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自動車政策

トランプは米国内での自動車工場建設ラッシュを夢見るが...トランプに翻弄される自動車業界の実態

2025年10月1日(水)10時05分
サンフランシスコの道路の様子

トランプ米大統領(共和党)はホワイトハウスで9月に開かれたイベントで「現在、非常に多くの自動車工場が建設中、あるいは設計中だ。それらは中国やメキシコからやって来る」と吹聴した。写真はサンフランシスコで7月29日撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ米大統領(共和党)はホワイトハウスで9月に開かれたイベントで「現在、非常に多くの自動車工場が建設中、あるいは設計中だ。それらは中国やメキシコからやって来る」と吹聴した。その数日後には米国での自動車生産が長年にわたって失われてきたと嘆き、「自動車工場が戻ってくる」と宣言した。

しかしながら、米国に新しい自動車工場が建設ラッシュを迎えているという証拠はほとんどない。自動車メーカーは代わりに、第2次トランプ政権の2本柱である輸入品への関税引き上げと電気自動車(EV)への敵対的な政策に適応するために既存工場で戦略的な動きを見せている。


トランプ関税を回避するため、一部自動車メーカーは米国内の工場の遊休スペースを改造し、これまでは輸入していて、このほど関税強化の対象となっていた車両の組み立てを開始している。

例えば日産自動車は、米南部テネシー州とミシシッピ州の工場でスポーツタイプ多目的車(SUV)「ローグ」などの生産を増やし、日本からの輸入台数を減らす計画を発表した。

調査会社オートフォーキャスト・ソリューションズのサム・フィオラニ副社長は「稼働率が低い工場が、従来輸入していた製品で埋まりつつある状況だ。新工場の建設ブームは起きていない」と指摘した。

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