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JP2008124215A - 薄膜半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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JP2008124215A JP2006305820A JP2006305820A JP2008124215A JP 2008124215 A JP2008124215 A JP 2008124215A JP 2006305820 A JP2006305820 A JP 2006305820A JP 2006305820 A JP2006305820 A JP 2006305820A JP 2008124215 A JP2008124215 A JP 2008124215A
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Naoki Yamamoto
直樹 山本
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

【課題】良好な電気的特性を備える薄膜半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】薄膜半導体装置10は、基板11と、第1絶縁層(アンダーコート層)12と、第1導電層13と、第2絶縁層14と、半導体層15と、チャネル領域16と、ソース領域17と、ドレイン領域18と、ゲート絶縁膜19と、層間絶縁膜20と、ゲート電極21と、ソース電極22と、ドレイン電極23と、バイアス電極24と、を備える。バイアス電極24と第1導電層13によって半導体層15の基板側の界面にバイアス電圧を印加することによりオフ電流の低減や閾値電圧などの不安定性を抑止することができ、薄膜半導体装置10は良好な電気的特性を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は薄膜半導体装置及びその製造方法に関し、本発明は特に液晶表示装置に用いられる薄膜半導体装置及びその製造方法に関する。
パーソナルコンピュータやテレビなどをはじめ、現在の主要エレクトロニクス装置においては液晶表示装置が重要な位置を占めている。この液晶表示装置では高精細化、信号処理の高速化そして大画面化が技術開発の重要な課題とされている。これらの課題を実現するために、各画素を駆動するために用いられている薄膜半導体装置(TFT: Thin Film Transistor)の性能向上が進められている。その性能向上として(1)キャリアの移動度の向上、(2)トランジスタ非駆動時の電流(オフ電流あるいはサブスレショルド電流と呼ばれる:Ioff)の低減が主要課題とされている。
このような要求を満たすため、従来用いられてきた非晶質のシリコン半導体薄膜をレーザにて瞬間的に過熱して多結晶膜とすることによりキャリアの移動度を向上させる技術が開発され、すでに実用化されている。また半導体層内の電子/正孔の移動度を向上するために半導体薄膜としてシリコンとゲルマニウムの合金あるいはゲルマニウムを用いるための技術開発も進められている。
また、液晶の各画素を駆動するために必要な薄膜半導体装置には種々の構造が提案され、実用化されている。薄膜半導体装置の構造としては、ボトムゲート型とトップゲート型に大別できる。
ところで、このような薄膜半導体装置では、通常のシリコンウエハ単結晶基板に形成したMOSトランジスタよりオフ電流レベルが高く、また閾値電圧のばらつきや不安定性が大きいという問題がある。特に、薄膜半導体装置では半導体層は一般に100nm前後の厚さに形成されるため基板内でオフ電流などのリーク電流を低減するのが難しい。なぜなら半導体層が薄いためソース・ドレイン端が下地のガラス基板や絶縁層界面に接触あるいは近接しており、またMOSトランジスタのチャネル領域が該界面近傍まで広がるあるいは到達するためである。下地界面近傍では上記のように膜上面域より結晶粒が微細である可能性が高い上に界面が存在する。この界面は結晶粒界以上にリーク電流が流れやすい。
また、特許文献1では基板に電圧を印加し、基板全体を共通電位とする半導体装置が開示されている。
特開平8−18009号公報
ところで、特許文献1に開示された半導体装置では、基板自体を共通電位としており、個々の半導体装置にバイアス電圧を印加することはできないという問題がある。
そこで、個々の半導体装置にバイアス電圧を印加することが出来、この界面のリーク電流が生じやすい経路を遮断あるいは抑止することにより、オフ電流の低減や閾値電圧などの不安定性を抑止し、良好な電気的特性を備える薄膜半導体装置が求められている。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、良好な電気的特性を備える薄膜半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る薄膜半導体装置は、
樹脂又はガラスからなる基板と、
基板上に形成された半導体層と、
前記半導体層の表面領域に形成された第1の半導体領域と、
前記半導体層の表面領域に形成された第2の半導体領域と、
前記第1の半導体領域上に形成された第1の電極と、
前記第2の半導体領域上に形成された第2の電極と、
前記半導体層の表面領域の前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間にゲート絶縁膜を介して設置されたゲート電極と、を備え、
前記基板と、前記半導体層との間に前記半導体層に対向するように導電材料から形成された導電層を、更に備えることを特徴とする。
前記基板と、前記半導体層との間に絶縁層が形成されてもよい。
前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域は、前記半導体層の表面領域から前記半導体層の前記基板側の界面まで至るように形成されてもよい。
前記半導体層は、前記基板上に形成されており、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域の下面に前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域よりも高抵抗に形成された半導体領域を備えてもよい。
前記薄膜半導体装置は、液晶表示装置に搭載され、
前記導電層は、前記液晶表示装置の表示部の共通電極と同一の材料から形成されてもよい。
前記半導体層は、シリコン、ゲルマニウム、これらの混合物、これらの材料の炭化物のうちの一種類からなる単層、もしくはこれらの材料のいずれかからなる薄膜の積層膜からなってもよい。
前記半導体層は、半導体特性を有する酸化物、炭化物そして硫化物、セレン化合物、テルル化合物などのいわゆるカルコゲナイド膜の単層もしくはこれらの材料のいずれかからなる薄膜の積層膜からなってもよい。
前記半導体層は、亜鉛を主成分とする化合物であってもよい。
前記導電層は、導電性酸化物から構成されてもよい。
前記導電性酸化物は、透光性を備えてもよい。
前記導電性酸化物は、亜鉛を主成分としてもよい。
前記導電性酸化物は、インジウムとスズを含有する酸化物であってもよい。
上述した目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る薄膜半導体装置の製造方法は、
樹脂又はガラスからなる基板上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層の表面領域に第1の半導体領域を形成する第1の半導体領域形成工程と、
前記半導体層の表面領域に第2の半導体領域を形成する第2の半導体領域形成工程と、
前記第1の半導体領域上に第1の電極を形成する第1の電極形成工程と、
前記第2の半導体領域上に第2の電極を形成する第2の電極形成工程と、
前記半導体層の表面領域の前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間にゲート絶縁膜を介して設置されたゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、を備え
前記基板と前記半導体層との間に前記半導体層に対向するように導電材料から形成された導電層を形成する導電層形成工程を、更に備えることを特徴とする。
前記基板と前記半導体層との間に絶縁層を形成する絶縁膜形成工程を更に備えてもよい。
前記第1の半導体領域形成工程及び前記第2の半導体領域形成工程では、前記半導体層の表面領域から前記半導体層の前記基板側の界面まで至るように前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域を形成してもよい。
前記半導体層は、前記基板上に形成されており、
前記第1の半導体領域形成工程及び前記第2の半導体領域形成工程では、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域の下面に前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域よりも高抵抗に形成された半導体領域を形成してもよい。
前記薄膜半導体装置は、液晶表示装置に搭載され、
前記導電層形成工程は、前記液晶表示装置の表示部の共通電極を形成する工程と同一の工程で行われてもよい。
本発明によれば、基板と半導体層との間に導電層を設け、半導体層の電位を制御することにより、良好な動作性を備える薄膜半導体装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る薄膜半導体装置及びその製造方法について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置10を図に示す。図1は薄膜半導体装置10の構成例を示す断面図である。
本実施形態の薄膜半導体装置10は、図2に示すように液晶表示装置40の各画素部41を駆動するためのスイッチング用素子として用いられる。液晶表示装置40は、図2に示すように基板11上に形成されたコラムドライバ(column driver)42と、ロードライバ(row driver)43等の駆動回路を備える。また、液晶表示装置40には複数の薄膜半導体装置10が設置される。
薄膜半導体装置10は、図1に示すように、基板11と、第1絶縁層(アンダーコート層)12と、第1導電層13と、第2絶縁層14と、半導体層15と、チャネル領域16と、ソース領域17と、ドレイン領域18と、ゲート絶縁膜19と、層間絶縁膜20と、ゲート電極21と、ソース電極22と、ドレイン電極23と、バイアス電極24と、を備える。更に、薄膜半導体装置10には、液晶表示装置40のの画素部41に電圧を印加するためのインジウム−錫酸化物からなる透明電極31が接続されている。
基板11は、例えばガラス基板等から構成される。基板11の上面には、第1絶縁層(アンダーコート層)12が形成される。
第1絶縁層12は、シリコン窒化膜12aとシリコン酸化膜12bとから構成される。シリコン窒化膜12aは、基板11の主面上に例えば100nmの厚みに形成される。シリコン酸化膜12bは、シリコン窒化膜12a上に例えば100nmの厚みに形成される。第1絶縁層12によって、基板11等に含まれる不純物が、半導体層15に拡散することを防ぐことができる。
第1導電層13は、導電材料、例えばインジウム−錫酸化膜から構成され、第1絶縁層12上に形成される。第1導電層13は、薄膜半導体装置10全体の電位を基板11側から固定、あるいは制御するために用いられる。従って、第1導電層13に要求される導電性は、数ミリΩ・cm程度の抵抗率で十分である。また、第1導電層13は、例えば100nmの厚みに形成される。なお、本実施形態で第1導電層13は、画素部41の共通電極(図示せず)と共に形成される。第1導電層13は、GaやAlなどを含有させた亜鉛酸化物透明導電膜を用いることも可能である。また、第1導電層13としては、透光性を備える導電性膜に限らず、薄膜半導体装置10の利用方法によって不透明の金属膜を用いることも可能である。また、本実施形態では薄膜半導体装置10は基板11上に複数形成されているが、第1導電層13は、それぞれの薄膜半導体装置10ごとに独立して設けられているため、それぞれの薄膜半導体装置10に同じ電圧を印加することも、それぞれの薄膜半導体装置10に応じて異なるバイアス電圧を印加することも可能である。具体的に、薄膜半導体装置10がnチャネルトランジスタの場合−1V、pチャネルトランジスタの場合+1V、というように各薄膜半導体装置10ごとに印加電圧を調節することができる。
第2絶縁層14は、絶縁材料、例えばシリコン酸化膜から構成され、第1導電層13上に形成される。第2絶縁層14は、例えば20nmの厚みに形成される。上述したように、第1導電層13は、薄膜半導体装置10の電位を固定、あるいは制御するためにバイアス電圧が印加される。バイアス電圧は、第2絶縁層14を介して半導体層15に印加される。
半導体層15は、例えばSiGe1−x等から構成され、第1導電層13上に、例えば100nmの厚みに形成される。なお、xは0.9ないし0.4の範囲が好ましく、ここでは0.5を用いた。また、半導体層15の表面領域には、チャネル領域16と、ソース領域17と、ドレイン領域18と、が形成される。半導体層15には、第1導電層13からバイアス電圧が印加される。
チャネル領域16は、半導体層15の表面領域に形成される。チャネル領域16は所定の閾値電圧となるため、リンやボロンなどの不純物がイオン打ち込み法などを用いて、例えば1013atoms/cm2〜1014atoms/cm2オーダーで拡散されている。
ソース領域17は、半導体層15の表面領域に形成される。ソース領域17には、リン、砒素、アンチモン、ボロンあるいはインヂウム等の不純物が例えば、1015atoms/cm2〜1016atoms/cm2オーダーで拡散されている。また、ソース領域17の上面には、ソース電極22が形成される。
ドレイン領域18は、半導体層15の表面領域に形成される。ドレイン領域18には、リン、砒素、アンチモン、ボロンあるいはインヂウム等の不純物が、例えば1015atoms/cm2〜1016atoms/cm2オーダー程度の不純物濃度で拡散されている。また、ドレイン領域の上面には、ドレイン電極23が形成される。
ゲート絶縁膜19は、絶縁材料、例えば100nm厚のシリコン酸化膜あるいは200nm厚のシリコン窒化膜から形成される。また、ゲート絶縁膜19は、半導体層15の表面領域に形成されたチャネル領域16上に形成される。
層間絶縁膜20は、絶縁材料、例えばシリコン窒化膜から構成され、第1絶縁層12と半導体層15とゲート電極21とを覆うように形成される。更に、層間絶縁膜20には、ソース電極22に対応する領域にコンタクト孔20sと、ドレイン電極23に対応する領域にコンタクト孔20dと、バイアス電極に対応する領域にコンタクト孔20bと、が形成される。また、コンタクト孔20s、20d、20bの側壁には、シリコン窒化膜(図示せず)が形成されている。
ゲート電極21は、導電材料、例えばクロムやタングステンから構成され、ゲート絶縁膜19上に形成される。
ソース電極22は、導電材料、例えばアルミニウム等から構成され、ソース領域17上に層間絶縁膜20に設けられたコンタクト孔20sを充填するように形成される。なお、コンタクト孔20sの側壁には電極材料のアルミなどの金属とSiやSiGe1−xなどの間での反応を抑止するためのバリア層として、窒化チタン膜が形成されている。
ドレイン電極23は、導電材料、例えばアルミニウム等から構成され、ドレイン領域18上に層間絶縁膜20に設けられたコンタクト孔20dを充填するように形成される。なお、コンタクト孔20sの側壁には該バリア層として、窒化チタン膜が形成されている。
バイアス電極24は、導電材料、例えばアルミニウム等から構成され、コンタクト孔20bを充填するように形成される。なお、コンタクト孔20bの側壁には該バリア層として、窒化チタン膜が形成されている。バイアス電極24を介して第1導電層13にバイアス電圧を印加することにより、半導体層15の基板11の界面側近傍での電荷の発生などによるトランジスタ特性のドリフトが生じることを抑制し、特性の不安定性、特性のばらつきを解消させることができる。
本実施形態の薄膜半導体装置10は、第1絶縁層12上に第1導電層13が形成され、バイアス電極24によってバイアス電圧を印加することによって、半導体層15の基板11の界面側近傍での電荷の発生などによるトランジスタ特性のドリフトが生じることを抑制し、特性の不安定性、特性のばらつきを解消させることができる。
また、本実施形態では特に、薄膜半導体装置10は基板11上に複数形成されているが、第1導電層13は、それぞれの薄膜半導体装置10ごとに独立して設けられているため、それぞれの薄膜半導体装置10に応じて異なるバイアス電圧を印加することが可能である。
次に、本発明の実施形態に係る薄膜半導体装置10の製造方法を図を用いて説明する。
まず、例えばガラス基板からなる基板11を用意する。
基板11上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によって、例えば100nmの厚みにシリコン窒化膜12aを形成する。続いて、CVD法等によってシリコン窒化膜12a上に、例えば100nmの厚みにシリコン酸化膜12bを形成する。これにより、図3(a)に示すように基板11上に第1絶縁層(アンダーコート層)12が形成される。
次に、第1絶縁層12上に、スパッタ、真空蒸着法等によって、例えばインジウム−錫酸化膜からなる金属膜を形成する。続いて、第1導電層のパターンにパターニングする。これにより図3(b)に示すように第1導電層13を形成する。なお、第1導電層13を形成する際に、薄膜半導体装置10が搭載される液晶表示装置40の画素部41の共通電極(図示せず)も同時に形成する。
続いて、CVD等によって第1導電層13上に、例えばシリコン酸化膜を例えば20nmの厚みで形成し、図3(c)に示すように第2絶縁層14を形成する。
次に、スパッタ等によってSiGe1−x層81を図4(d)に示すように形成する。SiGe1−x層81は、例えば100nmの厚みに形成する。
続いて、図4(e)に示すようにSiGe1−x層81上に、例えば100nmの厚みにシリコン酸化膜82を形成する。なお、シリコン酸化膜に代えて、例えば200nm厚のシリコン窒化膜を形成してもよい。
次に、半導体層15が形成される領域に対応する開口が形成されたマスク91をシリコン酸化膜82上に形成する。続いて、図4(f)に示すようにSiGe1−x層81の表面領域に所定の値の閾値電圧を有する薄膜トランジスタを実現するためにリン、ボロンなどの不純物をイオン打ち込み法などを用いて1013atoms/cm2〜1014atoms/cm2のオーダーでドーピングし、不純物領域83を形成する。
次にマスク91を除去し、シリコン酸化膜82上に、例えばクロム、タングステンからなる導電膜84を、図5(g)に示すようにスパッタ、真空蒸着法等によって例えば150nmの厚みで形成する。
続いて、導電膜84上にゲート電極パターンに加工する際のマスク材として機能するシリコン窒化膜(図示せず)を例えば100nmの厚みに形成する。フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術によりシリコン窒化膜をゲート電極に対応するパターンに加工後、シリコン窒化膜をドライエッチングのマスクとして導電膜84をエッチングし、図5(h)に示すようにゲート電極21を形成する。
次に、ゲート電極21下に形成されたシリコン酸化膜82に、トランジスタとして機能する領域が残存するようにエッチングを施し、ゲート絶縁膜19を形成する。更に、ゲート絶縁膜19の形状に対応するように、SiGe1−x層81にエッチングを施し半導体層15を形成する。これにより、図5(i)に示すようにゲート絶縁膜19と半導体層15とを形成する。
次に、このようなプロセスにて形成されたゲート電極21をマスクとし半導体層15の表面領域にリンやボロンなどの不純物をイオン打ち込み法を用いてドーピングする。このドーピング域は薄膜半導体装置10のソース領域17およびドレイン領域18となる。従って、ドーピング量は先に述べた閾値電圧設定のためのイオン打ち込み量より多く、1015atoms/cm2〜1016atoms/cm2オーダーである。また、本実施形態では、図6(j)に示すようにソース領域17及びドレイン領域が第2絶縁層14まで至るように不純物を拡散させる。なお、このイオン打ち込みではゲート絶縁膜19となるシリコン酸化膜82を貫通させて行うが、ゲート電極21周辺のシリコン酸化膜82をあらかじめ除去し、半導体層15を露出させた上で直接イオン打ち込みすることも可能である。
なお、本実施形態では薄膜半導体装置10として機能する領域以外のSiGe1−x膜81を除去することにより素子間分離が図られる。この素子間分離のための除去工程は上記のSiGe1−x膜81の形成後、あるいはシリコン酸化膜82形成後、さらにはゲート電極21、ソース領域17及びドレイン領域18の形成後のいずれかの段階で行われる。
次に、半導体層15とゲート絶縁膜19と第1絶縁層12とを覆うように、図6(k)に示すように、例えば500nmの厚みを備えるシリコン酸化膜20を形成する。続いて、シリコン酸化膜20の、ソース電極22とドレイン電極23とバイアス電極24とにそれぞれ対応する領域にコンタクト孔20s、20d、20bを設ける。なお、シリコン酸化膜20に代えて、シリコン窒化膜を形成することも可能である。
それぞれのコンタクト孔20s、20d、20bに該バリア層としての10nm厚の窒化チタン膜を形成後500nm厚のアルミニウム膜を形成し、通常のリソグラフィ技術とドライエッチングを用いてこれらの金属膜の重ね層をソース電極22、ドレイン電極23及びバイアス電極24に加工する。
その後にこれらの電極・配線から液晶表示部への信号を印加するための100nm厚のインジウムスズ酸化膜(ITO:Indium Tin Oxide)からなる透明電極31を形成する。
以上の工程から、図6(l)に示すように薄膜半導体装置10が製造される。
上述した薄膜半導体装置10の製造方法では、アンダーコート層12上に第1導電層13を形成する工程と、第1導電層13上に第1絶縁層14を形成する工程を備えることにより、半導体層15に対向する領域に第1導電層13を設けることができる。従って、バイアス電極24及び第1導電層13を介して半導体層15にバイアス電圧を印加することができ、半導体層15の基板11の界面側近傍での電荷の発生などによるトランジスタ特性のドリフトが生じることを抑制し、特性の不安定性、特性のばらつきを解消させることが可能な薄膜半導体装置を製造することができる。
また、本実施形態の薄膜半導体装置の製造方法では、第1導電層13を各半導体装置10の半導体層15に対応するように形成するため、各半導体装置10ごとに異なるバイアス電圧を印加することが可能となる。更に、本実施形態では基板11上に形成された液晶表示装置40の画素部41の共通電極と、同一の工程で、同一の材料を用いて第1導電層13を形成することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る薄膜半導体装置を図を用いて説明する。本実施形態の薄膜半導体装置が実施形態1の薄膜半導体装置10と異なるのは、実施形態1では、半導体層は第2絶縁層を介して第1導電層上に形成されていたが、本実施形態では半導体層は、第1導電層上に直接形成されている点にある。実施形態1と共通する部分に関しては同一の引用番号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る薄膜半導体装置50を図7に示す。図7は、薄膜半導体装置50の構成例を示す断面図である。図示するように薄膜半導体装置50は、基板11と、第1絶縁層(アンダーコート層)12と、第1導電層13と、半導体層55と、チャネル領域16と、ソース領域57と、ドレイン領域58と、ゲート絶縁膜19と、層間絶縁膜20と、ゲート電極21と、ソース電極22と、ドレイン電極23と、を備える。更に、本実施形態でも図示しない液晶表示装置に信号を供給するための透明電極31が形成される。
半導体層55は、例えばSiGe1−xから形成され、実施形態1と異なり第1導電層13上に直接形成される。本実施形態で半導体層55は、実施形態1と比較して厚く形成され、例えば250nmの厚みに形成される。これは、半導体層55を薄く形成するとソース領域57、ドレイン領域58を形成するためのイオン注入の際に、半導体層55を突き抜けてドーピング不純物が第1導電層13まで到達する可能性があり、このような状況になると第1導電層13によりソースとドレイン間が短絡するためトランジスタを実現することは困難となるためである。
なお、半導体層55は、表面領域にのみ高濃度の不純物を含有させたソース領域57及びドレイン域58を形成し、これらの領域下には不純物の含有量の少ない領域又は含有させていない高抵抗の半導体領域を形成しても良い。
このように本実施形態の薄膜半導体装置50では、半導体層55を厚くすることにより不純物をドーピングしたソース領域57及びドレイン領域58の下に不純物がドーピングされていない高抵抗の半導体層を設ける。これにより、絶縁層を省略し且つ第1導電層13によるソース領域57・ドレイン領域58間の短絡を回避するとともに基板11側からバイアス電位を制御することが可能となる。
また本実施形態の薄膜半導体装置50は、実施形態1のように第1導電層13と半導体層15の間に介在する第2の絶縁層14が無いため、第1導電層13と半導体層15の界面に捕獲電荷の蓄積が生じにくいという長所がある。すなわち長期稼動における薄膜半導体特性の変動を減少させることができる。
また、本実施形態の薄膜半導体装置50は、実施形態1の薄膜半導体装置10の製造方法とほぼ同じ方法で製造することができる。例えば、薄膜半導体装置50を製造する場合、第2の絶縁層14を形成する工程を除く。更に半導体層55を形成する工程で、実施形態1と比較して厚く、例えば250nmの厚みに形成する。また、半導体層55のソース領域57及びドレイン領域58下に不純物を拡散させない又は非常に低濃度に拡散させた領域を形成する。
本実施形態の薄膜半導体装置50の製造方法では、第2の絶縁層14を形成する工程を省略することができる。更に、本実施形態の製造方法では、半導体膜厚を実施例1の構造より少々厚くする必要があるが次のような長所がある。第1導電層13をインジウム‐錫酸化物から形成する場合、インジウム−錫酸化物は特別な工夫を施さなくても200nm〜500nmの非常に粗大な結晶粒径からなる膜を形成できる。そしてこの上に形成したSiGe膜(半導体層55)は先に述べた固相成長のための熱処理を行わなくても膜を形成し状態ですでに100nm〜200nmの大きな粒径を有する。この現象は半導体層として酸化亜鉛膜を形成した場合は、第一導電層であるインジウム‐錫酸化物の結晶粒径をそのまま延長したような構造を有する多結晶膜が得られる。粒径が大きいほど、電子・正孔の移動度を高くすることができ、良好な電気的特性を得ることができる。
ただし本実施形態の構造では薄膜半導体装置製造過程で400℃ないし500℃の比較的高温の熱処理を経る場合は、第1導電層の材料からの好ましくない不純物が半導体層内に拡散してトランジスタのリーク電流特性を劣化させる可能性があるので製造工程における配慮が必要である。特に導電層がZnOのような亜鉛を含有する場合は特に注意すべきである。これは亜鉛がシリコン系半導体層に拡散すると深い不純物準位を形成し、極微量でもソース・ドレインのリーク電流を増大させるためである。
(実施例1)
本実施例では基板11として無アルカリガラスを用い、前述のようにアンダーコート層12を400℃の基板温度でプラズマCVD装置を用いて形成した。次にマグネトロンスパッタ装置を用いて100nm厚さのインジウム-錫酸化膜を形成した。次に再度プラズマCVD装置を用いて20nm厚さのシリコン酸化膜を形成した。
この層状構造の上にECR(Electron Cychrotron Resonance)スパッタ装置を用いて100nmの厚さのSiGe1−x膜を形成した。この膜形成ではSi板とGe板をモザイク状に貼り合わせたスパッタターゲットを用いた。このとき形成される膜のSiとGeの組成はターゲット面内で各板が占める面積で制御した。本実施例では同じ面積比のターゲットを適用した。このとき得られた100nm厚のSiGe1−x膜の元素組成を通常の質量分析装置を用いて求めた結果、SiとGeの原子組成がそれぞれほぼ50%であった。すなわちxは0.5であった。このスパッタ装置では基板温度を室温から500℃までの範囲で制御しながら形成できるが、ここでは基板温度を450℃に設定して行ったECRスパッタ装置はスパッタ室を複数有しており、試料を大気にさらすこと無く各室間を真空中で移動して連続して異なる種類の膜を形成することができる。本実施例ではこの機能を利用して、SiGe1−x膜形成後に真空中で他のスパッタ室に試料を移動させ、ECRスパッタ法で100nm厚さのSiO膜を形成した。
次にリソグラフィ技術を用いてnチャンネルトランジスタとなる領域以外を高耐熱レジストで覆い、基板温度300℃の状態でイオン打ち込み装置でシリコン酸化膜を通してレジストが被覆されていない領域のSiGe1−xに40keVでイオン打ち込みした。このときのドーズ量は5×1013atoms/cm2とした。次にレジストを除去後、同様にレジストをマスクとして、pチャンネルトランジスタとなる領域にりんイオンを120keVで2×1013atoms/cm2打ち込んだ。これらのレジストを酸素プラズマを用いたいわゆるアッシャ装置で除去後、シリコン酸化膜膜6の表面を紫外線照射やオゾン+硫酸による清浄化を行った後に200nm厚のタングステン(W)膜を通常のマグネトロンスパッタ装置を用いて形成した。その後にプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて150nm厚のシリコン窒化膜を形成した。このシリコン窒化膜をリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いてゲート電極・配線パターンに加工した。続いてこのシリコン窒化膜からなるパターンをマスクにしてタングステン膜を加工してゲート電極を形成した。
次に、ゲート電極下に形成された絶縁膜を、トランジスタとして機能する領域の形状が残存するようにエッチングを施し、ゲート絶縁膜を形成する。更に、ゲート絶縁膜の形状に対応するように、SiGe1−x層にエッチングを施し、半導体層を形成する。
次に先のイオン打ち込みと同様な手順でゲート電極をマスクとしてnチャンネルトランジスタを形成する領域には基板温度300℃でりんイオンを125keVで5×1015atoms/cm2のドーズ量打ち込み、pチャンネルトランジスタ領域にはボロンを50keVで5×1015atoms/cm2程度打ち込むことによりソース領域・ドレイン領域を形成するためのホトレジストマスクを用いることなくゲート電極に対して自己整合的に形成することができた。
次にプラズマCVD装置を用いて400℃で500nm厚のシリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を形成した。この絶縁膜の所定箇所にリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いてコンタクト孔を開口した。なおこの際、開口部形成工程は所望コンタクト孔の大きさにより分類して2回に分けて行った。すなわち第1導電層に電圧を印加するための導通用コンタクト孔の大きさが薄膜トランジスタなどの回路構成素子群へのコンタクト孔と比較して非常に大きいためにこれらを同時並行して加工することが難しいことによる。次にスパッタ装置を用いてチタン窒化物を10nm堆積した後に同じスパッタ装置で連続して500nm厚さのアルミニウム膜を形成した。そしてチタン窒化膜とアルミニウム膜の重ね構造を通常のホトリソグラフィ技術とドライエッチング技術を用いて加工することにより電極・配線とした。このようにして形成した薄膜半導体装置をアクティブマトリックス液晶のスイッチング素子として用いる場合は、この後に透明導電膜であるITO膜や酸化亜鉛膜を形成して液晶駆動用電極とする。本実施例ではこの工程以後は省略する。
このようにして得られた半導体装置の特性を評価した。本実施例ではSiGe1−x膜形成温度を450℃と比較的高温で行った。これは膜形成過程ですでに粗大結晶粒を有する膜を得ることを目的としたためである。さらにSiGe1−x成膜後に窒素雰囲気中、500℃で8時間の熱処理を加えた。これは固相成長により結晶粒の粗大化を目的として行った。なおこの固相成長による結晶粒の粗大化について成膜時の基板温度との関係を検討した。基板温度を450℃に設定して成膜したSiGe1−x多結晶膜の面内方向平均結晶粒サイズはX線回折測定によると100nmないし150nmであった。一方室温で形成した膜はほぼ非晶質であった。これらの膜を固相成長のための熱処理を行ったところ、450℃熱処理では粒径は300nm程度まで粗大化した。すなわち非晶質状態から結晶核を生成させながら粒を成長させたほうがあらかじめ結晶粒が存在する状態から成長させるより粗大化するという現象を確認できた。これは固相成長処理前に結晶粒界などが存在すると、その不連続域が成長の障害になるためである。なお基板温度450℃で形成したSiGe1−x膜を用いた素子の透過電子顕微鏡(TEM: Transmission Electron Microscope) で断面を観察した。素子断面の観察域における該膜は50nm〜200nmの結晶粒径からなることがわかった。またTEM断面観察では素子断面をエネルギー分散型X線分析装置で分析し、膜内の元素組成を評価した。
そしてSiGe1−x膜はスパッタターゲットから予想される元素組成x=1に近い、すなわち55原子%のSiと45原子%のGeからなることがわかった。
また、薄膜半導体装置のソース・ドレイン間電流とソース・ゲート電極間印加電圧の関係から求めたnチャンネル薄膜MOSトランジスタの電子移動度は90 cm2/V・s〜170cm2/V・sであり、またpチャンネル薄膜MOSトランジスタから求めたホール移動度は50 cm2/V・s〜90cm2/V・sであった。なお測定にあたっては基板側へのバイアス電圧をnチャンネルトランジスタでは−1V、pチャンネルトランジスタにおいては+1Vを印加した。上記のnチャンネルトランジスタにおける移動度はエキシマレーザーを用いたアニールにより結晶粒径の粗大化を図った多結晶シリコン膜(一般的に低温ポリシリコンと呼ばれている)に近い高い値を示した。
また、トランジスタを駆動していないときのソース・ドレイン間電流(オフ電流と呼ばれることがある)はチャンネル長が10ミクロンメータでチャンネル幅が50ミクロンメータのMOSトランジスタにおいて、nチャンネルトランジスタでは0.2pA/mmないし1.7pA/mmであり、pチャンネルトランジスタでは0.4pA/mmないし1.0pA/mmといずれのトランジスタにおいても単結晶基板に形成したトランジスタと遜色の無い特性を示した。
本実施例において、低温ポリシリコンのように半導体膜形成後に結晶粒粗大化のためのレーザアニール処理を施さなくても高移動度を有する薄膜半導体装置が得られたのは膜形成時に基板を450℃と一般的に用いられる基板温度より高くしたこと、そしてECRスパッタでは飛翔粒子のエネルギーが高いため被着時に比較的容易に基板面を移動できたこと、そして膜形成後の固相成長のための熱処理などの効果により結晶粒を成長させた効果も考えられるが、本発明における半導体層に対して基板側からバイアス電圧を印加することにより、チャンネル領域を流れる電流の経路を該層の表面近傍に押しやることによりさらに粗大な結晶粒領域をキャリアが流れるように制限した効果が大である。
すなわち基板側にバイアス電圧を印加しないで従来のMOS型薄膜半導体装置と同様に電位が浮遊した状態で測定した値より移動度は5%〜13%の向上がみられ、オフ電流はより効果がみられ12%〜20%の低減が確認された。このように低いオフ電流を示す薄膜半導体装置が得られたのは、本発明の実施形態である半導体薄膜層の基板側から電位固定のためにバックバイアス電圧を印加したためである。
一方、液晶表示装置のスイッチング用薄膜半導体素子アレイや薄膜半導体集積回路装置のような多数の薄膜半導体素子群からなる半導体システムにおいては長期駆動時に生じる薄膜トランジスタと基板界面に生成される固定電荷がトランジスタの閾値電圧などの特性を変動させ、その変動量とともに素子群内での変動量ばらつきがシステム全体の動作マージンを縮小させる要因になっていた。これらの変動は先に述べたような第1導電層13に1V程度の電圧を印加することにより該変動量とともに該量のシステム内でのばらつきも低減させることができる。
基板バイアスは零電位でもトランジスタ特性の変動を抑制する効果がみられたが、上述のように数ボルトの電圧印加によってより顕著な効果が観察された。これは先に述べたようにバイアスを印加することにより基板側界面近傍を流れようとする電流をトランジスタのチャンネル近傍に押しやる効果が生まれるためである。この結果、高キャリア移動度のトランジスタを実現することができるとともに基板界面近傍に生じやすい電荷捕獲サイト域へのキャリアのしみだしを抑制できたためである。これらは薄膜では成膜初期の基板界面近傍における結晶粒は微細であり、基板界面から離れるほど結晶粒が粗大になる現象と対応している。すなわち前にも述べたが多結晶薄膜内の移動度は主に結晶粒界におけるキャリアの散乱により低下する。また粒界には多数のキャリア捕獲準位があり、かつそれぞれの準位は高密度で存在する。したがって基板界面近傍では微細結晶粒の粒界に起因したキャリア移動方向での粒界散乱頻度が高くなるため移動度の低下が顕著になる。また界面での散乱が加わるため極界面域ではさらに低下する。同様にキャリア捕獲準位密度も界面近傍で高くなるためキャリアがトラップされやすく長期稼働中に特性の変動をきたす。したがって基板側に外部からバイアス電位を加えることによりこの領域を流れるキャリア量を低減できる。
従来の薄膜トランジスタはガラス基板などの絶縁物上に積載されており、基板側から電位を調整するような機能がない。このため薄膜トランジスタを駆動している間に界面近傍の各種電荷性トラップなどに捕獲され、結果的にMOSトランジスタの閾値電圧やリーク電流などの特性ドリフトが発生して動作が不安定になる。大規模の薄膜半導体装置、特に液晶表示装置のスイッチングトランジスタアレイあるいは複数の薄膜トランジスタで構成されている集積回路などにおいては各素子間の特性ばらつきとともにドリフト特性の素子間ばらつきにより装置の駆動マージンが大幅に縮小する。これに対して、本実施形態のように基板電位固定用の電極を設けることにより、これらの変動量を抑制し、かつトランジスタアレイなどの集積回路全体のドリフト特性を一定化、あるいは低減することができるため、薄膜半導体装置の動作マージンが小さくなるのを抑制できる。
また、8万画素の液晶表示装置に本発明を適用した装置と適用していない装置を試作してドリフトによる面内の閾値電圧変動量を比較した。なおこの長時間テストは80℃で500時間連続駆動を基本とした。基板バイアス用の第1層導電膜を形成しないアレーでは面内の閾値電圧の長時間駆動によるドリフト電圧量は2Vないし6Vであり、そのばらつきも大きかった。これに対して、本発明を適用したアレーでは基板バイアス電圧を0Vとした場合においても電位を固定した効果によりドリフト量は1.5Vないし3Vと改善された。さらに基板バイアス電圧を−1Vとした場合は電流が流れる領域が基板界面近傍から離れて半導体薄膜表面近傍に限定される効果により本発明の第1導電層13を設けない従来構造と比較して20%程度向上した。
(実施例2)
実施例1では、バイアス電圧印加用の第1導電層13の上に第2絶縁膜14を形成した後に半導体層15を成膜した。したがって基板11側からのバイアス電圧は第2絶縁膜14を介して半導体層15に印加されることになる。本実施例では第2絶縁膜14を省略し、第1導電層13の上に直接半導体層15を形成した。
ただし、この構造では半導体層15が薄いと、実施例1で述べたソース領域17及びドレイン領域18を形成するためのイオン注入によりドーピングする際に、半導体層15を突き抜けてドーピング不純物が第1導電層13まで到達する可能性がある。このような状況になると第1導電層13によりソースとドレイン間が短絡するためトランジスタを実現することはそもそも困難である。このため本実施例では半導体層55の膜厚を実施例1より厚い250nmとした。そしてその他のプロセス条件は実施例1と同じとした。このように半導体層55を厚くすることにより不純物をドーピングしたソース領域57・ドレイン領域58の下に不純物がドーピングされていない高抵抗の半導体層55を設けた。このような構造にすることにより第1導電層13によるソース・ドレイン間の短絡を回避するとともに基板11側からバイアス電位を制御できるようにした。
本実施例の構造では半導体膜厚を実施例1の構造より少々厚くする必要があるが次のような長所がみられた。すなわち、インジウム‐錫酸化物は特別な工夫を施さなくても200nmないし500nmの非常に粗大な結晶粒径からなる膜を形成できる。そしてこの上に形成したSiGe1−x膜は先に述べた固相成長のための熱処理を行わなくても膜を形成し状態ですでに100nm〜200nmの大きな粒径を有することがわかった。この現象は半導体層として酸化亜鉛膜を形成した場合は、第一導電層であるインジウム‐錫酸化物の結晶粒径をそのまま延長したような構造を有する多結晶膜が得られることがわかった。したがって本実施例はこのような物質からなる薄膜半導体装置を形成する場合に有益である。
また本実施例では実施例1のように第1導電層13と半導体層15の間に介在する第2絶縁層14が無いため、第1導電層13と半導体層55の界面に捕獲電荷の蓄積が生じにくいという長所がある。すなわち長期稼動における半導体特性の変動が極めて少なくなることがわかった。例えば実施例1と同様に、8万画素の液晶表示装置に本発明を適用した装置と適用していない装置を試作してドリフトによる面内の閾値電圧変動量を比較した。なおこの長時間テストは80℃で500時間連続駆動を基本とした。長時間駆動させた場合、ドリフト量は0.5Vから1.0Vに抑制でき、ドリフト抑制という点では本実施例の方が実施例1と比較して良好な結果を得ることができるといえる。
ただしこの構造では薄膜半導体装置製造過程で400℃〜500℃の比較的高温の熱処理を経る場合は、第一導電層からの好ましくない不純物が半導体層内に拡散してトランジスタのリーク電流特性を劣化させる可能性があるので取り扱いに配慮が必要である。特に該導電層がZnOのような亜鉛を含有する場合は特に注意すべきである。これは周知のように亜鉛がシリコン系半導体層に拡散すると深い不純物準位を形成し、極微量でもソース・ドレインのリーク電流を増大させるためである。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々は変形及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では平坦な下地層の上に薄膜トランジスタなどの半導体装置を形成したトップゲート型の薄膜トランジスタを例に挙げて説明したが、ボトムゲート型薄膜トランジスタにも適用することが可能である。この場合、半導体装置の最上部に本実施形態で示したような基板バイアス用の電極層を設ける。このようなボトムゲート型構造ではキャリアが流れるチャンネル領域は半導体薄膜の基板側界面近傍を流れるようになる。この領域は先に述べたように微細な結晶粒で構成されているため、高移動度は望めない。そこで本発明をボトムゲート型の半導体装置に応用する場合は、表面に設けたバイアス用の電極にnチャンネルトランジスタの場合は正電圧、pチャンネルトランジスタの場合は負の電圧を印加するとよい。これによりキャリアの移動領域を半導体膜表面近傍にすることが可能となるため、移動度の向上が図ることができる。
上述した実施形態において、要素の数等(組成、化合物の化学式、個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示したときおよび原理的に明らかに特定の数に限定されるときを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。例えばSiGeあるいはSiGe1−x膜と記述した場合はSiあるいはGeなどの単体からなる膜以外の該複数元素の全組成域を包含する膜組成表示とする。
さらに、酸化シリコン膜というときは、特にそうでない旨特定する場合を除き、一般に各種の添加剤、補助成分を含む各種のシリコン酸化物系膜、すなわち、PSG(Phospho Silicate Glass)膜、BPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)膜、TEOS(Tetra-Ethoxy Silane)酸化膜、シリコンオキシナイトライド膜等、その他の単一膜または複合膜を含むものとする。
さらに、シリコンナイトライド、窒化ケイ素または窒化シリコンというときは、Si34のみではなく、シリコンの窒化物で類似組成の絶縁膜を含むものとする。
ゲート絶縁膜については、シリコン熱酸化膜、シリコンオキシナイトライド膜のほか、その他の熱酸化膜、堆積膜、塗布系膜を含み、材料的にはシリコン酸化膜以外の非シリコン系金属酸化物、シリコンナイトライド等の絶縁性の窒化物、あるいはそれらの複合膜を含む。
また、堆積膜等で堆積当初はアモルファスであるが、後の熱処理ですぐに多結晶となるものがあるが、これらは特に必要があると認めるとき以外、表現上の矛盾を避けるため、当初から後の形態で表示する場合がある。例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)は、堆積当初はアモルファス状態の場合があり、後の熱処理により多結晶シリコンに変わる。ただし、当初から多結晶シリコンを使用することも出来ることは言うまでもない。堆積当初はアモルファス状態であると、イオン注入におけるチャネリングの防止、ドライエッチング等の際の粒塊形状に依存した加工性の困難さの回避、熱処理後の低シート抵抗等のメリットがある。
本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置の構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置が搭載された液晶表示装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置の製造方法を示す図である。 本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置の製造方法を示す図である。 本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置の製造方法を示す図である。 本発明の実施形態1に係る薄膜半導体装置の製造方法を示す図である。 本発明の実施形態2に係る薄膜半導体装置の構成例を示す断面図である。
符号の説明
10…薄膜半導体装置、11…基板、12…第1絶縁層(アンダーコート層)、13…第1導電層、14…第2絶縁層、15…半導体層、16…チャネル領域、17…ソース領域、18…ドレイン領域、19…ゲート絶縁膜、20…層間絶縁膜、21…ゲート電極、22…ソース電極、23…ドレイン電極、24…バイアス電極、31…透明電極、40…液晶表示装置、41…画素部、42…コラムドライバ、43…ロードライバ

Claims (17)

  1. 樹脂又はガラスからなる基板と、
    基板上に形成された半導体層と、
    前記半導体層の表面領域に形成された第1の半導体領域と、
    前記半導体層の表面領域に形成された第2の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域上に形成された第1の電極と、
    前記第2の半導体領域上に形成された第2の電極と、
    前記半導体層の表面領域の前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間にゲート絶縁膜を介して設置されたゲート電極と、を備え、
    前記基板と、前記半導体層との間に前記半導体層に対向するように導電材料から形成された導電層を、更に備えることを特徴とする薄膜半導体装置。
  2. 前記基板と、前記半導体層との間に絶縁層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体装置。
  3. 前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域は、前記半導体層の表面領域から前記半導体層の前記基板側の界面まで至るように形成されることを特徴とする請求項2に記載の薄膜半導体装置。
  4. 前記半導体層は、前記基板上に形成されており、
    前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域の下面に前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域よりも高抵抗に形成された半導体領域を備えることを特徴とする請求項1に記載の薄膜半導体装置。
  5. 前記薄膜半導体装置は、液晶表示装置に搭載され、
    前記導電層は、前記液晶表示装置の表示部の共通電極と同一の材料から形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置。
  6. 前記半導体層は、シリコン、ゲルマニウム、これらの混合物、これらの材料の炭化物のうちの一種類からなる単層、もしくはこれらの材料のいずれかからなる薄膜の積層膜からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置。
  7. 前記半導体層は、半導体特性を有する酸化物、炭化物そして硫化物、セレン化合物、テルル化合物などのいわゆるカルコゲナイド膜の単層もしくはこれらの材料のいずれかからなる薄膜の積層膜からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置。
  8. 前記半導体層は、亜鉛を主成分とする化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置。
  9. 前記導電層は、導電性酸化物から構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置。
  10. 前記導電性酸化物は、透光性を備えることを特徴とする請求項9に記載の薄膜半導体装置。
  11. 前記導電性酸化物は、亜鉛を主成分とする酸化物であることを特徴とする請求項9に記載の薄膜半導体装置。
  12. 前記導電性酸化物は、インジウムとスズを含有する酸化物であることを特徴とする請求項9に記載の薄膜半導体装置。
  13. 樹脂又はガラスからなる基板上に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    前記半導体層の表面領域に第1の半導体領域を形成する第1の半導体領域形成工程と、
    前記半導体層の表面領域に第2の半導体領域を形成する第2の半導体領域形成工程と、
    前記第1の半導体領域上に第1の電極を形成する第1の電極形成工程と、
    前記第2の半導体領域上に第2の電極を形成する第2の電極形成工程と、
    前記半導体層の表面領域の前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間にゲート絶縁膜を介して設置されたゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、を備え
    前記基板と前記半導体層との間に前記半導体層に対向するように導電材料から形成された導電層を形成する導電層形成工程を、更に備えることを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  14. 前記基板と前記半導体層との間に絶縁層を形成する絶縁膜形成工程を更に備えることを特徴とする請求項13に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  15. 前記第1の半導体領域形成工程及び前記第2の半導体領域形成工程では、
    前記半導体層の表面領域から前記半導体層の前記基板側の界面まで至るように前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域を形成することを特徴とする請求項14に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  16. 前記半導体層は、前記基板上に形成されており、
    前記第1の半導体領域形成工程及び前記第2の半導体領域形成工程では、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域の下面に、前記第1の半導体領域及び前記第2の半導体領域よりも高抵抗に形成された半導体領域を形成することを特徴とする請求項13に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
  17. 前記薄膜半導体装置は、液晶表示装置に搭載され、
    前記導電層形成工程は、前記液晶表示装置の表示部の共通電極を形成する工程と同一の工程で行われることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の薄膜半導体装置の製造方法。
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