検出
するための、エンコーダ94が取り付けられてい
る。以上の構成により、エレベータ本体86は、
任意の高さ位置に上下動することが出来るもので
ある。 入れ換え機構の構成 以上のように上下動可能に設けられたエレベー
タ本体86には、この中にバツフア22から、分
離された部品が満載されたパレツトpaを取り込む
と共に、このパレツトpaをこの中からストツカ2
4に押し出し、また、ストツカ24から空パレツ
トp′を引き込むための入れ換え機構96が備えら
れている。 この入れ換え機構96は、駆動源としてのサー
ボモータME2エレベータ本体86の上面上にステ
イ98を介して固着された状態で備えている。こ
のサーボモータME1の駆動軸には、揺動アーム1
00の一端が固定されており、駆動軸の回転に応
じて揺動駆動されるようになされている。この揺
動アーム100の中程には、これの長手軸方向に
沿つて、長溝100aが形成されている。また、
この長溝100aの、揺動アーム100が揺動す
る際に行き渡る範囲のエレベータ本体86の上面
部分には、前述した搬送方向dに沿つて、ガイド
溝102が形成されている。このガイド溝102
は、エレベータ本体86の搬送方向dに沿うほぼ
全長に渡つて形成されている。 ここで、この長溝100a及びガイド溝102
に共通に上下方向に沿つて挿通された状態で、ガ
イドピン104が設けられている。このガイドピ
ン104の頭部は、径大に形成されており、これ
ら溝100a,102から抜け落ちることが防止
されている。このような構成により、サーボモー
タME2が往復回動駆動することにより、揺動アー
ム100は揺動駆動され、従つて、ガイドピン1
04は、ガイド溝102に沿つて、即ち、搬送方
向dに沿つて往復駆動されることになる。 また、第10図乃至第12図に示すように、こ
のガイドピン104の下端には、エレベータ本体
86内に位置した状態で、スライド板106が固
着されている。このスライド板106は、搬送方
向dに直交する方向に沿つて延出するように、ガ
イドピン104に取着されている。このスライド
板106のバツフア22側の側面の両端部には、
第1のフツク108が第1のフツクスライド部材
110を介して、スライド板106の長手軸方向
に沿つて、換言すれば、搬送方向dに直交する方
向に沿つてスライド可能に取り付けられている。
この一対の第1のフツク108は、前述した各パ
レツトp1,p2,p3…のフランジ部38に形成され
たエレベータ26側の第1の切り欠き部38a
に、両側から係合可能な形状に形成されている。
即ち、この第1のフツク108の先端部は、切り
欠き形状である等脚台形に相補的に一致する等脚
台形形状に形成されている。 一方、スライド板160の両端には、搬送方向
dに沿つて延出した状態で、エアーシリンダ支持
板112が夫々固着されている。このエアーシリ
ンダ支持板112のバツフア22側端部には、第
1のフツク108を往復駆動するための第1のエ
アーシリンダCE1が取り付けられている。この第
1のエアーシリンダCE1の第1のピストン114
の先端部に、前述した第1のフツク108が接続
されている。このようにして、第1のエアーシリ
ンダCE1の駆動に応じて、第1のフツク108は
フランジ部38の第1の切り欠き部38aに係脱
すべく往復駆動されることになる。 また、このスライド板106のストツカ24側
の側面の両端部には、第2のフツク116が第2
のフツクスライド部材118を介して、スライド
板106の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬
送方向dに直交する方向に沿つてスライド可能に
取り付けられている。この一対の第2のフツク1
16は、前述した各パレツトp1,p2,p3…のフラ
ンジ部38に形成された無人車20側の第2の切
り欠き部38bに、両側から係合可能な形状に形
成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112のストツカ24側端部
には、第2のフツク116を往復駆動するための
第2のエアーシリンダCE2が取り付けられている。
この第2のエアーシリンダCE2の第2のピストン
120の先端部に、前述した第2のフツク116
が接続されている。このようにして、第2のエア
ーシリンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク1
16はフランジ部38の第2の切り欠き部38b
に係脱すべく往復駆動されることになる。 ここで、エレベータ本体86の下面上には、第
1又は第2のフツク108,116に係合され、
サーボモータME2の回動駆動に応じて引き込み/
押し出しされるパレツトpを摺動自在に支持する
一対の固定スライドガイド122が配設されてい
る。即ち、両固定スライドガイド122は、引き
込み/押し出しされるパレツトpの両側のフラン
ジ部38の下面に摺動自在に設定されている。 尚、両固定スライドガイド122の上端縁の高
さは、最大高さである100mmの高さを有するパレ
ツトp3を摺動自在に支持するに充分な高さに設定
されると共に、このエレベータ本体86の待機位
置は、両固定スライドガイド122の上端面が、
分離位置にあるパレツトpを、水平に受けること
が出来る高さ位置に設定されている。 また、上述した両エアーシリンダ支持板112
の夫々の下部には、スライド板106の延出方向
と同一方向に沿つて延出した状態で、第3のフツ
ク用取り付け板124が固着されている。ここ
で、この取り付け板124のストツカ24側の側
面の両端部には、第3のフツク126が第3のフ
ツクスライド部材128を介して、スライド板1
06の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬送方
向dに直交する方向に沿つてスライド可能に取り
付けられている。この一対の第3のフツク126
は、ストツカ24において空になされた各空パレ
ツトp1′,p2′,p3′…のフランジ部38に形成さ
れた第2の切り欠き部38bに、両側から係合可
能な形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112の下側端部には、第3
のフツク126を往復駆動するための第3のエア
ーシリンダCE3が取り付けられている。この第3
のエアーシリンダCE3の第3のピストン130の
先端部に、前述した第3のフツク126が接続さ
れている。このようにして、第3のエアーシリン
ダCE3の駆動に応じて、第3のフツク126はフ
ランジ部38の第2の切り欠き部38bに係脱す
べく往復駆動されることになる。 尚、両第3のフツク126は、エレベータ本体
86の下面に、搬送方向dに沿つて形成されたガ
イド溝132(第9図に示す)を介して、エレベ
ータ本体86の下方に取り出されている。ここ
で、エレベータ本体86の下面下には、この第3
のフツク126によりストツカ24から取り出さ
れたパレツトp′を摺動自在に受けるための一対の
可動スライドガイド134が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド134は、ここ
に受けた空パレツトp′を、前述した搬出機構76
の搬出ローラ78群上に載置するために、搬送方
向dに直交する方向に沿つて、換言すれば、ここ
に受けた空パレツトp′から離脱するように、摺動
可能に設定されている。即ち、第10図及び第1
1図に示すように、両可動スライドガイド134
は、スライド部材136を夫々介して、エレベー
タ本体86の下面下に、摺動可能に取り付けられ
ている。一方、エレベータ本体86の下面下の両
側には、エアーシリンダ用支持板138が夫々固
着されている。各エアーシリンダ支持板138に
は、可動スライドガイド134を往復駆動するた
めの第4のエアーシリンダCE4が取り付けられて
いる。この第4のエアーシリンダCE4の第4のピ
ストン140の先端部に、前述した可動スライド
ガイド134が接続されている。このようにし
て、第4のエアーシリンダCE4の駆動に応じて、
可動スライドガイド134は空パレツトp′のフラ
ンジ部38に係脱すべく往復駆動されることにな
る。 入れ換え機構の動作 以上のように構成される入れ換え機構96にお
いて、パレツトp及びパレツトp′の入れ換え動作
について、第13A図乃至第13G図を参照して
説明する。 まず、初期状態においては、エレベータ本体8
6は、これの高さ位置が、固定スライドガイド1
22の上端面と、バツフア22の第2の分離爪6
8の上端面とが同一高さを取るように設定されて
いる。また、入れ換え機構96においては、これ
の揺動アーム100が、第9図に示すように、ガ
イド溝102の中間位置にあるように、その初期
状態を設定されている。また、各エアーシリンダ
CE1,CE2,CE3,CE4には、高圧空気が供給されて
おらず、対応するフツク108,116,126
及び可動スライドガイド134は、夫々引き込み
位置に引き込まれた状態に設定されている。 −バツフアからの取り込み動作− このような初期状態が設定されている場合にお
いて、ロボツト12から、前述したように、ロボ
ツト12からの要求、即ち、ストツカ24内の所
定のパレツトpにおいて部品xの残り個数が1個
に至つた場合に、これの入れ換え準備の為の要求
に基づき、バツフア22において所定のパレツト
p3を分離する動作が開始されると共に、そのエレ
ベータ26においても、バツフア22において分
離されたパレツトp3をエレベータ本体86内に取
り込み動作が実行される。 即ち、上述した要求がロボツト12から出され
ると、このエレベータ26においては、先ず、第
13A図に示す状態から、サーボモータME2が、
第9図において矢印Aで示す方向に回転駆動し、
入れ換え機構96をバツフア22側へ移動させ
る。この移動により、第13B図に示すように、
入れ換え機構96のバツフア22側の第1のフツ
ク108は、バツフア22において分離位置にお
いて分離されるパレツトpaのフランジ部38に形
成されたエレベータ26側の第1の切り欠き部3
8aに、側方から係合可能な状態に設定されるこ
とになる。尚、この第1のフツク108の係合可
能な状態においては、この第1のフツク108が
バツフア22における分離動作を何等阻害しない
様に設定されている。 この状態で、エレベータ26の動作は取り込み
待機状態となり、バツフア22で分離動作が完了
するまで、この取り込み待機状態が継続される。
そして、分離動作の完了に都内、バツフア22か
ら分離完了信号が出されると、この分離完了信号
の出力に応じて、入れ換え機構96は、分離され
たパレツトpaの取り込み動作を開始する。 即ち、先ず、第1のエアーシリンダCE1に高圧
空気が供給され、第1のフツク108が分離され
たパレツトpaのフランジ部38に形成された第1
の切り欠き部38aに側から係合する。この後、
サーボモータME2が、第9図に矢印Bで示すよう
に回転駆動し、入れ換え機構96を、搬送方向d
に沿つて、エレベータ本体86内に取り込む。そ
して、第13C図に示すように、パレツトpaをエ
レベータ本体86内に完全に取り込んだ状態にお
いて、サーボモータME2の駆動は停止され、この
後、第1のエアーシリンダCE1は、第1のフツク
108がパレツトpaの第1の切り欠き部38から
離間するよう動作する。 このようにして、バツフア22で分離されたパ
レツトpaは、エレベータ26に取り込まれる。こ
の取り込み状態において、入れ換え機構96は、
その一部を、エレベータ本体86からストツカ2
4側に突出した状態にもたらされている。そこ
で、サーボモータME2が矢印Aで示す方向に回転
駆動して、第13D図に示すように、この入れ換
え機構96をエレベータ本体86内に完全に収容
するように動作される。 −空パレツトの引き込み動作− この後、サーボモータME1が回転駆動して、エ
レベータ本体86をストツカ24に収容されたパ
レツトpの中で、これに収納された部品xが無く
なつて空になるパレツトp′を引き込む位置まで、
下降させ、この引き込み位置で待機して、ストツ
カ24からの空パレツトp′の入れ換え要求を待つ
ことになる。 尚、この引き込み位置は、後述するストツカ2
4におけるパレツトpのロボツト12への供給位
置から、ロボツト12へ部品の供給を終えたパレ
ツト1箱分上方の位置で規定されている。ここ
で、前述したように、このパレツトpの高さは、
3種類設定されているので、この引き込み位置
も、この高さの違いに応じて、3種類存在するこ
とになる。 また、この引き込み位置に対向するエレベータ
本体86の待機位置は、引き込み位置にあるパレ
ツトp′のフランジ部38の第2の切り欠き部38
bに、入れ換え機構96の第3のフツク126が
係合可能な高さ位置を取るよう、設定されてい
る。このようにして、エレベータ26における空
パレツトp′の引き込み待機位置が規定される。 一方、この引き込み待機位置にもたらされたエ
レベータ本体86における入れ換え機構96にお
いては、上述したように、このエレベータ本体8
6内において部品xが満杯に収納されたパレツト
paが一対の固定スライドガイド122上に保持さ
れている。 このような引き込み待機位置において、ストツ
カ24における引き込み位置に、空パレツトp′が
移動されてくると、この引き込み位置への移動完
了に応じて、サーボモータME2が矢印Bで示す方
向に回転駆動されて、第13E図に示すように、
入れ換え機構96の第3のフツク126が、引き
込み位置の空パレツトp′のフランジ部38に形成
された第2の切り欠き部38bに係合可能な位置
に移動される。この後、第3及び第4のエアーシ
リンダCE3,CE4に夫々高圧空気が供給され、第3
のフツク126が空パレツトp′の第2の切り欠き
部38bに係合すると同時に、可動スライドガイ
ド134が、引き込まれた空パレツトp′をエレベ
ータ本体86の下方において支持可能な状態に押
し出される。 この後、サーボモータME2が矢印Aで示す方向
に回転駆動されて、空パレツトp′をエレベータ本
体86の下方に引き込む。このようにして、空パ
レツトp′は、可動スライドガイド134に支持さ
れた状態で、第13F図に示すように、エレベー
タ本体86の下方に保持され、空パレツトp′の引
き込み動作が完了する。そして、第3のエアーシ
リンダCE3が、第3のフツク126が空パレツト
p′の第2の切り欠き部38bから離間するように
動作される。 −パレツトの押し出し動作− ここで、この空パレツトp′の引き込み状態にお
いて、入れ換え機構96の第2のフツク116
は、固定スライドガイド122上に支持されたパ
レツトpaの第2の切り欠き部38bに係合可能な
状態にもたらされている。従つて、この状態か
ら、第2のシリンダCE2に高圧空気を供給して、
第2のフツク116がパレツトpaの第2の切り欠
き部38bに係合するように動作させる。 一方、上述した第2のフツクの係合動作と並行
して、エレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この中のパレツトpaをストツカ24におけ
る引き出し位置に対向する位置にもたらす。そし
て、サーボモータME2が矢印Bで示す方向に回転
駆動して、第13G図に示すように、エレベータ
本体86内からパレツトpaをストツカ24の空に
なされた収容位置に押し出す。この後、第2のエ
アーシリンダCE2は、第2のフツク116がパレ
ツトpの第2の切り欠き部38bから離間するよ
うに動作される。そして、サーボモータME2が矢
印Aで示す方向に回転駆動されて、入れ換え機構
96をエレベータ本体86内に引き込む。このよ
うにして、パレツトpのストツカ24への押し出
し動作が終了する。 −空パレツトの搬出動作− 以上のようにして、空パレツトp′と、部品xが
満載されたパレツトpaとの入れ換え動作が完了し
た時点において、このエレベータ本体86の下方
には、引き込んだ空パレツトp′が支持されてい
る。従つて、この空パレツトp′を搬出機構76の
搬出ローラ78上の載置すべく、パルスモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この空パレツトp′を、搬出ローラ78上に
空パレツトp′が載置されていない場合には、この
搬出ローラ78の直上方に、また、搬出ローラ7
8上に既に空パレツトp′が載置されている場合に
は、この既に載置されている空パレツトp′の直上
方に移動させる。そして、この後、第4のエアー
シリンダCE4が、可動スライドガイド134を引
き込むように動作し、エレベータ本体86に支持
されていた空パレツトp′は、搬出ローラ78上に
積み上げられることになる。 このようにして、搬出ローラ78上に積み上げ
られた空パレツトp′が所定の個数に達した時点
で、各排出ローラ78は回転駆動され、これら空
パレツトp′の積層体は、バツフア台52の下方ま
で搬送され、その後、無人車20の空パレツト載
置台34上に搬出される。このようにして、一連
の空パレツト搬出動作が終了する。 一方、空パレツトp′を搬出機構76に放出した
後のエレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を上昇
させ、前述した初期位置、即ち、バツフア22に
おける分離位置に対向した位置まで、移動され、
ここで、待機されることになる。 《ストツカの説明》 次に、ロボツト12に隣接して設けられ、この
ロボツト12に組立に必要な部品x1,x2,x3…を
組立順序に応じて順次供給するストツカ24の構
成について、第14図乃至第16図を参照して説
明する。 ストツカの構成 このストツカ24は、第14図に示すように、
図示しない土台上に固定され、前述したエレベー
タ26と共通の基台142と、この基台142の
4隅に夫々起立された支柱144a,144b,
144c,144dと、これら支柱144a,1
44b,144c,144dの上端を互いに連結
する連結枠84とを備えている。ここで、エレベ
ータ26側及びロボツト12側の各対の支柱14
4a,144b;144c,144dにおける互
いに対向するためにには、上下方向に沿つて延出
した状態で、ガイド部材148が固着されてい
る。そして、各ガイド部材148には、これに沿
つて上下動可能に摺動部材150が取着されてい
る。これら4個の摺動部材150に4隅を支持さ
れた状態で、略直方体状に構成された昇降枠15
2が取り付けられている。 この昇降枠152は、前述したエレベータ26
から押し出されると共に、ロボツト12で組立ら
れるべく後述する引き出し部154に引き出され
るパレツトpを、複数段一括して収容し、また、
後述する引き出し待機位置から1個づつ引き出し
可能に構成されているものである。このため、昇
降枠152の、搬送方向dに沿う内側面には、パ
レツトpのフランジ部38が掛止される複数の棚
板156が夫々水平に延出した状態で、且つ、上
下方向に沿つて約30mm毎に等間隔で配設された状
態で固定されている。 ここで、各棚板156は、図示するように、そ
の中央部(換言すれば、各棚板156に載置され
たパレツトpのフランジ部38の中央に形成され
た第3の切り欠き部38Cに対向する部分)に、
切り欠き部158を形成されている。即ち、この
切り欠き部158は、引き出し部154に引き出
されるパレツトpの蓋体40の開放の為の後述す
る開放機構170(第15図に示す。)の持ち上
げアーム160が挿通されるために形成されてい
る。 一方、第14図における向う側の一対の支柱1
44b,144dに挟まれた部分には、上下方向
に沿つて延出した状態で、空間が規定されてい
る。この空間内に突出した状態で、前述した昇降
枠152には、突出片162が一体に形成されて
いる。 また、向う側の一対の支柱144c,144d
の上端を互いに連結している連結枠84の部分に
は、上述した昇降枠152をガイド部材148に
沿つて上下動させるためのサーボモータMS1が配
設されている。このサーボモータMS1は、上下方
向に沿つて延出した回転軸を備えており、この回
転軸は、両支柱144c,144d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ164を回転駆動するように、接続されてい
る。一方、このボールねじ164の中途部は、前
述した突出片162に螺合している。このように
して、サーボモータMS1の回転軸の回転により、
ボールねじ164が回転駆動され、もつて、昇降
枠152が上下動されることになる。尚、この昇
降台152の上下動は、前述した棚板156の配
設ピツチである30mmの整数倍で送り量を設定され
るように設定されている。 尚、このサーボモータMS1には、これの回転位
置、即ち、昇降枠152の高さ位置を検出するた
めの、エンコーダ94が取り付けられている。以
上の構成により昇降枠152は、任意の高さ位置
に上下動することが出来るものである。 引き出し部の構成 次に、第14図を参照して、前述した引き出し
部154の構成について説明する。 この引き出し部154は、ロボツト12で組立
に用いられる部品xを収納したパレツトpを、昇
降枠152から受けて保持する為に設けられてお
り、基本的に、図示しない土台から所定の高さ位
置に固定された引き出し台168と、この引き出
し台168上に、後述する蓋体開放機構170
(第15図に示す。)により蓋体40を取り外され
たパレツトpを昇降枠152から出し入れする出
し入れ機構172とを備えている。 この引き出し台168は、ロボツト12側の支
柱144a,144cに夫々固着された一対の支
持ステイ174を介して、水平状態に固定されて
いる。この引き出し台168の、ロボツト12側
の端部には、引き出されたパレツトpの先端部が
当接されて、このパレツトpの引き出し位置を規
定するストツパ176が取着されている。また、
この引き出し台168の両側には、搬送方向dに
沿つた状態で、一対のスライドガイド178が設
けられている。尚、これらスライドガイド178
の上端面、即ち、スライド支持面は、間欠送りに
おいて停止された状態の昇降枠152の夫々の棚
板156と、水平方向に整合されるように設定さ
れている。尚、このようにスライドガイド178
と水平方向に整合された状態の棚板156に支持
されたパレツトpが、引き出し待機位置にあるパ
レツトとして規定される。 また、前述した出し入れ機構172は、引き出
し台168の両側部に夫々対称的に配設されてお
り、引き出し台168の側縁上において、搬送方
向dに沿つて延出して設けられたガイド部材18
0と、各ガイド部材180に摺動自在に取り付け
られた摺動部材182と、各摺動部材182の上
面に固着された支持板184とを備えている。各
支持板184上には、昇降枠152の引き出し待
機位置にあるパレツトpのフランジ部38に形成
された第1の切り欠き部38aに係合可能になさ
れたフツク186が、搬送方向dに直交する方向
に沿つて進退自在に設けられている。 一方、この支持板184上には、フツク186
より外側に位置した状態で、フツク186を進退
駆動するためのエアーシリンダCS1が取り付けら
れている。このエアーシリンダCS1のピストンは、
対応するフツク186に接続されており、エアー
シリンダCS1への高圧空気の供給により、上述し
た切り欠き部38aに係合する位置に押し出され
るよう設定されている。 また、引き出し台168の各側縁のロボツト1
2側の端部には、駆動ローラ188が回転自在に
軸止されており、またエレベータ26側の端部に
は、アイドルローラ190が回転自在に軸止され
ている。各側縁における駆動ローラ188とアイ
ドルローラ190とには、エンドレスベルト19
2が捲回されており、駆動ローラ188の回転駆
動により、このエンドレスベルト192は走行駆
動されることになる。尚、両側縁における駆動ロ
ーラ188は、連結軸194を介して一体回転す
るように互いに連結されている。 ここで、各側縁における支持板184は、対応
するエンドレスベルト192に固着されており、
エンドレスベルト192の走行に応じて、引き出
し台168上を、搬送方向dに沿つて往復動され
ることになる。また、駆動ローラ188には、こ
れと同軸に従動ローラ196が固定されている。
一方、引き出し台168の側縁における中央部の
下方には、ステイ198を介してサーボモータ
MS2が取り付けられている。このサーボモータ
MS2の駆動軸には、駆動ローラ202が同軸に固
着されている。そして、この駆動ローラ202
と、前述した従動ローラ196とには、エンドレ
スベルト204が捲回されている。 以上のような構成により、このサーボモータ
MS2が回転駆動することにより、駆動ローラ18
8,202が回転駆動され、従つて、エンドレス
ベルト192が走行駆動され、もつて、フツク1
86が搬送方向dに沿つて往復動されることにな
る。 引き出し部の動作 パレツトpを引き出し待機位置から引き出し位
置に引き出し、元の引き出し待機位置に戻し入れ
るという、引き出し部154における出し入れ動
作を、以下に説明する。 先ず、初期状態においては、フツク186は、
サーボモータMS2の駆動により、搬送方向dとは
逆方向に移動されており、引き出し待機位置にあ
るパレツトpのフランジ部38の第1の切り欠き
部38aに係合可能な位置にもたらされている。
尚、この状態で、エアーシリンダCS1は、フツク
186を引き込んだ状態に設定されている。 このような初期状態から、蓋体40の押し上げ
動作が開始されると同時に、エアーシリンダCS1
が動作して、フツク186は引き出し待機位置に
あるパレツトpの第1の切り欠き部38aに係合
する。この後、蓋体40の押し上げ動作の完了に
伴ない、サーボモータMS2は、前回と逆方向に回
転駆動し、この結果、フツク185は、搬送方向
dに沿つて移動する。即ち、このフツク186が
係合している引き出し待機位置にあるパレツトp
は、昇降枠152から引き出し台168上に引き
出されることになる。尚、この引き出されたパレ
ツトpは、一対のスライドガイド178上を摺動
することになる。 このようにしてスライドガイド178上を摺動
しつつ、搬送方向dに沿つて引き出されてきたパ
レツトpは、ストツパ176に当接することによ
り停止し、サーボモータMS2の駆動も停止され
る。このようにして、パレツトpは、引き出し位
置に保持される。 この後、後述するロボツト12により、この引
き出し位置にもたらされたパレツトpから部品x
の取り出し作業を受け、この取り出し作業が終了
することに伴ない、サーボモータMS2は、再び逆
方向に回転駆動して、フツク186を搬送方向d
とは逆の方向に移動させる。このようにして、パ
レツトpは、再び、昇降枠152に向けて戻し入
れられることになる。そして、パレツトpが完全
に昇降枠152内に戻された時点で、サーボモー
タMS2の駆動は停止され、パレツトpは、昇降枠
152内に保持されることになる。 この後、一連の出し入れ動作が完了する。 《ロボツトの説明》 次に、第1図及び第2図を参照して、上述した
バツフア22、エレベータ26、ストツカ24を
備えた部品供給システム14から部品xの供給を
受けて、所定の製品を組立るロボツト12の構成
を概略的に説明する。 ロボツトの構成 第2図に示すように、このロボツト12は、ス
トツカ24の引き出し部154の下方に位置した
部分を含んだ状態で、水平に配設された組立ステ
ージ210を備えている。この組立ステージ21
0の一側には、一対の架台212が立設されてお
り、両架台212上には、ロボツト12のX軸
(搬送方向dに沿う方向に延出する軸)を規定す
るX軸ロボツトアーム214が架け渡されてい
る。また、このX軸ロボツトアーム214上に
は、ロボツト12のY軸(搬送方向dに直交する
方向に延出する軸)を規定するY軸ロボツトアー
ム216の一端が、X軸方向に沿つて移動可能に
支持されている。 また、このY軸ロボツトアーム216の供給シ
ステム側の側面には、ロボツト12のZ軸(垂直
方向に沿つて延出する軸)を規定するロボツトア
ーム218が備えられている。このロボツトアー
ム218は、上下方向に沿つて移動可能に構成さ
れると共に、Y軸に沿つて移動可能及び回転可能
に構成されている。 即ち、X軸ロボツトアーム214上には、Y軸
ロボツトアーム216をX軸方向(搬送方向d)
に沿つて移動させるためのサーボモータMR1が配
設されている。また、Y軸ロボツトアーム216
上には、ロボツトハンド218をY軸方向(搬送
方向dに直交する方向)に沿つて移動させるため
のサーボモータMR2と、Z軸方向(上下方向)に
沿つて移動させるためのサーボモータMR3と、ロ
ボツトアーム218を回転させるためのサーボモ
ータMR4とが配設されている。 ここで、このロボツトハンド218の下面に
は、ここの部品x1,x2,x3…に対応したフインガ
220が着脱自在に取り付けられている。このフ
インガ220は、対応する部品xを把持するよう
に構成されており、残りの部品x1,x2,x3…に対
応した他のフインガ220は、X軸ロボツトアー
ム214に設けられたフインガステーシヨン22
2に取り出し自在に収容されている。尚、前述し
た組立ステージ210上には、フインガ220に
把持された部品xを組立るための組立台224が
設けられている。また、前述した入力装置18
は、一方の架台212の側方に隣接されている。 ロボツトの動作 以上のように構成されるロボツト12における
部品xを用いての製品のの組立動作について説明
する。 先ず、初期状態において、ロボツトハンド21
8は、引き出し部154の上方の位置決めされて
いる。この状態から、所定の組立順序に従い、必
要となる部品xが収納されたパレツトpがストツ
カ24から引き出し位置まで引き出されていくる
と、パレツトpが引き出し位置に位置決めされた
ことが検出された時点から、サーボモータMR3が
回転駆動して、ロボツトハンド218を下降さ
せ、フインガ220による部品xの把持動作が実
行される。そして部品xの把持動作が終了する
と、サーボモータMR3は、逆方向に回転駆動し
て、ロボツトハンド218を上昇させ、サーボモ
ータMR1,MR2を適宜回転駆動して、組立台22
4上に移動させる。 そして、再びサーボモータMR3を回転駆動させ
て、ロボツトハンド218を下降させ、組立台2
24上において、部品xの組立動作を実行する。
この組立動作が終了すると、ロボツトフインガ2
12による部品xの把持状態が解除され、サーボ
モータMR3が逆方向に回転駆動して、ロボツトハ
ンド218を上昇させる。この後、サーボモータ
MR1,MR2が回転駆動されて、前述した初期位置
に、ロボツトハンド218は復帰移動される。こ
のようにして、1個の部品xに注目した場合にお
ける一連の組立動作が完了する。 尚、このような一連の組立動作が実行されてい
る最中において、ロボツトハンド218による部
品xの把持を受けたパレツトp、即ち、部品xの
ロボツト12への供給を終了したパレツトpは、
ロボツトハンド218がパレツトpの上方位置か
ら組立位置に至り、再び、このパレツトpの上方
位置まで復帰するまでの間に、次の組立工程にお
いて必要となる部品xが収納されたパレツトpと
の出し入れ動作が実行される。 ここで、前述したロボツト12における1個の
部品xを組立るために必要な時間は、パレツトp
への下降動作に0.3秒、部品xの把持動作に0.2
秒、パレツトpからの上昇動作に0.3秒、組立台
224上方への移動動作に0.5秒、組立台224
への下降動作に0.3秒、組立台224での組立動
作に0.2秒、組立台224からの上昇動作に0.3
秒、そして、パレツトpの上方への移動動作に
0.5秒必要であるため、合計で、2.6秒に設定され
ている。 尚、パレツトpの出し入れ動作は、上述したロ
ボツト12の動作時間において、ロボツトハンド
218がパレツトpから上昇された後におけるパ
レツトpの上方位置から、再びこの上方位置に戻
されるまでに実行しなければならない。換言すれ
ば、ロボツトハンド218がパレツトpの上方に
ある待機位置から下降して、パレツトp上におい
て部品xを把持して、パレツトpの上方位置まで
上昇するまでの間は、パレツトpの出し入れ動作
は禁止され、これ以外の時間で、パレツトpの出
し入れ動作をしなければならない。このため、パ
レツトの出し入れ動作に許容される時間は、 0.5+0.3+0.2+0.3+0.5=1.8秒 が最大時間と規定されることになる。換言すれ
ば、この1.8秒内にパレツトpの出し入れ動作が
完了していれば、ロボツト12における組立動作
を停止することなく次の部品xの供給動作が達成
されることになる。このため、前述したストツカ
24においては、この1.8秒内にパレツトpの出
し入れ動作が実行されるように、その動作時間が
設定されている。 《システムの動作》 以下本実施例のFACシステムの動作を如何に
制御するかについて説明する。 〈制御ユニツトの構成〉 第16図に、実施例のFACシステムを制御す
る制御ユニツト16(第2図)のモジユール構成
を示す。前述したように、本FACシステムはロ
ボツトとストツカとエレベータとバツフア等を主
な構成要素とする。上記これらの構成要素は、前
述したように機構的にモジユール化されていると
共に、制御的にもモジユール化されている。即
ち、制御ユニツト16内には、ロボツトを制御す
るマイクロプロセサボード、ストツカを制御する
マイクロプロセサボード、エレベータを制御する
マイクロプロセサボード、バツフアを制御するマ
イクロプロセサボードという、4枚のマイクロプ
ロセサボードを有し、これらのマイクロプロセサ
ボードは周知のマルチバスインターフエースで結
合されている。4枚のマイクロプロセサボード
は、その上位に位置する管理用マイクロプロセサ
ボードにより、システム管理がなされる。上記管
理用マイクロプロセサには第2図に示した入出力
装置18が、RS232インターフエースで接続され
ており、この一般的なパーソナルコンピユータを
援用した入出力装置18から、本FACシステム
の組立環境(例えば、パレツト内に含まれる部品
の指定、工程順等)を入力して指定する。 制御ユニツト16の内部が、第16図に示され
ているように制御対象毎にモジユール化されてい
ることは、本FACシステムがその設置先の諸条
件、例えば環境、制約等を考慮して、上記モジユ
ールをオプシヨン選択でき得るようにしたもので
あり、更に、上記組立環境を入出力装置18から
入力して、自由に工程等の設定を変更可能にした
ことも、本FACシステムがその名に示すように、
「柔軟性に富んだ」システム環境を再編成できる
ようにしたものである。これは、FACシステム
の前述の基本的構成についての制御ユニツトのプ
ログラムの説明、更に、この基本的構成から発展
した種々の機器構成の変形例、プログラムの変形
例についての説明から自ずと明らかになるであろ
う。 〈組立環境の入力〉 本FACシステムの技術思想は製造だけに限定
はされず、究極的には、あらかじめ用意されてい
る複数の物品群(各物品群は同一手段の物品のみ
を含む)の中から、前もつて決定されていた所定
の順に従つて、1つずつ物品を選択した上で、そ
の選択された1つの物品を、ある一点に向けて
『供給』するというものである。そして、上記あ
らかじめ用意されてある複数の物品群から、上記
一点に向けて物品を供給すると、物品群内の物品
自身が不足する。そこで、本FACシステムの技
術思想は、いかに、この物品群に対して、効率良
く、しかも、上記一点に向けての供給を止めるこ
となく、新たな物品を『補給』するという点に集
約される。本FACシステムの技術思想を製品組
立てに適用したものが、以下詳述するところの
FACの挟義の意味でのロボツトによる自動組立
てであり、この挟義のFACシステムでは、『物品
の供給』がストツカによるロボツトへの『部品の
供給』に相当し、『物品の補給』が、バツフア、
エレベータ(更には、無人車、無人倉庫等も含め
て)によるストツカへの新たな部品の供給に相当
する。そこで、この挟義の意味のFACシステム
における『組立環境』について以下説明する。 第17A図〜第17C図に、入出力装置18の
表示画面を示す。この表示画面は、操作者が付属
のキーボードから種々の組立環境を入力し、変更
するための画面であると共に、制御の推移につれ
ての現在の制御状態を表示するための画面でもあ
る。 本FACシステムの組立環境とは、例えばパレ
ツト情報等であり、即ち、ある部品について、そ
の部品名、その部品を収容するパレツトのストツ
カ内の載置棚位置S、パレツトに収容できるその
部品の総個数T、そのパレツトの厚さH、その部
品をロボツトが組上げて製品仕上げていくための
プログラム番号P、パレツトの所定の場所に付さ
れたバーコードB、その部品に使われるためにロ
ボツトのハンドに取付けられるフインガーの番号
F等である。本FACシステムでは、第3図に示
したような規格サイズのパレツトを用いている。
従つて、部品が決まれば、その部品の組立プログ
ラムP(例えば、ネジ締め等)、その部品を収容す
るパレツトの規格が決まつてしまう。パレツトが
決まるとは、パレツト内の収容個数T、部品の高
さに依存するパレツトの厚さH等は決まることで
ある。 第17A図の使用部品テーブルは、工程順とは
独立に、操作者が入出力装置18のCRT表示画
面を見ながら、部品名と、その部品を収容するパ
レツトの総個数T、そのパレツトの厚さH、その
部品のバーコードB、その部品の組立てに必要な
ロボツトのフインガーの番号F及びプログラムの
番号Pを入力したものである。その他の、工程順
番号G、ストツカ棚位置Sは、後述の工程順テー
ブル入力時点で、管理用モジユールのプログラム
(第16図)が自動的に操作者に替わつて入力表
示し、また残個数Zは、工程の進行に応じて変化
するものであるから、このZも上記管理モジユー
ルプログラムが、操作者に替つて最新の更新され
た残個数を表示するものである。部品テーブル入
力過程で、各部品にインデツクス番号IDXが割り
当てられる。IDXが割り当てられると、本FAC
システムの工程順入力過程(第17B図)で、こ
のIDX番号により部品を特定できるから、部品名
を直接入力するよりも楽になる。 第17A図に示した具体例では、部品インデツ
クスIDXが「1」のパレツトには、部品名が「ビ
ス」で、パレツト内の収納個数が38個、パレツト
厚50mm、プログラム番号が「100」と入力され、
部品インデツクスIDXが「2」のパレツトには、
部品名が「ナツト」で、パレツト内の収納個数が
13個、パレツト厚25mm、プログラム番号が「200」
と入力され、部品インデツクスIDXが「3」のパ
レツトには、部品名が「ワツシヤ」で、パレツト
内の収納個数が54個、パレツト厚100mm、プログ
ラム番号が「300」と入力……となつている。 尚、上記の操作者が入力する組立環境情報は、
部品が決まれば、全て一意的に決まつてしまうも
のである。ある製品の組立てに必要な部品は通常
前もつて分つていることであるから、従つて、そ
れらの必要部品を収容するパレツトやプログラ
ム、フインガー等も一意的に決まる。従つて、本
FACシステムを複数台を同時に管理する中央の
生産管理用のコンピユータシステム(第16図)
から、これらの情報を与えても良い。 部品から製品に組立てるには部品に関する情報
だけでは足りず、どの部品をどの順で、組立てる
かが重要である。そこで、本FACシステムの操
作者は、色々な製品を組上げる上で、各工程で必
要な全部品をリストアツプして、CRT上の工程
順テーブル(第17B図)に入力していく。その
入力過程で、工程順は、入力順に先頭から1,
2,3……と割り当てられ、その番号は変数Gと
される。各工程でどの部品を使うかを指示するた
めの入力は、操作者が部品インデツクスIDXを入
力することによりなされる。更に、工程順テーブ
ルには、その部品を収容するパレツトをストツカ
のどの棚位置S[G]に載置するかを決めて入力
する。このS[G]を入力する必要性は次の点に
求められる。即ち、工程が異なつても、同一部品
を使う場合があり、しかも、この同一部品は同じ
パレツトに収容されているから、上記異なる工程
で、同じ棚のパレツトを要求する場合があるから
である。このようにして入力された工程順テーブ
ルの具体例を第17B図に示す。 第17B図は、複数の部品からある特定の製品
を組上げるのに必要な部品と、その工程順を入力
するために入力表示される。工程順は、1〜64ま
での64工程が本FACシステムで定義可能である。
操作者は、工程順に沿つて、第17A図の部品テ
ーブルの表示を見ながら、部品IDX及び棚位置S
[G]を次々に入力していく。工程順テーブル中
のプログラム番号P、部品名は、管理プログラム
が挿入していくものである。この工程順テーブル
で、工程番号Gと部品インデツクスIDXとが関連
付けられると、部品テーブル(第17A図)によ
り、工程番号Gとその工程に用いられるパレツト
が関連付けられる。 尚、工程順テーブル入力のS[G]の入力は、
1部品/1工程/1棚であれば、即ち、同一種類
の部品を異なる工程で使う場合は、パレツトを載
置する棚を異なるものとするという場合は、工程
順がパレツトの棚順S[G]となり、また部品が
決まれば、そのパレツト厚さHは管理プログラム
は部品テーブルから知れるので、操作者がS[G]
を入力しなくとも、管理プログラムが操作者に替
つて棚位置S[G]を計算してテーブルに入力す
ることができる。意図的に、同一部品を異なる工
程であつても同じ棚のパレツトから取り出すよう
に、工程順を組む場合に、操作者が、パレツト厚
Hを考慮しながら、S[G]を入力する必要がで
てくるのである。部品テーブルの入力の場合と同
じように、工程順は、ある製品については前もつ
て生産計画で決めるものであるから、その前もつ
て決めてある工程順を、中央の生産管理コンピユ
ータシステムから通信回線を介して本FACシス
テムに入力してもよい。 〈部品供給の効率化の変動要因〉 さて、FACシステムでは、『物品の供給』順
(即ち、組立て順である工程順)が『物品の補給』
の効率化に極めて大きな影響を与える。本FAC
システムの組立環境の前提は、1部品/1工程で
ある。部品の供給、部品の補給の効率化に影響を
与える要因は、パレツト厚さH[G]及び、どの
パレツトをどの棚位置S[G]に載置するかであ
る。パレツト厚Hは、ストツカ内に全部で何個の
パレツトを収納可能であるかを限定してしおま
う。本FACシステムは、ストツカの最大棚数に
収納可能なパレツト数の範囲以内で、部品から製
品を組立てる。従つて、パレツト厚Hによつて、
パレツト数に制限が発生することは、もし、1つ
の製品を組立てるのに、複数工程で同じ部品を使
うのであれば、その同一部品を同一パレツトから
取り出すようにして、総パレツト個数を抑制させ
る必要に迫られる。複数の異なる工程で同じパレ
ツト内の部品を取り出すようにすると、ストツカ
の上下移動がランダムになり、ストツカのロボツ
トへの供給速度の低下に連がる。このように、工
程順Gと、パレツト厚さHと、棚位置S[G]と
は、効率化と大いに関係するのであるので、工程
順テーブルの作成には、これらの諸用件を勘案し
て、慎重に作成する必要がある。又、収容個数T
[G]にも部品毎に決まつているから、組立てに
従つて、空パレツトの発生頻度、発生順も影響さ
れ、空パレツトの入れ換え、即ちエレベータとバ
ツフアの動作の効率化にも影響を与えるからであ
る。 第15A図〜第15E図は、パレツト厚さHを
同じと仮定して、収容総個数T[G]、棚位置S
[G]が効率にどのように影響するかを説明する
ものである。第15A図は、一番単純な例で、部
品が異なつても、各工程でのパレツトのT[G]
が同じであり、しかも、その各パレツトを工程順
に棚に載置した(即ち、S[G]が正順になつて
いる)場合である。この場合は、パレツトで部品
が空になるのが、工程シーケンス順であり、又、
ストツカの動きも上方に一様な動きをする。 次に、組立にA部品とB部品が必要で、その組
立て順もAABとする必要があり、A部品は
パレツトに100個収容可能であり、B部品は50個
収容可能である場合を想定する。 第15B図は、工程123で、順に各パレ
ツトから部品AABを取り出す場合である。
この場合は、ストツカの動きは、上方に整然とし
て動き、パレツト交換頻度も少ないが、多くのパ
レツトを必要とするという不都合が発生する。 第15C図は、工程1,2で、同一パレツトに
ある、A部品を使うというものである。この場合
は、ストツカの移動は整然としており、パレツト
交換頻度も少なく、かつ必要パレツトのムダがな
い。組立の特殊性、工程順G、パレツトの部品収
容量Tを良く考慮した理想的なものである。 組立て順が、ABAの場合に、工程順、棚
位置を第15D図のようにしたときは、棚数にム
ダができるが、ストツカの動きは整然とする。第
15E図のようにしたときは、パレツトの個数に
ムダがなく、パレツト交換も連続的に発生する
が、ストツカの動きに激しい上下動が生じる。 以上、具体例を上げて、組立て順、工程順G、
部品個数T[G]、棚位置S[G]が、部品の供給、
補給の効率にどのように影響するかを説明した。
本FACシステムは、この上記要素が効率に影響
を与える要因を分析して、最適な組立て順、部品
供給計画を提供するものではないが、このような
組立て計画、工程順が一度、操作者若しくは生産
管理コンピユータによつて決定されると、どのよ
うな工程順、計画にも柔軟に適合でき、しかもそ
の範囲内で、最も効率良く部品をロボツトに供給
し、且つ、ストツカに部品を補給するためのもの
である。即ち、工程順G、棚位置S[G]等を第
19A図に示すように、変数化して、柔軟に対処
しようというものである。 尚、例えば第15A図のように、ストツカ内の
パレツト載置順を工程順とするように工程順テー
ブルを入力することの目的は、本FACシステム
が、変更に対する「柔軟性」と共に、ロボツトに
よる組上げ動作を如何に阻害しないようにして効
率良くロボツトに部品を供給するかを主眼にして
いるからである。即ち、ストツカ内のパレツトの
載置順は、工程順でなくとも、例えば、パレツト
内の部品が零となつて入れ換えが必要となる順に
並べても良い。しかし、本システムの主眼とする
ロボツトの動作を阻害しないでロボツトに部品を
供給するための制御は、パレツト内の収納部品個
数が部品によつて可変であり、従つて、パレツト
入れ換え時期が必ずしもストツカ内の載置順に従
わず予想が困難であること、ロボツトによる部品
ビツクミスによる部品残個数の変化に柔軟に対応
できること、また、第17B図に示したように工
程順の入力が人間工学的に適していること等から
鑑みて、本実施例では、パレツトの載置順を工程
順としたのである。従つて、ストツカ内のパレツ
トの載置順が工程順に並んでいない場合をも予想
して、ロボツト、ストツカ、エレベータ等の制御
が適切に行なわれるように、プログラムを修正容
易にされていることが、基本構成実施例及びその
変形構成実施例の制御の説明により自ずと明らか
となるであろう。 本FACシステムの第14図に示したストツカ
の棚板156は、この実施例では、全部で20段用
意してあり、上から順に第1段、第2段……第20
段とする。第14図、第18図に示すように、各
棚板は等間隔(約30mm)で設けられている。従つ
て、3種類の厚さ(25mm,50mm,100mm)のパレ
ツトをストツカ内に収容する場合は、例えば100
mm厚のパレツトは4つの棚板を占有してしまう。
第19A図に示した具体例では、第1工程のIDX
「1」である「ビス」の入つたパレツトは、第1
番目の棚板上に載置され、第2工程のIDX「3」
である「ワツシヤ」の入つたパレツトは、第3番
目の棚板上に載置され、第3工程のIDX「2」で
ある「ナツト」の入つたパレツトは、第7番目の
棚板上に載置されことになる。あるパレツトが、
どの棚板上に(即ち、第19A図のストツカ位置
番号S)に載置されるかは、前述したように、
夫々のパレツトの厚さを管理プログラムが考慮し
て演算して決定するか、操作者が効率を考慮して
決定して入力し、第17A図のテーブルの順に表
示する。 このように、操作者が部品テーブル、工程順テ
ーブルに所定の最低限の情報を入力すると、管理
プログラムは、部品テーブル中に、工程順、スト
ツカ内載置番号S等を演算して表示してくれるの
で、複雑で膨大な組立環境を極めて操作性の良く
設定でき、しかも、その変更は前記入力情報を変
更するだけであるので、工程変更、部品変更に柔
軟に対応できる。 〈その他の表示要素〉 第17C図は、入出力装置の表示画面上のアイ
コン(絵文字キー)である。『連続』とは、通常
の連続組立/部品供給動作モードを指示するキー
であり、この『連続』キーが押されると、管理マ
イクロプロセサ(第16図)内の不図示のメモリ
内のSINGLEフラグが“0”にされる。連続動作
モードに設定されて、その後『スタート』キーが
押されると、『ストツプ』キーが押されるか、異
常が発生してシステムがストツプするまで、連続
的にシステムが動作する。『シングル』とは単一
動作モードであり、このキーが押されると、前記
SINGLEフラグが“1”にセツトされ、『スター
ト』キーを押す度に、単一の動作(各モジユール
によつて、その単一の動作の範囲が異なる)が実
行される。 〈制御に使用される変数〉 第19A図に、各モジユールのマイクロプロセ
サにより共通に使用される(アクセスできる)共
通変数(グローバル変数)を示す。これらの変数
は二次元のアレー状に配列されており、引数G
(工程番号)により索引される。入れ換えフラグ
I[G]は、工程順G(即ち、ストツカ内で上から
G番目の棚)のパレツトが空になつたことを示す
フラグである。その他の共通変数の多くは、第1
7A図、第17B図に示したものと同じなので説
明は省略する。 第19B図は、ロボツトからエレベータ及びバ
ツフアへ送られる入れ換パレツトの準備指示(パ
レツト内の残個数Zが1個になつた時点で、エレ
ベータ及びバツフアに出される)を、キユーイン
グ(待行列化)するために、その工程番号(E1,
E2,D1,D2)の退避エリアである。第21B図
から分るように、キユーの個数は2個である。2
個としたのは、本実施例に使われている各モジユ
ールの機械速度(例えば、モータ速度)等を考慮
すると、最悪でもキユーが3個以上発生しないか
らである。もちろん、使用するデバイスにより実
際にはその速度は変化するから、キユーの数を3
個以上に増やしてもよい。尚、このキユーが本実
施例ではどのように使われるかは、後述する。 〈各モジユールの上下動範囲〉 第20A図を用いて各モジユールが上下に移動
できる範囲を説明する。 バツフアについては、床上900mmの位置で無人
車から積み上げられたパレツトをバツフア台52
が受けとる。第1の分離爪が、分離対象パレツト
の1つの上のパレツトを掛止する位置(「一時預
り位置」と称する)は床上1410mm、分離対象のパ
レツトを第2の分離爪が掛止する位置(「分離位
置」と称する)は床上1300mmである。但し、上記
の一時預り位置及び分離位置は公称位置であり、
前述したように、パレツトの厚さには許容誤差が
あり、その誤差を考慮したバツフアの上下移動量
制御が後述(第23B図)するようになされる。
バツフア台52の下方向の最大降下位置は床上
500mmであり、この位置をバツフア移動制御のテ
イーチングの原点としている。バツフア台のパレ
ツトの最大積載個数は、複数個のパレツトが積み
上げられた状態で、バツフア台52が一時預り位
置まで上昇した時点で、最上段のパレツトが床上
2225mmを越えないように、各パレツト厚等を考慮
して設定される。 搬出機構76の設置位置は床上350mmである。
上述したように、バツフア台52は最下位位置で
床上500mmまで下降し得るが、このバツフアが、
搬送機構76に空パレツトが満載されている状態
での空パレツトの搬送を阻害しないように、搬送
時にバツフア台は上昇する。 エレベータの上下動範囲について説明する。エ
レベータの最高上昇位置は、分離位置で第2の分
離爪が分離対象の部品を満載したパレツトと、ス
ライドガイド122とが整合する位置(「パレツ
ト取り出し位置」)であり、このパレツト取り出
し位置をエレベータ制御のテイーチング原点とす
る。かかる設定で、エレベータのストローク範囲
は800mmである。 ストツカの移動範囲について説明する。ストツ
カは前述したように、30mm間隔の棚が20段あり、
従つて、ストツカの上下の幅は600(=30×20)mm
である。第1段目の棚上のパレツトが引き出し部
154に引き出されるときの、20段目の棚位置が
最下位下降位置であり、この位置をテイーチング
の原点として、床上300mmに設定する。 ロボツトテイーチングの上下方向移動の原点は
床上1225(900+175+150)mmであり、ロボツトハ
ンドのフインガーが引き出し部154上のパレツ
トから、1つの部品を把持して、上方に移動し、
更に組立て位置まで水平に移動して、下降する。 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 ここで、第20B図を用いて、部品を満載した
1つのパレツトが、エレベータにより、バツフア
から取り出され、更に、ストツカ内の空パレツト
と入れ換えされる様子を説明する。 パレツト内の部品が1つまで減ると、ロボツト
は、バツフアにパレツトと分離を準備させ、エレ
ベータには分離位置まで移動するように指示す
る。すると、バツフアにより分離位置(この位置
は固定である)で分離されたパレツトは、エレベ
ータにより取り出されるのを待つ。エレベータが
分離位置(取り出し位置)まで移動してきて、エ
レベータ本体内にパレツトをバツフアから取り込
むと、このエレベータは、そのスライドガイド1
34が、ストツカ内で空になるであろう(或るい
は、既に空になつた)パレツト(通常、ロボツト
への引き出し部154上に引き出されているパレ
ツトの1つ上に位置している)と整合する位置ま
で下降して待機する。この待機位置は、工程順、
棚位置S[G]によつて異なるが、パレツトを工
程順に上から並べた場合には、この待機位置は、
第20B図のように、実線230で表わされた位
置となる。かくして、エレベータの空パレツトの
入れ換え準備が終了する。 部品残個数が1のパレツトが再びストツカ本体
内から引き出し部154まで引き出され、この最
後の1個をロボツトが把持すると、パレツト内の
残個数は“0”になる。すると、ストツカとエレ
ベータとの間のパレツトの入れ換えが開始する。
即ち、エレベータは前記待機位置状態230で先
ず、空パレツトをエレベータ下部内に引き込む。
その後、エレベータは1段下がつて、部品満載の
パレツトを空いたストツカ棚に押出す。この押出
し状態位置を第20B図の破線232で示す。そ
の後、エレベータは更に下降して、空パレツトを
搬送機構76上に積み上げる。こうして、空パレ
ツトの入れ換えを終了する。 〈各モジユールの制御の詳細説明〉 かくして、FACシステムの各モジユールの概
略動作が把握できたところで、以下各モジユール
の詳細な制御動作を、第21A図以下により説明
する。尚、前述したように、本制御プログラム
は、第15A図〜第15E図のような場合にも柔
軟に対処できるような構造をしているので、複雑
である。そこで、以下説明する各モジユール動作
の説明においては、一般的な構成(組立て順、工
程順、パレツト載置順)を想定して説明し、必要
に応じて、各モジユールがある具体的な初期状態
から出発して、その初期状態が各モジユールによ
る制御により推移していく過程を追つて説明する
こととする。その初期状態とは、 :ストツカ内の全棚(即ち、20個の棚全て)
に、同一厚さ厚さのパレツトが載置されてお
り、パレツト内の部品個数はバラバラである。 :工程もこの棚順に従つており、1つの工程は
1つのパレツト内の1つの部品のみをつかう。
即ち、全工程数Mはストツカの全棚数の等しい
20工程である。 :また、バツフア台52上にも必要な予備のパ
レツトが前もつて積み上げられている。 このような初期状態を擁する構成を、便宜上
『簡略化構成例』と称することとする。この『簡
略化構成例』から出発して予想されるモジユール
の動作は、 :ロボツトは各パレツトから1個/1工程の部
品の組み付け作業を行ない、 :ストツカは第1番目の棚から第20番目の棚ま
で、順に上昇しつつ、引き出し部154までパ
レツトを引き出し、第20番目のパレツトを引き
出したら、ストツカ全体が下がつて、再び、第
1番目の棚のパレツトを引き出す。 :エレベータ、バツフアについては、部品残個
数Zが1個若しくは0個になるのがパレツト毎
にマチマチであるために、必ずしも、ストツカ
の棚順に空パレツトの入れ換え要求が発生する
ものとはならない、等である。 さて、ロボツトが組立作業を開始するところか
ら、説明を開始する。
以下、順に説明する。 《概略構成》 先ず、この一実施例のフレキシブル・アツセン
ブリング・センタ(以下、FACと呼ぶ。)10の
概要に関して、第1図及び第2図を参照して説明
する。 このFAC10は、複数の部品x1,x2,x3…か
ら所定の製品を自動的に組立るための自動組立装
置(以下、単にロボツトと呼ぶ。)12と、この
ロボツト12に、組立順序に応じて必要となる部
品x1,x2,x3…を自動的に供給する部品供給シス
テム14と、このロボツト12及び部品供給シス
テム14に接続され、ロボツト12における組立
動作を効率的に実行出来るよう、両者を駆動制御
するための制御ユニツト16と、この制御ユニツ
ト16に接続され、操作者により組立情報データ
が入力される入出力装置18とを概略備えてい
る。 この部品供給システム14は、図示しない自動
化倉庫に収納されていた種々の部品x1,x2,x3…
を、複数の無人車20(第4図に示す。)を介し
て搬送を受けるように構成されている。即ち、こ
の部品供給システム14は、無人車20から部品
x1,x2,x3…を受け取り、一旦収容しておく一時
貯蔵手段としてのバツフア22と、ロボツト12
に隣接して設けられ、このロボツト12に組立に
必要な部品を組立順序に応じて順序供給する収納
手段としてのストツカ24と、このバツフア22
とストツカ24との間に配設され、ストツカ24
において不足状態となつた部品x1,x2,x3…をバ
ツフア22からストツカ24に移送する渡し手段
の一態様としてのエレベータ26とを基本的に備
えている。 《パレツトの説明》 パレツトの構成 ここで、各部品x1,x2,x3…は、夫々対応する
パレツトp1,p2,p3…内に収容されており、この
パレツトp1,p2,p3…内に夫々収容された状態
で、無人車20に載置され、バツフア22に一旦
収容され、エレベータ26を介してストツカ24
に収容され、そして、ロボツト12に提供される
よう構成されている。即ち、各パレツトp1,p2,
p3…には、同一種類の部品x1,x2,x3…が夫々収
容されているものであり、第3図に示すように、
対応する部品x1,x2,x3…が上下方向に沿つて抜
き差し可能に収容され、上面が開放されたパレツ
ト本体36と、このパレツト本体36のパレツト
p1,p2,p3…の少なくとも搬送方向dに沿う両側
縁において、外方に張り出し成形されたフランジ
部38とを一体に備えている。尚、図示する形状
から明白なように、このフランジ部38は、実際
の形状としては、パレツト本体36の全周に渡つ
て形成されているものである。また、各パレツト
本体36には、これの上面を開放可能に閉塞する
よう、蓋体40が載置されている。 各フランジ部38には、図示するように、両端
部に位置した状態で、第1及び第2の切り欠き部
38a,38bが、また、中央に位置した状態
で、第3の切り欠き部38cが夫々形成されてい
る。ここで、両側の第1及び第2の切り欠き部3
8a,38bは、後述するように、パレツトp1,
p2,p3…をバツフア22からエレベータ26に取
り出す為に、また、ストツカ24からロボツト1
2又はエレベータ26に取り出し/引き込む為に
設けられている。一方、中央の第3の切り欠き部
38cは、蓋体40を上方に持ち上げて、ストツ
カ24に収納されているパレツト本体36を、こ
れの上面が開放された状態で側方のロボツト12
側に取り出すことが出来るように、後述する持ち
上げ体が挿通する為に設けられている。 尚、第1及び第2の各々の切り欠き部38a,
38bは、平面略等脚台形状に形成された凹部か
ら構成されており、短い方の底辺が凹部の底を規
定するように形成されている。 即ち、この蓋体40は、ロボツト12が部品
x1,x2,x3…を取り扱うことになる最終段階、換
言すれば、パレツトp1,p2,p3…がストツカ24
内の後述する引き出し待機位置に移動されるま
で、対応するパレツトp1,p2,p3…の上面開口部
を覆うように被せられており、部品x1,x2,x3…
が埃等により汚されることが未然に防止されてい
る。 パレツトの寸法 尚、これらパレツトp1,p2,p3…は、第4図に
示すように、これに収容する部品の大きさに応じ
て、その厚さを、25mm,50mm,100mmの3種類に
設定されている。ここで、以下の説明において
は、簡略化のため、部品x1は、25mmの厚さを有す
るパレツトp1に最大個数を54個に設定された状態
で、部品x2は、厚さ50mmを有するパレツトp2に最
大個数を38個に設定された状態で、また、部品x3
は、厚さ100mmを有するパレツトp3に最大個数を
13個に設定された状態で、夫々収容されているも
のとする。 また、各パレツトp1,p2,p3…においては、フ
ランジ部38の厚さは、共通の12mmに設定されて
いる。尚、各パレツト本体36の内周縁には、第
5図に示すように、直上方に積み上げられるパレ
ツト本体36(図中破線で示す。)の下部が嵌合
されて、互いの横方向の位置ずれを防止するため
の凹部36aが、全周に渡つて形成されている。
ここで、この凹部36aの深さは、7mmに設定さ
れている。このようにして、例えば、3種類のパ
レツトp1,p2,p3が1個づつ積み上げられた状態
で、この積み上げ体の高さは、 25+50+100−7×2=161mm に設定されることになる。 尚、各パレツトp1,p2,p3…のフランジ部38
の側面には、第3図に示すように、夫々のパレツ
トp1,p2,p3…中に収容されている部品x1,x2,
x3…の種類や個数の情報、及びパレツトの高さ情
報を示すバーコードBが描かれている。 《バツフアの説明》 次に、以上のように構成された無人車20のパ
レツト載置台32から部品x1,x2,x3…入りのパ
レツトp1,p2,p3…を受けて、一旦収納すると共
に、空パレツトp1′,p2′,p3′…を無人車20に
送り出すためのバツフア22を、第6図を参照し
て説明する。 バツフア台の構成 このバツフア22は、図示しない土台上に固定
される基台42と、この基台42の四隅に夫々起
立された支柱44a,44b,44c,44d
と、パレツトp1,p2,p3…の搬送方向dに沿う一
対の支柱44a,44b;44c,44dの夫々
の内面に起立した状態で掛け渡されたる起立板4
6a,46bとを備えている。各起立板46a,
46bの、互いに対向する面における各起立した
側縁に沿つて、ガイド部材48が固着されてい
る。そして、各ガイド部材48には、これに沿つ
て上下動可能に摺動部材50が取着されている。
これら4個の摺動部材50に4隅を夫々支持され
た状態で、バツフア台52が取り付けられてい
る。 このバツフア台52は、前述した無人車20か
らの部品x1,x2,x3…入りのパレツトp1,p2,p3
…が載置されるものであり、このバツフア台52
上には、ここに載置される部品x1,x2,x3……入
りのパレツトp1,p2,p3……を無人車20から受
けるための搬入ローラ群54が両端をローラガイ
ド56に回転可能に支持された状態で配設されて
いる。尚、これら搬入ローラ54は、図示しない
駆動モータにより、回転駆動されるように構成さ
れている。 一方、第6図中における向う側の起立板46b
の、両ガイド部材48に挟まれた部分には、上下
方向に延出した状態で、スリツト58が形成され
ている。このスリツト58内に突出した状態で、
前述したバツフア台52には、突出片52aが一
体に形成されている。 ここで、このバツフア台52は、この上に載置
したパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述する
ように、ストツカ24において部品xの残り個数
が1個となつたパレツトpを補充すべく、これと
入れ換えるために、所定のパレツトpを分離する
ために、上下動可能に構成されている。 即ち、向う側の起立片46bが取着された一対
の支柱44c,44dの上端の間には、上述した
バツフア台52をガイド部材48に沿つて上下動
させるためのサーボモータMBが配設されている。
このサーボモータMBは、上下方向に沿つて延出
した回転軸を備えており、この回転軸は、両支柱
44c,44d間に回転自在に配設され、上下方
向に沿つて延出したボールねじ60を回転駆動す
るように、接続されている。一方、このボールね
じ60の中途部は、前述した突出片52aに螺合
している。このようにして、サーボモータMBの
回転軸の回転により、ボールねじ60が回転駆動
され、もつて、バツフア台52が上下動されるこ
とになる。 尚、このサーボモータMBには、これの回転位
置、即ち、バツフア台52の高さ位置を検出する
ための、エンコーダ62が取り付けられている。 分離機構の構成 以上の構成により、バツフア台52は、任意の
高さ位置に上下動することが出来るものである
が、前述したように、この上に載置されたパレツ
ト群p1,p2,p3…の中から特定のパレツトpを分
離するために、このバツフア22は、分離機構6
4を備えている。 この分離機構64は、各起立板46a,46b
の上端に設けられた一対の第1の分離爪66と、
これら第1の分離爪66より、所定距離だけ下方
に配設された一対の第2の分離爪68とを備えて
いる。尚、両起立板46a,46bにおける第1
及び第2の分離爪66,68は、同一高さ位置に
設定されている。 ここで、各々の第1及び第2の分離爪66,6
8は、バツフア台52上において積み上げられた
パレツト群p1,p2,p3…のフランジ部38に両側
から掛止可能に設けられている。換言すれば、各
起立板46a,46bに設けられた第1及び第2
の分離爪66,68は、バツフア台52上におい
て積み上げられたパレツト群p1,p2,p3…のフラ
ンジ部38が下方から掛止される突出位置と、こ
れらフランジ部38から離間した引き込み位置と
の間で、往復動可能に設けられている。 即ち、各対の第1の分離爪66は、対応する起
立板46a,46bを突出して裏面に至る支持ロ
ツド70を一体に備えている。両支持ロツド70
は、起立板46a,46bの裏面において、図示
するように、接続板72を介して一体に接続され
ている。そして、この接続板72には、第1の分
離爪66を往復駆動するための第1のエアーシリ
ンダCB1が接続されている。このようにして、こ
の第1のエアーシリンダCB1の駆動に応じて、第
1の分離爪66は、突出位置と引き込み位置との
間で往復駆動されることになる。 一方、第2の分離爪68に関しては、駆動源と
して第2のエアーシリンダCB2を備えている他は、
第1の分離爪66の駆動のための構成と同様であ
るので、その説明を省略する。 尚、上述した第1の分離爪66と第2の分離爪
68との間の距離は、パレツトp1,p2,p3の中の
最大の高さである100mmより僅かに長い110mmに設
定されている。 また、上述した第1の分離爪66に掛止された
状態のパレツトpの側方には、このパレツトpに
描かれたバーコードBを読み取るための、バーコ
ードリーダ74が配設されている。このバーコー
ドリーダ74は、周知の構成であるため、その説
明を省略する。 ここで、基台42上には、エレベータ26の下
方位置(即ち、ストツカ24に隣接する位置)ま
で延出した状態で、搬出機構76が設けられてい
る。この搬出機構76は、ストツカ24において
空になつたパレツトp1′,p2′,p3′…を、前述し
た無人車20の空パレツト載置台34まで搬出す
るために設けられており、複数の搬出ローラ78
から構成されている。これら搬出ローラ78は、
図示しない駆動モータにより回転駆動されるよう
に構成されている。 尚、この搬出機構76の高さ位置は、無人車2
0の空パレツト載置台34と同一高さ位置を取る
ように設定されており、また、バツフア台52の
待機位置は、無人車20のパレツト載置台32の
高さ位置と同一に設定されている。 (バツフアの動作) 基本分離動作 以上のような分離機構64を備えたバツフア2
2の構成において、バツフア台52上に載置され
たパレツト群p1,p2,p3…の中から、後述するロ
ボツト12からの要求に基づき、所定のパレツト
paを分離する場合の動作について、第7A図乃至
第7D図を参照して説明する。 まず、第7A図に示すように、バツフア台52
上には、計12台のパレツトが、下からp1,p2,
p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3,p1,p2,p3の順序
で載置されているものと仮定する。尚、このバツ
フア台52上には、高さ800mmのパレツト群p1,
p2,p3…が載置されるように設定されており、上
述の場合においては、12個のパレツト群は、 (25+50+100)×4−7×11=623mm と623mmの高さを有することになる。そして、こ
のような状態において、ロボツト12から、部品
x1が収容されたパレツトp1を分離するよう要求さ
れた場合には、先ず、バツフア台52上に載置さ
れた複数のパレツトp1の中から、先入れ・先出し
の原則の適用により、上から3番目に位置するパ
レツトp1を分離するよう指示が送られることとな
る。尚、以下の説明においては、上から3番目の
パレツトp1に、符合paを付し、これの直上側に位
置するパレツト、即ち、上から2番目のパレツト
に符合pbを付すことにする。 上述したように、ロボツト12からパレツトpa
を分離するよう要求が出された場合には、先ず、
この分離されるパレツトpaの直上方に載置されて
いるパレツトpbを、第7B図に示すように、第1
の分離爪66により、掛止される位置にもたらさ
れるまで、サーボモータMBを回転駆動してバツ
フア台52を移動(この場合には、下降)させ
る。尚、第1及び第2の分離爪66,68は、初
期状態において、共に、引き込み位置に移動され
ている。 この第7B図に示す状態において、第1のエア
ーシリンダCB1が起動して、第1の分離爪66を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpbのフランジ部38
は、第1の分離爪66に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7C図に示すように、サーボモータ
MBは、第7B図に示す状態から、バツフア台5
2を94mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaが、第2の分離爪68に掛止さ
れる位置にもたらされることになると共に、パレ
ツトpbは、第1の分離爪66に掛止されることに
なる。即ち、パレツトpbより上方に位置するパレ
ツトは、この第1の分離爪66に掛止されること
になる。 この第7C図に示す状態において、第2のエア
ーシリンダCB2が起動して、第2の分離爪68を
引き込み位置から掛止位置に付勢して、押し出
す。これにより、パレツトpaのフランジ部38
は、第2の分離爪68に下方から掛止可能な状態
になる。 この後、第7D図に示すように、サーボモータ
MBは、第7C図に示す状態から、バツフア台5
2を15mmだけ下降するよう、回転駆動する。この
結果、パレツトpaのみが、第2の分離爪68に掛
止され、このパレツトpaより下方に位置するパレ
ツトは、パレツトpaから離間される位置にもたら
されることになる。このようにして、パレツトpa
のみが、他のパレツトから分離された状態で、第
2の分離爪68に掛止された位置(以下、単に、
分離位置と呼ぶ。)で、単独に取り出し可能な状
態に設定されることになる。 尚、このように分離されたパレツトpaが、後述
するエレベータ24に取り出された後において
は、次に、何のパレツトが分離されても良いよう
に、全てのパレツトはバツフア台52上に載置さ
れた初期状態に復帰動作されることになる。 即ち、この復帰動作に際して、先ず、第2のエ
アーシリンダCB2が前回とは逆に、第2の分離爪
68を掛止位置から引き込み位置へ引き込むよう
に動作する。この後、サーボモータMBが回転駆
動して、バツフア台52を134mm(即ち、バツフ
ア台52が下降したストロークである94+15=
109mmに、取り出したパレツトpaの厚さである25
mmを加えた値。)だけ上昇させる。この上昇によ
り、バツフア台52上のパレツト群の中の最上位
置にあるパレツトは、第1の分離爪66に掛止さ
れているパレツトpbを上に載せて持ち上げた状態
にもたらされることになる。 この状態において、第1のエアーシリンダCB1
が前回とは逆に、第1の分離爪66を掛止位置か
ら引き込み位置へ引き込むように動作する。この
結果、第1の分離爪66に掛止されていたパレツ
トpbより上方のパレツト群は、既にバツフア台5
2上に載置されていたパレツト群の上側に載置さ
れ、全体のパレツト群は、結局、バツフア台52
上に載置される状態にもたらされることになる。
そして、この位置で、待機状態となり、ロボツト
12からの次の分離指示を待つことになる。 分離動作におけるパレツトの位置修正動作 以上詳述したバツフア22の動作は、基本的な
ものであり、各パレツトの製造誤差を考慮してい
ないものである。即ち、各パレツトは、±0.3mmの
製造誤差を許容されているものである。従つて、
多数のパレツトがバツフア台52上に積み重ねら
れた状態でこの製造誤差が累積されると、上述し
た基本動作におけるパレツトpbの第1の分離爪6
6による掛止位置までの移動動作に誤差が生じ
て、パレツトpbが、正確に第1の分離爪66によ
る掛止位置に移動されない場合が生じる。 詳細には、最悪の場合を想定すると、載置され
た全てのパレツトが最小厚さである25mmを有する
パレツトp1であり、最大載置高さが前述したよう
に800mmであるので、 800÷(25−7)×0.3=13.3mm が最大累積誤差量となる。この最大累積誤差量
で、高さ位置が変化した場合には、サーボモータ
MBが、前述した基本動作に従つて、所定のパレ
ツトpbを第1の分離爪66の掛止位置まで移動さ
せるよう、回転駆動したとしても、実際には、上
述した誤差により、この掛止位置に位置すること
が出来ない場合が生じることになる。 このため、この一実施例においては、第6図に
示すように、第1の分離爪66による掛止位置に
実際に(計算上)もたらされたパレツト本体36
の側面に隣接して配設されたセンサ80が備えら
れている。このセンサ80は、周知の反射型のフ
オトカプラから構成されており、その詳細な説明
は省略するが、一対の発光素子と受光素子とから
構成され、パレツトのフランジ部38の周面に隣
接した際には発光素子からの光を受けてオンし、
パレツト本体36の側面に隣接した際には発光素
子からの光を受けることが出来ずにオフするよう
に構成されている。 尚、このセンサ80の配設位置は、詳細には、
第8A図に示すように、これがパレツトpaのフラ
ンジ部38の上端面を検出した状態で、このパレ
ツトpa上に載置されているパレツトpbが、第1の
分離爪66による掛止位置にもたらされるよう
に、設定されている。 以上のようなセンサ80を備えた状態におい
て、上述したパレツトの製造誤差を考慮した上で
の、パレツトpbの第1の分離爪66による掛止位
置への移動制御内容を、第8A図乃至第8E図を
参照して説明する。 ここで、パレツト本体36の側面が現れる範囲
は、第8A図に示すように、25mmの高さのパレツ
トp1の場合には、フランジ部38の厚さが12mmで
あり、下側に位置するパレツト本体36の嵌合用
の凹部36aへの嵌入代である7mmを考慮する
と、 25−12−7=6mm となる。従つて、上述した最大の製造誤差の累積
を考慮すると、サーボモータMBにより計算上も
たらされたパレツトpa,pbと、センサ80との位
置の相対関係は、第8B図、第8C図、並びに、
第8D図に示すように、3通りの態様が想定され
る。 即ち、第8B図に示すように、分離されるべき
パレツトpa(換言すれば、第2の分離爪68に掛
止されるパレツトpa)のフランジ部38の周面
が、センサ80に対向する第1の態様と、第8C
図に示すように、第1の分離爪66に掛止される
べきパレツトpbのフランジ部38周面が、センサ
80に対向する第2の態様と、そして、第8D図
に示すように、第1図の分離爪66に掛止される
べきパレツトpbのパレツト本体36の側面が、セ
ンサ80に対向する第3の態様とが発生する。 ここで、センサ80は、これにパレツトのフラ
ンジ部38が周面が隣接した状態において、オン
動作するが、このオン状態においては、第8B図
に示す第1の態様と、第8C図に示す第2の態様
とが考えられる。このため、バツフア台52は、
第8E図に示すように、センサ80がフランジ部
38の上端面を検出するまで、換言すれば、セン
サ80がオフ動作するまで、下降される。 そして、このようにセンサ80がオフした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
判別された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもたらされている
ことになるので、前述した基本動作に従つて、第
1のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離
爪66が掛止位置に押し出されることになる。 一方、上端面を検出されたパレツトに描かれて
いたバーコードBを読み取つた結果、このパレツ
トが分離されるべきパレツトpaでは無いと判別さ
れた場合には、このバーコードBを読み取られた
パレツトは、自動的にパレツトpaの直上側のパレ
ツトpbであると判別されることになるので、この
パレツトpbの高さ分だけ、バツフア台52が上昇
動作するよう、サーボモータMbが回転駆動され
る。このようにして、センサ80は、第8E図に
示すように、再びフランジ部38の上端面を検出
することになるが、この上端面を検出されたフラ
ンジ部38を有するパレツトは、分離されるべき
パレツトpaであるはずであるので、この事をバー
コードリーダ74を介して確認した上で、前述し
た基本動作に従つて、第1のエアーシリンダCB1
が起動され、第1の分離爪66が掛止位置に押し
出されることになる。 尚、上昇されて検出されたパレツトのバーコー
ドBを読み取つた結果、分離すべきパレツトpaで
は無いと判定された場合には、明らかな制御ミ
ス、又は、要求されたパレツトと異なるパレツト
が、無人倉庫から無人車20により搬送されて来
た場合であるので、その時点で、制御動作が停止
され、所定の警告動作が開始される。 また、センサ80は、これにパレツト本体36
の側面が隣接した状態において、即ち、計算値通
りにパレツトが移動動作された場合において、オ
フ動作するが、このオフ状態においては、第8C
図に示す第3の態様のみが考えられることにな
る。このため、バツフア台52は、第8E図に示
すように、センサ80がフランジ部38の上端面
を検出するまで、換言すれば、センサ80がオン
動作するまで、上昇される。 そして、このようにセンサ80がオンした時点
で、上端面を検出されたパレツトに描かれたバー
コードBをバーコードリーダ74を介して読み取
る。この結果、読み取つたバーコードBから、こ
のパレツトが分離されるべきパレツトpaであると
確認された場合には、前述したように、この分離
すべきパレツトpa上に載置されたパレツトpbが、
第1の分離爪66の掛止位置にもたらされている
ことになるので、前述した基本動作に従つて、第
1のエアーシリンダCB1が起動され、第1の分離
爪66が掛止位置に押し出されることになる。 以上詳述したパレツトの位置修正動作を実行す
ることにより、例え、パレツトに製造誤差が生じ
ていたとしても、この製造誤差に関係なく、分離
されるパレツトpaの上側に載置されているパレツ
トpbが、第1の分離爪66により確実に掛止され
る状態が達成されることになる。 《エレベータの説明》 次に、バツフア22とストツカ24との間に配
設され、ストツカ24において空となつたアーム
p′を、部品xが満杯に収納されたパレツトpと入
れ換えるためのエレベータ26の構成について、
第9図乃至第13G図を参照して説明する。 エレベータ本体の構成 第9図に示すように、このエレベータ26は、
後述するストツカ24と共通の基台142上に固
定されているものであり、この基台142のバツ
フア22側の部分上には、前述したバツフア22
におけるロボツト12側の支柱44a,44cに
隣接して起立した状態で、一対の支柱82a,8
2bと、ロボツト12側へ所定距離離間した状態
で起立して設けられた一対の支柱82c,82d
が備えられている。これら4本の支柱82a,8
2b,82c,82dの上端は、夫々連結部材8
4により互いに連結されている。このようにし
て、エレベータ26の基本枠体が構成されてい
る。尚、この連結部材84も、後述するストツカ
24と共通に構成されている。 ここで、搬送方向dに沿う一対の支柱82a,
82cと、一対の支柱82b,82dとの間に
は、エレベータ本体86が上下動可能に配設され
ている。 このエレベータ本体86は、パレツトp1,p2,
p3…の搬送方向dと直交する一対の面が開放され
た箱体から構成されている。このエレベータ本体
86は、ロボツト12からの要求(所定のパレツ
ト内の部品の残り個数が「1」になつた場合に出
される要求)に基づいて、分離位置において分離
されたパレツトpaをバツフア22から受けて、エ
レベータ本体86の中に保持すると共に、次に、
ストツカ24からの要求(前述した残り個数1個
の部品が、組立に使用されて、部品が無い状態に
なつた場合に出される要求)に応じて、この保持
したパレツトpaをストツカ24に移し換えるよ
う、構成されている。ここで、パレツトp1,p2,
p3…の搬送方向dに沿う各対の支柱82a,82
c,82b,82dの、互いに対向する面には、
夫々上下方向に沿つて、ガイド部材88が固着さ
れている。そして、各ガイド部材88には、これ
に沿つて上下動可能に、上下方向に所定距離離間
した状態で一対の摺動部材90が取着されてい
る。ここで、上方の水平面内にある4個の摺動部
材90に上方の4隅を夫々支持された状態で、ま
た、下方の水平面内にある4個の摺動部材90に
下方の4隅を夫々支持された状態で、上述したエ
レベータ本体86が取り付けられている。 一方、第9図中における向う側の一対の支柱8
2b,82dに挟まれた部分には、上下方向に延
出した状態で、空間が規定されている。この空間
内に突出した状態で、前述したエレベータ本体8
6には、図示しない突出片が一体に形成されてい
る。 また、向う側の一対の支柱82b,82dの上
端を互いに連結している連結部材84の部分に
は、上述したエレベータ本体86をガイド部材8
8に沿つて上下動させるためのサーボモータME1
が配設されている。このサーボモータME1は、上
下方向に沿つて延出した回転軸を備えており、こ
の回転軸は、両支柱82b,82d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ92を回転駆動するように、接続されている。
一方、このボールねじ92の中途部は、前述した
突出片に螺合している。このようにして、サーボ
モータME1の回転軸の回転により、ボールねじ9
2が回転駆動され、もつて、エレベータ本体86
が上下動されることになる。 尚、このサーボモータME1には、これの回転位
置、即ち、エレベータ本体86の高さ位置を検出
するための、エンコーダ94が取り付けられてい
る。以上の構成により、エレベータ本体86は、
任意の高さ位置に上下動することが出来るもので
ある。 入れ換え機構の構成 以上のように上下動可能に設けられたエレベー
タ本体86には、この中にバツフア22から、分
離された部品が満載されたパレツトpaを取り込む
と共に、このパレツトpaをこの中からストツカ2
4に押し出し、また、ストツカ24から空パレツ
トp′を引き込むための入れ換え機構96が備えら
れている。 この入れ換え機構96は、駆動源としてのサー
ボモータME2エレベータ本体86の上面上にステ
イ98を介して固着された状態で備えている。こ
のサーボモータME1の駆動軸には、揺動アーム1
00の一端が固定されており、駆動軸の回転に応
じて揺動駆動されるようになされている。この揺
動アーム100の中程には、これの長手軸方向に
沿つて、長溝100aが形成されている。また、
この長溝100aの、揺動アーム100が揺動す
る際に行き渡る範囲のエレベータ本体86の上面
部分には、前述した搬送方向dに沿つて、ガイド
溝102が形成されている。このガイド溝102
は、エレベータ本体86の搬送方向dに沿うほぼ
全長に渡つて形成されている。 ここで、この長溝100a及びガイド溝102
に共通に上下方向に沿つて挿通された状態で、ガ
イドピン104が設けられている。このガイドピ
ン104の頭部は、径大に形成されており、これ
ら溝100a,102から抜け落ちることが防止
されている。このような構成により、サーボモー
タME2が往復回動駆動することにより、揺動アー
ム100は揺動駆動され、従つて、ガイドピン1
04は、ガイド溝102に沿つて、即ち、搬送方
向dに沿つて往復駆動されることになる。 また、第10図乃至第12図に示すように、こ
のガイドピン104の下端には、エレベータ本体
86内に位置した状態で、スライド板106が固
着されている。このスライド板106は、搬送方
向dに直交する方向に沿つて延出するように、ガ
イドピン104に取着されている。このスライド
板106のバツフア22側の側面の両端部には、
第1のフツク108が第1のフツクスライド部材
110を介して、スライド板106の長手軸方向
に沿つて、換言すれば、搬送方向dに直交する方
向に沿つてスライド可能に取り付けられている。
この一対の第1のフツク108は、前述した各パ
レツトp1,p2,p3…のフランジ部38に形成され
たエレベータ26側の第1の切り欠き部38a
に、両側から係合可能な形状に形成されている。
即ち、この第1のフツク108の先端部は、切り
欠き形状である等脚台形に相補的に一致する等脚
台形形状に形成されている。 一方、スライド板160の両端には、搬送方向
dに沿つて延出した状態で、エアーシリンダ支持
板112が夫々固着されている。このエアーシリ
ンダ支持板112のバツフア22側端部には、第
1のフツク108を往復駆動するための第1のエ
アーシリンダCE1が取り付けられている。この第
1のエアーシリンダCE1の第1のピストン114
の先端部に、前述した第1のフツク108が接続
されている。このようにして、第1のエアーシリ
ンダCE1の駆動に応じて、第1のフツク108は
フランジ部38の第1の切り欠き部38aに係脱
すべく往復駆動されることになる。 また、このスライド板106のストツカ24側
の側面の両端部には、第2のフツク116が第2
のフツクスライド部材118を介して、スライド
板106の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬
送方向dに直交する方向に沿つてスライド可能に
取り付けられている。この一対の第2のフツク1
16は、前述した各パレツトp1,p2,p3…のフラ
ンジ部38に形成された無人車20側の第2の切
り欠き部38bに、両側から係合可能な形状に形
成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112のストツカ24側端部
には、第2のフツク116を往復駆動するための
第2のエアーシリンダCE2が取り付けられている。
この第2のエアーシリンダCE2の第2のピストン
120の先端部に、前述した第2のフツク116
が接続されている。このようにして、第2のエア
ーシリンダCE2の駆動に応じて、第2のフツク1
16はフランジ部38の第2の切り欠き部38b
に係脱すべく往復駆動されることになる。 ここで、エレベータ本体86の下面上には、第
1又は第2のフツク108,116に係合され、
サーボモータME2の回動駆動に応じて引き込み/
押し出しされるパレツトpを摺動自在に支持する
一対の固定スライドガイド122が配設されてい
る。即ち、両固定スライドガイド122は、引き
込み/押し出しされるパレツトpの両側のフラン
ジ部38の下面に摺動自在に設定されている。 尚、両固定スライドガイド122の上端縁の高
さは、最大高さである100mmの高さを有するパレ
ツトp3を摺動自在に支持するに充分な高さに設定
されると共に、このエレベータ本体86の待機位
置は、両固定スライドガイド122の上端面が、
分離位置にあるパレツトpを、水平に受けること
が出来る高さ位置に設定されている。 また、上述した両エアーシリンダ支持板112
の夫々の下部には、スライド板106の延出方向
と同一方向に沿つて延出した状態で、第3のフツ
ク用取り付け板124が固着されている。ここ
で、この取り付け板124のストツカ24側の側
面の両端部には、第3のフツク126が第3のフ
ツクスライド部材128を介して、スライド板1
06の長手軸方向に沿つて、換言すれば、搬送方
向dに直交する方向に沿つてスライド可能に取り
付けられている。この一対の第3のフツク126
は、ストツカ24において空になされた各空パレ
ツトp1′,p2′,p3′…のフランジ部38に形成さ
れた第2の切り欠き部38bに、両側から係合可
能な形状に形成されている。 一方、スライド板106の両端に固着されたエ
アーシリンダ支持板112の下側端部には、第3
のフツク126を往復駆動するための第3のエア
ーシリンダCE3が取り付けられている。この第3
のエアーシリンダCE3の第3のピストン130の
先端部に、前述した第3のフツク126が接続さ
れている。このようにして、第3のエアーシリン
ダCE3の駆動に応じて、第3のフツク126はフ
ランジ部38の第2の切り欠き部38bに係脱す
べく往復駆動されることになる。 尚、両第3のフツク126は、エレベータ本体
86の下面に、搬送方向dに沿つて形成されたガ
イド溝132(第9図に示す)を介して、エレベ
ータ本体86の下方に取り出されている。ここ
で、エレベータ本体86の下面下には、この第3
のフツク126によりストツカ24から取り出さ
れたパレツトp′を摺動自在に受けるための一対の
可動スライドガイド134が配設されている。 ここで、両可動スライドガイド134は、ここ
に受けた空パレツトp′を、前述した搬出機構76
の搬出ローラ78群上に載置するために、搬送方
向dに直交する方向に沿つて、換言すれば、ここ
に受けた空パレツトp′から離脱するように、摺動
可能に設定されている。即ち、第10図及び第1
1図に示すように、両可動スライドガイド134
は、スライド部材136を夫々介して、エレベー
タ本体86の下面下に、摺動可能に取り付けられ
ている。一方、エレベータ本体86の下面下の両
側には、エアーシリンダ用支持板138が夫々固
着されている。各エアーシリンダ支持板138に
は、可動スライドガイド134を往復駆動するた
めの第4のエアーシリンダCE4が取り付けられて
いる。この第4のエアーシリンダCE4の第4のピ
ストン140の先端部に、前述した可動スライド
ガイド134が接続されている。このようにし
て、第4のエアーシリンダCE4の駆動に応じて、
可動スライドガイド134は空パレツトp′のフラ
ンジ部38に係脱すべく往復駆動されることにな
る。 入れ換え機構の動作 以上のように構成される入れ換え機構96にお
いて、パレツトp及びパレツトp′の入れ換え動作
について、第13A図乃至第13G図を参照して
説明する。 まず、初期状態においては、エレベータ本体8
6は、これの高さ位置が、固定スライドガイド1
22の上端面と、バツフア22の第2の分離爪6
8の上端面とが同一高さを取るように設定されて
いる。また、入れ換え機構96においては、これ
の揺動アーム100が、第9図に示すように、ガ
イド溝102の中間位置にあるように、その初期
状態を設定されている。また、各エアーシリンダ
CE1,CE2,CE3,CE4には、高圧空気が供給されて
おらず、対応するフツク108,116,126
及び可動スライドガイド134は、夫々引き込み
位置に引き込まれた状態に設定されている。 −バツフアからの取り込み動作− このような初期状態が設定されている場合にお
いて、ロボツト12から、前述したように、ロボ
ツト12からの要求、即ち、ストツカ24内の所
定のパレツトpにおいて部品xの残り個数が1個
に至つた場合に、これの入れ換え準備の為の要求
に基づき、バツフア22において所定のパレツト
p3を分離する動作が開始されると共に、そのエレ
ベータ26においても、バツフア22において分
離されたパレツトp3をエレベータ本体86内に取
り込み動作が実行される。 即ち、上述した要求がロボツト12から出され
ると、このエレベータ26においては、先ず、第
13A図に示す状態から、サーボモータME2が、
第9図において矢印Aで示す方向に回転駆動し、
入れ換え機構96をバツフア22側へ移動させ
る。この移動により、第13B図に示すように、
入れ換え機構96のバツフア22側の第1のフツ
ク108は、バツフア22において分離位置にお
いて分離されるパレツトpaのフランジ部38に形
成されたエレベータ26側の第1の切り欠き部3
8aに、側方から係合可能な状態に設定されるこ
とになる。尚、この第1のフツク108の係合可
能な状態においては、この第1のフツク108が
バツフア22における分離動作を何等阻害しない
様に設定されている。 この状態で、エレベータ26の動作は取り込み
待機状態となり、バツフア22で分離動作が完了
するまで、この取り込み待機状態が継続される。
そして、分離動作の完了に都内、バツフア22か
ら分離完了信号が出されると、この分離完了信号
の出力に応じて、入れ換え機構96は、分離され
たパレツトpaの取り込み動作を開始する。 即ち、先ず、第1のエアーシリンダCE1に高圧
空気が供給され、第1のフツク108が分離され
たパレツトpaのフランジ部38に形成された第1
の切り欠き部38aに側から係合する。この後、
サーボモータME2が、第9図に矢印Bで示すよう
に回転駆動し、入れ換え機構96を、搬送方向d
に沿つて、エレベータ本体86内に取り込む。そ
して、第13C図に示すように、パレツトpaをエ
レベータ本体86内に完全に取り込んだ状態にお
いて、サーボモータME2の駆動は停止され、この
後、第1のエアーシリンダCE1は、第1のフツク
108がパレツトpaの第1の切り欠き部38から
離間するよう動作する。 このようにして、バツフア22で分離されたパ
レツトpaは、エレベータ26に取り込まれる。こ
の取り込み状態において、入れ換え機構96は、
その一部を、エレベータ本体86からストツカ2
4側に突出した状態にもたらされている。そこ
で、サーボモータME2が矢印Aで示す方向に回転
駆動して、第13D図に示すように、この入れ換
え機構96をエレベータ本体86内に完全に収容
するように動作される。 −空パレツトの引き込み動作− この後、サーボモータME1が回転駆動して、エ
レベータ本体86をストツカ24に収容されたパ
レツトpの中で、これに収納された部品xが無く
なつて空になるパレツトp′を引き込む位置まで、
下降させ、この引き込み位置で待機して、ストツ
カ24からの空パレツトp′の入れ換え要求を待つ
ことになる。 尚、この引き込み位置は、後述するストツカ2
4におけるパレツトpのロボツト12への供給位
置から、ロボツト12へ部品の供給を終えたパレ
ツト1箱分上方の位置で規定されている。ここ
で、前述したように、このパレツトpの高さは、
3種類設定されているので、この引き込み位置
も、この高さの違いに応じて、3種類存在するこ
とになる。 また、この引き込み位置に対向するエレベータ
本体86の待機位置は、引き込み位置にあるパレ
ツトp′のフランジ部38の第2の切り欠き部38
bに、入れ換え機構96の第3のフツク126が
係合可能な高さ位置を取るよう、設定されてい
る。このようにして、エレベータ26における空
パレツトp′の引き込み待機位置が規定される。 一方、この引き込み待機位置にもたらされたエ
レベータ本体86における入れ換え機構96にお
いては、上述したように、このエレベータ本体8
6内において部品xが満杯に収納されたパレツト
paが一対の固定スライドガイド122上に保持さ
れている。 このような引き込み待機位置において、ストツ
カ24における引き込み位置に、空パレツトp′が
移動されてくると、この引き込み位置への移動完
了に応じて、サーボモータME2が矢印Bで示す方
向に回転駆動されて、第13E図に示すように、
入れ換え機構96の第3のフツク126が、引き
込み位置の空パレツトp′のフランジ部38に形成
された第2の切り欠き部38bに係合可能な位置
に移動される。この後、第3及び第4のエアーシ
リンダCE3,CE4に夫々高圧空気が供給され、第3
のフツク126が空パレツトp′の第2の切り欠き
部38bに係合すると同時に、可動スライドガイ
ド134が、引き込まれた空パレツトp′をエレベ
ータ本体86の下方において支持可能な状態に押
し出される。 この後、サーボモータME2が矢印Aで示す方向
に回転駆動されて、空パレツトp′をエレベータ本
体86の下方に引き込む。このようにして、空パ
レツトp′は、可動スライドガイド134に支持さ
れた状態で、第13F図に示すように、エレベー
タ本体86の下方に保持され、空パレツトp′の引
き込み動作が完了する。そして、第3のエアーシ
リンダCE3が、第3のフツク126が空パレツト
p′の第2の切り欠き部38bから離間するように
動作される。 −パレツトの押し出し動作− ここで、この空パレツトp′の引き込み状態にお
いて、入れ換え機構96の第2のフツク116
は、固定スライドガイド122上に支持されたパ
レツトpaの第2の切り欠き部38bに係合可能な
状態にもたらされている。従つて、この状態か
ら、第2のシリンダCE2に高圧空気を供給して、
第2のフツク116がパレツトpaの第2の切り欠
き部38bに係合するように動作させる。 一方、上述した第2のフツクの係合動作と並行
して、エレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この中のパレツトpaをストツカ24におけ
る引き出し位置に対向する位置にもたらす。そし
て、サーボモータME2が矢印Bで示す方向に回転
駆動して、第13G図に示すように、エレベータ
本体86内からパレツトpaをストツカ24の空に
なされた収容位置に押し出す。この後、第2のエ
アーシリンダCE2は、第2のフツク116がパレ
ツトpの第2の切り欠き部38bから離間するよ
うに動作される。そして、サーボモータME2が矢
印Aで示す方向に回転駆動されて、入れ換え機構
96をエレベータ本体86内に引き込む。このよ
うにして、パレツトpのストツカ24への押し出
し動作が終了する。 −空パレツトの搬出動作− 以上のようにして、空パレツトp′と、部品xが
満載されたパレツトpaとの入れ換え動作が完了し
た時点において、このエレベータ本体86の下方
には、引き込んだ空パレツトp′が支持されてい
る。従つて、この空パレツトp′を搬出機構76の
搬出ローラ78上の載置すべく、パルスモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を下降
させ、この空パレツトp′を、搬出ローラ78上に
空パレツトp′が載置されていない場合には、この
搬出ローラ78の直上方に、また、搬出ローラ7
8上に既に空パレツトp′が載置されている場合に
は、この既に載置されている空パレツトp′の直上
方に移動させる。そして、この後、第4のエアー
シリンダCE4が、可動スライドガイド134を引
き込むように動作し、エレベータ本体86に支持
されていた空パレツトp′は、搬出ローラ78上に
積み上げられることになる。 このようにして、搬出ローラ78上に積み上げ
られた空パレツトp′が所定の個数に達した時点
で、各排出ローラ78は回転駆動され、これら空
パレツトp′の積層体は、バツフア台52の下方ま
で搬送され、その後、無人車20の空パレツト載
置台34上に搬出される。このようにして、一連
の空パレツト搬出動作が終了する。 一方、空パレツトp′を搬出機構76に放出した
後のエレベータ26においては、サーボモータ
ME1が回転駆動して、エレベータ本体86を上昇
させ、前述した初期位置、即ち、バツフア22に
おける分離位置に対向した位置まで、移動され、
ここで、待機されることになる。 《ストツカの説明》 次に、ロボツト12に隣接して設けられ、この
ロボツト12に組立に必要な部品x1,x2,x3…を
組立順序に応じて順次供給するストツカ24の構
成について、第14図乃至第16図を参照して説
明する。 ストツカの構成 このストツカ24は、第14図に示すように、
図示しない土台上に固定され、前述したエレベー
タ26と共通の基台142と、この基台142の
4隅に夫々起立された支柱144a,144b,
144c,144dと、これら支柱144a,1
44b,144c,144dの上端を互いに連結
する連結枠84とを備えている。ここで、エレベ
ータ26側及びロボツト12側の各対の支柱14
4a,144b;144c,144dにおける互
いに対向するためにには、上下方向に沿つて延出
した状態で、ガイド部材148が固着されてい
る。そして、各ガイド部材148には、これに沿
つて上下動可能に摺動部材150が取着されてい
る。これら4個の摺動部材150に4隅を支持さ
れた状態で、略直方体状に構成された昇降枠15
2が取り付けられている。 この昇降枠152は、前述したエレベータ26
から押し出されると共に、ロボツト12で組立ら
れるべく後述する引き出し部154に引き出され
るパレツトpを、複数段一括して収容し、また、
後述する引き出し待機位置から1個づつ引き出し
可能に構成されているものである。このため、昇
降枠152の、搬送方向dに沿う内側面には、パ
レツトpのフランジ部38が掛止される複数の棚
板156が夫々水平に延出した状態で、且つ、上
下方向に沿つて約30mm毎に等間隔で配設された状
態で固定されている。 ここで、各棚板156は、図示するように、そ
の中央部(換言すれば、各棚板156に載置され
たパレツトpのフランジ部38の中央に形成され
た第3の切り欠き部38Cに対向する部分)に、
切り欠き部158を形成されている。即ち、この
切り欠き部158は、引き出し部154に引き出
されるパレツトpの蓋体40の開放の為の後述す
る開放機構170(第15図に示す。)の持ち上
げアーム160が挿通されるために形成されてい
る。 一方、第14図における向う側の一対の支柱1
44b,144dに挟まれた部分には、上下方向
に沿つて延出した状態で、空間が規定されてい
る。この空間内に突出した状態で、前述した昇降
枠152には、突出片162が一体に形成されて
いる。 また、向う側の一対の支柱144c,144d
の上端を互いに連結している連結枠84の部分に
は、上述した昇降枠152をガイド部材148に
沿つて上下動させるためのサーボモータMS1が配
設されている。このサーボモータMS1は、上下方
向に沿つて延出した回転軸を備えており、この回
転軸は、両支柱144c,144d間に回転自在
に配設され、上下方向に沿つて延出したボールね
じ164を回転駆動するように、接続されてい
る。一方、このボールねじ164の中途部は、前
述した突出片162に螺合している。このように
して、サーボモータMS1の回転軸の回転により、
ボールねじ164が回転駆動され、もつて、昇降
枠152が上下動されることになる。尚、この昇
降台152の上下動は、前述した棚板156の配
設ピツチである30mmの整数倍で送り量を設定され
るように設定されている。 尚、このサーボモータMS1には、これの回転位
置、即ち、昇降枠152の高さ位置を検出するた
めの、エンコーダ94が取り付けられている。以
上の構成により昇降枠152は、任意の高さ位置
に上下動することが出来るものである。 引き出し部の構成 次に、第14図を参照して、前述した引き出し
部154の構成について説明する。 この引き出し部154は、ロボツト12で組立
に用いられる部品xを収納したパレツトpを、昇
降枠152から受けて保持する為に設けられてお
り、基本的に、図示しない土台から所定の高さ位
置に固定された引き出し台168と、この引き出
し台168上に、後述する蓋体開放機構170
(第15図に示す。)により蓋体40を取り外され
たパレツトpを昇降枠152から出し入れする出
し入れ機構172とを備えている。 この引き出し台168は、ロボツト12側の支
柱144a,144cに夫々固着された一対の支
持ステイ174を介して、水平状態に固定されて
いる。この引き出し台168の、ロボツト12側
の端部には、引き出されたパレツトpの先端部が
当接されて、このパレツトpの引き出し位置を規
定するストツパ176が取着されている。また、
この引き出し台168の両側には、搬送方向dに
沿つた状態で、一対のスライドガイド178が設
けられている。尚、これらスライドガイド178
の上端面、即ち、スライド支持面は、間欠送りに
おいて停止された状態の昇降枠152の夫々の棚
板156と、水平方向に整合されるように設定さ
れている。尚、このようにスライドガイド178
と水平方向に整合された状態の棚板156に支持
されたパレツトpが、引き出し待機位置にあるパ
レツトとして規定される。 また、前述した出し入れ機構172は、引き出
し台168の両側部に夫々対称的に配設されてお
り、引き出し台168の側縁上において、搬送方
向dに沿つて延出して設けられたガイド部材18
0と、各ガイド部材180に摺動自在に取り付け
られた摺動部材182と、各摺動部材182の上
面に固着された支持板184とを備えている。各
支持板184上には、昇降枠152の引き出し待
機位置にあるパレツトpのフランジ部38に形成
された第1の切り欠き部38aに係合可能になさ
れたフツク186が、搬送方向dに直交する方向
に沿つて進退自在に設けられている。 一方、この支持板184上には、フツク186
より外側に位置した状態で、フツク186を進退
駆動するためのエアーシリンダCS1が取り付けら
れている。このエアーシリンダCS1のピストンは、
対応するフツク186に接続されており、エアー
シリンダCS1への高圧空気の供給により、上述し
た切り欠き部38aに係合する位置に押し出され
るよう設定されている。 また、引き出し台168の各側縁のロボツト1
2側の端部には、駆動ローラ188が回転自在に
軸止されており、またエレベータ26側の端部に
は、アイドルローラ190が回転自在に軸止され
ている。各側縁における駆動ローラ188とアイ
ドルローラ190とには、エンドレスベルト19
2が捲回されており、駆動ローラ188の回転駆
動により、このエンドレスベルト192は走行駆
動されることになる。尚、両側縁における駆動ロ
ーラ188は、連結軸194を介して一体回転す
るように互いに連結されている。 ここで、各側縁における支持板184は、対応
するエンドレスベルト192に固着されており、
エンドレスベルト192の走行に応じて、引き出
し台168上を、搬送方向dに沿つて往復動され
ることになる。また、駆動ローラ188には、こ
れと同軸に従動ローラ196が固定されている。
一方、引き出し台168の側縁における中央部の
下方には、ステイ198を介してサーボモータ
MS2が取り付けられている。このサーボモータ
MS2の駆動軸には、駆動ローラ202が同軸に固
着されている。そして、この駆動ローラ202
と、前述した従動ローラ196とには、エンドレ
スベルト204が捲回されている。 以上のような構成により、このサーボモータ
MS2が回転駆動することにより、駆動ローラ18
8,202が回転駆動され、従つて、エンドレス
ベルト192が走行駆動され、もつて、フツク1
86が搬送方向dに沿つて往復動されることにな
る。 引き出し部の動作 パレツトpを引き出し待機位置から引き出し位
置に引き出し、元の引き出し待機位置に戻し入れ
るという、引き出し部154における出し入れ動
作を、以下に説明する。 先ず、初期状態においては、フツク186は、
サーボモータMS2の駆動により、搬送方向dとは
逆方向に移動されており、引き出し待機位置にあ
るパレツトpのフランジ部38の第1の切り欠き
部38aに係合可能な位置にもたらされている。
尚、この状態で、エアーシリンダCS1は、フツク
186を引き込んだ状態に設定されている。 このような初期状態から、蓋体40の押し上げ
動作が開始されると同時に、エアーシリンダCS1
が動作して、フツク186は引き出し待機位置に
あるパレツトpの第1の切り欠き部38aに係合
する。この後、蓋体40の押し上げ動作の完了に
伴ない、サーボモータMS2は、前回と逆方向に回
転駆動し、この結果、フツク185は、搬送方向
dに沿つて移動する。即ち、このフツク186が
係合している引き出し待機位置にあるパレツトp
は、昇降枠152から引き出し台168上に引き
出されることになる。尚、この引き出されたパレ
ツトpは、一対のスライドガイド178上を摺動
することになる。 このようにしてスライドガイド178上を摺動
しつつ、搬送方向dに沿つて引き出されてきたパ
レツトpは、ストツパ176に当接することによ
り停止し、サーボモータMS2の駆動も停止され
る。このようにして、パレツトpは、引き出し位
置に保持される。 この後、後述するロボツト12により、この引
き出し位置にもたらされたパレツトpから部品x
の取り出し作業を受け、この取り出し作業が終了
することに伴ない、サーボモータMS2は、再び逆
方向に回転駆動して、フツク186を搬送方向d
とは逆の方向に移動させる。このようにして、パ
レツトpは、再び、昇降枠152に向けて戻し入
れられることになる。そして、パレツトpが完全
に昇降枠152内に戻された時点で、サーボモー
タMS2の駆動は停止され、パレツトpは、昇降枠
152内に保持されることになる。 この後、一連の出し入れ動作が完了する。 《ロボツトの説明》 次に、第1図及び第2図を参照して、上述した
バツフア22、エレベータ26、ストツカ24を
備えた部品供給システム14から部品xの供給を
受けて、所定の製品を組立るロボツト12の構成
を概略的に説明する。 ロボツトの構成 第2図に示すように、このロボツト12は、ス
トツカ24の引き出し部154の下方に位置した
部分を含んだ状態で、水平に配設された組立ステ
ージ210を備えている。この組立ステージ21
0の一側には、一対の架台212が立設されてお
り、両架台212上には、ロボツト12のX軸
(搬送方向dに沿う方向に延出する軸)を規定す
るX軸ロボツトアーム214が架け渡されてい
る。また、このX軸ロボツトアーム214上に
は、ロボツト12のY軸(搬送方向dに直交する
方向に延出する軸)を規定するY軸ロボツトアー
ム216の一端が、X軸方向に沿つて移動可能に
支持されている。 また、このY軸ロボツトアーム216の供給シ
ステム側の側面には、ロボツト12のZ軸(垂直
方向に沿つて延出する軸)を規定するロボツトア
ーム218が備えられている。このロボツトアー
ム218は、上下方向に沿つて移動可能に構成さ
れると共に、Y軸に沿つて移動可能及び回転可能
に構成されている。 即ち、X軸ロボツトアーム214上には、Y軸
ロボツトアーム216をX軸方向(搬送方向d)
に沿つて移動させるためのサーボモータMR1が配
設されている。また、Y軸ロボツトアーム216
上には、ロボツトハンド218をY軸方向(搬送
方向dに直交する方向)に沿つて移動させるため
のサーボモータMR2と、Z軸方向(上下方向)に
沿つて移動させるためのサーボモータMR3と、ロ
ボツトアーム218を回転させるためのサーボモ
ータMR4とが配設されている。 ここで、このロボツトハンド218の下面に
は、ここの部品x1,x2,x3…に対応したフインガ
220が着脱自在に取り付けられている。このフ
インガ220は、対応する部品xを把持するよう
に構成されており、残りの部品x1,x2,x3…に対
応した他のフインガ220は、X軸ロボツトアー
ム214に設けられたフインガステーシヨン22
2に取り出し自在に収容されている。尚、前述し
た組立ステージ210上には、フインガ220に
把持された部品xを組立るための組立台224が
設けられている。また、前述した入力装置18
は、一方の架台212の側方に隣接されている。 ロボツトの動作 以上のように構成されるロボツト12における
部品xを用いての製品のの組立動作について説明
する。 先ず、初期状態において、ロボツトハンド21
8は、引き出し部154の上方の位置決めされて
いる。この状態から、所定の組立順序に従い、必
要となる部品xが収納されたパレツトpがストツ
カ24から引き出し位置まで引き出されていくる
と、パレツトpが引き出し位置に位置決めされた
ことが検出された時点から、サーボモータMR3が
回転駆動して、ロボツトハンド218を下降さ
せ、フインガ220による部品xの把持動作が実
行される。そして部品xの把持動作が終了する
と、サーボモータMR3は、逆方向に回転駆動し
て、ロボツトハンド218を上昇させ、サーボモ
ータMR1,MR2を適宜回転駆動して、組立台22
4上に移動させる。 そして、再びサーボモータMR3を回転駆動させ
て、ロボツトハンド218を下降させ、組立台2
24上において、部品xの組立動作を実行する。
この組立動作が終了すると、ロボツトフインガ2
12による部品xの把持状態が解除され、サーボ
モータMR3が逆方向に回転駆動して、ロボツトハ
ンド218を上昇させる。この後、サーボモータ
MR1,MR2が回転駆動されて、前述した初期位置
に、ロボツトハンド218は復帰移動される。こ
のようにして、1個の部品xに注目した場合にお
ける一連の組立動作が完了する。 尚、このような一連の組立動作が実行されてい
る最中において、ロボツトハンド218による部
品xの把持を受けたパレツトp、即ち、部品xの
ロボツト12への供給を終了したパレツトpは、
ロボツトハンド218がパレツトpの上方位置か
ら組立位置に至り、再び、このパレツトpの上方
位置まで復帰するまでの間に、次の組立工程にお
いて必要となる部品xが収納されたパレツトpと
の出し入れ動作が実行される。 ここで、前述したロボツト12における1個の
部品xを組立るために必要な時間は、パレツトp
への下降動作に0.3秒、部品xの把持動作に0.2
秒、パレツトpからの上昇動作に0.3秒、組立台
224上方への移動動作に0.5秒、組立台224
への下降動作に0.3秒、組立台224での組立動
作に0.2秒、組立台224からの上昇動作に0.3
秒、そして、パレツトpの上方への移動動作に
0.5秒必要であるため、合計で、2.6秒に設定され
ている。 尚、パレツトpの出し入れ動作は、上述したロ
ボツト12の動作時間において、ロボツトハンド
218がパレツトpから上昇された後におけるパ
レツトpの上方位置から、再びこの上方位置に戻
されるまでに実行しなければならない。換言すれ
ば、ロボツトハンド218がパレツトpの上方に
ある待機位置から下降して、パレツトp上におい
て部品xを把持して、パレツトpの上方位置まで
上昇するまでの間は、パレツトpの出し入れ動作
は禁止され、これ以外の時間で、パレツトpの出
し入れ動作をしなければならない。このため、パ
レツトの出し入れ動作に許容される時間は、 0.5+0.3+0.2+0.3+0.5=1.8秒 が最大時間と規定されることになる。換言すれ
ば、この1.8秒内にパレツトpの出し入れ動作が
完了していれば、ロボツト12における組立動作
を停止することなく次の部品xの供給動作が達成
されることになる。このため、前述したストツカ
24においては、この1.8秒内にパレツトpの出
し入れ動作が実行されるように、その動作時間が
設定されている。 《システムの動作》 以下本実施例のFACシステムの動作を如何に
制御するかについて説明する。 〈制御ユニツトの構成〉 第16図に、実施例のFACシステムを制御す
る制御ユニツト16(第2図)のモジユール構成
を示す。前述したように、本FACシステムはロ
ボツトとストツカとエレベータとバツフア等を主
な構成要素とする。上記これらの構成要素は、前
述したように機構的にモジユール化されていると
共に、制御的にもモジユール化されている。即
ち、制御ユニツト16内には、ロボツトを制御す
るマイクロプロセサボード、ストツカを制御する
マイクロプロセサボード、エレベータを制御する
マイクロプロセサボード、バツフアを制御するマ
イクロプロセサボードという、4枚のマイクロプ
ロセサボードを有し、これらのマイクロプロセサ
ボードは周知のマルチバスインターフエースで結
合されている。4枚のマイクロプロセサボード
は、その上位に位置する管理用マイクロプロセサ
ボードにより、システム管理がなされる。上記管
理用マイクロプロセサには第2図に示した入出力
装置18が、RS232インターフエースで接続され
ており、この一般的なパーソナルコンピユータを
援用した入出力装置18から、本FACシステム
の組立環境(例えば、パレツト内に含まれる部品
の指定、工程順等)を入力して指定する。 制御ユニツト16の内部が、第16図に示され
ているように制御対象毎にモジユール化されてい
ることは、本FACシステムがその設置先の諸条
件、例えば環境、制約等を考慮して、上記モジユ
ールをオプシヨン選択でき得るようにしたもので
あり、更に、上記組立環境を入出力装置18から
入力して、自由に工程等の設定を変更可能にした
ことも、本FACシステムがその名に示すように、
「柔軟性に富んだ」システム環境を再編成できる
ようにしたものである。これは、FACシステム
の前述の基本的構成についての制御ユニツトのプ
ログラムの説明、更に、この基本的構成から発展
した種々の機器構成の変形例、プログラムの変形
例についての説明から自ずと明らかになるであろ
う。 〈組立環境の入力〉 本FACシステムの技術思想は製造だけに限定
はされず、究極的には、あらかじめ用意されてい
る複数の物品群(各物品群は同一手段の物品のみ
を含む)の中から、前もつて決定されていた所定
の順に従つて、1つずつ物品を選択した上で、そ
の選択された1つの物品を、ある一点に向けて
『供給』するというものである。そして、上記あ
らかじめ用意されてある複数の物品群から、上記
一点に向けて物品を供給すると、物品群内の物品
自身が不足する。そこで、本FACシステムの技
術思想は、いかに、この物品群に対して、効率良
く、しかも、上記一点に向けての供給を止めるこ
となく、新たな物品を『補給』するという点に集
約される。本FACシステムの技術思想を製品組
立てに適用したものが、以下詳述するところの
FACの挟義の意味でのロボツトによる自動組立
てであり、この挟義のFACシステムでは、『物品
の供給』がストツカによるロボツトへの『部品の
供給』に相当し、『物品の補給』が、バツフア、
エレベータ(更には、無人車、無人倉庫等も含め
て)によるストツカへの新たな部品の供給に相当
する。そこで、この挟義の意味のFACシステム
における『組立環境』について以下説明する。 第17A図〜第17C図に、入出力装置18の
表示画面を示す。この表示画面は、操作者が付属
のキーボードから種々の組立環境を入力し、変更
するための画面であると共に、制御の推移につれ
ての現在の制御状態を表示するための画面でもあ
る。 本FACシステムの組立環境とは、例えばパレ
ツト情報等であり、即ち、ある部品について、そ
の部品名、その部品を収容するパレツトのストツ
カ内の載置棚位置S、パレツトに収容できるその
部品の総個数T、そのパレツトの厚さH、その部
品をロボツトが組上げて製品仕上げていくための
プログラム番号P、パレツトの所定の場所に付さ
れたバーコードB、その部品に使われるためにロ
ボツトのハンドに取付けられるフインガーの番号
F等である。本FACシステムでは、第3図に示
したような規格サイズのパレツトを用いている。
従つて、部品が決まれば、その部品の組立プログ
ラムP(例えば、ネジ締め等)、その部品を収容す
るパレツトの規格が決まつてしまう。パレツトが
決まるとは、パレツト内の収容個数T、部品の高
さに依存するパレツトの厚さH等は決まることで
ある。 第17A図の使用部品テーブルは、工程順とは
独立に、操作者が入出力装置18のCRT表示画
面を見ながら、部品名と、その部品を収容するパ
レツトの総個数T、そのパレツトの厚さH、その
部品のバーコードB、その部品の組立てに必要な
ロボツトのフインガーの番号F及びプログラムの
番号Pを入力したものである。その他の、工程順
番号G、ストツカ棚位置Sは、後述の工程順テー
ブル入力時点で、管理用モジユールのプログラム
(第16図)が自動的に操作者に替わつて入力表
示し、また残個数Zは、工程の進行に応じて変化
するものであるから、このZも上記管理モジユー
ルプログラムが、操作者に替つて最新の更新され
た残個数を表示するものである。部品テーブル入
力過程で、各部品にインデツクス番号IDXが割り
当てられる。IDXが割り当てられると、本FAC
システムの工程順入力過程(第17B図)で、こ
のIDX番号により部品を特定できるから、部品名
を直接入力するよりも楽になる。 第17A図に示した具体例では、部品インデツ
クスIDXが「1」のパレツトには、部品名が「ビ
ス」で、パレツト内の収納個数が38個、パレツト
厚50mm、プログラム番号が「100」と入力され、
部品インデツクスIDXが「2」のパレツトには、
部品名が「ナツト」で、パレツト内の収納個数が
13個、パレツト厚25mm、プログラム番号が「200」
と入力され、部品インデツクスIDXが「3」のパ
レツトには、部品名が「ワツシヤ」で、パレツト
内の収納個数が54個、パレツト厚100mm、プログ
ラム番号が「300」と入力……となつている。 尚、上記の操作者が入力する組立環境情報は、
部品が決まれば、全て一意的に決まつてしまうも
のである。ある製品の組立てに必要な部品は通常
前もつて分つていることであるから、従つて、そ
れらの必要部品を収容するパレツトやプログラ
ム、フインガー等も一意的に決まる。従つて、本
FACシステムを複数台を同時に管理する中央の
生産管理用のコンピユータシステム(第16図)
から、これらの情報を与えても良い。 部品から製品に組立てるには部品に関する情報
だけでは足りず、どの部品をどの順で、組立てる
かが重要である。そこで、本FACシステムの操
作者は、色々な製品を組上げる上で、各工程で必
要な全部品をリストアツプして、CRT上の工程
順テーブル(第17B図)に入力していく。その
入力過程で、工程順は、入力順に先頭から1,
2,3……と割り当てられ、その番号は変数Gと
される。各工程でどの部品を使うかを指示するた
めの入力は、操作者が部品インデツクスIDXを入
力することによりなされる。更に、工程順テーブ
ルには、その部品を収容するパレツトをストツカ
のどの棚位置S[G]に載置するかを決めて入力
する。このS[G]を入力する必要性は次の点に
求められる。即ち、工程が異なつても、同一部品
を使う場合があり、しかも、この同一部品は同じ
パレツトに収容されているから、上記異なる工程
で、同じ棚のパレツトを要求する場合があるから
である。このようにして入力された工程順テーブ
ルの具体例を第17B図に示す。 第17B図は、複数の部品からある特定の製品
を組上げるのに必要な部品と、その工程順を入力
するために入力表示される。工程順は、1〜64ま
での64工程が本FACシステムで定義可能である。
操作者は、工程順に沿つて、第17A図の部品テ
ーブルの表示を見ながら、部品IDX及び棚位置S
[G]を次々に入力していく。工程順テーブル中
のプログラム番号P、部品名は、管理プログラム
が挿入していくものである。この工程順テーブル
で、工程番号Gと部品インデツクスIDXとが関連
付けられると、部品テーブル(第17A図)によ
り、工程番号Gとその工程に用いられるパレツト
が関連付けられる。 尚、工程順テーブル入力のS[G]の入力は、
1部品/1工程/1棚であれば、即ち、同一種類
の部品を異なる工程で使う場合は、パレツトを載
置する棚を異なるものとするという場合は、工程
順がパレツトの棚順S[G]となり、また部品が
決まれば、そのパレツト厚さHは管理プログラム
は部品テーブルから知れるので、操作者がS[G]
を入力しなくとも、管理プログラムが操作者に替
つて棚位置S[G]を計算してテーブルに入力す
ることができる。意図的に、同一部品を異なる工
程であつても同じ棚のパレツトから取り出すよう
に、工程順を組む場合に、操作者が、パレツト厚
Hを考慮しながら、S[G]を入力する必要がで
てくるのである。部品テーブルの入力の場合と同
じように、工程順は、ある製品については前もつ
て生産計画で決めるものであるから、その前もつ
て決めてある工程順を、中央の生産管理コンピユ
ータシステムから通信回線を介して本FACシス
テムに入力してもよい。 〈部品供給の効率化の変動要因〉 さて、FACシステムでは、『物品の供給』順
(即ち、組立て順である工程順)が『物品の補給』
の効率化に極めて大きな影響を与える。本FAC
システムの組立環境の前提は、1部品/1工程で
ある。部品の供給、部品の補給の効率化に影響を
与える要因は、パレツト厚さH[G]及び、どの
パレツトをどの棚位置S[G]に載置するかであ
る。パレツト厚Hは、ストツカ内に全部で何個の
パレツトを収納可能であるかを限定してしおま
う。本FACシステムは、ストツカの最大棚数に
収納可能なパレツト数の範囲以内で、部品から製
品を組立てる。従つて、パレツト厚Hによつて、
パレツト数に制限が発生することは、もし、1つ
の製品を組立てるのに、複数工程で同じ部品を使
うのであれば、その同一部品を同一パレツトから
取り出すようにして、総パレツト個数を抑制させ
る必要に迫られる。複数の異なる工程で同じパレ
ツト内の部品を取り出すようにすると、ストツカ
の上下移動がランダムになり、ストツカのロボツ
トへの供給速度の低下に連がる。このように、工
程順Gと、パレツト厚さHと、棚位置S[G]と
は、効率化と大いに関係するのであるので、工程
順テーブルの作成には、これらの諸用件を勘案し
て、慎重に作成する必要がある。又、収容個数T
[G]にも部品毎に決まつているから、組立てに
従つて、空パレツトの発生頻度、発生順も影響さ
れ、空パレツトの入れ換え、即ちエレベータとバ
ツフアの動作の効率化にも影響を与えるからであ
る。 第15A図〜第15E図は、パレツト厚さHを
同じと仮定して、収容総個数T[G]、棚位置S
[G]が効率にどのように影響するかを説明する
ものである。第15A図は、一番単純な例で、部
品が異なつても、各工程でのパレツトのT[G]
が同じであり、しかも、その各パレツトを工程順
に棚に載置した(即ち、S[G]が正順になつて
いる)場合である。この場合は、パレツトで部品
が空になるのが、工程シーケンス順であり、又、
ストツカの動きも上方に一様な動きをする。 次に、組立にA部品とB部品が必要で、その組
立て順もAABとする必要があり、A部品は
パレツトに100個収容可能であり、B部品は50個
収容可能である場合を想定する。 第15B図は、工程123で、順に各パレ
ツトから部品AABを取り出す場合である。
この場合は、ストツカの動きは、上方に整然とし
て動き、パレツト交換頻度も少ないが、多くのパ
レツトを必要とするという不都合が発生する。 第15C図は、工程1,2で、同一パレツトに
ある、A部品を使うというものである。この場合
は、ストツカの移動は整然としており、パレツト
交換頻度も少なく、かつ必要パレツトのムダがな
い。組立の特殊性、工程順G、パレツトの部品収
容量Tを良く考慮した理想的なものである。 組立て順が、ABAの場合に、工程順、棚
位置を第15D図のようにしたときは、棚数にム
ダができるが、ストツカの動きは整然とする。第
15E図のようにしたときは、パレツトの個数に
ムダがなく、パレツト交換も連続的に発生する
が、ストツカの動きに激しい上下動が生じる。 以上、具体例を上げて、組立て順、工程順G、
部品個数T[G]、棚位置S[G]が、部品の供給、
補給の効率にどのように影響するかを説明した。
本FACシステムは、この上記要素が効率に影響
を与える要因を分析して、最適な組立て順、部品
供給計画を提供するものではないが、このような
組立て計画、工程順が一度、操作者若しくは生産
管理コンピユータによつて決定されると、どのよ
うな工程順、計画にも柔軟に適合でき、しかもそ
の範囲内で、最も効率良く部品をロボツトに供給
し、且つ、ストツカに部品を補給するためのもの
である。即ち、工程順G、棚位置S[G]等を第
19A図に示すように、変数化して、柔軟に対処
しようというものである。 尚、例えば第15A図のように、ストツカ内の
パレツト載置順を工程順とするように工程順テー
ブルを入力することの目的は、本FACシステム
が、変更に対する「柔軟性」と共に、ロボツトに
よる組上げ動作を如何に阻害しないようにして効
率良くロボツトに部品を供給するかを主眼にして
いるからである。即ち、ストツカ内のパレツトの
載置順は、工程順でなくとも、例えば、パレツト
内の部品が零となつて入れ換えが必要となる順に
並べても良い。しかし、本システムの主眼とする
ロボツトの動作を阻害しないでロボツトに部品を
供給するための制御は、パレツト内の収納部品個
数が部品によつて可変であり、従つて、パレツト
入れ換え時期が必ずしもストツカ内の載置順に従
わず予想が困難であること、ロボツトによる部品
ビツクミスによる部品残個数の変化に柔軟に対応
できること、また、第17B図に示したように工
程順の入力が人間工学的に適していること等から
鑑みて、本実施例では、パレツトの載置順を工程
順としたのである。従つて、ストツカ内のパレツ
トの載置順が工程順に並んでいない場合をも予想
して、ロボツト、ストツカ、エレベータ等の制御
が適切に行なわれるように、プログラムを修正容
易にされていることが、基本構成実施例及びその
変形構成実施例の制御の説明により自ずと明らか
となるであろう。 本FACシステムの第14図に示したストツカ
の棚板156は、この実施例では、全部で20段用
意してあり、上から順に第1段、第2段……第20
段とする。第14図、第18図に示すように、各
棚板は等間隔(約30mm)で設けられている。従つ
て、3種類の厚さ(25mm,50mm,100mm)のパレ
ツトをストツカ内に収容する場合は、例えば100
mm厚のパレツトは4つの棚板を占有してしまう。
第19A図に示した具体例では、第1工程のIDX
「1」である「ビス」の入つたパレツトは、第1
番目の棚板上に載置され、第2工程のIDX「3」
である「ワツシヤ」の入つたパレツトは、第3番
目の棚板上に載置され、第3工程のIDX「2」で
ある「ナツト」の入つたパレツトは、第7番目の
棚板上に載置されことになる。あるパレツトが、
どの棚板上に(即ち、第19A図のストツカ位置
番号S)に載置されるかは、前述したように、
夫々のパレツトの厚さを管理プログラムが考慮し
て演算して決定するか、操作者が効率を考慮して
決定して入力し、第17A図のテーブルの順に表
示する。 このように、操作者が部品テーブル、工程順テ
ーブルに所定の最低限の情報を入力すると、管理
プログラムは、部品テーブル中に、工程順、スト
ツカ内載置番号S等を演算して表示してくれるの
で、複雑で膨大な組立環境を極めて操作性の良く
設定でき、しかも、その変更は前記入力情報を変
更するだけであるので、工程変更、部品変更に柔
軟に対応できる。 〈その他の表示要素〉 第17C図は、入出力装置の表示画面上のアイ
コン(絵文字キー)である。『連続』とは、通常
の連続組立/部品供給動作モードを指示するキー
であり、この『連続』キーが押されると、管理マ
イクロプロセサ(第16図)内の不図示のメモリ
内のSINGLEフラグが“0”にされる。連続動作
モードに設定されて、その後『スタート』キーが
押されると、『ストツプ』キーが押されるか、異
常が発生してシステムがストツプするまで、連続
的にシステムが動作する。『シングル』とは単一
動作モードであり、このキーが押されると、前記
SINGLEフラグが“1”にセツトされ、『スター
ト』キーを押す度に、単一の動作(各モジユール
によつて、その単一の動作の範囲が異なる)が実
行される。 〈制御に使用される変数〉 第19A図に、各モジユールのマイクロプロセ
サにより共通に使用される(アクセスできる)共
通変数(グローバル変数)を示す。これらの変数
は二次元のアレー状に配列されており、引数G
(工程番号)により索引される。入れ換えフラグ
I[G]は、工程順G(即ち、ストツカ内で上から
G番目の棚)のパレツトが空になつたことを示す
フラグである。その他の共通変数の多くは、第1
7A図、第17B図に示したものと同じなので説
明は省略する。 第19B図は、ロボツトからエレベータ及びバ
ツフアへ送られる入れ換パレツトの準備指示(パ
レツト内の残個数Zが1個になつた時点で、エレ
ベータ及びバツフアに出される)を、キユーイン
グ(待行列化)するために、その工程番号(E1,
E2,D1,D2)の退避エリアである。第21B図
から分るように、キユーの個数は2個である。2
個としたのは、本実施例に使われている各モジユ
ールの機械速度(例えば、モータ速度)等を考慮
すると、最悪でもキユーが3個以上発生しないか
らである。もちろん、使用するデバイスにより実
際にはその速度は変化するから、キユーの数を3
個以上に増やしてもよい。尚、このキユーが本実
施例ではどのように使われるかは、後述する。 〈各モジユールの上下動範囲〉 第20A図を用いて各モジユールが上下に移動
できる範囲を説明する。 バツフアについては、床上900mmの位置で無人
車から積み上げられたパレツトをバツフア台52
が受けとる。第1の分離爪が、分離対象パレツト
の1つの上のパレツトを掛止する位置(「一時預
り位置」と称する)は床上1410mm、分離対象のパ
レツトを第2の分離爪が掛止する位置(「分離位
置」と称する)は床上1300mmである。但し、上記
の一時預り位置及び分離位置は公称位置であり、
前述したように、パレツトの厚さには許容誤差が
あり、その誤差を考慮したバツフアの上下移動量
制御が後述(第23B図)するようになされる。
バツフア台52の下方向の最大降下位置は床上
500mmであり、この位置をバツフア移動制御のテ
イーチングの原点としている。バツフア台のパレ
ツトの最大積載個数は、複数個のパレツトが積み
上げられた状態で、バツフア台52が一時預り位
置まで上昇した時点で、最上段のパレツトが床上
2225mmを越えないように、各パレツト厚等を考慮
して設定される。 搬出機構76の設置位置は床上350mmである。
上述したように、バツフア台52は最下位位置で
床上500mmまで下降し得るが、このバツフアが、
搬送機構76に空パレツトが満載されている状態
での空パレツトの搬送を阻害しないように、搬送
時にバツフア台は上昇する。 エレベータの上下動範囲について説明する。エ
レベータの最高上昇位置は、分離位置で第2の分
離爪が分離対象の部品を満載したパレツトと、ス
ライドガイド122とが整合する位置(「パレツ
ト取り出し位置」)であり、このパレツト取り出
し位置をエレベータ制御のテイーチング原点とす
る。かかる設定で、エレベータのストローク範囲
は800mmである。 ストツカの移動範囲について説明する。ストツ
カは前述したように、30mm間隔の棚が20段あり、
従つて、ストツカの上下の幅は600(=30×20)mm
である。第1段目の棚上のパレツトが引き出し部
154に引き出されるときの、20段目の棚位置が
最下位下降位置であり、この位置をテイーチング
の原点として、床上300mmに設定する。 ロボツトテイーチングの上下方向移動の原点は
床上1225(900+175+150)mmであり、ロボツトハ
ンドのフインガーが引き出し部154上のパレツ
トから、1つの部品を把持して、上方に移動し、
更に組立て位置まで水平に移動して、下降する。 〈パレツト入れ換えの動作概略〉 ここで、第20B図を用いて、部品を満載した
1つのパレツトが、エレベータにより、バツフア
から取り出され、更に、ストツカ内の空パレツト
と入れ換えされる様子を説明する。 パレツト内の部品が1つまで減ると、ロボツト
は、バツフアにパレツトと分離を準備させ、エレ
ベータには分離位置まで移動するように指示す
る。すると、バツフアにより分離位置(この位置
は固定である)で分離されたパレツトは、エレベ
ータにより取り出されるのを待つ。エレベータが
分離位置(取り出し位置)まで移動してきて、エ
レベータ本体内にパレツトをバツフアから取り込
むと、このエレベータは、そのスライドガイド1
34が、ストツカ内で空になるであろう(或るい
は、既に空になつた)パレツト(通常、ロボツト
への引き出し部154上に引き出されているパレ
ツトの1つ上に位置している)と整合する位置ま
で下降して待機する。この待機位置は、工程順、
棚位置S[G]によつて異なるが、パレツトを工
程順に上から並べた場合には、この待機位置は、
第20B図のように、実線230で表わされた位
置となる。かくして、エレベータの空パレツトの
入れ換え準備が終了する。 部品残個数が1のパレツトが再びストツカ本体
内から引き出し部154まで引き出され、この最
後の1個をロボツトが把持すると、パレツト内の
残個数は“0”になる。すると、ストツカとエレ
ベータとの間のパレツトの入れ換えが開始する。
即ち、エレベータは前記待機位置状態230で先
ず、空パレツトをエレベータ下部内に引き込む。
その後、エレベータは1段下がつて、部品満載の
パレツトを空いたストツカ棚に押出す。この押出
し状態位置を第20B図の破線232で示す。そ
の後、エレベータは更に下降して、空パレツトを
搬送機構76上に積み上げる。こうして、空パレ
ツトの入れ換えを終了する。 〈各モジユールの制御の詳細説明〉 かくして、FACシステムの各モジユールの概
略動作が把握できたところで、以下各モジユール
の詳細な制御動作を、第21A図以下により説明
する。尚、前述したように、本制御プログラム
は、第15A図〜第15E図のような場合にも柔
軟に対処できるような構造をしているので、複雑
である。そこで、以下説明する各モジユール動作
の説明においては、一般的な構成(組立て順、工
程順、パレツト載置順)を想定して説明し、必要
に応じて、各モジユールがある具体的な初期状態
から出発して、その初期状態が各モジユールによ
る制御により推移していく過程を追つて説明する
こととする。その初期状態とは、 :ストツカ内の全棚(即ち、20個の棚全て)
に、同一厚さ厚さのパレツトが載置されてお
り、パレツト内の部品個数はバラバラである。 :工程もこの棚順に従つており、1つの工程は
1つのパレツト内の1つの部品のみをつかう。
即ち、全工程数Mはストツカの全棚数の等しい
20工程である。 :また、バツフア台52上にも必要な予備のパ
レツトが前もつて積み上げられている。 このような初期状態を擁する構成を、便宜上
『簡略化構成例』と称することとする。この『簡
略化構成例』から出発して予想されるモジユール
の動作は、 :ロボツトは各パレツトから1個/1工程の部
品の組み付け作業を行ない、 :ストツカは第1番目の棚から第20番目の棚ま
で、順に上昇しつつ、引き出し部154までパ
レツトを引き出し、第20番目のパレツトを引き
出したら、ストツカ全体が下がつて、再び、第
1番目の棚のパレツトを引き出す。 :エレベータ、バツフアについては、部品残個
数Zが1個若しくは0個になるのがパレツト毎
にマチマチであるために、必ずしも、ストツカ
の棚順に空パレツトの入れ換え要求が発生する
ものとはならない、等である。 さて、ロボツトが組立作業を開始するところか
ら、説明を開始する。
ロボツトの制御は第21A図、第21B図のフ
ローチヤートに示されたプログラムに従つてなさ
れる。又、ストツカの制御は第22A図、第22
B図のフローチヤートに示されたプログラムに従
つてなされる。これら2つのモジユールを一緒に
説明するのは、ストツカ内のいずれかのパレツト
の部品の残個数Zが“1”になるまでは、エレベ
ータ、バツフア等は動作しないからである。 前述したように、管理用マイクロプロセサのプ
ログラムは、入出力装置18の「スタート」が押
されると、各モジユールのプログラムを起動す
る。ロボツトモジユールのマイクロプロセサは、
ステツプS8で工程番号引数Gを“1”に初期化
する。この工程番号Gが“1”であるということ
は、ロボツトが工程番号1の部品を要求すること
を意味し、即ち、ストツカに対し、ストツカの第
S[1]番目の棚のパレツトを要求することを意
味する。ステツプS10で、前述のSINGLEフラグ
(第17C図)の状態を調べる。SINGLEモード
であれば、ステツプS10からステツプS12に進ん
で、「スタート」キーが押されたときのみ、以下
の制御を実行して、単一動作を行なうようにす
る。以下の説明においては、主に連続動作につい
て説明する。 ステツプS14でストツカを起動スタートさせ
る。このような他のモジユールに対する指令は、
前述のマルチバスを介して行なわれる。ロボツト
はストツカを起動させたら、ステツプS16にて、
ストツカがS[G]の番号のパレツトが引き出し
部154に引き出される(即ち、パレツト準備
完)のを待つ。 一方、ロボツトからの起動をステツプS60で待
つていたストツカでは、この起動があると、ステ
ツプS62に進んで、いずれかのパレツトが引き出
し部154上に既に引き出されていないかを確認
する。この確認は、引き出し部154上の不図示
のセンサによつて確認される。このような確認
は、何等かの原因でストツカが停止した後の再始
動するときの確認のため、及び、SINGLEモード
のときのためである。従つて、パレツトが既に引
き出し部154に引き出されていたのならば、ス
テツプS64に進んで、この引き出されていたパレ
ツト(どのパレツトかは、変数Lにより知れる)
がロボツトが要求していた工程G=1のパレツト
であるかを判断する。もし、ロボツト要求のパレ
ツトであるのならば、パレツトを引き出す必要は
ないので、ステツプS84に進んで、ロボツトに対
して、パレツト準備完了の通知をマルチバスを介
して送る。ステツプS64で、既に引き出されてい
たパレツトがロボツト要求の工程G(棚S[G]番
目)のパレツトでなかつたのならば、ステツプ
S66でそのパレツトをストツカ内に戻す。尚、こ
のストツカ内への戻しの為に、エアシリンダCS4
及びモータMS2がどのように動作するかは前述し
てあるので、その説明は省略する。 ステツプS62でパレツトが引き出されていない
と判断されたか、既に引き出されていたパレツト
がステツプS66で戻されたかすると、ステツプ
S68に進んで、ロボツトがどのパレツトを要求し
ているのかを変数Lに記憶する。ロボツトが要求
したパレツトを示す変数GをストツカがLに記憶
するのは、本FACシステムでロボツトとストツ
カとが、時々同期を取りつつも、基本的には独立
して並行動作ができるようにするためである。 ステツプS70に進んで、ストツカを上下移動さ
せて、ロボツトが要求したパレツトを引き出し部
154に整合させるために必要なモータMS1の回
転量を計算する。ストツカの各棚の原点(第22
A図より、床上300mm)からの位置は、第20図
に示したように、前もつてテイーチングさせてあ
る。従つて、ロボツトが要求した工程G(=L=
1)のパレツトは、Lの番号で索引したストツカ
棚番号S[L]に入つているから、第19A図に
示した変数S[L]から、L=1のS[L]を索引
して、その値を引数とするテイーチング位置TP
[S[L]]を第18図のテイーチングポイントか
ら探して、その値をサーボモータの移動量STP
とする。即ち、 STP=TP[S[L]] とする。そして、ステツプS72で、その移動量に
応じたストツカ移動を行なう。STP位置までサ
ーボモータMS1が回転すると、ロボツトが要求し
たパレツトの入つた棚は引き出し位置に達する。
ステツプS74のCHフラグは、ロボツトからの入
れ換要求が既にあつたことを示すフラグであり、
G=L=1の場合は入れ換え必要状態が発生する
前であるためにリセツトしているから、ステツプ
S78に進む、ステツプS78、ステツプS80で、その
パレツトの蓋を開け、ステツプS82で、蓋を開け
られたパレツトを既述の制御により引き出し部1
54にまで引き出す。パレツトが引き出し部15
4のストツパ176に当接すると、ステツプS84
でロボツトに対して、パレツトが引き出し部15
4上で準備完了したことを通知する。そして、ス
トツカは、ロボツトによる所定の通知を待つ。 さて、ステツプS16(第21A図)でストツカ
からの準備完了を待つていたロボツトは、完了通
知を受けると、ステツプS18に進み、引き出し部
154上に載置されたパレツト内の部品をピツク
するためにその部品上空に移動して、次に下降し
て、部品をピツクしようとする。次に、ステツプ
S20で、当該工程番号Gの部品の残個数Z[G]
を1つ減らす。ステツプS22で、この残個数Zが
1になつたかを調べる。いまだ残個数Z[G]が
1以上のときは、ステツプS28で、ロボツトのフ
インガーが部品をピツクできたかを調べる。部品
が正常にピツクできなかつたとは、フインガーが
部品の把持に失敗した場合の他に、パレツト内の
当該場所に部品が挿入されていなかつた場合等で
ある。このような場合は、部品を正常に把持でき
るまで、又は残個数が1個になるまで、ステツプ
S18で、ピツクの再試行を行なう。部品のピツク
が正常に行なわれたことが確認されると、ステツ
プS32で、ストツカに対し、ピツク完了の通知を
ストツカに返す。 ロボツト動作中及びピツク完了の通知を夫々受
けると、ストツカ側では、ステツプS86→ステツ
プS88→ステツプS90に進んで、引き出し部15
4上のパレツトをストツカ内に戻す。更に、ステ
ツプS92で前記CHフラグを調べる。いまだ、こ
のフラグはリセツトしているから、ステツプ
S100に進む。ステツプS100でのI[L]は、前述
したところのロボツトに検知されたL番目のパレ
ツトの残個数Zが零個になつて入れ換え要求がロ
ボツトから出されたことを示すフラグであるか
ら、今は、このフラグはリセツトしている。従つ
て、ステツプS118に進み、Lを1つインクリメ
ントする、即ち、 L=L+1 である。 ステツプS118からステツプS126までは、ロボ
ツトがステツプS18(第21A図)でピツクした
部品を組み付けている間に、ストツカが次のパレ
ツト(部品)を引き出し部154上に準備してお
くためである。即ち、ステツプS120で、現工程
が最終工程であるかを調べ、最終工程(前記の
『簡略化構成例』では、総工程数が20工程である
から、L=20のとき)ではないときは、ステツプ
S126に進み、ロボツトが部品をピツクしたパレ
ツトの次のパレツトの棚(LはステツプS118で
既に1インクリメントされている)を引き出し部
154位置まで移動させる量を計算する。ステツ
プS128,S130は、SINGLEモードのときに、『ス
タートキー』の押下毎にストツカを移動させるこ
とを行なう制御である。ステツプS130から、第
24A図のステツプS72に戻つて、ステツプS126
で計算したSTPをモータMS1に送つて、次の棚を
引き出し部154位置に整合させる。以下の制御
は前述した制御を繰り返す。以上の制御を、いず
れかのパレツトの残個数Z[G]が1個になるま
で繰り返す。尚、第22B図に示したストツカの
制御プログラムは、全ての工程で部品を必要とす
るような組立を想定してのものである。しかし、
実際には、例えば、フインガー交換等の如く、部
品を必要としない工程もあり得、そのような場合
は、ストツカの棚移動(ステツプS126)は必要
が無い。そこで、記述の制御変数(第19A図
等)に、当該工程が部品を必要とする工程か否か
を判別するフラグを設定(若しくは、部品インデ
ツクスをアルフアベツトにする)して、ステツプ
S126の前で、このフラグの値を調べ、部品を必
要としない工程であれば、ステツプS126に進ま
ないで、ステツプS118に戻つて工程を1つ進め
るようにしてもよい。 残個数が1つになつたとき やがて、棚S[G]のパレツトの残個数Z[G]
が、ある工程Gにおいて1になる。即ち、それま
での部品残個数が2個のパレツトから、ステツプ
S18で1つ部品をピツクすると、残個数は1個に
なるから、ステツプS22からステツプS24に進み、
当該工程番号Gを、エレベータ及びバツフアの制
御プログラムで使うことができるように、工程番
号変数E,Dに退避しておく。そしてステツプ
S26で、バツフア、エレベータに、もうすぐ空パ
レツトができるから、その替りのパレツトの準備
を開始するように指示する。この入れ換え準備指
示は、前述のキユーエリアに格納され、もし、エ
レベータ、バツフアが、前の入れ換え準備動作で
ビジーでなければ、エレベータ、バツフアが、こ
のキユーを取り出して、入れ換え準備動作を開始
する。 バツフア、エレベータへの入れ換え準備の指示
をした後も、ロボツトは、ステツプS16で、スト
ツカからパレツトを引き出し部154位置まで引
き出したことの通知がある限り、ピツク動作を続
ける。 一方、本実施例の制御において、ストツカがそ
の動きを停止するのは、ある工程G(=L)でパ
レツトの残個数Zが零になつたことをロボツトが
検知して、その旨が(I[K]により)ストツカ
に知らされ、ストツカが、次の工程G+1(=L
+1)のパレツトを引き出し部154に引き出し
て、そのG+1のパレツトの部品をロボツトがピ
ツクし、前工程Gで発見された残個数が零のパレ
ツトの入れ換作業が終了していないとき(ステツ
プS94)であるようにしている。即ち、入れ換動
作が終了するまで、ストツカは待機するのであ
る。これは、残個数Z[G]が零になつた工程G
の次の工程G+1のパレツトには部品が残つてい
るから、その場合はロボツトによる工程(G+
1)の部品組立てと工程L(=G)の空パレツト
の入れ換えを並行して行なえるようにしたためで
ある。
ローチヤートに示されたプログラムに従つてなさ
れる。又、ストツカの制御は第22A図、第22
B図のフローチヤートに示されたプログラムに従
つてなされる。これら2つのモジユールを一緒に
説明するのは、ストツカ内のいずれかのパレツト
の部品の残個数Zが“1”になるまでは、エレベ
ータ、バツフア等は動作しないからである。 前述したように、管理用マイクロプロセサのプ
ログラムは、入出力装置18の「スタート」が押
されると、各モジユールのプログラムを起動す
る。ロボツトモジユールのマイクロプロセサは、
ステツプS8で工程番号引数Gを“1”に初期化
する。この工程番号Gが“1”であるということ
は、ロボツトが工程番号1の部品を要求すること
を意味し、即ち、ストツカに対し、ストツカの第
S[1]番目の棚のパレツトを要求することを意
味する。ステツプS10で、前述のSINGLEフラグ
(第17C図)の状態を調べる。SINGLEモード
であれば、ステツプS10からステツプS12に進ん
で、「スタート」キーが押されたときのみ、以下
の制御を実行して、単一動作を行なうようにす
る。以下の説明においては、主に連続動作につい
て説明する。 ステツプS14でストツカを起動スタートさせ
る。このような他のモジユールに対する指令は、
前述のマルチバスを介して行なわれる。ロボツト
はストツカを起動させたら、ステツプS16にて、
ストツカがS[G]の番号のパレツトが引き出し
部154に引き出される(即ち、パレツト準備
完)のを待つ。 一方、ロボツトからの起動をステツプS60で待
つていたストツカでは、この起動があると、ステ
ツプS62に進んで、いずれかのパレツトが引き出
し部154上に既に引き出されていないかを確認
する。この確認は、引き出し部154上の不図示
のセンサによつて確認される。このような確認
は、何等かの原因でストツカが停止した後の再始
動するときの確認のため、及び、SINGLEモード
のときのためである。従つて、パレツトが既に引
き出し部154に引き出されていたのならば、ス
テツプS64に進んで、この引き出されていたパレ
ツト(どのパレツトかは、変数Lにより知れる)
がロボツトが要求していた工程G=1のパレツト
であるかを判断する。もし、ロボツト要求のパレ
ツトであるのならば、パレツトを引き出す必要は
ないので、ステツプS84に進んで、ロボツトに対
して、パレツト準備完了の通知をマルチバスを介
して送る。ステツプS64で、既に引き出されてい
たパレツトがロボツト要求の工程G(棚S[G]番
目)のパレツトでなかつたのならば、ステツプ
S66でそのパレツトをストツカ内に戻す。尚、こ
のストツカ内への戻しの為に、エアシリンダCS4
及びモータMS2がどのように動作するかは前述し
てあるので、その説明は省略する。 ステツプS62でパレツトが引き出されていない
と判断されたか、既に引き出されていたパレツト
がステツプS66で戻されたかすると、ステツプ
S68に進んで、ロボツトがどのパレツトを要求し
ているのかを変数Lに記憶する。ロボツトが要求
したパレツトを示す変数GをストツカがLに記憶
するのは、本FACシステムでロボツトとストツ
カとが、時々同期を取りつつも、基本的には独立
して並行動作ができるようにするためである。 ステツプS70に進んで、ストツカを上下移動さ
せて、ロボツトが要求したパレツトを引き出し部
154に整合させるために必要なモータMS1の回
転量を計算する。ストツカの各棚の原点(第22
A図より、床上300mm)からの位置は、第20図
に示したように、前もつてテイーチングさせてあ
る。従つて、ロボツトが要求した工程G(=L=
1)のパレツトは、Lの番号で索引したストツカ
棚番号S[L]に入つているから、第19A図に
示した変数S[L]から、L=1のS[L]を索引
して、その値を引数とするテイーチング位置TP
[S[L]]を第18図のテイーチングポイントか
ら探して、その値をサーボモータの移動量STP
とする。即ち、 STP=TP[S[L]] とする。そして、ステツプS72で、その移動量に
応じたストツカ移動を行なう。STP位置までサ
ーボモータMS1が回転すると、ロボツトが要求し
たパレツトの入つた棚は引き出し位置に達する。
ステツプS74のCHフラグは、ロボツトからの入
れ換要求が既にあつたことを示すフラグであり、
G=L=1の場合は入れ換え必要状態が発生する
前であるためにリセツトしているから、ステツプ
S78に進む、ステツプS78、ステツプS80で、その
パレツトの蓋を開け、ステツプS82で、蓋を開け
られたパレツトを既述の制御により引き出し部1
54にまで引き出す。パレツトが引き出し部15
4のストツパ176に当接すると、ステツプS84
でロボツトに対して、パレツトが引き出し部15
4上で準備完了したことを通知する。そして、ス
トツカは、ロボツトによる所定の通知を待つ。 さて、ステツプS16(第21A図)でストツカ
からの準備完了を待つていたロボツトは、完了通
知を受けると、ステツプS18に進み、引き出し部
154上に載置されたパレツト内の部品をピツク
するためにその部品上空に移動して、次に下降し
て、部品をピツクしようとする。次に、ステツプ
S20で、当該工程番号Gの部品の残個数Z[G]
を1つ減らす。ステツプS22で、この残個数Zが
1になつたかを調べる。いまだ残個数Z[G]が
1以上のときは、ステツプS28で、ロボツトのフ
インガーが部品をピツクできたかを調べる。部品
が正常にピツクできなかつたとは、フインガーが
部品の把持に失敗した場合の他に、パレツト内の
当該場所に部品が挿入されていなかつた場合等で
ある。このような場合は、部品を正常に把持でき
るまで、又は残個数が1個になるまで、ステツプ
S18で、ピツクの再試行を行なう。部品のピツク
が正常に行なわれたことが確認されると、ステツ
プS32で、ストツカに対し、ピツク完了の通知を
ストツカに返す。 ロボツト動作中及びピツク完了の通知を夫々受
けると、ストツカ側では、ステツプS86→ステツ
プS88→ステツプS90に進んで、引き出し部15
4上のパレツトをストツカ内に戻す。更に、ステ
ツプS92で前記CHフラグを調べる。いまだ、こ
のフラグはリセツトしているから、ステツプ
S100に進む。ステツプS100でのI[L]は、前述
したところのロボツトに検知されたL番目のパレ
ツトの残個数Zが零個になつて入れ換え要求がロ
ボツトから出されたことを示すフラグであるか
ら、今は、このフラグはリセツトしている。従つ
て、ステツプS118に進み、Lを1つインクリメ
ントする、即ち、 L=L+1 である。 ステツプS118からステツプS126までは、ロボ
ツトがステツプS18(第21A図)でピツクした
部品を組み付けている間に、ストツカが次のパレ
ツト(部品)を引き出し部154上に準備してお
くためである。即ち、ステツプS120で、現工程
が最終工程であるかを調べ、最終工程(前記の
『簡略化構成例』では、総工程数が20工程である
から、L=20のとき)ではないときは、ステツプ
S126に進み、ロボツトが部品をピツクしたパレ
ツトの次のパレツトの棚(LはステツプS118で
既に1インクリメントされている)を引き出し部
154位置まで移動させる量を計算する。ステツ
プS128,S130は、SINGLEモードのときに、『ス
タートキー』の押下毎にストツカを移動させるこ
とを行なう制御である。ステツプS130から、第
24A図のステツプS72に戻つて、ステツプS126
で計算したSTPをモータMS1に送つて、次の棚を
引き出し部154位置に整合させる。以下の制御
は前述した制御を繰り返す。以上の制御を、いず
れかのパレツトの残個数Z[G]が1個になるま
で繰り返す。尚、第22B図に示したストツカの
制御プログラムは、全ての工程で部品を必要とす
るような組立を想定してのものである。しかし、
実際には、例えば、フインガー交換等の如く、部
品を必要としない工程もあり得、そのような場合
は、ストツカの棚移動(ステツプS126)は必要
が無い。そこで、記述の制御変数(第19A図
等)に、当該工程が部品を必要とする工程か否か
を判別するフラグを設定(若しくは、部品インデ
ツクスをアルフアベツトにする)して、ステツプ
S126の前で、このフラグの値を調べ、部品を必
要としない工程であれば、ステツプS126に進ま
ないで、ステツプS118に戻つて工程を1つ進め
るようにしてもよい。 残個数が1つになつたとき やがて、棚S[G]のパレツトの残個数Z[G]
が、ある工程Gにおいて1になる。即ち、それま
での部品残個数が2個のパレツトから、ステツプ
S18で1つ部品をピツクすると、残個数は1個に
なるから、ステツプS22からステツプS24に進み、
当該工程番号Gを、エレベータ及びバツフアの制
御プログラムで使うことができるように、工程番
号変数E,Dに退避しておく。そしてステツプ
S26で、バツフア、エレベータに、もうすぐ空パ
レツトができるから、その替りのパレツトの準備
を開始するように指示する。この入れ換え準備指
示は、前述のキユーエリアに格納され、もし、エ
レベータ、バツフアが、前の入れ換え準備動作で
ビジーでなければ、エレベータ、バツフアが、こ
のキユーを取り出して、入れ換え準備動作を開始
する。 バツフア、エレベータへの入れ換え準備の指示
をした後も、ロボツトは、ステツプS16で、スト
ツカからパレツトを引き出し部154位置まで引
き出したことの通知がある限り、ピツク動作を続
ける。 一方、本実施例の制御において、ストツカがそ
の動きを停止するのは、ある工程G(=L)でパ
レツトの残個数Zが零になつたことをロボツトが
検知して、その旨が(I[K]により)ストツカ
に知らされ、ストツカが、次の工程G+1(=L
+1)のパレツトを引き出し部154に引き出し
て、そのG+1のパレツトの部品をロボツトがピ
ツクし、前工程Gで発見された残個数が零のパレ
ツトの入れ換作業が終了していないとき(ステツ
プS94)であるようにしている。即ち、入れ換動
作が終了するまで、ストツカは待機するのであ
る。これは、残個数Z[G]が零になつた工程G
の次の工程G+1のパレツトには部品が残つてい
るから、その場合はロボツトによる工程(G+
1)の部品組立てと工程L(=G)の空パレツト
の入れ換えを並行して行なえるようにしたためで
ある。
*バツフアによるパレツト分離*
第23A図はバツフアの制御プログラムに用い
られる変数を示す。即ち、これらの変数は、現在
のバツフア台に載置されている最上位のパレツト
段の番号、バーコードリーダーによる読取りデー
タ格納領域B、そして、各段毎のパレツトの高さ
情報、その部品名称等である。最上位のパレツト
段の番号は、これらの変数が、パレツトがバツフ
アからエレベータによつて取り出されるに従つ
て、当該取り出されたパレツトの情報は削除され
るので、これらの変数のどの部分が現在有効かを
示すためである。これらの情報は後述するよう
に、人手を介さないで、本FACシステムが生産
管理コンピユータを介して無人倉庫に必要パレツ
トを要求して、そのパレツトが無人車からバツフ
アに渡された場合は、システム(第16図の管理
用マイクロプロセサのプログラム)がバツフアに
与えるようにする。反対に人手によりバツフア台
52上に積み上げる場合は、入出力装置18から
上記情報を入力する。 さて、ロボツトが、ステツプS26(第21A図)
にて、キユーを介してバツフアに対し入れ換え準
備を指示している。この入れ換準備に必要なパレ
ツトに対応する工程番号は、ステツプS24でキユ
ー内の変数Dに退避されている。この入れ換準備
指示をバツフアがステツプS150で受けると、ス
テツプS152に進んで、入れ換が必要になるパレ
ツトの部品名(若しくは部品インデツクスIDX)
を、ロボツトから知らされた工程番号Dにより、
第19A図の変数テーブルから検索する。そし
て、この部品名(部品IDX)を第23A図のテー
ブル内にサーチすることにより、入れ換えられる
部品パレツトが何番目に詰まれたパレツトかを知
る。そして、ステツプS154で、このパレツトの
バツフア台52からの距離(lとする)を求め
る。これは、この段のパレツトまでの全てのパレ
ツトの厚さ(第23A図のテーブルより知る)を
合計して求め、バツフア台52の現在位置の下端
の床からの距離(mとする)を知り、これらの
m,lから、入れ換えられるべきパレツトが分離
位置に移動されるまでの移動距離を、ステツプ
S156で、 {1410−(m+l)}mm から求める。ステツプS158では、この求めた移
動距離だけバツフア台52を上下動する。この移
動距離は、第7A図を参照して、入れ換えパレツ
トを上から3番目のパレツトとしたとすると、よ
く理解される。 ステツプS160では、センサ80のセンス状態
を調べる。センサ80がオフしていれば、ステツ
プS162でこのセンサ80がオンするまで、バツ
フア台52を上昇させる。ステツプS160で、セ
ンサ80がオンしていれば、ステツプS164でこ
のセンサがオフするまで下降させる。このような
制御がパレツト厚さの公差に関連して何故行なわ
れるかは、既に第8A図〜第8E図に関連して詳
述したので、その再説明は省略する。 所望のパレツトが分離位置に達した段階で、確
認のために、バーコードリーダー74によりパレ
ツトに付されたバーコードを読取る。ステツプ
S168で、この読取りデータRと、変数テーブル
(第19A図)のB[D]とを比較する。この比較
が一致しない場合は、分離位置に移動してきたパ
レツトは入れ換え対象のパレツトの1つ上のパレ
ツトであるから、ステツプS170に進んで、その
1つ上のパレツトの厚さを第23A図のテーブル
から求め、ステツプS172でその分だけバツフア
台52を上昇させて、所望のパレツトを分離位置
に移動させる。ステツプS174、ステツプS176で、
バーコードリードを再試行して確認する。ステツ
プS168若しくはステツプS176から、ステツプ
S178に進んで、第1の分離爪66を付勢して、
ステツプS180で、所定距離L1(最大厚さのパレツ
ト厚以上の距離、第20A図の例では94mm)だけ
バツフア台を下降させ、第7C図に示した状態に
し、ステツプS182で第2の分離爪68を付勢し、
ステツプS184で更に所定距離L2だけ下降させ、
第7D図に示した如くバツフアを分離する。そし
て、ステツプS186でエレベータに対しバツフア
分離が完了したことを通知して、ステツプS188
にてエレベータがこの分離されたパレツトをエレ
ベータ本体内に引き込むのを待つ。 *エレベータによるパレツト引き出し* エレベータは、ストツカ内の空パレツトを入れ
換えする必要がないときは、動作する必要がな
い。そして、この入れ換え動作は、必ずバツフア
によつて分離された部品を満載したパレツトを、
エレベータの昇降枠に取り込む作業が最初に必要
になる。従つて、エレベータの昇降枠の通常の待
機位置を、バツフアによる分離位置と整合する位
置(第20A図にも示すエレベータの原点位置)
とすると、いざ、新たなパレツトを準備せよとの
ロボツトからの指示が来て、しかも、バツフア側
で直ちに分離動作が完了したようなときは、移動
に要する時間無しで直ちに昇降枠内へのパレツト
の取り込みが開始できるというメリツトがある。
そこで、本実施例のエレベータ制御も、第24A
図のステツプS200に示すように、エレベータの
昇降枠待機位置をバツフアによる分離位置に一致
させている。 さて、バツフアの動きとは独立に、ロボツト
が、ステツプS26(第21A図)にて、エレベー
タにも対して、キユー(第19B図)を介して入
れ換え準備を指示している。この入れ換準備に必
要なパレツトに対応する工程番号Gは、ステツプ
S24で前記キユー内の変数Eに退避されている。
この入れ換準備指示をエレベータが受けると、ス
テツプS204からステツプS206に進み、バツフア
による分離位置でのパレツト分離完了の通知を待
つ。 前述したように、バツフア側では、ステツプ
S186で分離完了通知をエレベータ側に出して、
その通知を出したままステツプS188で、エレベ
ータがパレツトを取り込んでくれるのを待つてい
る。 そこで、この通知を受けたエレベータは、ステ
ツプS208でパレツト引き出し動作を行なう。こ
の引き出し動作は、第13A図〜第13D図に関
連して詳述したように、先ずエレベータのモータ
ME2をA方向に回転させて、第1のフツク108
をパレツトとの掛止位置まで移動して、次にエア
シリンダCE1を駆動して、パレツトに前記フツク
108を係合し、次に前記モータME2をE方向に
回転させて、パレツトをバツフア側からエレベー
タ昇降枠内に取り込むものである。バツフアから
のパレツトの引き出しが完了すると、ステツプ
S210でその旨の通知をバツフアに返す。そして、
ステツプS212以下に進む。 *バツフアによる上下パレツトの合体* 通知を受けたバツフアはステツプS188からス
テツプS190で第2の分離爪68を解除し、ステ
ツプS192で、 L1+L2+H[D] だけバツフア台52を上昇させて、上下に分離さ
れていたパレツト群を合体して、ステツプS196
で第1の分離爪66を戻し、ステツプS150に戻
つて、ロボツトからの次のパレツト準備指示を待
つ。尚、このステツプS150でのロボツトからの
昇降待機位置を、ステツプS192での(L1+L2+
H[D])だけ上昇した位置ではなく、原点位置
(第20A図の床上500mm)とするようにしてもよ
い。これは、本実施例のようにパレツト内の部品
個数がパレツトによつてバラバラであると、残個
数が1個になる時期も(予測は可能であるにして
も)ランダムであるからである。 *エレベータの入れ換え待機位置* 入れ換え位置への移動制御の説明をする前に、
入れ換え位置はどのようにして決定されるべきか
を説明する。本FACシステムでは、如何にロボ
ツトの動作を止めないように新たな部品を補給す
るか、且つ組立て手順の変更に如何に容易に対処
するかに主眼が置かれている。このような観点か
らみた場合に、どのように入れ換え位置を決定す
るかは大きな要素になる。 さて、前述した『簡略化構成例』においては、
ロボツトにより部品をピツクされたパレツトは上
方に移動する。ストツカの棚送りが常に上方に行
なわれることを考慮すると、他のパレツトをロボ
ツトが使用している最中に、残個数Zが零のパレ
ツトの入れ換えを行なつて、効率化を図ろうとす
ると、第25A図において、引き出し部154に
引き出されたときに、残個数が1個のときに、エ
レベータ、バツフアにパレツト入れ換え準備指示
を出しておき、その残1個のパレツトが0個にな
るのは、次に引き出し部154に引き出されたと
きであるから、その0個になつたパレツトが上方
に移動されて、下方のパレツトが引き出し部15
4に引き出されている最中に、新たなパレツトと
空のパレツトの入れ換えを行なうのが一番効率的
である。即ち、第25A図では、残個数0個のパ
レツトが図示の位置にあるうちに、エレベータが
パレツトの入れ換えを行なつてくれればよい。そ
こで、エレベータがどの程度の距離を移動下降し
てくれば、図示の入れ換え位置に到達するかを考
察する。 第25A図において、バツフア側の第2の分離
爪68とエレベータのスライド122とはその高
さ位置が整合しており、スムースな引き出しを可
能にしている。134は、空になつたパレツトを
ストツカの棚から引き出してスライドさせるため
の板であり、両スライド板間の距離は固定であ
る。従つて、エレベータが、分離されたパレツト
を枠内に引き込んだときの、スライド板134の
位置は床上から固定距離である(第20A図参
照)。そこで、エレベータが空になつたパレツト
をスライド板134に載せることができるように
移動するには、入れ換え対象のパレツトが載置さ
れている棚の番号Sは容易に知れるから、その棚
のテイーチング位置に至る距離がエレベータの移
動距離である。尚、第25A図では、バツフアか
らエレベータが引き出そうとしているパレツト
と、残個数0個のパレツトとが入れ換えられよう
としてあるかのように描かれているが、これは説
明の便宜上そのようになつたまでで、『簡略化構
成例』では、バツフアからパレツトがエレベータ
に引き出されようとしているときは、残個数0個
のパレツトは通常、入れ換準備指示の原因になつ
た残個数1のパレツトの筈である。 工程順と、パレツトの棚位置とが違つている場
合はどうか。このような場合は、工程がGが、
1,2,3……と推移すると、スタツカはS[G]
に従つて上下に移動する。第25B図において、
そのような一般例で、工程L(=G)のパレツト
がZ[G]=1となつた場合を示す。すると、エレ
ベータがバツフアと共に入れ換え準備を開始し
て、バツフアから分離位置で、新たなパレツトを
受け取り、エレベータの待機位置へ移動しようと
する。さてこのとき、ロボツトは既に次の工程
(L+1)のパレツトを要求しているから、スト
ツカの引き出し部154には、工程L+1のパレ
ツトが引き出されている。このときの工程Lだつ
たパレツトは第25C図に示した位置に移動して
しまつている。ここで留意すべきは、工程Gは、
1からその最大値まで一巡すると、再び同じ順序
で1から開始して同じ順序に従つて、変化する。
即ち、あるサイクルの工程Lで残個数1個となつ
たパレツト(S[L]に載置される)が、次の工
程L+1でS[L+1]のパレツトが引き出し部
154に引き出されているときに、存在する位置
は、工程が一巡して次のサイクルとなつて、再び
工程Lが巡つてきて、残個数が1個だつたパレツ
トの残個数が零個になり、更に、工程L+1でS
[L+1]のパレツトが引き出し部154に引き
出されているときの、工程Lのパレツトの位置に
等しい。従つて、残個数が1個になつたときに、
残個数が零個になつたときの入れ換え待機位置を
予想することは、一向に矛盾しないのである。 このような観点から、入れ換待機位置の演算を
第25D図を用いて説明する。第25D図の左側
には、ストツカの初期位置を示す。即ち、第1段
目の棚が引き出し位置にあるときの、第20段目の
棚の床上からの距離t0は第20A図からも300mm
である。ある工程Lで棚S[L]のパレツトが残
個数1個になつて、更に、工程L+1でS[L+
1]のパレツトが引き出し部154に引き出され
ているときは、工程Lだつた棚のパレツトは第2
5D図のような位置に移動している。この様子を
エレベータ側から見れば、第25D図に示すよう
に、棚S[E+1]の棚が引き出し位置にあると
きの、棚S[E]のパレツトの位置を演算するこ
とに等価である。即ち、第25D図から、その入
れ換え待機位置は、棚間距離が30mm、総棚数が20
個であることを考慮すると、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 である。こうして、エレベータによる入れ換え待
機位置が決定される。 尚、第25C図で、工程L+1のパレツトが引
き出し部154に引き出されて、残個数Z[L+
1]が1個を検出されると、2つ目の入れ換え準
備指示がロボツト制御のステツプS26から出さ
れ、これがキユーイングされることは前述した通
りである。 *待機位置への移動* さて、エレベータ制御プログラムのステツプ
S212は、残個数が1個になつた工程Eのパレツ
トのストツカ内の棚位置S[E]が、ストツカ内
でパレツトが積まれている最終棚であるか否かを
判断する。本実施例の総棚数20段のストツカの全
棚に、パレツトが積まれていれば、その最終段は
第20段目である。この判断の必要性は、最終段以
下には、棚そのものがないか、棚があつても、パ
レツトが工程に編入されていない棚(従つて、パ
レツトが無い)であるかも知れないからである。
即ち、本実施例では、最終段であるか否かによ
り、パレツトの入れ換え位置決定のアルゴリズム
を変更している。この最終段か否かの判断は、前
記S[E]の値と、変数テーブル中の棚位置情報
S(第19A図)の全ての値とを比較して、S
[E]が最大であるか否かを判断することによつ
てなされる。 最終段になつたときの制御の説明は後に譲ると
して、今、S[E]が最終段でないと判断された
とすると、ステツプS214に進み、前述した入れ
換え位置、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 を計算する。上記のようにして、入れ換え位置が
決定すると、ステツプS216でエレベータを移動
する。そして、この入れ換え待機位置で、ストツ
カからの、入れ換指示を待つ。 つまり、ロボツトが残個数1個のパレツトを検
出して、その検出に従つて、バツフア、エレベー
タに入れ換え準備指示を出し、その指示に応じ
て、エレベータがバツフアから新たなパレツトを
受けとつて、その新たなパレツトを持つて、入れ
換え待機位置までエレベータが移動してきたので
ある。 《残個数0の検出》 ロボツト側は、連続した工程のパレツトに残個
数1個を連続して発見したときは、2つまでの入
れ換準備指示を出せることは、第19B図に関連
して説明した通りである。即ち、それまでは、ロ
ボツトはバツフア、エレベータの動作とは独立し
て、ストツカから次々と部品を取り出しては組立
てる作業を継続する。換言すれば、新たに3つ目
の残個数1個のパレツトを発見するまでに、少な
くとも最初に残個数1個となつたパレツトが先に
零になる筈であるということである。 残個数0の発見はステツプS34(第21A図)
で行なわれる。この検出があると、ステツプS36
で、フラグI[G]を1にして、次の制御を続行
する。即ち、ロボツトは、全工程の1サイクルが
一巡して、空になつたパレツトと同じ部品を要求
する工程に進むまでには、そのパレツトがストツ
カでエレベータにより入れ換えられことを期待し
ている。そして、少なくとも入れ換えられていな
いときは、ステツプS16で、ストツカからの準備
完了を待つて、ロボツトは停止することになる。 *パレツト入れ換え* ストツカ側で、ロボツトがセツトしたI[G]=
1を検知するのは、ステツプS100(第22B図)
に来たときである。このフラグを検知したとき
は、前述の『簡略化構成例』の場合において、ス
トツカはそのような状態にあるかを、第22C図
により説明する。 第22C図は、ストツカの5段の各パレツト内
に夫々、最初、上から3,2,3,4,5個の部
品が収容されていたとする。 この状態でロボツトによる組立て(全工程)が
一巡すると、その部品個数は(2,1,2,3,
5)個となる。上から2段目のパレツトの引き出
し部154への引き出し時に、パレツト入れ換え
準備指示をエレベータ、バツフアに送つてあるの
は云うまでもない。さて、次のサイクルで、第1
段目のパレツトから部品を取り出すと、この第1
段目のパレツトも残1個になるから、このパレツ
ト準備指示はキユーイングされる。次に、第2段
目のパレツトから部品を取出すと、0個になるか
ら、この時点で、第2段目のI[G]フラグは1
にセツトされる。 この点を詳しく説明すると、この第2段目のパ
レツトから最後の部品を取り出すために、ストツ
カがこのパレツトを引き出し部154に引き出す
のは、ステツプS82(第22A図)である。そし
て、ステツプS82ステツプS84と進んで、ロボ
ツトにパレツトの引き出し完了を通知する。この
通知を受けたロボツトでは、ステツプS16ステ
ツプS18……ステツプS36でI[G]フラグをセ
ツトする。 ストツカ側では、ステツプS84ステツプS86
ステツプS88ステツプS90ステツプS92ス
テツプS100と進んで、I[L]=1を検知する。
換言すれば、ストツカ側が、残個数1個になつた
パレツトを引き出し部154に引き出して、それ
をロボツトがピツクし、ストツカがその残個数0
個のパレツトを内部に戻した時点で、I[L]=1
を検出するわけである。 I[L]=1をステツプS100で検出すると、ス
テツプS102に進んで、CHフラグを“1”にす
る。CHフラグをセツトするだけで、直ちに、入
れ換え動作を行なわないのは、この時点では、ロ
ボツト側への引き出し位置にあるストツカ棚には
残個数Zが零のパレツトが存在しており、一方次
の工程のパレツトには部品が存在するから、とり
あえずストツカが、ロボツトへの引き出し位置に
この次の工程のパレツトを進めて、ロボツトの動
作を阻害しないようにし、その時点で、入れ換え
要求を出せばよいからである。ステツプS102か
らステツプS104に進み、前述のエレベータのス
テツプS212と同じ理由により、S[L]が最大値
であるか、即ち、残個数が零となつたパレツトの
ストツカ棚が、ストツカ内での最終棚であるかを
調べる。 最終棚でない場合には、ステツプS106に進み、
残個数が0個になつた工程番号LをレジスタPに
一時退避させておく。この理由は、前述の、とり
あえずストツカがロボツトの動作を阻害しないよ
うにロボツトへの引き出し位置に次の工程(L+
1)のパレツトを進めるために、元の零となつた
工程番号Lを保持しておくためである。その上
で、前述のステツプS118〜ステツプS130で、工
程番号を先に進め、ステツプS72で、その次の工
程の棚位置にストツカを移動する。ステツプS74
では、既にCHフラグがセツトされているから、
ステツプS76で、エレベータに空のパレツトと新
たなパレツトとの入れ換え要求を送る。 もし、この時点で、既にエレベータが新たなパ
レツトを持つて入れ換え待機位置に到着していれ
ば、ストツカの制御とは独立して、エレベータに
より直ちにパレツトの入れ換えが開始される筈で
ある。前述したように、パレツトの入れ換え準備
は、残個数が1個になつた時点で開始されている
ので、ステツプS76で、エレベータに入れ換え要
求を出すときは、既にエレベータが入れ換え位置
に到着していることが大いに期待されるところで
ある。この点について第25E図を参照。 この入れ換え要求をエレベータに送つた上で、
ストツカ制御は、ステツプS78〜ステツプS82で、
残個数零のパレツトの次の工程のパレツトを引き
出し部154上に引き出し、ステツプS84〜ステ
ツプS92ステツプS94で、ロボツトのその次の
工程のパレツトの部品を組立てを行なわせ、ステ
ツプS94で、パレツトの入れ換え終了を待つ。こ
うして、なるべくロボツトの動作を阻害しないか
たちで、空パレツトの入れ換えが行なわれる。 エレベータの制御プログラムに戻る。ステツプ
S218で、ストツカからの入れ換え要求を待つて
いたエレベータは、上記要求を受けると、ステツ
プS220でパレツトの入れ換え動作を行なう。ス
テツプS220の具体的制御は、第26B図のステ
ツプS240〜ステツプS256に示されるが、その制
御による動作順序は第13A図〜第13G図に従
つているので、その説明は繰り返さない。第25
E図、第25F図と、第24B図の制御を関連付
けると、第25E図が、ステツプS240〜ステツ
プS246に対応し、第25F図がステツプS248〜
ステツプS256に対応する。また、βは第4図に
示したパレツトの38の厚さであり、本実施例で
は12mmである。 エレベータがパレツトの入れ換えが終了する
と、ストツカ側に入れ換え完了通知を送る(ステ
ツプS222)。この通知を受けたストツカ側は、ス
テツプS94からステツプS96に進み、入れ換え対
象の工程Pのパレツトの残個数を元に戻す。そし
て、ステツプS98で、CHフラグをリセツトし、
同じくI[P]もリセツトする。そして、ステツ
プS100ステツプS118に進んで、次の工程L=
L+1に進み、ステツプS120……ステツプ
S130ステツプS72に戻つて、前述動作を繰り返
す。 *空パレツトの積み上げ* 一方、エレベータ側では、エレベータ下部に保
持した空パレツトを搬送機構76上に積み上げる
動作制御を行なう。 即ち、ステツプS226で、前回までの空パレツ
トの積み上げ高さQに、今回のパレツト高さH
[E]から、パレツトのエツジβを引いた値を加
えて、エレベータの下降位置を求める。即ち、下
降位置は、 Q+H[E]−β である。これは、第26図を参照すると、了解さ
れる。この下降位置にエレベータを移動して、エ
アシリンダCE4を解除して、空パレツトを積み上
げる。そして、積み上げると、積み上げ代α(=
7mm)の分だけ、パレツトは下になるから、更新
された積み上げ位置Qは、 Q=Q+H[E]−α である。次にステツプS234で、積み上げた空パ
レツトが、エレベータの動きを邪魔しないかを検
出するセンサS4(第1図のエレベータ下部に示さ
れた)位置まで達したかを調べる。もし達してい
れば、ステツプS236で搬送機構76を駆動して、
空パレツトを無人車位置まで搬送する。 かくして、空パレツトの入れ換えが終了し、ロ
ボツトの動作が停止されることなく、ロボツトへ
の部品供給と、ストツカへの部品補給が絶えるこ
となく行なわれる。 以上、本FACシステムの動作制御の基本形を
説明したが、本説明プログラムは、種々の点で、
効率化を追及して、工夫を凝らしてある。 *最終棚の入れ換え* 効率化の1つの手法が、最終棚の入れ換え次に
おける制御手順の変更である。本FACシステム
のストツカは、総棚数20段である。従つて、工程
順に上から下にパレツトが棚に載置されていると
きは、第20段目の下には、パレツトはない。ま
た、全工程に使われるパレツトを全て棚に載置し
ても、ストツカを満たさないような場合でも、最
下位置の棚の下にもパレツトがない。このよう
に、工程順に上から下にパレツトが棚に載置され
ているときは、前述した入れ換え位置の決定に従
つて最終段の棚の入れ換えを行なうと、次工程の
棚にはパレツトがないにも関わらず、そのパレツ
トの存在しない棚を引き出し部154位置まで、
移動させて、その上の入れ換え位置で空パレツト
を入れ換えることになる。しかし、これでは、ロ
ボツトは、パレツトの入れ換えが終了するまで
は、ステツプS16で引き出し完了を待つたまま、
組立て作業を停止させなくてはならない。 この不都合を解消するために、第24B図のス
テツプS104〜ステツプS116と、第26A図のス
テツプS212、ステツプS224がある。即ち、最終
段でパレツトの入れ換えが必要な場合は、その入
れ換え位置をストツカの引き出し位置(引き出し
部154のスライド板178の位置)で行なうの
である。この場合の入れ換え待機位置は、第25
G図に示すように、 30×S[E]+t0 である。従つて、エレベータ側では、ステツプ
S212ステツプS224に進んで、上記の式に従つ
て、待機位置を演算して、引き出し位置に移動
し、ステツプS218でストツカからの入れ換え要
求を待つ。 一方、ストツカ側では、ステツプS100で、入
れ換えフラグI[L]がセツトしていることを検
出すると、ステツプS102でCHフラグをセツトし
て、ステツプS104ステツプS108に進んで、ス
トツカに対して、入れ換え要求を出す。 その後の制御は、通常の棚位置の入れ換え動作
と同じであるので、その説明は省略する。 このようにして、入れ換えパレツトが最終であ
る場合には、ストツカのロボツト側への引き出し
位置にて、パレツトの入れ換えを行うので、ロボ
ツトの不必要な待ちが解消する。特に、工程順に
上から下にパレツトが棚に載置されているときに
有効である。 *入れ換え準備指示のキユーイング* 効率化のもう1つの工夫がキユーイングであ
る。このキユーイングは次のような背景から必要
となつている。即ち、バツフアによるパレツトの
分離に要する時間やエレベータの入れ換え待機位
置への移動時間等といつた、入れ換え準備に要す
る総時間が、ロボツトの組立ての1工程の時間に
要する時間よりも短かくなるように、各モジユー
ルの動作速度(例えばモータの回転速度等)を設
定できれば、ロボツトからバツフア、エレベータ
に対して、複数の入れ換え準備指示(ステツプ
S26)が出されることはない。しかし、前者の時
間が長い場合も考えられる。このような場合は複
数の前記指示が出されることが考えられ、そのよ
うな場合に対処するために、その指示をキユーイ
ングする必要があるのである。例えば、連続した
2つの工程で、パレツト内の総個数も同じ場合
で、部品の消耗の方が同じ場合は、連続して、入
れ換え準備指示が出る可能性がある。特に、上記
連続した2工程(この2工程をストツカで、Lと
L+1とする)で、棚位置S[L]とS[L+1]
が連続しない場合は、ストツカの上下運動が発生
し、パレツトの入れ換えに時間がかかるのであ
る。このような場合に、第19B図に示すよう
に、入れ換え準備指示をキユーイングすると、ロ
ボツトの動作が停止されることはない。バツフア
で、1つの入れ換え準備を行なうために、パレツ
トの分離を行なつて、その分離したパレツトをエ
レベータに渡した後に、直ちにキユーイングされ
ている次の入れ換え指示をキユーから取り出し
て、次のパレツト分離動作を行なうことができる
からである。尚、本実施例では、キユー個数を2
個にしているが、必要に応じて増やしてもよい。 *初期稼動状態設定* 前述の制御では、ストツカにパレツトが載置さ
れていることを前提にして説明した。そこで、こ
のストツカにパレツトを挿入する初期化制御を第
27図に従つて説明する。この初期設定では、ロ
ボツト、ストツカは動作しないで、バツフアとエ
レベータが、停止しているストツカの棚にパレツ
トを挿入する。 先ず、ステツプS300でバツフアが無人車から
段積みされたパレツトを受けとる。ステツプ
S302で、カウンタnを1にセツトする。ステツ
プS304で、n段目のパレツトを分離位置まで移
動し、ステツプS306でそのパレツトを分離する。
ステツプS308では、エレベータに分離完了を通
知して、ステツプS310で、エレベータによるパ
レツトの引き出し完了を待つ。 一方、エレベータ側では、プログラムのスター
トと同時に、ステツプS352で、分離位置まで移
動し、ステツプS354で、バツフアからの分離完
了通知を待つている。この通知があると、バツフ
アが設定したカウンタにより、ストツカの棚位置
を、 STP=TP[n] から演算して、その位置まで移動し、ステツプ
S358で、このパレツトを棚内に押し込む。そし
て、ステツプS360で移載完了をバツフアに通知
して、ステツプS352で、次のパレツトを待つ。 バツフアはこの通知を受けると、ステツプ
S312で、カウンタnを更新する。この更新は、
ステツプS300で無人車からもらつたパレツトの
厚さ情報から、今ストツカに移載したパレツトの
必要棚数を計算して、次のパレツトを挿入する棚
番号を計算するようにする。ステツプS314では、
バツフア台に残りのパレツトがあるかを判断し
て、残つていれば、次のパレツトを分離するため
に、ステツプS300に戻る。 このようにして、初期稼動状態設定が終了す
る。 [その他] 〈FACに対する部品補充〉 上記基本実施例のFACシステムは、ロボツト
へのストツカからの部品の効率的供給と、バツフ
アからストツカへの部品の効率的補給という課題
を達成するものである。しかし、FACシステム
も単体では、いずれ、ロボツトへの部品供給もス
トツカへの部品補給もできなくなり、従つて、何
等かの形で、外部からFACシステムへの部品補
充が必要である。FACシステムに対する部品補
充は、前述したように、無人車及び生産管理コン
ピユータによる自動補充と、人手による補充とが
用意されている。どちらを取るかは一概に断定で
きず、各々に一長一短がある。 FACシステムに対する外部からの部品補充の
契機となり得るものは、 : ストツカに新たなパレツトを供給したため
に、他の部品のパレツトはあつても、その部品
のパレツトが1つもなくなつてしまつた場合、 : 搬送機構76上に積載された空パレツト
が、エレベータの上下動を妨害する程度にまで
の数になつたとき。 これらの状態が発生することは、少なくとも直
ちにロボツトの停止に結び付くために、上記条件
が発生したときは、直ちにパレツトのバツフアへ
の補充をしなくてはならない。 その他に、バツフアにパレツトを補充する条件
としては、 : 空パレツトがストツカで発生した場合にそ
の都度、無人車で補充するというのがある。但
し、これは、無人者によるFACと倉庫間の頻
繁な往復、若しくは人手による煩雑な空パレツ
トの入れ換えが必要となる。 ロボツトが残個数零個を検出するのは、ロボツ
ト制御(第21A図)のステツプS36若しくはス
テツプS30である。そこで、この検出と同時に、
新たなパレツトを補充することを命じる補充要求
をロボツトが出すようにする。さて、この補充要
求の送り先は、1つの態様として、無人車に補充
を行なうように仕向ける中央生産管理コンピユー
タに対してである。他の態様としては、操作者に
対して空パレツト発生を喚起するための警告灯で
ある。前者は自動補充であり、後者は人手による
補充である。 ところで、新たなパレツトのバツフアへの補充
は、バツフア台上の既存のパレツトに新たなパレ
ツトを追加するためのバツフア停止動作と、搬出
機構76上に積載されていた空パレツトをバツフ
ア側に移すための動作が含まれる。従つて、この
パレツトの補充の準備及び実際のパレツトのバツ
フアへの補充を、何時の段階で行なうかは、ロボ
ツトの効率的稼動の面から重要である。 *無人車による補充* 第28A図及び第28B図を用いて、無人車に
よる新パレツトの補充を説明する。 第28A図は、中央の生産管理コンピユータ及
び無人車等を含めたパレツト補給システムの概要
を示す。FACがステツプS770で、組立てを行な
つていく過程で、生産管理コンピユータに対し、
上述の補充要求を送出する。生産管理コンピユー
タからの補充準備指示がなければ、ステツプ
S772からステツプS776へ進んで、FAC内のエレ
ベータの搬出機構76による空パレツトの搬出が
開始されていないかを調べる。開始されていなけ
れば、ステツプS770に戻つて、組立てを続行す
る。 ステツプS750で、上述のロボツトからの補充
要求をカウントしていくとともに、その要求を記
録していく。これは、生産管理コンピユータが生
産管理計画を把握しているために、1つのストツ
カのパレツト内に部品がなくなつても、バツフア
上には同じ部品が他のパレツトに収容されている
場合があり、このことを生産管理コンピユータは
認識管理しているからである。従つて、ロボツト
からの補充要求が来ても、直ちにその要求に応じ
て無人車による補充を行なうことはしない。その
代りに、ステツプS752で、生産管理コンピユー
タがもつところのバツフアに積載されているパレ
ツトに関する追跡記録情報を調べて、必要に応じ
て、ステツプS754で無人車に対して、発車指示
を出す。 尚、ステツプS750でロボツトからの補充要求
を受けると、直ちに無人車を発車させることはし
ないが、無人車の上には倉庫から卸した要求のパ
レツトを積載しておき、いつでも発車できる体制
を取つておく。また、このパレツトの無人車への
積載毎に、倉庫は無人車に対して、パレツトに関
する情報(第23A図)を与えていく。 ステツプS752における、所定状態発生の他の
要素は、例えばロボツトが部品のピツクに失敗す
る等して、パレツト内の部品を生産計画よりも余
分に消耗して、生産管理コンピユータの予想より
も早めに搬送機構76上に、空パレツトがエレベ
ータの上下動を妨害するほどに積載されたような
場合である。 さてこのような所定状態が発生すると、ステツ
プS754で無人車に対し、発車指示を出すと共に、
ステツプS755ステツプS756で、一定時間の経
過監視を行なう。この一定時間とは、無人車が
FACに到達するのに必要な時間よりも若干短い
時間である。この時間が経過すると、ステツプ
S758で、FACに対して、パレツト補充の準備動
作開始を指示する。FACが複数台設置されてい
ても、生産管理コンピユータは、これらFACへ
の無人車の移動所要時間は前もつて知つている。
そこで、その無人車のFAC到着の少し前に、
FACにおける補充準備が終了していれば、無人
車到着時点で直ちに、無人車からの補充を開始す
ることができるからである。即ち、この一定時間
の間は、FAC内で補充準備を行なわないように
することにより、ロボツトによる組立てを継続す
ることができるというメリツトがあるからであ
る。 一方、無人車はステツプS762で生産管理コン
ピユータからの発車指示を受けて、FACへ向け
ての走行を開始している。 また、FACシステムがステツプS772で、生産
管理コンピユータからの補充準備開始指示を受け
ると、ステツプS774で、その準備動作を開始す
る。この準備動作の詳細は、第28B図に示され
ている。一方、もしFACシステムが自身で、補
充準備動作の必要性を発見したら、ステツプ
S776ステツプS778に進んで、その準備動作を
開始する。この準備動作が終了したら、ステツプ
S780で、無人車の到着を待つ。この待ち時間は
前述した理由により、最小時間の筈である。無人
車が到着すると、ステツプS782で無人車からバ
ツフアへの実際のパレツトの補充を行ない、ステ
ツプS784で、新たに追加されたパレツトに関す
る情報を、第23A図に示したメモリ領域で追加
更新する。 補充準備について第28B図を用いて説明す
る。この第28B図は、FACシステムの管理マ
イクロプロセサと、搬出機構76を制御するエレ
ベータのマイクロプロセサと、バツフアを制御す
るマイクロプロセサの制御プログラムのパレツト
補充に係る部分を示すものである。 管理マイクロプロセサがステツプS800で、生
産管理コンピユータからの補充準備指示を受ける
と、ステツプS802でエレベータ等の動作を停止
させる。ステツプS804で、バツフアに対し、バ
ツフア台の上昇開始を指示して、ステツプS806
でバツフアからの、上昇完了の通知を待つ。 この上昇指示をステツプS840で受けたバツフ
アは、ステツプS842で、バツフア台を上昇させ
る。バツフア台を上昇させると、もし、その時点
で分離されているパレツト分離爪68上に掛止さ
れているならば、その掛止を解除して、その分離
パレツトを合体し、ステツプS846で、バツフア
台上の最下位パレツトを、前記分離爪68により
掛止させる。この掛止後ステツプS848で、バツ
フア台を下降させても、パレツトは前記分離爪6
8に掛止されることになり、バツフア台上にはパ
レツトは存在しない。そして、ステツプS850で、
搬送機構76に対してバツフア準備完了を通知す
る。 この通知をステツプS822で受けた搬送機構7
6は、ステツプS824で、ローラを回転させて、
空パレツトのバツフア側への移動を開始し、ステ
ツプS826で、その通知をバツフア側に送る。 この通知を受けたバツフアは、ステツプS852
ステツプS854に進んで、無人車到着を待つ。
前述したように、無人車はすぐに到着する筈であ
る。 無人車が到着すると、空パレツトを無人車側に
渡すと共に、無人車から新たなパレツトを受けと
るという動作を、夫々のローラを駆動して同時に
行なう。ステツプS857では、バツフア台を新た
に積載されたパレツトと共に上昇させ、前記分離
爪68に掛止されていた既存のパレツトと合体す
る。ステツプS858では、新たに追加されたパレ
ツトに関する情報を、無人車から受取り、ステツ
プS860では、第23A図のメモリ内容を更新す
る。 こうして、新たなパレツトの補充準備を極力無
人車の到着直前に行なうようにすることにより、
極力無人車の停止時間を最小限に留めることがで
きる。 尚、上述した2つの実施例及び種々の変形例
(以下、単に実施例等と呼ぶ。)において、上下動
可能に設けられたエレベータ本体86及び昇降枠
152は 4隅を摺動可能に支持されるように、
換言すれば、両側から支持された状態で、摺動可
能に配設されるように説明した。しかしながら、
この発明は、このような構成に限定されること無
く、例えば、夫々エレベータ本体86及び昇降枠
152に対応する一対の支柱に摺動可能に支持、
換言すれば、所謂片持ち支持で摺動自在に配設さ
れるように構成しても良いことは、言うまでも無
い。 また、上述した実施例等においては、1つのパ
レツトpに対して、共通の部品xが複数収容され
るように説明したが、この発明は、このような構
成に限定されること無く、例えば、1つのパレツ
トpに、複数種類の部品x1,x2が夫々複数個収容
されるように構成しても良いことは、言うまでの
無い。 更に、上述した実施例等においては、バツフア
22におけるバツフア台52上に、複数のパレツ
トpが段積み状態に保持されるように説明した
が、この発明は、このような構成に限定されるこ
と無く、例えば、各パレツトpを起立した状態
で、横方向に複数並べて保持するように構成して
も良いことは言うまでも無い。 また、上述した実施例等においては、バツフア
台52上に段積みされたパレツトを分離爪により
1つだけ分離する際において、製造誤差を吸収す
るために、分離位置の調整を行なう場合には、分
離爪の配設位置を固定し、バツフア台52を上下
動するように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定さえることなく、例えば、バツフア
台52を固定し、分離爪を上下動する構成にして
も良いことは、言うまでも無い。また、バツフア
上に、同じ部品を収容するパレツトが複数個積載
されている場合は、先に積載された方のパレツト
(若しくは、より上位にある方のパレツト)を優
先して分離するようにしてもよい。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の物品供給装置
は、物品の加工または組立が行なわれている外部
に対し、その加工または組立作業の進度に応じて
新たな物品を供給するために、その物品を収容し
た収容箱を収容箱単位でその外部に供給する物品
供給装置であつて、物品が収容された多数の新た
な収容箱を非分離の段積み状態で載置する載置台
と、前記載置台を、載置された前記多数の収容箱
とともに上下方向に移動する移動機構と、固定位
置に設けられ、前記載置台上の前記多数の新たな
収容箱のなかから一部の収容箱を分離可能な分離
手段と、分離された一部の収容箱を取り出し可能
に配され、取り出した一部の収容箱を前記外部に
供給する供給手段と、前記載置台上の前記多数の
収容箱の夫々の段積み位置を記憶する記憶手段
と、前記外部における加工または組立作業の進度
に応じて必要となる物品を収容する収容箱を、前
記載置台上の前記多数の収容箱のなかから前記固
定位置において前記分離手段が分離できるべく、
目的の収容箱が前記固定位置にまで移動されるよ
うに、前記記憶手段に記憶された段積み位置に基
づいて、前記載置台の前記移動機構を制御する移
動制御手段と、前記固定位置まで移動された前記
一部の収容箱の位置を検出する検出手段と、この
検出手段の信号に応答して、前記一部の収容箱の
位置を前記固定位置に合致させるべく、前記分離
手段による分離動作の前に前記載置台の位置を修
正するように、前記移動機構を制御して前記載置
台を移動する修正移動制御手段とを具備すること
を特徴とする。 この物品供給装置によれば、収容箱の寸法に公
差があつて移動制御手段により分離対象の収容箱
が分離位置である固定位置とずれた位置まで移動
されたとしても、修正移動制御手段による修正移
動制御により修正されるので、常に正確確実な分
離が行なわれ、従つて供給も確実となる。 更に、第3項の物品供給装置によれば、分離さ
れた収容箱を更に確認することにより、分離の確
実さ、正確さは、より向上する。
られる変数を示す。即ち、これらの変数は、現在
のバツフア台に載置されている最上位のパレツト
段の番号、バーコードリーダーによる読取りデー
タ格納領域B、そして、各段毎のパレツトの高さ
情報、その部品名称等である。最上位のパレツト
段の番号は、これらの変数が、パレツトがバツフ
アからエレベータによつて取り出されるに従つ
て、当該取り出されたパレツトの情報は削除され
るので、これらの変数のどの部分が現在有効かを
示すためである。これらの情報は後述するよう
に、人手を介さないで、本FACシステムが生産
管理コンピユータを介して無人倉庫に必要パレツ
トを要求して、そのパレツトが無人車からバツフ
アに渡された場合は、システム(第16図の管理
用マイクロプロセサのプログラム)がバツフアに
与えるようにする。反対に人手によりバツフア台
52上に積み上げる場合は、入出力装置18から
上記情報を入力する。 さて、ロボツトが、ステツプS26(第21A図)
にて、キユーを介してバツフアに対し入れ換え準
備を指示している。この入れ換準備に必要なパレ
ツトに対応する工程番号は、ステツプS24でキユ
ー内の変数Dに退避されている。この入れ換準備
指示をバツフアがステツプS150で受けると、ス
テツプS152に進んで、入れ換が必要になるパレ
ツトの部品名(若しくは部品インデツクスIDX)
を、ロボツトから知らされた工程番号Dにより、
第19A図の変数テーブルから検索する。そし
て、この部品名(部品IDX)を第23A図のテー
ブル内にサーチすることにより、入れ換えられる
部品パレツトが何番目に詰まれたパレツトかを知
る。そして、ステツプS154で、このパレツトの
バツフア台52からの距離(lとする)を求め
る。これは、この段のパレツトまでの全てのパレ
ツトの厚さ(第23A図のテーブルより知る)を
合計して求め、バツフア台52の現在位置の下端
の床からの距離(mとする)を知り、これらの
m,lから、入れ換えられるべきパレツトが分離
位置に移動されるまでの移動距離を、ステツプ
S156で、 {1410−(m+l)}mm から求める。ステツプS158では、この求めた移
動距離だけバツフア台52を上下動する。この移
動距離は、第7A図を参照して、入れ換えパレツ
トを上から3番目のパレツトとしたとすると、よ
く理解される。 ステツプS160では、センサ80のセンス状態
を調べる。センサ80がオフしていれば、ステツ
プS162でこのセンサ80がオンするまで、バツ
フア台52を上昇させる。ステツプS160で、セ
ンサ80がオンしていれば、ステツプS164でこ
のセンサがオフするまで下降させる。このような
制御がパレツト厚さの公差に関連して何故行なわ
れるかは、既に第8A図〜第8E図に関連して詳
述したので、その再説明は省略する。 所望のパレツトが分離位置に達した段階で、確
認のために、バーコードリーダー74によりパレ
ツトに付されたバーコードを読取る。ステツプ
S168で、この読取りデータRと、変数テーブル
(第19A図)のB[D]とを比較する。この比較
が一致しない場合は、分離位置に移動してきたパ
レツトは入れ換え対象のパレツトの1つ上のパレ
ツトであるから、ステツプS170に進んで、その
1つ上のパレツトの厚さを第23A図のテーブル
から求め、ステツプS172でその分だけバツフア
台52を上昇させて、所望のパレツトを分離位置
に移動させる。ステツプS174、ステツプS176で、
バーコードリードを再試行して確認する。ステツ
プS168若しくはステツプS176から、ステツプ
S178に進んで、第1の分離爪66を付勢して、
ステツプS180で、所定距離L1(最大厚さのパレツ
ト厚以上の距離、第20A図の例では94mm)だけ
バツフア台を下降させ、第7C図に示した状態に
し、ステツプS182で第2の分離爪68を付勢し、
ステツプS184で更に所定距離L2だけ下降させ、
第7D図に示した如くバツフアを分離する。そし
て、ステツプS186でエレベータに対しバツフア
分離が完了したことを通知して、ステツプS188
にてエレベータがこの分離されたパレツトをエレ
ベータ本体内に引き込むのを待つ。 *エレベータによるパレツト引き出し* エレベータは、ストツカ内の空パレツトを入れ
換えする必要がないときは、動作する必要がな
い。そして、この入れ換え動作は、必ずバツフア
によつて分離された部品を満載したパレツトを、
エレベータの昇降枠に取り込む作業が最初に必要
になる。従つて、エレベータの昇降枠の通常の待
機位置を、バツフアによる分離位置と整合する位
置(第20A図にも示すエレベータの原点位置)
とすると、いざ、新たなパレツトを準備せよとの
ロボツトからの指示が来て、しかも、バツフア側
で直ちに分離動作が完了したようなときは、移動
に要する時間無しで直ちに昇降枠内へのパレツト
の取り込みが開始できるというメリツトがある。
そこで、本実施例のエレベータ制御も、第24A
図のステツプS200に示すように、エレベータの
昇降枠待機位置をバツフアによる分離位置に一致
させている。 さて、バツフアの動きとは独立に、ロボツト
が、ステツプS26(第21A図)にて、エレベー
タにも対して、キユー(第19B図)を介して入
れ換え準備を指示している。この入れ換準備に必
要なパレツトに対応する工程番号Gは、ステツプ
S24で前記キユー内の変数Eに退避されている。
この入れ換準備指示をエレベータが受けると、ス
テツプS204からステツプS206に進み、バツフア
による分離位置でのパレツト分離完了の通知を待
つ。 前述したように、バツフア側では、ステツプ
S186で分離完了通知をエレベータ側に出して、
その通知を出したままステツプS188で、エレベ
ータがパレツトを取り込んでくれるのを待つてい
る。 そこで、この通知を受けたエレベータは、ステ
ツプS208でパレツト引き出し動作を行なう。こ
の引き出し動作は、第13A図〜第13D図に関
連して詳述したように、先ずエレベータのモータ
ME2をA方向に回転させて、第1のフツク108
をパレツトとの掛止位置まで移動して、次にエア
シリンダCE1を駆動して、パレツトに前記フツク
108を係合し、次に前記モータME2をE方向に
回転させて、パレツトをバツフア側からエレベー
タ昇降枠内に取り込むものである。バツフアから
のパレツトの引き出しが完了すると、ステツプ
S210でその旨の通知をバツフアに返す。そして、
ステツプS212以下に進む。 *バツフアによる上下パレツトの合体* 通知を受けたバツフアはステツプS188からス
テツプS190で第2の分離爪68を解除し、ステ
ツプS192で、 L1+L2+H[D] だけバツフア台52を上昇させて、上下に分離さ
れていたパレツト群を合体して、ステツプS196
で第1の分離爪66を戻し、ステツプS150に戻
つて、ロボツトからの次のパレツト準備指示を待
つ。尚、このステツプS150でのロボツトからの
昇降待機位置を、ステツプS192での(L1+L2+
H[D])だけ上昇した位置ではなく、原点位置
(第20A図の床上500mm)とするようにしてもよ
い。これは、本実施例のようにパレツト内の部品
個数がパレツトによつてバラバラであると、残個
数が1個になる時期も(予測は可能であるにして
も)ランダムであるからである。 *エレベータの入れ換え待機位置* 入れ換え位置への移動制御の説明をする前に、
入れ換え位置はどのようにして決定されるべきか
を説明する。本FACシステムでは、如何にロボ
ツトの動作を止めないように新たな部品を補給す
るか、且つ組立て手順の変更に如何に容易に対処
するかに主眼が置かれている。このような観点か
らみた場合に、どのように入れ換え位置を決定す
るかは大きな要素になる。 さて、前述した『簡略化構成例』においては、
ロボツトにより部品をピツクされたパレツトは上
方に移動する。ストツカの棚送りが常に上方に行
なわれることを考慮すると、他のパレツトをロボ
ツトが使用している最中に、残個数Zが零のパレ
ツトの入れ換えを行なつて、効率化を図ろうとす
ると、第25A図において、引き出し部154に
引き出されたときに、残個数が1個のときに、エ
レベータ、バツフアにパレツト入れ換え準備指示
を出しておき、その残1個のパレツトが0個にな
るのは、次に引き出し部154に引き出されたと
きであるから、その0個になつたパレツトが上方
に移動されて、下方のパレツトが引き出し部15
4に引き出されている最中に、新たなパレツトと
空のパレツトの入れ換えを行なうのが一番効率的
である。即ち、第25A図では、残個数0個のパ
レツトが図示の位置にあるうちに、エレベータが
パレツトの入れ換えを行なつてくれればよい。そ
こで、エレベータがどの程度の距離を移動下降し
てくれば、図示の入れ換え位置に到達するかを考
察する。 第25A図において、バツフア側の第2の分離
爪68とエレベータのスライド122とはその高
さ位置が整合しており、スムースな引き出しを可
能にしている。134は、空になつたパレツトを
ストツカの棚から引き出してスライドさせるため
の板であり、両スライド板間の距離は固定であ
る。従つて、エレベータが、分離されたパレツト
を枠内に引き込んだときの、スライド板134の
位置は床上から固定距離である(第20A図参
照)。そこで、エレベータが空になつたパレツト
をスライド板134に載せることができるように
移動するには、入れ換え対象のパレツトが載置さ
れている棚の番号Sは容易に知れるから、その棚
のテイーチング位置に至る距離がエレベータの移
動距離である。尚、第25A図では、バツフアか
らエレベータが引き出そうとしているパレツト
と、残個数0個のパレツトとが入れ換えられよう
としてあるかのように描かれているが、これは説
明の便宜上そのようになつたまでで、『簡略化構
成例』では、バツフアからパレツトがエレベータ
に引き出されようとしているときは、残個数0個
のパレツトは通常、入れ換準備指示の原因になつ
た残個数1のパレツトの筈である。 工程順と、パレツトの棚位置とが違つている場
合はどうか。このような場合は、工程がGが、
1,2,3……と推移すると、スタツカはS[G]
に従つて上下に移動する。第25B図において、
そのような一般例で、工程L(=G)のパレツト
がZ[G]=1となつた場合を示す。すると、エレ
ベータがバツフアと共に入れ換え準備を開始し
て、バツフアから分離位置で、新たなパレツトを
受け取り、エレベータの待機位置へ移動しようと
する。さてこのとき、ロボツトは既に次の工程
(L+1)のパレツトを要求しているから、スト
ツカの引き出し部154には、工程L+1のパレ
ツトが引き出されている。このときの工程Lだつ
たパレツトは第25C図に示した位置に移動して
しまつている。ここで留意すべきは、工程Gは、
1からその最大値まで一巡すると、再び同じ順序
で1から開始して同じ順序に従つて、変化する。
即ち、あるサイクルの工程Lで残個数1個となつ
たパレツト(S[L]に載置される)が、次の工
程L+1でS[L+1]のパレツトが引き出し部
154に引き出されているときに、存在する位置
は、工程が一巡して次のサイクルとなつて、再び
工程Lが巡つてきて、残個数が1個だつたパレツ
トの残個数が零個になり、更に、工程L+1でS
[L+1]のパレツトが引き出し部154に引き
出されているときの、工程Lのパレツトの位置に
等しい。従つて、残個数が1個になつたときに、
残個数が零個になつたときの入れ換え待機位置を
予想することは、一向に矛盾しないのである。 このような観点から、入れ換待機位置の演算を
第25D図を用いて説明する。第25D図の左側
には、ストツカの初期位置を示す。即ち、第1段
目の棚が引き出し位置にあるときの、第20段目の
棚の床上からの距離t0は第20A図からも300mm
である。ある工程Lで棚S[L]のパレツトが残
個数1個になつて、更に、工程L+1でS[L+
1]のパレツトが引き出し部154に引き出され
ているときは、工程Lだつた棚のパレツトは第2
5D図のような位置に移動している。この様子を
エレベータ側から見れば、第25D図に示すよう
に、棚S[E+1]の棚が引き出し位置にあると
きの、棚S[E]のパレツトの位置を演算するこ
とに等価である。即ち、第25D図から、その入
れ換え待機位置は、棚間距離が30mm、総棚数が20
個であることを考慮すると、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 である。こうして、エレベータによる入れ換え待
機位置が決定される。 尚、第25C図で、工程L+1のパレツトが引
き出し部154に引き出されて、残個数Z[L+
1]が1個を検出されると、2つ目の入れ換え準
備指示がロボツト制御のステツプS26から出さ
れ、これがキユーイングされることは前述した通
りである。 *待機位置への移動* さて、エレベータ制御プログラムのステツプ
S212は、残個数が1個になつた工程Eのパレツ
トのストツカ内の棚位置S[E]が、ストツカ内
でパレツトが積まれている最終棚であるか否かを
判断する。本実施例の総棚数20段のストツカの全
棚に、パレツトが積まれていれば、その最終段は
第20段目である。この判断の必要性は、最終段以
下には、棚そのものがないか、棚があつても、パ
レツトが工程に編入されていない棚(従つて、パ
レツトが無い)であるかも知れないからである。
即ち、本実施例では、最終段であるか否かによ
り、パレツトの入れ換え位置決定のアルゴリズム
を変更している。この最終段か否かの判断は、前
記S[E]の値と、変数テーブル中の棚位置情報
S(第19A図)の全ての値とを比較して、S
[E]が最大であるか否かを判断することによつ
てなされる。 最終段になつたときの制御の説明は後に譲ると
して、今、S[E]が最終段でないと判断された
とすると、ステツプS214に進み、前述した入れ
換え位置、 30×{20+S[E+1]−S[E]}+t0 を計算する。上記のようにして、入れ換え位置が
決定すると、ステツプS216でエレベータを移動
する。そして、この入れ換え待機位置で、ストツ
カからの、入れ換指示を待つ。 つまり、ロボツトが残個数1個のパレツトを検
出して、その検出に従つて、バツフア、エレベー
タに入れ換え準備指示を出し、その指示に応じ
て、エレベータがバツフアから新たなパレツトを
受けとつて、その新たなパレツトを持つて、入れ
換え待機位置までエレベータが移動してきたので
ある。 《残個数0の検出》 ロボツト側は、連続した工程のパレツトに残個
数1個を連続して発見したときは、2つまでの入
れ換準備指示を出せることは、第19B図に関連
して説明した通りである。即ち、それまでは、ロ
ボツトはバツフア、エレベータの動作とは独立し
て、ストツカから次々と部品を取り出しては組立
てる作業を継続する。換言すれば、新たに3つ目
の残個数1個のパレツトを発見するまでに、少な
くとも最初に残個数1個となつたパレツトが先に
零になる筈であるということである。 残個数0の発見はステツプS34(第21A図)
で行なわれる。この検出があると、ステツプS36
で、フラグI[G]を1にして、次の制御を続行
する。即ち、ロボツトは、全工程の1サイクルが
一巡して、空になつたパレツトと同じ部品を要求
する工程に進むまでには、そのパレツトがストツ
カでエレベータにより入れ換えられことを期待し
ている。そして、少なくとも入れ換えられていな
いときは、ステツプS16で、ストツカからの準備
完了を待つて、ロボツトは停止することになる。 *パレツト入れ換え* ストツカ側で、ロボツトがセツトしたI[G]=
1を検知するのは、ステツプS100(第22B図)
に来たときである。このフラグを検知したとき
は、前述の『簡略化構成例』の場合において、ス
トツカはそのような状態にあるかを、第22C図
により説明する。 第22C図は、ストツカの5段の各パレツト内
に夫々、最初、上から3,2,3,4,5個の部
品が収容されていたとする。 この状態でロボツトによる組立て(全工程)が
一巡すると、その部品個数は(2,1,2,3,
5)個となる。上から2段目のパレツトの引き出
し部154への引き出し時に、パレツト入れ換え
準備指示をエレベータ、バツフアに送つてあるの
は云うまでもない。さて、次のサイクルで、第1
段目のパレツトから部品を取り出すと、この第1
段目のパレツトも残1個になるから、このパレツ
ト準備指示はキユーイングされる。次に、第2段
目のパレツトから部品を取出すと、0個になるか
ら、この時点で、第2段目のI[G]フラグは1
にセツトされる。 この点を詳しく説明すると、この第2段目のパ
レツトから最後の部品を取り出すために、ストツ
カがこのパレツトを引き出し部154に引き出す
のは、ステツプS82(第22A図)である。そし
て、ステツプS82ステツプS84と進んで、ロボ
ツトにパレツトの引き出し完了を通知する。この
通知を受けたロボツトでは、ステツプS16ステ
ツプS18……ステツプS36でI[G]フラグをセ
ツトする。 ストツカ側では、ステツプS84ステツプS86
ステツプS88ステツプS90ステツプS92ス
テツプS100と進んで、I[L]=1を検知する。
換言すれば、ストツカ側が、残個数1個になつた
パレツトを引き出し部154に引き出して、それ
をロボツトがピツクし、ストツカがその残個数0
個のパレツトを内部に戻した時点で、I[L]=1
を検出するわけである。 I[L]=1をステツプS100で検出すると、ス
テツプS102に進んで、CHフラグを“1”にす
る。CHフラグをセツトするだけで、直ちに、入
れ換え動作を行なわないのは、この時点では、ロ
ボツト側への引き出し位置にあるストツカ棚には
残個数Zが零のパレツトが存在しており、一方次
の工程のパレツトには部品が存在するから、とり
あえずストツカが、ロボツトへの引き出し位置に
この次の工程のパレツトを進めて、ロボツトの動
作を阻害しないようにし、その時点で、入れ換え
要求を出せばよいからである。ステツプS102か
らステツプS104に進み、前述のエレベータのス
テツプS212と同じ理由により、S[L]が最大値
であるか、即ち、残個数が零となつたパレツトの
ストツカ棚が、ストツカ内での最終棚であるかを
調べる。 最終棚でない場合には、ステツプS106に進み、
残個数が0個になつた工程番号LをレジスタPに
一時退避させておく。この理由は、前述の、とり
あえずストツカがロボツトの動作を阻害しないよ
うにロボツトへの引き出し位置に次の工程(L+
1)のパレツトを進めるために、元の零となつた
工程番号Lを保持しておくためである。その上
で、前述のステツプS118〜ステツプS130で、工
程番号を先に進め、ステツプS72で、その次の工
程の棚位置にストツカを移動する。ステツプS74
では、既にCHフラグがセツトされているから、
ステツプS76で、エレベータに空のパレツトと新
たなパレツトとの入れ換え要求を送る。 もし、この時点で、既にエレベータが新たなパ
レツトを持つて入れ換え待機位置に到着していれ
ば、ストツカの制御とは独立して、エレベータに
より直ちにパレツトの入れ換えが開始される筈で
ある。前述したように、パレツトの入れ換え準備
は、残個数が1個になつた時点で開始されている
ので、ステツプS76で、エレベータに入れ換え要
求を出すときは、既にエレベータが入れ換え位置
に到着していることが大いに期待されるところで
ある。この点について第25E図を参照。 この入れ換え要求をエレベータに送つた上で、
ストツカ制御は、ステツプS78〜ステツプS82で、
残個数零のパレツトの次の工程のパレツトを引き
出し部154上に引き出し、ステツプS84〜ステ
ツプS92ステツプS94で、ロボツトのその次の
工程のパレツトの部品を組立てを行なわせ、ステ
ツプS94で、パレツトの入れ換え終了を待つ。こ
うして、なるべくロボツトの動作を阻害しないか
たちで、空パレツトの入れ換えが行なわれる。 エレベータの制御プログラムに戻る。ステツプ
S218で、ストツカからの入れ換え要求を待つて
いたエレベータは、上記要求を受けると、ステツ
プS220でパレツトの入れ換え動作を行なう。ス
テツプS220の具体的制御は、第26B図のステ
ツプS240〜ステツプS256に示されるが、その制
御による動作順序は第13A図〜第13G図に従
つているので、その説明は繰り返さない。第25
E図、第25F図と、第24B図の制御を関連付
けると、第25E図が、ステツプS240〜ステツ
プS246に対応し、第25F図がステツプS248〜
ステツプS256に対応する。また、βは第4図に
示したパレツトの38の厚さであり、本実施例で
は12mmである。 エレベータがパレツトの入れ換えが終了する
と、ストツカ側に入れ換え完了通知を送る(ステ
ツプS222)。この通知を受けたストツカ側は、ス
テツプS94からステツプS96に進み、入れ換え対
象の工程Pのパレツトの残個数を元に戻す。そし
て、ステツプS98で、CHフラグをリセツトし、
同じくI[P]もリセツトする。そして、ステツ
プS100ステツプS118に進んで、次の工程L=
L+1に進み、ステツプS120……ステツプ
S130ステツプS72に戻つて、前述動作を繰り返
す。 *空パレツトの積み上げ* 一方、エレベータ側では、エレベータ下部に保
持した空パレツトを搬送機構76上に積み上げる
動作制御を行なう。 即ち、ステツプS226で、前回までの空パレツ
トの積み上げ高さQに、今回のパレツト高さH
[E]から、パレツトのエツジβを引いた値を加
えて、エレベータの下降位置を求める。即ち、下
降位置は、 Q+H[E]−β である。これは、第26図を参照すると、了解さ
れる。この下降位置にエレベータを移動して、エ
アシリンダCE4を解除して、空パレツトを積み上
げる。そして、積み上げると、積み上げ代α(=
7mm)の分だけ、パレツトは下になるから、更新
された積み上げ位置Qは、 Q=Q+H[E]−α である。次にステツプS234で、積み上げた空パ
レツトが、エレベータの動きを邪魔しないかを検
出するセンサS4(第1図のエレベータ下部に示さ
れた)位置まで達したかを調べる。もし達してい
れば、ステツプS236で搬送機構76を駆動して、
空パレツトを無人車位置まで搬送する。 かくして、空パレツトの入れ換えが終了し、ロ
ボツトの動作が停止されることなく、ロボツトへ
の部品供給と、ストツカへの部品補給が絶えるこ
となく行なわれる。 以上、本FACシステムの動作制御の基本形を
説明したが、本説明プログラムは、種々の点で、
効率化を追及して、工夫を凝らしてある。 *最終棚の入れ換え* 効率化の1つの手法が、最終棚の入れ換え次に
おける制御手順の変更である。本FACシステム
のストツカは、総棚数20段である。従つて、工程
順に上から下にパレツトが棚に載置されていると
きは、第20段目の下には、パレツトはない。ま
た、全工程に使われるパレツトを全て棚に載置し
ても、ストツカを満たさないような場合でも、最
下位置の棚の下にもパレツトがない。このよう
に、工程順に上から下にパレツトが棚に載置され
ているときは、前述した入れ換え位置の決定に従
つて最終段の棚の入れ換えを行なうと、次工程の
棚にはパレツトがないにも関わらず、そのパレツ
トの存在しない棚を引き出し部154位置まで、
移動させて、その上の入れ換え位置で空パレツト
を入れ換えることになる。しかし、これでは、ロ
ボツトは、パレツトの入れ換えが終了するまで
は、ステツプS16で引き出し完了を待つたまま、
組立て作業を停止させなくてはならない。 この不都合を解消するために、第24B図のス
テツプS104〜ステツプS116と、第26A図のス
テツプS212、ステツプS224がある。即ち、最終
段でパレツトの入れ換えが必要な場合は、その入
れ換え位置をストツカの引き出し位置(引き出し
部154のスライド板178の位置)で行なうの
である。この場合の入れ換え待機位置は、第25
G図に示すように、 30×S[E]+t0 である。従つて、エレベータ側では、ステツプ
S212ステツプS224に進んで、上記の式に従つ
て、待機位置を演算して、引き出し位置に移動
し、ステツプS218でストツカからの入れ換え要
求を待つ。 一方、ストツカ側では、ステツプS100で、入
れ換えフラグI[L]がセツトしていることを検
出すると、ステツプS102でCHフラグをセツトし
て、ステツプS104ステツプS108に進んで、ス
トツカに対して、入れ換え要求を出す。 その後の制御は、通常の棚位置の入れ換え動作
と同じであるので、その説明は省略する。 このようにして、入れ換えパレツトが最終であ
る場合には、ストツカのロボツト側への引き出し
位置にて、パレツトの入れ換えを行うので、ロボ
ツトの不必要な待ちが解消する。特に、工程順に
上から下にパレツトが棚に載置されているときに
有効である。 *入れ換え準備指示のキユーイング* 効率化のもう1つの工夫がキユーイングであ
る。このキユーイングは次のような背景から必要
となつている。即ち、バツフアによるパレツトの
分離に要する時間やエレベータの入れ換え待機位
置への移動時間等といつた、入れ換え準備に要す
る総時間が、ロボツトの組立ての1工程の時間に
要する時間よりも短かくなるように、各モジユー
ルの動作速度(例えばモータの回転速度等)を設
定できれば、ロボツトからバツフア、エレベータ
に対して、複数の入れ換え準備指示(ステツプ
S26)が出されることはない。しかし、前者の時
間が長い場合も考えられる。このような場合は複
数の前記指示が出されることが考えられ、そのよ
うな場合に対処するために、その指示をキユーイ
ングする必要があるのである。例えば、連続した
2つの工程で、パレツト内の総個数も同じ場合
で、部品の消耗の方が同じ場合は、連続して、入
れ換え準備指示が出る可能性がある。特に、上記
連続した2工程(この2工程をストツカで、Lと
L+1とする)で、棚位置S[L]とS[L+1]
が連続しない場合は、ストツカの上下運動が発生
し、パレツトの入れ換えに時間がかかるのであ
る。このような場合に、第19B図に示すよう
に、入れ換え準備指示をキユーイングすると、ロ
ボツトの動作が停止されることはない。バツフア
で、1つの入れ換え準備を行なうために、パレツ
トの分離を行なつて、その分離したパレツトをエ
レベータに渡した後に、直ちにキユーイングされ
ている次の入れ換え指示をキユーから取り出し
て、次のパレツト分離動作を行なうことができる
からである。尚、本実施例では、キユー個数を2
個にしているが、必要に応じて増やしてもよい。 *初期稼動状態設定* 前述の制御では、ストツカにパレツトが載置さ
れていることを前提にして説明した。そこで、こ
のストツカにパレツトを挿入する初期化制御を第
27図に従つて説明する。この初期設定では、ロ
ボツト、ストツカは動作しないで、バツフアとエ
レベータが、停止しているストツカの棚にパレツ
トを挿入する。 先ず、ステツプS300でバツフアが無人車から
段積みされたパレツトを受けとる。ステツプ
S302で、カウンタnを1にセツトする。ステツ
プS304で、n段目のパレツトを分離位置まで移
動し、ステツプS306でそのパレツトを分離する。
ステツプS308では、エレベータに分離完了を通
知して、ステツプS310で、エレベータによるパ
レツトの引き出し完了を待つ。 一方、エレベータ側では、プログラムのスター
トと同時に、ステツプS352で、分離位置まで移
動し、ステツプS354で、バツフアからの分離完
了通知を待つている。この通知があると、バツフ
アが設定したカウンタにより、ストツカの棚位置
を、 STP=TP[n] から演算して、その位置まで移動し、ステツプ
S358で、このパレツトを棚内に押し込む。そし
て、ステツプS360で移載完了をバツフアに通知
して、ステツプS352で、次のパレツトを待つ。 バツフアはこの通知を受けると、ステツプ
S312で、カウンタnを更新する。この更新は、
ステツプS300で無人車からもらつたパレツトの
厚さ情報から、今ストツカに移載したパレツトの
必要棚数を計算して、次のパレツトを挿入する棚
番号を計算するようにする。ステツプS314では、
バツフア台に残りのパレツトがあるかを判断し
て、残つていれば、次のパレツトを分離するため
に、ステツプS300に戻る。 このようにして、初期稼動状態設定が終了す
る。 [その他] 〈FACに対する部品補充〉 上記基本実施例のFACシステムは、ロボツト
へのストツカからの部品の効率的供給と、バツフ
アからストツカへの部品の効率的補給という課題
を達成するものである。しかし、FACシステム
も単体では、いずれ、ロボツトへの部品供給もス
トツカへの部品補給もできなくなり、従つて、何
等かの形で、外部からFACシステムへの部品補
充が必要である。FACシステムに対する部品補
充は、前述したように、無人車及び生産管理コン
ピユータによる自動補充と、人手による補充とが
用意されている。どちらを取るかは一概に断定で
きず、各々に一長一短がある。 FACシステムに対する外部からの部品補充の
契機となり得るものは、 : ストツカに新たなパレツトを供給したため
に、他の部品のパレツトはあつても、その部品
のパレツトが1つもなくなつてしまつた場合、 : 搬送機構76上に積載された空パレツト
が、エレベータの上下動を妨害する程度にまで
の数になつたとき。 これらの状態が発生することは、少なくとも直
ちにロボツトの停止に結び付くために、上記条件
が発生したときは、直ちにパレツトのバツフアへ
の補充をしなくてはならない。 その他に、バツフアにパレツトを補充する条件
としては、 : 空パレツトがストツカで発生した場合にそ
の都度、無人車で補充するというのがある。但
し、これは、無人者によるFACと倉庫間の頻
繁な往復、若しくは人手による煩雑な空パレツ
トの入れ換えが必要となる。 ロボツトが残個数零個を検出するのは、ロボツ
ト制御(第21A図)のステツプS36若しくはス
テツプS30である。そこで、この検出と同時に、
新たなパレツトを補充することを命じる補充要求
をロボツトが出すようにする。さて、この補充要
求の送り先は、1つの態様として、無人車に補充
を行なうように仕向ける中央生産管理コンピユー
タに対してである。他の態様としては、操作者に
対して空パレツト発生を喚起するための警告灯で
ある。前者は自動補充であり、後者は人手による
補充である。 ところで、新たなパレツトのバツフアへの補充
は、バツフア台上の既存のパレツトに新たなパレ
ツトを追加するためのバツフア停止動作と、搬出
機構76上に積載されていた空パレツトをバツフ
ア側に移すための動作が含まれる。従つて、この
パレツトの補充の準備及び実際のパレツトのバツ
フアへの補充を、何時の段階で行なうかは、ロボ
ツトの効率的稼動の面から重要である。 *無人車による補充* 第28A図及び第28B図を用いて、無人車に
よる新パレツトの補充を説明する。 第28A図は、中央の生産管理コンピユータ及
び無人車等を含めたパレツト補給システムの概要
を示す。FACがステツプS770で、組立てを行な
つていく過程で、生産管理コンピユータに対し、
上述の補充要求を送出する。生産管理コンピユー
タからの補充準備指示がなければ、ステツプ
S772からステツプS776へ進んで、FAC内のエレ
ベータの搬出機構76による空パレツトの搬出が
開始されていないかを調べる。開始されていなけ
れば、ステツプS770に戻つて、組立てを続行す
る。 ステツプS750で、上述のロボツトからの補充
要求をカウントしていくとともに、その要求を記
録していく。これは、生産管理コンピユータが生
産管理計画を把握しているために、1つのストツ
カのパレツト内に部品がなくなつても、バツフア
上には同じ部品が他のパレツトに収容されている
場合があり、このことを生産管理コンピユータは
認識管理しているからである。従つて、ロボツト
からの補充要求が来ても、直ちにその要求に応じ
て無人車による補充を行なうことはしない。その
代りに、ステツプS752で、生産管理コンピユー
タがもつところのバツフアに積載されているパレ
ツトに関する追跡記録情報を調べて、必要に応じ
て、ステツプS754で無人車に対して、発車指示
を出す。 尚、ステツプS750でロボツトからの補充要求
を受けると、直ちに無人車を発車させることはし
ないが、無人車の上には倉庫から卸した要求のパ
レツトを積載しておき、いつでも発車できる体制
を取つておく。また、このパレツトの無人車への
積載毎に、倉庫は無人車に対して、パレツトに関
する情報(第23A図)を与えていく。 ステツプS752における、所定状態発生の他の
要素は、例えばロボツトが部品のピツクに失敗す
る等して、パレツト内の部品を生産計画よりも余
分に消耗して、生産管理コンピユータの予想より
も早めに搬送機構76上に、空パレツトがエレベ
ータの上下動を妨害するほどに積載されたような
場合である。 さてこのような所定状態が発生すると、ステツ
プS754で無人車に対し、発車指示を出すと共に、
ステツプS755ステツプS756で、一定時間の経
過監視を行なう。この一定時間とは、無人車が
FACに到達するのに必要な時間よりも若干短い
時間である。この時間が経過すると、ステツプ
S758で、FACに対して、パレツト補充の準備動
作開始を指示する。FACが複数台設置されてい
ても、生産管理コンピユータは、これらFACへ
の無人車の移動所要時間は前もつて知つている。
そこで、その無人車のFAC到着の少し前に、
FACにおける補充準備が終了していれば、無人
車到着時点で直ちに、無人車からの補充を開始す
ることができるからである。即ち、この一定時間
の間は、FAC内で補充準備を行なわないように
することにより、ロボツトによる組立てを継続す
ることができるというメリツトがあるからであ
る。 一方、無人車はステツプS762で生産管理コン
ピユータからの発車指示を受けて、FACへ向け
ての走行を開始している。 また、FACシステムがステツプS772で、生産
管理コンピユータからの補充準備開始指示を受け
ると、ステツプS774で、その準備動作を開始す
る。この準備動作の詳細は、第28B図に示され
ている。一方、もしFACシステムが自身で、補
充準備動作の必要性を発見したら、ステツプ
S776ステツプS778に進んで、その準備動作を
開始する。この準備動作が終了したら、ステツプ
S780で、無人車の到着を待つ。この待ち時間は
前述した理由により、最小時間の筈である。無人
車が到着すると、ステツプS782で無人車からバ
ツフアへの実際のパレツトの補充を行ない、ステ
ツプS784で、新たに追加されたパレツトに関す
る情報を、第23A図に示したメモリ領域で追加
更新する。 補充準備について第28B図を用いて説明す
る。この第28B図は、FACシステムの管理マ
イクロプロセサと、搬出機構76を制御するエレ
ベータのマイクロプロセサと、バツフアを制御す
るマイクロプロセサの制御プログラムのパレツト
補充に係る部分を示すものである。 管理マイクロプロセサがステツプS800で、生
産管理コンピユータからの補充準備指示を受ける
と、ステツプS802でエレベータ等の動作を停止
させる。ステツプS804で、バツフアに対し、バ
ツフア台の上昇開始を指示して、ステツプS806
でバツフアからの、上昇完了の通知を待つ。 この上昇指示をステツプS840で受けたバツフ
アは、ステツプS842で、バツフア台を上昇させ
る。バツフア台を上昇させると、もし、その時点
で分離されているパレツト分離爪68上に掛止さ
れているならば、その掛止を解除して、その分離
パレツトを合体し、ステツプS846で、バツフア
台上の最下位パレツトを、前記分離爪68により
掛止させる。この掛止後ステツプS848で、バツ
フア台を下降させても、パレツトは前記分離爪6
8に掛止されることになり、バツフア台上にはパ
レツトは存在しない。そして、ステツプS850で、
搬送機構76に対してバツフア準備完了を通知す
る。 この通知をステツプS822で受けた搬送機構7
6は、ステツプS824で、ローラを回転させて、
空パレツトのバツフア側への移動を開始し、ステ
ツプS826で、その通知をバツフア側に送る。 この通知を受けたバツフアは、ステツプS852
ステツプS854に進んで、無人車到着を待つ。
前述したように、無人車はすぐに到着する筈であ
る。 無人車が到着すると、空パレツトを無人車側に
渡すと共に、無人車から新たなパレツトを受けと
るという動作を、夫々のローラを駆動して同時に
行なう。ステツプS857では、バツフア台を新た
に積載されたパレツトと共に上昇させ、前記分離
爪68に掛止されていた既存のパレツトと合体す
る。ステツプS858では、新たに追加されたパレ
ツトに関する情報を、無人車から受取り、ステツ
プS860では、第23A図のメモリ内容を更新す
る。 こうして、新たなパレツトの補充準備を極力無
人車の到着直前に行なうようにすることにより、
極力無人車の停止時間を最小限に留めることがで
きる。 尚、上述した2つの実施例及び種々の変形例
(以下、単に実施例等と呼ぶ。)において、上下動
可能に設けられたエレベータ本体86及び昇降枠
152は 4隅を摺動可能に支持されるように、
換言すれば、両側から支持された状態で、摺動可
能に配設されるように説明した。しかしながら、
この発明は、このような構成に限定されること無
く、例えば、夫々エレベータ本体86及び昇降枠
152に対応する一対の支柱に摺動可能に支持、
換言すれば、所謂片持ち支持で摺動自在に配設さ
れるように構成しても良いことは、言うまでも無
い。 また、上述した実施例等においては、1つのパ
レツトpに対して、共通の部品xが複数収容され
るように説明したが、この発明は、このような構
成に限定されること無く、例えば、1つのパレツ
トpに、複数種類の部品x1,x2が夫々複数個収容
されるように構成しても良いことは、言うまでの
無い。 更に、上述した実施例等においては、バツフア
22におけるバツフア台52上に、複数のパレツ
トpが段積み状態に保持されるように説明した
が、この発明は、このような構成に限定されるこ
と無く、例えば、各パレツトpを起立した状態
で、横方向に複数並べて保持するように構成して
も良いことは言うまでも無い。 また、上述した実施例等においては、バツフア
台52上に段積みされたパレツトを分離爪により
1つだけ分離する際において、製造誤差を吸収す
るために、分離位置の調整を行なう場合には、分
離爪の配設位置を固定し、バツフア台52を上下
動するように説明したが、この発明は、このよう
な構成に限定さえることなく、例えば、バツフア
台52を固定し、分離爪を上下動する構成にして
も良いことは、言うまでも無い。また、バツフア
上に、同じ部品を収容するパレツトが複数個積載
されている場合は、先に積載された方のパレツト
(若しくは、より上位にある方のパレツト)を優
先して分離するようにしてもよい。 [発明の効果] 以上説明したように、本発明の物品供給装置
は、物品の加工または組立が行なわれている外部
に対し、その加工または組立作業の進度に応じて
新たな物品を供給するために、その物品を収容し
た収容箱を収容箱単位でその外部に供給する物品
供給装置であつて、物品が収容された多数の新た
な収容箱を非分離の段積み状態で載置する載置台
と、前記載置台を、載置された前記多数の収容箱
とともに上下方向に移動する移動機構と、固定位
置に設けられ、前記載置台上の前記多数の新たな
収容箱のなかから一部の収容箱を分離可能な分離
手段と、分離された一部の収容箱を取り出し可能
に配され、取り出した一部の収容箱を前記外部に
供給する供給手段と、前記載置台上の前記多数の
収容箱の夫々の段積み位置を記憶する記憶手段
と、前記外部における加工または組立作業の進度
に応じて必要となる物品を収容する収容箱を、前
記載置台上の前記多数の収容箱のなかから前記固
定位置において前記分離手段が分離できるべく、
目的の収容箱が前記固定位置にまで移動されるよ
うに、前記記憶手段に記憶された段積み位置に基
づいて、前記載置台の前記移動機構を制御する移
動制御手段と、前記固定位置まで移動された前記
一部の収容箱の位置を検出する検出手段と、この
検出手段の信号に応答して、前記一部の収容箱の
位置を前記固定位置に合致させるべく、前記分離
手段による分離動作の前に前記載置台の位置を修
正するように、前記移動機構を制御して前記載置
台を移動する修正移動制御手段とを具備すること
を特徴とする。 この物品供給装置によれば、収容箱の寸法に公
差があつて移動制御手段により分離対象の収容箱
が分離位置である固定位置とずれた位置まで移動
されたとしても、修正移動制御手段による修正移
動制御により修正されるので、常に正確確実な分
離が行なわれ、従つて供給も確実となる。 更に、第3項の物品供給装置によれば、分離さ
れた収容箱を更に確認することにより、分離の確
実さ、正確さは、より向上する。
第1図はこの発明に係わる一実施例のFACシ
ステムの全体構成を概略的に示す正面図;第2図
は第1図に示すFACシステムの全体構成を概略
的に示す斜視図;第3図は部品が収納されるパレ
ツトの構成を示す斜視図;第4図は3種類の高さ
を有するパレツトの形状を示す正面図;第5図は
パレツトの段積み状態を示す断面図;第6図はバ
ツフアの構成を示す斜視図;第7A図乃至第7D
図は、バツフアにおける所定のパレツトpasの分
離動作を順次示す正面図;第8A図乃至第8E図
は、バツフアの分離動作における位置修正動作を
順次示す正面図;第9図はエレベータの構成を示
す斜視図;第10図はエレベータにおけるエレベ
ータ本体を、入れ換え機構と共に示す側面図;第
11図はエレベータ本体を一部破断した状態で、
入れ換え機構の構成を示す正面図;第12図は入
れ換え機構を取り出した状態で示す斜視図;第1
3A図乃至第13G図は、エレベータにおける入
れ換え動作を順次示す正面図;第14図はストツ
カの構成を示す斜視図;第15A図乃至第15E
図は、工程順及び棚の載置順によつて、ストツカ
ーなどの動きが変化することを説明する図;第1
6図は、実施例の制御部の構成及び、それと生産
管理コンピユータ等との接続関係を示した図;第
17A図乃至第17C図は、入力装置への入力メ
ニユー及びその表示状態を示す図;第18図は、
ストツカーの各棚位置のテイーチングを説明する
図;第19A図は、各制御モジユールで共通に使
われる変数を説明する図;第19B図は、キユー
の構成を説明する図;第20A図及び第20B図
は、FACシステムシステムにおける各モジユー
ル動作の上下位置関係を説明する図;第21A図
及び第21B図は、ロボツト制御プログラムのフ
ローチヤート;第22A図及び第22B図は、ス
トツカー制御プログラムのフローチヤート;第2
2C図は、ストツカー制御において、工程番号が
変遷する様子を説明する図;第23A図は、バツ
フアの制御に使われる変数の構成を説明する図;
第23B図及び第23C図はバツフア制御プログ
ラムにのフローチヤート;第24A図及び第24
B図は、エレベータ制御プログラムのフローチヤ
ート;第25A図乃至第25G図は、パレツト入
れ換え動作をエレベータ中心にして順次説明する
図;第26図は、搬送機構への空パレツトの積み
上げを説明する図;第27図は、システムを初期
稼動状態に設定する制御のフローチヤート;第2
8A図および第28B図はFACに対する部品補
充を行うための制御手順を説明するフローチヤー
トである。 図中、10……フレキシブル・アツセンブリン
グ・センタ(FACシステム)、12……ロボツ
ト、14……部品供給システム、16……制御ユ
ニツト、18……入力装置、20……無人車、2
2……バツフア、24……ストツカ、26……エ
レベータ、d……搬送方向、 無人車20関係 28……筐体、30……車輪、32……パレツ
ト載置台、32a……搬出ローラ、34……空パ
レツト載置台、34a……搬入ローラ、 パレツトp(p1,p2,p3…)関係 36……パレツト本体、38……フランジ部、
38a……第1の切り欠き部、38b……第2の
切り欠き部、38c……第3の切り欠き部、40
……蓋体、x(x1,x2,x3…)……部品、B……
バーコード、 バツフア22関係 42……基台、44a〜44d……支柱、46
a,46b……起立板、48……ガイド部材、5
0……摺動部材、52……バツフア台、52a…
…突出片、54……搬入ローラ群、56……ロー
ラガイド、58……スリツト、60……ボールね
じ、62……エンコーダ、64……分離機構、6
6……第1の分離爪、68……第2の分離爪、7
0……支持ロツド、72……接続板、74……バ
ーコードリーダ、76……搬出機構、78……搬
出ローラ、80……センサ、B……バーコード、
CB1,CB2……エアーシリンダ、MB……サーボモ
ータ、 エレベータ26関係 82a〜82d……支柱、84……連結部材、
86……エレベータ本体、88……ガイド部材、
90……摺動部材、92……ボールねじ、94…
…エンコーダ、96……入れ換え機構、98……
ステイ、100……揺動アーム、100a……長
溝、102……ガイド溝、104……ガイドピ
ン、106……スライド板、108……第1のフ
ツク、110……第1のフツクスライド板、11
2……エアーシリンダ用支持板、114……第1
のピストン、116……第2のフツク、118…
…第2のフツクスライド部材、120……第2の
ピストン、122……固定スライドガイド、12
4……取り付け板、126……第3のフツク、1
28……第3のフツクスライド部材、130……
第3のピストン、132……ガイド溝、134…
…可動スライドガイド、136……スライド部
材、138……エアーシリンダ用支持板、140
……第4のピストン、230……空パレツト引き
出し位置にあるエレベータ本体、232……実パ
レツト押し出し位置にあるエレベータ本体、A;
B……サーボモータの回転方向、CE1;CE2;
CE3;CE4……エアーシリンダ、ME1……サーボモ
ータ、ME2……サーボモータ、 ストツカ24関係 142……基台、144a〜144d……支
柱、146……連結枠、148……ガイド部材、
150……摺動部材、152……昇降枠、154
……引き出し部、156……棚板、158……切
り欠き部、160……持ち上げアーム、160a
……本体部、160b……上面、160c……突
起部、162……突出片、164……ボールね
じ、166……エンコーダ、168……引き出し
台、170……蓋体開放機構、172……出し入
れ機構、174……支持ステイ、176……スト
ツパ、178……スライドガイド、180……ガ
イド部材、182……摺動部材、184……支持
板、186……フツク、188……駆動ローラ、
190……アイドルローラ、192……エンドレ
スベルト、194……連結軸、196……従動ロ
ーラ、198……ステイ、200……駆動軸、2
02……駆動ローラ、204……エンドレスベル
ト、206……ピストン、208a,208b…
…入力端、 ロボツト12関係 210……組立ステージ、212……架台、2
14……X軸ロボツトアーム、216……Y軸ロ
ボツトアーム、218……ロボツトハンド、22
0……フインガ、222……フインガステーシヨ
ン、224……組立台、CS1,CS2……エアーシリ
ンダ、MS1……サーボモータ、MS2……サーボモ
ータ。
ステムの全体構成を概略的に示す正面図;第2図
は第1図に示すFACシステムの全体構成を概略
的に示す斜視図;第3図は部品が収納されるパレ
ツトの構成を示す斜視図;第4図は3種類の高さ
を有するパレツトの形状を示す正面図;第5図は
パレツトの段積み状態を示す断面図;第6図はバ
ツフアの構成を示す斜視図;第7A図乃至第7D
図は、バツフアにおける所定のパレツトpasの分
離動作を順次示す正面図;第8A図乃至第8E図
は、バツフアの分離動作における位置修正動作を
順次示す正面図;第9図はエレベータの構成を示
す斜視図;第10図はエレベータにおけるエレベ
ータ本体を、入れ換え機構と共に示す側面図;第
11図はエレベータ本体を一部破断した状態で、
入れ換え機構の構成を示す正面図;第12図は入
れ換え機構を取り出した状態で示す斜視図;第1
3A図乃至第13G図は、エレベータにおける入
れ換え動作を順次示す正面図;第14図はストツ
カの構成を示す斜視図;第15A図乃至第15E
図は、工程順及び棚の載置順によつて、ストツカ
ーなどの動きが変化することを説明する図;第1
6図は、実施例の制御部の構成及び、それと生産
管理コンピユータ等との接続関係を示した図;第
17A図乃至第17C図は、入力装置への入力メ
ニユー及びその表示状態を示す図;第18図は、
ストツカーの各棚位置のテイーチングを説明する
図;第19A図は、各制御モジユールで共通に使
われる変数を説明する図;第19B図は、キユー
の構成を説明する図;第20A図及び第20B図
は、FACシステムシステムにおける各モジユー
ル動作の上下位置関係を説明する図;第21A図
及び第21B図は、ロボツト制御プログラムのフ
ローチヤート;第22A図及び第22B図は、ス
トツカー制御プログラムのフローチヤート;第2
2C図は、ストツカー制御において、工程番号が
変遷する様子を説明する図;第23A図は、バツ
フアの制御に使われる変数の構成を説明する図;
第23B図及び第23C図はバツフア制御プログ
ラムにのフローチヤート;第24A図及び第24
B図は、エレベータ制御プログラムのフローチヤ
ート;第25A図乃至第25G図は、パレツト入
れ換え動作をエレベータ中心にして順次説明する
図;第26図は、搬送機構への空パレツトの積み
上げを説明する図;第27図は、システムを初期
稼動状態に設定する制御のフローチヤート;第2
8A図および第28B図はFACに対する部品補
充を行うための制御手順を説明するフローチヤー
トである。 図中、10……フレキシブル・アツセンブリン
グ・センタ(FACシステム)、12……ロボツ
ト、14……部品供給システム、16……制御ユ
ニツト、18……入力装置、20……無人車、2
2……バツフア、24……ストツカ、26……エ
レベータ、d……搬送方向、 無人車20関係 28……筐体、30……車輪、32……パレツ
ト載置台、32a……搬出ローラ、34……空パ
レツト載置台、34a……搬入ローラ、 パレツトp(p1,p2,p3…)関係 36……パレツト本体、38……フランジ部、
38a……第1の切り欠き部、38b……第2の
切り欠き部、38c……第3の切り欠き部、40
……蓋体、x(x1,x2,x3…)……部品、B……
バーコード、 バツフア22関係 42……基台、44a〜44d……支柱、46
a,46b……起立板、48……ガイド部材、5
0……摺動部材、52……バツフア台、52a…
…突出片、54……搬入ローラ群、56……ロー
ラガイド、58……スリツト、60……ボールね
じ、62……エンコーダ、64……分離機構、6
6……第1の分離爪、68……第2の分離爪、7
0……支持ロツド、72……接続板、74……バ
ーコードリーダ、76……搬出機構、78……搬
出ローラ、80……センサ、B……バーコード、
CB1,CB2……エアーシリンダ、MB……サーボモ
ータ、 エレベータ26関係 82a〜82d……支柱、84……連結部材、
86……エレベータ本体、88……ガイド部材、
90……摺動部材、92……ボールねじ、94…
…エンコーダ、96……入れ換え機構、98……
ステイ、100……揺動アーム、100a……長
溝、102……ガイド溝、104……ガイドピ
ン、106……スライド板、108……第1のフ
ツク、110……第1のフツクスライド板、11
2……エアーシリンダ用支持板、114……第1
のピストン、116……第2のフツク、118…
…第2のフツクスライド部材、120……第2の
ピストン、122……固定スライドガイド、12
4……取り付け板、126……第3のフツク、1
28……第3のフツクスライド部材、130……
第3のピストン、132……ガイド溝、134…
…可動スライドガイド、136……スライド部
材、138……エアーシリンダ用支持板、140
……第4のピストン、230……空パレツト引き
出し位置にあるエレベータ本体、232……実パ
レツト押し出し位置にあるエレベータ本体、A;
B……サーボモータの回転方向、CE1;CE2;
CE3;CE4……エアーシリンダ、ME1……サーボモ
ータ、ME2……サーボモータ、 ストツカ24関係 142……基台、144a〜144d……支
柱、146……連結枠、148……ガイド部材、
150……摺動部材、152……昇降枠、154
……引き出し部、156……棚板、158……切
り欠き部、160……持ち上げアーム、160a
……本体部、160b……上面、160c……突
起部、162……突出片、164……ボールね
じ、166……エンコーダ、168……引き出し
台、170……蓋体開放機構、172……出し入
れ機構、174……支持ステイ、176……スト
ツパ、178……スライドガイド、180……ガ
イド部材、182……摺動部材、184……支持
板、186……フツク、188……駆動ローラ、
190……アイドルローラ、192……エンドレ
スベルト、194……連結軸、196……従動ロ
ーラ、198……ステイ、200……駆動軸、2
02……駆動ローラ、204……エンドレスベル
ト、206……ピストン、208a,208b…
…入力端、 ロボツト12関係 210……組立ステージ、212……架台、2
14……X軸ロボツトアーム、216……Y軸ロ
ボツトアーム、218……ロボツトハンド、22
0……フインガ、222……フインガステーシヨ
ン、224……組立台、CS1,CS2……エアーシリ
ンダ、MS1……サーボモータ、MS2……サーボモ
ータ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 物品の加工または組立が行なわれている外部
に対し、その加工または組立作業の進度に応じて
新たな物品を供給するために、その物品を収容し
た収容箱を収容箱単位でその外部に供給する物品
供給装置であつて、 物品が収容された多数の新たな収容箱を非分離
の段積み状態で載置する載置台と、 前記載置台を、載置された前記多数の収容箱と
ともに上下方向に移動する移動機構と、 固定位置に設けられ、前記載置台上の前記多数
の新たな収容箱のなかから一部の収容箱を分離可
能な分離手段と、 分離された一部の収容箱を取り出し可能に配さ
れ、取り出した一部の収容箱を前記外部に供給す
る供給手段と、 前記載置台上の前記多数の収容箱の夫々の段積
み位置を記憶する記憶手段と、 前記外部における加工または組立作業の進度に
応じて必要となる物品を収容する収容箱を、前記
載置台上の前記多数の収容箱のなかから前記固定
位置において前記分離手段が分離できるべく、目
的の収容箱が前記固定位置にまで移動されるよう
に、前記記憶手段に記憶された段積み位置に基づ
いて、前記載置台の前記移動機構を制御する移動
制御手段と、 前記固定位置まで移動された前記一部の収容箱
の位置を検出する検出手段と、 この検出手段の信号に応答して、前記一部の収
容箱の位置を前記固定位置に合致させるべく、前
記分離手段による分離動作の前に前記載置台の位
置を修正するように、前記移動機構を制御して前
記載置台を移動する修正移動制御手段とを具備す
る物品供給装置。 2 前記検出手段は、上記固定位置近傍に設けら
れ、収容箱の端部を検知するセンサを含み、 前記修正移動制御手段は、目的の収容箱が前記
固定位置近傍に来たときに、 前記センサが収容箱の端部を検知しているとき
は、端部を検知しなくなるまで前記載置台を下降
させ、 前記センサが収容箱の端部を検知していないと
きは、端部を検知するまで前記載置台を上昇させ
るように前記移動機構を制御することを特徴とす
る特許請求の範囲第1項に記載の物品供給装置。 3 前記収容箱の端部に取り付けられたその収容
箱を特定する識別コードを、前記修正移動制御手
段が修正移動動作の制御を終えた後に、読み取る
ための、前記固定位置近傍に設けられたところの
読取手段と、 読み取つた識別コードと分離目的の収容箱の識
別コードとを比較する比較手段とをさらに具備す
ることにより、 分離された収容箱が目的の収容箱であることを
確認することを特徴とする特許請求の範囲第1項
に記載の物品供給装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19647187A JPS6440228A (en) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | Article feeding device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19647187A JPS6440228A (en) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | Article feeding device |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6440228A JPS6440228A (en) | 1989-02-10 |
| JPH0459094B2 true JPH0459094B2 (ja) | 1992-09-21 |
Family
ID=16358356
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19647187A Granted JPS6440228A (en) | 1987-08-07 | 1987-08-07 | Article feeding device |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6440228A (ja) |
-
1987
- 1987-08-07 JP JP19647187A patent/JPS6440228A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6440228A (en) | 1989-02-10 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |