〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図17に基づいて説明すれば以下の通りである。
はじめに、本実施形態に係るゲートウェイ装置を含むコンテンツ配信システムの構成について、図1に基づいて説明する。
図1は、コンテンツ配信システムの概略構成図である。コンテンツ配信システムは、ユーザの自宅内に構成されているホームネットワーク(以下、HNWと略記する)301と、ユーザが訪れる別宅内に構成されているフォーリンネットワーク(以下、FNWと略記する)302とを含んでいる。HNW301にはHNW301内の機器を管理するホームゲートウェイ(以下、HGWと略記する)304が、FNW302にはFNW302内の機器を管理するフォーリンゲートウェイ(以下、FGWと略記する)305が、それぞれ配置されている。
なお、ここでは、ユーザの自宅内に構成されているHNW301と、別宅内に構成されているFNW301とを便宜上区別して記述しているが、これらは相対的な呼称である。すなわち、ホームネットワークとフォーリンネットワーク、および、ホームゲートウェイとフォーリンゲートウェイの関係が入れ替わる場合もあるため、実装においては、双方のネットワーク、ゲートウェイは、双方の機能を有していることが望ましい。
HNW301内にはメディアサーバ303が配置されている。メディアサーバ303は、例えば、HDDレコーダやPCなどのストレージを有する機器で構成され、動画や静止画、サウンドやオフィスドキュメントなどのさまざまなコンテンツを蓄積する。カメラなどのリアルタイムメディアを配信するデバイスもメディアサーバ303の一種である。図1では簡単のためひとつしか記載していないが、通常、メディアサーバ303はHNW301内に複数存在することが多い。一方、HGW304は、HNW301内に最低ひとつ設置されるが、複数有ってもかまわない。
FNW302内には、レンダラ306が配置される。レンダラ306は、例えば、テレビやオーディオ機器といったコンテンツ再生装置で構成され、動画や静止画、サウンドなどの再生、オフィスドキュメントの提示などを行う。レンダラの種類により扱うことができるメディアの種類は決まっており、たとえば、オーディオ機器で動画を再生することはできない。図1では簡単のためにひとつしか記載していないが、レンダラ306はFNW302内に複数存在することが多い。一方、FGW305は、FNW302内に最低ひとつ設置されるが、複数有ってもかまわない。
通常、ホームゲートウェイの機能とフォーリンゲートウェイの機能とは単一の機器で実現されるので、各家庭にホームゲートウェイとフォーリンゲートウェイとを別個に(併せて二台)設置する必要はない。
なお、先に記載したようにホームゲートウェイとフォーリンゲートウェイとの区別は相対的なものなので、ここでは簡単のために省略しているが、通常、HNW301内にもレンダラは存在するし、FNW302内にもメディアサーバが存在する。HNW301内の各機器は、有線または無線による家庭内LANによって相互に接続されており、互いにその存在を認識している。FNW302内の各機器についても同様である。
(1.HGWとFGWの接続確立)
ここで、HNW301が構成されている家に住む、HNW301のオーナーが、携帯端末307を持ってFNW302が構成されている家に移動し、FNW302に属するレンダラ306でHNW301に属するメディアサーバ303に蓄積されているコンテンツを視聴する状況を考える。
図2は、携帯端末307が、FGW305およびHGW304を介して、自宅内のメディアサーバ303内に蓄積されたコンテンツをレンダラ306にて再生する際の、FGW305とHGW304とが接続するまでの手順を示したシーケンス図である。
FGW305とHGW304との接続手順を、図2に基づいて説明すれば以下の通りである。
まず、携帯端末307は、FGW305に対し、FNW302に属するリソースの利用許可を申請する(S001)。FGW305は、FNW302において予め定められた利用許可ポリシーに従い(S002)、携帯端末307に対して、リソースの利用許可を与える(S003)。利用許可ポリシーとしては、すべての要求を受け入れるというものもあれば、FNW302のオーナーによる確認を逐次求めるというポリシーも考えられる。クレジットカードなどを利用して、課金決済を行うということも考えられる。ここでは一例として、FGW305と物理的に近接した位置にある携帯端末307に対してのみ、FNW302に属する全てのリソースに対して、利用許可を与えるというポリシーを採用している。FGW305と物理的に近接した位置に携帯端末307があるか否かに関しては、さまざまな方法で検証できる。たとえば、以下の方法がある。
(1) 携帯端末307とFGW305との間が十分短いケーブルで接続されるなど、物理的な接触が確認された場合にのみ、利用許可を与える。
(2) 携帯端末307とFGW305との間の通信を赤外線通信やBluetoothなどの近接通信で行い、それを介した利用申請しか認めない。(近接通信により利用申請がなされた場合にのみ、利用許可を与える。)
(3) FGW305に対して、特定の物理的操作が直接施された後、予め定められた特定の時間内に利用申請を受信した場合にのみ、利用許可を与える。具体的には、例えば、FGW305に物理的なボタンなどを配置し、それが押された後、十分短い所定の時間内に受信した利用申請のみ認める。
(4) FGW305の表示パネルにパスコードを表示し、そのパスコード(物理的に近接した位置から確認する必要がある)が入力された場合にのみ、利用許可を与える。なお、パスコードを近接通信(例えば、近接無線通信)でFGW305の周囲に発信することも可能。
本実施例においては、携帯端末307とFGW305とは、赤外線による通信を行う。FGW305は、携帯端末307から赤外線による通信を受けることで、携帯端末307がFGW305の物理的な近傍に存在することを検証する。FGW305は、携帯端末307がこの意味で物理的な近傍に存在する携帯端末307に対し、FNW305に属するリソースの利用を許可する。このように、FGW305を近接通信のみを受け入れるように構成することで、FGW305と通信可能な携帯端末を限定する場合、図2における点線で囲まれたS001からS003までのステップを省略することができる。これは、S010にて携帯端末307から送信される、HGW304のアドレス、ならびに、接続用のID、および、パスワードの通知を、赤外線通信でのみ受け入れるようにすることで、これらを送信した携帯端末307が、FGW305の物理的な近傍に存在していることが自動的に保証されるためである。
HNW301のオーナが所持する携帯端末307には、ネットワークを介してHGW304にログインするための認証情報(HGW304のクライアントであることを証明するクライアント証明書、および、HGW304に対してログインするためのパスワード)が予め記憶されている。携帯端末307は、これらの認証情報を用いて、ネットワークを経由してHGW304にログインすることを試みる(S004)。セキュリティ上、携帯端末307とHGW304との間の通信経路は適切に暗号化され、第三者の盗聴、改竄などを防止することが望ましい。
HGW304は、携帯端末307のクライアント証明書を確認したり、パスワード認証などを用いて、携帯端末307の認証を行い(S005)、ログインを許可する(S006)。次に携帯端末307は、FGW305がHGW304に接続するためのパスワードの生成要求をHGW304に対し行う(S007)。HGW304はパスワードの生成を行い(S008)、生成したパスワードを携帯端末307に送信する。このパスワードには有効期限が設定されており、その有効期限を越えると利用することができない一度限りの使い捨てのパスワード、いわゆるワンタイムパスワード(One Time Password(OTP))であることが好ましい。
携帯端末307は、接続先となるHGW304のアドレス、ならびに、接続用のIDおよびパスワードの通知を、近距離赤外線通信を介してFGW305に対して行う(S010)。接続用のIDは、予め携帯端末307とHGW304との間で設定されていたもの(あるいは、予め両者で合意されたルールに基づき動的に生成されたもの)であり、たとえ、S009における携帯端末307へのパスワード通知においてパスワードが外部に漏洩したとしてもこのIDが分からなければ利用できないので、リスクを軽減することができる。
FGW305は、S010にて携帯端末307から与えられたアドレス、ID、パスワードを用いて、HGW304に対して接続要求を行う(S011)。HGW304は、IDとパスワードの有効性を確認し、問題がなければFGW305との接続を確立する。この際、FGW305とHGW304とは、サービスプロバイダ309の提供するSIPサーバを介したSIP接続を行う。サービスプロバイダ309は、必要に応じて、各ゲートウェイの認証や、安全性評価などを行い、得られた情報を各ゲートウェイに対して提示することができる。各々のゲートウェイは、サービスプロバイダ309により提示される情報を参照することにより、あらかじめサービスに登録されているゲートウェイのみ接続を許可する、あるいは、評価が低いゲートウェイに対しては接続を拒否するなどの安全策を採用することができる。なお、HGW304とFGW305との間の通信経路は、以後HGW304の管理するメディアサーバ303のコンテンツリストやコンテンツが配信される経路なので、やはり適切に暗号化されることが望ましい。
なお、よりセキュアにHGW−FGW間の通信を確立するためには、S001〜S003においてFGW304のネットワークアドレスを確認し、S007においてFGW304のネットワークアドレスをHGW305に通知するよう、携帯端末307を構成するとよい。この際、通知されたアドレスに該当するアドレスからしかアクセスを受け付けないよう、HGW305を構成することにより、HGW−FGW間の通信をよりセキュアなものにすることができる。
(2.携帯端末によるコンテンツリストの取得)
HNW301に属するメディアサーバ303内のコンテンツを再生するためには、どのコンテンツを再生するのか指定する必要がある。そのためには、メディアサーバ303内に蓄積されているコンテンツの一部ないし全部のリストを取得し、そこから選択する必要がある。
図3は、コンテンツリストを携帯端末307が取得する手順を示したシーケンス図である。コンテンツリストの取得手順は、利用できるネットワーク環境によってさまざま考えられるが、ここでは3つのパタンを示す。なお、ここではHGW304が管理するメディアサーバ303がひとつと仮定しているが、複数ある場合には、コンテンツリストの取得前にHNW301に属するメディアサーバ一覧を取得した上で、メディアサーバを選択する必要がある。メディアサーバ一覧の取得とその選択は、コンテンツリスト取得およびその選択における手順と同様の手順で行われる。
図3(a)は、携帯端末307とFGW305との間で、WiFi(Wireless Fidelity)などの双方向通信路が利用できる場合の取得手順を示したものである。携帯端末307は、FGW305を中継して、HGW304にコンテンツリストの要求を行う(S101、102)。HGWはメディアサーバに蓄積されているコンテンツを確認して(S103)、やはりFGW305を中継してコンテンツリストを携帯端末307に返す(S104、105)。携帯端末−FGW間に家庭内WiFi、FGW−HGW間に定額制のブロードバンドを利用すれば通信コストを抑え、遅延の少ないリスト取得を行うことができる。
図3(b)は、携帯端末307とFGW305との間で、赤外線通信などの携帯端末307からFGW305への片方向通信路しか存在しない場合の取得手順を示したものである。携帯端末307はFGW305を中継して、HGW304にコンテンツリストの要求を行う(S101、102)。HGW304は、メディアサーバに蓄積されているコンテンツを確認して(S103)、インターネットや携帯網などの外部通信路を経由して携帯端末307に直接コンテンツリストを返す(S106)。この場合、携帯端末が外部通信路を利用する必要があるので、課金、伝送遅延の問題が大きくなる可能性がある。一方で、携帯端末はFGWとの通信において安価な赤外線通信ポートを利用できるという利点がある。
図3(c)は、携帯端末307とFGW305との間の通信を利用しない場合の取得手順を示したものである。携帯端末307は、インターネットや携帯網などの外部通信路を経由して直接HGW304にコンテンツリストの要求を行う(S107)。HGW304は、メディアサーバに蓄積されているコンテンツを確認して(S103)、携帯端末307に直接コンテンツリストを返す(S106)。図3(c)の場合、HGW−FGW間の通信確立以前にコンテンツリストを携帯端末に取得しておくことが可能である。ユーザの利便性を考えれば、ユーザが持ち歩く携帯端末307には常に必要なコンテンツリストが保持されており、いつでもすぐに呼び出せる状態に保っておくことが望ましい。図3(c)に示した取得手順によれば、この状態を容易に実現することができる。
本実施の形態では、HGW304はRSS(Rich Site Summary)の形で携帯端末307にメディアサーバで管理されているコンテンツリストを逐次配信(フィード)し、常に携帯端末307において必要なコンテンツリストが保持されるようにする。携帯端末307においては、配信されたRSSがメディアサーバごと、メディアごと、登録日付ごとなどさまざまな条件で分類整理されて管理される。
HGW304から携帯端末307に対して配信されるRSSには次にあげる情報のうちの一部、あるいは、全部が含まれる。
・ コンテンツ名
・ コンテンツタイプ
・ コンテンツサイズ
・ DRM(Digital Rights Management)情報
・ 録画チャンネル、録画日時
・ URI
・ 概要
・ ジャンル
・ サムネイル
・ 再生制御情報(開始点・ダイジェスト等)
・ RSS配信日時
・ 有効期限
コンテンツ名はコンテンツの名称である。コンテンツタイプはコンテンツのメディアタイプを示す。コンテンツサイズは、コンテンツのデータサイズを示す。コンテンツタイプとコンテンツサイズとにより、利用可能なレンダラが決まる。DRM情報には、そのコンテンツの著作権に関する情報、著作権者名、連絡先、ソースURI、権限入手先URI、電子署名などが記述される。録画チャネルと録画日時とは、コンテンツが放送コンテンツである場合に利用されるものであり、録画されたコンテンツが放送されたチャンネルと、録画が行われた日時とを示す。HGW304は、ここに記述されている情報に基づいて、同一のコピーがローカルのHDDレコーダなどに録画されていないか確認し、もし録画されていればそちらを利用するという対応をすることが可能となる(前述のソースURIでも同様のことが可能)。概要はコンテンツに対する大まかな説明であり、たとえば放送コンテンツではEPG(Electronic Program Guide)情報が利用できる。サムネイルは、コンテンツを空間的ないしは時間的に切り出したものであり、通常は小さな静止画などから構成される。ジャンルはコンテンツのカテゴリを示すもので、一つないしは複数のキーワードから構成される。ジャンル情報に基づき、端末側で配信されたRSSの分類を行う。
URI(Universal Resource Identifier)は、コンテンツの位置をグローバルに示すものである。HGW304が管理するメディアサーバに蓄積されるコンテンツに対するURIは、HGW304のIPアドレスと、HGW304が管理するメディアサーバのUDN(Unique Device Name)と、メディアサーバ内のファイルパスとから構成される。一方、インターネットで配信されるコンテンツのURIは、一般的なインターネットURLとして定義される。
再生制御情報は、コンテンツの再生方法を制御するための情報で、たとえばリジューム再生のためのリジュームポイント、ダイジェスト再生を行うためのハイライト時区間の組、それぞれの時区間の再生方法(通常再生、3倍速早送り再生、スロー再生等)を記述したものである。再生制御情報を用いることで、リジューム視聴、ダイジェスト視聴などの特殊な視聴が可能となる。
RSS配信日時は、当該RSSが配信された日時を示し、有効期限は配信されたインデックスの有効日時を示す。これらの情報を元に携帯端末307上で実行されるクライアントは、配信されたインデックス情報の消去を自動的に行う。消去ポリシーは一般的なRSSアグリゲータで利用されているものと同等であり、端末への転送日時が最も古いもの、最近再生されていないものなどから優先的に消去される。消去ポリシーはジャンルなどの分類ごとに個別に設定してもよく、コンテンツが動画である場合には一度視聴したら消去するといった対応が可能である。
図4は、携帯端末307におけるUI(User Interface)として、携帯端末307に表示される表示画面を例示する説明図である。
表示画面1301は、上述のいずれかの方法で取得したコンテンツリストをカテゴリごとに階層化して提示したものである。例えば、ユーザがフォルダ1305を選択すると、表示画面1302として示したように、HDDレコーダで録画した番組群がリストされる。また、フォルダ1306を選択すると、デジタルカメラで撮影した写真群がリストされ、フォルダ1307を選択すると、ビデオ撮影したムービー群がリストされる。また、フォルダ1308を選択すると、CDからリッピングした音楽やオンラインショップから購入した音楽がリストされる。これらのフォルダは仮想的なものであり、同一のファイルが複数のフォルダに分類される場合もある。
ここではRSSによるインターネット上の情報配信も同様に扱えるインタフェースとなっており、1304のオススメ番組はインターネット上のサービスプロバイダが提供するオススメのテレビ番組リストであり、リスト中の番組が自宅のメディアサーバに蓄積されていれば、視聴することができる。そうでない場合には視聴できないか、当該番組の購入サイトに飛ぶ。このオススメ番組は、携帯端末307のユーザのTV視聴履歴と同様の傾向をもつ他の多数のユーザの録画予約情報から予約数が多いものを選択するなどの方法で用意される。携帯端末である個人用端末に個人の視聴履歴を蓄積することで、個人毎に高精度にカスタマイズされた情報発信が可能となる。TVにおける視聴情報、HDDレコーダの録画情報および視聴情報、蓄積された音楽のアーティスト、ジャンル情報などの情報に基づき、オンラインサービスをカスタマイズすることも可能である。たとえば、書籍のオンラインショップにおいては、同様の番組を視聴したり予約したりする人が共通して購入している書籍の購入を勧めたり、逆に同様の書籍を購入しているユーザが共通して録画予約しているTV番組の視聴を勧めたりすることができる。
ユーザがインターネットフォルダ1309を選択すると、Webページ上で配信されているポッドキャスティングやWebページの更新情報などが通常のRSSアグリゲータと同様に分類整理されて提示される。インターネットフォルダ内に蓄積されているインデックスを選択するとWebブラウザ等でRSSが指すURLにアクセスし、コンテンツを取得する。コンテンツの取得先がメディアサーバ303ではなく、取得手順も上記の方法とは異なるが、ユーザがその違いを認識する必要は無く、ユーザがコンテンツにアクセスするために行う操作は、リストから所望のコンテンツを選択するだけである。
1311の中断フォルダには、あるコンテンツの視聴を途中で止めたときに、後にその時点からリジューム再生するためのインデックスが蓄積される。いずれかのレンダラで再生を中断した際に、ゲートウェイは中断を感知し、リジューム用のインデックスを生成して携帯端末に送信する。ユーザはリジューム用インデックスを用いることで、中断コンテンツをリジューム視聴できるが、この際レンダラが前回視聴時と変わっても問題はない。
メールボックス1310には他のユーザから送信されたコンテンツのインデックス情報が保存される。そのコンテンツがテレビ番組などの放送コンテンツであって、自宅のメディアサーバに蓄積されていれば、同一の番組を見ることができる。一方、プライベートな写真などの場合は、他のユーザへのインデックス送信時に図2のS010でFGWに与える接続アドレスとID、パスワードから構成される接続情報を併せて送る。ユーザはその情報を用いてリモートからコンテンツ所有者のHGWにアクセスし、コンテンツを閲覧することが可能となる。
転送先ユーザ以外からのアクセスを防ぐためには、外部ユーザがIDとパスワードを使ってHGWにアクセスしてきた際に、元の転送先アドレスに再度別のIDとパスワードを送信して、再度アクセスを要求しても良い。あるいは、予め友人のIDとパスワードをHGWに登録しておき(インデックス送信時には送付しない)、既定のIDとパスワードでアクセスさせても良い。インデックスの送受信が携帯網など著作権保護の完備されたネットワーク上で行われるのであれば,インデックスの送信時にFL(Forward Lock・転送禁止)となるDRMを付加し、転送を禁止してもよい。Separate Deliveryという形式で、アクセス時に視聴に必要な権限の取得を義務付けることもできる。
図5は携帯端末307によって他のユーザにあるインデックス情報が転送される様子を示したものである。あるコンテンツのインデックス一覧画面1302から所望のコンテンツを選択し、メニューから送信を選択する(1316)。さらに転送先アドレスや、サブジェクト、メッセージ本文などを付加して、所望のユーザに転送すると、転送先のユーザの端末では上述のメールボックスに該インデックスが分類される。メールボックスを見ると、番組サムネイル1312、概要1313と共に、メッセージ本文1317が表示され、やはりインデックスを選択することで転送された番組を見ることができる。
なお、ここであげた分類フォルダは一例であり、他にも登録日付別や新着コンテンツ、ジャンル別分類、メディアサーバ別分類などさまざまな分類方法が考えられる。
(3.携帯端末によるレンダラの選択とコンテンツ再生)
FNW302においてメディアサーバ303内のコンテンツを再生するためには、FNW302内のどのレンダラでコンテンツを再生するのかを決める必要がある。FNW302において利用可能なレンダラがひとつしかないなどの理由で、レンダラが自動的に決定される場合を除き、複数の選択肢のなかから所望レンダラをユーザが選択する必要がある(FGW305、あるいは、携帯端末307が、予め定められた優先度に応じてレンダラを自動的に選択することもできる)。
図6は利用可能なレンダラリストを携帯端末307が取得し、先に取得したコンテンツリストから所望のコンテンツを選択し、それを再生するレンダラを指定して、指定されたレンダラで指定されたコンテンツを再生する手順を示したものである。手順は利用できるネットワーク環境によってさまざま考えられるが、ここでは3つのパタンを示す。
図6(a)は、携帯端末307とFGW305との間に、WiFiなどの双方向通信路が利用できる場合のレンダラの選択およびコンテンツ再生手順を示したものである。
携帯端末307はFGW305に対し、利用可能なレンダラのリストを要求する(S201)。FGWはFNW内で利用可能なレンダラを確認し(S202)、携帯端末307に返信する(S203)。携帯端末307は取得したリストの中から利用するレンダラを選択し(S204)、さらに、そのレンダラで再生するコンテンツを予め取得したコンテンツリストの中から選択し(S206)、それらをFGW305に通知する(S205、207)。FGW305は要求されたコンテンツの配信をHGW304に対して要求する(S208)。HGW304はHNW301内のメディアサーバより要求されたコンテンツを取得して(S209)、FGW305に対して配信する(S210)。コンテンツの配信を受けたFGW305は指定されたレンダラ306に対してコンテンツを転送(S211)すると共にコンテンツの再生を要求する。(FGW305がレンダラ306に再生すべきコンテンツを指示し、レンダラ306が指示されたコンテンツをFGW305を介してHGW304からプルしてもよい。)レンダラ306はFGW305より送られてくるコンテンツを再生する(S212)。FGW305とレンダラ306との間の通信は、通常のDLNAのプロトコルとして扱われ、レンダラ306からはFGW305がDMCかつDMSとして見える。
ここでは携帯端末307はレンダラを選択してからコンテンツを選択しているが、逆の順番でもかまわない(以降の例でも同様)。レンダラを決めれば、そのレンダラで再生可能なコンテンツが絞られるし、コンテンツを決めれば、そのコンテンツを再生可能なレンダラも絞られる。レンダラが一意に決まれば、レンダラ選択を省略することも可能である。
図6(b)は、携帯端末307とFGW305と間に、赤外線通信などの携帯端末307からFGW305への片方向通信路しか存在しない場合のレンダラの選択およびコンテンツ再生手順を示したものである。携帯端末307がレンダラリストを要求すると(S201)、FGW305は利用可能なレンダラを確認した後(S202)、HGW304経由でレンダラリストを携帯端末307に返す(S213、214)。その後の手順は図6(a)と同様である。
図6(c)は、携帯端末307とFGW305との間の通信路を利用しない場合のレンダラの選択およびコンテンツ再生手順を示したものである。携帯端末307はHGW304を介してFGW305にレンダラリストを要求し(S215、216)、FGW305は利用可能なレンダラを確認した後(S202)、HGW304経由でレンダラリストを携帯端末307に返す(S213、214)。携帯端末はレンダラとコンテンツを選択し(S204、206)、HGW304にそれらを通知する(S217、219)。HGW304は指定されたレンダラ306をFGW305に伝えると共に(S218)、要求されたコンテンツをHNW301内のメディアサーバ303から取得して(S209)、FGW305に対して配信する(S210)。コンテンツの配信を受けたFGW305は指定されたレンダラ306に対してコンテンツを転送(S211)すると共にコンテンツの再生を要求する。(FGW305がレンダラ306に再生すべきコンテンツを指示し、レンダラ306が指示されたコンテンツをFGW305を介してHGW304からプルしてもよい。)レンダラ306はFGW305より送られてくるコンテンツを再生する(S212)。
図6に示した各手順において携帯端末307にて用いられるUIについて、再び図4を参照しながら説明する。
図4に示した表示画面1302は、携帯端末307においてコンテンツリストを表示する表示画面の構成例である。表示画面1320において、コンテンツのサムネイル1312と簡単な説明1313がコンテンツごとに表示されている。ユーザがいずれかのコンテンツを選択すると、表示画面1303として示したように、選択されたコンテンツを再生するために利用可能なレンダラ一覧が表示される。ユーザがレンダラを直感的に指定することができるようにするために、レンダラ一覧として一覧表示される各要素は、レンダラの概観を示す図像1314や、「居間のテレビ」といった分かりやすい名前に設定できることが望ましい。さらに、このようなリスト選択型のUIではなく、赤外線やRFID(Radio Frequency Identification)などの近接無線通信手段を用いてレンダラID等を交換することにより、目の前にある機器を「これ」と指定できることがより望ましい。
ユーザがレンダラを選択すると、指定されたレンダラ306で指定されたコンテンツが再生される。最終的に再生されるレンダラによって、再生可能なフォーマットやビットレート、画面サイズなどが異なるため、コンテンツの転送を行うHGW304ないしはFGW305が必要なコンテンツ変換を行うことが望ましい。また、メディアサーバから最終のレンダラに至る経路上では、QoS(Quality of Service)制御が行われ、サービスに必要な品質が確保されるよう、帯域を適切に管理する必要がある。
再生開始後には、携帯端末307に早送り、巻き戻しなどのコンテンツの再生制御を行うインタフェースが表示されてもよい。レンダラやコンテンツの種類により利用可能な再生制御の種類は異なるため、レンダラ306からコンテンツの種類に応じたインタフェースが携帯端末307に提供されることが望ましい。あるいは、レンダラ306が備えるインタフェースを用いて再生制御を行うことも可能である。
(4. 各装置の構成)
次に、図2、図3(a)、および、図5(a)に示した処理を実現する各装置の構成について、図7〜12に基づいて説明する。
図7は、FGW305の要部構成を示す機能ブロック図である。
図7に示したように、FGW305は、以下に列挙する要素を含んで構成されている。
・ 各種外部装置との通信インタフェースである通信部401・414・415。
・ 認証を伴う通信を管理する認証部402。
・ 携帯端末307からの接続要求(利用申請)S001を受け付ける接続要求受付部403。
・ 接続先となるHGW304を一意に指定するためのアドレス(外部ゲートウェイ指定情報)と、HGW304との間に認証された通信経路を確立するための接続用IDおよびパスワード(認証情報)とを携帯端末307から取得する(S010)、アクセス権限取得部404。
・ アクセス権限取得部404にて取得した接続用IDおよびパスワードを、同じくアクセス権限取得部404にて取得したアドレスにより指定されたHGW304に送信し(S011)、認証された通信経路を確立する(S013)、接続確立部(通信経路確立手段)410。
・ コンテンツリストを要求するコンテンツリスト要求を携帯端末307から取得し(S101)、取得したコンテンツリスト要求を接続確立部410により確立された通信経路を介してHGW304に転送するとともに(S102)、該コンテンツリスト要求に対する応答としてHGW304から取得したコンテンツリストを(S104)、携帯端末307に転送する(S105)、コンテンツ管理部(コンテンツリスト要求受付手段、コンテンツリスト要求転送手段)406。
・ レンダラリストを要求するレンダラリスト要求を携帯端末307から取得し(S201)、FGW305の管理下にある利用可能なレンダラのリストを作成し(S202)、作成したリストをレンダラリストとして携帯端末307に送信する(S203)、レンダラ管理部407。
・ レンダラリストに含まれるレンダラのなかで、コンテンツを再生するレンダラを指定するレンダラ指定情報を、携帯端末307から取得する(S205)、レンダラ指定受付部(レンダラ指定情報取得手段)408。
・ コンテンツリストに含まれるコンテンツのなかで、再生するべきコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報を、携帯端末307から取得する(S207)、コンテンツ指定受付部(コンテンツ指定情報取得手段)405。
・ HGW304の管理下にあるコンテンツのうち、コンテンツ指定情報により指定されたコンテンツの配信をHGW304に対して要求し(S208)、接続確立部により確立された通信経路を介して、HGW304から配信されたコンテンツを取得する(S210)、コンテンツ取得部(コンテンツ取得手段)411。
・ コンテンツ取得部411が取得したコンテンツに対し、レンダラ指定情報により指定されたレンダラの機能に応じてコンテンツ変換を施すコンテンツ変換部412。
・ コンテンツ取得部411にて取得され、コンテンツ変換部412にて必要に応じてコンテンツ変換を施されたコンテンツを、FGW305の管理下にあるレンダラのうち、レンダラ指定情報により指定されたレンダラ306に送信する(S211)、コンテンツ送信部(コンテンツ配信手段)413。
・ コンテンツの再生開始、早送り、巻き戻し、停止などを指示するユーザ操作を受け付け、受け付けたユーザ操作に基づいてコンテンツ送信部413およびコンテンツ取得部411を制御するコンテンツ操作受付部409。
FGW305は通信部401、414、415を介してネットワークと接続している。FGW305が携帯端末307やHGW304などFNW302の外部と通信を行う際には認証部402を介す。接続要求受付部403が携帯端末307から接続要求を受け付けると、アクセス権限取得部404がHGW304への接続に必要なアドレス、ID、パスワード等の情報を携帯端末307から受信し、その情報に基づき接続確立部410がHGW304との接続を確立する。
コンテンツ管理部406はHGW304からコンテンツリストを取得し、携帯端末307からの要求に基づきコンテンツリストを携帯端末307に供給する。レンダラ管理部407は携帯端末307からの要求に基づきレンダラリストを携帯端末307に供給する。コンテンツ指定受付部405がコンテンツの要求を携帯端末307から受け付けると、コンテンツ取得部411は接続確立部410が確立したHGW304との接続に基づき、要求されたコンテンツを取得する。一方、レンダラ指定受付部408はそのコンテンツを再生するレンダラの情報を携帯端末307から取得する。レンダラの能力上、コンテンツの変換が必要であれば、コンテンツ変換部412がコンテンツの変換を行ったうえでコンテンツ送信部413が指定されたレンダラに通信部415を介してコンテンツの送信を行う。また、コンテンツの再生中にコンテンツ再生操作を携帯端末307から受信すれば、コンテンツ送信部413ないしはコンテンツ取得部411に働きかけて、コンテンツの早送り、巻き戻しなどの再生操作に対応する。
図8は、HGW304の要部構成を示す機能ブロック図である。
図8に示したように、HGW304は、以下に列挙する要素を含んで構成されている。
・ 各種外部装置との通信インタフェースである通信部501・512・513。
・ FGW305がHGW304との間に認証された通信経路を確立するために利用するパスワードの取得を要求するアクセス権限要求を、携帯端末305から受け付ける(S007)、アクセス権限要求受付部503。
・ アクセス権限要求に応じて、不図示のパスワード生成部が生成した(S008)パスワード(例えば、ワンタイムパスワード)を、携帯端末307に送信する(S009)アクセス権限送信部504。
・ IDとパスワードとを含む接続要求をFGW305から受け付ける(S011)、接続要求受付部505。
・ 接続要求受付部505が受け付けたパスワードが、パスワード生成部により生成された有効なパスワードであるか否かを確認する(S012)、認証部502。
・ 接続要求受付部505が受け付けたパスワードの有効性が認証部502にて確認された場合、FGW305との間に通信経路を確立する(S013)接続確立部506。
・ 接続確立部506により確立された通信経路を介してコンテンツリスト要求をFGW305から受信し(S102)、HGW304の管理下にあるコンテンツのリストを生成し(S103)、生成したコンテンツのリストを接続確立部506により確立された通信経路を介してFGW305に送信する(S104)、コンテンツ管理部508。
・ 携帯端末307においてコンテンツリストに属するコンテンツのなかからユーザにより選択されたコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報を含むコンテンツ配信要求を、接続確立部506により確立された通信経路を介してFGW305から受け付ける(S208)コンテンツ指定受付部507。
・ コンテンツ配信要求に含まれるコンテンツ指定情報により指定されたコンテンツを、メディアサーバ303から取得する(S209)、コンテンツ取得部509。
・ メディアサーバ303から取得されたコンテンツに対し、該コンテンツをFGW305に送信するために必要なコンテンツ変換を行うコンテンツ変換部510。
・ コンテンツ変換部510にて必要に応じてコンテンツ変換を施されたコンテンツを、接続確立部506により確立された通信経路を介してFGW305に送信する(S210)、コンテンツ送信部511。
HGW304は通信部501を介してネットワークと接続している。HGW304が携帯端末307やFGW305などHNW301の外部と通信を行う際には認証部502を介す。アクセス権限要求受付部503は携帯端末307からアクセス権限の要求を受け付けると、パスワードを生成し、アクセス権限送信部504が携帯端末307に対し、パスワードを送付する。
接続要求受付部505がFGW305からの接続要求を受け付けると、接続確立部506はFGW305との接続を確立する(アクセス権限送信部504が送信した有効なパスワードかどうかのチェックが認証部502で行われる)。コンテンツ管理部508はFGW305からの要求に基づきコンテンツリストの送信を行う。コンテンツ指定受付部507がコンテンツ配信要求を受け付けると、コンテンツ取得部509は通信部512を介してメディアサーバと303と通信を行い、要求されたコンテンツを取得する。コンテンツ変換部510が送信に必要な変換を行った後、コンテンツ送信部511が通信部513を介してコンテンツの送信を行う。
図9は、レンダラ306の要部構成を示す機能ブロック図である。
レンダラ306は、図9に示したように、FNW302内の他の機器と通信を行うための通信インタフェースである通信部601と、HGW304の管理下にあるコンテンツの配信をFGW305から受ける(S211)コンテンツ取得部602と、コンテンツ取得部602が取得したコンテンツを再生する(S212)コンテンツ再生部603と、を含んで構成されている。
図10は、メディアサーバ303の要部構成を示す機能ブロック図である。
メディアサーバ303は、図10に示したように、HNW301内の他の機器と通信を行うための通信インタフェースである通信部701と、当該メディアサーバ303の管理下にあるコンテンツのリストをHGW304に送信するコンテンツ管理部703と、HGW304にコンテンツを送信するコンテンツ送信部702と、を含んで構成されている。
図11は、携帯端末307の要部構成を示す機能ブロック図である。
携帯端末307は、図11に示したように、以下の要素を含んで構成されている。
・ 各種外部装置との通信インタフェースである通信部801。
・ FNW302内にあるゲートウェイ装置を発見するためのリソース発見部802。
・ リソース発見部802により発見されたFGW305に対し、利用申請を送り接続要求を行う(S001)、接続要求部803。
・ FGW305と接続するために必要となる認証情報、および、HGW304にログインする(S004)ために必要となる認証情報を管理する認証情報管理部812。
・ FGW305との接続に際して、必要となる認証情報を認証情報管理部812から取得してFGW305に送信し(S001)、また、HGW304へのログインに際して、必要となる認証情報を認証情報管理部812から取得してHGW304に送信する(S004)、認証情報送信部804。
・ FGW305がHGW304との間に認証された通信経路を確立するために必要となるパスワード(認証情報)をHGW304に対して要求し(S007)、HGW304にて生成されたパスワードを取得する(S009)アクセス権限取得部805。
・ アクセス権限取得部805が取得したパスワード(認証情報)と、予め記憶部(不図示)に記憶された、接続用ID(認証情報)およびHGW304を指定するアドレス(外部ゲートウェイ指定情報)とを、FGW305に送信する(S010)アクセス権限送信部806。
・ コンテンツリストを要求するコンテンツリスト要求をFGW305に送信し(S101)、FGW305がHGW304から取得したコンテンツリストを、FGW305から受信する(S105)、コンテンツ管理部807。
・ UI部813にて検知したユーザ操作に基づいて、コンテンツリストのなかから再生すべきコンテンツを特定し、再生すべきコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報をFGW305に送信する(S207)、コンテンツ選択部808。
・ レンダラリストを要求するレンダラリスト要求をFGW305に送信し(S201)、FGW305の管理下にある利用可能なレンダラのリストを、レンダラリストとしてFGW305から受信する(S203)、レンダラ管理部810。
・ UI部813にて検知したユーザ操作に基づいて、レンダラリストのなかからコンテンツを再生するレンダラを特定し、コンテンツを再生するレンダラを指定するためのレンダラ指定情報をFGW305に送信する(S205)、レンダラ選択部811。
・ UI部813にて検知したユーザ操作に基づいて、コンテンツの再生を制御するコンテンツ操作部809。
携帯端末307は通信部801を介して他の機器と通信を行う。通信部307はインターネットや携帯網など複数のネットワークから構成される場合が多い。FNWに入った携帯端末307はリソース発見部802により、ネットワーク内にFGW305を見つけ、接続要求部803によりFGWへの接続要求を行う。その際、必要な認証情報は認証情報管理部812から認証情報送信部804を介して送信される。
一方、携帯端末307はHGWにも通信部801を介して接続を行う(認証に関しては同上)。アクセス権限取得部805はHGW304からFGW305がHGW304にアクセスするために必要なアクセス権限を取得し、アクセス権限送信部がそれをFGW305に送信する。コンテンツ管理部807はネットワークを介してHGW304よりコンテンツリストを取得し、レンダラ管理部810はFGW305より利用可能なレンダラリストを取得する。UI部813に接続されたコンテンツ選択部807およびレンダラ選択部811により、コンテンツおよびレンダラが選択されFGW305に送信され、レンダラで再生が行われる。コンテンツ操作部809はUI部813を介してさまざまな再生操作を行う。
図12は、サービスプロバイダ309が提供するSIPサーバの要部構成を示す機能ブロック図である。
SIPサーバ901は、従来のSIPサーバであり、通信部901、登録受付部902、登録機器管理部903、接続要求受付部904、端末認証部905、接続確立部906、および、認証情報管理部907を含んで構成されている。
ここではHGW−FGW間の二点間にセッションを確立するためにSIPを用いているためSIPサーバが必要になるが、HGW−FGW間の通信経路は直接接続など他の手段により実現することも可能であり、この場合、SIPサーバが必要でない。
(5. 変形例1)
携帯端末307がHNW301内にあり、HGW304の管理下にあるレンダラにてメディアサーバ303に格納されているコンテンツを再生する場合でも、ユーザが図4に示したものと同様のUIによりHNW301内のコンテンツやレンダラを選択できるよう、コンテンツ再生システムを構成することが望ましい。
これを実現するためには、例えば、携帯端末307を、HNW301においてDLNAに準拠したコントローラ(DMC)として機能するように構成すればよい。これにより、HNW301内にある、携帯端末307、メディアサーバ303、および、レンダラが、それぞれ、DMC、DMS、DMRとして機能するので(図32参照)、DLNAを用いた従来の再生処理手順(図33参照)により、コンテンツ再生処理を行うことができる。
また、これを実現する別の方法として、HGW304を、DLNAに準拠したコントローラ(DMC)として機能するように構成すればよい。この場合、HGW304には、図8に示した構成の他に、DMCの機能を有するDMC部と、携帯端末307からの要求をDLNAプロトコルに変換してDMC部に渡すプロトコル変換部とが付加される。
図13は、HGW304をDMCとして機能させる場合の処理フローを示したシーケンス図である。図13において、右側の点線で囲まれた部分は、図33で示したDLNAにおける従来の再生処理手順に相当する。S401〜S408として示した処理により、携帯端末307はコンテンツリストとレンダラリストとをHGW304から取得し、所望のコンテンツと再生に利用するレンダラとを、HGW304に通知する。S401〜408の各処理は、図2、図3、および、図5に対応する名称を付して示した処理に相当するものであるので、その説明は省略する。
以上のようなHGW304とともに利用される携帯端末307においては、HNW301内に存在するか、あるいは、FGW302内に存在するかにより、処理手順を変化させることが好ましい。
図14は、HNW301内に存在するか、あるいは、FGW302内に存在するかにより、処理手順を変化させるために、携帯端末307にて実行される処理フローを示したフローチャートである。
携帯端末307はネットワークに接続すると(S501)、接続要求部803が接続先のGWが予め登録されたHNW301内のゲートウェイ装置なのか、あるいは、それ以外のゲートウェイ装置なのかを判断する(S502)。接続先のゲートウェイ装置がHGW304である場合、図33または図13に示した処理手順に従い、コンテンツの再生処理を行う(S503)。一方、接続先のゲートウェイ装置がFGW305である場合には、図2、図3、および、図5に示した処理手順に従い、コンテンツの再生処理を行う(S504、S505、S506)。いずれの場合にも、ネットワークから切断された時点(S507)で、処理は終了する。
以上のような接続先のゲートウェイに応じた処理の切り替えを実現するためには、図11に示した携帯端末307を、HNW301においてDLNAに準拠したコントローラ(DMC)としても機能するように構成するとともに、自機が現在、HNW301、または、FNW302のうち、何れのネットワーク内に存在しているのかを判定する、ネットワーク判定部を付加すれば良い。
(6.変形例2)
以上に説明したコンテンツ再生方法を一部変更することにより、HNW301内のメディアサーバ303を、FNW302内の仮想的なメディアサーバとして機能させることができる。
図15は、図1に示したコンテンツ配信システムにおいて、メディアサーバ303がFNW302内の仮想的なメディアサーバ310として機能している状態を示す概略構成図である。図15に示したコンテンツ配信システムにおいては、HGWとFGW間との接続を確立した後(図2の処理の終了後)、メディアサーバ303がFNW302において仮想的なメディアサーバ310に見えるように、FGW305がFNW302内の他のリソース、コントローラ308やレンダラ306に対する通信を制御する。こうすることで、コントローラ308、レンダラ306とも通常のDLNAプロトコルで仮想メディアサーバ310と通信を行うことができる。コントローラ308がDLNAにおけるDMCに、レンダラ306がDLNAにおけるDMRに、仮想メディアサーバ310がDLNAにおけるDMSとなる。コントローラ308とレンダラ306が単一の機器である場合にはDMPと呼ばれる。
図2に示した処理によりFGW305とHGW304との間の接続が確立された後は、従来のDLNAプロトコルに従い、コンテンツとレンダラを指定してコンテンツの再生を行うことができる。すなわち、DMCからDMSに、ホームネットワーク内のDMR、DMSおよび各DMSに蓄積されているコンテンツリスト(Contents List)を要求し、コントローラ上のディスプレイに表示させることができる。ユーザはDMCを操作し、DMS内のコンテンツからひとつを選択し、DMRによる再生を要求することができる。要求を受けたDMRは該当するコンテンツをDMSから受信し、再生を行う。DMRに加えて、DMCも既存のDLNA対応機器を利用することができるというメリットが生まれる。
図16は、コントローラ308が、HGW304からメディアサーバ303に格納されているコンテンツのリストであるコンテンツリストを取得する方法を示したシーケンス図である。
図3(a)との相違点は、コンテンツリストを取得する主体が、携帯端末307からコントローラ308に変更された点である。
図16に示した処理を行うためには、図7に示したFGW305のコンテンツ管理部406を、DLNAプロトコルに従うコンテンツリスト要求をコントローラ308から受け付け、HGW304から取得したコンテンツリストをDLNAプロトコルに従ってコントローラ308に送信するように変形すればよい。これにより、コントローラ308にとって、FGW305より先は仮想的なメディアサーバ310に見えるようになる。
図17は、FGW305がレンダラ306にコンテンツを配信する方法を示したシーケンス図である。
図6(a)に示した方法との最大の相違点は、コンテンツ再生を要求する主体が、携帯端末307からコントローラ308に変更された点である。この場合、利用可能なDMS、DMRは従来のDLNAの手順に従い発見されるので、コントローラ308は、FGW305からレンダラリストの配信を受ける必要はない。コントローラ308は利用するレンダラを選択した後(S204)、選択したレンダラ306に対してコンテンツ再生要求を行う(S213)。レンダラ306は指定されたコンテンツの配信を仮想メディアサーバ310に対して要求する。
図17に示した処理を行うためには、図7に示したFGW305に、再生すべきコンテンツを指定するコンテンツ指定情報を含む、DLNAプロトコルに従うコンテンツ配信要求をレンダラから受け付けるコンテンツ配信要求受付手段を付加し、さらに、コンテンツ送信部413を、コンテンツ取得部411にて取得されたコンテンツをコンテンツ配信要求の送信元であるレンダラ306にDLNAプロトコルに従って送信するように変形すればよい。
ただし、本構成をとる場合に、メディアサーバ303全体を仮想メディアサーバ310としてFNW302に参加させてしまうと、メディアサーバに蓄積されているすべてのコンテンツがFNW302内のあらゆるリソースに対してアクセス可能になってしまう。メディアサーバ内の特定のコンテンツのみが仮想メディアサーバ内に見えるように、公開するコンテンツを予め公開フォルダに入れておいたり、FGW305とHGW304との接続を確立する際に、公開するコンテンツを設定できるようにすることが望ましい。また、FNW305内のすべてのDMCやDMRから仮想メディアサーバ310がアクセス可能なことも問題なので、利用可能なDMCやDMRを携帯端末のユーザが制限できるようにすることが望ましい。
(7.変形例3)
以上では、自宅のHGW304の管理下にあるコンテンツを、FGW305を介して別宅のレンダラ306に配信する実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。すなわち、本発明によれば、一般に、第1のゲートウェイ装置の管理下にあるコンテンツを、第2のゲートウェイ装置を介して、コンテンツ再生装置に配信することができる。例えば、コンテンツ配信事業者の事業所内に設置された第1のゲートウェイ装置の管理下にあるコンテンツを、第2のゲートウェイ装置を介して、ユーザの宅内にあるテレビに配信することなども可能である。ここで、第2のゲートウェイ装置は、テレビとは別体で構成されたゲートウェイ装置であってもよいし、テレビに内蔵されたゲートウェイ装置であってもよい。
HGW304を第1のゲートウェイ装置として、FGW305を第2のゲートウェイ装置として、携帯端末307を端末装置として利用することにより、以下のようなコンテンツ配信システムを構成することができる。
すなわち、第1のゲートウェイ装置(HGW301)と第2のゲートウェイ装置(FGW305)と端末装置(携帯端末307)とを含むコンテンツ配信システムであって、上記第1のゲートウェイ装置は、当該第1のゲートウェイ装置の管理下にあるコンテンツのリストであるコンテンツリストを、上記端末装置に送信するコンテンツリスト送信手段(コンテンツ管理部508)を備えており、上記端末装置は、上記第1のゲートウェイ装置より送信された上記コンテンツリストを取得するコンテンツリスト取得手段(コンテンツ管理部807)と、上記コンテンツリストに含まれるコンテンツの配信を要求するコンテンツ配信要求を、上記第1のゲートウェイ装置に送信するコンテンツ配信要求送信手段(コンテンツ選択部808)と、を備えており、上記第1のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信された上記コンテンツ配信要求に応じて、要求されたコンテンツを上記第2のゲートウェイ装置に配信するコンテンツ送信手段(コンテンツ送信部511)を更に備えており、上記第2のゲートウェイ装置は、上記第1のゲートウェイ装置より配信されたコンテンツを取得するコンテンツ取得手段(コンテンツ取得部411)を備えている、コンテンツ配信システムを構成することができる。
また、上記第1のゲートウェイ装置を、上記端末装置より送信されたパスワード要求を受け付けるパスワード要求受付手段(アクセス権限要求受付部503)と、上記認証情報に応じたパスワードを生成し、上記端末装置に送信するパスワード送信手段(アクセス権限送信部504)と、上記第2のゲートウェイ装置より送信された接続要求であって、上記パスワードを含む接続要求を受け付ける接続要求受付手段(接続要求受付部505)と、上記パスワードが有効であるか否かを確認する認証手段(認証部502)と、上記パスワードが有効であった場合に、上記第2のゲートウェイ装置との間に上記コンテンツを配信するための通信経路を確立する接続確立手段(接続確立部506)と、を更に備えている、ように構成してもよい。
また、上記のコンテンツ配信システムを、上記端末装置は、認証情報を上記第1のゲートウェイ装置に送信する認証情報送信手段を更に備えており、上記第1のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信された認証情報に基づいて当該端末装置のユーザを特定するユーザ特定手段と、上記コンテンツの配信先となる第2のゲートウェイ装置を端末装置のユーザと関連付けて記憶する記憶手段と、を更に備えており、上記第1のゲートウェイ装置の上記コンテンツ送信手段は、上記認証情報に基づいて特定された、上記端末装置のユーザに関連付けられた上記第2のゲートウェイ装置に上記コンテンツを配信する、ように構成してもよい。
ここで、上記端末装置が、例えば携帯電話装置である場合、上記認証情報としては、その携帯電話装置の電話番号を用いることができる。また、この際、上記記憶手段は、例えば、電話番号により特定された携帯電話装置のユーザ(のID)と、そのユーザに対するコンテンツの配信先となるゲートウェイ装置のIPアドレスとの間の関連付けを与えるテーブルを記憶するよう構成することができる。
また、上記コンテンツ配信システムを、上記端末装置は、上記第2のゲートウェイ装置を指定するためのゲートウェイ指定情報を上記第1のゲートウェイ装置に送信するゲートウェイ指定情報送信手段を更に備えており、上記第1のゲートウェイ装置の上記記憶手段は、上記端末装置より送信された上記ゲートウェイ指定情報により指定された上記第2のゲートウェイ装置を、上記認証情報により基づいて特定された、上記端末装置のユーザに関連付けて記憶する、ように構成してもよい。
また、上記コンテンツ配信システムを、上記第2のゲートウェイ装置は、当該第2のゲートウェイ装置を指定するゲートウェイ指定情報を上記端末装置に送信するゲートウェイ指定情報送信手段を更に備えており、上記端末装置は、上記第2のゲートウェイ装置より送信された上記ゲートウェイ指定情報を記憶する記憶手段を備えている、ように構成してもよい。
また、HGW304を第1のゲートウェイ装置として、FGW305を第2のゲートウェイ装置として、携帯端末307を端末装置として利用することにより、以下のようなコンテンツ配信システムを構成することもできる。
すなわち、第1のゲートウェイ装置(HGW301)と第2のゲートウェイ装置(FGW305)と端末装置(携帯端末307)とを含むコンテンツ配信システムであって、上記第1のゲートウェイ装置は、当該第1のゲートウェイ装置の管理下にあるコンテンツのリストであるコンテンツリストを、上記端末装置に送信するコンテンツリスト送信手段(コンテンツ管理部508)を備えており、上記端末装置は、上記第1のゲートウェイ装置より送信された上記コンテンツリストを取得するコンテンツリスト取得手段(コンテンツ管理部807)と、上記コンテンツリストから選択されたコンテンツを指定するコンテンツ指定情報を、上記第2のゲートウェイ装置に送信するコンテンツ指定情報送信手段(コンテンツ選択部808)と、を備えており、上記第2のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信されたコンテンツ指定情報を受信するコンテンツ指定情報受信手段(コンテンツ指定受付部405)と、上記コンテンツ指定情報により指定されたコンテンツ(すなわち、上記端末装置において選択されたコンテンツ)の配信を要求するコンテンツ配信要求を上記第1のゲートウェイ装置に送信するコンテンツ配信要求送信手段(コンテンツ取得部411)と、を備えており上記第1のゲートウェイ装置は、上記第2のゲートウェイ装置より送信されたコンテンツ配信要求に応じて、要求されたコンテンツを上記第2のゲートウェイ装置に配信するコンテンツ送信手段(コンテンツ送信部511)を更に備えており、上記第2のゲートウェイ装置は、上記第1のゲートウェイ装置より配信されたコンテンツを取得するコンテンツ取得手段(コンテンツ取得部411)を更に備えている、コンテンツ配信システムを構成することも可能である。
また、上記コンテンツ配信システムを、上記端末装置は、上記第1のゲートウェイ装置を指定するアドレスを上記第2のゲートウェイ装置に送信するアドレス送信手段(アクセス権限送信部806)を更に備えており、上記第2のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信された上記アドレスを取得するアドレス取得手段(アクセス権限取得部404)を備えており、上記第2のゲートウェイ装置の上記コンテンツ配信要求送信手段(コンテンツ取得部411)は、上記アドレスによって指定された上記第1のゲートウェイ装置に上記コンテンツ配信要求を送信する、ように構成してもよい。
また、上記コンテンツ配信システムを、上記端末装置は、認証情報を上記第1のゲートウェイ装置に送信する認証情報送信手段(認証情報送信部804)と、パスワード要求を上記第1のゲートウェイ装置に送信するパスワード要求送信手段(アクセス権限取得部805)と、を更に備えており、上記第1のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信された上記認証情報を受信する認証情報受信手段と、上記端末装置より送信されたパスワード要求を受け付けるパスワード要求受付手段(アクセス権限要求受付部503)と、上記認証情報に応じたパスワードを生成し、生成したパスワードを上記端末装置に送信するパスワード送信手段(アクセス権限送信部504)と、を更に備えており、上記端末装置は、上記第1のゲートウェイ装置より送信されたパスワードを取得するパスワード取得手段(アクセス権限取得部805)と、上記第1のゲートウェイ装置を指定するアドレス、および、取得した上記パスワードを上記第2のゲートウェイ装置に送信するアクセス権限送信手段(アクセス権限送信部806)と、を更に備え、上記第2のゲートウェイ装置は、上記端末装置より送信された上記アドレスおよび上記パスワードを取得するアクセス権限取得手段(アクセス権限取得部404)と、上記パスワードを含む接続要求を、上記アドレスにより指定された上記第1のゲートウェイ装置に送信する接続要求送信手段(接続確立部410)と、を更に備えており、上記第1のゲートウェイ装置は、上記第2のゲートウェイ装置より送信された上記接続要求を受け付ける接続要求受付手段(接続要求受付部505)と、上記パスワードが有効であるか否かを確認する認証手段(認証部502)と、上記パスワードが有効であった場合に、上記第2のゲートウェイ装置との間に上記コンテンツを配信するための通信経路を確立する接続確立手段(接続確立部506)と、を更に備えている、ように構成してもよい。
〔実施形態2〕
本実施形態においては、実施形態1に示した携帯端末307のうち、特に、HNW301内のメディアサーバ303から取得したコンテンツを保持し、保持しているコンテンツと同一のコンテンツを、HNW301に属するレンダラでも、FNW302に属するレンダラでも再生させることができる携帯端末307について説明する。また、以下では、メディアデータの他に、画面レイアウトを規定する情報やユーザ操作に応じて実行される処理を規定する情報を含むUIコンテンツについて説明する。これらを利用することにより、ユーザは、HNW301に属するレンダラでも、FNW302に属するレンダラでも、さらには、携帯端末自体でも、同様の操作でコンテンツを閲覧することが可能になる。
はじめに、以下の説明において共通の再生対象とされるアルバム表示UIコンテンツについて、当該コンテンツを閲覧するユーザの立場から説明する。
図18は、アルバム表示UIコンテンツを携帯端末307が再生している様子を模式的に表した説明図である。なお、以下の説明では、携帯端末307は、DMCとDMRの双方の機能を持つDMPとして構成されていることを想定する(携帯端末307は、DMRとして、すなわち、メディアサーバ303に蓄積されているコンテンツを再生するコンテンツ再生装置としても機能する)。また、携帯端末307はHNW301内にあり、DMSであるメディアサーバ303、および、他のDMRであるテレビジョン受像機(以下、テレビと略記する)316とDLNAプロトコルに従って通信可能に構成されているものとする。
携帯端末307は、メディアサーバ303からコンテンツリストを取得することが可能である。携帯端末307は、メディアサーバ303からコンテンツリストを取得し、取得したコンテンツリストのなかから所望のコンテンツをユーザに選択させる。図18に示した例では、「写真を閲覧する」「動画を見る」「音楽を聴く」などのなかから所望のジャンルを選択させ、つづいて、選択されたジャンルに属するコンテンツをリストする方法を「写真の一覧」「アルバムの一覧」「キーワード入力」などの候補のなかから選択させ、最後に具体的なコンテンツを選択させる方式を採用している。図18では、ユーザが「写真を閲覧する」、「アルバムの一覧」、「沖縄」の順に表示された項目を選択し、結果的に「沖縄」というタイトルが付されたコンテンツが選択さる過程を概念的に示している。
コンテンツ「沖縄」は、複数の写真コンテンツを、スライドショーのように随時表示するアルバム表示UIコンテンツである。各写真コンテンツを表示する表示画面には、「前へ」「次へ」というボタンが表示される。ユーザは、スライドショー表示中に、これらを選択することにより、前の写真コンテンツや次の写真コンテンツに表示を切り換えることができる。
スライドショーとして所定の写真コンテンツの再生が終了すると、コンテンツを再生するレンダラを選択するための選択画面が表示される。図18に示した例では、「TV316」「TV317」という2つのレンダラが候補としてリストされている。ここ、ユーザがTV316を選択するとテレビ316にてコンテンツ「沖縄」が再生される。
図19は、上に説明したアルバム表示UIコンテンツに代表される、UIコンテンツ1400のデータ構造を示すデータ構造図である。
UIコンテンツ1400は、図19に示したように、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401、画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402…、および、再生メディアデータファイル1404…を含んで構成されるデータである。上述したアルバム表示UIコンテンツはUIコンテンツの一種である。
UIコンテンツは、静止画データファイルや動画データファイルなど通常のコンテンツデータである再生メディアデータファイル1404の他に、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401と画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402とを含んでいる。これらを用いることにより、ユーザ操作などのイベントに応じた画面遷移などの処理を、UIコンテンツ内に定義することができる。このため、これらを含まない通常のコンテンツと区別するために、「UI」コンテンツと呼称している。なお、UIコンテンツは、図19に示すような各要素を含むデータ一般を指すものであり、上述したアルバム表示UIコンテンツに限定されるものではない。すなわち、ユーザにクイズを出題するクイズUIコンテンツなども、UIコンテンツの一例である。
画面遷移・機能呼出記述ファイル1401には、画面遷移情報と機能呼出情報とが含まれる。画面遷移情報は、ある画面の次にどの画面を表示するのかといった画面間の関係を指定する規定する情報である。また、機能呼出情報は、再生装置(携帯端末307)から呼び出す機能と、その機能を呼び出すタイミングとを定義するものである。
画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402には、画面レイアウト情報とイベント記述情報とが含まれる。画面レイアウト情報は、各画面に表示するメディアデータ、そのメディアデータの画面上でのレイアウト、および、そのメディアデータを再生するタイミングを指定するものである。また、イベント記述情報は、その画面を表示している間に発生し得るイベント(キー入力やタイマーイベントなど)と、各イベントが発生したときに実行されるべき処理との間に対応付けを与えるものである。
再生メディアデータファイル1404は、再生されるメディアデータであり、静止画データ、動画データ、音声データ、テキストデータなどが該当する。静止画データや動画データなどの画像データは、上述した画面レイアウト情報に基づいてレイアウトされて表示される。
また、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401の一要素として、UIコンテンツIDが記述されているが、これについては後述する。なお、このUIコンテンツIDは、UIコンテンツ1400に含まれていればよく、画面遷移・機能呼出記述ファイル401内に記述されるものに限定されるものではない。
図20は、メディアサーバ303がコンテンツを管理する際に利用するコンテンツ管理テーブル1410を例示する説明図である。
コンテンツ管理テーブル1410は、メディアサーバ303のコンテンツ管理部703(図10参照)により管理される。メディアサーバ303に格納されているコンテンツデータは、コンテンツIDにより識別される。コンテンツ管理テーブル1410は、このコンテンツIDとコンテンツデータとの間に対応付けを与えるテーブルである。コンテンツ管理テーブル1401において、コンテンツID00000005〜0000000Aを有するコンテンツが、上述したUIコンテンツに該当する。すなわち、yoshino.zip、kekkon.zip、wine.zip、nyuugaku.zip、quiz1.zipがzip形式にアーカイブされUIコンテンツである。コンテンツID00000001〜00000004のデータは、静止画データや動画データといったメディアファイルである。メディアサーバ303内で一意にコンテンツを特定するためにコンテンツIDが用いられるが、特に、対応するコンテンツがUIコンテンツであるコンテンツIDを、ここではUIコンテンツIDと呼称する。
また、コンテンツ管理テーブル1410において、各コンテンツには属性値が対応づけられている。この属性値は、コンテンツの検索時を容易にするために用いられる。なお、属性値はコンテンツ管理テーブル1410において省略することが可能である。属性値が省略された場合には、コンテンツ検索時に、コンテンツデータそのものを解釈することによって、コンテンツの検索を行えばよい。コンテンツ管理テーブル1410において、コンテンツID00000005〜00000009を有するコンテンツが、属性値「album」を有している。これは、コンテンツID00000005〜00000009に対応するコンテンツが、上述したアルバム表示UIコンテンツであることを示している。すなわち、アルバム表示UIコンテンツとは、UIコンテンツのうち、属性値「album」を有するコンテンツのことである。
図22は、ホームネットワーク(HNW)301の構成を、携帯端末307がHNW301内にある場合について示す、概略構成図である。
図22に示したように、HNW301は、携帯端末307と、メディアサーバ303と、レンダラであるテレビ316とを含んで構成されている。携帯端末307は、上述したように、DMCとDMRとの機能を併せ持つ。従って、DMCの機能を利用することにより、HNW301内の他のレンダラ(DMR)に対して、DMSであるメディアサーバ303のコンテンツを再生させることができる。
携帯端末307にてユーザが「アルバムの一覧」を選択すると(図18参照)、携帯端末307は、メディアサーバ303に対してアルバムリストを要求する。メディアサーバ303は、このアルバムリスト要求に応じて、アルバムリスト情報を携帯端末307に送信する。ここで、アルバムリスト情報は、コンテンツリストの一種であり、メディアサーバ303に蓄積されているコンテンツのうちで属性値「album」を有するコンテンツ、すなわちアルバム表示UIコンテンツのリストである。
携帯端末307は、アルバムリスト情報に基づいて、メディアサーバ303に蓄積されているアルバム表示UIコンテンツのタイトルを、一覧表示する。ユーザが一覧表示されたタイトルのなかから所望のアルバム表示UIコンテンツを選択すると、携帯端末307は、選択されたアルバム表示UIコンテンツの配信を要求するコンテンツ配信要求をメディアサーバ303に送る。このコンテンツ配信要求には、携帯端末307において選択されたコンテンツのコンテンツID(コンテンツ指定情報)が含まれている。すなわち、携帯端末307は、ユーザが選択したコンテンツのコンテンツIDを、コンテンツ再生要求として、メディアサーバ303に送る。ここでは、特に、UIコンテンツであるアルバム表示UIコンテンツがユーザにより選択されているので、UIコンテンツIDがメディアサーバ303に送られる。メディアサーバ303は、受け取ったUIコンテンツIDに対応するUIコンテンツを、携帯端末307に配信する。そして、携帯端末307は、DMRの機能を使い、メディアサーバから配信されたUIコンテンツを再生する。
また、ユーザが「異なる機器で閲覧」の画面にてテレビ316を選択すると(図18参照)、携帯端末307はDMCとして機能し、DMRの1つであるテレビ316に対してコンテンツ再生要求を送信する。このコンテンツ再生要求にもUIコンテンツIDが含まれている。すなわち、携帯端末307は、ユーザにより選択されたUIコンテンツのUIコンテンツIDを、コンテンツ再生要求としてテレビ316に送信する。これを受けたテレビ316は、アルバム表示UIコンテンツの配信を要求するコンテンツ配信要求として、携帯端末307から取得したUIコンテンツIDを、メディアサーバ303に送信する。メディアサーバ303は、受け取ったUIコンテンツIDに対応するUIコンテンツを、携帯端末307に配信する。そして、テレビ316は、メディアサーバ303から配信されたUIコンテンツを再生する。
なお、DMRにてコンテンツを再生する手順は、実施形態1に記述されているように、DMCからDMSに対してコンテンツIDとDMRの指定を行って、DMSより対応するコンテンツを指定されたDMRに対して送信して再生させる構成をとってもよい。
次に、以上の動作を実現するために、携帯端末307にて実行される処理について、図23〜24に基づいて説明する。
図23は、UIコンテンツを携帯端末307にて再生するまでに、携帯端末307が実行する処理を示したフローチャートである。
携帯端末307は、ユーザにコンテンツを選択させるために、まず、所望のジャンルを選択させ、次に、選択されたジャンルに属するコンテンツをリストする方法を選択させる(機能選択受付処理S330)。ユーザによりアルバム一覧が選択されると(S331:YES)、携帯端末307は、アルバムリスト情報を取得するための要求をメディアサーバ303に送信し(S332)、アルバムリスト情報がメディアサーバ303から受信されるのを待つ(S333)。アルバムリスト情報が受信されたことを確認すると(S333:YES)、受信したアルバムリスト情報に基づいてアルバムリストを表示する(S334)。アルバムリスト情報には、メディアサーバ303に蓄積されているアルバム表示UIコンテンツのUIコンテンツIDが、アルバムタイトルなどユーザがアルバムを指定するために利用可能な情報と対になって含まれている。ユーザによりアルバムが選択されると(S335:YES)、携帯端末307は、選択されたアルバムに対応するUIコンテンツIDを、コンテンツ配信要求として、メディアサーバ303に送信する(S336)。メディアサーバ303からUIコンテンツ(アルバム表示UIコンテンツ)が配信されると(S337:YES)、受信したUIコンテンツを再生する(S336)。
次に、図24に基づいて、上述したUIコンテンツ再生処理S336について説明する。
図24は、携帯端末装置307にて実行されるコンテンツ再生処理S336の流れを示すフローチャートである。
UIコンテンツは、上述したように、図19に示すデータ構造をもつ。携帯端末307は、このようなUIコンテンツの内部構造を解釈し、UIコンテンツを構成する各要素のデータを取り出す(S340)。つづいて、携帯端末307は、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401の記述内容に基づいて表示すべき画面を特定し、画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402の記述内容と、該画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402から参照されているメディアファイルとに基づいて、画面を生成して表示する(S341)。その後、携帯端末307は、画面レイアウト・イベント処理記述ファイル1402の記述内容に基づいて、例えばユーザ入力操作といったイベントの発生をチェックする(S342)。発生したイベントが、UIコンテンツ再生終了を指示するユーザ操作を受け付けたというイベントであったり、または、UIコンテンツの再生が完了したというイベントであったりした場合(S343:YES)、携帯端末307は、UIコンテンツの再生処理を終了する。ユーザによる表示機器(レンダラ)の選択機能呼出の指示を受け付けた場合、あるいは、UIコンテンツの記述内容に基づいて表示機器選択機能が呼び出された場合(S344:YES)、携帯端末307は、処理中のUIコンテンツを再生可能なHNW301内にあるレンダラ(DMR)群を、レンダラリストとして表示する(S345)。携帯端末307は、DMCの機能を有するため、処理中のUIコンテンツに対し、そのUIコンテンツを再生可能なレンダラを判別することができる。ユーザによりレンダラリストのなかからレンダラが選択されると、携帯端末307は、選択されたレンダラ(例えばテレビ316)に対し、コンテンツ再生要求としてUIコンテンツIDを送信する(S346)。
なお、以上の説明では、望ましい一実装例として、表示機器(レンダラ)選択機能を呼び出すための処理(画面遷移や表示など)がUIコンテンツの記述内容に基づいて実行される場合について説明したが、これらの処理は、携帯端末307の内部に予め格納されているプログラムに基づいて実行されるものであってもよい。すなわち、携帯端末307は、例えば、ユーザによる予め定めれた特定の操作を受け付けたとき、表示機器(レンダラ)選択機能を呼び出すように構成されたものであってもよい。
また、図24に示した処理において、ユーザにレンダラを選択させるための処理は省略されてもよい。例えば、処理中のUIコンテンツを表示可能なレンダラの選択肢が、携帯端末307の他に1台しかない場合、その1台のレンダラでコンテンツを再生することをユーザに告げる「〜の機器で表示します」のようなメッセージを表示して、自動的にその1台のレンダラにて処理中のUIコンテンツの再生を開始するように構成されていてもよい。
また、NFC(Near Field Communication)や有線通信を利用して携帯端末307とテレビ316とが接続されている場合は、携帯端末307からテレビ316へ直接UIコンテンツIDが送信されてもよい。例えば、赤外線リモコンのような近接通信を用いて、携帯端末307からテレビ316にUIコンテンツIDを送付するだけで、テレビ316をUIコンテンツを再生するレンダラとして用いることができるように構成してもよい。
さらに、HNW301内にメディアサーバが複数存在する場合、UIコンテンツIDに、当該UIコンテンツIDが格納されているメディアサーバを特定するためのDMSアドレスが付加されていてもよい。図25に示したように、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401は、DMSアドレスが付加されたUIコンテンツIDが含まれている。換言すれば、携帯端末307は、メディアサーバ内でUIコンテンツを一意に指定するためのUIコンテンツIDと、HNW301において該メディアサーバを一意に指定するためのDMSアドレスとを、レンダラに送信するように構成されていてもよい。
次に、メディアサーバ303において実行される処理について、図26に基づいて説明する。
図26は、メディアサーバ303において実行される処理の流れを示すフローチャートである。
携帯端末307からのアルバムリスト情報要求を受け付けると(S350:YES)、メディアサーバ303は、自機内に格納されているアルバム表示UIコンテンツを検索してアルバムリスト情報を作成し、作成したアルバムリスト情報を携帯端末307に送信する(S352)。
アルバムリスト情報の作成に際し、メディアサーバ303は、コンテンツ管理テーブル1410を用いる。アルバムリスト情報の要求を受け取ったメディアサーバ303は、このコンテンツ管理テーブル1410の中から、album属性を持つUIコンテンツをリストアップする。さらにメディアサーバ303は、リストアップしたUIコンテンツに、例えばUIコンテンツのタイトルが対応付けされたアルバムリスト情報を作成する。ここで、UIコンテンツのタイトルは、UIコンテンツ内に含まれているタイトルを取り出したものであってもよいし、コンテンツ管理テーブルから取り出したものであってもよい。あるいは、コンテンツIDをタイトルとして扱ってもよい。
レンダラからUIコンテンツIDを受信すると(S351:YES)、メディアサーバ303は、コンテンツが蓄積されえているコンテンツ蓄積部から、受信したUIコンテンツIDにより指定されたコンテンツを読み出して、読み出したUIコンテンツをレンダラに配信する。
なお、例えば、メディアサーバ303は、UIコンテンツIDを受信する際に、同時に、UIコンテンツを再生するレンダラを指定するレンダラ指定情報を受け取り、レンダラ指定情報により指定されたレンダラの処理能力(たとえば表示能力)に応じてUIコンテンツを加工(コンテンツ変換)してから、加工されたUIコンテンツをレンダラに配信するように構成されていてもよい。このような構成は、表示能力に差を有する異なるレンダラに対しUIコンテンツを配信する必要が場合に有効である。UIコンテンツの加工としては、例えば、UIコンテンツ1400の画面レイアウト記述部403を差し替える、あるいは、画面レイアウト記述部1403の一部を配信先のレンダラに応じて書き換えるなどの処理が挙げられる。さらには、特定のレンダラ(例えばテレビ316)に専らUIコンテンツが配信される場合、ユーザに表示機器(レンダラ)選択の機会を与える必要がなくなる。このような場合には、UIコンテンツデータに対し、表示機器選択機能を指定している部分を削除する、あるいは、他の処理の指定に置換するといった加工を行うことも有効である。
次に、レンダラであるテレビ316にて実行される処理について、図27に基づいて説明する。
図27は、レンダラであるテレビ316にて実行される処理の流れを示すフローチャートである。
レンダラであるテレビ361は、携帯端末307からUIコンテンツIDを受信すると(S360:YES)、UIコンテンツの配信を要求するために、受信したUIコンテンツIDをメディアサーバ303に送信する(S361)。この際、上述したように、UIコンテンツを再生するレンダラを指定するレンダラ指定情報や、レンダラの処理性能を示す情報をあわせて送信する構成を採用してもよい。また、上述したように、HNW301内に複数のメディアサーバ(DMS)がある場合には、携帯端末307から、UIコンテンツIDとあわせて、DMSアドレスが送信されてくる。この場合、レンダラであるテレビ316は、受信したUIコンテンツIDを、DMSアドレスにより指定されるメディアサーバに転送するように構成されていることが好ましい。
レンダラであるテレビ316は、UIコンテンツを受信すると(S362:YES)、UIコンテンツ再生処理を実行する(S363)。UIコンテンツ再生処理361の内容は、図24に示したものと基本的に同等であるが、実現される動作は受信したUIコンテンツの内容に依存する。これらの処理によって、図18に示したような画面遷移が実現され、携帯端末307とテレビ316とで、同じようにアルバムを閲覧することができる。
携帯端末307は、保持しているコンテンツと同一のコンテンツをFNW302に属するレンダラでも再生させることができる。これにより、携帯端末307を所持するユーザは、FNW302においても、上述したHNW301にいる場合と同様に、HNW301に属するメディアサーバ303に蓄積されているコンテンツを視聴することができる。以下、この処理について説明する。
図28は、HNW301とFNW302と携帯端末307とからなるコンテンツ配信システムの構成を示すシステム構成図であり、特に、UIコンテンツを保持している携帯端末307がFNW302に持ち込まれた状態を示すものである。
図28に示したように、携帯端末307は、HNW301においてメディアサーバ303から取得したアルバム表示UIコンテンツを保持した状態(図23:S337でYESの判定がなされた後の状態)でFNW302に持ち込まれる。なお、携帯端末307は、FNW302内に持ち込まれてからUIコンテンツ再生処理(図23:S338)を開始してもよいし、あるいは、UIコンテンツ再生処理(図23:S338)中にFNW302に持ち込まれてもよい。携帯端末307がFNW302内に入ると、実施形態1に説明した処理により、FGW305とHGW304との間の通信経路が確立される。
FGW305において、携帯電話307が当該携帯端末307内に保持しているUIコンテンツをレンダラ306に再生させる処理は、図24に示した処理に相当する。ただし、当該UIコンテンツを再生するレンダラはFGW305内のレンダラである必要があるので、図24の処理S345は、携帯端末307がFGW305からFGW305の管理化にあるレンダラのレンダラリストを取得する処理に変更される。そして、ユーザが携帯端末307にてレンダラリストのなかからレンダラ306を選択すると、携帯端末307は選択されたレンダラ306に対して、UIコンテンツIDをコンテンツ再生要求として送信する。
ここで、携帯端末307がレンダラ306に対して送信するUIコンテンツIDは、携帯端末307が保持しているUIコンテンツ(具体的にはアルバム表示用UIコンテンツ)から抽出されたUIコンテンツIDである。すなわち、本実施形態に係る携帯端末307は、保持しているアルバム表示UIコンテンツのなかから該UIコンテンツのUIコンテンツIDを抽出し、抽出したUIコンテンツIDを、再生すべきコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報としてレンダラ306に送信するものである。
レンダラ306は、携帯端末307から取得したUIコンテンツIDを、FGW305とHGW306とを介してメディアサーバ303に送信し、コンテンツの配信を要求する。メディアサーバ303は、これに応じ、レンダラ306から受け付けたUIコンテンツIDにより指定されるUIコンテンツを自機内から読み出し、読み出したUIコンテンツを、HGW304とFGW305とを介して、レンダラ306に配信する。この際の、レンダラ306における処理は、UIコンテンツIDの送信先とUIコンテンツの配信元とがFGW305である点を除けば、図27と同様である。
なお、実施形態1での主たるコンテンツ入手方法と同様、携帯端末307が、再生すべきコンテンツを指定するUIコンテンツIDと、コンテンツを再生するレンダラ306を指定するアドレスとを、FGW305とHGW304とを介してメディアサーバに送信し、メディアサーバが、受信したUIコンテンツIDとレンダラのアドレスとに基づいて、UIコンテンツIDに対応するコンテンツを、レンダラ306に対して配信する構成にしてもよい。
また、FGW305がHGW304との間に通信経路を確立するために必要なHGW304のアドレスおよび認証情報(接続用IDとパスワード)は、UIコンテンツに予め格納しておくことができる。この場合、携帯端末307は、HGW304のアドレスと認証情報をUIコンテンツから抽出し、抽出したアドレスおよび認証情報に基づいて、HGW304との通信を確立するように構成されていてもよい。UIコンテンツに含まれる、図23に示した画面遷移・機能呼出記述ファイル1401においては、HGW304のアドレスと認証情報とが、DMSアドレスとUIコンテンツIDとに併記されている。携帯端末307は、UIコンテンツからこのアドレスと認証情報とを抽出して、FGW305に与えることができる。もちろん、HGW304のアドレスと接続用IDとパスワードとは、UIコンテンツID同様に、画面遷移・機能呼出記述ファイルに記述されなければならないものではなく、UIコンテンツデータの中に含まれているものであればよい。
以上の処理により、FNW302においても、携帯端末307は、保持しているUIコンテンツと同一のコンテンツを、レンダラ306にて再生することが可能になる。ここで、ユーザが行わなければならい操作は、携帯端末がHNW301にある場合も、FNW302にある場合も、同じ操作になる。
以上で、携帯端末307は、保持しているコンテンツと同一のコンテンツをFNW302に属するレンダラでも再生させることができることについて説明した。また、以上の説明では、携帯端末307は、HNW301においてUIコンテンツをメディアサーバ303から直接取得するものと仮定した。
しかしながら、携帯端末307が自機内に保持しているUIコンテンツが、HNW301においてメディアサーバ303から直接取得したものでなくとも、上記の処理を実現できることは言うまでもない。すなわち、例えば電子メールなどの通信手段を用いて他の通信装置から携帯端末307に転送されたUIコンテンツであっても、そのUIコンテンツにUIコンテンツIDが含まれていれば、携帯端末307は上記の処理を実現することができる。また、携帯端末307が自機内に保持しているUIコンテンツが、任意の記憶媒体を介して取得されたものであっても、上記の処理を実現することができる。
図30は、HNW301とFNW302と携帯端末307と携帯端末307´とを含んで構成されているコンテンツ配信システムの構成を示すシステム構成図であり、特に、携帯端末307´に携帯端末307からUIコンテンツが転送された状態を示すものである。なお、携帯端末307´は、これまでに説明した携帯端末307と同の構成を有するものである。
携帯端末307と携帯端末307´との構成が同等なので、当然ながら、携帯端末307´は、FGW302において携帯端末307と同様のUIコンテンツ再生処理を実行する。また、レンダラ306も図27に示した処理を実行する。これにより、ユーザはHNW301にいる場合と同じ操作により、レンダラ306でアルバム表示UIコンテンツを閲覧することが可能となる。またこの場合は、遠く離れた第三者でも、例えば携帯端末網を通じてアルバム表示UIコンテンツを受け取り、HNW内での操作と同じ操作で、例えば手元のテレビ(レンダラ)で、アルバムを閲覧することが可能である。
ただし、この例では、第三者の携帯端末307´を用いて、FGW305をUIコンテンツ転送元のHGW304に接続・ログインさせる必要があるため、UIコンテンツ内に、HGW304を指定するアドレスと、HGW304にログインするための接続用IDおよびパスワードを含めておく必要がある。なお、この場合も、HGWアドレスと接続用IDとパスワードとは、画面遷移・機能呼出記述ファイル401内に必ずしも記述されている必要はなく、UIコンテンツデータの中のどこかにその情報があればよい。あるいは、UIコンテンツデータそのものに記述されていなくとも、別の手段で、UIコンテンツデータ転送時に、合わせてこれらの情報を転送することで、携帯端末307´が入手してもよい。携帯端末307´は、この情報を用いてHGW304にアクセス・ログインして、図28と同様に、UIコンテンツを指定したレンダラに表示させることが可能となる。
以上の説明では、携帯端末307とテレビ316(またはレンダラ306)とが、同じアルバム表示UIコンテンツを再生するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、テレビ316(またはレンダラ306)は、携帯端末307から直接UIコンテンツを受け取るわけではないので、常に同じアルバム閲覧に対しての利用に限定されるものではない。
図31は、携帯端末307がテレビ316(またはレンダラ306)に再生させるほかのUIコンテンツを示す説明図である。
例えば、図19における「アルバムの一覧」選択の後に、携帯端末307が図31に示すような、アルバム指定用UIコンテンツを受け取ってもよい。これはすなわち、図23において、アルバムリスト情報要求送信(S332)後の、S333、S334、S335、および、S336を省略し、さらに、S337にてアルバム指定用のUIコンテンツを受信したものとみなすことができる。その後の携帯端末307やテレビ316(またはレンダラ306)、メディアサーバ303の動作は、上述したものと同様である。アルバム指定用UIコンテンツには、アルバム選択のための画面表示情報と、選択可能な各アルバムに対応するアルバム表示UIコンテンツIDと、表示機器指定の機能起動と、選択されたアルバム表示UIコンテンツIDを送信するための操作や機能起動が記述されている。このため、ユーザがアルバムと表示機器(レンダラ)を選択後、選択したアルバムに対応するアルバム表示用UIコンテンツIDが、テレビ316を介してメディアサーバ303に送信され、テレビ316にて選択したアルバムを閲覧可能となる。
なお、本実施形態において、UIコンテンツは、あらかじめメディアサーバ303に保存されているものとしているが、UIコンテンツの作成手段、保存手段については特に限定しない。ただし、UIコンテンツ内には、少なくともHGW304の管理下にあるコンテンツ群の中で、そのUIコンテンツを一意に決めることができるコンテンツ指定情報を含んでいる必要がある。すなわち、HGW304の管理下にあるメディアサーバが1台であれば、コンテンツ指定情報は、該メディアサーバの中でUIコンテンツを一意に指定するUIコンテンツIDで十分である。逆に、メディアサーバが複数台あるときには、HGW304の管理下にあるメディアサーバのなかで、そのUIコンテンツを格納しているメディアサーバを特定するDMSアドレスと、そのメディアサーバに格納されているコンテンツのなかで、そのUIコンテンツを特定するUIコンテンツIDとを組み合わせたコンテンツ指定情報を必要とする。
また、UIコンテンツIDは、例えば、メディアサーバ303のコンテンツ管理部703により付加され得る。なお、コンテンツ管理部703は、UIコンテンツをテレビ316に送信する時点で、該UIコンテンツ内に該UIコンテンツのUIコンテンツIDを付加するものであってもよいし、あるいは、外部から供給されたUIコンテンツをメディアサーバ303内に保存する時点で、該UIコンテンツ内に該UIコンテンツのUIコンテンツIDを付加するものであってもよい。または、メディアサーバ303内で一意に決まることがあらかじめ保障されることを前提に、UIコンテンツ内にすでに含まれる状態で作成されたものが、コンテンツ管理テーブルに登録されたものであってもよい。
また、例えば、携帯端末307にてアルバムを選択し、選択されたアルバムをメディアサーバ303に通知するのではなく、例えば、キーワードをメディアサーバ303に与えることにより、メディアサーバ303が、自機内に格納されているコンテンツのなから与えられたキーワードに該当するコンテンツを選択し、これらをまとめたアルバム表示UIコンテンツを作成し、これに対してメディアサーバ303内で一意に決まるUIコンテンツIDを付加して自機内に格納した上で、アルバム表示UIコンテンツを携帯端末307に渡してもよい。
また、UIコンテンツID以外に、DMSアドレスやHGWアドレス、接続用IDとパスワードといった情報が、UIコンテンツ内に含まれている場合があるが、これらの情報についてもUIコンテンツID同様、UIコンテンツ内に含まれるための手段について特に限定はしない。
最後に、図21と図29とを参照し、UIコンテンツの1記述例について説明する。
図21は、UIコンテンツのうちの画面遷移・機能呼出記述ファイル1401を示したものである。
図29は、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401の構造を概念的に示すデータ構造図である。
図29に示したように、画面遷移・機能呼出記述ファイル1401は、所定の記号(ここでは「&」)により分割された、HGWアドレスと、接続用IDと、パスワードと、DMSアドレスと、UIコンテンツIDと、の記述を含んでいる。
以下、図21に示した画面遷移・機能呼出記述ファイル1401について簡単に説明する。
携帯端末307はwizardタグに囲まれたstepタグを順に実行する。stepタグは、app属性で指定された機能を起動し、起動した機能は、target-name属性に指定されたファイルを、target-type属性で指定されたファイルタイプのファイルとして生成する。また、app属性で指定された機能には、param属性で指定された情報が渡される。
すなわち、一つ目のstepでは、s1.svgのSVGファイルをsvg-viewerで表示することが指定されている。次のstepは、s2.svgのSVGファイルを、さらに次のstepは、s3.svgのSVGファイルを表示することが指定されている。
また、4つめのstepでは、dmr_connectorと呼ばれる機能が呼ばれている。これはDMCの持つ、DMRを指定し接続する機能を使って接続し、paramに記述された、HGWアドレスと接続用IDとパスワードとDMSアドレスとUIコンテンツIDとを、DMRとFGW経由でホームネットワークにアクセスして、指定したUIコンテンツを、指定したDMRに表示することを可能にしている。
この例では、HGWアドレスと接続用IDとパスワードとDMSアドレスとUIコンテンツIDとをすべてDMRに渡して、DMR経由でHGWへアクセスすることになるが、まず最初に、HGWアドレスと接続用IDとパスワードを用いてHGWに接続する機能を呼び出してログインし、その後に、DMRに対してDMSアドレスとUIコンテンツIDとを渡すものとしてもよいし、ユーザから所定の操作を受け付けたときに、HGWにログインしたりDMRを選択する機能を呼び出すものとしてもよい。
また、switchタグは、target-name属性で指定されたファイルの中身を見て、nextstepタグで指定されたステップに遷移先を変更する。すなわち、1つめのswitchタグは、key.txtの中身が、bの際はid属性が1で指定されたステップに遷移することを示している。
図21に示した1402は、画面遷移・機能呼出記述ファイル401の2つめのステップで表示される画面レイアウト・イベント処理記述ファイル(SVGファイルs2.svg)の記述例である。
例えば、svgタグ内のscriptタグにて、表示以外の処理内容が記述される。特にeventタグには各種イベントに対する処理内容が記述されている。例えば、key属性に対応するキーが押下されると、string属性で指定された文字列がfileで指定されたテキストファイルに書き出されてsvg-viewerの処理を終了する。
また、timer属性に指定されたミリ秒が経過後も、同様に、string属性で指定された文字列がfileで指定されたテキストファイルに書き出される。また、imgタグには、表示する画像ファイルが指定されている。よって、例えばs2.svg表示中に、左ソフトキー(soft_left_key)が押下されると、文字列bの入ったkey.txtが生成されるため、画面遷移・機能呼出記述ファイル401の動作に戻ったときに、switch文によって、id=1で指定されたステップに戻ることとなる。
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、本発明は以下のように構成することができる。
本発明に係るゲートウェイ装置は、
ホームネットワーク内に存在するコントローラと通信するコントローラ通信手段と、
ホームネットワーク内に存在するプレイヤと通信するプレイヤ通信手段と、
携帯端末から外部ゲートウェイ情報とアクセス権限を受信する携帯端末通信手段と、
前記携帯端末通信手段が受信した外部ゲートウェイ情報とアクセス権限に基づき、外部ゲートウェイとの通信を確立する外部ゲートウェイ通信手段と、
前記外部ゲートウェイ通信手段により、前記外部ゲートウェイからコンテンツリストを取得するコンテンツリスト取得手段と、
前記コントローラ通信手段により、
取得したコンテンツリストを前記コントローラに送信するコンテンツリスト送信手段と、
前記コントローラ通信手段により受信した操作命令に基づき、転送するコンテンツを確定するコンテンツ確定手段と、
前記外部ゲートウェイから指定コンテンツを前記外部ゲートウェイ通信手段により取得するコンテンツ取得手段と、
取得したコンテンツを前記レンダラ通信手段により前記レンダラに送信するコンテンツ送信手段と、
を含んで構成されていてもよい。
また、本発明に係るゲートウェイ装置においては、前記コントローラと前記レンダラは単一の端末であるように構成されていてもよい。
また、本発明に係るゲートウェイ装置においては、前記コントローラと前記携帯端末は単一の端末であるように構成されていてもよい。
また、本発明に係るゲートウェイ装置は、
ホームネットワーク内に存在するレンダラと通信するレンダラ通信手段と、
携帯端末から外部ゲートウェイ情報とアクセス権限と操作命令を受信する携帯端末通信手段と、
前記携帯端末通信手段が受信した外部ゲートウェイ情報とアクセス権限に基づき、外部ゲートウェイとの通信を確立する外部ゲートウェイ通信手段と、
前記携帯端末通信手段が受信した操作命令に基づき、転送するコンテンツとレンダラを確定するコンテンツ・レンダラ確定手段と、
前記外部ゲートウェイから指定コンテンツを前記外部ゲートウェイ通信手段により取得するコンテンツ取得手段と、
取得したコンテンツを前記レンダラ通信手段により指定レンダラに送信し、再生させるコンテンツ再生手段と、
を含んで構成されていてもよい。
また、本発明に係るゲートウェイ装置は、前記レンダラはDLNAに対応したDMRであり、前記レンダラ通信手段はDLNAに準拠するように構成されていてもよい。
また、本発明に係るゲートウェイ装置において、前記携帯端末は携帯電話であるように構成されていてもよい。
また、本発明に係る携帯端末は、
ホームネットワーク内のメディアサーバ内で、UIコンテンツ自身が一意に決まるUIコンテンツIDをUIコンテンツ内に含むUIコンテンツを取得するためのUIコンテンツ取得手段と、
取得したUIコンテンツを再生するためのUIコンテンツ再生手段と、
取得したUIコンテンツ内のUIコンテンツIDをホームネットワーク内のレンダラに送信するためのUIコンテンツ送信手段と、
を含んで構成されていてもよい。
また、本発明に係る携帯端末は、取得したUIコンテンツを保持するためのUIコンテンツ保持手段を持つように構成されていてもよい。
また、本発明に係る携帯端末は、取得したUIコンテンツを転送するためのUIコンテンツ転送手段を持つように構成されていてもよい。
本発明に係るゲートウェイ装置は、
外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツを、自機の管理下にあるレンダラに配信するためのゲートウェイ装置であって、
上記外部ゲートウェイを指定するための外部ゲートウェイ指定情報を、当該ゲートウェイ装置と通信可能な携帯端末を介して取得する外部ゲートウェイ指定情報取得手段と、
上記外部ゲートウェイ指定情報により指定された上記外部ゲートウェイとの間に、通信経路を確立する通信経路確立手段と、
上記外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツを、上記通信経路確立手段により確立された通信経路を介して、上記外部ゲートウェイから取得するコンテンツ取得手段と、
上記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツを、当該ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラに配信するコンテンツ配信手段と、を備えている、
ように構成されていてもよい。
上記の構成によれば、当該ゲートウェイ装置は、携帯端末を介して取得した外部ゲートウェイ指定情報により指定される外部ゲートウェイとの間に通信経路を確立する。そして、該通信経路を介して外部ゲートウェイ装置の管理下にあるコンテンツを取得し、取得したコンテンツを当該ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラに配信する。
従って、第1の外部ゲートウェイを指定する外部ゲートウェイ指定情報を当該ゲートウェイ装置に送信する携帯端末によれば、当該ゲートウェイ装置は第1の外部ゲートウェイとの間に通信経路を確立するし、第2の外部ゲートウェイを指定する外部ゲートウェイ指定情報を送信する携帯端末によれば、当該ゲートウェイ装置は、第2の外部ゲートウェイとの間で通信経路を確立する。
すなわち、自宅のホームゲートウェイを指定する外部ゲートウェイ指定情報を送信する携帯端末を、当該ゲートウェイ装置が設置された別宅に持ち込めば、別宅の当該ゲートウェイ装置は、自宅のホームゲートウェイとの間に通信経路を確立する。これにより、該通信経路を介して、別宅の当該ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラに対して、自宅のホームゲートウェイの管理下にあるコンテンツを配信することができる。
本発明に係るゲートウェイ装置は、
上記外部ゲートウェイにより発行された認証情報を、上記携帯端末を介して取得する認証情報取得手段を更に備え、
上記接続確立手段は、取得した上記認証情報を用いて上記外部ゲートウェイとの間に認証された通信経路を確立するものである、
ことが好ましい。
上記構成によれば、当該ゲートウェイ装置は、上記携帯端末から認証情報を取得し、その認証情報を用いて、上記外部ゲートウェイとの接続を確立する。従って、上記外部ゲートウェイは、携帯端末を介して認証情報を与えたゲートウェイ装置以外からのアクセスを拒否することが可能になるという更なる効果を奏する。
ユーザの持ち歩く携帯端末と、視聴対象となるコンテンツが蓄積されているメディアサーバを管理する外部ゲートウェイとは、予め関連付けがなされていることが好ましい。例えば、携帯端末は、予め上記外部ゲートウェイから与えられた上記認証情報を保持しているものであってもよいし、あるいは、上記外部ゲートウェイから上記認証情報を取得するものであっても良い。また、上記認証情報は永続的なものであってもよいが、所定の有効期限を有するものであることが好ましい。この有効期限は、上記認証情報が有効な時間によって定義されるものであってもよいし、あるいは、上記認証情報によるアクセスが可能な回数の上限などアクセス回数で規定されていてもよい。また、携帯端末とゲートウェイ装置の物理的ないしは仮想的な接続が無効になった際に有効期限が切れるようにしてもよい。セキュア性を求めるのであれば、アクセス権限を与える携帯端末とゲートウェイ装置との接続は、ケーブルやクレードル等による物理的な接触を伴うものであって、物理的に両者を切り離すとゲートウェイ装置に与えられていたアクセス権限が剥奪されることが直感的であり望ましい。
上記ゲートウェイ装置は、
上記外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツのなかで、再生するべきコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報を、上記携帯端末から取得するコンテンツ指定情報取得手段を更に備え、
上記コンテンツ取得手段は、上記コンテンツ指定情報により指定されたコンテンツを、上記外部ゲートウェイから取得するものである、
ことが好ましい。
上記構成によれば、当該ゲートウェイ装置は、携帯端末から取得したコンテンツ指定情報により指定されたコンテンツを上記外部ゲートウェイ装置から取得し、取得したコンテンツをレンダラに配信する。従って、上記構成によれば、レンダラに配信されるコンテンツを、携帯端末にて指定することが可能になるという更なる効果を奏する。
本発明に係るゲートウェイ装置は、
当該ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラのなかで、上記コンテンツを再生するレンダラを指定するためのレンダラ指定情報を、上記携帯端末から取得するレンダラ指定情報取得手段を更に備え、
上記コンテンツ配信手段は、上記レンダラ指定情報により指定されたレンダラに、上記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツを配信するものである、
ことが好ましい。
上記の構成によれば、当該ゲートウェイ装置は、携帯端末から取得したレンダラ指定情報により指定されたレンダラに外部ゲートウェイから取得したコンテンツを配信する。従って、上記構成によれば、コンテンツの配信先となるレンダラを、携帯端末にて指定することが可能になるという更なる効果を奏する。
本発明に係るゲートウェイ装置は、
上記外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツのリストであるコンテンツリストを取得することを要求するコンテンツリスト要求を、上記携帯端末から受け付けるコンテンツリスト要求受付手段と、
上記コンテンツリスト要求受付手段が受け付けたコンテンツコンテンツリスト要求を、上記通信経路確立手段により確立された通信経路を介して、上記外部ゲートウェイに転送するコンテンツリスト要求転送手段と、
を更に備えていることが好ましい。
上記構成によれば、携帯端末が発するコンテンツリスト要求を、外部ゲートウェイに転送することができる。
なお、当該ゲートウェイ装置は、更に、コンテンツリスト要求に対する応答として外部ゲートウェイが送信するコンテンツリストを受信し、受信したコンテンツリストを携帯端末に転送するコンテンツリスト転送手段を備えていてもよく、この場合、外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツを携帯端末にて選択して指定することができる。
本発明のゲートウェイ装置は、
DLNAプロトコルに従うコンテンツリスト要求であるDLNAコンテンツリスト要求を、コントローラから受け付けるDLNAコンテンツリスト要求受付手段と、
上記外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツのリストであるコンテンツリストを、上記通信経路確立手段により確立された通信経路を介して上記外部ゲートウェイから取得するコンテンツリスト取得手段と、
上記DLNAコンテンツリスト要求に応じて、上記コンテンツリスト取得手段により取得されたコンテンツリストを、DLNAプロトコルに従って上記コントローラに送信するコンテンツリスト送信手段と、
上記コンテンツリストに属するコンテンツのなかで再生すべきコンテンツを指定するコンテンツ指定情報を含むコンテンツ配信要求であって、DLNAプロトコルに従うDLNAコンテンツ配信要求を、当該ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラのうちの何れか1つから受け付けるDLNAコンテンツ配信要求受付手段と、を更に備え、
上記コンテンツ取得手段は、上記DLNAコンテンツ配信要求に含まれるコンテンツ指定情報により指定されたコンテンツを、上記外部ゲートウェイから取得するものであり、
上記コンテンツ配信手段は、上記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツを、DLNAプロトコルに従って、上記DLNAコンテンツ配信要求の送信元であるレンダラに配信するものである、
ことが好ましい。
当該ゲートウェイ装置は、コントローラからDLNAプロトコルに従ったコンテンツリスト要求があれば、外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツのコンテンツリストを外部ゲートウェイから取得して、DLNAプロトコルに従ってコントローラに返す。
また、当該ゲートウェイ装置は、レンダラからDLNAプロトコルに従うコンテンツ配信要求を受ければ、要求されたコンテンツを外部ゲートウェイから取得して、DLNAプロトコルに従ってレンダラに返す。
従って、当該ゲートウェイ装置は、上記コントローラと上記レンダラとに対し、DLNAに準拠したメディアサーバ(DMS)として振舞うことが可能になるという効果を奏する。
DLNAは標準化された規格であり、家電各社からDLNAに対応したTVやHDDレコーダなどが発売されている。これらの機器をそのまま利用できると、レンダラの選択肢が広がる。映画を視聴するときには、携帯端末の小さなディスプレイではなく、大画面のテレビで視聴することが可能であるなど、コンテンツの種類に応じて最適な再生端末をTPOに応じて選択することが可能になる。
本発明のゲートウェイ装置においては、上記コントローラと上記レンダラとは、一体化されたものである、ことが好ましい。
メディアサーバ内のコンテンツのリストを得て、コンテンツを選択するコントローラと、そのコンテンツを再生するレンダラとが一体化されていると、ユーザの操作する端末(コントローラ)でコンテンツが再生されることになるので、ユーザにとり直感的で分かりやすコンテンツ再生環境を実現できるという更なる効果を奏する。
本発明のゲートウェイ装置においては、上記コントローラと上記携帯端末とは、一体化されたものである、ことが好ましい。
ユーザの持ち歩く携帯端末がコントローラとなれば、携帯端末を用いてメディアサーバ内のコンテンツリストを得て、レンダラおよびコンテンツを選択することができるようになるという更なる効果を奏する。
本発明のゲートウェイ装置においては、上記携帯端末は、携帯電話であることが好ましい。
携帯電話はユーザが肌身離さず持ち歩く端末で、個人が占有する端末である。ある特定の携帯電話を利用するユーザは通常一人に限定されるので、機器認証をユーザ認証に代えることができる。常に持ち歩く携帯電話を携帯端末として利用することで、宅外でもホームネットワーク内のコンテンツにアクセスすることが可能になる。
上記携帯端末は、自機と予め関連付けられた外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツを、自機と通信可能なゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラにて再生させるための携帯端末であって、
上記外部ゲートウェイを指定するための外部ゲートウェイ指定情報を、上記ゲートウェイ装置に送信する外部ゲートウェイ指定情報送信手段と、
上記外部ゲートウェイの管理下にあるコンテンツのリストであるコンテンツリストを、上記外部ゲートウェイから直接に、あるいは、上記外部ゲートウェイから上記ゲートウェイ装置を介して、取得するコンテンツリスト取得手段と、
上記コンテンツリスト取得手段により取得されたコンテンツリストのなかで、ユーザにより選択されたコンテンツを指定するためのコンテンツ指定情報を、上記ゲートウェイ装置に送信するコンテンツ指定情報送信手段と、
上記ゲートウェイ装置の管理下にあるレンダラのなかで、上記コンテンツ指定情報により指定されたコンテンツを再生するレンダラを指定するためのレンダラ指定情報を、上記ゲートウェイ装置に送信するレンダラ指定情報送信手段と、
を備えて構成され得る。
また、上記携帯端末は、自機が現在、上記ゲートウェイ装置の管理下にあるネットワーク、または、上記外部ゲートウェイの管理下にあるネットワークのうち、何れのネットワーク内に存在しているのかを判定する、ネットワーク判定手段を更に備え、
当該携帯端末は、自機が上記外部ゲートウェイの管理下にあるネットワーク内に存在しているときには、DLNAに準拠したコントローラとして機能するものである、
ように構成され得る。
本発明に係るコンテンツ再生装置は、
コンテンツ蓄積装置に蓄積されているコンテンツを取得して再生するコンテンツ再生装置であって、
上記コンテンツ蓄積装置において自己を一意に特定するコンテンツIDを格納したコンテンツID格納型コンテンツを、上記コンテンツ蓄積装置から取得するコンテンツID格納型コンテンツ取得手段と、
上記コンテンツID格納型コンテンツに含まれているコンテンツIDを、他のコンテンツ再生装置に送信するコンテンツID送信手段と、を備えている、
ように構成されていてもよい。
上記の構成によれば、当該コンテンツ再生装置が取得したコンテンツID格納型コンテンツに含まれているコンテンツIDを、他のコンテンツ再生装置に送信する。コンテンツIDは上記コンテンツ蓄積装置においてコンテンツを一意に特定できるものであるので、上記コンテンツIDを受信した他のコンテンツ再生装置は、送信元である当該コンテンツ再生装置が上記コンテンツ蓄積装置から取得したコンテンツID格納型コンテンツを一意に特定することができる。すなわち、上記構成によれば、当該コンテンツ再生装置が上記コンテンツ蓄積装置から取得して再生するコンテンツID格納型コンテンツと同一のコンテンツID格納型コンテンツを、他のコンテンツ再生装置にも取得させたり、再生させたりすることが可能になるという効果を奏する。
本発明のコンテンツ再生装置は、上記コンテンツ蓄積装置を管理している外部ゲートウェイにより発行された認証情報を、外部ゲートウェイから取得する認証情報取得手段と、
上記認証情報取得手段により取得された認証情報を、上記他のコンテンツ再生装置を管理するゲートウェイ装置に送信する認証情報送信手段と、を更に備えている構成としてもよい。
また、本発明のコンテンツ再生装置においては、上記コンテンツID格納型コンテンツは、上記コンテンツ蓄積装置を管理している外部ゲートウェイ装置により発行された認証情報を含んだものであり、当該コンテンツ再生装置は、上記コンテンツID格納型コンテンツに含まれている認証情報を、上記他のコンテンツ再生装置を管理するゲートウェイ装置に送信する認証情報送信手段を更に備えている、構成としてもよい。
本発明に係るコンテンツ再生装置においては、上記コンテンツID格納型コンテンツ取得手段が取得したコンテンツID格納型コンテンツを保持するコンテンツID格納型コンテンツ保持手段を更に備えている、
ことが好ましい。
上記構成によれば、上記コンテンツ再生装置は、コンテンツID格納型コンテンツを保持することができる。従って、上記コンテンツ蓄積装置からコンテンツID格納型コンテンツを取得したのとは、異なる時間、また、異なる場所で、コンテンツID格納型コンテンツを再生することができる。
例えば、コンテンツ蓄積装置が自宅にあり、他のコンテンツ再生手段が別宅にある場合、自宅にあるコンテンツ蓄積装置から取得したコンテンツを当該コンテンツ再生装置内に保持して、別宅に訪れることができる。ここで、別宅の他のコンテンツ再生装置が自宅のコンテンツ蓄積装置からコンテンツを取得可能に構成されていれば、当該コンテンツ再生装置と別宅のコンテンツ再生装置とで、同一のコンテンツを再生することが可能になる。
なお、上記コンテンツ再生装置は、自己を一意に特定するコンテンツIDを格納したコンテンツID格納型コンテンツを再生するコンテンツ再生装置であって、少なくとも、上記コンテンツID格納型コンテンツに含まれているコンテンツIDを、他のコンテンツ再生装置に送信するコンテンツID送信手段を備えていればよい。
最後に、フォーリンゲートウェイ(FGW)305に含まれる各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、フォーリンゲートウェイ305は、各機能を実現する画像表示プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるフォーリンゲートウェイ305の画像表示プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、フォーリンゲートウェイ305に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、スライドショー表示装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、携帯端末307に含まれる各ブロックも、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、フォーリンゲートウェイ305について上述したのと同様に、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、ホームゲートウェイ(HGW)304に含まれる各ブロックも、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、フォーリンゲートウェイ305について上述したのと同様に、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。