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JP2005059177A - インパクト回転工具 - Google Patents

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Takashi Yoshida
吉田  孝
Yukihiko Okamura
幸彦 岡村
Kenji Sakamoto
健二 阪本
Mitsumasa Mizuno
光政 水野
Koichi Teraura
浩一 寺裏
Hiromiki Inoue
弘幹 井上
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Abstract

【課題】 コストアップや大型化を回避しつつ、モータの駆動制御を行うことのできるインパクト回転工具を提供する。
【解決手段】 インパクト回転工具1特有の回転速度の変動を利用することで、ブラシレスモータ4を最大効率で駆動するようにした。すなわち、回転子位置検出部24から出力される回転子位置検出信号に基づき、ブラシレスモータ4の回転速度を算出する。また、この回転速度の変動の振幅値及び振幅の中心値を算出し、事前に実測した測定結果に基づいて振幅値と振幅の中心値とから設定された負荷トルクテーブルにより、算出した振幅値及び振幅の中心値に対応する負荷トルクを導出する。そして、この負荷トルクと回転速度に対応する電流位相を、最大効率が得られる電流位相βとして導出するようにした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ボルトやナット、あるいはネジの締め付け作業に使用するインパクト回転工具に関する。
ブラシレスモータと、このモータの回転力が減速して伝達される駆動軸と、駆動軸にカム機構を介して結合されたハンマと、駆動軸と同軸上に配設された出力軸と、出力軸に連結され、ハンマの所定の部位と軸方向に重畳して配設されるアンビルと、ハンマを出力軸側に付勢するバネとを備え、駆動軸及びカム機構を介して回転力がハンマに伝達されると、ハンマとアンビルとが衝撃的に係合する動作が繰り返し行われることで、間欠的な回転衝撃力がアンビルを介して出力軸に伝達されるように構成されたインパクト回転工具が知られている(例えば、下記特許文献1)。
この種のインパクト回転工具においては、最大効率でモータを作動させるため、電流センサを用いてモータ電流をフィードバック制御するように構成する場合がある。
特開2000−317854号公報
しかしながら、前記のように、電流センサを用いてモータの制御を行う構成にあっては、該電流センサが比較的高価なものであるため、インパクト回転工具のコストアップを招来することとなるとともに、該電流センサを設置するためのスペースが必要となり、インパクト回転工具の大型化も招く。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コストアップや大型化を回避しつつ、モータの駆動制御を行うことのできるインパクト回転工具を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係るインパクト回転工具は、ブラシレスモータと、前記ブラシレスモータにより回転力が伝達された駆動軸に軸方向に移動可能に支持されるハンマがアンビルを間欠的に打撃することにより、前記アンビルを支持する出力軸に前記駆動軸の回転力を伝達する動力伝達機構と、前記ブラシレスモータを駆動する駆動部とを備えたインパクト回転工具において、前記駆動部は、前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、前記検出した回転速度と前記ブラシレスモータの回転速度の目標値とに基づき、前記回転速度の制御値を導出する速度制御部と、前記検出した回転速度の変動の振幅値及びその振幅の中心値を算出し、この振幅値及び中心値から所定のトルク値を示すトルク値信号を出力するトルク値信号発生部と、前記トルク値信号発生部及び回転速度検出部の各出力に基づき、最大効率が得られる電流位相を設定する電流位相設定部とを備える。
また、前述のインパクト回転工具において、前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の振幅値が、空回り振幅値として設定された値を一定期間下回ったときに前記ブラシレスモータが空回り状態であると判定する機能をさらに備えており、空回り判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、空回り用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力する。
さらに、前述のインパクト回転工具において、前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の変化の割合が所定の閾値を一定期間上回ったときに前記ブラシレスモータが加速状態であると判定する機能をさらに備えており、加速判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、加速用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力する。
さらに、前述のインパクト回転工具において、前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の振幅値がロック振幅値として設定された値を上回り、且つ振幅の中心値がその閾値を下回ると前記ブラシレスモータがロック状態であると判定する機能をさらに備えており、ロック判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、ロック用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力する。
さらに、前述のインパクト回転工具において、前記電流位相設定部は、前記トルク値信号発生部及び回転速度検出部の各出力に代えて、前記トルク値信号発生部の出力と前記ブラシレスモータの回転速度の目標値とに基づき、最大効率が得られる電流位相を設定する。
本発明によれば、ブラシレスモータの回転速度を検出し、この検出した回転速度の変動の振幅値及びその振幅の中心値を算出するとともに、この振幅値及び中心値から所定のトルク値を示すトルク値信号を生成し、このトルク値信号と検出した回転速度とに基づき、最大効率が得られる電流位相を設定するようにしたので、ブラシレスモータに流れる電流を電流センサを用いて最大効率が得られる電流位相を設定する場合に比して、コストアップや大型化を回避しつつ、ブラシレスモータの駆動制御を行うことができる。
以下、本発明に係るインパクト回転工具の実施形態について説明する。
図1は、インパクト回転工具の全体構成を示す一部破断図、図2は、インパクト回転工具におけるインパクト機構の要部構成及び動作を示す図である。
図1に示すように、インパクト回転工具1は、動力伝達部2と、出力軸3と、ブラシレスモータ4、モータ駆動装置5とを有し、動力伝達部2は、駆動軸6、遊星歯車機構7、ハンマ8及びアンビル9を備えて構成されている。
駆動軸6は、ブラシレスモータ4により生成された回転力が遊星歯車機構7により減速して伝達されるものである。
ハンマ8は、出力軸3側の面に突出形成された打撃部10を備えた略円筒形状を有する部材であり、カム機構11を介して駆動軸6に回転自在に外嵌している。このカム機構11は、駆動軸6の外周面適所に形成された断面V字形のカム溝12と、ハンマ8の内周面に形成されたカム溝13と、両カム溝12,13に係合する剛球14とを備えて構成されており、ハンマ8は、このカム機構11により駆動軸6に対し相対的な軸方向の移動及び軸周り方向の移動が規制されている。また、図1、図2に示すように、ハンマ8は、バネ15により出力軸側に付勢されている。
図2に示すように、アンビル9は、出力軸3と連結された輪状の基部16と、該基部16から外周側に突出する被打撃部17とを有して形成されており、通常時、軸方向において、この被打撃部17がハンマ8の打撃部と重なる位置に配設されている。これにより、ハンマ8が回転したときに、ハンマ8の打撃部10がアンビル9の被打撃部17を打撃する。
以上の構成を有するインパクト回転工具1において、ボルトやナット等が装着される出力軸11の負荷(トルク)が小さい状態では、図2(b)に示すように、カム機構11を介して駆動軸6の回転力が伝達されたハンマ8の打撃部10とアンビル9の被打撃部17との係合を介して出力軸3に伝達される。
出力軸3にかかる負荷が大きくなると、図2(c)に示すように、ハンマ8が駆動軸6に対して相対的に回転し、このとき、カム機構11の誘導によりハンマ8がバネ15の付勢力に抗してブラシレスモータ4側に移動(後退)し、ハンマ8の打撃部10とアンビル9の被打撃部17との係合が外れる。そして、打撃部10が被打撃部17を乗り越えると、バネ15の付勢力によってハンマ8がカム機構11の誘導により出力軸3側に移動する。
その後、図2(d)に示すように、ハンマ8の回転により再びハンマ8の打撃部10がアンビル9の被打撃部17に衝撃的に係合し、この被打撃部17に回転方向の衝撃を与える。以上の動作を繰り返す。
図3は、ブラシレスモータ4の内部構造の一例を示す図である。
図3に示すように、ブラシレスモータ4は、磁極が円周方向に交互に配置されるように複数の永久磁石20を埋め込んで構成されたロータ18と、円周方向に一定の間隔で形成された複数の突極にそれぞれ励磁巻線(ステータコイル)が巻回されてなるステータ19とを備えて構成されている。なお、永久磁石20の配置やステータ19に備えられる突極の数等、ロータ18やステータ19の構成は前述のものに限られるものではない。
また、ロータ18の回転軸(図示せず)の周面には、円周方向において前記永久磁石の20の配設位置と対応する位置に、複数の永久磁石が磁極を円周方向に交互にして配設されている一方、ステータ19には、その回転軸の永久磁石に対応するように、ロータ18の位置を検出するためのホール素子21〜23が設けられている。ホール素子21〜23の機能については後述する。
このような構成を備えるブラシレスモータ4においては、励磁巻線への通電による電磁誘導作用で生じる該励磁巻線の磁極とロータ18の磁極との間で作用する磁気力を用い、後述するように、各励磁巻線L1〜L6に接続された複数のスイッチング素子(図示せず)のスイッチング動作を、ホール素子21〜23からの位置検出信号に基づいて、例えば励磁巻線L1、L2、L3、L4、L5、L6の順に制御することで、ロータ18を回転させる。なお、端子T1〜T6は、前記スイッチング素子に接続される端子である。
図4は、モータ駆動装置5の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、モータ駆動装置5は、回転子位置検出部24と、インバータ部25と、電源部26と、制御部27とを備える。
回転子位置検出部24は、前述のホール素子21〜23を備え、このホール素子21〜23の特性を利用して、ブラシレスモータ4の回転子の位置を示すパルス信号(以下、回転子位置検出信号という)を出力するものである。すなわち、ホール素子21〜23は、所定の端子から電流を供給し、且つ当該ホール素子21〜23に磁界を与えると、その供給電流及び磁界に垂直な方向に、磁束密度に比例した起電力(ホール電圧)が発生する特性を有していることから、ホール素子21〜23から出力されるホール電圧を2種類のデジタル信号(例えば5Vと0Vのデジタル信号)に変換し、これらの信号に基づいてホール素子21〜23に対向するロータ18の磁極がN極であるのかS極であるのかを検出する。
インバータ部25は、図示はしないが、例えば6個のスイッチング素子を3相ブリッジ接続してなる3相インバータで構成されており、後述するように、制御部27(電圧制御部33)からの指令に従って、各スイッチング素子のスイッチング動作をPWM(Pulse Width Modification)制御することで、電源部26から供給される直流電圧を交流電圧に変換し、この電圧をブラシレスモータの励磁巻線に印加するものである。
制御部27は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMからなる記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、インバータ部25の動作を制御するものである。
ところで、ハンマ8がアンビル10を打撃する際には、ブラシレスモータ4にかかる負荷(トルク)が大きくなりブラシレスモータ4の回転速度が最小となる。また、ハンマ8の打撃部10がアンビル9の被打撃部17を乗り越えると、ブラシレスモータ4にかかる負荷が急激に小さくなった後、ハンマ8がアンビル9を打撃する直前までブラシレスモータ4の回転速度が上昇する。したがって、ブラシレスモータの回転速度(検出速度)は、ハンマの打撃部がアンビルの被打撃部に打撃するまでの時間を周期として波状に変化する波形となる(図7、図9参照)。
本実施形態では、このようなインパクト回転工具1に特有の回転速度の変動を利用することで、励磁巻線L1〜L6に流れる電流を検出することなく、ブラシレスモータ4を最大効率で駆動するようにしている。
この機能を実現すべく、制御部27は、機能的に、速度算出部28と、速度指令部29と、速度制御部30と、負荷トルク導出部31と、電流位相設定部32と、電圧制御部33とを有する。
速度算出部28は、ホール素子から出力される位置検出信号に基づき、周知の算出方法を用いて、ブラシレスモータ4の回転速度を算出するものである。
速度指令部29は、予め設定された速度の目標値(以下、目標速度という)の情報を速度制御部30に出力するものである。
速度制御部30は、比例要素、微分要素及び積分要素を挿入した補償器を備え、周知技術であるPID(Proportion Integral Differential)制御法により、速度算出部28から出力される算出速度を速度指令部29から出力された目標速度に一致させるための制御値を算出し、この制御値を電圧制御部33に出力するものである。
負荷トルク導出部31は、ブラシレスモータ4にかかる負荷(以下、負荷トルクという)を導出するものである。すなわち、負荷トルク導出部31は、ブラシレスモータ4の回転速度の最大値と最小値を検出し、一定の周期における最大値及び最小値の平均値の差(以下、振幅値という)を算出するとともに、その最大値と最小値の中間の値(以下、振幅の中心値)を算出する。負荷トルク導出部31は、事前に実測した測定結果に基づき、振幅値と振幅の中心値とをパラメータとする負荷トルクをテーブル形式で記憶しており、このテーブルを参照して、算出した振幅値及び振幅の中心値に対応する負荷トルクを導出する。
電流位相設定部32は、負荷トルク導出部31からの出力と速度算出部28からの出力とに基づいて、最大効率が得られる電流位相βを設定するものである。電流位相βは、ロータ18の位置に対する通電の切替えタイミングの位相差をいう。
図5は、負荷トルク及び回転速度の特性を示した図であり、横軸はid電流、縦軸をiq電流である。
図5に示すように、ブラシレスモータ4にかかる負荷トルクが一定であるとき、id電流とiq電流とは略反比例する関係にあり、且つ、id電流が一定であるとき、負荷トルクはiq電流が増大するほど大きくなる特性を有する。また、ブラシレスモータ4の回転速度が一定であるとき、id電流とiq電流とは略比例する関係にあり、且つ、id電流が一定であるとき、回転速度はiq電流が増大するほど大きくなる特性を有する。電流位相設定部32は、この特性をテーブル形式で記憶しており、この特性を用いて最大効率が得られる電流位相を導出する。
すなわち、図5に示すように、例えば速度算出部28で検出された回転速度が5000rpm、負荷トルク導出部31で導出された負荷トルクが3Nmであったものとすると、電流位相設定部32は、曲線Rと曲線Tとの交点Pを求め、原点(0,0)を始点、交点Pを終点とするベクトルとY軸とのなす角を、最大効率が得られる電流位相βとして設定する。
電圧制御部33は、インバータ部25の動作、すなわちブラシレスモータ4に供給する電力を制御するものである。電圧制御部33は、速度制御部30から出力される制御値と、電流位相設定部32から出力される電流位相βとに基づき、インバータ部25から出力される交流電圧のデューティ(オン時間/(オン時間+オフ時間))を示す信号と、ブラシレスモータ4への通電切替タイミングを示す信号とをインバータ部25に出力するものである。これにより、インバータ部25から前述のデューティに対応する電圧値の電圧が、電圧制御部33に指示された励磁巻線L1〜L6に供給される。
このように、回転子位置検出部24から出力される回転子位置検出信号に基づき、ブラシレスモータ4の回転速度を算出するとともに、この回転速度の変動の振幅値及び振幅の中心値を算出し、事前に実測した測定結果に基づいて振幅値と振幅の中心値とから設定された負荷トルクテーブルにより、算出した振幅値及び振幅の中心値に対応する負荷トルクを導出して、この負荷トルクと回転速度に対応する電流位相を、最大効率が得られる電流位相βとして導出するようにしたから、電流センサによりモータ電流の電流値を検出するものに比して、インパクト回転工具1のコストアップを抑制しつつ、ブラシレスモータ4を最大効率で駆動することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態においては、図6に示すように、モータの駆動装置のブロック構成において、負荷トルク導出部31に加えて以下に説明する空回り検出部34、加速検出部35及びロック検出部36が備えられている点を除いて、第1の実施形態と略同様の構成を有しているため、以下、第1の実施形態と同一の部材等については同一の番号を付し、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、負荷トルク導出部31、空回り検出部34、加速検出部35及びロック検出部36は、1のマイクロコンピュータで実現される。
空回り検出部34は、ブラシレスモータ4の回転速度(検出速度)の最大値と最小値を検出し、一定の周期における最大値及び最小値の平均値の差(以下、振幅値という)を算出するとともに、図7に示すように、モータの回転速度(速度検出部の検出速度)が、所定時間以上(例えば1秒以上)、所定の振幅値(例えば、100rpm)で変化する状態を検出すると、ブラシレスモータが空回りしているものと判断し、第1のトルク値を示す信号を電流位相設定部32に出力する。
この第1のトルク値は、空回り状態において最大効率が得られる電流位相βが電流位相設定部32により設定されるトルク値である。また、ブラシレスモータ4の空回り状態とは、ハンマ8とアンビル9とが係合するが、アンビル9と出力軸3が一体的に回転することにより、ブラシレスモータ4にほとんど負荷がかからず、ブラシレスモータ4の回転速度の変動が小さい状態をいう。
図8は、ブラシレスモータ4の回転速度(検出速度)の変化を示す図である。
図8に示すように、加速検出部35は、一定の時間間隔(時刻T1、T2)で測定されるブラシレスモータ4の回転速度V1,V2の差分ΔV1を算出し、差分ΔV1が所定の閾値ΔVH以上となる時間が所定時間を超えているとき、ブラシレスモータ4が加速状態であると判断し、予め設定された第2のトルク値を示す信号を電流位相設定部32に出力する。この第2のトルク値は、加速状態において最大効率が得られる電流位相βが電流位相設定部32により設定されるトルク値である。
図9は、回転対象(ねじ等)が強固に打ち付けられてアンビル9が固定されたロック状態となったときのブラシレスモータ4の回転速度を示す図である。ロック状態とは、ハンマ8とアンビル9とが係合してハンマ8がアンビル9を回転させようとするときに、ブラシレスモータ4にかかる負荷が比較的大きくなる状態(例えば、ねじ等がある程度締めこまれた状態など)をいう。そのため、ロック状態では、ハンマ8とアンビル9とが係合したとき、ブラシレスモータ4の回転速度が大きく落ち込んだ後、ハンマ8の係合部10がアンビル9の被係合部17を乗り越えると、再び回転速度が大きくなるというように、ブラシレスモータ4の回転速度の変動が加速状態や空回り状態に比して大きくなる。
ロック検出部36は、ブラシレスモータ4の回転速度の最大値と最小値を検出し、一定の周期における最大値及び最小値の平均値の差(以下、振幅値という)を算出するとともに、その最大値と最小値の中間の値(以下、振幅の中心値という)を算出する。そして、ロック検出部36は、振幅値が例えば、2000rpm以上であって、振幅の中心値が例えば、4000rpm以下であるとき、ロック状態になったと判断し、第3のトルク値を示す信号を電流位相設定部32に出力する。
この第3のトルク値は、ロック状態において最大効率が得られる電流位相βが電流位相設定部32により設定されるトルク値である。
第1〜第3のトルク値は、第1のトルク値<第2のトルク値≦第3のトルク値に設定されており、加速状態であって空回り状態である場合には、加速検出部35が第2のトルク値を電流位相設定部32に出力するようになっている。なお、空回り状態とロック状態とが同時に起こることはない。
電流位相設定部32は、空回り検出部34、加速検出部35及びロック検出部36から前記第1〜第3のトルク値を示す信号を入力すると、負荷トルク導出部31の出力より優先して、これらのトルク値に対応した最大効率が得られる電流位相βを設定する。すなわち、電流位相設定部32は、図5に示す電流位相導出方法に基づき、空回り検出部34から前記第1のトルク値を示す信号が入力されると、そのトルク値に対応する電流位相を導出し、加速検出部35から前記第2のトルク値を示す信号を入力すると、そのトルク値に対応する電流位相を導出し、ロック検出部36から前記第3のトルク値を示す信号を入力すると、そのトルク値に対応する電流位相を導出する。
以上の構成により、インパクト回転工具のコストアップを抑制しつつ、空回り状態、加速状態及びロック状態においてブラシレスモータ4を最大効率で駆動することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第1の実施形態においては、電流位相設定部32は、速度算出部28の出力と負荷トルク導出部31の出力とに基づいて、最大効率が得られる電流位相を設定するようにしたが、本実施形態では、図10に示すように、最大効率が得られる電流位相を設定する場合に、速度算出部28の出力に代えて、速度指令部29の出力(回転速度の目標値)を用いるようにしており、この点を除いては、第1の実施形態と略同様の構成を有している。なお、図10においては、第1の実施形態と同一の部材等については同一の番号を付している。
このように、速度算出部28の出力に代えて、速度指令部29の出力(回転速度の目標値)を用いることで、ブラシレスモータ4の回転速度の変動に影響を受けることなく、最大効率が得られる電流位相の設定処理を安定して行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、次の変形形態(1)〜(3)が採用可能である。
(1)前記第2の実施形態においては、負荷トルク導出部31に加えて、空回り検出部34、加速検出部35、ロック検出部36を全て備えたが、これに限られず、これら3つのうちいずれか1つないしは2つを備えるようにしてもよい。
(2)前記第3の実施形態においては、速度算出部28の出力に代えて、速度指令部29の出力(回転速度の目標値)を用いるようにしたが、これに限らず、電流位相設定部32が、速度算出部28の出力と負荷トルク導出部31の出力とを用いて電流位相を設定するモードと、速度指令部29の出力と負荷トルク導出部31の出力とを用いて電流位相を設定するモードとを備え、これらのモードが切り替えられるようにしてもよい。
(3)前記第3の実施形態において、さらに、空回り検出部34、加速検出部35、ロック検出部36を適宜必要に応じて備え、電流位相設定部32が、空回り検出部34、加速検出部35、ロック検出部36からの出力と、速度指令部29の出力とから最大効率が得られる電流位相βを導出するようにしてもよい。
(4)前記第1〜第3の実施形態においては、ホール素子21〜23の検出信号を用いてモータ4の回転速度を検出するようにしたが、これに限らず、例えば、ブラシレスモータ4の逆 起電圧の波形に基づいて検出したり、別途モータを取り付けてこのモータの逆起電圧値の大きさから検出したり、あるいは励磁巻線L1〜L6の電流波形や電圧波形からブラシレスモータ4の回転数を推定するようにしてもよい。
インパクト回転工具の全体構成を示す一部破断図である。 インパクト回転工具におけるインパクト機構の要部構成及び動作を示す図である。 ブラシレスモータの内部構造の一例を示す図である。 第1の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。 負荷トルク及び回転速度の特性を示した図である。 第2の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。 空回り検出部の動作を説明するための図である。 ブラシレスモータの回転速度(検出速度)の変化を示す図である。 回転対象(ねじ等)が強固に打ち付けられてアンビルが固定されたロック状態となったときのブラシレスモータ4の回転速度を示す図である。 第3の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 インパクト回転工具
4 ブラシレスモータ
5 モータ駆動装置
6 駆動軸
8 ハンマ
9 アンビル
10 打撃部
17 被打撃部
24 回転子位置検出部
25 インバータ部
27 制御部
28 速度算出部
30 速度制御部
31 負荷トルク導出部
32 電流位相設定部
33 電圧制御部
34 空回り検出部
35 加速検出部
36 ロック検出部

Claims (5)

  1. ブラシレスモータと、前記ブラシレスモータにより回転力が伝達された駆動軸に軸方向に移動可能に支持されるハンマがアンビルを間欠的に打撃することにより、前記アンビルを支持する出力軸に前記駆動軸の回転力を伝達する動力伝達機構と、前記ブラシレスモータを駆動する駆動部とを備えたインパクト回転工具において、
    前記駆動部は、
    前記ブラシレスモータの回転速度を検出する回転速度検出部と、
    前記検出した回転速度と前記ブラシレスモータの回転速度の目標値とに基づき、前記回転速度の制御値を導出する速度制御部と、
    前記検出した回転速度の変動の振幅値及びその振幅の中心値を算出し、この振幅値及び中心値から所定のトルク値を示すトルク値信号を出力するトルク値信号発生部と、
    前記トルク値信号発生部及び回転速度検出部の各出力に基づき、最大効率が得られる電流位相を設定する電流位相設定部と
    を備えたことを特徴とするインパクト回転工具。
  2. 前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の振幅値が、空回り振幅値として設定された値を一定期間下回ったときに前記ブラシレスモータが空回り状態であると判定する機能をさらに備えており、空回り判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、空回り用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力することを特徴とする請求項1に記載のインパクト回転工具。
  3. 前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の変化の割合が所定の閾値を一定期間上回ったときに前記ブラシレスモータが加速状態であると判定する機能をさらに備えており、加速判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、加速用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力することを特徴とする請求項1または2に記載のインパクト回転工具。
  4. 前記トルク値信号発生部は、前記検出した回転速度の振幅値がロック振幅値として設定された値を上回り、且つ振幅の中心値がその閾値を下回ると前記ブラシレスモータがロック状態であると判定する機能をさらに備えており、ロック判定をすると、前記振幅値及び中心値に基づくトルク値信号に優先して、ロック用トルク値を示す信号を前記電流位相設定部に出力することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインパクト回転工具。
  5. 前記電流位相設定部は、前記トルク値信号発生部及び回転速度検出部の各出力に代えて、前記トルク値信号発生部の出力と前記ブラシレスモータの回転速度の目標値とに基づき、最大効率が得られる電流位相を設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインパクト回転工具。
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